JP4450171B2 - ノズルプレートの製造方法 - Google Patents

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本発明は、流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法に関するものである。
流体を吐出するノズルプレートとしては、例えば、インクジェットプリンタのインク吐出用のノズルプレート等が知られている。このインクジェットプリンタのノズルプレートでは、ノズルの周囲表面にインクの濡れができるとインク滴の飛翔方向にズレが生じたり、さらに濡れがひどくなるとインク滴が飛ばないといった問題が起きる。そのため、ノズルが形成されたノズルプレートの表面に撥水性膜を設けて濡れが生じるのを抑える技術が知られている。
ノズルプレートにおけるノズルの加工方法としては、例えば、特許文献1等に、エキシマレーザを用いる方法が記載されている。特許文献1では、基板となるポリイミド樹脂の表面に撥水性膜を形成した後、前記基板の裏面からエキシマレーザを照射してノズルを加工している。ところが、通常、撥水性膜としてはフッ素系やシリコン系の材質が利用されるが、これらの材質は、紫外線用レーザである短波長のエキシマレーザを透過させる、換言すれば、撥水性膜はエキシマレーザで加工されない。そのため、実際には、撥水性膜は、基板の分子の分解、飛散に伴って穿孔されるだけであるので加工形状がきれいに仕上がらず、基板の表面側に撥水性膜を構成する素材からなるバリ(加工による副生成物も含む)が残される。このバリは、インク滴の飛翔に悪影響を与えるため、特許文献1では、バリの発生後に基板を再加熱することで、バリを軟化させて平坦化させている。これにより、撥水性膜を有する基板をレーザ加工しても、その吐出性能を悪化させることがない。
一方、基板にレーザでノズル加工を行う場合には、基板の板厚は薄い方が、加工時間の短縮等のために望ましい。しかし、板厚が薄いと強度が弱くなるため、基板を保持する際の作業性が悪くなる。また、ノズルとプリンタヘッドの他の構成部材の孔部とを正確に合わせて、ノズルプレートを、その構成部材に貼り合わせる必要がある。そのため、例えば、特許文献2には、あらかじめノズルの位置に対応する孔部(特許文献2ではノズル連通口と記載)が穿設された補強部材(特許文献2では支持部材と記載)を基板の裏面に貼り付けて、基板の強度を高めて作業性を向上させた後に、前記孔部側から基板にレーザを照射してノズル加工を行っている。
特許第3348744号公報(図2参照) 特開2003−231260号公報(図1参照)
ノズルの吐出性能とノズル加工の作業性の両方を向上させるためには、特許文献1及び2を応用し、表面に撥水性膜が形成された基板の裏面に前記のような補強部材を貼着しておいて、裏面側からレーザによりノズル加工を施し、その後、撥水性膜に起因する前記バリを熱処理により平坦化させるという工程が考えられる。しかしながら、この場合には、バリの平坦化のために撥水性膜を熱処理すると、既に前記基板と補強部材とが接着剤により固着されているから、加熱により接着剤が分解し、基板と補強部材との接着強度が劣化する。この補強部材は、ノズル加工時の補強のためだけに使用されるのではなく、孔部をノズル連通口として機能させて、そのままインクジェットプリンタヘッドの構成部材として使用される。そのため、接着強度が劣化すると、インクジェットプリンタヘッドの耐久性が大きく損なわれるという問題を生じる。
本発明は、上記課題を解消するものであり、吐出性能及び耐久性に優れたノズルプレートを、ノズル加工時の作業性を向上させて製造することのできる製造方法を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるノズルプレートの製造方法は、流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法であって、平板状の基板の少なくとも一面に撥水性膜を形成する工程と、前記ノズルの位置に対応して形成された孔部を有する補強部材を、前記基板の他面に接着剤により固定する工程と、前記孔部側から前記基板の他面にレーザを照射して、前記撥水性膜を有する基板にノズルを穿設する工程と、ノズルの穿設後に、前記撥水性膜の熱処理温度で再加熱する工程とが備えられ、前記基板に撥水性膜を形成する工程の前に、まず、前記基板の他面を保護膜で被覆する工程と、次いで、前記基板に対する前記撥水性膜の密着強度を上げるための処理液に前記基板を浸漬することで、前記基板にプライマ処理を行う工程とが備えられ、前記基板にプライマ処理を行う工程と、前記基板の他面に前記補強部材を固定する工程との間で、前記保護膜を基板の他面から除去する工程が備えられ、前記再加熱の熱処理温度は、前記接着剤の分解温度より低い温度であることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のノズルプレートの製造方法において、前記補強部材の孔部は、前記流体をノズルに供給する流路となることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、基板を補強部材に接着した後、補強部材の孔部側から基板にレーザを照射してノズルを穿設するので、基板の板厚が薄くても作業性を向上させて加工することができる。このとき、孔部に対してノズルを位置合わせして基板を補強部材に接着するのではないから、孔部に対してノズルを正確な位置に形成することができる。
また、基板に対してレーザでノズル加工を行う際に、撥水性膜に起因するバリを生じるが、その後、撥水性膜をその熱処理温度で再加熱することにより、バリが軟化して平坦化され、バリによる流体の吐出不良を防止できる。さらに、撥水性膜を再加熱する際の熱処理温度は、接着剤の分解温度よりも低いから、前記再加熱により接着剤の密着強度が劣化することを防止することができる。
請求項1に記載の発明によれば、プライマ処理により、撥水性膜の基板に対する密着強度が高められるから、ノズルに対して拭き取り等のメンテナンス作業が行われた場合での、撥水性膜の剥離を防止することができる。
請求項1に記載の発明によれば、プライマ処理は、処理液に浸漬することで行われるから、処理作業が容易になるという効果を奏する。また、前記処理液への浸漬に際し、基板の他面に保護膜を貼着して、当該他面へのプライマ処理を阻止しているから、基板の他面へレーザを照射して加工する時に、プライマ処理に起因する加工不良を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記孔部は、そのまま流体をノズルに供給する流路となるから、補強部材は取り外しが不要で、そのまま構成部材として活用される。
以下に、本発明に係るノズルプレートの製造方法における実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は本発明のノズルプレートが適用されたキャビティユニットの分解斜視図、図2(a)〜図2(g)はノズルプレートの製造工程を示す断面図、図3は本発明のノズルプレートを用いたヘッドユニットの斜視図、図4は本発明のノズルプレートを用いたインクジェットプリンタの斜視図である。
実施形態として図1に示すノズルプレート11は、後述するインクジェットプリンタ100のキャビティユニット10に適用したもので、キャビティユニット10の表面(前面、図1では最下面)側に取り付けられ、その表面から流体としてのインクを吐出するように構成されている。ノズルプレート11は、図2(g)に示すように、基板51を有し、基板51にはその板厚方向に貫通する複数のノズル11aが形成され、基板51の一面としての表面51a側には、ノズル11aの周囲に撥水性膜52が形成されている。そして、他面としての裏面51b側には、補強部材55が固定されている。この実施形態では、補強部材55は、後述するマニホールドプレート12である。
このノズルプレート11の製造方法について、図2(a)〜図2(g)に従って説明する。
まず、図2(a)に示すように、基板51の他面51bが保護膜53により被覆される。基板51は、インク成分中に含まれる溶剤に対して耐溶剤性を有し、且つレーザによるノズル加工が可能で、且つ後述する撥水性膜52の熱処理温度に対する耐熱性も有する材質から選択される。例えば、金属、樹脂材料等が好適であるが、この実施形態では、一例としてポリイミドフィルムを用いている。保護膜53には、剥離可能なシート状のマスキング材(日立化成工業(株)製、ヒタレックス)を用い、貼着することで基板51の他面51bを被覆している。
次に、図2(b)に示すように、基板51にプライマ処理を行いプライマ層54が形成される。このプライマ処理は、後述する撥水性膜52の基板51に対する密着強度を上げるために行われるもので、この実施形態では、プライマ処理液に浸漬することで処理される。プライマ処理液としては、例えば信越化学工業(株)製のシランカップリング剤KBE−903を純水で約2wt%に希釈したものが使用され、約100℃において乾燥される。基板51では、裏面51bが既に保護膜53で被覆されているため、基板51に直接プライマ層54が形成されるのは表面51aのみであり、裏面51bにおいては、保護膜53上に、プライマ層54が形成される。なお、プライマ処理に先立って、基板51の表面51aを酸素プラズマ等で表面処理(親水化処理)し、プライマ層54の密着性を向上させてもよい。
次に、図2(c)に示すように、基板51の裏面51bの保護膜53が、基板51から剥離される。その結果、基板51においては、表面51aのみに前記プライマ層54が形成され、裏面51bは基板51が直接露出した状態となる。
次に、図2(d)に示すように、基板51の表面51aに、撥水性膜52が形成される。この実施形態では、フッ素系の素材からなる撥水性剤が表面51aにスプレーで塗布され、その後、所定の熱処理温度(約250℃)で、所定時間加熱されることで、撥水性膜52が形成される。なお、例えば、撥水性膜52の形成が浸漬法等で行われて、撥水性膜52が裏面51b上にも形成される可能性がある場合には、前記保護膜53の剥離工程を、撥水性膜52の形成後に行うものとする。
なお、撥水性膜52としては、3フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE樹脂)、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂等のフッ素系の樹脂、さらにはフッ素原子を含んだ表面改質剤やコーティング材例えばKP801M(商品名:信越化学工業(株)製)、サイトップ(商品名:旭硝子(株)製)、AF1600(商品名:イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー製)、DEFENNSA77702(光ラジカル重合型樹脂:大日本インキ化学工業(株)製)、FS−116(商品名:ダイキン工業(株)製)、フロラード(商品名:住友スリーエム(株)製)等を使用することができる。
次に、図2(e)に示すように、ノズル11aの位置に対応して形成された複数の孔部56を有する補強部材55を、基板51の裏面51bに接着剤57により固定する。この実施形態では、補強部材55は42合金(42%Ni−Fe)またはステンレス鋼などの金属製であり、その板厚は、補強部材55が基板51に固定されることにより、基板51の強度が高められる程度の板厚に設定されている。なお、前記接着剤57としては、例えば(株)スリーボンド製20X−343−12が使用され、その分解開始温度は約300℃(T1)である。
次に、図2(f)に示すように、孔部56側から基板51の他面51bにレーザを照射して、撥水性膜52を有する基板51にノズル11aを穿設する。加工に用いるレーザには、エキシマレーザ等が使用される。前述したように、撥水性膜52は、一般的にエキシマレーザでは加工できず、表面51a側に撥水性膜52のバリ58が発生する。
次に、図2(g)に示すように、撥水性膜52が所定の熱処理温度で再加熱される。この再加熱により、前記撥水性膜52のバリ58は溶融されて基板51の表面51aにおいて平坦化される。これにより、ノズルプレート11が完成される。なお、この撥水性膜52の再加熱の熱処理温度は約250℃(T2)であり、前記接着剤57の分解温度T1との間でT1>T2の関係が成立するように、あらかじめ接着剤57及び撥水性膜52が選択されている。なお、撥水性膜52の再加熱の熱処理温度T2は、撥水性膜52の初めの熱処理温度と同じ場合と異なる場合とがある。
そして、このように形成されたノズルプレート11においては、前記補強部材55の孔部56が、ノズル11aにインクを供給するための流路の一部となっている。この実施形態では、補強部材55は、キャビティユニット10のマニホールドプレート12に転用されるため、取り外されることなく、そのままキャビティユニット10の構成部材として利用される。
上述した実施形態では、前記撥水性膜52の再加熱時の熱処理温度T2が、接着剤57の分解温度T1より低くなるように、撥水性膜52及び接着剤57が選択されている。これにより、バリ58を軟化させる再加熱の工程において、接着剤57が分解して基板51と補強部材55の接着強度を劣化させることを防止できる。そのため、補強部材55がマニホールドプレート12として使用されても、接着強度を心配する必要がない。
また、上述の実施形態では、撥水性膜52は、プライマ層54を介して基板51の表面51aに形成されているため、その密着強度に優れており、ノズルプレート11の表面51aが後述するメンテナンス動作等によって摩擦されても、撥水性膜52が剥離することを防止することができる。
また、上述のプライマ処理(図2(b)及び図2(c)参照)は、基板51の裏面51bを保護膜53で被覆して行われるため、裏面51bへのプライマ層54の形成を、確実に阻止できる。プライマ層54がレーザの照射面にあると、レーザ加工の不良を引き起こす場合があるが、本実施形態では、裏面51bでは基板51が直接露出しているため、加工不良の発生を大幅に低減できる。
また、補強部材55の孔部56をノズル11aの径大側の開口端とほぼ同じ径に設定することもできる。これにより、ノズル11aをレーザ加工するに際して、補強部材55をマスク材として利用することができる。
次に、上述した本発明の実施形態に係るノズルプレート11の適用例であるキャビティユニット10について説明する。キャビティユニット10は、図1に示すように、ノズル11aが多数設けられた長尺型であり、ノズルプレート11の裏面51b側に、2枚のマニホールドプレート12、12、スペーサプレート13及びベースプレート14の4枚の薄い金属板をそれぞれ接着剤にて重ね接合した構造に構成されている。
ノズルプレート11のノズル11aは、図1に示すように、全体としてノズルプレート11の長辺方向(後述するY方向)に延びる全部で4列のノズル列11bとして設けられている。さらに、図3に示したような圧電アクチュエータ20やベースプレート14に形成された圧力室16の配設形態に対応して、これら4列のノズル列11bは長辺方向の中間で2分され、短辺方向で隣接する2列ずつを1組として計4組のノズル群11cに構成されている。そして、ノズル群11c内では、各ノズル列11b、11bが一定ピッチで千鳥配列されている。
前記下側のマニホールドプレート12にはノズルプレート11が接着され、各ノズル群11c毎に、ノズル11aに連通する多数の連通路17が、上下両マニホールドプレート12、12及びスペーサプレート13の各々の長辺方向に沿って、ノズル11aに対応する2列の千鳥配列状に一定ピッチで設けられている。この下側のマニホールドプレート12の連通路17が、前記補強部材55の孔部56に相当する。そして、2枚のマニホールドプレート12、12には、各ノズル群11c毎に、インク通路12a、12bが、前記連通路17の列の両側に沿って延びるように穿設されている。但し、下側のマニホールドプレート12におけるインク通路12bは、このマニホールドプレート12の上側のみに開放するように凹み形成されている。このインク通路12a、12bは、上側のマニホールドプレート12に対する前記スペーサプレート13の積層により密閉される構造になっている。また、これらインク通路12a、12bは、ノズル群11cに対応して、長辺方向に配列する連通路17を挟む2個を1組としてノズルプレート11の短辺方向(後述するX方向)に2組、また長辺方向の中間において分けられて2組、計4組設けられており、それぞれ両短辺側の端部から異なる色のインクを供給できるようになっている。
また、前記ベースプレート14には、各ノズル群11c毎に、短辺方向に沿って延びる細幅の圧力室16が各ノズル群11cを内側に挟むように2列ずつ多数個穿設されている。この各圧力室16の先端は、前記スペーサプレート13及び両マニホールドプレート12、12に同じく千鳥配列状にて穿設されている連通路17、17、17を介して連通している。一方、前記各圧力室16の他端は、前記スペーサプレート13に穿設された連通孔18を介して、前記両マニホールドプレート12、12におけるインク通路12a、12bに連通している。
これにより、前記ベースプレート14及びスペーサプレート13の短辺寄りの両端部に穿設のインク供給口19a、19bから前記インク通路12a、12b内に流入したインクは、このインク通路12aから前記各連通孔18を通って前記各圧力室16内に分配されたのち、この各圧力室16内から前記連通路17、17、17を通って、この圧力室16に対応するノズル11aに至るという構成になっている(図1参照)。なお、前述したようにインク通路12a、12bは長辺方向と短辺方向とでそれぞれ2組の計4組に分けられ各組に異なる色が供給されるため、各ノズル群11cは、その長辺方向の一方端側の半分、他方端側の半分、及び短辺方向の2群で異なる色のインクが吐出される。
前記インク供給口19aは、図3に示すように、各インク通路12a、12b毎に計8個設けられている。そしてインク供給口19aは、2個(1色)を一組として、その上面にそれぞれ後述するインクカートリッジ61から供給されるインク中の塵除去のためのフィルタ29が接着剤にて固定されている。
次に、このキャビティユニット10を備えたヘッドユニット6及びインクジェットプリンタ100について説明する。
ヘッドユニット6は、図3に示すように、前記長尺型のキャビティユニット10と、このキャビティユニット10に対して接着剤または接着シートを介して接着し積層されるプレート型の圧電アクチュエータ20と、その背面(上面)に外部機器との電気的接続のために重ね接合されたフレキシブルフラットケーブル40とにより構成されている。このヘッドユニット6は、図4に示すように、インクジェットプリンタ100のプリンタヘッド63における用紙(被記録媒体)62に対向する面に、用紙62の搬送方向(副走査方向であり、Y方向と記載する)に長く取り付けられている。
インクジェットプリンタ100は、図4に示すように、前記プリンタヘッド63と、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクがぞれぞれ仕切られて充填されたインクカートリッジ61と、このインクカートリッジ61とプリンタヘッド63が搭載されるキャリッジ64と、このキャリッジ64を前記用紙62の搬送方向(Y方向)と直交する方向(主走査方向であり、X方向と記載する)に往復移動させる駆動ユニット65、キャリッジ64の往復移動方向に延び、前記プリンタヘッド63と対向配置されたプラテンローラ66と、パージ装置67とを備えている。
駆動ユニット65は、キャリッジ64の下端部に配置されてプラテンローラ66と平行に延びるキャリッジ軸71と、キャリッジ64の上端部に配置されてキャリッジ軸71と平行に延びるガイド板72と、キャリッジ軸71とガイド板72との間にあって、キャリッジ軸71の両端部に配置される2つのプーリ73、74とこの両プーリ73,74に巻き掛けしたタイミングベルト75とからなる。
モータ76の駆動に従って回転する一方のプーリ73からの駆動力により、タイミングベルト75に接合されているキャリッジ64が、前記キャリッジ軸71とガイド板72に支持されて直線往復移動できる。
図示しない給紙部からY方向(副走査方向)に搬送される用紙62は、前記プラテンローラ66とプリンタヘッド63との間に導入されて、プリンタヘッド63から吐出されるインクにより所定の記録がなされ、その後排紙される。
パージ装置67はプラテンローラ66の側方に設けられ、プリンタヘッド63がリセット位置にある時に、プリンタヘッド63に対向するように配置されている。このパージ装置67は、プリンタヘッド63の後述する複数のノズル11aを覆うように当該ノズルの開口面に対して当接するパージキャップ81と、ポンプ82及びカム83と、インク貯留部84とを備えている。プリンタヘッド63がリセット位置にあるときに、プリンタヘッド63の内部に溜まる気泡等を含んだ不良インクを、カム83の駆動によりポンプ82によって吸引することにより、プリンタヘッド63の回復を図るようにしている。なお、吸引された不良インクはインク貯留部84に貯められる。
パージ装置67におけるプラテンローラ66側の位置には、パージ装置67に隣接してプリンタヘッド63のノズル面を拭くためのワイパ部材86が配置されている。そして、記録動作中に定期的なメンテナンス作業として、ノズル面がワイパ部材86による拭き取りでクリーニングされる。
キャップ85は、インクの乾燥を防止するため、記録が終了するとリセット位置に戻されるキャリッジ64に搭載されたプリンタヘッド63の複数のノズル11aを覆うものである。
本発明のノズルプレート11は、前述したようにノズル11aの表面51aの周囲において撥水性膜52が強固に形成され、バリ58もないため、メンテナンス作業に対する耐久性を備え且つ吐出性能に優れたノズルプレートとして、インクジェットプリンタに極めて好適である。
なお、本発明のノズルプレート11は、前記インクジェットプリンタ100の構成に限定して使用されるものではなく、さらにインク以外の任意の流体の吐出にも使用できることは言うまでもない。
本発明のノズルプレートが適用されたキャビティユニットの分解斜視図である。 (a)〜(g)はノズルプレートの製造工程を示す断面図である。 本発明のノズルプレートを用いたヘッドユニットの斜視図である。 本発明のノズルプレートを用いたインクジェットプリンタの斜視図である。
符号の説明
6 ヘッドユニット
10 キャビティユニット
11 ノズルプレート
11a ノズル
12 マニホールドプレート
13 スペーサプレート
14 ベースプレート
16 圧力室
17 連通路
18 連通孔
20 圧電アクチュエータ
40 フレキシブルフラットケーブル
51 基板
51a 一面
51b 他面
52 撥水性膜
53 保護膜
54 プライマ層
55 補強部材
56 孔部
57 接着剤
58 バリ
63 プリンタヘッド
64 キャリッジ
100 インクジェットプリンタ

Claims (2)

  1. 流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法であって、
    平板状の基板の少なくとも一面に撥水性膜を形成する工程と、
    前記ノズルの位置に対応して形成された孔部を有する補強部材を、前記基板の他面に接着剤により固定する工程と、
    前記孔部側から前記基板の他面にレーザを照射して、前記撥水性膜を有する基板にノズルを穿設する工程と、
    ノズルの穿設後に、前記撥水性膜の熱処理温度で再加熱する工程とが備えられ、
    前記基板に撥水性膜を形成する工程の前に、まず、前記基板の他面を保護膜で被覆する工程と、次いで、前記基板に対する前記撥水性膜の密着強度を上げるための処理液に前記基板を浸漬することで、前記基板にプライマ処理を行う工程とが備えられ、
    前記基板にプライマ処理を行う工程と、前記基板の他面に前記補強部材を固定する工程との間で、前記保護膜を基板の他面から除去する工程が備えられ、
    前記再加熱の熱処理温度は、前記接着剤の分解温度より低い温度であることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  2. 前記補強部材の孔部は、前記流体をノズルに供給する流路となることを特徴とする請求項1に記載のノズルプレートの製造方法。
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