JP4449399B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵装置の技術分野に属する。
従来の車両用操舵装置としては、例えば、操舵角がモータによる操舵補助力を発生させない中立位置付近の不感帯にあるとき、操舵角に応じて、ステアリングを中立位置へ復帰させる方向へモータを補償制御し、操舵反力を発生させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−331948号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、例えば、レーンチェンジ等、不感帯内で中立位置をまたぐ操舵を、非常に遅い操舵速度で実施したとき、中立位置で操舵反力の方向が急変するため、運転者へ違和感を与えるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、中立位置での反力方向の急変に起因する違和感を伴うことなく、中立感のある操舵特性が得られる車両用操舵装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の車両用操舵装置では、操舵軸の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、舵取り機構に操舵補助力を出力するモータと、検出された操舵トルクが、あらかじめ設定された操舵補助力不感帯のしきい値である第1設定トルクを超えたとき、操舵トルクに応じた操舵補助力を発生させるようにモータを駆動制御する操舵制御手段と、を備えた車両用操舵装置において、前記操舵軸の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、検出された操舵トルクが、第1設定トルク以下であるとき、操舵トルクに応じて操舵反力を発生させるようにモータを補償制御する補償制御手段と、を設け、前記補償制御手段は、検出された操舵速度が高いほど小さな操舵反力を発生させるようにモータを補償制御する
本発明では、操舵トルクが第1設定トルク以下、すなわち、ゼロ付近となったとき、操舵反力を発生させるようにモータが補償制御されるため、例えば、操舵トルクが直進時に微小修正舵を実施したとき、中立位置、すなわち操舵角ゼロ付近でステアリング操作が重くなり、運転者へ車両が直進するステアリング位置を教えることができる。また、補償制御の補償量は操舵角に依存しないため、中立位置をまたぐ操舵を非常に遅い操舵速度で実施したとき、中立位置で反力方向が急変することがない。よって、中立位置での反力方向の急変に起因する違和感を伴うことなく、中立感のある良好な操舵特性が得られる。
以下に、本発明の車両用操舵装置を実施する最良の形態を、実施例1〜7に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用操舵装置の構成図である。
運転者の舵取り操作用のステアリングホイール1と、舵取り動作を行う舵取り機構2とを連結する操舵軸3に、ステアリングホイール1に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ(操舵トルク検出手段)4と運転者の操舵力を補助するモータ5とが配置されている。
前記ステアリングホイール1は、図示しない車室内部の運転者と対向する位置に、軸周りに回動可能に設けられている。舵取り機構2は、操舵軸3の下端に一体形成されたピニオン6と、これに噛合するラック軸7とを備えるラック&ピニオン式の舵取り装置により構成されている。ラック軸7は、図示しない車両前部に、左右方向摺動可能に固定されており、その両端は、左右のタイロッド8,9を介して操向用の転舵輪10,11に連結されている。
前記モータ5は、モータ5の発生トルクを操舵軸3の回転トルクに変換する減速機1,2を介して、操舵軸3に結合されている。このモータ5に供給されるモータ電流は、コントローラ(操舵制御手段)13により制御されている。
続いて、図2の制御ブロック図を加えて、実施例1の制御系を説明する。
運転者によりステアリングホイール1が操舵されると、ステアリングホイール1と機械的に連結された転舵輪10,11が操向される。このとき、トルクセンサ4に入力される捩れ方向の負荷は、操舵トルクとしてコントローラ13のノーマル制御部13aと補償制御部(補償制御手段)13bへ入力される。さらに、ノーマル制御部13aには、車速センサ(車速検出手段)14により検出された車速と、モータ端子間電圧センサ13cとモータ電流センサ13dの出力に基づき、モータ速度推定部(操舵速度検出手段)13eにより推定されたモータ5の回転速度が入力される。モータ5の回転速度は、補償制御部13bにも入力される。
モータ速度推定部13eは、モータ5の回転速度をモータ5の逆起電力を用いて算出する。モータ5の端子間電圧をV、モータ電流をI、モータ5の逆起電力係数をK、モータ5の内部抵抗をRとすると、モータ5の回転速度dθ/dtは、下記の式(1)のようになる。
dθ/dt=I×(V−RI)/K …(1)
ここで、KとRは、ほぼ一定値と考えることができるので、モータ5の端子電圧Vとモータ電流Iを計測することで、モータ5の回転速度dθ/dtを算出できる。
ノーマル制御部13aは、操舵トルク、モータ5の回転速度、車速等を用いて、ベース電流、慣性補償電流、ダンピング補償電流および戻り補償電流を加算したモータ5のノーマル電流を算出する。また、補償制御部13bは、操舵トルク、モータ5の回転速度を用いて、補償電流を算出する。
コントローラ13は、ノーマル電流と補償電流とを加算してモータ5の駆動電流を算出し、算出された駆動電流に対しモータ電流センサ13dにより検出された実電流を参照しつつ、モータ5を制御駆動する。なお、モータ5へ供給される電源は、バッテリ15により与えられる。
ベース電流は、操舵トルクに応じてあらかじめ設定されたマップに基づいて設定され、その特性は、図2に示すように、操舵トルクが大きくなるほどベース電流も増加するように設定されている。操舵トルクには、操舵補助力不感帯が設けられており、操舵トルクが操舵補助力不感帯内のときには、ベース電流をゼロとし、モータ5によるアシストを実施しない。
補償電流は、操舵トルクが操舵補助力不感帯内にあるとき、操舵反力を発生させるように、モータ5を駆動するためのものである。補償電流は、操舵トルク、車速やモータ速度に応じて、その特性を変更できるものとする。
図3は、操舵トルクに対する補償電流特性を示す図である。
図3に示すように、操舵トルクが補償電流不感帯を超えると、第2設定トルクまでは、操舵トルクが大きくなるほど補償量(補償電流)を増大させる。一方、操舵トルクが第2設定トルクを超えると、第1設定トルクで補償量がゼロとなるまで、操舵トルクが大きくなるほど補償量を減少させる。補償量は、第2設定トルクのとき最大となる。
すなわち、実施例1の車両用操舵装置にあっては、操舵トルクが補償電流不感帯トルク以上、かつ、第1設定トルクよりも小さいとき、操舵トルクに応じて操舵反力を発生させるため、操舵トルクがゼロとなるまで操舵反力の方向が変化しない。よって、運転者に違和感を与える中立位置での操舵反力方向の急変を防止できる。
また、操舵トルクが操舵反力不感帯にあるときは操舵反力の補償量をゼロとし、操舵トルクの増大に応じて補償量を増大させ、第2設定トルクからは操舵トルクの増大に応じて補償量を減少させ、操舵トルクが第1設定トルクのとき補償量をゼロとするため、操舵量に応じた操舵反力を発生させることができ、かつ、通常の操舵補助を行う領域とスムースに接続されるため、中立感を滑らかに実現できる。
次に、実施例2について説明する。
実施例2の車両用操舵装置は、操舵トルクに対する補償電流特性を決める第1設定トルク、第2設定トルクおよび最大補償量を、車速に応じて変化させる点で、実施例1と異なる。
図4(a)は車速に対する第1設定トルクの設定例、図4(b)は車速に対する第2設定トルクの設定例、図4(c)は車速に対する最大補償量の設定例である。図に示すように、第1設定トルク、第2設定トルクおよび最大補償量は、車速が高いほど大きくなるように設定している(補償特性変更手段に相当)。したがって、車速が高いほど操舵反力が増大する。
実施例2の車両用操舵装置にあっては、補償電流特性を車速に応じて変更するため、車速に応じた中立感の演出が可能となる。すなわち、低速では操舵反力を小さくすることにより、軽快な操舵が容易となる。一方、高速では操舵反力を増やすことにより、中立感のある良好な操舵フィーリングが得られる。
次に、実施例3について説明する。
実施例3の車両用操舵装置は、操舵トルクに対する補償電流特性を決める第1設定トルク、第2設定トルクおよび最大補償量を、操舵速度に応じて変化させる点で、実施例1,2と異なる。
図5(a)は操舵速度に対する第1設定トルクの設定例、図5(b)は操舵速度に対する第2設定トルクの設定例、図5(c)は操舵速度に対する最大補償量の設定例である。図に示すように、第1設定トルク、第2設定トルクおよび最大補償量は、操舵速度が高いほど小さくなるように設定している。したがって、操舵速度が高いほど操舵反力は減少する。
なお、操舵速度は、上述したモータ5の回転速度から推定する。モータ5と操舵軸3は機械的に接続されているので、モータ5の回転速度dθ/dtに減速比を乗算したものが、ステアリングホイール1の操舵速度として推測される。
実施例3の車両用操舵装置にあっては、緊急回避操舵時など、通常の操舵速度よりも大きな速度でステアリングホイール1が操舵された場合に、不要にステアリングホイール1が重くならないので、軽快なステアリング操舵が可能となり、運転者の緊急回避動作を妨げることがない。
次に、実施例4について説明する。
図6は、実施例4の車両用操舵装置の制御ブロック図であり、実施例4の車両用操舵装置は、操舵方向と操舵トルク方向が不一致の場合は、補償電流をゼロとし、操舵反力を発生させない点で、実施例1〜3と異なる。
図6に示すように、操舵方向は、上述した操舵速度の推定値を用い(操舵方向検出手段に相当)、操舵トルク方向は、トルクセンサ4の符号により判定する(操舵トルク方向検出手段に相当)。乗算器21により操舵速度と操舵トルクの積を算出し、比較器22において、積が正(共に正または共に負)の場合は、乗算器23に1を出力する。一方、積が負の場合は、乗算器23にゼロを出力する。乗算器23では、補償制御部13bで算出された補償電流と比較器22の出力を掛け合わせたものを目標電流値とする。
したがって、操舵速度と操舵トルクの積が正の場合は、補償制御部13bで算出された補償電流が乗算器23からそのまま出力される。一方、操舵速度と操舵トルクの積が負の場合は、補償電流はゼロとされる。
すなわち、実施例4の車両用操舵装置にあっては、運転者が切り込み操舵を行っている場合には、操舵反力によりステアリングホイール1を重くし、運転者が切り戻し操舵を行っている場合には、操舵反力を発生させずにスムースな操舵を可能とすることで、運転者へ与える違和感を軽減できる。
次に、実施例5について説明する。
図7は、実施例5の車両用操舵装置の制御ブロック図であり、実施例5の車両用操舵装置は、図2の補償電流制御部13bに代え、検出された操舵トルクの周波数に応じて補償電流を算出する位相補償器(位相補償手段)30を設けた点で、実施例1〜4と異なる。位相補償器30で算出された補償電流は、ノーマル制御部13aで算出されたノーマル電流に加算されて目標電流値が算出される。
図8に示すように、位相補償部30は、例えば、1次のローパスフィルタ等により、1次遅れで構成され、1次遅れのゲインGと時定数τは、位相補償特性変更部(位相補償特性変更手段)30aにより、車速に応じて変更される。具体的には、車速が大きくなるほどゲインGを負方向へ増やすとともに、高速になるほど時定数τを大きくする。
また、位相補償部30において、1次遅れの入力段には、あらかじめ設定された第3設定トルク以下の操舵トルクをゼロとして出力する不感帯手段31が設けられている。この不感帯の幅は、トルクセンサ4のノイズやヒステリシスの影響を無くすような幅に設定されている。
コントローラ13に位相補償部30を加えたことによ効果を、図9,10を用いて説明する。図9に示すように、静的な場合の操舵補助力特性(ノーマル電流と補償電流の和)は、ノーマル制御部13aで算出されるノーマル電流(一点鎖線)と、位相補償部30で算出される補償電流(波線)を加算した特性となる。
したがって、静的な場合の操舵補助力特性は、操舵トルクがゼロ付近の微小なトルク範囲では、操舵トルクが重くなるように操舵反力を発生させ、所定のトルク以上では、操舵トルクが軽くなるように操舵補助力を発生させることとなる。
一方、動的な場合の操舵補助力特性を、図10を用いて説明する。図10では、操舵角の時系列推移であり、操舵角ゼロを横切って操舵している状態を示している。このとき、操舵補助力を発生させない場合は、操舵角と車両の特性で決まるタイヤ復元力により、マニュアル相当の反力(二点鎖線)が発生する。
タイヤ復元力Fは、下記の式(2)で記述され、ほぼ少ない車両挙動の範囲では、θに略比例する。
F=ξ*cf*(θ/N―lf/V*γ―β) …(2)
ここで、ξはトレール、cfは前輪(2輪分)のコーナリングパワー、θは操舵角、Nはオーバーオールギア比、lfは前軸から車両重心までの距離、Vは車速、γはヨーレート、βは車体スリップアングルである。
しかし、操舵系には摩擦が存在するため、転舵方向にオフセットした反力となる(操舵角θがゼロとなる時刻と、タイヤ復元力がゼロとなる時刻が一致しない。)。ノーマル電流により所定トルクの不感帯内では操舵補助力を発生させず、所定トルクを超えたとき操舵トルクに応じた操舵補助力を発生させるため、操舵補助力のみを発生させた場合、図の波線に示す操舵補助力となる。
続いて、位相補償部30により、操舵トルクに応じて操舵反力(一点鎖線)が算出される。操舵反力の方向は、ゲインGが負であるため操舵トルクの逆方向となり、位相遅れの時定数があるため、操舵トルクより遅れていることになる。運転者の感じる操舵トルクは、操舵補助力と操舵反力を加算した値(実線)となる。
すなわち、実施例5の車両用操舵装置にあっては、操舵トルクの周波数に応じて操舵反力を発生させるため、運転者の感じる操舵トルクが、操舵トルクゼロ付近で急峻に変化することになり、操舵トルクゼロの位置が運転者にわかりやすくなる。また、操舵角のゼロ位置と操舵トルクのゼロ位置との時間差が少なくなるため、やはり中立感が向上することになる。
また、位相補償特性変更部30aは、位相補償部30のゲインGを車速が大きくなるほど負方向へ増やすため、高速運転時に要求される中立感が高速でより明確となる。さらに、位相補償特性変更部30aは、高速になるほど位相補償部30の時定数τを大きくするため、高速での運転者の少ない操舵量(操舵角、すなわち操舵トルク)のときの反力変化をより滑らかにでき、かつ、力の角度に対する進みを遅らせることにより、操舵角のゼロ位置と操舵トルクのゼロ位置を近づけることが可能となる。
また、所定値以下の操舵トルクをゼロとする不感帯手段31を設けたため、トルクセンサ4等に起因するノイズやヒステリシスの影響を防止できる。
次に、実施例6について説明する。
実施例6は、位相補償部30のゲインGと時定数を、操舵速度に応じて変化させる点で、実施例5と異なる。
図11に示すように、位相補償特性変更部(位相補償特性変更手段)30bは、1次遅れのゲインGと時定数τを操舵速度に応じて変更する。操舵速度に応じてゲインGを負の範囲内で絶対値を減少させることにより、操舵速度が遅い場合に要求される中立感がより明確になる。また、操舵速度が遅くなるほど時定数τを大きくすることにより、中立をはっきりさせたいゆっくりとした操舵時の反力変化がより滑らかとなり、かつ、操舵角のゼロ位置と操舵トルクのゼロ位置とを近づけることが可能となる。
すなわち、実施例6の車両用操舵装置では、位相補償部30のゲインGと時定数τを操舵速度に応じて変更するようにしたため、緊急回避等のように通常の操舵速度以上の操作があった場合に、不要にステアリングを重くすることなく、スムースな操作が可能となる。
次に、実施例7について説明する。
実施例7は、位相補償部30は、のゲインGと時定数τを、操舵トルクに応じて変化させる点で、実施例5,6と異なる。
図12に示すように、位相補償特性変更部(位相補償特性変更手段)30cは、1次遅れの時定数τとゲインGを操舵トルクに応じて変更する。操舵トルクに応じて、ゲインGを負の範囲内で、その絶対値を減少させることにより、トルクが小さい(すなわち、ほぼ操舵角がゼロ)場合に要求される中立感がより明確になる。また、トルクが小さくなるほど時定数τを大きくすることにより、中立をはっきりさせたいトルクが小さい(すなわち、ほぼ操舵角がゼロ)付近での反力変化をより滑らかにし、かつ、操舵角ゼロの位置と操舵トルクゼロの位置を近づけることができる。
すなわち、実施例7の車両用操舵装置では、位相補償部30のゲインGと時定数τを操舵トルクに応じて変更するようにしたため、運転者がステアリングホイール1を大きく操作し、操舵トルクが増大した場合に、不要にステアリングホイール1を重くすることなく、スムースな操舵が可能となる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施する最良の形態を、実施例1〜7に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例2では車速に応じて補償電流特性を変化させる例、実施例3では操舵速度に応じて補償電流特性を変化させる例を示したが、車速と操舵速度の両方に応じて補償電流特性を変化させる構成としてもよい。
また、実施例5〜7では、位相補償部を1次遅れとしたが、多次数の遅れ成分と多次数の進み成分の組み合わせでもよい。また、各実施例において、位相補償部の時定数τとゲインGをそれぞれ車速のみ、操舵速度のみ、操舵トルクのみの関数としているが、位相補償部の時定数τとゲインGを車速、操舵速度または操舵トルクのいずれか複数の関数またはマップとしてもよい。
実施例1〜7では、操舵軸と舵取り機構が機械的に連結されたタイプの車両用操舵装置について説明したが、本発明は、操舵軸と舵取り機構が連結されていないステアバイワイヤタイプにも適用できる。通常、ステアバイワイヤシステムには、操舵軸へセルフアライニングトルクが入力されないため、中立感の演出が必要であるが、本発明を適用することで、簡単に中立感のある操舵フィーリングが得られる。
実施例1〜7では、操舵速度検出手段として、モータの回転速度を推定し、推定したモータの回転速度から操舵速度を算出する例を示したが、タコジェネレータ等を用いてモータの回転速度を直接検出してもよい。また、操舵角センサの検出値から操舵速度を推定してもよい。
車両用操舵装置の構成図である(実施例1)。 制御ブロック図である(実施例1)。 操舵トルクに対する補償電流特性を示す図である(実施例1)。 車速に対する第1設定トルク、第2設定トルクおよび最大補償量の設定例を示す図である(実施例2)。 操舵速度に対する第1設定トルク、第2設定トルクおよび最大補償量の設定例を示す図である(実施例3)。 制御ブロック図である(実施例4)。 制御ブロック図である(実施例5)。 位相補償部の構成を示すブロック図である(実施例5)。 静的な操舵補助力特性を示す図である(実施例5)。 動的な操舵補助力特性を示す図である(実施例5)。 制御ブロック図である(実施例6)。 制御ブロック図である(実施例7)。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 舵取り機構
3 操舵軸
4 トルクセンサ
5 モータ
6 ピニオン
7 ラック軸
8、9 タイロッド
10,11 転舵輪
12 減速機
13 コントローラ
13a ノーマル制御部
13b 補償制御部
13c モータ端子間電圧センサ
13d モータ電流センサ
14 車速センサ
15 バッテリ
21,23 乗算器
22 比較器
30 位相補償器
30a,30b,30c 位相補償特性変更部
31 不感帯手段

Claims (10)

  1. 操舵軸の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    舵取り機構に操舵補助力を出力するモータと、
    検出された操舵トルクが、あらかじめ設定された操舵補助力不感帯のしきい値である第1設定トルクを超えたとき、操舵トルクに応じた操舵補助力を発生させるようにモータを駆動制御する操舵制御手段と、
    を備えた車両用操舵装置において、
    前記操舵軸の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、
    検出された操舵トルクが、第1設定トルク以下であるとき、操舵トルクに応じて操舵反力を発生させるようにモータを補償制御する補償制御手段と、
    を設け
    前記補償制御手段は、検出された操舵速度が高いほど小さな操舵反力を発生させるようにモータを補償制御することを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記補償制御手段は、
    検出された操舵トルクが、第1設定トルクよりも小さな操舵反力不感帯にあるとき、モータの補償量をゼロとし、
    操舵トルクが操舵反力不感帯を超え、かつ、第1設定トルクよりも小さな第2設定トルク以下のとき、操舵トルクが大きくなるほど補償量を増大させ、
    操舵トルクが第2設定トルクよりも大きく、かつ、第1設定トルク以下のとき、操舵トルクが大きくなるほど補償量を減少させ、
    操舵トルクが第1設定トルクを超えたとき、補償量をゼロとすることを特徴とする車両用操舵装置
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵装置において、
    車速を検出する車速検出手段と、
    検出された車速に応じて、第1設定トルク、第2設定トルクまたは補償量の少なくとも一つを変化させる補償特性変更手段と、
    を設けたことを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記操舵軸の操舵方向を検出する操舵方向検出手段と、
    操舵トルク方向を検出する操舵トルク方向検出手段と、
    を設け、
    前記補償制御手段は、検出された操舵方向と操舵トルク方向が異なるとき、補償量をゼロとすることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    操舵トルクの周波数を検出する操舵トルク周波数検出手段を備え、
    前記補償制御手段は、検出された操舵トルクの周波数が高周波であるほど操舵反力を小さくすることを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 請求項5に記載の車両用操舵装置において、
    前記補償制御手段を、操舵トルクの遅れ補償を行う位相補償手段としたことを特徴とする車両用操舵装置。
  7. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    車速を検出する車速検出手段と、
    検出された車速に応じて、位相補償手段のゲインまたは時定数の少なくとも一方を変更する位相補償特性変更手段と、
    を設けたことを特徴とする車両用操舵装置。
  8. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    前記操舵軸の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、
    検出された操舵速度に応じて、位相補償手段のゲインまたは時定数の少なくとも一方を変更する位相補償特性変更手段と、
    を設けたことを特徴とする車両用操舵装置。
  9. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    検出された操舵トルクに応じて、位相補償手段のゲインまたは時定数の少なくとも一方を変更する位相補償特性変更手段を設けたことを特徴とする車両用操舵装置。
  10. 請求項6ないし請求項10のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    検出された操舵トルクが、あらかじめ設定された操舵補助力不感帯のしきい値である第3設定トルク以下であるとき、操舵トルクをゼロとして位相補償手段へ出力する不感帯手段を設けたことを特徴とする車両用操舵装置。
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