JP4448688B2 - 液体噴射装置及びその駆動方法 - Google Patents
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図1は、本実施の形態にかかるプリンタ1の外観を示す斜視図である。
図2は、プリンタ1の外部ハウジング2を取り外した状態の外観を示す斜視図である。
プリンタ1には、下部シャーシ6と、このプリンタ1の幅方向である主走査方向に延びるメインフレーム7と、そのメインフレーム7の両側に立設され、同プリンタ1の奥行き方向である副走査方向に平行な一対のサイドフレーム8a,8bとが設けられている。これら一対のサイドフレーム8a,8bの間には、各色用のノズル(図示略)を多数個有する記録ヘッド9が取り付けられたキャリッジ10を主走査方向にガイドする主ガイド軸11と副ガイド軸12とが副走査方向に所定の間隔を隔てて設けられている。主ガイド軸11がキャリッジ10の後部に挿通され、そのキャリッジ10の前部が副ガイド軸12によって下から支持されることにより、記録ヘッド9とその記録ヘッド9に対向して配置される案内部材としてのプラテン13との間のクリアランス(所謂プラテンギャップ)が規定されている。
同図に示すように、プリンタ1は、プリンタコントローラ50とプリントエンジン51とを備えている。プリンタコントローラ50は、外部インタフェース(外部I/F)52と、各種データを一時的に記憶するRAM53と、制御プログラム等を記憶したROM54と、CPU等を含んで構成された制御部55と、クロック信号CLKを発生する発振回路56と、記録ヘッド9へ供給するための駆動信号COMを発生する駆動信号発生回路57と、内部インタフェース(内部I/F)58とを備えている。一方、プリントエンジン51は、上記制御部55とともにヘッド走査手段を構成するキャリッジモータ14や、搬送用モータ15、及び記録ヘッド9の電気駆動系59を含んで構成されている。
外部I/F52は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データをホストコンピュータ(例えばパーソナルコンピュータ等)から受信したり、制御部55から出力されるビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)等をホストコンピュータに対して送信する。
図3に示すように、この電気駆動系59は、温度検出手段としての温度検出センサ61、デコーダ62、シフトレジスタ回路63、ラッチ回路64、レベルシフタ回路65、スイッチ回路66、及び圧電振動子31を備えている。なお、デコーダ62、シフトレジスタ回路63、ラッチ回路64、レベルシフタ回路65、スイッチ回路66及び圧電振動子31はそれぞれ、記録ヘッド9の各ノズル46毎に設けられている。
まずデコーダ62は、内部I/F58を介して入力される印字データSIに基づいて、上記駆動信号COM中のパルス波形の取り込みに必要なパルス選択データを生成する。本実施の形態においては、インク滴のフル吐出動作(所謂ベタ埋め)を実施する場合を想定しており、この場合にあっては、デコーダ62は当該ベタ埋めに対応する印字データSIをもとにパルス選択データを生成する。
<第1の波形モード>
図6(a)は、第1の波形モード(T≦40℃)に対応した通常波形(SD)を示す波形図である。
図6(b)は、第2の波形モード(T>40℃)に対応した高温波形(SD)を示す波形図である。
ここで、ヘッド駆動制御とは、記録ヘッド9に供給する駆動波形を環境温度に応じてより適切なものとするための制御である。具体的には、以下に述べるように、プリンタ1の使用時の環境温度に応じて波形モードを変更(このとき記録ヘッド9の走査数を併せて変更)し、更には、その決定した波形モードに対応する駆動波形に対し適宜温度補正を行うことを特徴としている。この制御ルーチン(図7)はROM54に記憶され、印刷データの受信時に制御部55によって実行される。
(1)プリンタ1は、その使用時の環境温度として温度検出センサ61により検出される記録ヘッド9の周辺域の温度Tが所定温度(例えば40℃)以下のときには、駆動信号COM中の各パルス波形PWをそれぞれ取り込み、駆動周波数fD を有する通常波形を発生させる第1の波形モードを実行する。一方、温度検出センサ61により検出される温度Tが上記40℃を超えているときには、駆動信号COM中の各パルス波形PWを1つ置きに取り込み、駆動周波数1/2fD を有する高温波形(SD)を発生させる第2の波形モードを実行する。そして、各波形モードでは記録ヘッド9の移動速度を同一速度とし、第2の波形モードのときには、記録ヘッド9の走査数を第1の波形モードのときの2倍とするようにした。
(変形例1)記録ヘッド9の構成としては、上記実施の形態に記載したような圧電振動子31の変形によって振動板37を変位させ、それによって圧力室39内の容量を変化させることによりインク滴を吐出させる所謂たわみ振動型の駆動方式のものに限らず、例えば、次のような構成でもよい。即ち、圧電振動子の充電による変形(収縮)で圧力室を膨張させる一方、放電による変形(伸張)で圧力室を収縮させ、それによって圧力室内の容量を変化させることによりインク滴を吐出させる所謂縦振動型の駆動方式の記録ヘッドでもよい。
(変形例6)上記実施の形態では、液体噴射装置として、ラックなどに収納した状態で使用することを想定したボックス形のプリンタ1に適用したが、こうした態様のプリンタ1に限らず、その他の形状であってもよい。
(技術的思想1)主走査方向に往復動する記録ヘッドから液体滴を吐出して印刷を行う液体噴射装置において、
前記記録ヘッドの周辺域の温度を検出する温度検出手段と、
第1周波数の第1駆動波形を発生させるための第1の波形モードと、前記第1周波数の1/N倍(N>2)に設定される第2周波数の第2駆動波形を発生させるための第2の波形モードとが設定され、それら各波形モードを前記温度検出手段により検出される温度に応じて切り替え制御するモード切替手段と、
前記モード切替手段より出力されるモード信号に基づき、前記各波形モードにそれぞれ対応する駆動波形のヘッド駆動信号を発生させる信号発生手段と、
前記第2の波形モードのとき、前記記録ヘッドの移動速度を前記第1の波形モードのときの2/N倍とし、前記記録ヘッドの走査数を前記第1の波形モードのときの2倍とするヘッド走査手段と、を備え、
前記モード切替手段は、
前記温度検出手段により検出される温度が所定温度以下のとき前記第1の波形モードとし、前記温度検出手段により検出される温度が前記所定温度を超えているとき前記第2の波形モードとするよう前記切り替え制御を行う、
ことを特徴とする液体噴射装置。
Claims (2)
- 主走査方向に往復動する記録ヘッドから液体滴を吐出して印刷を行う液体噴射装置において、
前記記録ヘッドの周辺域の温度を検出する温度検出手段と、
第1周波数の第1駆動波形を発生させるための第1の波形モードと、1回の主走査において前記記録ヘッドから吐出される液体滴の数が前記第1の波形モードのときの半分となるように、前記第1周波数の1/2倍に設定される第2周波数の第2駆動波形を発生させるための第2の波形モードとが設定され、それら各波形モードを前記温度検出手段により検出される温度に応じて切り替え制御するモード切替手段と、
前記温度検出手段により検出される温度に応じて、前記各波形モードにそれぞれ対応する駆動波形の各パルス波形を補正する補正手段と、
前記モード切替手段より出力されるモード信号に基づき、前記各波形モードにそれぞれ対応する駆動波形のヘッド駆動信号を発生させる信号発生手段と、
前記記録ヘッドの移動速度を前記第1の波形モードと前記第2の波形モードとで同一の速度とし、前記第2の波形モードのとき、前記記録ヘッドの1走査分に対応した記録領域のうち1回目の走査で液体滴が吐出されなかった領域についての吐出動作を2回目の走査によって補間させるべく、1走査分に対応する各記録領域での前記記録ヘッドの走査数を前記第1の波形モードのときの2倍とするヘッド走査手段と、を備え、
前記モード切替手段は、
前記温度検出手段により検出される温度が所定温度以下のとき前記第1の波形モードとし、前記温度検出手段により検出される温度が前記所定温度を超えているとき前記第2の波形モードとするよう前記切り替え制御を行う構成とされ、1つの印刷ジョブに基づく印刷の開始時に前記第1の波形モード又は第2の波形モードを指示するための前記モード信号を出力し、
前記1つの印刷ジョブで複数ページの印刷が指示されるときには、当該1つの印刷ジョブに基づく印刷が終了するまでページ毎に検出される温度に応じたパルス波形の温度補正を行うが、当該1つの印刷ジョブに基づく印刷途中では前記切り替え制御を行わない、ことを特徴とする液体噴射装置。 - 記録ヘッドを主走査方向に往復動させ、前記記録ヘッドから液体滴を吐出させて印刷を行う液体噴射装置の駆動方法において、
1つの印刷ジョブに基づく印刷の開始時に、前記記録ヘッドの周辺域の温度が所定温度以下であるか否かを判断し、
前記温度が前記所定温度以下のとき、第1周波数の第1駆動波形をもとに、前記記録ヘッドをn回走査させて記録動作を行わせる第1の波形モードを実行し、
前記温度が前記所定温度を超えているとき、1回の主走査において前記記録ヘッドから吐出される液体滴の数が前記第1の波形モードのときの半分となるように、前記第1周波数の1/2倍に設定される第2周波数の第2駆動波形をもとに、前記第1の波形モードのときと同一の移動速度で、前記記録ヘッドの1走査分に対応した記録領域のうち1回目の走査で液体滴が吐出されなかった領域についての吐出動作を2回目の走査によって補間させるべく、n走査分に対応する記録領域で前記記録ヘッドを2n回走査させて記録動作を行わせる第2の波形モードを実行し、
前記1つの印刷ジョブに基づく印刷を複数のページにわたって行う場合には、各ページ毎に前記記録ヘッドの周辺域の温度に応じてヘッド駆動信号の各パルス波形の補正を行うが、前記1つの印刷ジョブに基づく印刷を前記第1の波形モード又は前記第2の波形モードで開始した後は、当該1つの印刷ジョブに基づく印刷が終了するまで、他の波形モードへの切り替えを行わないようにした
ことを特徴とする液体噴射装置の駆動方法。
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