JP4450522B2 - 加硫実施部の内周凹凸測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、タイヤ加硫装置の加硫実施部、例えば、コンテナ、加硫モールドの内周の凹凸測定を行う凹凸測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の加硫実施部の内周凹凸測定装置としては、例えば特開平7−329073号公報に記載されているようなものが知られている。このものは、生産に使用しているタイヤ加硫装置に加硫実施部、ここではコンテナ、加硫モールドを組み付けた後、該タイヤ加硫装置を閉止して加硫実施部に加硫時と同一の締め付け力を付与し、この状態で凹凸測定手段により加硫モールド内周の凹凸を測定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の加硫実施部の内周凹凸測定装置にあっては、実際の生産に使用しているタイヤ加硫装置を用いて加硫実施部内周の凹凸を測定するようにしているため、凹凸測定に用いる測定センサを加硫実施部内に搬入出している期間、凹凸測定手段によって加硫実施部内周の凹凸を測定している期間、および、この測定結果に基づいて加硫実施部の調整を行っている期間は、タイヤ加硫装置による加硫作業を停止しなければならないため、タイヤ加硫装置の稼働率が低下し、生産性が低下してしまうという問題点がある。
【0004】
この発明は、タイヤ加硫装置の加硫作業を停止させることなく、加硫実施部内周の凹凸を測定することができる加硫実施部の内周凹凸測定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、タイヤ加硫装置から離れた位置に設置され、該タイヤ加硫装置から分離された加硫実施部に軸方向の挟持力を付与することで、これを加硫時とほぼ同等に締め付ける締め付け手段と、加硫実施部内周の凹凸を測定する凹凸測定手段とを備えた加硫実施部の内周凹凸測定装置において、前記締め付け手段は、フレームと、該フレームに放射方向に移動可能に支持され、上端部に放射内側に向かって延びる係止部を有する複数の可動体と、これら可動体を同期して放射方向に移動させる移動機構と、前記可動体により囲まれた位置に設置され、前記加硫実施部が載置される載置台と、前記載置台を上下動させる上下動機構とを備え、可動体を移動機構により同期して放射内側に移動させた後、上下動機構により加硫実施部、載置台を上昇させることで、載置台と可動体の係止部とにより加硫実施部を挟持するようにした加硫実施部の内周凹凸測定装置により達成することができる。
【0006】
まず、タイヤ加硫装置から分離された加硫実施部をタイヤ加硫装置から離れた位置に設置された締め付け手段に搬入する。その後、前記締め付け手段により、該加硫実施部に軸方向の挟持力を付与し、これらを加硫時とほぼ同等に締め付ける。その後、凹凸測定手段により加硫実施部内周の凹凸を測定する。
【0007】
このようにタイヤ加硫装置とは別の締め付け手段によって加硫実施部を締め付けるようにしているため、凹凸測定を行う測定センサの搬入出作業、測定センサによる凹凸測定作業、および、その測定結果に基づく加硫実施部の調整作業を、加硫作業とは別の外段取りで行うことでき、この結果、タイヤ加硫装置の加硫作業を停止させる必要がなくなって、稼働率、生産性が向上する。ここで、加硫実施部としては、コンテナのみ、あるいは、コンテナと、該コンテナに組み付けられた加硫モールドとが相当する。
【0008】
ここで、通常のタイヤ加硫時には、加硫実施部はブラダ内に供給された高圧の加硫媒体によって押し広げられるため、タイヤ加硫装置から加硫実施部に付与される挟持力は、前記加硫媒体による押し広げの阻止、および、加硫実施部に対する締め付け力の付与の双方に用いられるが、前述のように外段取りで測定を行う場合、加硫実施部は加硫媒体によって押し広げられることはない。また、簡単な構造で所定の締め付け力を確実に付与することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11はタイヤ加硫装置(図示していない)から離れた位置に設置されたフレームであり、このフレーム11は上端に水平な円板状の固定テーブル12を有する。この固定テーブル12の上面には放射方向に延びる複数、ここでは3個の放射溝13が周方向に等角度離れて形成されている。各放射溝13の底面には該放射溝13に沿って延びるガイドレール14が敷設され、これらのガイドレール14には放射溝13内に下端部がそれぞれ挿入された可動体15に固定されているスライドベアリング16が摺動可能に係合している。
【0010】
この結果、これら複数(3個)の可動体15は前記フレーム11にガイドレール14を介して放射方向に移動可能に支持されることになる。各可動体15の上端部には放射内側に向かって延びる係止部19が形成され、これらの係止部19の下面には後述するタイヤ加硫装置の加硫実施部が当接する。
【0011】
また、前記フレーム11は固定テーブル12の中心部に固定された円筒状の支持円筒体20を有し、この支持円筒体20の中心軸は上下方向に延びている。21は固定テーブル12の下面に固定されたブラケットであり、このブラケット21には流体シリンダ22が水平面内で揺動できるよう支持されている。
【0012】
23は固定テーブル12より下方に位置する支持円筒体20の下端部外周に回転可能に嵌合された伝達リングであり、この伝達リング23には前記流体シリンダ22のピストンロッド24の先端がブラケット25を介して連結されている。この結果、流体シリンダ22が作動してピストンロッド24が突出したり引っ込んだりすると、伝達リング23は支持円筒体20の中心軸を中心として正方向または逆方向に回転する。
【0013】
27は可動体15と同数の水平な連結リンクであり、これら連結リンク27は可動体15と同様に周方向に等角度離れて配置されている。これら連結リンク27の放射内端は前記伝達リング23にピン28を介して回動可能に連結され、一方、これら連結リンク27の放射外端には上下方向に延びるピン29の下端部が固定されている。ここで、これらピン29の中央部は固定テーブル12、ガイドレール14に形成された放射方向に延びる図示していないスリットに挿入されるとともに、その上端部は対応する可動体15の下端部に回動可能に挿入されている。
【0014】
この結果、前述のように伝達リング23が正方向または逆方向に回転すると、可動体15は、放射方向に近付くよう傾斜する連結リンク27に押されて放射外側へ、または、放射方向から離れるよう傾斜する連結リンク27に引っ張られて放射内側へ同期して移動する。前述した流体シリンダ22、伝達リング23、連結リンク27は全体として、可動体15を同期して放射方向に移動させる移動機構30を構成する。
【0015】
33は水平な円板状の載置台であり、この載置台33は前記可動体15によって放射外側から囲まれた位置に設置されている。35はタイヤ加硫装置から分離された後、前記載置台33上に載置された加硫実施部であり、この加硫実施部35はコンテナ36と、このコンテナ36に組み付けられた加硫モールド37とから構成されている。
【0016】
ここで、コンテナ36はタイヤ加硫装置の昇降可能な上プラテンの下面に取り付けられる略リング状のアウターリング40を有し、このアウターリング40の内周には下方に向かって拡開している円錐状の傾斜面41が形成されている。42は前記アウターリング40によって放射外側から囲まれた水平な円板状の上プレートであり、この上プレート42にはタイヤ加硫装置のシリンダのピストンロッドが連結される。
【0017】
この上プレート42の下面には上サイドモールド43が固定され、この上サイドモールド43は加硫時に未加硫タイヤのサイドウォール部を主に型付けする。44は周方向に離れて設置された複数の弧状をしたセクターセグメントであり、これらのセクターセグメント44は上サイドモールド43より放射外側の上プレート42に垂下しながら放射方向に移動可能に支持されている。そして、これらセクターセグメント44の外周には前記アウターリング40の傾斜面41と同一勾配の傾斜面45が形成されるとともに、これら傾斜面41、傾斜面45同士はあり継手によって連結されながら摺動可能に係合している。
【0018】
47はセクターセグメント44の放射内面にそれぞれ固定された弧状のセクターモールドであり、これらのセクターモールド47は加硫時に未加硫タイヤのトレッドを主に型付けする。そして、これらセクターモールド47は、アウターリング40が下降することでセクターセグメント44が傾斜面41、傾斜面45の楔作用により放射内側限まで同期移動したとき、互いに密着して連続リング状を呈する。48はタイヤ加硫装置の下プラテンに取り付けられる下サイドモールドであり、この下サイドモールド48は載置台33上に載置されているとともに、加硫時に未加硫タイヤのサイドウォール部を主に型付けする。
【0019】
前述したアウターリング40、上プレート42、セクターセグメント44は全体として、前記コンテナ36を構成するが、このコンテナ36はタイヤ加硫装置の下プラテンに取り付けられる下プレートを含む場合もある。また、前述した上サイドモールド43、セクターモールド47、下サイドモールド48は全体として前記加硫モールド37を構成するが、これら上サイドモールド43、セクターモールド47、下サイドモールド48は前述のようにセクターモールド47が放射内側限まで移動したとき、互いに密着する。
【0020】
50は上下動手段としての流体シリンダであり、この流体シリンダ50は上下方向に延びるとともに、前記支持円筒体20内に挿入固定されている。そして、この流体シリンダ50のピストンロッド51の先端は前記載置台33に連結されており、この結果、前記流体シリンダ50が作動してピストンロッド51が突出したり引っ込んだりすると、加硫実施部35を載置している載置台33は上下動する。52は載置台33の下面に固定された上下方向に延びる複数本のガイドロッドであり、これらのガイドロッド52は固定テーブル12に摺動可能に挿入されている。
【0021】
そして、載置台33上に加硫実施部35を載置した後、移動機構30が作動して可動体15が同期して放射内側限まで移動し、その後、流体シリンダ50が作動して載置台33、加硫実施部35が上昇すると、アウターリング40の上端が可動体15の係止部19に圧接する。このとき、タイヤ加硫装置から分離された加硫実施部35には、該タイヤ加硫装置から離れた位置において、載置台33と可動体15の係止部19とから軸方向の挟持力(流体シリンダ50の流体力)が付与され、これにより、加硫実施部35(コンテナ36、加硫モールド37)は放射方向に加硫時とほぼ同等に締め付けられる。
【0022】
前述したフレーム11、ガイドレール14、可動体15、移動機構30、載置台33、流体シリンダ50、ガイドロッド52は全体として、タイヤ加硫装置から離れた位置に設置され、該タイヤ加硫装置から分離された加硫実施部35に軸方向の挟持力を付与することで、これを加硫時とほぼ同等に締め付ける締め付け手段53を構成する。そして、締め付け手段53を前述のようなもので構成すれば、簡単な構造で所定の締め付け力を確実に付与することができる。
【0023】
ここで、通常のタイヤ加硫時には、加硫実施部35はブラダ内に供給された高圧の加硫媒体によって放射外側に押し広げられるため、タイヤ加硫装置から加硫実施部35に付与される挟持力は、前記加硫媒体による押し広げの阻止、および、加硫実施部35に対する締め付け力の付与の双方に用いられるが、前述のように外段取りで加硫実施部35の内周の凹凸を測定を行う場合には、該加硫実施部35は加硫媒体によって押し広げられることはない。
【0024】
このため、締め付け手段53から加硫実施部35に付与される挟持力は、加硫時にタイヤ加硫装置から該加硫実施部35に付与する挟持力より小さくしなければならない。具体的には、タイヤ加硫装置から付与される挟持力の 0.6倍以下とすることが好ましい。その理由は、 0.6倍を超えると、締め付け手段53によって加硫実施部35を挟持したとき、該加硫実施部35の一部に過大な力が作用して破損するおそれがあるからである。
【0025】
但し、前記値が 0.3倍未満であると、加硫実施部35に対する締め付け力が弱くなりすぎて、適正な凹凸測定を行うことができないことがあるため、締め付け手段53から加硫実施部35に付与される挟持力は、加硫時にタイヤ加硫装置から該加硫実施部35に付与される挟持力の 0.3倍以上とすることが好ましい。
【0026】
図2、3において、55は昇降体54に取り付けられたモータであり、このモータ55の出力軸56は前記加硫実施部35と同軸で、その先端(下端)に水平な円板状の回転板57が固定されている。この回転板57の下面には出力軸56と同軸で上下方向に延びるスプライン軸58の上端が取り付けられ、このスプライン軸58には昇降台59がスプライン結合されている。前記回転板57の下面には一対のモータ60が固定され、これらモータ60の出力軸61には前記昇降台59におねじ部62aがねじ込まれたねじ軸62が連結されている。
【0027】
この結果、前記モータ55が作動して出力軸56が回転すると、回転板57、スプライン軸58、昇降台59、モータ60、ねじ軸62は一体となって垂直軸回りに回転し、一方、モータ60が作動して出力軸61が回転すると、昇降台59はスプライン軸58に沿って昇降する。前記昇降台59の外周には、例えば非接触式のレーザ型センサ等からなる測定センサ65が固定され、この測定センサ65は昇降台59と共に回転しながら該測定センサ65から該測定センサ65に対向する加硫モールド37、詳しくはセクターモールド47の内周までの距離を検出し、その検出結果を制御部66に出力する。
【0028】
ここで、前述のように測定センサ65から制御部66に検出結果が入力されると、該制御部66は該検出結果を基に演算を行い、加硫モールド37の内周の凹凸を求める。前述したスプライン軸58、昇降台59、モータ60、ねじ軸62は全体として測定センサ65を昇降させる昇降機構67を構成する。そして、このように測定センサ65を昇降機構67によって昇降させるようにすれば、任意の軸方向位置における加硫実施部35(セクターモールド47)内面の凹凸測定を容易に行うことができる。また、前述した昇降体54、モータ55、回転板57、測定センサ65、制御部66、昇降機構67は全体として、加硫実施部35(加硫モールド37)の内周の凹凸を測定する凹凸測定手段68を構成する。
【0029】
次に、この発明の一実施形態の作用について説明する。
タイヤ加硫装置への装着に先立って加硫実施部35の内周の凹凸を外段取りで測定する場合には、まず、該タイヤ加硫装置から分離された後、保管場所で保管されている加硫実施部35(ここでは、コンテナ36および該コンテナ36に組み付けられている加硫モールド37)を図示していないローダーにより把持して締め付け手段53まで搬送し、下降限で待機している載置台33上に搬入載置する。このとき、可動体15は移動機構30により放射外側限まで移動しているので、加硫実施部35の搬送を邪魔することはない。
【0030】
次に、移動機構30の流体シリンダ22を作動してピストンロッド24を引っ込ませ伝達リング23を逆方向に回転させる。これにより、連結リンク27が放射方向に対して徐々に大きく傾斜するため、可動体15は該連結リンク27に引っ張られて放射内側へ同期して移動する。そして、これら可動体15の移動は、加硫実施部35のアウターリング40の直上まで係止部19が移動してきたとき、停止する。
【0031】
次に、流体シリンダ50を作動してピストンロッド51を突出させると、載置台33、加硫実施部35が一体となって上昇するが、これらの上昇は、アウターリング40の上端が可動体15の係止部19に流体シリンダ50の流体力によって押し付けられ圧接したとき、停止する。このとき、加硫実施部35には、載置台33と可動体15の係止部19とから軸方向の挟持力(流体シリンダ50の流体力)が付与され、これにより、加硫実施部35(コンテナ36、加硫モールド37)は放射方向に加硫時とほぼ同等に締め付けられる。
【0032】
次に、昇降体54、モータ55、昇降台59、測定センサ65を一体的に下降させ、これらを加硫実施部35(加硫モールド37)内に侵入させる。そして、これらモータ55、昇降台59、測定センサ65の下降は、該測定センサ65がセクターモールド47の内周上の測定開始点と同一高さとなったとき、停止する。
【0033】
次に、モータ55を作動して回転板57、測定センサ65を加硫モールド37の軸線を中心として一体的に回転させながら、測定センサ65によって加硫実施部35(セクターモールド47)の内周までの距離を検出し、その検出結果を制御部66に次々と出力する。このとき、制御部66は該検出結果を基に演算を行い、加硫モールド37(セクターモールド47)の内周の凹凸を求める。
【0034】
このような凹凸の測定時に、モータ60を作動して出力軸61、ねじ軸62を回転させると、昇降台59、測定センサ65は上昇あるいは下降するため、加硫実施部35(セクターモールド47)内周の凹凸が螺旋状に測定される。これにより、加硫実施部35(セクターモールド47)内周の凹凸が広い範囲に亘って連続的に高速で測定される。なお、前述した昇降台59、測定センサ65の昇降と、加硫実施部35(セクターモールド47)内周の凹凸測定とを断続的に繰り返し行うことで、加硫実施部35(セクターモールド47)内周の凹凸測定を行うようにしてもよい。
【0035】
その後、加硫実施部35(セクターモールド47)内周の凹凸結果に基づき、コンテナ36、加硫モールド37を構成する部品間の締結状態等を調整し、加硫実施部35(セクターモールド47)の内周の凹凸を減少させる。ここで、このような凹凸は該加硫実施部35を用いて加硫を行った製品タイヤのRFV値と高い相関関係を持っているため、製品タイヤのRFV低減に有効である。
【0036】
このように、この実施形態では、タイヤ加硫装置とは別の締め付け手段53によって加硫実施部35を締め付けるようにしているため、測定センサ65の加硫実施部35内への搬入出作業、凹凸測定作業および、その測定結果に基づく加硫実施部35の調整作業を、加硫作業とは別の外段取りで行うことでき、この結果、タイヤ加硫装置の加硫作業を停止させる必要がなくなって、稼働率、生産性が向上する。
【0037】
次に、このようにして調整の終了した加硫実施部35をタイヤ加硫装置に装着して未加硫タイヤの加硫を行うが、このとき、加硫実施部35(セクターモールド47)内周の最終的な凹凸状態と、加硫される未加硫タイヤの外周の凹凸状態とを、例えば、加硫実施部35(セクターモールド47)の内周の凸のピークと未加硫タイヤの外周の凸のピークとを合致させるようにすれば、製品タイヤのユニフォミティを向上させることもできる。
【0038】
なお、前述の実施形態においては、加硫実施部35をコンテナ36と、該コンテナ36に組み付けられた加硫モールド37とから構成したが、この発明においては、コンテナのみから構成してもよい。この場合には、コンテナ自身の不具合に基づく凹凸を測定することができ、これにより、調整作業が容易となるとともに、不具合部の要素解析データとして用いることもできる。
【0039】
また、前述の実施形態においては、係止部19をアウターリング40にのみ当接させるようにしたが、この発明においては、上プレートにも当接させるようにしてもよい。さらに、前述の実施形態においては、流体シリンダ50によって載置台33、加硫実施部35を上昇させるとともに、加硫実施部35に挟持力を付与するようにしたが、この発明においては、載置台、加硫実施部の上昇は垂直に延びるねじ軸によって行い、加硫実施部に対する挟持力の付与を流体シリンダによって行うようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、タイヤ加硫装置の加硫作業を停止させることなく、加硫実施部内周の凹凸を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1のI−I矢視断面図である。
【図3】 測定センサ近傍の正面図である。
【符号の説明】
11…フレーム 15…可動体
19…係止部 30…移動機構
33…載置台 35…加硫実施部
36…コンテナ 37…加硫モールド
50…上下動機構 65…測定センサ
67…昇降機構 68…凹凸測定手段
Claims (1)
- タイヤ加硫装置から離れた位置に設置され、該タイヤ加硫装置から分離された加硫実施部に軸方向の挟持力を付与することで、これを加硫時とほぼ同等に締め付ける締め付け手段と、加硫実施部内周の凹凸を測定する凹凸測定手段とを備えた加硫実施部の内周凹凸測定装置において、前記締め付け手段は、フレームと、該フレームに放射方向に移動可能に支持され、上端部に放射内側に向かって延びる係止部を有する複数の可動体と、これら可動体を同期して放射方向に移動させる移動機構と、前記可動体により囲まれた位置に設置され、前記加硫実施部が載置される載置台と、前記載置台を上下動させる上下動機構とを備え、可動体を移動機構により同期して放射内側に移動させた後、上下動機構により加硫実施部、載置台を上昇させることで、載置台と可動体の係止部とにより加硫実施部を挟持するようにしたことを特徴とする加硫実施部の内周凹凸測定装置。
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