以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる弾球遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図9を用いて説明を行う。
図1に示すように、本実施形態の弾球遊技機100は、遊技店の島設備に固定される矩形枠状に構成された機枠110を備えている。この機枠110の前面における左側部の上下にはそれぞれ、上下方向に沿って延在するヒンジ軸111が形成されたヒンジ部材112が設けられており、これによって、機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に前面枠120が軸着されるようになっている。
図1,2に示すように、前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支された透明部材保持枠140と、前面枠本体130の前面の透明部材保持枠140の下側に取り付けられた開閉部材ユニット150とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状であり、その前面における左側部の上下にはそれぞれ、機枠110に形成されたヒンジ軸111を受け入れ可能なヒンジ穴121が形成されたヒンジ部材122が設けられていて、機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に軸着されるようになっている。また、前面枠本体130の中央から上端部にわたる部分には、後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部131が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部131から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部131、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うように透明部材保持枠140が配置されている。
この透明部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部131をほぼ閉塞するように、該開口部131に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域1aとなる間隔を開けて二重の透明部材としてのガラス板141が固定されている。そして、透明部材保持枠140において、弾球遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、透明部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置142としてのランプやLEDなどが設けられている。
前面枠本体130の前面であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の左側部の上下にはヒンジ部材132,133が設けられており、下側のヒンジ部材133には透明部材保持枠ヒンジ軸133aが形成され、上側のヒンジ部材132には透明部材保持枠ヒンジ穴132aが形成されている。そして、透明部材保持枠140には、その前面側から見た左側部の上下に、前面枠本体130に形成された透明部材保持枠ヒンジ軸133a、透明部材保持枠ヒンジ穴132aとそれぞれ嵌合可能な図示しないヒンジ軸、ヒンジ穴が形成されている。これによって、透明部材保持枠140は、前面枠本体130に対して前方向へ扉状に回動可能に軸着され、透明部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の遊技領域の前側を開放可能となっている。
また、透明部材保持枠の開放端側となる前面側から見て右側の端部の前面には、施錠装置の一部をなす鍵穴143が形成されている。この鍵穴143は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、透明部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すと透明部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
前面枠本体130の遊技盤1が取り付けられた開口部131の下側となる前面枠本体130の下部には、各種部材の取付ベースとなる取付盤134が設けられている。この取付盤134の前面には、遊技領域1aに遊技球を発射する発射装置160や、発射したにもかかわらず戻ってきた遊技球(ファール球)を回収するファール球回収部135、賞球、貸球、ファール球を前面側から見て右方向に流下させる排出流路136などが取り付けられている。また、取付盤134の前面側から見て右上部には、前面枠120の裏面側に設けられた排出装置より排出されて排出流路136を流下した賞球、貸球や、ファール球回収部135で回収されて排出流路136を流下したファール球を排出する流出口137が形成されている。
また、取付盤134の前面側には、前面枠本体130に対して前方向へ扉状に回動可能に開閉部材ユニット150が取り付けられている。前面枠本体130の前面であって、取付盤134の左側部の上下にはヒンジ部材133,138が設けられている。下側のヒンジ部材138には開閉部材ユニットヒンジ穴138aが形成され、上側のヒンジ部材133には開閉部材ユニットヒンジ軸133bが形成されている。そして、開閉部材ユニット150には、その前面側から見た左側部の上下に、この前面枠本体130に形成された開閉部材ユニットヒンジ軸133b、開閉部材ユニットヒンジ穴138aとそれぞれ嵌合可能な図示しないヒンジ軸、ヒンジ穴が形成されている。これによって、開閉部材ユニット150は、前面枠本体130に対して前方向へ扉状に回動可能に軸着され、開閉部材ユニット150を開くことにより、取付盤134の前側を開放可能となっている。
なお、取付盤134の上側に位置するヒンジ部材133は、透明部材保持枠140を軸支するヒンジ部材133と共通であって、上面に透明部材保持枠ヒンジ軸133aが形成され、下面に開閉部材ユニットヒンジ軸133bが形成されている。よって、透明部材保持枠140と開閉部材ユニット150は、前面枠本体130の前面を覆うように上下に隣接して配されることとなる。
このような開閉部材ユニット150には、図1に示すように、取付盤134に形成された流出口137と対向する位置に、前後に貫通する開口が形成され、開閉部材ユニット150の前面側に流出口137が開口するようになっている。そして、開閉部材ユニット150の前面には、この開閉部材ユニット150の前面側に開口した流出口137から流出した遊技球を受け入れて貯留するとともに、発射装置160へ送る遊技球貯留部151が形成されている。
この遊技球貯留部151は開閉部材ユニット150の前面側に膨出するように形成され、その上部には、左右方向に延在するとともに所定の前後幅を有し、かつ、所定の深さを有する貯留皿(図示略)が形成されている。貯留皿の前面側から見て右側の端部には流出口137が隣接しており、流出口137から流出した遊技球は貯留皿に流入するようになっている。また、貯留皿の底面は、前面側から見て左側へ下るように傾斜しており、遊技球はこの傾斜に沿って流下するようになっている。貯留皿の左端部には、取付盤134に設けられた発射装置160へ遊技球を誘導する図示しない発射球流路に連通しており、傾斜に沿って左側へ流下した遊技球は、この発射球流路に流入することとなる。
また、遊技球貯留部151の内部には、上下に延在する図示しない余剰球排出流路が形成されており、その上流側端部が、貯留皿の底面であって左右方向の中央よりも流出口寄りの位置に、余剰球排出口として開口している。余剰球排出流路の下流側端部は遊技球貯留部151の下面に開口しており、貯留皿に形成された余剰球排出口から余剰球排出流路に流入した遊技球は遊技球貯留部151の下方に排出されるようになっている。これによって、例えば、特別遊技状態において貯留皿上に多量の賞球が排出された際に、余剰した遊技球を弾球遊技機100の外部に抜き取ることができる。すなわち、遊技球貯留部151は、従来の遊技機における発射球を貯留する上皿と、余剰球を貯留する下皿の機能をあわせ持つものである。
余剰球排出口には、余剰球排出口を開放して遊技球が余剰球排出流路に流入可能な開状態と、余剰球排出口を閉鎖して遊技球が余剰球排出流路に流入不能な閉状態とに変換可能な開閉部材が設けられている。この開閉部材は、遊技球貯留部の前面に設けられた操作部152を操作する(側方にスライドさせる)ことにより変換できるようになっている。なお、開閉部材は図示しない付勢部材によって、常に余剰球排出口を閉じた閉状態となるように付勢されており、操作部152を付勢力に抗して操作することで、開閉部材を閉状態から開状態に変換できるようになっている。
また、遊技球貯留部151の前面には、貯留皿上において余剰球排出口よりも下流側(前面側から見て左側)にある遊技球を抜き取るための抜き取り操作部153が設けられている。この抜き取り操作部153を操作する(側方にスライドさせる)ことで、貯留皿上において余剰球排出口よりも下流側にある遊技球が、余剰球排出流路に連通した図示しない抜き取り流路に誘導され、遊技球貯留部151の下方から排出されるようになっている。
また、開閉部材ユニット150の前面には、遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル154や灰皿155が設けられている。操作ハンドル154は可変抵抗器に接続していて、操作ハンドル154の回動角度を変化させることで可変抵抗器における抵抗値を変化可能とされており、これにより遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節できるようになっている。
図2に示すように、取付盤134の前面に取り付けられた発射装置160は、取付盤134に固定される金属製の板状の発射ベース部材161と、この発射ベース部材161の前面に固定される発射球ガイド部材162と、この発射球ガイド部材162上の遊技球を打撃して遊技領域1aへ発射する発射杵163を備える。
発射球ガイド部材162は合成樹脂製の矩形筒状の部材であって、その内部の空間を遊技球が通過可能となっている。この発射球ガイド部材162は、遊技盤1に形成された後述する遊技球誘導部10の真下となる位置に配置されており、この遊技球誘導部10に遊技球を誘導するように上下に延在するとともに、弾球遊技機100の前面側から見て下端部より上端部が左側に位置するように斜めに配置されている。
発射球ガイド部材162の上端部は開放端となっており、遊技盤1に形成された遊技球誘導部10に連通するようになっている。また、発射球ガイド部材162の下端部の前面側には、貯留皿に連通する発射球流路に接続し、遊技球を受け入れる球供給口162aが開口しており、ここから遊技球が一つずつ供給されるようになっている。さらに、発射球ガイド部材162の下端部であって底面には、遊技球は通過しないが発射杵163の杵部163aは通過可能な大きさの開口162bが形成されており、球供給口162aから発射球ガイド部材162内に流入した遊技球が、発射球ガイド部材162の下端部に保持されるとともに、一部がこの開口162bから下方に露出した状態となる。そして、この開口162bの下側から発射杵163の杵部163aが遊技球を打撃し、遊技球が上方へ発射されるようになっている。
また発射装置160は、発射ベース部材161の前面側に回動可能に配された発射杵163と、発射杵163の回動角度を規制するストッパ部材164,164を備え、発射ベース部材161の裏面側に、発射杵163を回動駆動する図示しない電気的駆動源としてのモータ(ステッピングモータ)を備えている。
発射杵163は、発射ベース部材161の裏面側に配置されたモータに接続される回転軸部163bと、その回転軸部163bからほぼ半径方向に延出するアーム部163cと、アーム部163cの先端からほぼ回転方向(半径方向にほぼ直交する方向)に延出する丸棒状の杵部163aと、を備えている。この発射杵163は、発射ベース部材161に形成された二つのストッパ部材164,164の間を回動可能となっているが、図示しない付勢部材によって杵部163aの延出方向に付勢されており、通常は上側のストッパ部材164に係止された状態(図2に点線で示す状態)で停止している。このように発射杵163が上側のストッパ部材164に係止された位置では、杵部163aが発射球ガイド部材の開口162bに挿通された状態となっている。
そして、モータを駆動することにより、発射杵163は付勢部材の付勢力に抗して下方のストッパ部材164に当接する位置まで回動される。モータから発射杵163に加えられる駆動力は、例えばカムを介して伝達されるようになっており、発射杵163がこの位置に達すると、モータからの駆動力が加わらない状態となる。これにより、発射杵163はこの位置から付勢部材の付勢力により元の位置へ戻るように回動し、杵部163aが発射球ガイド部材の開口162bから露出した遊技球を下側から打撃することで遊技球が上方向に発射されるようになっている。
また、発射球ガイド部材162の上端部の左右には、発射されたにもかかわらず、後述する第2遊技球誘導部10cに至らずに発射装置側(下側)160へ戻ってしまったファール球を回収するファール球回収部135が設けられている。このファール球回収部135は上側に開口した樋状に形成され、落下した遊技球を受け入れるとともに、その後方に接続した排出流路136に流下案内するようになっている。そして、排出流路136は、ファール球回収部135から受け入れた遊技球を流出口137へ誘導するように配されており、これによって、ファール球として回収された遊技球が再び発射可能となる。
前面枠本体130の開口部131に嵌め込まれる遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面に、遊技領域区画壁9で囲まれた遊技領域1aを有し、この遊技領域1a内に発射装置160から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。なお、遊技盤1の前面側から見て左側部には、発射装置160から発射された遊技球を遊技領域1aの上部に誘導する遊技球誘導部10が、遊技盤本体1bの後面側に配設されている。この遊技球誘導部10の詳細については後述する。
図2,5に示すように、遊技盤本体1bの前面側には、遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9を備える遊技領域区画部材8,8,…、遊技領域1aの一部を形成する遊技領域形成部材17が取り付けられている。
遊技領域形成部材17は、遊技盤本体1bの前面に沿って配される平板状の遊技領域形成部18と、該遊技領域形成部18に対して垂直に形成され、遊技盤本体1bの左端に沿って前方に突出するように配される矩形板状の遊技領域区画壁9とを備えている。この遊技領域形成部18は、後述するように遊技盤本体1bの後面側に配設された遊技球誘導部10が配設された部分の前面側にあって、この部分は、従来は遊技球誘導部10が設けられていて遊技領域1aとして利用できなかった部分である。すなわち、遊技球誘導部10を遊技盤本体1bの後面側に配設したことで、遊技領域1aとして利用可能な範囲が拡大されたこととなる。
この遊技領域形成部18の前面には、ここを流下する遊技球の流下方向を変更する板状の流下案内部材19が突設されている。この流下案内部材19は、その板面が遊技領域1aの中央方向に向かって下る斜面となるように設けられており、遊技盤本体1bの左端部に設けられた遊技領域形成部18の前面を流下する遊技球を、遊技領域1aの中央方向に誘導するものである。
また、遊技領域形成部18の下部の一部には装飾部材20が設けられている。この装飾部材20は、光を透過可能な材質からなり、遊技領域形成部18の前面側に膨出するように配されるレンズ部材21と、このレンズ部材21の裏面側に配された図示しない電気的発光部材(例えばLED)を備えている。これにより、この部分において光による装飾が可能となっている。なお、前面側に膨出したレンズ部材21の上面は、遊技球を遊技領域1aの中央方向に誘導する誘導面となっている。
また、遊技領域形成部18の外周部のうち、遊技盤本体1bの前面を流下する遊技球が遊技領域形成部18の前面に流入可能な部分、もしくは、遊技領域形成部18の前面を流下する遊技球が遊技盤本体1bの前面に流出可能な部分には、遊技領域形成部18の外周方向に向かって、遊技盤本体1bの前面に近づくように傾斜する傾斜部18aが形成されて、遊技球が出入りしやすいようになっている。さらに、遊技領域形成部18には複数のねじ穴18b,18b,…が形成されており、遊技領域形成部材17をねじによって遊技盤本体1bの前面に固定できるようになっている。
遊技盤本体1bの左側端に沿って配される遊技領域区画壁9は、遊技盤1の前面側に形成される遊技領域1aの左端を区画するものであって、この遊技領域区画壁9よりも遊技盤1の中央側が遊技領域1aとなっている。すなわち、遊技領域形成部材17が配された部分においては、遊技盤1の左端までが遊技領域1aとされている。この遊技領域区画壁9の上下端部には段部22,22が形成されており、この段部22,22が、遊技領域形成部材17の上下にそれぞれ配される遊技領域区画部材8に形成された遊技領域区画壁9の端部に設けられた段部8aと噛み合うことで、遊技領域区画壁9はさらに上下に連続するようになっている。また、遊技領域区画壁9の外側面には、遊技領域形成部18の下部に設けられた装飾部材20の電気的発光部材のコネクタ部23が設けられており、このコネクタ部23から弾球遊技機100の裏面側の制御装置に配線が接続されるようになっている。
また、遊技領域区画部材8,8,…は所定の厚みを有し、遊技盤本体1bの前面の四隅に配されて遊技領域1aを区画するものであって、遊技盤1の中心側に配される側面は、遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9をなしている。この遊技領域区画部材8,8,…のうち、遊技盤1の前面側から見て左側の上下に配される二つの遊技領域区画部材8,8は、上述の遊技領域形成部材17を挟むように上下に隣接して配されるようになっている。
このうち、遊技領域形成部材17の上側に配された遊技領域区画部材8に形成された遊技領域区画壁9は、後述する遊技球誘導部10の遊技球流出口25を形成する第2遊技球誘導部形成部材24に隣接して配されるようになっており、遊技球誘導部10から流出した遊技球がこの遊技領域区画壁9に沿って遊技領域1aの中央方向へ案内されるようになっている。
さらに、遊技盤本体1bの四隅に配された遊技領域区画部材8,8,…には、遊技盤1を前面枠本体130に形成された開口部131に対して着脱可能とする係合凹部8b、固定凹部8cが形成されている。前面側から見て左側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた係合部材130aが係合可能な係合凹部8bが形成され、遊技盤1の前面側から見て右側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた固定部130bが係合可能な固定凹部8cが形成されている。そして、前面枠本体130に形成された開口部131に対して、前面側から係合凹部8b,8bを係合部材130a,130aに係合させ、この係合部分を軸として他端部を後方に回動させて開口部131に収容し、固定凹部8c,8cに固定部130b,130bを係合させることで遊技盤1が前面枠本体130に固定されるようになっている。
図2に示すように、遊技領域1a内には、普図始動ゲート2、この普図始動ゲート2を遊技球が通過して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を表示する普図始動記憶表示器(図示略)、普通図柄の変動表示ゲームを表示する普図変動表示器(図示略)が設けられている。また、普通変動入賞装置3と、この普通変動入賞装置3に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示器(図示略)、特図変動表示ゲームを表示する特図変動表示器(図示略)、特図変動表示器での特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームを表示する変動表示装置4が設けられている。さらに、特別遊技状態において開放される特別変動入賞装置5、一般入賞口(図示略)、風車と呼ばれる打球方向変換部材(図示略)、多数の障害釘(図示略)、入賞口に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口6などが設けられている。
普図始動ゲート2内には、該普図始動ゲート2を通過した遊技球を検出するためのゲートセンサが設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート2内を通過すると、図示しない普図変動表示器において普図の変動表示ゲームが行われる。ここで、普図変動表示器は、例えば、LEDなどによって構成され、普通図柄(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)の変動表示ゲームは、普図変動表示器の点灯状態を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。なお、変動表示装置4の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良い。この普図の変動表示ゲームの結果、普図変動表示器における停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置3の開閉部材3a,3aが所定時間(例えば、0.5秒間)後述のように開放される。これにより、普通変動入賞装置3に遊技球が入賞しやすくなり、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置3は左右一対の開閉部材3a,3aを具備し、この開閉部材3a,3aは、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示器の普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置3に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。この普通変動入賞装置3は、特図の始動入賞口も兼ねており、遊技球が入賞することに基づき始動条件が成立し、特図変動表示ゲームが開始されるようになっている。
特別変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた特図変動表示器(たとえば、7セグからなる)で実行され、ここで実行される特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームが変動表示装置4に表示されるようになっている。なお、弾球遊技機100に特図変動表示器を備えずに、変動表示装置4のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。そして、特図の変動表示ゲームの結果として、特図変動表示器の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して変動表示装置4の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
変動表示装置4は、例えば液晶表示パネルを有し、特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームのほか、様々な情報などを表示可能となっている。また、変動表示装置4の上部には、遊技盤本体1bの前面に突出するように鎧部材7が配されており、遊技領域1aを流下する遊技球が直接変動表示装置4の前面側に流下しないようになっている。
特別変動入賞装置5は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉によって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせるようになっている。
また、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口、始動入賞口(普通変動入賞装置)、大入賞口(特別変動入賞装置)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が排出装置から排出され、貯留皿に排出される(払い出される)ようになっている。
本実施形態の弾球遊技機100の遊技盤1における遊技球誘導部10は、そのほとんどが遊技盤本体1bの後面に埋設されている。以下、この遊技球誘導部10の詳細について説明する。この遊技球誘導部10は、図2,7に示すように、遊技球誘導部10の下部を構成し、誘導部が遊技領域面(遊技盤本体1bの前面)よりも後方側に配設される第1遊技球誘導部10aと、遊技球誘導部10の上部を構成し、誘導部が遊技領域面よりも前方側に配設されるとともに導出部を有する第2遊技球誘導部10cとを備える。また、第1遊技球誘導部10aと第2遊技球誘導部10cとの間に介在され、第1遊技球誘導部10aからの遊技球を前方側に案内する屈曲した誘導部を有する中間遊技球誘導部10bを備える。
この遊技球誘導部10は、図3から図7に示すように、遊技盤本体1bの後面に形成された溝状の凹部11および遊技盤本体1bの前後に貫通する開口部16からなる流路形成部31に各種部材が取り付けられることで構成されている。
流路形成部31は、図3に示すように、遊技盤1の後面側から見て右側にあって、遊技盤本体1bの下端部から上端部の近傍まで上下に延在し、かつ、遊技盤本体1bの後面側から見た右側面に向かって突出する略円弧状に形成されている。この流路形成部31は、上方端部の所定範囲が遊技盤本体1bの前後に貫通する開口部16とされ、開口部16より下方の部分が後方に開口する溝状の凹部11とされている。また、流路形成部31の下端部となる溝状の凹部11の下端部は遊技盤本体1bの下端部と一致し、遊技盤1(遊技盤本体1b)の下方に開口している。
また、流路形成部31は、開口部16においては所定の左右幅(遊技球の直径より広い左右幅)を有し、この開口部16の下方に連続する溝状の凹部11においては下方に向かって徐々に左右幅が広くなるように形成されている。また、流路形成部31は、上方端部から下方に向かって徐々に曲率が小さく緩やかな湾曲となるように形成されている。また、遊技盤本体1bの後面における開口部16の周囲には、この開口部16内に取り付けられる後述の中間遊技球誘導部構成部材37に形成された鍔状の取付片39を収容できるように、遊技盤本体1bの後面よりも一段低くなった段部16aが形成されている。そして、このような流路形成部31における溝状の凹部11には金属板32が、開口部16には中間遊技球誘導部構成部材37が取り付けられ、さらに、その後方には誘導部形成部材13が取り付けられるようになっている。
流路形成部31における溝状の凹部11の内部には、遊技盤本体1bの面方向に平行な前壁11a(底壁)を覆うように、前壁11aの形状と略同じ形状に形成された金属板32が配されている。この金属板32にはねじ穴33,33,…が形成されており、ねじによって溝状の凹部11の前壁11aに固定できるようになっている。
この金属板32の側部であって、遊技盤本体1bの後面側から見て右側に配される側部には、金属板32をアースするためのアース配線(図示略)が接続される板状の接続部34が、外側へ延出するように形成されている。この接続部34は、金属板32を溝状の凹部11の前壁11aに配設した際に、溝状の凹部11の側壁および遊技盤本体1bの後面に沿って配されるように、溝状の凹部11の形状に合わせて屈折した形状に形成されている。また、これに合わせて、遊技盤本体1bの後面における接続部34が配される部分には、接続部34を収容可能な凹部36が形成されている。そして、この接続部34の遊技盤本体1bの後面側から見て右側端近傍に配される先端部には接続穴35が形成され、ここにアース配線の末端が接続されるようになっている。このように金属板32をアースすることで、発射装置160から発射されて遊技球誘導部10に流入した遊技球の静電気を除去することができる。
流路形成部31における開口部16には、図4に示すような中間遊技球誘導部構成部材37が取り付けられている。この中間遊技球誘導部構成部材37は、遊技盤本体1bに形成された開口部16にちょうど収まるような形状をした部材で、中央部に前後に貫通する中間遊技球誘導部10bを有している。
この中間遊技球誘導部構成部材37の後端部には、中間遊技球誘導部構成部材37を流路形成部31に固定するための鍔状の取付片39が形成されている。この取付片39は、中間遊技球誘導部構成部材37を開口部16に取り付けると、開口部16の周囲に形成された段部16aにちょうど収まるようになっており、取付片39の後面、すなわち中間遊技球誘導部構成部材37の後面が遊技盤本体1bの後面と略同一面をなすようになっている。さらに、取付片39には前後に貫通するねじ穴39a,39a,…が形成されており、ねじによって中間遊技球誘導部構成部材37を流路形成部31に固定できるようになっている。また、この取付片39には、中間遊技球誘導部構成部材37の後方に取り付けられる誘導部形成部材13に形成されたボス(図示略)を受入可能な挿入穴39b,39bが形成されており、誘導部形成部材13を所定の位置に取り付けられるようになっている。また、図5に示すように、中間遊技球誘導部構成部材37の前面は、中間遊技球誘導部構成部材37を開口部16に取り付けた状態で遊技盤本体1bの前面と略同一面を形成するようになっている。そして、中間遊技球誘導部構成部材37の前面には、第2遊技球誘導部形成部材24が取り付けられるようになっている。
この中間遊技球誘導部構成部材37に形成された中間遊技球誘導部10bは、遊技球が一個通過できる程度の幅を有し、中間遊技球誘導部構成部材37を開口部16に取り付けた状態で、遊技盤本体1bの後面から前面に向かって斜め上方へ延在するように配される。
図3に示すように、遊技盤本体1bの後面に取り付けられる誘導部形成部材13は、遊技盤本体1bに形成された流路形成部31と同様の略円弧状に形成され、その延在方向に沿って溝状(断面コ字状)の流路形成溝13aが形成されている。この誘導部形成部材13は、流路形成溝13aが前面側に開口する向きで、流路形成部31の後方を覆うように遊技盤本体1bの裏面に取り付けられている。
流路形成溝13aの開口部分の形状は、開口部16に取り付けられた中間遊技球誘導部構成部材37の後方開口と、これに連続した溝状の凹部11の後方開口とを合わせた形状と略同じ形状をしている。すなわち、上方端部においては遊技球の直径より若干広い程度の左右幅を有し、下方に向かって徐々に左右幅が広くなるように、かつ、上方端部から下方に向かって徐々に曲率が小さく緩やかな湾曲となる形状とされている。よって、誘導部形成部材13を遊技盤本体1bの後面に取り付けることで、遊技盤1(遊技盤本体1b)の後面側に一部が埋設された状態の矩形筒状の第1遊技球誘導部10aが形成されることとなる。
以上のことから、第1遊技球誘導部10aを遊技盤1の後面に配設するようにしたこととなる。
また、流路形成溝13aの上方端部から所定の範囲の後方壁部(底壁)は、上方端部に向かって前方向に傾斜した誘導傾斜部14となっていて、遊技球誘導部10を上方向に移動する遊技球を斜め前方向、すなわち、遊技盤1の表面に向かう方向に誘導するようになっている。
また、誘導部形成部材13の前端部には、誘導部形成部材13を遊技盤本体1bの後面に固定するための鍔状の取付片15が形成されている。この取付片15は、誘導部形成部材13を遊技盤本体1bの後面に配設した状態で、遊技盤本体1bに形成された流路形成部31の周囲に位置するようになっている。さらに、取付片15には前後に貫通するねじ穴15a,15a,…が形成されており、また、取付片15が位置する遊技盤本体1bの後面には、このねじ穴15a,15a,…と対応する部分にねじ止め部40,40,…(図3に一部を図示)が形成されていて、ねじによって誘導部形成部材13を遊技盤本体1bに固定できるようになっている。
また、取付片15の前面の下端部近傍には、ボス15bが前方向へ突出するように形成されており、誘導部形成部材13を遊技盤本体1bの後面に取り付ける際に、遊技盤本体1bの後面に形成された挿入穴41に挿入されるようになっている。これにより、誘導部形成部材13を遊技盤本体1bに取り付ける際の位置合わせが容易になるとともに強固に取り付けることが可能となる。
また、流路形成溝13aにおける左右の側壁の前端部には、該側壁を前方向に延長するように前方向へ延出するリブ13b(図3に一部を図示)が形成されている。このリブ13bは、流路形成溝13aが溝状の凹部11と対向する部分に形成され、誘導部形成部材13を遊技盤本体1bの後面に取り付けた状態で、溝状の凹部11における左右の側壁の内側に沿って配されるようになっている。また、このリブ13bの前方向への延出幅は、金属板32を配した状態における溝状の凹部11の深さと略等しく、リブ13bの前端が金属板32の後面に接し、金属板32を溝状の凹部11内に押さえつけるようになっている。すなわち、第1遊技球誘導部10aの側壁は、誘導部形成部材13によって形成されることとなる。
以上のように、誘導部形成部材13は、発射装置160から発射された遊技球を誘導する遊技球誘導部10の内面の一部を形成するものであって、摩擦係数の低い材質(例えば、ポリアセタール)からなり、遊技球との摩擦が低減されるようになっている。
なお、誘導部形成部材13を金属で形成するようにしても良く、このようにすれば、遊技球との摩擦が低減される上、耐磨耗性も高まる。さらに、溝状の凹部11の形成によって厚みが減少した遊技盤本体1bの補強部材としても機能する。また、上述したように、前方向に突出するリブが溝状の凹部11に収容されアースに接続した金属板32と接するので、静電気をより効率よく逃すことができる。また、流路形成溝13aの内側面における後面側から見た右側の面など、遊技球が接触する率の高い部位のみ金属にしたり、流路形成溝13aの内側面に金属板をかぶせるようにしたりしても良い。また、誘導部形成部材13を導電性の合成樹脂により形成しても良い。
このように構成される第1遊技球誘導部10aと中間遊技球誘導部10bは、図7に示すように、遊技球の誘導の妨げとならないように滑らかに連続するようになっている。このうち、第1遊技球誘導部10aの後方の内側面を形成する誘導部形成部材13の誘導傾斜部14は、後方(下方)端部から前方(上方)端部に向かって、遊技盤本体1bの後面に平行な状態から、徐々に前方向への傾きが大きくなるような曲面となっている。そして、誘導傾斜部14に接続する中間遊技球誘導部10bの後方内側面44は、後方端部においては誘導傾斜部14の上方端部近傍の傾きと等しく、前方端部に向かって前側への傾きが徐々に大きくなり、前方端部の近傍で、逆に前側への傾きが小さくなるような曲面となっている。この誘導部形成部材13の誘導傾斜部14の上方端部と、中間遊技球誘導部10bの後方内側面44の後方端部は、段差なく接続するようになっており、滑らかな曲面が形成される。
また、中間遊技球誘導部10bの前方内側面45は、後方端部から前方端部に向かって、遊技盤本体1bの後面に略平行な状態から、徐々に前側への傾きが大きくなるような曲面となっている。そして、中間遊技球誘導部10bの前方内側面45の後方端部と、第1遊技球誘導部10aの前方側の内側面を形成する金属板32の後面の上方端部は、段差なく連続するようになっており、滑らかな曲面が形成される。
また、誘導部形成部材13の上方部における左右の内側面と、中間遊技球誘導部10bにおける左右の内側面も段差なく連続するようになっており、第1遊技球誘導部10aと中間遊技球誘導部10bとは滑らかに連続するようになっている。そして、中間遊技球誘導部10bの前方端部は遊技盤本体1bの前面に開口しており、この前方に第2遊技球誘導部10cが形成されている。
図2および図5から8に示すように、第2遊技球誘導部形成部材24は、遊技盤本体1bの前面側であって、中間遊技球誘導部構成部材37の前面側に突出状態で取り付けられる部材で、第2遊技球誘導部10cを形成するとともに遊技球誘導部10の導出口をなす遊技球流出口25を形成するものである。
第2遊技球誘導部形成部材24は、その延在方向に沿って、中間遊技球誘導部10bの左右幅と略等しい左右幅を有する溝部26を有している。そして、第2遊技球誘導部形成部材24は、この溝部26と中間遊技球誘導部10bとが対向し、かつ、溝部26の延在方向が中間遊技球誘導部10bの延在方向に沿うように遊技盤本体1bの前面に配されている。これにより、第2遊技球誘導部形成部材24の上方部分によって、遊技盤本体1bの前面(遊技領域1a)に遊技球誘導部10の下流側部分としての第2遊技球誘導部10cが形成され、その上端部に遊技球誘導部10の導出口をなす遊技球流出口25が形成されることとなる。また、第2遊技球誘導部形成部材24の下方部分によって、第2遊技球誘導部10cに連通し、戻り球を排出する排出部60が形成され、下端部に排出部60の出口をなす排出口61が形成されることとなる。
また、第2遊技球誘導部形成部材24には、溝部26の側壁における開口側の端部(後端部)に、鍔状に外側へ延出する取付片27が形成されている。この取付片27の後面には、後方へ突出するボス27b,27bが形成されており、このボス27b,27bを中間遊技球誘導部構成部材37の前面に形成された挿入穴42,42に挿入することで、第2遊技球誘導部形成部材24を所定の位置に取り付けられるようになっている。また、取付片27には、ねじ穴27aが形成されており、ねじによって第2遊技球誘導部形成部材24を中間遊技球誘導部構成部材37の前面側に固定できるようになっている。
また、図6から8に示すように、第2遊技球誘導部形成部材24と中間遊技球誘導部構成部材37との間には、逆流防止部材46が配されている。この逆流防止部材46は、溝部26の後方開口に沿って配された金属性の可撓性を有する板状の部材で、第2遊技球誘導部10cから中間遊技球誘導部10bへ遊技球が逆流することを防ぐものであって、第2遊技球誘導部形成部材24の下端部に形成された逆流防止部材取付部47に一端部が取り付けられている。
逆流防止部材取付部47は、溝部26の下端部における後方側の開口にあって、左右の側壁に形成された取付片27と連続するように形成された溝部26を跨ぐ板状の部材で、その裏面側には、逆流防止部材46の下端部の形状と略等しく、かつ、逆流防止部材46の厚みと略等しい深さを有する凹部48が形成されている。そして、この凹部48に逆流防止部材46の下端部を収容した状態で、第2遊技球誘導部形成部材24を中間遊技球誘導部構成部材37の前面側に固定することで、逆流防止部材46が第2遊技球誘導部形成部材24と中間遊技球誘導部構成部材37との間に挟まれた状態で固定されることとなる。なお、逆流防止部材46の下端部を適当な止着手段(例えば、係合部材やねじ、接着)により凹部48内に収容した状態で保持可能として、組み立て作業を容易にするようにすることが望ましい。
この逆流防止部材46は、図7に示すように、遊技球が接触していない通常時において、遊技盤本体1bの前面と平行な状態となり、中間遊技球誘導部10bの前方開口を閉鎖するようになっている。この状態においては、逆流防止部材46の上端部が中間遊技球誘導部10bの前方開口の上縁よりも上側に位置し、中間遊技球誘導部構成部材37の前面に当接して後方への移動が規制された状態となっている。
そして、図8(a)に示すように、発射された遊技球が中間遊技球誘導部10b側から衝突すると、固定された下端部を中心に前方に撓んで第2遊技球誘導部10cへの流入を可能とするようになっている。このとき逆流防止部材46の上端部は、第2遊技球誘導部形成部材24の溝部26を形成する内面であって、中間遊技球誘導部10bと対向する面、すなわち、前面壁部24aの後面に当接することで係止されるようになっている。さらに、逆流防止部材46の中間遊技球誘導部10b側の面29bによって、中間遊技球誘導部10bにより遊技盤1の前面に向かう方向に誘導された遊技球が、遊技盤1の前面(遊技盤本体1bの前面)に沿った方向(遊技領域1aの面方向)に誘導されるようになっている。
また、第2遊技球誘導部形成部材24の前面壁部24aの後面には、逆流防止部材46の上端部が当接する部分から上端部にかけて、撓んだ状態となった逆流防止部材46の中間遊技球誘導部10b側の面29bと連続し、遊技球を遊技領域1aの面方向に誘導する屈曲誘導面29aが形成されている。すなわち、第2遊技球誘導部10cにおいては、逆流防止部材46の中間遊技球誘導部10b側の面29bと第2遊技球誘導部形成部材24の屈曲誘導面29aによって、遊技球の誘導方向を遊技領域面方向(遊技盤本体1bの面方向)に変換する前面誘導部29が形成されるようになっている。
撓んだ状態となった逆流防止部材46の中間遊技球誘導部10b側の面29bは、前方端部に向かって徐々に前側への傾きが大きくなるような屈曲面となり、この上端部と接続する屈曲誘導面29aは、逆に、徐々に前側への傾きが小さくなるような屈曲面となっている。また、この前面誘導部29を形成する逆流防止部材46の固定部分である逆流防止部材取付部47は、前方内側面45の前方端部よりも下方に位置するようにされている。これによって、固定部分を中心に撓む逆流防止部材46の中間遊技球誘導部10b側の面29bと、中間遊技球誘導部10bの前方内側面45が滑らかに連続するとともに、遊技球を遊技領域面方向に滑らかに誘導することができる。
また、図8(b)に示すように逆流防止部材46は、遊技球の通過後には即座に元の状態に戻るようになっており、第2遊技球誘導部10cに流入したにもかかわらず戻ってきた戻り球が、中間遊技球誘導部10bに流入することを防ぐようになっている。なお、戻り球は、第2遊技球誘導部形成部材24の下方部分に形成された排出部60に流入し、下方に排出されるようになっている。
以上のことから、第2遊技球誘導部10cと中間遊技球誘導部10bとの間の誘導部を閉鎖可能に設けられて、該中間遊技球誘導部10bから第2遊技球誘導部10cへの遊技球の通過を許容する一方、該第2遊技球誘導部10cから中間遊技球誘導部10bへの遊技球の通過を防止する逆流防止部材46を設けたこととなる。
第2遊技球誘導部形成部材24は、溝状の部材であって、図8(b)に示すように、逆流防止部材46が遊技盤本体1bの前面に平行な状態においては、溝部26および逆流防止部材46によって、上下端部が開放した筒状の空間が形成されることとなる。そしてこの筒状の空間の下方部分が排出部60となっている。
発射勢が弱く遊技球流出口25から流出しなかった戻り球、もしくは、遊技球流出口25から遊技領域1aに流出したにもかかわらず再び遊技球流出口25から第2遊技球誘導部10c内に戻ってきた戻り球は、前面誘導部29に沿って下方へ流下することとなる。このとき、逆流防止部材46が元の位置に戻っていることで、前面誘導部29は屈曲誘導面29aの下方で途切れた状態となっており、戻り球は下方に形成された排出部60に流入する。排出部60は筒状であって、その下端部には排出口61をなす開口が形成されており、戻り球はこの排出口61から遊技領域1aへ排出されるようになっている。
図9(a)に示すように、この排出口61から排出された遊技球が流下する遊技領域1aは、第1遊技球誘導部10aを遊技領域1aの後方側に配したことで形成された遊技領域1aであり、遊技盤本体1bの前面に取り付けられた遊技領域形成部18によって形成されている。この遊技領域形成部18には、流下案内部材19が設けられており、遊技球は遊技領域1aの中央方向に誘導されるようになっている。
なお、流下案内部材19の変形例として、図9(b)に示すように排出口61の下方に、遊技領域1aの中央方向へ向かって湾曲する板状の流下案内部材62を設けるようにしても良い。この場合は、板状の流下案内部材62を第2遊技球誘導部10cと一体に形成しても良いし、別体の部品として取り付けるようにしても良い。
以上のことから、第2遊技球誘導部10cは、中間遊技球誘導部10bからの遊技球を遊技領域面方向にその誘導方向を変換する屈曲誘導面29aの下方に排出部60を形成したこととなる。
また、第2遊技球誘導部10c、若しくは第1遊技球誘導部10aの前方位置に形成された遊技領域1aに、排出部60から排出された遊技球を遊技領域1aの中央方向に流下案内する流下案内部材19を設けるようにしている。
そして、以上のように構成される遊技球誘導部10を備える遊技盤1を前面枠120に取り付けることで、遊技球誘導部10は、その下端部において発射装置160の発射球ガイド部材162と連通するようになっている。これにより、発射装置160から発射された遊技球が、発射球ガイド部材162を通って遊技球誘導部10(第1遊技球誘導部10a)に流入することとなる。
ここで、発射球ガイド部材162は、左右幅の広くなった遊技球誘導部10の下端部における略中央に接続するようになっており、かつ、下端部より上端部が遊技盤1の前面側から見て左側に位置するように斜めに配設されている。この発射球ガイド部材162の傾斜角度は、その先端が、遊技球誘導部10が最も左側端側に突出した部分に向くような傾斜角度とされている。よって、発射装置160から発射された遊技球は、遊技球誘導部10が最も左側端側に位置する部分の付近まで、すなわち第1遊技球誘導部10aの途中まで左右の側壁に触れずに上方向へ移動した後、湾曲した部分に沿って第1遊技球誘導部10aの上方部へ誘導されるようになっている。
第1遊技球誘導部10aの上方部へ誘導された遊技球は、その上方部に連続する中間遊技球誘導部10bに流入する。この中間遊技球誘導部10bによって、まず、遊技盤本体1bの後面側の第1遊技球誘導部10aで遊技盤本体1bの面方向に沿って誘導された遊技球が、遊技盤本体1bの前面へ向かって斜め前方に誘導される。中間遊技球誘導部10bによって遊技盤本体1bの前面へ向かって誘導された遊技球は、中間遊技球誘導部10bと第2遊技球誘導部10cの境界部分に設けられた逆流防止部材46に衝突する。逆流防止部材46は、中間遊技球誘導部10b側から遊技球が衝突することで前方へ撓み、第2遊技球誘導部10cの屈曲誘導面29aとともに前面誘導部29を形成する。そしてこの前面誘導部29により、遊技盤本体1bの前面へ向かって斜め前方に誘導された遊技球が、遊技盤本体1bの前面側(遊技領域1a)へ遊技盤本体1bの面方向に沿うように誘導され、遊技球流出口25から排出される。
なお、略円弧状に形成された遊技球誘導部10において、上方端部に位置する第2遊技球誘導部10cは最も曲率が大きい部分であり、遊技球を遊技領域1aの中央方向へ誘導する機能も有するまた、略円弧状に形成された遊技球誘導部10において、上方端部に位置する第2遊技球誘導部10cは最も曲率が大きい部分であり、遊技球は第2遊技球誘導部10cの外側の壁(前面側から見て左側の内側壁)に接触しながら安定して進行する。よって、安定して遊技球を遊技盤本体1bの後面から前面に誘導することができ、ムラ飛び等を防止できる。
遊技領域1aに至った遊技球は、図示しない障害釘などにより流下方向を変更されながら下方へ流下することとなるが、その多くが変動表示装置4の上部に配された鎧部材7の上部に至る。この鎧部材7の上面は、大部分が左側へ下るような傾斜とされており、ここに流下した遊技球は主に遊技盤1の左側へと流下誘導される。
鎧部材7の傾斜によって遊技球が誘導される遊技盤1の左側部においては、従来は遊技球誘導部10が遊技盤本体1bの前面にあったことから、遊技球誘導部10と変動表示装置4の間の狭い領域しか確保できず、単に遊技球を下方へ流下させるのみとなっていた。これに対し、本実施形態の弾球遊技機100では、遊技球誘導部10の大部分を遊技盤本体1bの後面側に配設することによって、その部位の前面に遊技領域1aが拡大されており、多彩な流下態様が形成できるようにされている。また、従来よりも変動表示装置4を大型にすることも可能となり、より興趣の高い遊技機とすることが可能となっている。また、例えば、遊技領域形成部18に、その後方に配された遊技球誘導部10の延在方向に沿って複数の発光部材(例えばLED)を備え、発射球の移動に対応して発光部材を移動点滅することで発射状態を確認できるようにしても良い。
そして、拡大された遊技領域1aを形成する遊技領域形成部18には、流下案内部材19が設けられ、これによって、遊技球の流下方向を遊技盤1の中央方向へ変更するようになっており、普通変動入賞装置3などへの入賞を可能としている。すなわち、左側方に拡大した遊技領域1aを効率よく活用することが可能となっている。
ここで、遊技球の発射勢が弱かった場合において、逆流防止部材46を十分に撓ませられず、もしくは、逆流防止部材46まで到達せずに発射装置160側へ戻ってきた戻り球は、発射球ガイド部材162の左右に設けられたファール球回収部135によって回収されるようになっている。また、第2遊技球誘導10cに達したが、発射勢が弱く遊技球流出口25から流出しなかった戻り球、もしくは、遊技球流出口25から遊技領域1aに流出したにもかかわらず再び遊技球流出口25から第2遊技球誘導部10c内に戻ってきた戻り球は、前面誘導部29に沿って下方へ流下することとなる。このとき、逆流防止部材46は元の状態に戻っていて、前面誘導部29は屈曲誘導面29aの下方で途切れており、戻り球は排出部60に流入して下端部に形成された排出口61から排出されるようになっている。このように排出された遊技球は、遊技領域形成部18に設けられた流下案内部材19によって遊技盤1の中央方向へ誘導され、有効に活用されるようになっている。
以上のことから、前面側に遊技領域1aが形成された遊技盤1と、該遊技盤1の下方に配設されて遊技領域1aに向けて遊技球を発射する発射装置160と、を備え、該遊技盤1に該発射装置160から発射された遊技球を遊技領域1aの上方部に誘導する遊技球誘導部10を備えて該誘導した遊技球を該遊技球誘導部10の上部の導出部(遊技球流出口25)から遊技領域1aに向けて導出するようにした弾球遊技機100において、遊技球誘導部10は、当該遊技球誘導部10の下部を構成し、誘導部が遊技領域面よりも後方側に配設される第1遊技球誘導部10aと、当該遊技球誘導部10の上部を構成し、誘導部が遊技領域面よりも前方側に配設されるとともに導出部を有する第2遊技球誘導部10cと、第1遊技球誘導部10aと第2遊技球誘導部10cとの間に介在され、該第1遊技球誘導部10aからの遊技球を前方側に案内する屈曲した誘導部を有する中間遊技球誘導部10bと、を有し、遊技盤1における第1遊技球誘導部10aの前方位置に遊技領域1aを形成する一方、第2遊技球誘導部10cの下部に、当該遊技球誘導部10で誘導された遊技球のうち導出部から遊技領域1aに導出されずに下方に流下した遊技球を遊技領域1aに排出可能な排出部60を設けたこととなる。
なお、第1遊技球誘導部10aは、遊技球を上方に誘導するとしているが、完全に鉛直方向に向いているものであっても良いし、完全に鉛直方向に向いていなくても良く、例えば、多少湾曲していても良い。また、第1遊技球誘導部10aは遊技盤1の後面側に配設されていれば良く、後面上に配設されるものの他、一部または全部が後面に埋設されているもの、後面から離れて(中間遊技球誘導部10bとの接続部分を除いて)配設されるものも含む。
また、逆流防止部材46は平板状の部材としたが、前方に撓んだ状態で前面誘導部29をなす中間遊技球誘導部10b側の面29bが、徐々に前側への傾きが小さくなるような曲面となるようにすれば、より遊技球の誘導が滑らかになる。このために、逆流防止部材46を前側に突出するように全体が湾曲した形状としても良い。ただしこの場合は、中間遊技球誘導部10bの前方端部を閉鎖した状態において、逆流防止部材46が溝部26内に突出することとなるので、その突出量を戻り球の流下を妨げない程度とすることが望ましい。
また、逆流防止部材46は、金属製に限られず、可撓性を有し、やわらかく即座に常態に復帰する(撓んだ状態のままとならない)材質のものであれば良い。また、例えば、一端(一部)が回動可能に軸支され、中間遊技球誘導部10bの前方開口を開放した状態と閉鎖した状態とに変換可能な部材としても良い。
また、逆流防止部材46は、第2遊技球誘導部10cと中間遊技球誘導部10bの境界部分に設けるとしたがこれに限られるものではなく、第2遊技球誘導部10cに設けるようにしても良いし、中間遊技球誘導部10bに設けるようにしても良い。
また、逆流防止部材46を設けずに、発射された遊技球が中間遊技球誘導部10bから屈曲誘導面29aへ向かって排出部60を飛び越えるような構成としても良い。
また、第2遊技球誘導部10cの長さを長くして遊技球を確実に誘導できるようにしても良い。この場合、戻り球が発生し易くなるが、逆流防止部材46を設けたことで、戻り球を確実に排出でき、問題が発生することがない。
また、逆流防止部材46に加え、従来のように第2遊技球誘導部形成部材24に一端が固定され、他端部は、遊技球流出口25の前方を覆うように湾曲した戻り球防止部材を設けるようにしても良い。さらに、戻り球防止部材の先端部の湾曲方向を後方向となるように構成すれば、遊技領域1aの後方に配された第1遊技球誘導部10aから遊技盤本体1bの前面方向に誘導された遊技球を、確実に遊技盤本体1bの面方向(遊技領域1aの面方向)に沿って誘導できる。
また、第1遊技球誘導部10a、中間遊技球誘導部10b、第2遊技球誘導部10cはそれぞれ別部材で構成されるとしたが、例えば、第1遊技球誘導部10aと中間遊技球誘導部10bあるいは第2遊技球誘導部10cと中間遊技球誘導部10bが一体成型されていてもよい。
次に、遊技球誘導部の第1変形例について図10を参照して説明する。なお、基本的には上述した実施形態における遊技球誘導部10と同様の構成を有しており、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
本変形例の遊技球誘導部10は、溝状の凹部11の前壁11aに配される金属板32のかわりに導電性樹脂50を配している。このように導電性樹脂50を用いることで、中間遊技球誘導部構成部材37の前方内側面45と接続する上方端部近傍を曲面にすることができ、前方向への屈曲部分をより手前側から形成できるので、遊技球をより滑らかに誘導できるようになる。
なお、導電性樹脂50として透明な樹脂を用い、その前方部分の遊技盤本体1b、さらにその前方に位置する遊技領域形成部18を透明な部材で構成し、遊技盤本体1bの後面側に配設された遊技球誘導部10を通過する遊技球を視認可能とするようにしても良い。これにより、発射された遊技球の確認をすることができるとともに遊技盤1の装飾の一部とすることができ、さらに、ファール球の発生など、遊技球誘導部10内で発生した異常をより簡単に確認することができるようになる。
次に、遊技球誘導部の第2変形例について図11を参照して説明する。なお、基本的には上述した実施形態における遊技球誘導部10と同様の構成を有しており、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
本変形例の遊技球誘導部10は、そのほとんどが遊技盤本体1bの前面に埋設されている。この遊技球誘導部10は、遊技盤本体1bの前面に形成された溝状の凹部11と、この溝状の凹部11に取り付けられた誘導部形成部材13を備え、その前面側を覆うように、遊技領域形成部材17、第2遊技球誘導部形成部材24、遊技領域区画部材(図示略)が配されることで筒状の遊技球誘導部10が形成されるようになっている。
溝状の凹部11は、遊技盤1の前面側から見て左側にあって、遊技盤本体1bの下端部から上端部の近傍まで上下に延在し、かつ、遊技盤本体1bの左側面に向かって突出する略円弧状に形成されている。また、誘導部形成部材13は、遊技盤本体1bに形成された溝状の凹部11と同様の略円弧状に形成され、その延在方向に沿って溝状(断面コ字状)の流路形成溝13aが形成されていて、前面側に開口するように溝状の凹部11内に配されている。さらに、誘導部形成部材13の前端部には、複数のねじ穴15a,15a,…を有する鍔状の取付片15が形成され、ねじによって遊技盤本体1bの前面に固定できるようになっている。すなわち、誘導部形成部材13は、溝状の凹部11の内周面を覆うように遊技盤1(遊技盤本体1b)の前面側に埋設されている。
また、流路形成溝13aの先端部から所定の範囲の奥手側壁(底壁)は、上端部に向かって前方向に傾斜した誘導傾斜部14となっていて、遊技球誘導部10を上方向に移動する遊技球を斜め前方向、すなわち、遊技盤1の表面に向かう方向に誘導するようになっている。
そして、遊技盤本体1bの前面側には、上述の遊技球誘導部と同様に第2遊技球誘導部形成部材24、遊技領域形成部材17、遊技領域区画部材(図示略)が配され、これによって流路形成溝13aの前面側の開口が覆われるようになっている。このうち、第2遊技球誘導部形成部材24は誘導傾斜部14と対向する位置に配され、流路形成溝13aとともに遊技球を前方向に誘導する中間遊技球誘導部10bを形成するとともに、遊技領域1aの前面側に第2遊技球誘導部10cを形成する。なお、逆流防止部材46は、第2遊技球誘導部形成部材24に固定された状態で取り付けられている。また、遊技領域形成部材17、遊技領域区画部材(図示略)によって流路形成溝13aの前面側の開口が覆われることで、遊技盤1の前面に埋設された状態で第1遊技球誘導部10aが形成されることとなる。以上のような構成によって、遊技盤1(遊技盤本体1b)の前面に埋設された状態で遊技球誘導部10が形成されている。
このように第1遊技球誘導部10aを遊技盤本体1bの前面に埋設した場合でも、上述と同様に、遊技盤本体1bの前面側に突設された第2遊技球誘導部10c内で発生した戻り球を排出部60から排出する構成とすることが可能である。特に、第1遊技球誘導部10aを遊技盤本体1bの前面に埋設した場合は、遊技盤1の後面に配される機構体の配置などを変更する必要が無い。また、第1遊技球誘導部10aから第2遊技球誘導部10cへの屈曲部分を緩やかにすることができる。
以上のことから、第1遊技球誘導部10aを遊技盤1に埋設するようにしたこととなる。
以上のような遊技機は、前面側に遊技領域1aが形成された遊技盤1と、該遊技盤1の下方に配設されて遊技領域1aに向けて遊技球を発射する発射装置160と、を備え、該遊技盤1に該発射装置160から発射された遊技球を遊技領域1aの上方部に誘導する遊技球誘導部10を備えて該誘導した遊技球を該遊技球誘導部10の上部の導出部(遊技球流出口25)から遊技領域1aに向けて導出するようにした弾球遊技機100であって、遊技球誘導部10は、当該遊技球誘導部10の下部を構成し、誘導部が遊技領域面よりも後方側に配設される第1遊技球誘導部10aと、当該遊技球誘導部10の上部を構成し、誘導部が遊技領域面よりも前方側に配設されるとともに導出部を有する第2遊技球誘導部10cと、第1遊技球誘導部10aと第2遊技球誘導部10cとの間に介在され、該第1遊技球誘導部10aからの遊技球を前方側に案内する屈曲した誘導部を有する中間遊技球誘導部10bと、を有し、遊技盤1における第1遊技球誘導部10aの前方位置に遊技領域1aを形成する一方、第2遊技球誘導部10cの下部に、当該遊技球誘導部10で誘導された遊技球のうち導出部から遊技領域1aに導出されずに下方に流下した遊技球を遊技領域1aに排出可能な排出部60を設けるようにしている。
したがって、遊技球誘導部10の下部を構成する第1遊技球誘導部10aを遊技領域面より後方側に配設することにより、その部分に遊技領域1aを形成することが可能となり、遊技領域1aを従来よりも広くすることができ、例えば、大型の変動表示装置等を配設しても、遊技領域1aを確保することが可能となる。
また、遊技球誘導部10の上部を構成する第2遊技球誘導部10cが、遊技領域1aに向けて遊技球を導出する導出部(遊技球流出口25)を有し、該導出部から導出されなかった遊技球を排出する排出部60を備えたことにより、戻り球による不具合を防止できる。すなわち、第2遊技球誘導部10c内の戻り球は排出部60から遊技領域1aに排出されるので、その戻り球により球突き状態が発生して、遊技領域1aに遊技球を導出できないような発射の不具合を防止できる。特に、第1遊技球誘導部10aを遊技領域1aよりも後方側に配設した場合には、戻り球の発生状況等が確認しがたくなることから、排出部60を備えることでこのような戻り球の発生を防止することでより効果が得られるものとなる。
また、第1遊技球誘導部10aを遊技盤1の後面に配設するようにしている。
したがって、第1遊技球誘導部10aを遊技盤1の後面に配設するようにしたので、より簡単な構成で遊技領域1aを拡大することが可能となる。
また、第1遊技球誘導部10aを遊技盤1に埋設するようにしている。
したがって、第1遊技球誘導部10aを遊技盤1に埋設するようにしたので、遊技盤後面の機構体の配置等を変更することなく、第1遊技球誘導部10aの前方位置に遊技領域1aを形成することが可能となる。
また、第2遊技球誘導部10cは、中間遊技球誘導部10bからの遊技球を遊技領域面方向にその誘導方向を変換する屈曲誘導面29aの下方に排出部60を形成している。
したがって、第2遊技球誘導部10cは、中間遊技球誘導部10bからの遊技球を遊技領域面方向にその誘導方向を変換する屈曲誘導面29aの下方に排出部60を形成したので、効率よく戻り球を遊技領域1aに排出することが可能となる。すなわち、屈曲誘導面29aは導出される遊技球が接する面であり、戻り球もこの屈曲誘導面29aに沿って戻ることとなるので、屈曲誘導面29aに排出部60を形成することで確実に戻り球を排出できる。
また、第2遊技球誘導部10cと中間遊技球誘導部10bとの間の誘導部を閉鎖可能に設けられて、該中間遊技球誘導部10bから第2遊技球誘導部10cへの遊技球の通過を許容する一方、該第2遊技球誘導部10cから中間遊技球誘導部10bへの遊技球の通過を防止する逆流防止部材46を設けるようにしている。
したがって、第2遊技球誘導部10cと中間遊技球誘導部10bとの間の誘導部を閉鎖可能に設けられて、該中間遊技球誘導部10bから第2遊技球誘導部10cへの遊技球の通過を許容する一方、該第2遊技球誘導部10cから中間遊技球誘導部10bへの遊技球の通過を防止する逆流防止部材46を設けたので、中間遊技球誘導部10bへの遊技球の逆流を確実に防止できるとともに、戻り球を確実に排出部60に導くことが可能となる。
また、第2遊技球誘導部10c、若しくは第1遊技球誘導部10aの前方位置に形成された遊技領域1aに、排出部60から排出された遊技球を遊技領域1aの中央方向に流下案内する流下案内部材19を設けるようにしている。
したがって、第2遊技球誘導部10c若しくは第1遊技球誘導部10aの前方位置に形成された遊技領域1aに、排出部60から排出された遊技球を遊技領域1aの中央方向に流下案内する流下案内部材19を設けたので、排出球が無駄球となることを防止できる。
すなわち、戻り球が排出部60から排出される場合には、比較的遊技領域1aの側方部で排出されることとなるが、このような場合でも流下案内部材19を備えることにより、排出された遊技球を変動入賞装置などが設けられる遊技領域1aの中央方向に集めることができる。
なお、本発明の弾球遊技機は、弾球遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての弾球遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。