本発明の一実施の形態について図1から図5ならびに図16および図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
図2は、本発明の一実施の形態である電子チケットシステム(機能管理システム)500の構成を示す説明図である。
図2に示すように、電子チケットシステム500は、携帯通信装置(通信装置)600、電子チケット発券装置100、接続管理サーバ200、機能制限管理装置(管理装置)300、無線LANアクセスポイント(access point;AP)(中継装置)400a〜400cを備えて構成されている。なお、上記AP400a〜400cを特に区別して説明する必要がある場合以外は、AP400と称する。
電子チケット発券装置100と接続管理サーバ200とは、LAN501を介して接続されている。また、機能制限管理装置(管理装置)300と接続管理サーバ200とも、LAN501を介して接続されている。電子チケット発券装置100と基地局511とは、接続管理サーバ200を介して、インターネット網513および電話回線網512を通じて基地局511と通信可能となっている。そして、携帯通信装置600と電子チケット発券装置100とは、この基地局511を介して通信可能となっている。
つまり、この電子チケットシステム500では、電子チケット発券装置100が電子チケットを発行する。携帯通信装置600が電子チケット発券装置100で発行された電子チケットを受信する。また、携帯通信装置600と機能制限管理装置300とは、該携帯通信装置600が後述する無線LANの設定を行い、AP400の電波が届く範囲にある場合、このAP400を介して、無線により通信可能となる。
すなわち、携帯通信装置600は、AP400からの電波が届く範囲で機能制限管理装置300と、このAP400を介して通信を行うことができる。いうなれば、機能制限管理装置300との通信は、AP400が設けられている、限られたエリアに上記携帯通信装置600があることで実現できる。
なお、上記電子チケット発券装置100は、電子チケットを購入した際に携帯通信装置600の電話番号やメールアドレス、機器ID等の該携帯通信装置600を特定する情報が記憶される。そして、この記憶された情報は、該携帯通信装置600が購入した電子チケットの内容と関連づけられて記憶されている。
このように、電子チケット発券装置100が携帯通信装置600を特定する情報を記憶することによって、電子チケットの販売先である携帯通信装置600を確認することができる。また、予定されていた公演が順延になるなど電子チケットの内容に変更が生じた場合、電子チケット発券装置100は、この電話番号やメールアドレスを用いて、電子チケットを購入した携帯通信装置600と接続し、電子チケットの情報を変更することができる。
このように、本実施の形態に係る電子チケットシステム500では、電子チケット発券装置100が、ユーザが利用する施設に備えられているAP400と接続を確立するために必要な無線LANの設定情報(無線LAN設定情報92)を含む電子チケットを発行する。一方、電子チケットの発行を受けた後、上記携帯通信装置600は、上記無線LAN設定情報92に基づいて、無線によるAP400との接続を確立し、接続管理サーバ200を介して通信が行われるようになる。また、上記携帯通信装置600は、上記した無線LANの設定が行われた後、機能制限管理装置300からの送信される機能制限情報(指示情報)70に応じて、上記基地局511との接続が行えないように設定される。
このため、上記無線LANの設定を行った後、上記携帯通信装置600は、AP400を介して行われる無線通信のみが可能となる。
なお、携帯通信装置600としては、例えば、携帯電話機、カメラ付き携帯電話機、ボイスレコーダ付き携帯電話機などが利用できる。
接続管理サーバ200は、チケット発券装置100とインターネット網513との接続、または機能制限管理装置302とAP400a〜AP400cそれぞれとの接続、AP400a〜AP400cそれぞれとインターネット網513との接続などを管理する。なお、AP400a〜AP400cそれぞれとインターネット網513との接続は、機能制限管理装置300の指示に応じて接続管理サーバ200が制御する。
機能制限管理装置300は、AP400と接続を確立している携帯通信装置600に対して、該携帯通信装置600が備える機能のうち少なくとも1つの機能を停止させるように指示(制限)する情報(機能制限情報70)を含むパケットを生成する。そしてこの機能制限情報70を含むパケットを、AP400を介して携帯通信装置600に送信する。また、携帯通信装置600は、受信した機能制限情報70に基づき、自装置が有する機能のうち少なくとも1つの機能を停止させる。なお、この機能制限管理装置300は、携帯通信装置600が例えば施設の入り口に備えられたAP400との接続を確立することを確認したら、少なくとも基地局501を介して行われる通信機能に関して停止するように指示する、機能制限情報70を含むパケットを携帯通信装置600に対して送信する。
(機能制限管理装置の構成)
ここで、図16および図17に基づいて機能制限管理装置300の概略構成について説明する。図16は、本実施の形態に係る機能制限管理装置300の概略構成を示すブロック図である。
図16に示すように、機能制限管理装置300は、出力制御部60、入力指示部(入力受付手段)61、選択制御部(選択手段)62、計時装置63、および記憶部(管理記憶装置)64を備え、構成される。そして、記憶部64は、機能制限情報70および機能制限情報管理テーブル71を含んでいる。
入力指示部61は、ユーザなど外部からの機能制限情報70の送信指示を受け付けるものであり、例えばユーザから、機能制限情報70の送信指示を受信すると、この指示を選択制御部62に通知する。また、上記選択制御部62は、記憶部64から機能制限情報70の中から機能制限情報70を選択し取得するものであり、選択制御部62は、取得した機能制限情報70を出力制御部に送信する。なお、選択制御部62は、この機能制限情報70の選択を、入力指示部61から送信された例えばユーザの指示に応じて行ってもよいし、計時装置63によって提供される時間情報と機能制限情報管理テーブル71とに基づき、所望される機能制限情報70を記憶部64から選択してもよい。
記憶部64に含まれる機能制限管理テーブル71は、機能制限管理装置300から携帯通信装置600に送信される機能制限情報70と、当該機能制限情報70を送信するタイミング(期間)との対応関係を示すものである。具体的には、例えば、図17に示すように、機能制限管理装置300から機能制限情報70が送信される期間と、この期間において送信される機能制限情報70についての対応関係が記録される。なお、図17に示す機能制限情報管理テーブル71のデータ構造は一例であって、機能制限情報の送信時間と送信される機能制限情報との格納形式はそれに限定されない。
また、図16は、機能制限管理装置300におけるハードウェア構成を示しているが、出力制御部60、入力指示部61、および選択制御部62はソフトウェアによって実現されていてもよい。これら各部がソフトウェアによって実現される場合、不図示のCPUが、不図示のROM(Read only memory)などからプログラムを、RAM(Random access memory)などに読み出し実行することで実現できる。
(携帯通信装置のハードウェア構成)
次に、図3を参照して携帯通信装置600のハードウェア構成を説明する。なお、この図3は、電子チケットシステム500を構成する携帯通信装置600のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、携帯通信装置600は、第1アンテナ1、無線部(第2通信手段)2、通信制御部3、信号処理部4、スピーカ5、マイク6、撮像部7、発光部8、画像処理部9、第1メモリ(通信記憶装置)10、表示ドライバ11、表示部12、第2メモリ(通信記憶装置)13、操作部14、第2アンテナ15、無線LAN制御部(第1通信手段)17、主制御部18を備えて構成されている。
ここで、第1メモリ10は、バッファ的な役割を果たすものであり、第2メモリ13は、フラッシュメモリのように恒久的にデータを蓄積する役割を果たすものである。なお、携帯通信装置600の記憶装置(通信記憶装置)である第1メモリ10および第2メモリ13は、携帯通信装置600の仕様に応じて構成を適宜変更可能であり、例えば、一体として設けてもよい。
そして、このように構成された携帯通信装置600は、以下のように、通話機能、ボイスレコード機能、メール機能、カメラ機能などを有している。
まず、携帯通信装置600では、通信制御部3による送受信制御のもとに、無線部2が第1アンテナ1を介して基地局511との信号の送受信を行い、信号処理部4が無線部2で送受信される信号に所定の信号処理を施す。これによって、基地局511を介して相手側装置から送信されてくる音声をスピーカ5から出力したり、マイク6から入力される音声を、基地局511を介して相手側装置に送信したりするようになっている。すなわち、いわゆる通話機能が実現されている。
また、電子チケットが発券された以後では、携帯通信装置600が行う通信は、AP400を介して行われるようになるため、上記した通話機能は以下のようにして実現される。
すなわち、携帯通信装置600では、無線LAN制御部17が第2アンテナ15を介して、AP400との接続を確立し、接続管理サーバ200を介して、インターネット網513および電話回線網512を通じて基地局511との信号の送受信を行う。また、主制御部18の指示の下に、信号処理部4が無線LAN制御部17で送受信される信号に所定の信号処理を施す。このようにして通話機能が実現される。
また、携帯通信装置600では、信号処理部4によって処理される音声データを、操作部14からの操作指示に基づいて第2メモリ13に格納することができる。これによって、通話機能とは関係なく、マイク6から入力される音声を音声データに変換して第2メモリ13に格納するようになっている。すなわち、いわゆるボイスレコード機能が実現されている。
また、携帯通信装置600では、信号処理部4において、音声データのみではなく、電子メールやWebページなどのテキストデータや画像データやHTMLデータも同様に処理できる。そして、これら処理したデータを第1メモリ10または第2メモリ13に格納する。このとき、第1メモリ10にデータを格納した場合、その格納したデータに基づいて表示ドライバ11が表示用の駆動信号を生成し、表示部12が画像や文字等を表示する。これにより、受信メール・受信画像の表示やWebページの閲覧が可能となっている。また、逆の手順により、メールや画像の送信を行うことが可能となっている。すなわち、このような動作によって、いわゆるメール機能が実現されている。
また、携帯通信装置600は、CCD(charge coupled device)やCMOSによって構成された撮像部7および補助光源に用いられる発光部8を備え、撮像部7で撮影した画像を画像処理部9によって露出・画質などを調整した後、第1メモリ10に格納し、上述と同様にして表示部12に画像をプレビュー表示するようになっている。また、このプレビュー表示の状態で操作部14を用いた操作指示に基づいて画像を第2メモリ13に格納するようになっている。すなわち、このような動作によって、いわゆるカメラ機能が実現されている。
また、携帯通信装置600は、第2メモリ13に、メールデータ・画像データ・音声データ・HTMLデータのほか、電話帳データやスケジュール等の各種データを記憶するようになっている。また、操作部14は、電話番号・文字・記号などの入力や各種機能の選択・起動・停止などの指示をユーザが行うことができるようになっている。
また、電子チケットの発券を受けた後、携帯通信装置600が上記第2メモリ13に記憶されている、メールデータ・画像データ・音声データ・HTMLデータ等を他の通話装置に送信する場合は、以下のようにして上記した各種データの送信が実現される。
すなわち、上記した通話機能と同様に、上記第2メモリから上記データが主制御部18によって読み出され、無線LAN制御部17に送信される。そして、無線LAN制御部17が、AP400との接続を確立し接続管理サーバ200を介して、インターネット網513および電話回路網512を通じて基地局511に上記データを送信する。このようにして、上記データの送信が行われる。
なお、携帯通信装置600は、中継装置400を通してのみ通信をするような状態になったときに、当該携帯通信装置600に対する外部からの通信要求は、携帯通信装置600が現在実行している機能制限情報70に基づき、機能制限管理装置300によって制限される。たとえば、メール機能が禁止されている場合には、メールデータを機能制限管理装置300が携帯通信装置600に対して送信しない。もしくは、外部から見て、携帯通信装置600は、圏外になっているようにみせても良い。さらに、そのメールデータを機能制限が解除された後に、機能制限管理装置300が、そのメールデータもしくは、メールが到着したという通知のみを携帯通信装置600に対して送信するという構成にしてもよい。上記は、メールの場合を書いたが、電話などの通話でも適用可能である。この場合は、機能制限管理装置300が、留守番電話サービスを提供しても良い。
(携帯通信装置のソフトウェア構成)
つづいて、図1を参照しながら、携帯通信装置600における機能制限に関わるソフトウェア構成について説明する。なお、図1は、携帯通信装置600の主制御部18の機能制限に関わる詳細を示す機能ブロック図である。また、図4は、電子チケットに含まれる情報の一例を示す図である。図5〜図8それぞれは、機能制限情報70として機能制限管理装置300から送信されるデータの一例を示す説明図である。
電子チケットシステム500において、携帯通信装置600は、特に、電子チケット管理部81、情報抽出部82、無線LAN設定部(設定手段)83、機能制限部(機能制御手段)84、情報格納部90、無線部2、無線LAN制御部17を備えて構成されている。なお、電子チケット管理部81、情報抽出部82、無線LAN設定部83、無線LAN機能制限部84は、ソフトウェアに基づき主制御部18に実現される機能である。また、情報格納部90は、電子チケット等の情報を格納するメモリであり、第2メモリ13に対応する。
電子チケット管理部81は、電子チケット発券装置100で発行された電子チケットを無線部2から取得して、情報格納部90に電子チケット情報91として格納する。また、電子チケット管理部81は、電子チケット発券装置100からの電子チケットの修正指示を無線部2から取得して、情報格納部90に格納されている電子チケット情報91を修正する。これにより、例えば、コンサートのプログラムの変更などを修正できる。
情報抽出部82は、情報格納部90に格納されている電子チケット情報91に含まれる無線LAN設定情報92を抽出する。また、無線LAN制御部17が受信した、機能制限管理装置300からの機能制限情報パケットから機能制限情報70を抽出する。
無線LAN設定部83は、情報抽出部82によって抽出された無線LAN設定情報92に基づいて、無線LAN制御部17の設定を行う。
機能制限部84は、情報抽出部82によって抽出された機能制限情報70に基づいて、携帯通信装置600の機能のうち少なくとも1つを停止させる。また、無線LAN設定部83によってAP400との接続を確立するように設定が完了すると、機能制限管理装置300から送信された機能制限情報70に応じて、機能制御部84に、第1アンテナ1を介して外部の他の通信装置との通信が確立しないように制限するように指示する。
また、機能制限部84は、停止させた機能を、再度機能制限管理装置300から送信された機能制限情報70に基づいて再開させたり、他の機能を停止させたりする。
ここで、図4に示すように、電子チケット情報91は、ユーザが利用を所望する施設に入場するためのチケット情報と、該施設に備えられたAP400と通信が可能となる無線LAN設定情報92とを含む。チケット情報としては、例えば、コンサートの名称、会場名、開催日時が登録されている。また、無線LAN設定情報92は、例えばこのコンサート会場内にあるAP400と通信可能となるために必要な無線LANの設定(例えば、SSID(Service Set ID))、WEP(Wired Equivalent Privacy)キー、AP400のMAC(Media Access Control)アドレスなど)に関する情報が含まれる。なお、図4は電子チケット情報91のデータ構造は一例であって、チケット情報と無線LAN設定情報92の格納形式はそれに限定されない。
なお、図4に示す電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92に基づいてAP400との接続を確立させた後、携帯通信装置600では、基地局511を介して行われる通話機能などの各機能が停止されるように指示されているが、カメラ機能、ボイスレコード機能など、その他の機能が停止されるように指示することも可能である。
上記の構成により、携帯通信装置600は、情報抽出部82が電子チケット情報91から抽出した無線LAN設定情報92に基づいて、無線LAN設定部83が無線LANの設定を行うことができる。また、上記携帯通信装置600では、無線LANの設定が行われると、無線部2を介して基地局511との通信を行うことができないように設定されている。このため、上記したようにAP400と無線による接続が確立された後、上記携帯通信装置600において実行される通信は、AP400を介して行われることとなる。また、携帯通信装置600は、このAP400を介して、機能制限管理装置300から、当該携帯通信装置600が有する機能のうちどの機能を停止させるかについて指示するための情報である、機能制限情報70を含むパケットが送信される。
具体的に、このパケットには、例えば図5〜図8に示すような機能制限情報70が含まれる。そして携帯通信装置600は、これら図5〜図8に示すような機能制限情報70が含まれるパケットを、無線LAN制御部17を介して受信すると、情報抽出部82がこの機能制限情報70の内容を抽出する。そして、情報抽出部82によって抽出された情報に基づき、機能制限部84が、携帯通信装置600が備える機能を停止させる。
例えば、携帯通信装置600は、上記したようにAP400と無線による接続を確立させた後、機能制限管理装置300から、例えば図5に示す、カメラ機能、メール機能、電話(通話)機能、インターネットへの接続機能全てを禁止する機能制限情報70のパケットを受信すると、機能制限部84がこれら全ての機能を停止するように制御する。また、携帯通信装置600は、例えば図6に示すような、カメラ機能の撮影のみを許可する機能制限情報70を含むパケットを受信すると、携帯通信装置600がカメラ機能を有している場合は、カメラ機能のみが使用可能となるように機能制限部84が制御する。また、携帯通信装置600は、例えば図7に示すような、カメラ機能、メール機能、電話(通話機能)、インターネットへの接続機能全てを許可することを示す機能制限情報70を含むパケットを受信すると、機能制限部84がこれらすべての機能が実行できるように制御する。また、携帯通信装置600は、図8に示す機能制限情報70を含むパケットを受信した場合、機能制限部84はカメラ機能および電話(通話機能)の機能は実行不可となるように停止されるが、メール機能およびインターネットへの接続機能は実行可となるように制御する。
なお、この図5〜図8に示す機能制限情報70は一例であって、携帯通信装置600が例えばTV局から番組コンテンツの情報を受信できるアンテナを備え、該コンテンツの視聴機能を有している場合は、制限内容の中にTVの視聴の可否を示す情報が含まれていてもよい。また、DVD等の記録媒体に記録された情報を再生可能にする機能を有している場合は、この記録媒体に記録された情報の再生の可否を示す情報が含まれていてもよい。
また、上記制限内容には、携帯通信装置600が有するボイスレコード機能の実行の可否を示す情報もふくまれていてもよい。
また、図5〜図8に示す機能制限情報70における各機能とその機能の制限を示す情報との対応関係は、これらに限定されるものではない。例えば、機能制限情報70に含まれる制限内容は、カメラ機能以外の機能を許可するものであってもよいし、カメラ機能および電話(通話)機能のみを許可するものであってもよい。
これら、機能制限情報70における各機能とその機能の制限を示す情報との組み合わせは、ユーザが入場する施設の種類(例えば、映画館、病院、または博物館など)、あるいは、施設で提供するサービスの内容に応じて適切に設定されることが好ましい。
また、上記機能制限管理装置300から、AP400を介して携帯通信装置600に上記した機能制限情報70を含むパケットの送信タイミングは、例えば図17に示す機能制限情報管理テーブル71によって、ユーザが入場した施設で提供されるサービスの内容あるいは、開始または終了等といったサービスの進行状況に応じて決められている。
例えば、無線LAN設定情報92を含む電子チケットを購入し、携帯通信装置600を所持するユーザが劇場に行って演劇を鑑賞するとする。このユーザが上記劇場に入場すると、携帯通信装置600が、電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92に基づき、AP400との無線による接続を確立する。そして、携帯通信装置600は基地局511を介して外部の他の携帯通信装置などと通信ができない状態になる。
そこで、機能制限管理装置300が、演劇の公演が開始されるまでの間は、図7に示す機能制限情報70を含むパケットを、AP400を介して携帯通信装置に送信する。これによって、携帯通信装置600では、演劇の公演が開始されるまでの間は、該携帯通信装置600が有する機能(例えば、カメラ機能、メール機能、電話(通話機能)、インターネットへの接続機能)が実行可能となる。このため、演劇が開始されるまで、ユーザは携帯通信装置600のよって、自由に通話、メールの送受信等を行うことができる。
演劇が開始されると、機能制限管理装置300から携帯通信装置600に、AP400を介して、図5に示す機能制限情報70を含むパケットが送信される。これによって、携帯通信装置600では、該携帯通信装置600が有する機能(例えば、カメラ機能、メール機能、電話(通話機能)、インターネットへの接続機能)が実行されないように、機能制限部84が制御をおこなう。このため、演劇鑑賞に来たユーザが、携帯通信装置600が有する機能を利用して、無断で、演劇の内容を外部に送信されたり、演劇を演じる役者の写真を取られたり、通話による会話によって周囲の観客に迷惑をかけたりすることを防ぐことができる。
また、演劇の公演の休憩時間等では、機能制限管理装置300から携帯通信装置600に、図7に示す機能制限情報70を含むパケットが送信される。これによって、携帯通信装置600では、使用が不可能であった各機能(例えば、カメラ機能、メール機能、電話(通話機能)、インターネットへの接続機能)が休憩時間の間では使用可能となる。
また、演劇の公演中、演劇の見せ場あるいは、演劇開始時もしくは終了時に行われる出演者による挨拶等、特に宣伝してもらいたい場面において、図6に示す機能制限情報70を含むパケットを、機能制限管理装置300がAP400を介して携帯通信装置600に送信する。これによって、携帯通信装置600では、機能制限部84が、携帯通信装置600が有するカメラ機能を利用可能とするように制御する。このようにして、上記した特に宣伝してもらいたい演劇の一場面では自由に撮影することを許可することができる。このように、特に宣伝してもらいたい場面でのみカメラ機能を実行可能とすることで、演劇の興行者は、観客が撮影した画像などでこの演劇の宣伝効果を期待することができる。
上記にて例を挙げて説明したように、劇場等の施設において、演劇等、ユーザに提供されるサービスの内容に応じて、機能制限管理装置300が適切に機能制限情報70を選択して携帯通信装置400に送信することで、劇場内での不正な撮影、録音、あるいは演劇中の通話など他の観客への迷惑行為を防ぐことができる。
なお、本実施の形態に係る電子チケットシステム500では、機能制限管理装置300が、上記した機能制限情報70を、演劇等のプログラムに応じて所定の時間ごとに、劇場等の施設内に備えられたAP400a〜AP400cそれぞれに対して送信するように構成されている。また、上述したように、機能制限管理装置300は、どの機能制限情報70のパケットを選択して送信するかについてのユーザからの指示を入力指示部61が受信し、この受信したユーザからの指示に応じて選択制御部62が機能情報70を選択できるようになっている。このように、機能制限管理装置300は、ユーザからの指示に応じて機能制限情報70を選択しAP400を介して携帯通信装置400に送信することができる構成である。このため、例えば、演劇が予定の時間通りに行われない場合であっても、機能制限管理装置300は適切なタイミングで適切な機能制限情報70を含むパケットを携帯通信装置600に送信することができる。
また、映画のように音声または映像等によって上映される場合、これら音声または映像などを記憶し出力する映像・音声出力装置の動きに同期して上記機能制限情報70のパケットを送信するように構成されていてもよい。この場合は以下のようにして実現できる。すなわち、機能制限管理装置300は、上記した入力指示部61によって、上記映像・音声出力装置からの音声または映像の出力タイミングと同期する信号を受信し、この受信した信号に応じて選択制御部62が機能制限情報70を記憶部64から選択する。そして、出力制御部60が選択された機能制限情報70を含むパケットを携帯通信装置600にAP400を介して送信する。
すなわち、上記機能制限管理装置は、記憶部64に記憶されている機能制限情報70のうち、どの機能制限情報70を選択するかを示す選択情報として、上記信号を受信する入力指示部61を備え、上記入力指示部によって受信された信号が示す情報に基づき、選択制御部62が上記記憶部64に記憶された機能制限情報70を選択する。
上記構成によれば、本発明に係る電子チケットシステム500では、機能制限管理装置300が選択制御部62を備えているため、外部から指示された機能制限情報70を選択することができる。
よって、施設やイベント等の管理者は、提供するサービスの内容または進行状況に応じて、携帯通信装置600が備える機能のうち、停止することが所望される機能を選択して停止させることができる。したがって、携帯通信装置600が備える機能を、提供するサービスの内容や該サービスの進行状況に応じて管理者側で適切に停止させることができ、携帯通信装置の機能を制限することができる。
(機能の停止または再開処理)
次に、図9に示すフローチャートに基づいて、上述のように構成された携帯通信装置600における、電子チケットに含まれる情報に基づいて各種機能を停止または再開するときの動作を説明する。
電子チケットが発券され該電子チケットを取得すると、主制御部18は、取得した電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92に基づき、無線を介してAP400との接続を可能となるように無線LANの設定を行う(S10)。一方、主制御部18は、無線LANの設定が完了すると、機能制限管理装置300から送信された機能制限情報70に応じて、第1アンテナを介して行われる基地局511との通信が禁止される、すなわち公衆網との接続ができないように設定が変更される(S11)。
この状態において、AP400を介して機能制御管理装置300から機能制限情報70を含むパケットの受信があった場合(S12でYES)、その機能制限情報70は、無線LAN制御部17を通じて主制御部18に送信され、その機能制限情報70を情報抽出部82が抽出する。そして、情報抽出部82は、抽出した機能制限情報70を機能制限部84に送信し、機能制限部84は、この機能制限情報70に基づき、携帯通信装置600が備える機能の一部または全部を停止する(S13)。
また、この状態において、主制御部18が新たに他の機能制限情報70を含むパケットを受信した場合(S14でYES)、この新たに受信した機能制限情報70に基づき、主制御部18における機能制限部84が、携帯通信装置600が備える機能の一部または全部を制限または再開させるなど変更する(S15)。
このようにして、機能制限管理装置300から送信された機能制限情報70を含むパケットの受信に応じて、携帯通信装置600が備える機能の一部または全部を停止したり、再開させたりする。そして、このような携帯通信装置600が備える機能制限は、機能制限管理装置300から、機能制限情報70の送信終了を示す通知を受信するまで実行される。
主制御部18は機能制限情報70の送信終了を示す通知を機能制限管理装置300から受信すると(S16でYES)、制限されている、携帯通信装置600が備える機能に対する制限を解除する(S17)。
このように、上記電子チケットシステム500によれば、医療機器への影響、周囲の人に対する騒音、映画館やコンサート会場での盗撮や盗聴などの問題を、使い勝手の低下を抑制しつつ解決することができる。すなわち、例えば、コンサートの主催者側で、盗撮および盗聴を防止したい場合には、機能制限管理装置300が送信する機能制限情報70として、カメラ機能およびボイスレコード機能を含めるようにすれば良く、またコンサート中の通話やメール送受信を禁止したい場合には、機能制限情報70として通信機能を含めるようにすれば良い。また、このように機能制限情報70によって、携帯通信装置600が備える機能を、コンサートが始まるまでは、撮影、ボイスレコード、通話およびメール送受信を行うことができるように設定することができるため、ユーザに対して必要以上の負担を強いることがなく、コンサート会場内での待合せなども行うことができる。
上記した実施例では、ユーザが利用する施設内のAP400を通じて、施設内にある携帯通信装置600全てに対して、一斉に該携帯通信装置600が備える機能の制限を行うようになっていた。しかし、ユーザが利用する施設で提供されるサービスの種類によっては、施設内で一斉に上記したように携帯通信装置600が備える機能の制限が行われると不都合な場合がある。例えば、複数の劇場(スクリーン)を有する複合型映画館、いわゆるシネコンなどのように、映画の上演時間、休憩時間等様々である場合、複合施設内で一斉に上記したように携帯通信装置600が備える機能の制限が行われると不都合である。
そこで、AP400aが劇場A、AP400bが劇場B、AP400cがロビーというふうに、空間(部屋)ごとに設けられるAP400a〜AP400cそれぞれが決められている。そして、各AP400a〜400cを介して機能制限管理装置300がそれぞれ異なる内容の機能制限情報70を送信する。
例えば、劇場Aでは映画の上映が行われており、劇場Bでは映画の上映がまだ始まっておらず最新映画の予告情報が流されているとする。この場合、機能制限管理装置300は、劇場Aに設けられているAP400aを介して、図5に示す機能制限情報70を含むパケットを携帯通信装置600に送信する。このようにして、劇場Aでは、携帯通信装置600はカメラ機能、メール機能、電話(通話機能)、インターネットへの接続を停止させ、周囲の人に対する騒音、または上映映画のコンテンツの流出を防ぐことができる。
また、機能制限管理装置300は、劇場Bに設けられているAP400bを介して、図8に示す機能制限情報70を含むパケットを携帯通信装置600に送信する。このようにして、劇場Bでは、携帯通信装置600が備えるメール機能、およびインターネットへの接続機能だけを利用することができる。そして、カメラ機能によるコンテンツの不正流出を防ぐとともに、電話(通話機能)による周囲の人に対する騒音を防ぐことができる。
また、ロビーでは、能制限管理装置300は、ロビーに設けられているAP400cを介して、図7に示す機能制限情報70を含むパケットを携帯通信装置600に送信する。このようにして、ロビーでは、携帯通信装置600が備えるカメラ機能、メール機能、電話(通話機能)、インターネットへの接続機能を自由に利用することができる。
このように、ユーザが入場する施設において、各部屋(劇場)ごとに必要となる携帯通信装置600が有する機能の制限が異なる場合、各部屋にもうけられているAP400を介して機能制限管理装置300が適切な機能制限情報70を含むパケットを送信することが好ましい。このようにして、携帯通信装置600は、各部屋において、より細かい機能制限を受けることにより、ユーザに対して必要以上の負担を強いることがなく、適切な携帯端末装置600が備える機能の制限を行うことができる。
なお、AP400a〜AP400cのうちどのAP400を介して、どのような機能制限情報70を含むパケットを送信するかは、機能制限管理装置300が所定のAP400を選択して行われる。または、機能制限管理装置300がどのAP400に携帯通信装置600が接続されているかを管理し、携帯通信装置600に直接パケットを送信するような形にしても良い。
また、上述したシネコンのように、複数の劇場から構成される複合施設の場合、電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92は、無線通信装置600を所持するユーザが利用する空間(場所)にのみ有効となる情報としてもよい。例えば、ユーザが劇場Aで上映される映画を鑑賞しに行くとする。この場合、無線通信装置600が電子チケット発券装置100から劇場Aで上映される映画の電子チケットを購入した場合、この電子チケットには、共有空間であるロビーと劇場Aとにおいて無線通信が可能となる無線LANの設定が含まれる。
このようにユーザが利用する場所についてのみに関する無線LAN設定情報92を電子チケットに含める場合、無線通信が確立できない場所では、携帯通信装置600が備える機能の全てが停止され、無線通信が確立できる場所では、機能制限管理装置300から送信される機能制限情報70に基づいて、上記機能が制限されるように構成する。このようにして、ユーザが利用する場所だけ、適切に携帯通信装置600が有する特定の機能が有効となるようにすることができる。
また、上述したように、各場所に設けられたAP400ごとに、該AP400を介して携帯通信装置600に送信される機能制限情報70が異なる場合、携帯通信装置600が、異なるAP400それぞれから送信された機能制限情報70のパケットを受信することがある。この場合、先に受信した機能制限情報70に基づき、該携帯通信装置600が備える機能の停止を行うように構成されていてもよい。あるいは、受信した機能制限情報70を比較して、制限されている機能が多い方を選択して、上記機能の停止を行うように構成されていてもよい。また、逆に、携帯通信装置600は、受信した機能制限情報70において、もっとも制限がない機能制限情報70に基づき、該携帯通信装置60が有する機能を停止するように構成されていてもよい。また、受信した機能制限情報70それぞれにおいて共通して機能の制限がなされていないもののみを有効とし、それ以外の機能を停止するように構成されていてもよい。また、発行された電子チケットの中に、どのAP400から受信した機能制限情報70を優先して選択するか、優先順位を示す情報が含まれており、この優先順位を示す情報に基づいて、携帯通信装置600は、自身が有する機能の停止をおこなってもよい。
また、上記したように電子チケット発券装置100は、携帯通信装置600に電子チケットの発行を行った際に、該携帯通信装置600を特定する情報を記録するように構成されている。そして、接続管理サーバ200にこの携帯通信装置600を特定する情報と関連づけられ記憶されている電子チケットの情報として、携帯通信装置600を所持したユーザが利用可能な場所の情報が含まれているとする。この場合、電子チケット発券装置100は、この携帯通信装置600を特定する情報と、該携帯通信装置600が利用可能な場所を示す情報とを接続管理サーバ200に送信する。この接続管理サーバ200は、これら受信した情報に基づき、利用が認められていない場所に設けられたAP400と携帯通信装置600が接続を確立しているか否かを判断する。
そして、利用が認められていない場所に設けられたAP400と携帯通信装置600とが接続を確立していると判定した場合、接続管理サーバ200がこの携帯通信装置600に警告を通知する構成であってもよい。例えば、シネコンなどでは、他の劇場に入場しているということを通知して警告してもよい。さらには、このような警告とともに、正しい場所への館内情報を送信してもよい。
このように、利用が認められていない場所にユーザが入った場合であっても、警告とともに正しい場所への案内を通知することで、ユーザに正しい場所への道案内を行うことができる。
なお、本実施の形態に係る電子チケットシステム500では、無線LAN設定部83は、ユーザからの指示に応じて無線LANの設定を行っているがこれに限定されるものではない。例えば、ユーザが利用する施設の出入口に電子チケット確認装置(不図示)が設けられており、この電子チケット確認装置にて電子チケットによる入場確認が行われた際に設定される構成であってもよい。この場合、携帯通信装置600は、上記電子チケット確認装置から電子チケットによる入場確認を示す情報を、無線部2を介して受信するように構成されていても良い。あるいは、携帯通信装置600が、FeliCa(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの他の無線通信手段を備え、この無線通信手段によって電子チケット確認装置から上記入場確認を示す情報を受信する構成であってもよい。
これにより、例えば、ユーザがコンサートホール等の施設に入場する際、該施設で有効となる無線LANの設定が行われ、また第1アンテナを介して行われる他の通信装置との通信を遮断することができる。
また、無線LAN設定部83は、設定した無線LANの設定の解除を、ユーザからの指示に応じて行うがこれに限定されるものではない。例えば、ユーザが施設から退場する際に、上記電子チケット確認装置にて電子チケットによる退場確認が行われた際に設定される構成であってもよい。この場合も入場時と同様に、上記無線部2を介して、電子チケット確認装置から、退場確認を示す情報を受信する構成であってもよいし、他の無線通信手段を介して、この情報を受信する構成であってもよい。
これにより、例えば、ユーザがコンサートホール等の施設から退場する際、該施設で有効となる無線LANの設定を無効とすることができる。
また、上記電子チケット発券装置100は、販売する電子チケットの中に含める無線LAN設定情報92に予め有効となる期限情報をつけておいてもよい。すなわち、この期限情報を例えばコンサートが行われた日まで、もしくはコンサートが終了した時間までと設定しておくことで、適切に無線LANの設定を無効とすることができる。
また、本実施の形態に係る電子チケットシステム500では、電子チケットを携帯通信装置600が購入し、電子チケットが含む無線LAN設定情報92に基づき、該携帯通信装置600が無線LANの設定を行うようになっているが、上記無線LAN設定情報92の取得方法はこれに限定されるものではない。
例えば、電子チケットとは別に、上記携帯通信装置600は、基地局511を介して、電子チケット発券システム100からLANの設定情報を取得する構成であってもよい。さらには、上記携帯通信装置600は、購入した上記電子チケットによって劇場または映画館等の施設に入場する際に、基地局511を介して電子チケット発券システム100から無線LAN設定情報92を取得してもよい。あるいは、上記携帯通信装置600は、さらにRFID(Radio Frequency Identification)、赤外線、Bluetoothなど、通信可能な距離が比較的短い他の無線部をさらに備え、購入した上記電子チケットによって劇場または映画館等の施設に入場する際に、この無線部によって、無線LAN設定情報92を取得してもよい。このように他の無線部によって無線LAN設定情報92を取得する場合、この無線部が取得した無線LAN設定情報92を主制御部18に送信することで、無線LANの設定を実現することができる。
もしくは、ユーザが購入した上記電子チケットによって劇場または映画館等の施設に入場する際に、無線LAN設定情報92が記録されたQR(Quick Response)コード(登録商標)などの2次元コードが印刷された用紙を渡される。そして、このQRコードから携帯通信装置600が無線LAN設定情報92を取得してもよい。なお、このQRコードから無線LAN設定情報92を取得する場合、携帯通信装置600は、さらにQRコードの読取り部を備え、読取った情報を主制御部18に送信することで無線LANの設定を実現することができる。
また、携帯通信装置600は、電子チケットを購入した際に指定されたWEBサイトにアクセスし、該WEBサイトから無線LAN設定情報92を取得してもよい。あるいは、電子チケット発券装置100が、電子チケットの購入時に携帯通信装置600からメールアドレスを取得し、該メールアドレスに対してメールの添付ファイルとして上記無線LAN設定情報92を送信する。そして携帯通信装置600は、このメールを受信することで無線LAN設定情報92を取得してもよい。
また、例えば、映画などのように映画館において1日に複数回上映が行われる場合、電子チケット発券装置100は、電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92を上映回ごとに異なる情報とする構成であってもよい。この場合、この映画館において備えられるAP400の設定も上映回ごとに異なるように変更する。
また、携帯通信装置600が無線LAN設定情報92を取得した場合、その無線LANの設定に関する説明を表示部12に表示するようにしてもよい。そして、表示する説明のメッセージ等の内容は、電子チケット情報91に含めて電子チケット発券装置100から送信し、携帯通信装置600に格納し、表示する際に電子チケット情報91から抽出してもよい。これにより、LANの設定方法の説明を、表示部12に表示させることができるため、該LANの設定をユーザに説明することができ、ユーザは該LANの設定を容易に設定することができる。
また、本実施の形態に係る電子チケットシステム500において、携帯通信装置600は、購入した電子チケットの内容を、当該携帯通信装置600の表示部12に表示されるように構成されていることが好ましい。
また、本実施の形態に係る電子チケットシステム500では、携帯通信装置(通信装置)601において機能が停止されたり、停止された機能が再開したりするたびに、現在停止されている機能を主制御部18が表示部12に表示させてユーザに確認をとらせる構成であってもよい。また、携帯通信装置601において機能が停止されたり、停止された機能が再開されたりするたびに、特定のバイブレーションによって、または特定の音をスピーカ5から鳴らしたり、上記携帯通信装置601が表示灯として、例えばLED(Light Emitting Diode)などを備えている場合、この表示灯を点滅してユーザに知らせる構成であってもよい。
(実施形態2)
次に、図10〜図14を参照して本発明の別の実施形態である電子チケット発券システム501について説明する。
この図10は、本発明の別の実施形態に係る電子発券システム501の概略構成の一例を示す図である。
図10に示すように、本実施の形態に係る電子チケット発券システム501は、実施形態1に示す電子チケット発券システム500と比較して下記の点が異なる。ただし、実施形態1と同一の部材には同じ符号を付しその説明は省略する。
先ず、機能制御管理装置300および接続管理サーバ200を備えていない点で異なる。電子チケット発券装置101は、インターネット網513および電話回線網512を介して基地局511と通信可能となっている。そして、電子チケット発券装置101は、この基地局511を介して携帯通信装置601と通信可能となる。すなわち、電子チケット発券装置101は、インターネット網513および電話回線網512を通じて、基地局511を介して携帯通信装置601に電子チケットを販売することができる。
また、AP400a〜AP400cそれぞれはインターネット網513に接続可能となっている。そして、携帯通信装置601は、これらAP400a〜AP400cと接続を確立できるように、無線LANの設定を行った場合には、これらAP400a〜AP400cを介してインターネット網513および電話回線網512に接続することができる。
また、電子チケット発券装置101から携帯通信装置601が購入する電子チケットに含まれる情報が異なる。すなわち、電子チケット発券装置101は、発行する電子チケットに、実施形態1に示す電子チケットが含む情報に加え、さらに各AP400a〜AP400cごとに割り当てられた機能制限情報(指示情報)93が含まれる。具体的には、図11に示すように、電子チケット情報191は、ユーザが利用を所望する施設に入場するためのチケット情報と、該施設に備えられたAP400a〜AP400cと接続を確立するために必要な無線LAN設定情報92とを含む。さらに、電子チケット情報191は、AP400a〜AP400cとの無線による接続を確立した場合、携帯通信装置601が備える機能のうち停止(禁止)すべき機能に関する情報である機能制限情報93が含まれている。
例えば、チケット情報としては、コンサートの名称、会場名、開催日時が登録されている。また、無線LAN設定情報92は、例えば、このコンサート会場内にあるAP400a〜AP400cそれぞれと通信可能となる無線LANの設定(例えば、SSID、WEPキー、AP400のMACアドレスなど)に関する情報が含まれる。そして、機能制限情報93としては、携帯通信装置601がこれらAP400a〜AP400cそれぞれと無線による接続を確立した場合、上記携帯通信装置601が備える機能のうち何れの機能を停止(禁止)するかについての情報が含まれる。
より具体的には、図12に示すように、機能制限情報93として、AP400a〜AP400cごとのMACアドレス、カメラ機能の禁止または許可、メール機能の禁止または許可、電話(通話)機能の禁止または許可、インターネットへの接続の禁止または許可等の情報が含まれる。なお、上記MACアドレスは、AP400a〜AP400cそれぞれを識別するために利用する情報であって、該AP400a〜AP400cそれぞれを識別できる情報であればこれに限定されない。例えば、MACアドレスの代わりにSSIDであってもよい。
また、上記機能制限情報93は、上記したようにAP400a〜AP400cのうちいずれであるかを識別する情報を含んでいるため、この識別する情報を介して、携帯通信装置601の接続先のAP400と、このAP400との接続の確立時において、携帯通信装置601が有する機能のうちの停止(禁止)すべき機能との対応関係をとることができる。
なお、図11は電子チケット情報191のデータ構造は一例であって、チケット情報と無線LAN設定情報92と機能制限情報93との格納形式はそれに限定されない。また、図12は電子チケット情報91に含まれる機能制限情報93のデータ構造の一例であって、機能制限情報93の格納形式はそれに限定されない。また、図12は、上述したように機能制限情報93がAP400a〜AP400cごとに対応づけて管理できるようになっている。しかしながら、特にAP400a〜AP400cが設けられている場所ごとに、携帯通信端末装置601が有する機能の制限を別々に設定する必要がない場合は、各AP400a〜AP400cに対応づけて設定される機能制限情報93は同一の内容のものであってもよい。
また、携帯通信装置601が、AP400a〜AP400cにおいて共通した無線LAN設定情報92で設定ができる場合、AP400a〜AP400cとの無線による接続を確立させるために必要な設定情報(無線LAN設定情報92)は、特にAP400a〜AP400cごとに対応付けておく必要がない。
(携帯通信装置のハードウェア構成およびソフトウェア構成)
続いて、図13および図14を参照して携帯通信装置601のハードウェア構成およびソフトウェア構成について説明する。
まず、本実施の形態に係る携帯通信装置601のハードウェア構成は、実施形態1に示した携帯通信装置600と比較して、主制御部118における機能制限に関わるソフトウェア構成のみが異なる。このため、携帯通信装置601のハードウェア構成は、上記主制御部118以外の各部は同一であるためこれら同一の各部の説明は省略し同じ符号を付す。
次に、図14を参照しながら、携帯通信装置601における機能制限に関わるソフトウェア構成についで説明する。この図14は、携帯通信装置601の主制御部118の機能制限に関わる詳細を示す機能ブロック図である。なお、この携帯通信装置601におけるソフトウェア構成において、実施形態1に示す携帯通信装置600におけるソフトウェア構成と共通する部材には同じ符号を付し、その説明は省略する。
電子チケットシステム(機能管理システム)501において、携帯通信装置601は、特に、電子チケット管理部81、情報抽出部82、無線LAN設定部83、機能制限部84、機能制限情報取得部85、情報格納部190、無線部2、無線LAN制御部17を備えて構成されている。なお、電子チケット管理部81、情報抽出部82、無線LAN設定部83、無線LAN機能制限部84、および機能制限情報取得部85は、ソフトウェアに基づき主制御部118に実現される機能である。また、情報格納部190は、電子チケット等の情報を格納するメモリであり、第2メモリ13に対応する。
ここで、本実施形態に係る携帯通信装置601は、実施形態1に示した携帯通信装置600と以下の点で異なる。
すなわち、電子チケット管理部81が無線部2から取得し、情報格納部190に格納した電子チケット情報191に含まれる情報が異なる。つまり、実施形態1に示した携帯通信装置600では、情報格納部90に格納された電子チケット情報91には、無線LAN設定情報92を含んでいたのに対して、本実施形態に係る携帯通信装置601では、情報格納部190に格納された電子チケット情報191には、無線LAN設定情報92に加えて、さらに機能制限情報93が含まれている点が異なる。
また、携帯通信装置601の主制御部118がさらに機能制限情報取得部85を備える点が、実施形態1に示す携帯通信装置600と異なる。すなわち、無線LAN制御部17は、AP400から該AP400を識別する情報(MACアドレス)を含む信号を受信すると、この識別情報を機能制限情報取得部85に送信する。
機能制限情報取得部85は、この識別情報を受信すると、該識別情報に対応する機能制限情報93を、情報格納部190からを取得するように情報抽出部82に指示する。
この機能制限情報取得部85からの指示を受けて、情報抽出部82は、電子チケット情報191に含まれる機能制限情報93の中から上記識別情報に対応する機能制限情報93を抽出し、機能制限情報取得部85に送信する。機能制限情報取得部85は、情報抽出部82から取得した機能制限情報93を機能制限部84に送信する。機能制限部84は、受信した機能制限情報93に基づき、携帯通信装置601が備える機能の一部又は全部を停止する。なお、機能制限情報取得部85と情報抽出部82とによって、指示情報取得手段を実現する。
なお、上記識別情報を含む信号とは、例えば、各AP400a〜AP400cから送信されるビーコン信号であって、このビーコン信号に各AP400a〜各AP400cのMACアドレスなどのような識別情報を含ませて周期的に接続先に送信するようになっている。すなわち、AP400a〜AP400cそれぞれは、各々が通信可能とする所定領域内において、上記ビーコン信号を周期的に送信し、該所定領域内に携帯通信装置601が存在するか否かについて探索している。このため、携帯通信装置601を所持したユーザが上記所定領域内に入ると、この携帯通信装置601は、AP400a〜AP400cのいずれかから送信されたビーコン信号を、第2アンテナ15を通じて無線LAN制御部17が受信することにより、AP400a〜AP400cのいずれかの存在を見出すことができる。
また、この識別情報を含む信号は、これに限定されるものではなく、例えば、ブロードキャストデータなどのデータパケットに各AP400a〜AP400cのMACアドレスなどのようなAP400を識別できる情報を含ませたものであってもよい。
また、上記した各AP400a〜400cのうち何れのAP400であるかを識別する情報として、MACアドレスに限定されるものではなく例えば、SSIDまたはWEPキーであってもよい。この場合は、図12に示した各AP400a〜400cのMACアドレスの代わりにSSIDまたはWEPキーが、機能の禁止または許可を示す情報それぞれと対応付けられる。
ただし、上記したように、SSIDまたはWEPキーの受信によって、携帯通信装置601が、通信可能なAP400を、各AP400a〜400cのうち何れであるか特定する場合、携帯通信装置601は、この特定をAP400との通信を確立した後に行うこととなる。
すなわち、携帯通信装置601が、AP400と接続を確立すると、該AP400から送信されてきた上記識別情報を無線LAN制御部17が受信する。そして、無線LAN制御部17によって受信した識別情報は、機能制限情報取得部85に送信され、機能制限情報取得部85が、受信した識別情報に基づき電子チケット情報191に含まれる機能制限情報93を取得するように情報抽出部82に指示する。この機能制限情報取得部85からの指示に応じて情報抽出部82が電子地チケット情報191から機能制限情報93を取得し、該機能制限情報取得部85に送信する。機能制限情報取得部85は、取得した機能制限情報93を機能制限部84に送信する。このようにして、接続を確立したAP400に応じて携帯通信装置601が、自身が備える機能を制限することができる。
また、実施形態2に係る携帯通信装置601では、AP400を見出した(発見した)場合、あるいはAP400との無線LANによる接続を確立した場合、機能制限部84が、当該携帯通信装置601が備える機能を停止するように指示する点が実施形態1に係る携帯通信装置600と異なる。例えば、実施形態1の場合では、機能制限管理装置300側から、基地局511を介して行う通信を停止するなどの情報を機能制限情報70に含めて携帯通信装置600に送信し、特定の機能の停止を指示することができた。しかしながら、実施形態2の場合は、接続先のAP400aごとに、携帯通信装置600が備える機能のうち停止させる機能が予め決まっている。このため、本実施の形態(実施形態2)に係る携帯通信装置601では、AP400を見出す、あるいはAP400との接続を確立し、該AP400の識別情報を受信した場合、この受信した識別情報に基づき、機能制御部84が、当該携帯通信装置601が備える機能の使用を制御する。
このように、上記携帯通信装置601は、AP400を見出したり、AP400との接続を確立したりすることにより、各AP400a〜AP400cそれぞれを識別する識別情報を受信し、携帯通信装置601が備える機能の一部または全部を禁止させることができる。このため、各AP400が備えられた場所ごとに、停止(禁止)する機能を適切に設定することができる。
また、AP400a〜AP400cが備えられている場所からユーザが退出した場合、すなわち、各AP400a〜AP400cの何れからの電波を受信しなくなった場合、携帯通信装置601は、禁止している機能をすべて再開させる。
また、携帯通信装置601が例えばAP400aおよびAP400c両方の電波の届く範囲にある場合、主制御部118は、AP400aとAP400cとを比較して禁止される機能が多い、すなわち制限が厳しい機能制限情報93を選択して、この情報に基づいて、携帯通信装置601が備える機能の一部または全部を停止させるように構成してもよい。あるいは、逆に主制御部118は禁止される機能が少ない、すなわち制限がゆるい機能制御情報93を選択して、この情報に基づき携帯通信装置601が有する機能を停止させるように構成してもよい。あるいは、両方のAPから機能制限情報93のうち、禁止されているものの全部を行うような構成にしても良い。
また、電子チケット情報191に含まれる機能制御情報93にはそれぞれ優先度が設けられており、主制御部118は、優先度が高い機能制限情報93を選択して、この情報に基づき携帯通信装置601が有する機能を停止させる構成であってもよい。
(機能の停止または再開処理2)
次に、図15に示すフローチャートに基づいて、上述のように構成された携帯通信装置601における、電子チケットに含まれる情報に基づいて各種機能を停止または再開するときの動作を説明する。
まず、ここでは、AP400との接続を確立し、接続先のAP400からこのAP400の識別情報を受信する場合について説明する。
電子チケットが発券され該電子チケットを取得すると、主制御部118は、取得した電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92に基づき、無線を介してAP400との接続を可能となるように無線LANの設定を行う(S20)。
この状態において、携帯通信装置601を所持するユーザが施設に入場すると、携帯通信装置601の主制御部118はAP400との通信を確立する。(S21)。そして、主制御部118は、AP400との接続を確立すると、接続先のAP400から、このAP400を識別する情報を受信する。そして、この受信したAP400を識別する情報に基づき、電子チケットに含まれる情報を参照し、このAP400を介して行われる通信において禁止される、携帯通信装置601の機能を確認する(S22)。そして、主制御部118は、禁止される上記機能を確認すると、この確認結果に応じて携帯通信装置601が備える機能を停止する(S23)。
さらに、上記ユーザが移動し、携帯通信装置601の接続先のAP400が変わる場合(S24においてYES)、主制御部118は新たなAP400との接続を確立する(S25)。そして、主制御部118は、この新たなAP400との接続を確立すると、接続先のAP400から、このAP400を識別する情報を受信する。そして、受信したAP400を識別する情報に基づき、電子チケットに含まれる情報を参照して、このAP400を介する通信において禁止される、携帯通信装置601の機能を確認する(S26)。そして、主制御部118は、禁止される上記機能を確認すると、この確認結果に応じて携帯通信装置601が備える機能の停止の設定を変更する、すなわち禁止機能の設定を変更する(S27)。
このように、接続を確立していたAP400とは別のAP400と接続を確立しなおす度に、主制御部118は、接続先のAP400を特定し、電子チケットに含まれる情報に基づいて、上記機能の停止または再開の設定を変更する。
そして、主制御部118が、例えば出口などユーザが退場する場所に設けられたAP400と接続を確立すると、(S28でYES)、禁止機能として停止されていた携帯通信装置601の機能を再開させる(S29)。
上記では、AP400との接続を確立し、接続先のAP400からこのAP400の識別情報を受信する場合について説明した。次に図18を参照して、AP400から発信されているビーコン信号を受信して、該AP400を特定し、このAP400に応じて各種機能を停止または再開する場合の動作について説明する。
上記図15に示すステップS20と同様に、電子チケットが発券され該電子チケットを取得すると、主制御部118は、取得した電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92に基づき、無線を介してAP400との接続を可能となるように無線LANの設定を行う(S40)。
この状態において、携帯通信装置601を所持するユーザが施設に入場すると、携帯通信装置601ではAP400との通信を確立するよりも前に、無線LAN制御部17がAP400から周期的に送信されているビーコン信号を受信することにより上記AP400を見出す(発見)する(S41)。そして、携帯通信装置601では、無線LAN制御部17がこのビーコン信号に含まれる識別情報を機能制限情報取得部85に送信する。機能制限情報取得部85は、識別情報を受信すると、情報抽出部82に指示して電子チケット情報の中から機能制限情報93を取得させる。そして、機能制限情報取得部85は、受信した機能制限情報93と識別情報とを機能制限部84に送信する。機能制限部84は、受信した識別情報と機能制限情報93とに基づき、禁止機能を確認する(S42)。
そして、機能制限部84は、この識別情報と機能制限情報93とに基づき、携帯通信装置601が有する機能のうち、禁止されている機能を停止させる(S43)。例えば、公衆網との接続ができないように設定し、他の携帯通信装置との通話を禁止する場合、主制御部118における機能制限部84が、第1アンテナを介して行われる基地局511との通信を禁止するように通信制御部3を制御する。
また、ステップS40において携帯通信装置601では無線LANの設定が既に設定済みとなっており、主制御部118がAP400との通信を確立することができる。(S44)。
なお、上記ステップS43においてAP400との接続が禁止されている場合、もしくは、AP400との接続が必要とならない場合などではこのこのステップS44の処理は不要となる。
さらに、上記ユーザが移動し、当該携帯通信装置601と通信可能となるAP400が変わる場合、すなわち他のAP400を発見する場合(S45においてYES)、ステップS42と同様に、この他のAP400から受信した識別情報と機能制限情報93とに基づき、機能制限部84は禁止機能を確認する(S46)。
一方、上記AP400と通信可能な範囲に上記携帯通信装置601がとどまっている間(S45においてNO)は、ステップS43にて禁止した機能を停止させたままとする。
そして、この機能制限部84は、この識別情報と機能制限情報93とに基づき、携帯通信装置601が有する機能のうち、禁止されている機能の設定を変更させる(S47)。そして、機能制御部84は。この変更後の設定により禁止される機能を停止させる。
また、ユーザが移動し、当該携帯通信装置601と通信可能となるAP400が変わる場合、この携帯通信装置601は新たなAPとの接続を確立する(S48)。ただし、このステップS48において、AP400との接続が禁止されている場合、もしくは、AP400との接続が必要とならない場合などではこのこのステップS48の処理は不要となる。
またここで、ユーザが移動し、携帯通信装置1の所在が変更し、例えば出口などユーザが退場する場所に設けられたAP400の通信可能な範囲に入った場合、携帯通信装置1は、この退場場所のAP400のビーコン信号を受信する。すなわち、携帯通信装置1は、退場場所にあるAP400を発見する(S49においてYES)。
このように、携帯通信装置1が退場場所にあるAP400を発見する場合、すなわち、この退場場所にあるAP400の識別情報を受信する場合、受信した識別情報と機能制限情報93とに基づき、禁止機能として停止されていた携帯通信装置601の機能を再開させる(S50)。
一方、携帯通信装置1が退場場所にあるAP400を発見するまで、すなわちステップS49において「NO」の場合は、ステップS45に戻り処理を繰り返す。
上記図15および図18を参照して、AP400の通信可能な範囲に携帯通信装置1が入ってきたとき、該AP400から受信したビーコン信号に含まれる識別情報に基づき当該携帯通信装置1が有する機能を停止および再開する構成と、AP400と接続を確立した後に、該AP400から送信された識別情報に基づき当該携帯通信装置1が有する機能を停止および再開する構成とについて、それぞれ別々に説明した。
しかしながら、当該携帯通信装置1では、上記ビーコン信号に含まれる識別情報と、接続を確立したAP400から受信した識別情報両方とに基づき当該携帯通信装置1が有する機能を停止および再開する構成としてもよい。この場合、図15において、ステップS20の後に、AP400を発見したか否かを確認し、発見できた場合は、該AP400のビーコン信号に含まれる識別情報に基づき禁止とされる機能を停止させる。そして、ステップS21においてAP400との接続を確立し、AP400から受信した識別情報に基づき、再度禁止機能を確認し(S22)、禁止とされる機能を停止する(S23)。
また、ステップS24において接続先のAP400が変わった場合、この新たなAP400から受信したビーコン信号に含まれる識別情報に基づき、禁止機能を確認し、禁止とされる機能の設定変更を行う。そして、新たなAP400との接続を確立し(S25)、接続先となるAP400から受信した識別情報に基づき、再度禁止機能を確認し(S26)、禁止とされる機能の設定を変更する(S27)。
そして、図15のステップS28における退場場所のAPと接続を確立する前に、退場場所のAP400を発見したか確認する。ここで退場場所のAP400を発見した場合は、禁止機能として停止されている機能をすべて再開させる。そして、退場場所のAP400との接続を確立し、再度禁止機能として停止されている機能をすべて再開したか確認し、確実に機能の再開を実行する(S29)。
このように構成される場合、携帯通信装置1とAP400との間で送受信する電波の状態が悪い場合であっても、確実に携帯通信装置1が有する機能の停止および再開を行うことができる。
あるいは、上記した構成のうちいずれかによって携帯通信装置1が有する機能の停止および再開を実行する構成であってもよい。
このようなAP400は、電波が拡散しないように、指向性の高いアンテナを使用し、ユーザがそこを通ったときのみ通信が可能にしておくような構成にしておくことが望ましい。また、それ以外のAP400は、できるだけたくさんのユーザに対して指示情報を通知できるようなアンテナを使用することが望ましい。
このように、上記電子チケットシステム501によれば、医療機器への影響、周囲の人に対する騒音、映画館やコンサート会場での盗撮や盗聴などの問題を、使い勝手の低下を抑制しつつ解決することができる。すなわち、例えば、コンサートの主催者側で、盗撮および盗聴を防止したい場所には、この場所に設置されるAP400に対応する機能制限情報93に含まれる停止(禁止)機能として、例えばカメラ機能およびボイスレコード機能を含めるようにすれば良く、またコンサート会場内の通話やメール送受信を禁止したい場合には、コンサート会場内に備えられたAP400に対応する機能制限情報93に含まれる停止(禁止)機能として、通信機能を含めるようにすれば良い。逆に、コンサート会場の外のホール等では、該ホールに備えられたAP400に対応する機能制限情報93に含まれる停止(禁止)機能は、特に禁止される機能を設定しないようにすればよい。
また、このように場所ごとに備えられたAP400に対応する機能制限情報93によって、携帯通信装置600が備える機能を、コンサート会場内、会場外などにおいて適切に停止(禁止)させたり、再開させたりして設定を変更させることができるため、ユーザに対して必要以上の負担を強いることがなく、コンサート会場のホールでの待合せなども行うことができる。
また、上述したシネコンのように、複数の劇場から構成される複合、電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92を、無線通信装置601を所持するユーザが利用する場所(劇場)にのみ有効となるようにしてもよい。
例えば、ユーザが劇場Aで上映される映画を鑑賞しに行くとする。この場合、携帯通信装置601が電子チケット発券装置101から劇場Aで上映される映画の電子チケットを購入した場合、この電子チケットには、共有空間であるロビーと劇場Aとに備えられたAP400に対して接続を確立できる無線LAN設定情報93が含まれる。このようにして、ユーザが利用する場所(劇場)以外では、AP400を介して無線通信を行うことができないようにすることもできる。
また、このように携帯通信装置601が、ユーザが利用する場所に設けられたAP400とのみ接続を確立できるように構成されている場合、AP400と接続が確立できない場所では、携帯通信装置601の表示部12において、主制御部18が誤った場所にいる旨を通知する表示を行うように構成されていることが好ましい。
このように、携帯通信装置601において通知がなされることで、誤った場所(劇場)にいるユーザに退出を促すことができる。
なお、図12に示すように、携帯通信装置601の基地局511を介して行う通信の停止は、電子チケット情報91に含まれる機能制限情報93によって指示する構成であったが、これに限定されるものではない。
例えば、無線LAN設定部83が、無線LANの設定を行った場合、すなわちAP400と接続を確立できるように設定した場合、機能制限部84が、基地局511を介して電話回線網512を使用して通信を行う機能を停止するように指示する構成であってもよい。すなわち、実施形態1の場合は、機能制限管理装置300側から、基地局511を介して行う通信を停止するように機能制限情報70に含めて携帯通信装置600に指示することができた。しかしながら、実施形態2の場合は、接続先のAP400aごとに携帯通信装置600が備える機能のうち停止させられる機能が予め決まっている。このため、無線LAN設定部83が、AP400と接続を確立できるように設定を行うと、自動的に、基地局511を介して行う通信を停止すように指示する構成とすることもできる。
このように、自動的に、基地局511を介して行う通信を停止すように指示する構成の場合、上記図15に示した処理フローにおけるステップS20にて無線LANの設定が完了すると、次のステップで公衆網との接続を停止する。あるいは、上記図18に示した処理フローにおけるステップS40にて無線LANの設定が完了すると、次のステップで公衆網との接続を停止する。
なお、実施形態1の携帯通信装置600においても、実施形態2と同様に、無線LANの設定が行われたら、自動的に、基地局511を介して行う通信を停止すように構成してもよい。
なお、上記したように、携帯通信装置601において無線LANの設定の開始に応じて、基地局2を介し電話回線網512を使用して行う通信を停止する構成の場合、図12に示す機能制限情報93には、電話機能の実行の許可または禁止を指示する情報を含める必要がない。
また、上記した「機能の停止または再開処理2」において、携帯通信装置601が出口に設けられたAP400と接続を確立した場合、主制御部118は、停止していた機能を再開させるように構成されているがこれに限定されるものではない。例えば、電子チケット発券装置101から受信した電子チケットに含まれる機能制限情報93には有効期限が予め設けられ有効期限がすぎると停止されていた機能を全て再開させるように構成されていてもよい。
また、無線LAN設定部83は、設定した無線LANの設定の解除を、ユーザからの指示に応じて行ってもよい。あるいは、ユーザが施設から退場する際に、上記電子チケット確認装置にて電子チケットによる退場確認が行われた際に設定される構成であってもよい。すなわち、携帯通信装置601はさらにRFID(Radio Frequency Identification)、赤外線、Bluetoothなど、通信可能な距離が比較的短い他の無線通信手段を備え、出口に設けられたゲートなどからこれら無線手段によって、制限されている機能の再開を示す指示を受信する構成であってもよい。これにより、例えば、ユーザがコンサートホール等の施設から退場する際、該施設で有効となるLANの設定を解除することができる。
また、逆に形態通信装置601は、上記した無線手段によって、入り口に設けられたゲートを通過する際、このゲートに備えられている無線手段からの指示に応じてAP400との無線による接続を確立し、基地局501を介して行う通信を禁止するように構成されていてもよい。
これにより、例えば、ユーザがコンサートホール等の施設に入場する際、該施設で有効となる無線LANの設定が行われ、また第1アンテナを介して行われる他の通信装置との通信を遮断することができる。
また、携帯通信装置601において機能が停止されたり、停止された機能が再開したりするたびに、現在停止されている機能を主制御部18が表示部12に表示させてユーザに確認をとらせる構成であってもよい。また、携帯通信装置601において機能が停止されたり、停止された機能が再開されたりするたびに、特定のバイブレーションによって、または特定の音をスピーカ5から鳴らしたり、上記携帯通信装置601が表示灯として、例えばLED(Light Emitting Diode)などを備えている場合、この表示灯を点滅してユーザに知らせる構成であってもよい。
また、上記電子チケット発券装置101は、販売する電子チケットの中に含める無線LAN設定情報92に予め有効となる期限情報をつけておいてもよい。すなわち、この期限情報を例えばコンサートが行われた日まで、もしくはコンサートが終了した時間までと設定しておくことで、適切に無線LANの設定を無効とすることができる。
また、本実施の形態に係る電子チケットシステム501では、電子チケットを携帯通信装置601が購入し、電子チケットが含む無線LAN設定情報92に基づき、該携帯通信装置601がAP400と無線による接続を確立するようになっているが、上記無線LAN設定情報92の取得方法はこれに限定されるものではない。
例えば、電子チケットとは別に、上記携帯通信装置600は、基地局511を介して、電子チケット発券システム101から無線LAN設定情報92を取得する構成であってもよい。この場合、機能制限情報93も合わせて取得されることが好ましい。さらには、上記携帯通信装置601は、購入した上記電子チケットによって劇場または映画館等の施設に入場する際に、基地局511を介して電子チケット発券システム100から無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を取得してもよい。あるいは、上記携帯通信装置601は、さらにRFID(Radio Frequency Identification)、赤外線、Bluetoothなど、通信可能な距離が比較的短い他の無線通信手段をさらに備え、購入した上記電子チケットによって劇場または映画館等の施設に入場する際に、この無線通信手段によって、無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を取得してもよい。このように他の無線通信手段によって無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を取得する場合、この無線通信手段が取得した無線LAN設定情報92を主制御部18に送信することで、無線LANの設定を実現することができる。
もしくは、ユーザが購入した上記電子チケットによって劇場または映画館等の施設に入場する際に、無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93が記録されたQR(Quick Response)コード(登録商標)などの2次元コードが印刷された用紙を渡される。そして、このQRコードから携帯通信装置601が無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を取得してもよい。なお、このQRコードから無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を取得する場合、携帯通信装置601は、さらにQRコードの読取り部を備え、読取った情報を主制御部18に送信することで無線LANの設定および機能制限情報93の取得を実現することができる。
また、携帯通信装置601は、電子チケットを購入した際に指定されたWEBサイトにアクセスし、該WEBサイトから無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を取得してもよい。あるいは、電子チケット発券装置101が、電子チケットの購入時に携帯通信装置601からメールアドレスを取得し、該メールアドレスに対してメールの添付ファイルとして上記無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を送信する。そして携帯通信装置601は、このメールを受信することで無線LAN設定情報92および機能制限情報93を取得してもよい。
また、例えば、映画などのように映画館において1日に複数回上映が行われる場合、電子チケット発券装置101は、電子チケットに含まれる無線LAN設定情報92および/または機能制限情報93を上映回ごとに異なる情報とする構成であってもよい。この場合、この映画館において備えられるAP400の設定も上映回ごとに異なるように変更する。
また、携帯通信装置601が無線LAN設定情報92を取得した場合、その無線LANの設定に関する説明を表示部12に表示するようにしてもよい。そして、表示する説明のメッセージ等の内容は、電子チケット情報91に含めて電子チケット発券装置101から送信し、携帯通信装置600に格納し、表示する際に電子チケット情報91から抽出してもよい。これにより、LANの設定方法の説明を、表示部12に表示させることができるため、該LANの設定をユーザに説明することができ、ユーザは該LANの設定を容易に設定することができる。
また、本実施の形態に係る電子チケットシステム501において、携帯通信装置601は、購入した電子チケットの内容を、当該携帯通信装置601の表示部12に表示されるように構成されていることが好ましい。
実施の形態2でも詳細に説明したが、実施の形態1および実施の形態2で示した携帯通信装置600・601において、AP400との接続が確立してから、機能を制限するようにしていたが、AP400を発見したら機能の制限をするようにしても良い。例えば、AP400aからのビーコンを受信することによって、AP400aに対応した機能を禁止するようにしても良い。APの通信範囲に入ることで機能を変更するということをするだけでよく、アルゴリズムの短縮が図られる。
実施の形態1および実施の形態2で示した携帯通信装置600・601において、ある機能が禁止されているのであれば、内蔵時計19の変更をすることを禁止する方がよい。そうしなければ、内蔵時計19を変更することによって、禁止されていた機能が解除されてしまう場合が考えられるからである。また、機能制限管理装置300や電子チケット発券装置101と携帯通信装置600・601における時計は、同じ時刻を示していることが望ましい。これらの装置の時計を合わせる方法は、どのようなものでも良く、任意の方法が使用される。
最後に、実施形態1および実施形態2において示した、電子チケット発券装置100・101、接続管理サーバ200、機能制限管理装置300、中継装置400a〜中継装置400b、携帯通信装置600・601、特に携帯通信装置600・601の電子チケット管理部81、情報抽出部82、無線LAN設定部83、機能制限部84、機能制限情報取得部85は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、電子チケット発券装置100・101、接続管理サーバ200、機能制限管理装置300、中継装置400a〜400c、携帯通信装置600・601は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである電子チケット発券装置100・101、接続管理サーバ200、機能制限管理装置300、中継装置400a〜400c、携帯通信装置600・601の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、電子チケット発券装置100・101、接続管理サーバ200、機能制限管理装置300、中継装置400a〜400c、携帯通信装置600・601に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、電子チケット発券装置100・101、接続管理サーバ200、機能制限管理装置300、中継装置400a〜400c、携帯通信装置600・601を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明に係る機能管理システムは、以上のように、通信装置と、上記通信装置が有する機能のうち少なくとも一部の機能を制御させる指示情報を、上記通信装置に送信する管理装置と、上記管理装置と通信可能に接続されており、該管理装置と上記通信装置との通信を中継する中継装置とを備えたシステムであって、上記管理装置が、上記中継装置に対して指示情報を送信しており、上記通信装置が上記中継装置と接続を確立した場合、上記管理装置から送信される指示情報に基づき、当該通信装置が備える機能を制御する構成である。
なお、上記指示情報とは、例えば、通信装置が有する機能のうちいずれの機能について停止もしくは再開させるかなど指示する情報である。
また、本発明に係る機能管理システムは、上記した構成において、上記中継装置は複数備えられており、上記管理装置が、上記各中継装置に対してそれぞれ異なる指示情報を送信するように構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、管理装置は、各中継装置に対してそれぞれ異なる指示情報を送信するため、通信装置は、接続を確立した中継装置ごとに応じて、異なる指示情報を受信することになる。すなわち、上記通信装置は、上記複数の中継装置のうちいずれと接続を確立するかに応じて、自装置が備える機能が制御される制御状態が異なる。
このように、上記中継装置それぞれが備えられている場所ごとに、通信装置は異なる指示情報を受信することができるため、本発明に係る機能管理システムでは、場所に応じて通信装置が有する機能が制御されている状態を変更させることができる。
したがって、本発明に係る機能管理システムは、場所に応じて通信装置が有する機能を柔軟に制御することができる。
、また、本発明に係る機能管理システムは、上記した構成において、上記管理装置が、上記指示情報を記憶する管理記憶装置と、上記管理記憶装置に記憶された指示情報の中から各中継装置に送信すべき指示情報を選択する選択手段とを備えていてもよい。
上記構成によれば、管理装置は、選択手段を備えているため、管理記憶装置に記憶されている指示情報の中から通信装置に送信する指示情報を選択することができる。このため、機能管理システムは、中継装置と接続を確立している通信装置に対して適切に選択した指示情報を送信することによって、通信装置は、この指示情報に基づき、当該通信装置が備える機能のうち所望される機能を停止または再開させるなど制御することができる。
したがって、本発明に係る機能管理システムは、通信装置を取り巻く周囲の状況に応じて、適切に当該通信装置の機能を制御することができる。
また、本発明に係る機能管理システムは、上記した構成において、上記管理装置が、外部から入力された、選択される指示情報を示す選択情報を受け付ける入力受付手段をさらに備え、上記選択手段が、上記入力受付手段によって受け付けられた選択情報に基づき、選択する指示情報を変更するように構成されていることが好ましい。
上記外部から入力された、選択される指示情報とは、例えば、ユーザによって指示された指示情報、あるいは上映される映画の映像の開始または音声が流れはじめる時点等、提供されるサービスの状況に応じて、該状況の変化を示す情報などが含まれる。
上記機能管理システムでは、入力受付手段によって受け付けた、上記外部から入力された、選択される指示情報に基づき、選択手段が、指示情報を選択できるため、管理装置は、中継装置に送信する指示情報を柔軟に変更させることができる。
したがって、本発明に係る機能管理システムは、管理装置側から通信装置が有する機能の制限を柔軟に変更させることができるため、通信装置を取り巻く周囲の状況に応じて、適切に当該通信装置の機能を制御することができる。
また、本発明に係る機能管理システムは、上記した構成において、上記選択手段が、選択する指示情報を時間に応じて変更するように構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、管理装置は各中継装置に送信する指示情報を時間に応じて変更することができるため、通信装置は同じ中継装置と接続している場合であっても、時間ごとに異なる指示情報を受信することができる。
このため、本発明に係る制限システムは、上記通信装置が同じ場所にある場合であっても、時間に応じて、通信装置が有する機能のうち、停止または再開させるなど制御される機能を変更することができる。
したがって、本発明に係る機能管理システムは、場所と時間とに応じて柔軟に通信装置が有する機能を制御することができる。
また、本発明に係る機能管理システムは、上記した構成において、上記管理記憶装置は、指示情報と指示情報を送信する期間との対応関係を示す指示情報送信テーブルをさらに記憶しており、上記選択手段は、上記指示情報送信テーブルを参照して、所定の期間ごとに送信すべき指示情報を選択するように構成されていてもよい。
上記構成によれば、本発明に係る機能管理システムでは、上記選択手段が指示情報送信テーブルを参照して所定の期間ごとに送信すべき指示情報を選択することができる。よって、機能管理システムでは、所定の期間において、通信装置が有する機能のうち制御する機能の状態を変更させることができる。
したがって、本発明に係る機能管理システムは、場所と所定の期間とに応じて柔軟に通信装置が有する機能を制御することができる。
また、本発明に係る機能管理システムは、上記した構成において、チケット情報を含む電子チケットを通信装置に送信する電子チケット発券装置をさらに備え、上記電子チケット発券装置は、上記電子チケットに、上記中継装置との接続を確立させるための設定情報をさらに含めて通信装置に送信するように構成されていることが好ましい。
上記構成によれは、上記機能管理システムは、通信装置に対して、送信する電子チケットにチケット情報に加えて設定情報を含めて送信することができる。このため、通信装置は、この受信した電子チケットによって入場する施設に設けられている中継装置と接続を確立することができる。すなわち、上記施設に入場するユーザが所持する通信装置は、この施設に設けられた中継装置と接続を確立することができるため、この中継装置を介して、管理装置からの指示情報を受信することができる。
したがって、本実施の形態に係る機能管理システムは、電子チケットによって入場した入場者が所持する通信装置が備える機能を場所または所定時間に応じて柔軟に制限することができる。
また、本発明に係る中継装置は、上記した機能管理システムを構成している。
また、本発明に係る管理装置は、上記した機能管理システムを構成している。
また、本発明に係る通信装置は、上記した機能管理システムを構成している。
また、本発明に係る通信装置は、以上のように、当該通信装置が有する機能の少なくとも1つを制御させる指示情報を保持する管理装置と通信を行う第1通信手段と、上記第1通信手段によって取得した指示情報に基づき、当該通信装置が有する機能の少なくとも1つを制御する機能制御手段と、上記機能制御手段によって制御された機能の状態変化を示す情報を通知する通知手段とを備える構成である。
また、本発明に係る通信装置は、上記した構成において、上記通信手段は、さらに上記第1通信手段とは異なる種類の通信を行う第2通信手段を備えていることが好ましい。
また、本発明に係る通信装置は、以上のように、通信ネットワークと通信可能に接続されている複数の中継装置のうち、いずれかの中継装置と接続を確立する通信装置であって、上記中継装置は、自身を特定する識別情報を送信しており、当該通信装置が備える機能のうち少なくとも1つを制御させる指示情報と、上記中継装置を識別する識別情報とを互いに対応づけて記憶する通信記憶装置と、接続先の中継装置から受信した識別情報に基づき、上記通信記憶装置から指示情報を取得する指示情報取得手段と、上記指示情報取得手段によって取得された指示情報に基づき、当該通信装置が備える機能を制御する機能制御手段とを備える構成である。これによると、上記通信装置は、接続先の中継装置ごとに応じて、自装置が備える機能を停止または再開するなど制御することができる。このため、上記通信装置は、上記中継装置が設けられている場所に応じて、停止させる自装置の機能を変更することができる。
また、本発明に係る通信装置は、以上のように、通信ネットワークと通信可能に接続されている複数の中継装置のうち、いずれかの中継装置と接続を確立する通信装置であって、当該通信装置が備える機能のうち少なくとも1つを制御させる指示情報と、上記中継装置を識別する識別情報とを互いに対応付けて記憶する通信記憶装置と、接続先の中継装置から受信した識別情報に基づき、上記通信記憶装置から指示情報を取得する指示情報取得手段と、上記指示情報取得手段によって取得された指示情報に基づき、当該通信装置が備える機能を制御する機能制御手段とを備え、指示情報を取得した後に、無線通信が確立できない場合には、禁止できる機能の全ての機能を禁止することを特徴としている。
また、本発明に係る通信装置は、上記した構成において、上記機能制御手段によって制御された機能の状態変化を示す情報を通知する通知手段をさらに備えるように構成されていることが好ましい。
上記構成によると、上記通信装置は、通知手段を備えているため制御された機能の状態変化を通信装置の所有者に知らせることができる。
したがって、上記所有者は、通信装置が有する機能の制御の状態が変更された場合であっても、変更に伴って使用できる機能について把握することができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記した構成において、上記中継装置と通信を行う第1通信手段と、上記第1通信手段とは異なる種類の通信を行う第2通信手段とを備えている構成であってもよい。
また、本発明に係る通信装置は、上記した構成において、上記通信装置が有する機能は、上記第1通信手段とは異なる種類の通信を行う機能、カメラ機能、および/またはボイスレコーダ機能であることを特徴としている。
また、本発明に係る通信装置は、上記した構成において、上記通信装置が備える機能は、上記中継装置との通信とは異なる種類の通信を行う機能、カメラ機能、および/またはボイスレコーダ機能であることを特徴としている。
また、本発明に係る通信装置は、上記した構成において、上記禁止できる機能は、上記中継装置との通信とは異なる種類の通信を行う機能、カメラ機能、および/またはボイスレコーダ機能であることを特徴としている。
また、本発明に係る通信装置の制御方法は、以上のように、通信ネットワークと通信可能に接続されている複数の中継装置のうちいずれかと接続を確立して上記通信ネットワークを通じて他の通信装置と通信可能となる通信装置の制御方法であって、上記中継装置は、自身を特定する識別情報を送信しており、当該通信装置が備える機能のうち少なくとも1つを制御させる指示情報と、接続先の中継装置を識別する識別情報とを互いに対応づけて記憶する記憶ステップと、接続先の中継装置から識別情報を受信する識別情報受信ステップと、識別情報受信ステップにおいて受信した識別情報に基づき、上記指示情報を取得する指示情報取得手段と、上記指示情報取得手段によって取得された指示情報に基づき、当該通信装置が備える機能を制御する制御ステップとを含む方法である。
また、本発明に係る機能管理システムは、以上のように、上記通信装置と、通信ネットワークと通信可能に接続されている複数の中継装置とを備えている構成である。
また、本発明に係る機能管理システムは、上記した構成において、チケット情報を含む電子チケットを通信装置に送信する電子チケット発券装置をさらに備え、上記電子チケット発券装置は、上記中継装置との接続が確立した場合に、該中継装置に応じて決められている、通信装置が備える機能のうち少なくとも1つ以上の機能を制御させる指示情報を、上記電子チケットにさらに含めて通信装置に送信するように構成されていることが好ましい。
上記構成によれば、本発明に係る機能管理システムは、通信装置に対して送信する電子チケットに、チケット情報に加えてさらに指示情報を含めて送信することができる。このため、通信装置は、この受信した電子チケットによって入場する施設に設けられている中継装置と接続を確立する場合、この中継装置に応じて決められている指示情報によって、自装置が備える機能を制御する。すなわち、上記施設に入場するユーザが所持する通信装置は、この施設に設けられた中継装置と接続を確立すると、この接続を確立した中継装置に応じて、自装置が備える機能を制御する。
したがって、本実施の形態に係る機能管理システムは、電子チケットによって入場した入場者が所持する通信装置が備える機能を場所または所定時間に応じて柔軟に制限することができる。
なお、上記管理装置、通信装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記印刷装置をコンピュータにて実現させる印刷装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。