JP4407802B2 - ノズルプレートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面から流体を吐出するノズルプレートの製造方法に関するものである。
流体を吐出するノズルプレートとしては、例えば、インクジェットプリンタのインク吐出用のノズルプレート等が知られている。このインクジェットプリンタのノズルプレートの製造方法としては、特許文献1等に電鋳法を利用した方法が記載され、また、特許文献2等にはエキシマレーザーを利用した方法が記載されている。
特許文献1では、導電性基板の上に、非導電性膜の有無によって段差部を形成し、次にこの非導電性膜のない部分を導電性金属で埋めて原盤を作成する。そして、この原盤の表面に、離型被膜を介して電鋳膜を析出させた後、電鋳膜を原盤から剥離する。これにより、剥離された電鋳膜が、オリフィス(ノズル孔)を備えたノズルプレート(特許文献1ではオリフィスプレートと記載)として形成される。
また、特許文献2では、あらかじめノズル連通口が貫通形成されたノズル支持部材に、ポリイミドフィルム等からなるノズル形成部材が接合される。そして、このノズル形成部材とノズル支持部材との接合体に対して、ノズル支持部材側からノズル連通口の中心に位置合わせしてエキシマレーザ−を照射することで、ノズル形成部材にノズルを穿孔している。これにより前記接合体をノズルプレートとして使用することができる。
特開平5−286141号公報(図1参照) 特開2003−231260号公報(図1参照)
特許文献1の製造方法では、原盤に析出させた電鋳膜を、原盤から剥離してノズルプレートとしている。従って、剥離するときのノズルプレートの損傷を防いだり、ノズルプレートという単体部品としての強度を確保したりするために、電鋳膜の膜厚を厚くする必要があった。そのため、メッキ(電鋳)時間の長時間化や、メッキ液中の金属の大量消費を招き、製造工程におけるコストが嵩むという課題を有していた。
一方、特許文献2の製造方法では、文献中も記載されているように、エキシマレーザを用いているので、一度にノズルを1個または少数個(通常10個程度)しか加工することができない。ところが、近年のインクジェットプリンタ等のノズルプレートでは、記録の高密度化や高速化に伴って、ノズル数が多数化している。従って、インクジェットプリンタ用のようにノズル数が多いノズルプレートの場合には、エキシマレーザ−を使用すると、ノズル加工に時間を要して作業の効率が悪く、その結果、製造コストも嵩むという課題を有していた。
本発明は、上記課題を解消するものであり、インクジェットプリンタ等の流体の吐出に適用できるノズルプレートであって、吐出性能に優れた精度の良いノズルプレートを、容易に且つ安価に製造することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるノズルプレートの製造方法は、表面から流体を吐出するノズルプレートの製造方法において、導電性基板の表面と裏面に、表裏面で位置合わせされた複数の穴パターンが含まれるレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクとして、前記導電性基板を表裏面からウエットエッチングし、貫通孔を形成する工程と、前記導電性基板の表面のレジストパターンを除去する工程と、前記導電性基板の表面と前記貫通孔の内部とに連続する金属膜を電解メッキにより形成する工程と、前記導電性基板の裏面のレジストパターンを除去する工程とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明におけるノズルプレートの製造方法は、表面から流体を吐出するノズルプレートの製造方法において、導電性基板の表裏面に貫通する貫通孔を、裏面に形成されたレジストパターンをマスクとしてドライエッチングにより形成する工程と、前記導電性基板の表面と前記貫通孔の内部とに連続する金属膜を電解メッキにより形成する工程と、前記導電性基板の裏面のレジストパターンを除去する工程とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法において、前記金属膜が形成された貫通孔の内部は、前記導電性基板の表面側の内径が小さく、裏面側の内径が大きい略テーパ形状に形成されることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のノズルプレートの製造方法において、前記金属膜を電解メッキにより形成する工程は、前記導電性基板を電極とし、メッキ時間の調節により、前記貫通孔の内部の形状及び内径が調節されることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、導電性基板の表裏面に形成されたレジストパターンをマスクとするウエットエッチングにより貫通孔が形成されるから、導電性基板におけるノズルの数の多少に拘わらず、全部を同時に貫通加工ができる。そのため、特にノズル数の多いノズルプレートの場合には、加工効率がきわめて高くなる。
また、電解メッキの際に導電性基板の裏面を被覆するレジストは、ウエットエッチング時のレジストパターンをそのまま転用できるので、裏面への電解メッキ用のレジスト塗布を省略でき、製造工程を簡略化できる。
さらに、金属膜は電解メッキにより形成されるから、導電性基板の表面と貫通孔の内部とを露出して電極として機能させることにより、導電性基板の表面と貫通孔の内部とに連続する金属膜を容易に形成することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、導電性基板の表裏面に貫通すつ貫通孔を、ドライエッチングにより形成するから、エッチング時にマスクとなるレジスパターンは、導電性基板の片面(裏面)にのみ形成されればよく、表面へのレジストパターンの形成及び表裏面でのレジストパターンの位置合わせが省略でき、製造工程を簡略化できる。
また、電解メッキの際に導電性基板の裏面を被覆するレジストは、ドライエッチング時のレジストパターンをそのまま転用できるので、裏面への電解メッキ用のレジスト塗布を省略でき、さらに製造工程を簡略化できる。
さらに、金属膜は電解メッキにより形成されるから、導電性基板の表面と貫通孔の内部とを電極として機能させることにより、導電性基板の表面と貫通孔の内部とに連続する金属膜を容易に形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、メッキ液中において、導電性基板の裏面をレジストで被覆し、且つ表面及び貫通孔の内部のみを露出させることにより、メッキによる金属の析出特性を利用して、貫通孔の内部に、表面側の内径が小さく裏面側の内径が大きい略テーパ形状を、金属膜で容易に形成することができる。そして、このテーパ形状を有することにより、ノズルプレートは、表面側から流体を安定的に吐出させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、同じ条件のメッキ液の場合には、メッキ時間を調節することで、析出する金属膜の膜厚を調節できるので、その結果、貫通孔の内部の形状すなわち前記テーパ形状や、貫通孔の表面側の内径すなわちノズル径を任意に調節することができる。
以下に、本発明に係るノズルプレートの第1実施形態を、その製造方法とあわせて、図面に基づいて説明する。図1は本発明のノズルプレートが適用されたキャビティユニットの分解斜視図、図2(a)〜図2(g)は第1実施形態のノズルプレートの製造工程及びその利用を示す断面図、図3(a)及び図3(b)は第1実施形態の貫通孔における金属膜を説明する拡大断面図である。
第1実施形態として図1に示すノズルプレート11は、後述するインクジェットプリンタ100のキャビティユニット10に適用したもので、キャビティユニット10の表面(前面、図1では最下面)側に取り付けられ、その表面から流体としてのインクを吐出するように構成されている。ノズルプレート11は、平板状の部材に複数のノズル11aが形成されており、図2(f)に示すように、表裏面に貫通する複数の貫通孔50を有する導電性基板51と、導電性基板51の表面51aと貫通孔50の内部とに連続して被膜した金属膜54とが備えられている。
このノズルプレート11の製造方法について、図2(a)〜図2(f)に従って説明する。
まず、図2(a)に示すように、平板状の導電性基板51を用意する。導電性基板51としては、例えばNi、SUS、42合金等が適しているが、ここでは、一例として、Ni板を用いている。
次に、図2(b)に示すように、導電性基板51の表面51aと裏面51bに、表裏面で位置合わせされた穴パターン53aが含まれるレジストパターン53、53を形成する。このレジストパターン53には、感光性のレジスト(フォトレジスト)が使用され、レジスト塗布、パターンの露光、現像といった公知のフォトリソグラフィーの技術が用いられている。また、穴パターン53aはノズルプレート11のノズル11aの基となるパターンであるため、ノズル数、ノズル径等を考慮してパターン設計されている。
次に、図2(c)に示すように、レジストパターン53、53をマスクとして、導電性基板51を表裏面からウエットエッチングし、貫通孔50を形成する。ウエットエッチングのエッチング液としては、導電性基板51がNiの場合には、例えば、塩化第二鉄等が使用される。
次に、図2(d)に示すように、導電性基板51の表面51aのレジストパターン53が除去され、裏面51bのレジストパターン53がそのまま残される。このように、片面のレジストのみを除去する場合には、ドライエッチング装置を用いた酸素によるアッシング除去等が好適である。あるいは、貫通孔50を形成するときに用いたレジストパターン53のうち、導電性基板51の表面51aに形成されたレジストパターン53について、ウェットエッチングにより貫通孔50を形成する前にあらかじめ全面露光しておき、貫通孔50を形成後に容易に現像により剥離できるようにしておいてもよい。
次に、図2(e)に示すように、導電性基板51を電極として電解メッキを行う。メッキ液としては、Niを析出させるには、例えば、スルファミン酸ニッケル浴が使用される。電解メッキでは、メッキ液中に露出している電極に金属が選択的に析出するため、レジストで被覆されずにメッキ液中に露出している導電性基板51の表面51aと貫通孔50の内部のみに金属が連続して析出し、金属膜54が形成される。そして、この金属膜54が析出した貫通孔50の内部が、ノズル11aとなる。すなわち、貫通孔50の内部に被膜した金属膜54がノズル11aの内部形状を形作っている。
このノズルプレート11では、導電性基板51の裏面51bは、レジストで被覆されているため、電解メッキにおける電極として機能しない。従って、貫通孔50の内部では、表面51aに近い側が裏面51bに近い側より金属の析出速度が速くなる。その結果、金属膜54が形成された貫通孔50の内部、すなわちノズル11aの内部は、導電性基板51の表面51a側の内径D1が小さく、裏面51b側の内径D2が大きくなり(D2>D1)、略テーパ形状が形成される。この略テーパ形状は、一定の角度で傾斜したものではなく、詳細には、裏面側51bの近傍で急激にその内径が広がった形状となっている。この形状は、導電性基板51の裏面51bを被覆し、且つ表面51aと貫通孔50の内部を電極とすることによるメッキの析出特性を利用したものであるが、ノズル11aからのインクの吐出性能、特に吐出速度の高速化には好適な形状となっている。なぜなら、ノズル11aの内部が略テーパ形状であることにより、内部の径が一定のノズルに比べてインクに付与される吐出圧を高められるからである。従って、インクジェットプリンタに適用した場合は、ノズル11aを用紙に対して高速に相対移動させることが可能となり、高速に印字を行うことができる。なお、内径D2の部位と内径D1の部位とを結ぶテーパ角度を第1実施形態ではθ1とする(図3(a)参照)。
次に、図2(f)に示すように、導電性基板51の裏面51bのレジストパターン53を除去し、ノズルプレート11が完成される。このレジスト除去には、レジスト用の剥離液への浸漬や、あるいは前述のドライエッチング装置によるアッシング等が適用できる。
そして、このように形成されたノズルプレート11の裏面51bには、図2(g)に示すように、貫通孔50(ノズル11a)に至るインク流路56の一部が形成されたプレート12が積層される。この実施形態では、図1に示すように、ノズルプレート11はキャビティユニット10として構成されているため、その裏面51bには、図1に示すように、マニホールドプレート12が積層され、さらにマニホールドプレート12の裏面に複数枚のプレートが積層されている。
第1実施形態の製造方法では、図3(a)に示すように、電解メッキの工程で、導電性基板51の裏面51b側において、貫通孔50が開口しているため、メッキによる金属の析出が、僅かではあるが、裏面51b側の穴パターン53aの内壁に沿う部位にまで延びる。そのため、得られたノズルプレート11には、図3(b)に示すように、裏面51bのレジストを除去した状態で、裏面51b側にバリ54bが突出する。そのため、ノズルプレート11にマニホールドプレート12を積層すると、バリ54bがインク流路56中に位置することになる。しかしながら、通常、ノズル11aの直上流側のインク流路56(流路径をD3とする)は、ノズル11aの裏面51b側の径D2よりも大きい(D3>D2)ため、インクの流れに対するバリ54bの影響は、無視することができる。
この第1実施形態のノズルプレート11の製造方法では、導電性基板50に金属膜54をメッキにより析出させているが、この金属膜54はノズルプレート11の一部として導電性基板50に付着されたまま使用される。すなわち、従来の電鋳法によるノズルプレートのように、電鋳膜を基板から剥離しない。従って、金属膜54はその剛性を確保するために、厚い膜厚で析出させる必要がないので、メッキ時間の短縮を図れるとともに、メッキ液中の金属の消費も少ないので、製造コストを大幅に削減することが可能となる。
また、第1実施形態のノズルプレート11では、ノズル11aの基となる貫通孔50をウエットエッチングにより形成している。従って、従来のエキシマレーザ−によるノズル加工に比べると、ノズルプレート11に含まれるノズル数の多少に拘わらず、全ノズルを同時に加工できるため、加工時間の短縮化及び加工に要する手間の簡略化を図ることができる。
さらに、製造上、微小径のノズルをプレートに穿設加工することは困難であるが、第1実施形態では、ノズルプレートにあらかじめ貫通孔を形成し、この貫通孔の内径を小さくするように金属膜を析出させるので、微小径のノズルを有するノズルプレートの製造が容易になるという効果も奏する。
さらに、第1実施形態では、析出された金属により形成されたノズル11aが、導電性基板51の表面51a側の内径D1が小さい略テーパ形状に形成される。よって、吐出性能に優れた形状のノズルを有するノズルプレートを提供できるとともに、このノズルプレートを容易に製造できるという効果も奏する。
次に、本発明に係るノズルプレートの第2実施形態をその製造方法とあわせて、図面に基づいて説明する。図4(a)〜図4(h)は第2実施形態のノズルプレートの製造工程及びその利用を示す断面図、図5は第2実施形態の貫通孔における金属膜を説明する拡大断面図である。
第2実施形態のノズルプレート11の構成は、第1実施形態のノズルプレート11と同様で、図4(g)に示すように、表裏面に貫通する複数の貫通孔50を有する導電性基板51と、導電性基板51の表面51aと貫通孔50の内部とに連続する金属膜54とが備えられている。
この第2実施形態のノズルプレート11の製造方法について、図4(a)〜図4(g)に従って説明する。なお、図4(a)〜図4(c)の工程は、図2(a)〜図2(c)と同じである。
まず、図4(a)に示す導電性基板51を用意し、次に、図4(b)に示すように、その表面51aと裏面51bに、表裏面で位置合わせされた穴パターン53aが含まれるレジストパターン53、53を形成する。次に、図4(c)に示すように、レジストパターン53、53をマスクとして、導電性基板51を表裏面からウエットエッチングし、貫通孔50を形成する
次に、図4(d)に示すように、導電性基板51の表面51a及び裏面51bからレジストパターン53を除去し、導電性基板51を露出させる。この場合、表裏両面のレジスト除去であるため、レジスト用の剥離液への浸漬が好適である。
次に、図4(e)に示すように、導電性基板51の裏面51bに、複数の貫通孔50に跨るようにフィルム状のレジストであるレジストシート55を貼着し、裏面51bの全面を被覆する。
次に、図4(f)に示すように、導電性基板51を電極として電解メッキを行う。この電解メッキでは、レジストシート55に被覆されていない表面51aと貫通孔50の内部に金属を連続して析出させ、金属膜54を形成する。この場合、前述の第1実施形態と異なり、図5に示すように、裏面51bに貼着されたレジストシート55により、金属が貫通孔50から裏面51b側に突出して析出しない。
この第2実施形態でも、金属膜54が形成された貫通孔50の内部は、導電性基板51の表面51a側の内径D1が小さく、裏面51b側の内径D2が大きい(D2>D1)略テーパ形状となる。
次に、図4(g)に示すように、導電性基板51の裏面51bのレジストシート55を除去する。これにより、ノズルプレート11が完成される。
そして、図4(h)に示すように、ノズルプレート11の裏面51bには、貫通孔50(ノズル11a)に至るインク流路56が形成されたプレート12が積層される。
第2実施形態の製造方法では、図5に示すように、電解メッキの工程で、導電性基板51の裏面51b側において、貫通孔50がレジストシート55により閉塞されている。そのため、第1実施形態のように金属膜54がバリ54bとなって、裏面51b側に突出して析出することを防止することができる。加えて、ノズル11の内部における内径D2の部位と内径D1の部位とを結ぶテーパ角度を、第2実施形態ではθ2とすると、このテーパ角度θ2は、裏面51b側の貫通孔50が開口している第1実施形態の場合のテーパ角度θ1より大きくなる(θ2>θ1)ことが実験によりわかっている。その結果、流体を吐出するさせるノズル11aとして、より好適なテーパ形状を得ることができる。第2実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
次に、本発明に係るノズルプレートの第3実施形態をその製造方法とあわせて、図面に基づいて説明する。図6(a)〜図6(f)は第3実施形態のノズルプレートの製造工程及びその利用を示す断面図である。
第3実施形態のノズルプレート11の構成も、第1実施形態のノズルプレート11と同様で、図6(e)に示すように、表裏面に貫通する複数の貫通孔50を有する導電性基板51と、導電性基板51の表面51aと貫通孔50の内部とに連続する金属膜54とが備えられている。
この第3実施形態のノズルプレート11の製造方法について、図6(a)〜図6(e)に従って説明する。
まず、図6(a)に示す導電性基板51が用意される。この導電性基板51としては、例えば、チタンやアルミニウム合金等が用いられる。
次に、図6(b)に示すように、導電性基板51の裏面51bに、穴パターン53aが含まれるレジストパターン53を形成する。この形態では、表面51aにレジストパターンは不要である。
次に、図6(c)に示すように、レジストパターン53をマスクとして、導電性基板51を裏面51b側からドライエッチングし、貫通孔50を形成する。
次に、図6(d)に示すように、導電性基板51を電極として電解メッキを行う。この工程は、図2(e)に示す第1実施形態のメッキ工程と同様である。
次に、図6(e)に示すように、導電性基板51の裏面51bのレジストパターン53を除去する。これにより、ノズルプレート11が完成される。
そして、図6(f)に示すように、ノズルプレート11の裏面51bには、貫通孔50(ノズル11a)に至るインク流路56が形成されたプレート12が積層される。
この第3実施形態の製造方法によると、貫通孔50を形成するためのレジストパターン53を導電性基板51の片面のみに形成すればよく、表裏面での穴パターン53aの位置合わせが不要となる。また、導電性基板51の表面51aには、レジストパターン53が元来形成されていないため、電解メッキの工程に先立って、表面51aのレジストを除去する必要がない。従って、第3実施形態では、ノズルプレート11の製造工程を大幅に簡略化できるという効果が得られる。第3実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
上述した本発明の第1、第2及び第3実施形態のノズルプレート11の適用例として、ノズルプレート11を含むキャビティユニット10について説明する。キャビティユニット10は、図1に示すように、ノズル11aが多数設けられた長尺型であり、ノズルプレート11の裏面51b側に、2枚のマニホールドプレート12、12、スペーサプレート13及びベースプレート14の4枚の薄い金属板をそれぞれ接着剤にて重ね接合した構造に構成されている。
ノズルプレート11のノズル11aは、図1に示すように、全体としてノズルプレート11の長辺方向(後述するY方向)に延びる全部で4列のノズル列11bとして設けられている。さらに、図7に示したような圧電アクチュエータ20やベースプレート14に形成された圧力室16の配設形態に対応して、これら4列のノズル列11bは長辺方向の中間で2分され、短辺方向で隣接する2列ずつを1組として計4組のノズル群11cに構成されている。そして、ノズル群11c内では、各ノズル列11b、11bが一定ピッチで千鳥配列されている。
前記下側のマニホールドプレート12にはノズルプレート11が接着され、各ノズル群11c毎に、ノズル11aに連通する多数の連通路17が、上下両マニホールドプレート12、12及びスペーサプレート13の各々の長辺方向に沿って、ノズル11aに対応する2列の千鳥配列状に一定ピッチで設けられている。そして、2枚のマニホールドプレート12、12には、各ノズル群11c毎に、インク通路12a、12bが、前記連通路17の列の両側に沿って延びるように穿設されている。但し、下側のマニホールドプレート12におけるインク通路12bは、このマニホールドプレート12の上側のみに開放するように凹み形成されている。このインク通路12a、12bは、上側のマニホールドプレート12に対する前記スペーサプレート13の積層により密閉される構造になっている。また、これらインク通路12a、12bは、ノズル群11cに対応して、長辺方向に配列する連通路17を挟む2個を1組としてノズルプレート11の短辺方向(後述するX方向)に2組、また長辺方向の中間において分けられて2組、計4組設けられており、それぞれ両短辺側の端部から異なる色のインクを供給できるようになっている。
また、前記ベースプレート14には、各ノズル群11c毎に、短辺方向に沿って延びる細幅の圧力室16が各ノズル群11cを内側に挟むように2列ずつ多数個穿設されている。この各圧力室16の先端は、前記スペーサプレート13及び両マニホールドプレート12、12に同じく千鳥配列状にて穿設されている連通路17、17、17を介して連通している。一方、前記各圧力室16の他端は、前記スペーサプレート13に穿設された連通孔18を介して、前記両マニホールドプレート12、12におけるインク通路12a、12bに連通している。
これにより、前記ベースプレート14及びスペーサプレート13の短辺寄りの両端部に穿設のインク供給口19a、19bから前記インク通路12a、12b内に流入したインクは、このインク通路12aから前記各連通孔18を通って前記各圧力室16内に分配されたのち、この各圧力室16内から前記連通路17、17、17を通って、この圧力室16に対応するノズル11aに至るという構成になっている(図1参照)。なお、前述したようにインク通路12a、12bは長辺方向と短辺方向とでそれぞれ2組の計4組に分けられ各組に異なる色が供給されるため、各ノズル群11cは、その長辺方向の一方端側の半分、他方端側の半分、及び短辺方向の2群で異なる色のインクが吐出される。
前記インク供給口19aは、図7に示すように、各インク通路12a、12b毎に計8個設けられている。そしてインク供給口19aは、2個(1色)を一組として、その上面にそれぞれ後述するインクカートリッジ61から供給されるインク中の塵除去のためのフィルタ29が接着剤にて固定されている。
次に、このキャビティユニット10を備えたヘッドユニット6及びインクジェットプリンタ100について説明する。
ヘッドユニット6は、図7に示すように、前記長尺型のキャビティユニット10と、このキャビティユニット10に対して接着剤または接着シートを介して接着し積層されるプレート型の圧電アクチュエータ20と、その背面(上面)に外部機器との電気的接続のために重ね接合されたフレキシブルフラットケーブル40とにより構成されている。このヘッドユニット6は、図8に示すように、インクジェットプリンタ100のプリンタヘッド63における用紙(被記録媒体)62に対向する面に、用紙62の搬送方向(副走査方向であり、Y方向と記載する)に長く取り付けられている。
インクジェットプリンタ100は、図8に示すように、前記プリンタヘッド63と、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクがぞれぞれ仕切られて充填されたインクカートリッジ61と、このインクカートリッジ61とプリンタヘッド63が搭載されるキャリッジ64と、このキャリッジ64を前記用紙62の搬送方向(Y方向)と直交する方向(主走査方向であり、X方向と記載する)に往復移動させる駆動ユニット65、キャリッジ64の往復移動方向に延び、前記プリンタヘッド63と対向配置されたプラテンローラ66と、パージ装置67とを備えている。
駆動ユニット65は、キャリッジ64の下端部に配置されてプラテンローラ66と平行に延びるキャリッジ軸71と、キャリッジ64の上端部に配置されてキャリッジ軸71と平行に延びるガイド板72と、キャリッジ軸71とガイド板72との間にあって、キャリッジ軸71の両端部に配置される2つのプーリ73、74とこの両プーリ73,74に巻き掛けしたタイミングベルト75とからなる。
モータ76の駆動に従って回転する一方のプーリ73からの駆動力により、タイミングベルト75に接合されているキャリッジ64が、前記キャリッジ軸71とガイド板72に支持されて直線往復移動できる。
図示しない給紙部からY方向(副走査方向)に搬送される用紙62は、前記プラテンローラ66とプリンタヘッド63との間に導入されて、プリンタヘッド63から吐出されるインクにより所定の印字がなされ、その後排紙される。
パージ装置67はプラテンローラ66の側方に設けられ、プリンタヘッド63がリセット位置にある時に、プリンタヘッド63に対向するように配置されている。このパージ装置67は、プリンタヘッド63の後述する複数のノズル11aを覆うように当該ノズルの開口面に対して当接するパージキャップ81と、ポンプ82及びカム83と、インク貯留部84とを備えている。プリンタヘッド63がリセット位置にあるときに、プリンタヘッド63の内部に溜まる気泡等を含んだ不良インクを、カム83の駆動によりポンプ82によって吸引することにより、プリンタヘッド63の回復を図るようにしている。なお、吸引された不良インクはインク貯留部84に貯められる。
パージ装置67におけるプラテンローラ66側の位置には、パージ装置67に隣接してプリンタヘッド63のノズル面を拭くためのワイパ部材86が配置されている。
キャップ85は、インクの乾燥を防止するため、印字が終了するとリセット位置に戻されるキャリッジ64に搭載されたプリンタヘッド63の複数のノズル11aを覆うものである。
このように、本発明のノズルプレート11は、ノズル数が多くても、流体の吐出に適した形状を容易に製造できるため、上述したようにノズル数の多いインクジェットプリンタのノズルプレートとして極めて好適である。
なお、本発明のノズルプレート11は、前記インクジェットプリンタ100の構成に限定して使用されるものではなく、さらにインク以外の任意の流体の吐出にも使用できることは言うまでもない。
本発明のノズルプレートが適用されたキャビティユニットの分解斜視図である。 (a)〜(g)は第1実施形態のノズルプレートの製造工程及びその利用を示す断面図である。 (a)及び(b)は第1実施形態の貫通孔における金属膜を説明する拡大断面図である。 (a)〜(h)は第2実施形態のノズルプレートの製造工程及びその利用を示す断面図である。 第2実施形態の貫通孔における金属膜を説明する拡大断面図である。 (a)〜(f)は第3実施形態のノズルプレートの製造工程及びその利用を示す断面図である。 本発明のノズルプレートを用いたヘッドユニットの斜視図である。 本発明のノズルプレートを用いたインクジェットプリンタの斜視図である。
符号の説明
1 ヘッドホルダ
10 キャビティユニット
11 ノズルプレート
11a ノズル
12 マニホールドプレート
13 スペーサプレート
14 ベースプレート
20 圧電アクチュエータ
40 フレキシブルフラットケーブル
50 貫通孔
51 導電性基板
51a 表面
51b 裏面
53 レジストパターン
53a 穴パターン
54 金属膜
55 レジストシート
56 インク流路
62 用紙(被記録媒体)
63 プリンタヘッド
64 キャリッジ
100 インクジェットプリンタ

Claims (4)

  1. 表面から流体を吐出するノズルプレートの製造方法において、
    導電性基板の表面と裏面に、表裏面で位置合わせされた複数の穴パターンが含まれるレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして、前記導電性基板を表裏面からウエットエッチングし、貫通孔を形成する工程と、
    前記導電性基板の表面のレジストパターンを除去する工程と、
    前記導電性基板の表面と前記貫通孔の内部とに連続する金属膜を電解メッキにより形成する工程と、
    前記導電性基板の裏面のレジストパターンを除去する工程とを備えることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  2. 表面から流体を吐出するノズルプレートの製造方法において、
    導電性基板の表裏面に貫通する貫通孔を、裏面に形成されたレジストパターンをマスクとしてドライエッチングにより形成する工程と、
    前記導電性基板の表面と前記貫通孔の内部とに連続する金属膜を電解メッキにより形成する工程と、
    前記導電性基板の裏面のレジストパターンを除去する工程とを備えることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  3. 前記金属膜が形成された貫通孔の内部は、前記導電性基板の表面側の内径が小さく、裏面側の内径が大きい略テーパ形状に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法。
  4. 前記金属膜を電解メッキにより形成する工程は、前記導電性基板を電極とし、メッキ時間の調節により、前記貫通孔の内部の形状及び内径が調節されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のノズルプレートの製造方法。
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