JP4449230B2 - エアバッグ装置及び同装置用ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両に載置されるエアバッグ装置及びそのエアバッグ装置用ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エアバッグ装置は、エアバッグ装置用ケースと、エアバッグと、インフレータと、リテーナとより構成されている。例えば、運転席側のエアバッグ装置用ケースはステアリングホイールに固定された状態で前記インフレータ、エアバッグが取り付けられるものである。インフレータはエアバッグを膨張させる気体を発生させるもので、基端部外周面には係止フランジが形成され、その係止フランジには取付孔が複数箇所に形成されている。
【0003】
前記エアバッグ装置用ケースは、例えば鉄板を用いて有底箱形等の所定形状にプレス加工されたケース本体を備えている。ケース本体の底壁の中央には、前記インフレータの先端側を挿入可能な開口としてのインフレータ挿入孔が形成され、そのインフレータ挿入孔の周縁部には挟持ボルトを挿脱可能なボルト挿通孔が複数箇所に形成されている。リテーナはインフレータの先端側が通過可能な透孔が形成されたリング状をなし、透孔の周縁部には前記挟持ボルトを挿脱可能なボルト挿通孔が複数箇所に形成されている。
【0004】
さて、ステアリングホイールに前記エアバッグを装着するには、まず、ステアリングホイールにエアバッグ装置用ケースを取り付ける。そして、そのエアバッグ装置用ケースのインフレータ挿入孔にインフレータの先端側を挿入するとともに、係止フランジの表面を前記ケース本体の底壁裏面に当接させる。次いで、エアバッグの開口縁部を、インフレータ挿入孔の周縁部において前記底壁表面上に配置し、さらに、その上方からリテーナを配置して、当該リテーナの裏面と前記底壁表面との間に挟み込む。
【0005】
次に、挟持ボルトをリテーナのボルト挿通孔からエアバッグの開口縁部を貫通させ、さらに前記ケース本体における底壁のボルト挿通孔及びインフレータにおける係止フランジの取付孔に挿通し、その挟持ボルトにナットを螺合する。すると、挟持ボルトとナットとにより前記リテーナの裏面と前記底壁表面との間にエアバッグの開口縁部が挟持されるとともに、インフレータ及びエアバッグがエアバッグ装置用ケースに取り付けられる。最後に、折り畳んだ状態のエアバッグにバッグカバーを被せ、そのバッグカバーをエアバッグ装置用ケースに固定することによりエアバッグ装置がステアリングホイールに装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この種のエアバッグ装置用ケースを使用した場合、エアバッグの開口縁部は、挟持ボルトとナットとの螺合力により圧接方向へ締付けられるリテーナの裏面とケース本体の底壁表面との間に挟持されている。そのため、リテーナの裏面と底壁表面との間の圧接力は、前記各挟持ボルト挿通孔の周縁近傍において最も強く働き、それらの部位ではエアバッグの開口縁部もリテーナの裏面と底壁表面との間に強固に挟持される。しかし、前記各ボルト挿通孔から離れた他の部位では、前記挟持ボルトとナットとの螺合力が強固になればなるほど、その螺合力がリテーナの裏面と底壁表面とを前記他の部位において互いに離間させるように作用してしまう。その結果、当該他の部位においては、エアバッグ開口縁部を挟持するリテーナの裏面とケース本体における底壁表面との間における気体のシール性が低下してしまうという問題があった。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、エアバッグの開口縁部における気体のシール性を向上させることができるエアバッグ装置及び同装置用ケースを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、前記ケース本体はダイカストにより一体成形され、前記ケース本体における開口の周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したことを特徴とするものである。
【0009】
この請求項1に記載の発明では、ケース本体の開口の周縁部に環状凸部を形成した。そのため、開口の周縁部とリテーナとの間にエアバッグの開口縁部を所定の締付力で挟持したとき、リテーナの裏面は環状凸部の表面に均一に圧接されるとともに、その圧接力は締付力の作用部における圧接力よりも大きくなる。
さらに、板厚の大きな鉄板をプレス加工してケース本体を成形する場合と比較して、所要の強度を確保しつつケース本体の重量が軽減される。
【0011】
請求項2に記載の発明では、ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、前記ケース本体は成形時において成形型のゲートが前記開口の内周面に位置した状態で成形され、前記ケース本体における開口の周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したものである。
【0012】
この請求項2に記載の発明では、ケース本体の開口の周縁部に環状凸部を形成した。そのため、開口の周縁部とリテーナとの間にエアバッグの開口縁部を所定の締付力で挟持したとき、リテーナの裏面は環状凸部の表面に均一に圧接されるとともに、その圧接力は締付力の作用部における圧接力よりも大きくなる。
さらに、環状凸部により開口の周縁部には所要の強度が付与されるため、成形型によりケース本体を成形し、ケース本体に一体成形された余肉部を除去する際にケース本体の欠けが抑制される。
【0013】
請求項3に記載の発明では、ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、前記ケース本体における開口の周縁部には前記環状凸部に連なる補強リブが形成され、前記周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したものである。
【0014】
この請求項3に記載の発明では、ケース本体の開口の周縁部に環状凸部を形成した。そのため、開口の周縁部とリテーナとの間にエアバッグの開口縁部を所定の締付力で挟持したとき、リテーナの裏面は環状凸部の表面に均一に圧接されるとともに、その圧接力は締付力の作用部における圧接力よりも大きくなる。
さらに、ケース本体の強度が向上される。
請求項4に記載の発明では、ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、前記ケース本体はマグネシウム合金により形成され、前記ケース本体における開口の周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したものである。
【0015】
この請求項4に記載の発明では、ケース本体の開口の周縁部に環状凸部を形成した。そのため、開口の周縁部とリテーナとの間にエアバッグの開口縁部を所定の締付力で挟持したとき、リテーナの裏面は環状凸部の表面に均一に圧接されるとともに、その圧接力は締付力の作用部における圧接力よりも大きくなる。
さらに、軽量なケース本体の成形が容易となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明を運転席側のエアバッグ装置に具体化した第1実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、この明細書中の記載において、ステアリングホイールの上下方向とは、ステアリングシャフトの軸線方向に沿った方向を指し、必ずしも鉛直方向をいうものではない。
【0022】
図1に示すように、ステアリングホイールとしてのステアリングホイール本体11は、円環状のリング部12と、そのリング部12から中心方向に延びる3本のスポーク部13と、図2に示すように、前記リング部12の中央に配設されたパッドカバー14とを備えている。そして、パッドカバー14は、例えば熱可塑性エラストマー、発泡ポリウレタン等の軟質合成樹脂材により形成されている。
【0023】
前記リング部12は、鋼管等よりなるリング部芯金12aに被覆体12bを被覆して構成されている。また、各スポーク部13は、アルミニウム合金等のダイカスト金属よりなるスポーク部芯金13aに、被覆体13bを被覆して構成されている。そして、各被覆体12b,13bは、前記パッドカバー14と同様に、例えば熱可塑性エラストマー、発泡ポリウレタン等の軟質合成樹脂材によって形成されている。
【0024】
前記パッドカバー14の下方には、スポーク部芯金13a上の被覆体13bによって囲まれた収容空間15が形成されている。収容空間15内には、エアバッグ装置16及び図示しないメンブレンスイッチが配設されている。つまり、エアバッグ装置16の表面は、パッドカバー14により被覆されている。前記エアバッグ装置16の下方には、ボス本体23及びボスプレート24を有するボス22がインサート成形等により連結配置されている。このボス22のボス本体23は、ステアリングシャフト25上のセレーション部26に嵌合するようになっている。そして、この嵌合状態で、ボス本体23上のヨーク部に形成されたネジ孔(図示せず)にボルト(図示せず)を螺合させることにより、ステアリングホイール本体11がステアリングシャフト25に装着されている。
【0025】
次に、前記エアバッグ装置16について説明すると、エアバッグ装置16は、エアバッグ17と、インフレータ18と、リテーナ19と、エアバッグ装置用ケース(以下、単に「ケース」という)20とから構成されている。
【0026】
図3に示すように、ケース20は軽合金材料としてのマグネシウム合金のダイカスト成形法により一体成形されたケース本体20aを備え、そのケース本体20aは底壁35とその底壁35の周縁に立設された周壁36とよりほぼ有底箱型状に形成されている。底壁35中央にはインフレータ18の先端部を挿入支持可能な開口としてのインフレータ挿入孔37が形成されている。
【0027】
まず、ケース20、即ちケース本体20aをダイカスト成形するための図4(a)に示す成形型28について説明すると、成形型28は固定型28aとその固定型28aに対して移動可能に設けられた可動型28bとより構成されている。成形型28には固定型28a及び可動型28bを型閉めした状態でケース20を成形可能とすべくケース20の外形形状に対応するキャビティ29が凹設されている。さらに、成形型28にはノズル(図示せず)から射出されたマグネシウム合金の溶融原料が通過可能なランナ30が形成され、ランナ30の終端にはキャビティ29内と連通するゲート31が複数箇所に形成されている。前記ゲート31はインフレータ挿入孔37の内周面に配置されるように形成されている。
【0028】
上記構成の成形型28を使用してケース20を成形するには、型閉めした成形型28のランナ30内にノズルから溶融原料を射出し、さらに、ゲート31からキャビティ29内に溶融原料を注入させる。キャビティ29内の溶融原料が冷却固化された後、型開きして成形品としてのケース20を成形型28から取り出す。図4(b)に2点鎖線に示すように、このケース20にはランナ30内の溶融原料が固化して成形された余肉部30aが一体成形されており、その余肉部30aに対応する部分はケース本体20aのインフレータ挿入孔37の内周面と複数ヶ所で一体成形されている。そして、余肉部30aを除去してケース20が成形される。
【0029】
次に、ケース20の構成について説明する。図3に示すように、底壁35にはインフレータ挿入孔37を囲繞すべく同インフレータ挿入孔37の周縁部に沿ってケース本体20aの上側(底壁35表面側)へ突出する環状をなす環状凸部としての肉厚部38がエアバッグ装置16におけるシール手段を構成して形成されている。そして、肉厚部38の厚みは、底壁35のその他の部分の厚みより大きくなっている。
【0030】
さらに、底壁35には前記肉厚部38に連なる状態で外方へ延びる補強リブ39が、肉厚部38の周方向へ所定間隔をおいて複数箇所に形成されている。加えて、インフレータ挿入孔37の外側位置には複数のボルト挿通孔32が締付力の作用部として等間隔をおいて形成され、それらボルト挿通孔32の内側位置に肉厚部38が形成されている。
【0031】
前記周壁36上端縁の外側には複数の取付座部41が突出形成され、それらの上面には取付ボス42が突設されている。そして、図2に示すように、これらの取付ボス42(図2では取付ボス42を1箇所のみ図示)がステアリングホイール本体11の各スポーク部芯金13aの下面に当接された状態で、そのスポーク部芯金13a上から各取付ボス42のネジ孔43にボルト21が螺合される。これにより、ケース20がステアリングホイール本体11に固定されるようになっている。
【0032】
前記エアバッグ17は、袋状をなし、折り畳み状態で前記収容空間15内に収容されているものである。前記インフレータ18は、図示しない加速度センサに所定の範囲を超える加速度が作用したときに、エアバッグ17を膨張させ、展開させるためのガス(気体)を発生させるものである。また、インフレータ18の基端部外周面には係止フランジ18aが外方へ突設され、その係止フランジ18aには複数箇所に取付孔(図示せず)が形成されている。
【0033】
リテーナ19は環状をなし、その中央部にインフレータ18の先端側が通過可能な透孔19aが形成され、その透孔19aの周縁部にはボルト挿通孔32が複数箇所に間隔をおいて形成されている。リテーナ19は肉厚部38との間で前記エアバッグ17の開口縁部を、挟持ボルト33とナット34との螺合力による締付力に基づき挟持して前記ケース20に固定するためのものである。
【0034】
そして、ステアリングホイール本体11に固定されたケース20のインフレータ挿入孔37にインフレータ18の先端側が挿嵌され、係止フランジ18aの表面が底壁35裏面に当接されている。さらに、その当接状態で、底壁35表面のインフレータ挿入孔37の外周部にエアバッグ17の開口縁部、さらにリテーナ19が配置されている。そのリテーナ19の各ボルト挿通孔32からエアバッグ17、底壁35の各ボルト挿通孔32及び取付孔に挟持ボルト33が挿通され、それら挟持ボルト33にナット34が螺合されている。
【0035】
挟持ボルト33とナット34との螺合力による締付力により、リテーナ19の裏面と肉厚部38の表面との間で前記エアバッグ17の開口縁部が挟持される。それと同時に、インフレータ18及びエアバッグ17がケース20に取り付けられてシール手段を備えたエアバッグ装置16が構成される。最後に、折り畳んだ状態のエアバッグ17にパッドカバー14を被せ、そのパッドカバー14をケース20に固定することによりエアバッグ装置16がステアリングホイール本体11に装着される。
【0036】
前記の第1実施形態によって期待できる効果について、以下に記載する。
(イ) 底壁35のインフレータ挿入孔37の周縁部には肉厚部38が形成されている。このため、インフレータ挿入孔37の周縁部表面とリテーナ19裏面との間にエアバッグ17の開口縁部を挟持したとき、肉厚部38表面とリテーナ19裏面との間の圧接力は、ボルト挿通孔32の周縁近傍における圧接力よりも強く作用する。その結果、底壁35に肉厚部38が形成されず、挟持ボルト33とナット34との螺合力が強固になるに連れてボルト挿通孔32から離れた部位でリテーナ19裏面と底壁35表面とが互いに離間してしまうという不具合が防止される。従って、リテーナ19裏面とインフレータ挿入孔37周縁部表面との間で、エアバッグ17の開口縁部におけるガスのシール性を向上させて、エアバッグ17膨張時における無駄なガス漏れをなくしてエアバッグ17を素早く展開することができる。
【0037】
(ロ) また、底壁35に形成された肉厚部38によりマグネシウム合金製のケース20に所要の強度を付与することができ、エアバッグ17膨張時におけるケース20の変形等を防止することができる。
【0038】
(ハ) ケース20はマグネシウム合金のダイカストにより一体形成されている。そのため、板厚の大きな鉄板をプレス加工することによりケース20を成形する場合と比較して、所要の強度を確保しつつケース20の重量を軽減することができる。従って、エアバッグ装置16全体の重量を軽減することができ、また、ケース20における肉厚部38等の複雑な部分の成形を容易に行うことができる。
【0039】
(ニ) インフレータ挿入孔37の内周面にランナ30が配置されるようにケース20の成形型28にゲート31を形成した。そして、インフレータ挿入孔37周縁部には肉厚部38により所要の強度が確保されているため、ケース20成形後、余肉部30aを除去する際、底壁35、特にインフレータ挿入孔37の周縁部に欠けが発生してしまうといった不具合をなくすことができる。また、余肉部30aの除去後、インフレータ挿入孔37の内周面に余肉部30a除去によるバリが残るが、インフレータ挿入孔37内にはインフレータ18が挿入されてバリは視認不能となるため、エアバッグ装置16の外観の悪化を防止することができる。
【0040】
(ホ) 肉厚部38の周方向に等間隔をおいて補強リブ39が複数箇所に延設されている。そのため、補強リブ39が形成されず、肉厚部38のみがケース20に形成されている場合と比較してケース20の強度、特に底壁35の強度をより一層向上させることができる。
【0041】
(ヘ) ケース20は軽合金材料のマグネシウム合金により形成されているため、例えば鉄板によりケース20を形成した場合と比較してケース20の軽量化を図ることができる。
【0042】
(ト) 肉厚部38を底壁35に一体形成したため、ケース20にシール手段が一体的に設けられる。そのため、ケース20及びリテーナ19とは別にシール手段を設ける場合と比較して、エアバッグ装置16の構成を簡易化することができるとともに、部材点数を少なくしてエアバッグ装置16のコストの低減を図ることができる。
【0043】
(第2実施形態)
以下、上記第1実施形態と異なる点について主に説明する。
前記第1実施形態においては、運転席側のエアバッグ装置16及びそのエアバッグ装置16を構成するケース20に具体化したが、第2実施形態では、図5に示すように、助手席側のエアバッグ装置16及びそのエアバッグ装置16を構成するケース20に具体化した。
【0044】
ケース20はインストルメントパネル本体(以下、単に「インパネ」という)44の助手席側の裏面側に取着されるものである。具体的に説明すると、ケース20はインパネ44に一体に形成された四角筒状の側壁45に嵌合して取り付けられるもので、側壁45及びケース20はそれぞれ例えば、熱可塑性樹脂材等よりなるものである。ケース20はケース本体20aを備え、そのケース本体20aは底壁35とその底壁35の周縁に立設された周壁36とよりほぼ有底箱型状に形成されている。
【0045】
底壁35の中央部には、底壁35の表側からシリンダタイプのインフレータ18を収容可能であるとともに、そのインフレータ18をケース20に取付可能とするインフレータ収容部20bが底壁35の裏面側へ突設されている。また、底壁35には前記インフレータ収容部20bの開口により、インフレータ18から発生される気体が放出される開口としてのガス放出口46が底壁35に形成されている。
【0046】
底壁35の表面には前記ガス放出口46を囲繞すべく同ガス放出口46の周縁部に沿ってインパネ44側(底壁35表面側)へ突出する環状をなす環状凸部としての肉厚部38がシール手段を構成して形成されている。ガス放出口46の外側位置には複数のボルト挿通孔32が締付力の作用部として等間隔をおいて形成され、それらボルト挿通孔32の内側位置に肉厚部38が形成されている。リテーナ19は環状をなし、その中央部にガス放出口46と対応する形状に形成された透孔19aが形成され、その透孔19aの周縁部にはボルト挿通孔32が複数箇所に間隔をおいて形成されている。
【0047】
そして、第2実施形態のケース20において、前記インフレータ収容部20bの内部にインフレータ18を収容するとともに、ケース20にインフレータ18が取り付けられる。さらに、その取付状態で、底壁35表面のガス放出口46の外周部にエアバッグ17の開口縁部、さらにリテーナ19が配置される。次いで、ケース20を側壁45内に嵌合させる。さらに、ケース20の周壁36と外当てプレート47とにより側壁45を挟持させる。そして、リテーナ19、エアバッグ17の開口縁部、ケース20及び外当てプレート47を挟持ボルト33及びナット34によりかしめ付ける。その結果、シール手段を備えたエアバッグ装置16が構成される。そして、インフレータ18から発生した気体はガス放出口46からエアバッグ17側へ放出されてエアバッグ17を膨張させるように構成される。
【0048】
従って、第2実施形態においても、ガス放出口46の周縁部表面とリテーナ19裏面との間にエアバッグ17の開口縁部を挟持したとき、肉厚部38表面とリテーナ19裏面との間の圧接力は、ボルト挿通孔32の周縁近傍における圧接力よりも強く作用する。従って、リテーナ19裏面とガス放出口46周縁部表面との間で、エアバッグ17の開口縁部のガスのシール性を向上させて、エアバッグ17膨張時における無駄なガス漏れをなくしてエアバッグ17を素早く展開することができる。また、実施形態の(イ)、(ニ)、(ト)と同様の効果を発揮させることができる。
【0049】
(変更例)
なお、各実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記各実施形態においては、シール手段を構成する環状凸部として底壁35に肉厚部38を一体形成したが、インフレータ挿入孔37又はガス放出口46を囲繞するように環状をなすシール部材をシール手段として別途設けるとともに、肉厚部38を省略する。そして、底壁35表面とリテーナ19裏面との間に前記シール部材を介装してもよい。なお、このとき、シール部材の表面とリテーナ19の裏面との間又はシール部材の裏面と底壁35表面との間にエアバッグ17の開口縁部を挟持してもよい。さらに、底壁35表面とリテーナ19裏面との間にシール部材を介装した状態において、締付力の作用部としてボルト挿通孔32がシール部材の外側又は内側に位置するように、シール部材の大きさを変更してもよい。
【0050】
・ 前記各実施形態においては、シール手段を構成する環状凸部として底壁35に肉厚部38を一体形成したが、リテーナ19裏面に、透孔19aの周縁部全周に沿って環状凸部としての肉厚部38を形成してシール手段とし、その肉厚部38の外周側に作用部としてのボルト挿通孔32を形成してもよい。又はリテーナ19裏面に、透孔19aの周縁部に作用部としてのボルト挿通孔32を複数ヶ所に形成し、それらボルト挿通孔32の外周側に環状凸部としての肉厚部38を形成してシール手段としてもよい。
【0051】
・ 前記第1実施形態においては、肉厚部38をインフレータ挿入孔37の周縁部に沿って円環状に形成したが、インフレータ挿入孔37を囲繞するように肉厚部38を四角環状、五角環状等に形成してもよい。
【0052】
・ 前記第1実施形態においては、ケース20が、マグネシウム合金によりダイカスト成形されているが、アルミニウム合金、チタン合金等の他の軽合金材料を使用してダイカスト成形してもよい。また、第2実施形態においては、ケース20が、熱可塑性樹脂材により成形されているが、マグネシウム合金、アルミニウム合金、チタン合金等の他の軽合金材料を使用してダイカスト成形してもよい。
【0053】
・ 前記第1実施形態においては、肉厚部38の外周縁から周方向に等間隔をおいて補強リブ39が延設されている。これに対して、図7に示すように、補強リブ39を肉厚部38からボルト挿通孔32の周縁部にまで延設してもよい。このように構成した場合、インフレータ挿入孔37とボルト挿通孔32との間に位置する底壁35の強度を確保して、補強リブ39が形成されていないケース20と比較してそのケース20の強度をより一層向上させることができる。
【0054】
・ また、図6に示すように、底壁35において、インフレータ挿入孔37の肉厚部38の周縁部にインフレータ挿入孔37と同心円状をなす補強リブ39を形成して、補強リブ39と肉厚部38とを一体化しなくてもよい。このように構成した場合も補強リブ39が形成されていないケース20と比較してそのケース20の強度をより一層向上させることができる。また、ボルト挿通孔32の周縁部に沿って周縁リブ40を形成してもよい。このように構成し、ボルト挿通孔32周縁部を作用部としても、肉厚部38表面とリテーナ19裏面との間の圧接力は、ボルト挿通孔32の周縁近傍における圧接力と同じとなり、インフレータ挿入孔37周縁部におけるガスのシール性を向上させることができる。
【0055】
・ 第2実施形態において、肉厚部38から補強リブ39を延設してもよく、ガス放出口46の周縁部に、肉厚部38と離間した補強リブ39を形成してもよい。
【0056】
・ 前記各実施形態においては、ケース20の成形型28のゲート31がインフレータ挿入孔37又はガス放出口46の内周面に配置されるように成形型28を形成したが、ゲート31が、例えばケース本体20aの周壁36外面、底壁35等のインフレータ挿入孔37又はガス放出口46の内周面以外の位置に配置されるように成形型28を形成してもよい。
【0057】
・ 前記第1実施形態においては、ケース20をダイカスト成形により一体形成したが、鉄板のプレス成形法によりケース20を成形してもよい。以上のように構成した場合でも、前述した実施形態の効果とほぼ同様の効果を発揮することができる。
【0058】
・ 前記各実施形態においては、挟持ボルト33とナット34との螺合力による締付力に基づいて、肉厚部38表面とリテーナ19裏面との間にエアバッグ17の開口縁部を挟持したが、底壁35とリテーナ19とをクリップにより挟持してそのクリップによる挟持力を所定の締付力としてもよい。
【0059】
・ 前記各実施形態においては、インフレータ挿入孔37又はガス放出口46の周縁部に沿って肉厚部38を形成したが、インフレータ挿入孔37又はガス放出口46の周縁部より離れた位置に環状をなす肉厚部38を形成してもよく、このとき、底壁35のボルト挿通孔32を肉厚部38の内側又は外側に形成してもよい。
【0060】
さらに、上記実施形態により把握される技術的思想について、以下にそれらの効果とともに記載する。
(1) 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のエアバッグ装置用ケースを使用して構成されたエアバッグ装置を装備したステアリングホイール。この構成によれば、エアバッグの開口縁部における気体のシール性を向上させることができるとともに、ステアリングホイールを軽量化することができる。
【0061】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、エアバッグの開口縁部における気体のシール性を向上させることができる。
【0062】
また、板厚の大きな鉄板をプレス加工してケース本体を成形する場合と比較して、所要の強度を確保しつつケース本体の重量を軽減してエアバッグ装置全体の重量を軽減することができる。
【0063】
請求項2に記載の発明によれば、エアバッグの開口縁部における気体のシール性を向上させることができる効果に加えて、ケース本体の成形時に、開口の周縁部に欠けが生じるのを抑制することができる。
【0064】
請求項3に記載の発明によれば、エアバッグの開口縁部における気体のシール性を向上させることができる効果に加えて、補強リブによりケース本体の強度を向上させることができる。
【0065】
請求項4に記載の発明によれば、エアバッグの開口縁部における気体のシール性を向上させることができる効果に加えて、ケース本体の軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のエアバッグ装置用ケースを備えたステアリングホイールの一実施形態を示す裏面図。
【図2】 図1の2−2線における部分拡大断面図。
【図3】 図1のエアバッグ装置用ケースを拡大して示す斜視図。
【図4】 (a)は図3のエアバッグ装置用ケースの成形型を示す部分拡大断面図、(b)はエアバッグ装置用ケースの成形時の余肉部を示す部分拡大断面図。
【図5】 第2実施形態のエアバッグ装置を示す断面図。
【図6】 別例のエアバッグ装置用ケースを拡大して示す斜視図。
【図7】 別例のエアバッグ装置用ケースを拡大して示す斜視図。
【符号の説明】
16…エアバッグ装置、17…エアバッグ、18…インフレータ、19…リテーナ、20…エアバッグ装置用ケース、20a…ケース本体、28…ケース本体の成形型、31…ゲート、32…作用部としてのボルト挿通孔、37…開口としてのインフレータ挿入孔、38…シール手段を構成する環状凸部としての肉厚部、39…補強リブ、46…開口としてのガス放出口。
Claims (4)
- ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、
前記ケース本体はダイカストにより一体成形され、
前記ケース本体における開口の周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したことを特徴とするエアバッグ装置用ケース。 - ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、
前記ケース本体は成形時において成形型のゲートが前記開口の内周面に位置した状態で成形され、
前記ケース本体における開口の周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したことを特徴とするエアバッグ装置用ケース。 - ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、
前記ケース本体における開口の周縁部には前記環状凸部に連なる補強リブが形成され、
前記周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したことを特徴とするエアバッグ装置用ケース。 - ケース本体に形成された開口にエアバッグを膨張させる気体を発生させるためのインフレータを挿入支持した状態又は前記気体が前記開口から放出されるようにインフレータをケース本体に取付支持した状態で、前記開口の周縁部と環状をなすリテーナとの間に袋状をなす前記エアバッグの開口縁部を所定の締付力に基づき挟持可能としたエアバッグ装置用ケースにおいて、
前記ケース本体はマグネシウム合金により形成され、
前記ケース本体における開口の周縁部には、前記リテーナに対応した形状をなす環状凸部を形成すると共に、当該環状凸部が形成された部位以外の部位に前記締付力の作用部を形成したことを特徴とするエアバッグ装置用ケース。
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