JP4453068B2 - セラミックス製トレイ - Google Patents

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本発明は、スパークプラグを製造する際の加熱工程で碍子をセットするのに用いるトレイに関する。
内燃機関用のスパークプラグとして、中心電極と接地電極との間で火花を発生させるとともに、ステムと中心電極との間に電気抵抗部を有するものが使用されている。このスパークプラグの製造方法は、例えば特許文献1および特許文献2に記載されている。すなわち、セラミックス製の碍子に粉末状の抵抗材を充填し、この抵抗材が充填された複数本の碍子をトレイにセットする。そして、トレイを連続炉内に搬送し碍子を加熱する。その後、碍子を炉から取り出して、碍子をトレイにセットした状態で加熱温度より低い温度でステムを加圧して、碍子にステムを押し込んだ後、ハウジングを碍子に固定させるものである。
特許文献1には、絶縁体の軸方向に形成された貫通孔に対し、その一方の端部側に端子金具が固定され、同じく他方の端部側に中心電極が固定されるとともに、該貫通孔内において端子金具と中心電極との間に、それらを電気的に接合するための、主にガラスと導電性材料との混合物からなる焼結導電材料部が形成されたスパークプラグの製造方法であって、前記絶縁体の貫通孔に対し、その一方の端部側に端子金具が配置され、同じく他方の端部側に中心電極が配置されるとともに、貫通孔内において端子金具と中心電極との間に、焼結導電材料部の原料粉末の充填層が形成された組立体を製造する組立体製造工程と、原料粉末の充填層が、絶縁体の軸線方向において中心電極側から軟化し始めるように組立体を加熱する加熱工程と、その加熱された組立体に対し、貫通孔に対する中心電極の位置は固定して、端子金具を貫通孔の軸方向において中心電極に近づく方向に加圧することにより、貫通孔内の原料粉末の充填層を中心電極と端子金具との間でプレスするプレス工程とを含むスパークプラグの製造方法が記載されている。
また、特許文献1の図3および図5には、セラミックスまたは金属からなる方形板状のもので、複数の組立体保持用貫通孔がマトリックス状に形成されて、組立体を中心電極が下側となるように立てた状態で保持するセッタが記載されている。
特許文献2には、中心電極と接地電極との間で火花を発生させるとともに、端子部がステムと中心電極との間に電気抵抗部を有するスパークプラグの製造方法であって、中心電極およびステムが組み付けられる碍子に、粉末状の抵抗材を充填する抵抗体充填工程と、抵抗体が充填された複数本の碍子を炉内で加熱する加熱工程と、加熱工程を終えた複数本の碍子が略均一に冷却されるように、複数本の碍子を炉から出して、ステムを碍子に押し込む押し込み工程とを備えるスパークプラグの製造方法が記載されている。
また、特許文献2の図3には、抵抗材が充填された複数本の碍子を装着した金属製のトレイが記載されている。
特開平11−251033号公報 特開2002−198156号公報
従来、スパークプラグを製造する際の加熱工程で碍子をセットするトレイ(セッタとも呼ばれる)として、SCH21材などの耐熱鋼からなるトレイが広く使用されている。しかしながら、耐熱鋼製のトレイは、熱伝導率が約17W/(m・K)と低いため、連続炉で碍子を加熱した場合、トレイ自体の温度がばらついて、碍子を均一に加熱することが困難となりプラグの品質に悪影響を及ぼす問題があった。また、耐熱鋼は熱容量が大きいので、碍子を均熱化するまでの時間が長くかかり加熱処理サイクルが延びるという欠点があった。
また、耐熱鋼製のトレイは繰り返しの熱サイクルにより変形しやすく、またトレイ表面に酸化スケールを発生する問題があった。さらに、比重が大きく重量が嵩み作業性に劣るという欠点があった。
一方、特許文献1に記載されているようにセラミックス製のトレイも開示されている。しかしながら、従来のセラミックス製トレイは、トレイ自体の温度がばらついて均熱性に劣り、またステムを碍子に押し込むプレス加圧に対して変形や破壊を生じるという問題があった。
したがって、本発明は、変形や破壊を防ぎ、トレイ自体の温度のばらつきが少ない均熱性を高めた、耐熱性に優れたセラミックス製トレイを提供することを課題とする。
すなわち、本発明のセラミックス製トレイは、スパークプラグを製造する際に碍子をセットし加熱する工程と、ステムを碍子に押し込むプレス加圧する工程に用いるトレイであって、トレイが窒化ケイ素セラミックス焼結体で形成され、該セラミックス焼結体の常温における熱伝導率が30W/(m・K)以上、常温における4点曲げ強度が600MPa以上、ヤング率が200GPa以上、相対密度が97%以上であることを特徴とする。
本発明は、トレイをセラミックスで形成することにより、耐熱性に優れ、耐熱鋼に比べて約半分の重量にでき、繰返し熱サイクルによる変形を防止できる。本発明の最大の特徴はセラミックス自体の熱伝導率を30W/(m・K)以上に高めることにより、加熱炉内へ搬送されたトレイの温度ばらつきが小さくなり、碍子を均一に加熱させることができ製品品質を向上させ得る。また、熱伝導率を高めることにより、昇温速度が速くなり加熱処理サイクルを短縮でき、生産効率が上がり、省エネルギーにも寄与できる。セラミックスの熱伝導率は50W/(m・K)以上がより好ましい。
また、セラミックス焼結体の常温における4点曲げ強度が600MPa以上(より好ましくは4点曲げ強度が800MPa以上)、ヤング率が200GPa以上(より好ましくはヤング率が280GPa以上)とすることにより、ステムを碍子に押し込むプレス加圧に対して変形や破壊を防止できる。また、セラミックスの機械的特性を十分に発揮させるためには、緻密質焼結体であることが必要であり、相対密度が97%以上であることが望ましい。より望ましくは相対密度が99%以上である。
セラミックスとしては窒化ケイ素、アルミナ、炭化ケイ素が挙げられるが、なかでも靭性が高く、高温特性に優れる窒化ケイ素が望ましい。窒化ケイ素焼結体の場合、含有量を制御することにより熱伝導率を30W/(m・K)に到達することができる。好ましくは焼結体中に不純物として存在するアルミニウムおよび酸素の含有量を低減することにより、つまり焼結体中のアルミニウムの含有量を0.2重量%以下、酸素の含有量を5.0重量%以下とすることにより、常温における熱伝導率を向上することができる。
図1に本発明のセラミックス製トレイの一例を示す。図1(a)は平面図、図1(b)は縦断面図を示す。図1において、セラミックス製トレイ1は、方形板状であり、碍子3を挿入装着する貫通孔2が複数個穿孔されている。複数本の碍子3をトレイ1の貫通孔2に挿入セットした後、トレイ1を連続炉内に搬送し碍子3を加熱する。
本発明のセラミックス製トレイは次のように作製した。まず、焼結助剤として、平均粒径0.2μmの酸化マグネシウム粉末3.0重量%、平均粒径0.3μmの酸化イットリウム粉末3.0重量%を平均粒径0.5μmの窒化ケイ素粉末に添加し、適量の分散剤を加えエタノール中で粉砕、混合した。次いで、真空乾燥後、篩を通して造粒した後、ゴム型に充填し、静水圧により冷間静水圧プレス(CIP)を行うことにより成形体を作製した。この成形体を1700〜2000℃の窒素ガス雰囲気中で所定時間焼成し、窒化ケイ素セラミックス焼結体からなるセラミックス製トレイを得た。
また、前記本発明の窒化ケイ素セラミックス焼結体から、直径10mm×厚さ3mmの熱伝導率および密度測定用の試験片、縦3mm×横4mm×長さ40mmの4点曲げ試験片、12mm×1mm×60mmのヤング率測定用試験片を採取した。熱伝導率はレーザーフラッシュ法JIS R1611に準拠して常温での比熱および熱拡散率を測定し熱伝導率を算出した。密度はアルキメデス法より窒化ケイ素焼結体の真密度を配合組成から求め、測定値を真密度で除することにより相対密度を求めた。4点曲げ強度は常温にてJIS R1601に準拠して測定を行った。ヤング率は歪ゲージ法により試験速度1mm/分で測定した。
本発明のセラミックス製トレイを形成する窒化ケイ素焼結体は、常温における熱伝導率が65W/(m・K)、常温における4点曲げ強度が900MPa、相対密度が99.6%、ヤング率が290GPa以上であった。また、窒化ケイ素焼結体中のアルミニウムの含有量は0.02重量%、酸素の含有量は0.5重量%であった。
本発明例として窒化ケイ素焼結体からなるトレイと、比較例としてSCH21の耐熱鋼からなるトレイを用いて、両トレイを加熱炉に装入した際の経過時間に対する温度変化を調べた。その結果を図2に示す。窒化ケイ素製トレイが加熱炉へ搬送の後、16分間でトレイ全体が均熱に達したのに対し、耐熱鋼では22分間の加熱が必要であった。
本発明のセラミックス製トレイによれば、高い熱伝導率を有するため、従来の耐熱鋼における問題点を解決することができ、さらに製品品質の向上、加熱処理サイクルタイムの短縮による生産効率の向上をはかることができる。
本発明のセラミックス製トレイの一例を示す。 トレイを加熱炉に装入した際の経過時間に対する温度変化を示す。
符号の説明
1 トレイ、 2 貫通孔、 3 碍子

Claims (1)

  1. スパークプラグを製造する際に碍子をセットし加熱する工程と、ステムを碍子に押し込むプレス加圧する工程に用いるトレイであって、トレイが窒化ケイ素セラミックス焼結体で形成され、該セラミックス焼結体の常温における熱伝導率が30W/(m・K)以上、常温における4点曲げ強度が600MPa以上、ヤング率が200GPa以上、相対密度が97%以上であることを特徴とするセラミックス製トレイ。
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