JP4450933B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インクジェットヘッドに関係している。
【0002】
【従来技術】
インクジェットヘッドはインクジェットプリンタにおいて、インクジェットプリンタに供給された印刷用紙のような印刷媒体に向かいインク滴を噴射することにより印刷媒体上に所望の画像を形成する為に使用されている。インクジェットプリンタにおいてインクジェットヘッドは、保守や点検の為に例えばキャリッジのようなヘッド支持部材に着脱自在に支持されている。
【0003】
ヘッド支持部材におけるインクジェットヘッドの着脱自在な支持を可能にする為に、インクジェットヘッドがヘッド支持部材上の所定の位置に装着されている間のインクジェットヘッドとインクジェットプリンタ中の電気機器との間の電気的な接続はインクジェットヘッドに設けられているヘッド側コネクタと上記電気機器に設けられているコネクタとの着脱自在な連結により行なわれる。
【0004】
従来のインクジェットプリンタにおいてインクジェットヘッドを所定位置に着脱自在に支持する為の構成は、例えば特開平5−16339号公報により広く知られており、この構成は本願の図10中に拡大されて概略的に示されている。
【0005】
図10中に示されている如く、従来のインクジェットヘッド支持構造は、インクジェットプリンタにおけるヘッド支持部材としてのキャリッジ110が、インクジェットヘッド挿入開口112aを有したインクジェットヘッド支持基台112を備えている。
【0006】
インクジェットヘッド挿入開口112aに着脱可能に挿入されるインクジェットヘッド114は、インクが供給され供給されたインクを噴射させる為のインク噴射部114aと、外部電気機器のコネクタと着脱自在に電気的に接続する為のヘッド側コネクタ114bと、インク噴射部114aとヘッド側コネクタ114bとの間に介在されインク噴射部114aとヘッド側コネクタ114bとの間の電気的な接続を行う電気接続部114cと、を備えている。インク噴射部114a,ヘッド側コネクタ114b,そして電気接続部114cは支持カバー(支持体)114dにより所定の配置に支持されている。
【0007】
より詳細に説明すると、インク噴射部114aは支持カバー114dの一端に配置され、ヘッド側コネクタ114bは支持カバー114dの他端に配置され、電気接続部114cは支持カバー114d中で支持カバー114dの一端と他端との間に配置されている。支持カバー114d中にはさらにインク噴射部114aから支持カバー114dの他端まで延出しているインク供給パイプ114eが配置されている。支持カバー114dの一端にはインク噴射部114aの周囲を取り囲むようインク噴射部保護部114fがさらに取り付けられている。ヘッド側コネクタ114bは、支持カバー114dの上記一端とは反対の方向に向かい突出した複数の案内突起114gを有している。
【0008】
インクジェットヘッド支持基台112においてインクジェットヘッド挿入開口112aの入口とは反対側の端部に、外部電気機器の為のコネクタ116が配置されている。より詳細に説明すると、インクジェットヘッド支持基台112において上記反対側の端部の端面112bにはインクジェットヘッド挿入開口112aの入口とは反対方向に向かい突出した複数の案内突起112cが設けられている。コネクタ116は複数の案内突起112cが挿入されている複数の挿入穴116aを有している。複数の挿入穴116aの夫々の径は複数の案内突起112cの夫々の径よりも十分に大きく設定されている。この為に、コネクタ116はインクジェットヘッド支持基台112の上記反対側の端部において、複数の挿入穴116aの夫々の径と複数の案内突起112cの夫々の径との差異の分だけ複数の案内突起112cの夫々と交差する方向に移動可能である。
【0009】
複数の案内突起112cの夫々の外周面には夫々の突出端とコネクタ116の端面との間に介在された付勢手段としての圧縮コイルばね112dが巻装されており、圧縮コイルばね112dはコネクタ116をインクジェットヘッド支持基台112の上記反対側の端部の端面112b上に向かい付勢している。
【0010】
キャリッジ110において、インクジェットヘッド支持基台112のインクジェットヘッド挿入開口112aの上記反対側の端部から上記反対方向に離れた位置には、インクジェットヘッド114のインク噴射部114aの動作やキャリッジ110の動作を制御する為の電気回路が構成されている回路基板118が配置されている。回路基板118からはコネクタ116に向かいフレキシブル基板120が延出していて、フレキシブル基板120の延出端はコネクタ116に接続されている。
【0011】
キャリッジ110において、インクジェットヘッド支持基台112のインクジェットヘッド挿入開口112aの上記反対側の端部から上記反対方向に離れた位置には、インクタンク122がさらに配置されている。インクタンク122からはインクジェットヘッド支持基台112のインクジェットヘッド挿入開口112a中へとインクジェットヘッド挿入開口112aの上記反対側の端部を介してインク導出パイプ122aが延出している。
【0012】
このように構成されているキャリッジ110の所定位置であるインクジェットヘッド支持基台112のインクジェットヘッド挿入開口112a中へと上記入口を介してインクジェットヘッド114をヘッド側コネクタ114bを先頭にして挿入すると、ヘッド側コネクタ114bの複数の案内突起114gがコネクタ116に複数の案内突起114gに対応して形成されている複数の案内孔116aに挿入され、図10中に矢印Aで示されている如くヘッド側コネクタ114bをキャリッジ110側のコネクタ116に接続させることができる。また上記挿入によりインクタンク122からのインク導出パイプ122aの延出端がインクジェットヘッド114のインク供給パイプ114eの延出端中に挿入され水密に接続される。
【0013】
インクジェットヘッド支持基台112のインクジェットヘッド挿入開口112a中へのインクジェットヘッド114の挿入は、インクジェットヘッド114のインク噴射部保護部114fにおいてインクジェットヘッド支持基台112に向いている当接面Tがインクジェットヘッド支持基台112においてインクジェットヘッド挿入開口112aの上記入口の周囲の位置決め面Sに当接することにより停止し、この状態でインク噴射部保護部114fがインクジェットヘッド支持基台12の上記周囲に解除可能に固定される。より詳細に説明すると、インク噴射部保護部114fに複数の貫通孔114gが形成されていて、これら貫通孔114gに図示されていない固定用頭付きボルトを挿入するとともに上記入口の周囲に螺合させることにより上記固定が実行される。
【0014】
複数の貫通孔114gの夫々の径は図示されていない上記固定用頭付きボルトの捩子部の径よりも大きく頭部の径よりも小さく設定されている。従って、上記固定用頭付きボルトによる締め付けを緩和させている間に、インクジェットヘッド支持基台112の上記入口の周囲上でインク噴射部保護部114fを複数の貫通孔114gの夫々の径と図示されていない上記固定用頭付きボルトの捩子部の径との間の隙間の範囲で移動させることにより、キャリッジ110上におけるインクジェットヘッド114のインク噴射部114aの図示されていない複数のインク噴射孔の位置調整を実行することが出来る。
【0015】
この位置調整はまた、インクジェットヘッド支持基台112の上記他端部においてコネクタ116が前述した如く複数の案内突起112cの夫々と交差する方向に移動可能であることや、キャリッジ110の回路基板118とコネクタ116との間の電気的な接続がフレキシブル基板120により行われていることにより、容易になっている。しかも上記位置調整の間のヘッド側コネクタ114bの移動にキャリッジ110側のコネクタ116が容易に従属可能なので、上記位置調整の間にインクジェットヘッド114の電気接続部114cとキャリッジ110の回路基板118との間の電気的な接続が解除されることがない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10を参照しながら上述した如く構成されている従来のインクジェットヘッド支持構造は、インクジェットヘッド支持基台112の上記他端部から回路基板118までにコネクタ116やフレキシブル基板120の動作の為の構成や空間を多く必要としている。従って、上記従来のインクジェットヘッド支持構造において、インクジェットヘッド支持基台112のインクジェットヘッド挿入開口112aに対するインクジェットヘッド114の挿脱が行われる方向における寸法が大きくなっている。
【0017】
この発明は上記事情の下でなされ、この発明の目的は、支持体におけるインクジェットヘッドの3次元方向の移動を可能にしているにもかかわらず、従来よりもインクジェットヘッド支持構造の構成を簡易に出来、しかも従来のインクジェットヘッド支持構造の外形寸法もより小形にすることが出来る、インクジェットヘッドを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったインクジェットヘッドは:
インクが供給され、供給されたインクを噴射させる為のインク噴射部と;
外部電気機器のコネクタと着脱自在に電気的に接続する為のヘッド側コネクタと;
インク噴射部とヘッド側コネクタとの間に介在され、インク噴射部とヘッド側コネクタとの間の電気的な接続を行う電気接続部と;
インク噴射部,ヘッド側コネクタ,そして電気接続部を支持する支持体と;
支持体に設けられ、ヘッド側コネクタを外部電気機器のコネクタに向かい付勢する付勢手段と、
を備えており、
ヘッド側コネクタが支持体により3次元方向に移動可能に支持されており
電気接続部の少なくとも一部は弾性を有しており、前記付勢手段として機能する、
ことを特徴としている。
【0027】
以下、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッド及びこのインクジェットヘッドと組み合わされて使用されるインクジェットヘッド支持構造、さらには上記インクジェットヘッドの種々の変形例を添付の図面中の図1乃至図9を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
【発明の実施の形態】
まず最初に、図1を参照しながら、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッド10A,10B,10C,10D及びこれらのインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dと組み合わされて使用されるインクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dを備えたインクジェットプリンタ14の主要部の構成及び動作を概略的に説明する。
【0029】
インクジェットプリンタ14は、記録媒体(例えば記録用紙)16がロール状に巻かれている記録媒体源16aと、記録媒体源16aから引き出された記録媒体16を所定の走行経路に沿い移動させる記録媒体走行案内手段18と、を備えている。記録媒体走行案内手段18は、記録媒体源16aから引き出された記録媒体16を挟持し回転駆動源(例えば、ステップモータ)18aにより駆動されて上述した如く挟持している記録媒体16を所定の方向に送り出す給紙ローラ対18b,18cと、給紙ローラ対18b,18cにより送り出された記録媒体16を所定の走行経路に沿い移動を案内する複数の走行案内ローラ18dを含んでいる。記録媒体走行案内手段18はさらに、上記走行経路に沿い配置されている平坦なプラテン18eを含んでいる。
【0030】
インクジェットプリンタ14はまた、プラテン18e上における記録媒体16の所定の移動方向Y(副走査方向)に対しプラテン18eの記録媒体対向面に沿い直交する方向(主走査方向)R,Lにインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dと組み合わされて使用されるインクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dを所定の範囲で往復移動させるキャリッジ手段20を備えている。
【0031】
キャリッジ手段20は、上記主走査方向R,Lにおいて相互に平行に延出した1対のキャリッジ案内棒20a,20bと、1対のキャリッジ案内棒20a,20b上にキャリッジ案内棒20a,20bに沿い移動可能に支持されているキャリッジ本体20cと、1対のキャリッジ案内棒20a,20bに沿い延出し一部がキャリッジ本体20cに固定された動力伝達ベルト20dと、動力伝達ベルト20dの一端部が巻き掛けられた出力部20eを有する回転駆動源20fと、を備えている。回転駆動源20fはステップモータにより構成されており、また出力部20eはステップモータの出力軸に固定された出力プーリにより構成されている。
【0032】
キャリッジ本体20cには、インクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dが設置されている。インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dはインクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dに対し着脱自在に支持されていて、キャリッジ本体20cが1対のキャリッジ案内棒20a,20bに沿い回転駆動源20fからの駆動力により所定の範囲で往復移動される間にプラテン18e上の記録媒体16に対面する。
【0033】
インクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dは、黒色,シアン色,マゼンタ色,イエロー色のインクを貯蔵した図示しないインク貯蔵タンクを有しており、インクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dにインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dが着脱自在に支持された時、図示しないインク貯蔵タンクはインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dに接続される。
【0034】
この実施の形態では、4つのインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dが黒色,シアン色,マゼンタ色,イエロー色に夫々対応しているが、1つのインクジェットヘッドを複数色に対応させることも出来る。
【0035】
インクジェットプリンタ14はさらに、インクジェットプリンタ14の動作を電気的に制御する為の電気制御手段22を備えている。
【0036】
電気制御手段22は、インクジェットプリンタ14によりプラテン18e上の記録媒体16上に形成してもらう画像に対応したプリント原画信号源(例えばパーソナルコンピュータ)30からのプリント原画信号が入力される書き込み回路22aと、書き込み回路22aに入力されたプリント原画信号を、プリント原画信号を基礎にして4つのインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dを使用しプラテン18e上の記録媒体16上にプリント原画信号に対応した所望の画像を記録する為に必要なビットマップデータに変換し記憶するビットマップメモリ22bと、ビットマップメモリ22bからビットマップデータを読み出す為の読出し回路22cと、を含んでいる。
【0037】
電気制御手段22はさらに:記録媒体16の副走査方向Yへの走行を駆動する副走査モータ18aに電気的に接続されている副走査モータドライバ22dと;インクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dを介してインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dに電気的に接続されているプリントヘッドドライバ22eと、キャリッジ本体20cの主走査方向L,Rへの走行を駆動する主走査モータ20fに電気的に接続されている主走査モータドライバ22fと、書き込み回路22a,読出し回路22c,副走査モータドライバ22d,プリントヘッドドライバ22e,そして主走査モータドライバ22fに接続されている制御回路22gと;を含んでいる。
【0038】
電気制御手段22においては、読出し回路22cがさらに副走査モータドライバ22d,プリントヘッドドライバ22e,そして主走査モータドライバ22fに接続されている。
【0039】
書き込み回路22aに入力されたプリント原画信号に対応した所望の画像を、4つのインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dを使用しプラテン18e上の記録媒体16上に記録する時には、制御回路22gにより読出し回路22cを制御して、ビットマップメモリ22bから上記プリント原画信号に対応したビットマップデータを読み出させ、ビットマップデータに基づいて副走査モータドライバ22d,プリントヘッドドライバ22e,そして主走査モータドライバ22fを介して副走査モータ18a、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10D、そして主走査モータ20fを駆動させる。この結果、副走査モータ18aはプラテン18e上の記録媒体16を副走査方向Yに所定の時間間隔毎に所定の速度で走行させ、主走査モータ20fはキャリッジ本体20cを1対のキャリッジ案内棒20a,20bに沿い所定の時間間隔毎に所定の速度で所定の範囲内を往復動作させ、さらにインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dはキャリッジ本体20cがこのように往復動作させられている間にビットマップデータに基づいた所定のタイミングで黒色,シアン色,マゼンタ色,イエロー色のインクをプラテン18e上の記録媒体16に向かい噴射させる。
【0040】
インクジェットプリンタ14の主要部の上述した如き構成及び動作は従来良く知られており、これらについてのこれ以上の説明は省略する。
【0041】
次には、図1を参照しながら上述したインクジェットプリンタ14において使用されるこの発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッド10A,10B,10C,10D及びこのインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dと組み合わされるインクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dについて図2乃至図6を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dの夫々の構成は相互に同じであり、従ってインクジェットヘッド支持構造12A,12B,12C,12Dの夫々の構成も相互に同じである。従って以下の説明においては、インクジェットヘッドを参照符号10で指摘し、インクジェットヘッド支持構造を参照符号12で指摘する。
【0042】
なお図2の(A)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの正面図;図2の(B)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの後面図;図2の(C)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの半断面上面図;そして図2の(D)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの下面図である。また、図3は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの縦断面図;図4は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの斜視図;図5は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの分解斜視図;そして図6は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドと組み合わされるインクジェットヘッド支持構造の縦断面図である。
【0043】
この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッド10は、インクが供給され供給されたインクを噴射させる為の図示しない多数の所定の配列のインク噴射手段を含んでいるインク噴射部10aと、外部電気機器のコネクタと着脱自在に電気的に接続する為の1対のヘッド側コネクタ10bと、インク噴射部10aとヘッド側コネクタ10bとの間に介在されインク噴射部10aとヘッド側コネクタ10bとの間の電気的な接続を行う1対の電気接続部10cと、を備えている。インク噴射部10a,1対のヘッド側コネクタ10b,そして1対の電気接続部10cは支持カバー(支持体)10dにより所定の配置に支持されている。
【0044】
より詳細に説明すると、インク噴射部10aは支持カバー10dの+X側の一端に配置され、1対のヘッド側コネクタ10bは支持カバー10dの−X側の他端に相互に併んで配置され、電気接続部10cは支持カバー10d中で支持カバー10dの一端と他端との間に配置されている。支持カバー10d中にはさらに、インク噴射部10aから支持カバー10dの他端まで延出しているインク供給パイプ10eが配置されている。支持カバー10dの一端には、インク噴射部10aの周囲を取り囲むようインク噴射部保護部10fがさらに取り付けられている。ヘッド側コネクタ10bは、複数の接続案内孔10gを有している。
【0045】
支持カバー10d中でインク噴射部10aの−X側にはインクマニホルド10hがインク噴射部10aに隣接して配置されている。インクマニホルド10hはインク供給パイプ10eからインク噴射部10aに供給されて来たインクをインク噴射部10aの所定の配列の図示しない多数のインク噴射手段の夫々に導く。インク噴射部保護部10fには、インク噴射部10aの図示しない多数のインク噴射手段に対応して多数の所定の配列のノズルNZが形成されているノズルプレート10iが固定されている。インク噴射部保護部10fにおいて支持カバー10dの−X側の他端を向いた表面は当接面Tとして構成されている。
【0046】
この実施の形態において1対の電気接続部10cの夫々は、インク噴射部10aの図示しない多数のインク噴射手段の動作を制御する為の図示しない種々の電子または電気部品を含む電子または電気回路が形成されているフレキシブル基板により構成されている。そして、支持カバー10d中で1対の電気接続部10cの夫々は、支持カバー10dの一端のインク噴射部10aと支持カバー10dの他端の1対のヘッド側コネクタ10bとの間でインクマニホルド10hの+Z側及び−Z側の両側面に沿い配置されていて、+X側の端がインク噴射部10aに電気的に接続されており、−X側の端が1対のヘッド側コネクタ10b中の対応するものと電気的に接続されている。しかも1対の電気接続部10cの夫々は、インクマニホルド10hの上記両側面において、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の3次元方向への移動を許容するよう折り畳まれている。
【0047】
1対のヘッド側コネクタ10bの夫々は、+Y方向の端面及び−Y方向の端面からさらに+Y方向及び−Y方向に突出した係合突起PRを備えている。支持カバー10dの他端部において1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の+Y方向の端面及び−Y方向の端面に対応した位置には、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の+Y方向及び−Y方向の係合突起PRを受け入れる係合凹所RHが形成されている。夫々の係合凹所RHの寸法は夫々の係合突起PRの寸法よりも大きく設定されているので、夫々の係合凹所RH内における夫々の係合突起PRの+X方向,−X方向,+Z方向,−Z方向の移動を許容しており、ひいては支持カバー10dの他端部における1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の+X方向,−X方向,+Z方向,−Z方向の移動を許容している。
【0048】
なおこの実施の形態において、支持カバー10dの他端部の−Y側の端面の1対の係合凹所RHを含む部分10d´は、支持カバー10dの他端部への夫々が係合突起PRを有している1対のヘッド側コネクタ10bの配置を可能にする為に着脱可能に構成されている。
【0049】
さらに支持カバー10dの他端部の+Y方向の端面の裏面と−Y方向の端面の裏面との間の距離Hは、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の+Y方向の端面と−Y方向の端面との間の距離hよりも大きく設定されているが、距離hに係合突起PRの1本分の高さを加えた距離よりは小さく設定されている。このような距離の設定により、支持カバー10dの他端部において1対のヘッド側コネクタ10bの夫々は+Y方向及び−Y方向における移動が許容されており、ひいては支持カバー10dの他端部における1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の+Y方向及び−Y方向の移動を許容している。なお上述した距離Hは、支持カバー10dの他端部に、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々を保持し1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の3次元方向における所定の範囲の移動を許容する3次元方向移動許容部材を設置することにより上述した条件とは無関係に設定することが出来る。従って、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々は、前述した如く支持カバー10dの他端部において+X方向,−X方向,+Z方向,−Z方向の移動を許容されていることと合わせて、支持カバー10dの他端部において3次元方向への所定の範囲の移動が許容されていることが分かる。
【0050】
支持カバー10dの内部空間の他端部にはさらに、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々のインク噴射部10a側、即ち+X側、に付勢手段10jが配置されている。この付勢手段10jは1対のヘッド側コネクタ10bの夫々を支持カバー10dの内部空間の他端部から−X側の外側に向かい付勢しているが、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々は1対の係合突起PRを支持カバー10dの他端部の1対の係合凹所RHの−X側の縁に係合させることにより、支持カバー10dの内部空間の他端部からの脱落が防止されている。
【0051】
この実施の形態において付勢手段10jは板ばねにより構成されており、インクマニホルド10hに固定されることにより、支持カバー10dの内部空間の他端部の所定位置に配置されている。
【0052】
支持カバー10dの一端部のインク噴射部保護部10fの+Y側及び−Y側の端部には、インクジェットヘッド10を後述するインクジェットヘッド支持構造12の所定の位置に固定する為の図示しない固定捩子が挿通される捩子挿通孔SHが形成されている。捩子挿通孔SHの直径は上記図示しない固定捩子の直径よりも大きく設定されており、この結果として、捩子挿通孔SHに挿入された上記図示しない固定捩子によりインクジェットヘッド10を後述するインクジェットヘッド支持構造12の所定の位置に固定した後に上記図示しない固定捩子を緩めることにより、インクジェットヘッド支持構造12の所定の位置に対してインクジェットヘッド10を+Y方向,−Y方向,Z方向,−Z方向へと上記直径の差の分だけ2次元的に移動させることが可能である。この2次元的な移動は、インクジェットヘッド10を使用する図1に示されている如きインクジェットプリンタ14においてプラテン18e上の記録媒体16に画像を正確で精密に記録する為に必要な、インクジェットヘッド10の前述した多数のインクジェットノズルNZ(図2の(A)参照)の相対的な位置の調整を可能にしている。
【0053】
インク噴射部保護部10fの−Y側の端面には上記2次元的な移動の為に使用されるV字形状の溝Gが形成されている。
【0054】
次には、図2乃至図5を参照しながら前述したこの発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッド10が着脱自在に装着されるインクジェットヘッド支持構造12について図6を参照しながら詳細に説明する。
【0055】
なお図6は、インクジェットヘッド支持構造12の概略的な縦断面図である。
【0056】
このインクジェットヘッド支持構造12は、図1に示されているインクジェットプリンタ14のヘッド支持部材としてのキャリッジ本体20c上に固定されているインクジェット支持基台12aを備えている。インクジェット支持基台12aは、インクジェットヘッド10が着脱自在に挿入されるインクジェットヘッド挿入開口12bを備えている。インクジェットヘッド支持基台12aにおいてインクジェットヘッド挿入開口12bの上記入口の周囲はY−Z方向に広がった位置決め面Sに構成されている。
【0057】
インクジェットヘッド支持基台12aにおいてインクジェットヘッド挿入開口12bの入口とは反対側の端部に、外部電気機器の為のコネクタ12cが配置されている。より詳細に説明すると、インクジェットヘッド支持基台12aにおいて上記反対側の端部の端面12dにはインクジェットヘッド挿入開口12bの入口とは反対方向に向かい突出した複数の支持突起12eが設けられている。
【0058】
複数の支持突起12eには、インクジェットヘッド挿入開口12b中に挿入されたインクジェットヘッド10のインク噴射部10aの動作やキャリッジ本体20cの動作を制御する為の電気回路が構成されている回路基板12fが固定されている。そして回路基板12f上に1対のコネクタ12cが並んで固定されている。1対のコネクタ12cの+Z方向及び−Z方向の相互間の距離は、インクジェットヘッド10の1対のヘッド側コネクタ10bの+Z方向及び−Z方向の相互間の距離と同じに設定されている。
【0059】
1対のコネクタ12cの夫々はインクジェットヘッド挿入開口12bの入口に向かい突出した複数の接続案内突起12gを有している。1対のコネクタ12cの夫々における複数の接続案内突起12gの配置は1対のヘッド側コネクタ10bの夫々における接続案内孔10gの配置と同じである。
【0060】
キャリッジ本体20cにおいて、インクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12bの上記反対側の端部から上記反対方向に離れた位置には、インクタンク12hがさらに配置されている。インクタンク12hからはインクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12b中へとインクジェットヘッド挿入開口12bの上記反対側の端部を介してインク導出パイプ12iが延出している。
【0061】
次には、このように構成されているインクジェットヘッド支持構造12のインクジェットヘッド挿入開口12b中へのインクジェットヘッド10の挿入動作について図7を参照しながら詳細に説明する。
【0062】
インクジェットヘッド支持構造12のインクジェットヘッド挿入開口12b中へと+X側の上記入口を介してインクジェットヘッド10を1対のヘッド側コネクタ110bを先頭にして挿入すると、インクジェットヘッド10の1対のヘッド側コネクタ10bは支持カバー10dの他端部において前述した如く3次元方向に所定の範囲で移動可能であるにもかかわらず付勢手段10jの付勢力により夫々の1対の係合突起PRを上記他端部の対応する1対の係合凹所RHの−X側の縁に係合させることにより上記他端部において所定の位置に安定して支持されていることにより、1対のヘッド側コネクタ10bの夫々の複数の接続案内孔10g中へと1対コネクタ12cの夫々の接続案内突起12gが容易に挿入され、図7中に矢印Bにより示されている如く1対のヘッド側コネクタ110bをインクジェットヘッド支持構造12の1対のコネクタ12cに接続させることができる。また上記挿入によりインクタンク12hからのインク導出パイプ12iの延出端がインクジェットヘッド10のインク供給パイプ10eの延出端中に挿入され水密に接続される。
【0063】
インクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12b中へのインクジェットヘッド10の挿入は、インクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10fにおいてインクジェットヘッド支持基台12に向いている当接面Tがインクジェットヘッド支持基台12においてインクジェットヘッド挿入開口12bの上記入口の周囲の位置決め面Sに当接することにより停止し、この状態でインク噴射部保護部10fがインクジェットヘッド支持基台12aの上記周囲の位置決め面Sに解除可能に固定される。より詳細に説明すると、インク噴射部保護部10fに複数の貫通孔SHが形成されていて、これら貫通孔SHに図示されていない固定用頭付きボルトを挿入するとともに上記入口の周囲に螺合させることにより上記固定が実行される。
【0064】
インクジェットヘッド10の1対のヘッド側コネクタ10bが+X方向及び−X方向に所定の範囲で移動可能であることにより、+X方向及び−X方向における1対のヘッド側コネクタ10bの相対的な位置と+X方向及び−X方向におけるインクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12b中の1対のコネクタ12cの相対的な位置との間の寸法誤差を吸収し、1対のヘッド側コネクタ10bと1対のコネクタ12cとの充分な接続を保証している。さらに、1対のヘッド側コネクタ10bの+X側に隣接している付勢手段10jの付勢力が上記充分な接続の永続を保証している。
【0065】
複数の貫通孔SHの夫々の径は図示されていない上記固定用頭付きボルトの捩子部の径よりも大きく頭部の径よりも小さく設定されている。従って、上記固定用頭付きボルトによる締め付けを緩和させている間に、インクジェットヘッド支持基台12aの上記入口の周囲の位置決め面S上でインク噴射部保護部10dを複数の貫通孔SHの夫々の径と図示されていない上記固定用頭付きボルトの捩子部の径との間の隙間の範囲で移動させることにより、インクジェットヘッド支持基台12a上、ひいては図1のキャリッジ本体20c上、におけるインクジェットヘッド10のインク噴射部10aの複数のインクジェットノズルNZの位置調整を実行することが出来る。
【0066】
この位置調整はまた、インクジェットヘッド10の支持カバー10dの−X側の端部において1対のヘッド側コネクタ10bが+Y方向,−Y方向,+Z方向,−Z方向に前述した如く所定の範囲内で移動可能であることにより、インクジェットヘッド10の1対のヘッド側コネクタ10bとインクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12b中の1対のコネクタ12cとの前述した如き電気的な接続を解除することなく、達成可能である。
【0067】
次には、上記位置調整を容易にする為にインクジェットヘッド支持基台12aに設けられている構造について図8を参照しながら詳細に説明する。
【0068】
図8はインクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12b中に挿入されたインクジェットヘッド10を示す正面図である。
【0069】
インクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12bの上記入口の周囲の位置決め面Sには2つの偏心カムCM1,CM2が回転自在に設けられており、一方の偏心カムCM1はインクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12b中に挿入されたインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10dの−Y側の端面のV字形状の溝Gにカム外周面を当接させており、他方の偏心カムCM2はインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10dの+Z側の側面の+Y側の端部にカム外周面を当接させている。
【0070】
ここで一方の偏心カムCM1のカム外周面は、V字形状の溝Gの両側面との接触点から偏心カムCM1の回転中心までの距離r1 が相互に同じであり、上記距離r1 が一方の偏心カムCM1が上記回転中心の回りの一方向に回動する間には序々に増加し、また上記回転中心の回りの他方向に回動する間には序々に減少する2つの部分で構成されている。従って、一方の偏心カムCM1の一方向への回動に伴いインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10d(即ち、インクジェットノズルNZ)は+Y方向にのみ移動し、一方の偏心カムCM1の他方向への回動に伴いインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10d(即ち、インクジェットノズルNZ)は−Y方向にのみ移動する。
【0071】
さらに、他方の偏心カムCM2のカム外周面は、他方の偏心カムCM2が自身の回転中心の回りの一方向に回動する間には序々に増加し、また上記回転中心の回りの他方向に回動する間には序々に減少するよう構成されている。従って、他方の偏心カムCM2の一方向への回動に伴いインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10d(即ち、インクジェットノズルNZ)は、一方の偏心カムCM1の回転中心の回りで−Z方向に傾斜し、また他方の偏心カムCM2の他方向への回動に伴いインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10d(即ち、インクジェットノズルNZ)は、一方の偏心カムCM1の回転中心の回りで+Z方向に傾斜する。
【0072】
さらにインクジェットヘッド支持基台12aには、インクジェットヘッド挿入開口12b中に挿入されたインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10fの−Z側の側面と+Y側の端面との交差領域に接触してインク噴射部保護部10fを−Y方向と+Z方向との中間の方向へと付勢する付勢手段UMも設けられている。
【0073】
このような構成において、一方の偏心カムCM1を回動させると、インクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12bの上記入口の周囲の位置決め面S上で他方の偏心カムCM2のカム外周面に摺接しながらインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10f(即ち、インクジェットノズルNZ)を+Y方向または−Y方向に、インク噴射部保護部10dの複数の貫通孔SHの夫々の径と図示されていない上記固定用頭付きボルトの捩子部の径との間の隙間の範囲で移動させることが出来る。また他方の偏心カムCM2を回動させると、インクジェットヘッド支持基台12aのインクジェットヘッド挿入開口12bの上記入口の周囲の位置決め面S上で一方の偏心カムCM1のカム外周面とインクジェットヘッド10のインク噴射部保護部10fの−Y側の端面のV字形状の溝Gとの接点の回りに+Z方向または−Z方向に、インク噴射部保護部10f(即ち、インクジェットノズルNZ)をインク噴射部保護部10dの複数の貫通孔SHの夫々の径と図示されていない上記固定用頭付きボルトの捩子部の径との間の隙間の範囲で回動させることが出来る。
【0074】
次には、図9の(A),(B),(C)そして(D)を参照しながら、インクジェットヘッド10の種々の変形例を説明するが、これらの図の全ては種々の変形例の下面の大部分を断面にして示す下面断面図である。そして、これら種々の変形例の構成部材の大部分は、図2乃至図5を参照しながら前述した一実施の形態に従ったインクジェットヘッド10の構成部材の大部分と同じである。従って、これら種々の変形例の構成部材においてインクジェットヘッド10の構成部材と同じものには、インクジェットヘッド10において対応する構成部材に付されていた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0075】
図9の(A)の第1の変形例では、支持ケース10dの+Z方向および−Z方向の両側面において−X側の端部に電気接続部挿入孔EHが形成されている。そしてこれら1対の電気接続部挿入孔EHに支持ケース10d中の1対のフレキシブル基板による電気接続部10c´の一部が挿入され外方に張り出されている。支持ケース10d中にこのように配置された1対の電気接続部10c´は、支持ケース10d中でインクマニホルド10hの+Z方向および−Z方向の両側面と支持ケース10dの+Z方向および−Z方向の両側面の裏面との間に比較的大きな隙間を生じさせ、この比較的大きな隙間に比較的大きな寸法の電気または電子部品EPを搭載可能にしている。さらに、支持ケース10dの電気接続部挿入孔EHを介して外方に張り出した1対の電気接続部10c´の一部は1対のヘッド側コネクタ10bの為の付勢手段としても作用し、1対のヘッド側コネクタ10bの+X側に隣接している1対の付勢手段10jを小形化することを可能としている。この結果、支持ケース10d、ひいてはインクジェットヘッド10、の+X方向および−X方向の寸法を小形化することを可能としている。
【0076】
図9の(B)の第2の変形例では、前述した一実施の形態に従ったインクジェットヘッド10の構成との違いが、1対の電気接続部10c´´の夫々において支持ケース10d中のインクマニホルド10hの+Z方向および−Z方向の両側面に対面した側に種々の電気または電子部品EP´を搭載していることである。
【0077】
この第2の変形例では、図9の(A)の第1の変形例のような比較的大きな寸法の電気または電子部品EPを搭載することは出来ない。
【0078】
図9の(C)の第3の変形例では、支持ケース10dの−X側の他端部に前述した如く3次元方向に所定の範囲で移動自在に設けられているヘッド側コネクタ10bの数が1個であり、支持ケース10d中の電気接続部10c´´´が3つの部材から構成されている。即ち、電気接続部10c´´´は、インク噴射部10aからインクマニホルド10hの+Z方向および−Z方向の両側面に沿い支持ケース10dの−X側の他端部に向かい延出する1対の第1のフレキシブル基板FP1と、支持ケース10d中でインク噴射部10aが配置されている+X側の一端部と−X側の他端部との間に配置されていて1対の第1のフレキシブル基板FP1の延出端が電気的に接続されている固い基板SPと、固い基板SPから1個のヘッド側コネクタ10bへと撓んだ状態で延出しヘッド側コネクタ10bに延出端を電気的に接続させている1枚の第2のフレキシブル基板FP2と、により構成されている。
【0079】
この第3の変形例においては、固い基板SPが支持ケース10d中に固定されていても良いし、固定されていなくても良い。固定されている場合には、1枚の第2のフレキシブル基板FP2のみが1個のヘッド側コネクタ10bの所定の範囲の3次元方向への移動を許容する。また、固定されていない場合には、1枚の第2のフレキシブル基板FP2に加えて1対の第1のフレキシブル基板FP1もが1個のヘッド側コネクタ10bの所定の範囲の3次元方向への移動を許容する。
【0080】
図9の(D)の第4の変形例では、支持ケース10dの−X側の他端部に前述した如く3次元方向に所定の範囲で移動自在に設けられているヘッド側コネクタ10bの数が1個であり、支持ケース10d中の電気接続部10c´´´´が2つの部材から構成されている。即ち、電気接続部10c´´´´は、インク噴射部10aからインクマニホルド10hの+Z方向および−Z方向の両側面に沿い支持ケース10dの−X側の他端部に向かい延出する1対の第1のフレキシブル基板FP1´と、支持ケース10d中で−X側の他端部に配置されていて1対の第1のフレキシブル基板FP1´の延出端が電気的に接続されているとともに1個のヘッド側コネクタ10bが固定されている固い基板SP´と、により構成されている。
【0081】
この第4の変形例においては、ヘッド側コネクタ10bの3次元方向の移動を許容する為に固い基板SP´が支持ケース10d中に固定されていない。
【0082】
なおこの発明の理念に従えば、インクジェットヘッド10におけるヘッド側コネクタ10bの3次元移動許容支持構造をキャリッジ手段20(図1参照)のキャリッジ本体20cにおけるインクジェットヘッド支持構造12におけるコネクタ12cの3次元移動許容支持構造に転用することも出来る。この場合には、インクジェットヘッド10におけるヘッド側コネクタ10bの支持構造を固定にしても、インクジェットヘッド10におけるインクノズルNZの位置調整をヘッド側コネクタ10bとインクジェットヘッド支持構造12のコネクタ12cとの間の電気的な接続を遮断することなく実行することが出来る。
【0083】
より詳細には、コネクタ12cの+Y側端面および−Y側端面から+Y方向及び−Y方向に1対の係合突起を突出させる。回路基板12fに、コネクタ12cを収容するコネクタ収容開口が形成されているコネクタ支持部材を設ける。コネクタ収容開口の外形寸法はコネクタ収容開口中におけるコネクタ12cの3次元移動を可能にするようコネクタ12cの外形寸法よりも大きく設定する。コネクタ支持部材の+Y側端面および−Y側端面にコネクタ12cの1対の係合突起を受け入れる1対の係合穴を形成する。1対の係合穴の夫々の+X方向,−X方向,+Z方向,−Z方向の寸法を、1対の係合突起の夫々の+X方向,−X方向,+Z方向,−Z方向の寸法よりも大きく設定する。+Y方向および−Y方向における1対の係合穴間の距離をコネクタ12cの+Y側端面と−Y側端面との間の距離よりも大きくするとともにコネクタ12cの+Y側端面と−Y側端面との間の距離に1対の係合突起の一方の+Y方向および−Y方向における突出高さを加えた合計距離よりも小さく設定する。
【0084】
そして、コネクタ12cに対するインクジェットヘッド10のヘッド側コネクタ10bの接続作業を容易とする為に、コネクタ12cを+X方向に向かい付勢し、コネクタ12cの1対の係合突起をコネクタ支持部材の1対の係合穴の+X方向に押圧してコネクタ支持部材のコネクタ収容開口中におけるコネクタ12cの位置を安定させておくことが出来る。
【0085】
なお上述した一実施の形態においては、インクジェットヘッド10の一端部のインク噴射部10aと他端部の1対のヘッド側コネクタ10bとの間に1対の電気接続部10cが介在されていたが、電気接続部10cの数は1対以上の複数であっても1つでも良いし、ヘッド側コネクタ10bも1対以上の複数であっても1つであることも出来る。即ち、インク噴射部10aと1対または1対以上の複数のヘッド側コネクタ10bとを1つの電気接続部10cにより電気的に接続することが出来るし、インク噴射部10aと1つのヘッド側コネクタ10bとを1つまたは1対以上の複数の電気接続部10cにより電気的に接続することが出来る。もちろん、インク噴射部10aと1対以上の複数のヘッド側コネクタ10bとを1対以上の複数の電気接続部10cにより電気的に接続することが出来る。
【0086】
このようなインクジェットヘッド支持構造は、以下のように表現することが出来る。
【0087】
1.インクジェットヘッドを着脱自在に支持する為のインクジェットヘッド支持部(前述の一実施の形態ではインクジェットヘッド挿入開口12b)と;
インクジェットヘッド支持部に設けられ、インクジェットヘッド支持部に支持されたインクジェットヘッドのヘッド側コネクタと着脱自在に電気的に接続する為のコネクタ(前述の一実施の形態ではコネクタ12c)と;
コネクタと外部電気機器(前述の一実施の形態ではプリントヘッドドライバ22e)との間に介在され、コネクタと外部電気機器との間の電気的な接続を行う電気接続部と;
を備えており、
コネクタがインクジェットヘッド支持部において3次元方向に移動可能に設けられている、ことを特徴とするインクジェットヘッド支持構造。
【0088】
2.インクジェットヘッド支持部に設けられ、コネクタをインクジェットヘッドのヘッド側コネクタに向かい付勢する付勢手段を備えている、ことを特徴とする上記1項に記載のインクジェットヘッド支持構造。
【0089】
3.電気接続部はコネクタと外部電気機器との間で少なくともコネクタに対し相対的に移動可能に配置されていてコネクタの上記3次元方向の移動を許容する、ことを特徴とする上記1項または上記2項に記載のインクジェットヘッド支持構造。
【0090】
4.電気接続部の少なくとも一部は可撓性を有している、ことを特徴とする上記1項乃至上記3項のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド支持構造。
【0091】
5.電気接続部の少なくとも一部は弾性を有しており、前記付勢手段として機能する、ことを特徴とする上記2項乃至上記4項のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド支持構造。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したことから明らかなように、この発明に従ったインクジェットヘッドによれば、支持体におけるインクジェットヘッドの3次元方向の移動を可能にしているにもかかわらず、従来よりもインクジェットヘッド支持構造の構成を簡易に出来、しかも従来のインクジェットヘッド支持構造の外形寸法もより小形にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に従った複数のインクジェットヘッド及びこれらのインクジェットヘッドと組み合わされて使用される複数のインクジェットヘッド支持構造を備えたインクジェットプリンタの主要部の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】(A)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの正面図;(B)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの後面図;(C)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの半断面上面図;そして、
(D)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの下面図である。
【図3】この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの縦断面図である。
【図4】この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの斜視図である。
【図5】この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの分解斜視図である。
【図6】この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドと組み合わされるインクジェットヘッド支持構造の縦断面図である。
【図7】この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドがこのインクジェットヘッドと組み合わされるインクジェットヘッド支持構造に装着される様子を示す縦断面図である。
【図8】この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドがこのインクジェットヘッドと組み合わされるインクジェットヘッド支持構造に装着された後に、インクジェットヘッド支持構造においてインクジェットノズルの位置を調整する為の構造を示すインクジェットヘッド及びインクジェットヘッド支持構造の正面図である。
【図9】(A),(B),(C),そして(D)は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットヘッドの第1乃至第4の変形例を示す下面断面図である。
【図10】従来のインクジェットヘッドがこのインクジェットヘッドと組み合わされる従来のインクジェットヘッド支持構造に装着される様子を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 インクジェットヘッド
10a インク噴射部
10b ヘッド側コネクタ
10c 電気接続部
10d 支持ケース(支持体)
12 インクジェットヘッド支持構造
12c コネクタ

Claims (3)

  1. インクが供給され、供給されたインクを噴射させる為のインク噴射部と;
    外部電気機器のコネクタと着脱自在に電気的に接続する為のヘッド側コネクタと;
    インク噴射部とヘッド側コネクタとの間に介在され、インク噴射部とヘッド側コネクタとの間の電気的な接続を行う電気接続部と;
    インク噴射部,ヘッド側コネクタ,そして電気接続部を支持する支持体と;
    支持体に設けられ、ヘッド側コネクタを外部電気機器のコネクタに向かい付勢する付勢手段と、
    を備えており、
    ヘッド側コネクタが支持体により3次元方向に移動可能に支持されており
    電気接続部の少なくとも一部は弾性を有しており、前記付勢手段として機能する、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 電気接続部はインク噴射部とヘッド側コネクタとの間で少なくともヘッド側コネクタに対し相対的に移動可能に配置されていてヘッド側コネクタの上記3次元方向の移動を許容する、ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 電気接続部の少なくとも一部は可撓性を有している、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェットヘッド。
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