JP4448231B2 - 膨張制御ラバールノズルを有する吹錬用上吹きランス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転炉などにおける吹錬用上吹きランスに関するもので、特に、実用的に優れたラバールノズルを先端に有する吹錬用上吹きランスに係る。
【0002】
【従来の技術】
例えば、転炉内での反応は、転炉吹錬用上吹きランスのラバールノズルから噴出する超音速酸素噴流が、鋼中の炭素と反応する脱炭反応である。この脱炭反応は、吹錬初期と吹錬後期では、反応律速となる反応過程が異なると言われている。吹錬初期の炭素の含有量の多い溶鋼に対しては、酸素の供給律速となるので、出来るだけ大量の酸素を供給することが必要とされる。即ち、酸素噴流の溶鋼浴面での流量流速(衝突圧力)を高くして、火点(酸素噴流と溶鋼浴の衝突面)の温度を高くとり、界面での反応を促進させた方が有利である。一方、吹錬後期の炭素含有量の少ない溶鋼に対しては、鋼中の炭素の拡散律速となるので、溶鋼の大きな攪拌性を確保することが重要となる。これと同時に、溶鋼中に溶解する酸素量を抑える目的から、供給酸素量(送酸量)はできるだけ減らすことも要求される(酸素の運動量確保と送酸量の低減の同時達成)。
【0003】
以上のように、吹錬初期と後期の両段階において、浴面上での酸素の運動量 (鋼浴面での衝突圧力)は、十分大きくすることが必要であるが、その一方で、送酸量は、それぞれの律速反応に応じて、増減できることが望ましい。ノズルの効率最大化を図る目的で、超音速酸素噴流の運動量(鋼浴面での衝突圧力)を最大にするためには、ノズルから噴出するガスの絶対静圧と、転炉内雰囲気圧力が等しくなるように膨張させることが必要である(これを適正膨張と言う)。
【0004】
ところが、この適正膨張条件は、ランス二次圧力を決定すると、ラバールノズルのスロート口面積と吹き出し口の面積の比率(ラバールノズルの面積比)によって、一意的に決まってしまう。このため、送酸流量を変えるために二次圧力を変化させると、ノズルの出口の圧力が、不適正な膨張圧力となるので、ノズルの効率が著しく下がる。即ち、吐出酸素噴流の運動量が急速に減衰する。例えば、吹錬初期に最大の脱炭効率を確保するために、ラバールノズルスロート口面積と吹き出し口面積の比を、ランス二次圧力高圧において適正膨張するように設計する(面積比を大きくする)と、低圧において、過膨張となる。このため、吹錬後期の低圧操業(低送酸量操業)では、ノズル内部に衝撃波が生じ、ノズルのエネルギー効率が極端に低下する(即ち、鋼浴面での衝突圧力が極端に低下する)上に、吐出ガスの脈動等の影響でガス噴出が不安定となり、操業上、望ましくない。これに対して、例えば、特開昭62−230928号公報では、ノズルスロート開口部に、送酸量を調整するニードル弁をつけたラバールノズルが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のラバールノズルでは、適正膨張させることができる二次圧力が1点である。従って、ランス二次圧力を調整するだけで、ノズルの効率を下げずに、ガス流量を増減させることはできない。この問題を解決する装置として、前記した特開昭62−230928号公報がある。しかし、この装置では、スロート面積を変えることはできるが、ランスの上部に機械的な駆動装置を設ける必要があり、実用的ではない。
【0006】
一方、特許第2688310号公報、特開平6−73434号公報には、ラバールノズルの吹き出し口と、スロート口の間に、燃料ガス供給口を備えたラバールノズル及び、その操業方法が開示されている。ところが、これらの発明は、単に、酸素と燃料ガスの混合を促進して、効率よく燃焼させ、真空処理槽内の温度工程能力を改善・地金付着の防止を図るためのものである。これらの発明によって、酸素ガス主流の膨張強度をコントロールし、ラバールノズル内に形成される衝撃波を緩和して、吐出酸素噴流の運動量を増加させる効果についての認識は全く述べられていない。
【0007】
また、本発明者らは、既に、特願平11−355350号において、ラバールノズルのスロート口と吹き出し口の間の内面に、ガス吹き出し用の吹き出し孔を設けた新しいラバールノズルを開示している。本ラバールノズルを有するランスは、広いランス二次圧範囲において、高い衝突圧力特性を発揮するので、優れた脱炭能力を有するが、複数のラバールノズルに対する吹き出し孔の流路取り合いが複雑となり、銅鋳物としての製作に大きなコストがかかることが問題である。また、小さな吹き出し孔を有する銅鋳物を製作することも、技術的に極めて難しい。
【0008】
このような問題点を鑑み、本発明では、広いランス二次圧力範囲において、鋼浴面での衝突圧力を高く保つことができ、且つ、製作も容易なラバールノズルを有する吹錬用上吹きランスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この問題点を解決するための本発明に係る請求項1は、酸素ガスを噴出する金属吹錬用上吹きランスにおいて、該ランスの先端に装着するラバールノズルの一部を、はめ込み構造体とし、静止溶融金属面からの直接輻射が遮蔽される部分のみで該ランスと該はめ込み構造体との間に隙間が設けられており、該隙間の一端が、ランス二次圧容器に開口し、該隙間の他端が、該ラバールノズルのスロート口と吹き出し口との間のラバールノズル内面に存在する小孔において開口していることを特徴とする吹錬用上吹きランスである。また、請求項2は、酸素ガスを噴出する金属吹錬用上吹きランスにおいて、該ランスの先端に装着するラバールノズルの一部を、はめ込み構造体とし、該ランスと該はめ込み構造体の間に隙間を設け、該ランスの底面は該隙間静止溶融金属面からの直接輻射が入射する部分から遮蔽る形状に形成されており、該隙間の一端が、ランス二次圧容器に開口し、該隙間の他端が、該ラバールノズルのスロート口と吹き出し口との間のラバールノズル内面に存在する小孔において開口していることを特徴とする吹錬用上吹きランスである。更に、請求項3は、請求項1又は2のランスにおいて、はめ込み構造体とランスの固定手段が、焼き填め、冷やし填め又はネジ込みのいずれかの手段であることを特徴とする吹錬用上吹きランスである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、吹錬用上吹きランスの横断面の一例を示した図である。一般に、ラバールノズル1は、吹錬用ランスの先端部に1〜5個装着されるが、この例は複数個装着した場合の一つについて例示している。ランス二次圧容器4に所定の内圧で蓄えられた酸素は、このラバールノズル1を介して、転炉内に噴出される。また、通常、ランス3の先端は、銅鋳物で製作されており、転炉などの高温容器内に挿入されるので、輻射加熱による熱変形を抑える目的で、冷却水路5が縦横にめぐらされている。
【0011】
はめ込み構造体2は、中空の内面テーパー構造となっており、ランス本体3とは、切り離された構成物である。このはめ込み構造体2を、ランス本体3のくぼみ部3aに挿入して、はめ込み構造体2の内面テーパー部とランス本体3のテーパー部とを繋げ、1つのラバールノズル1を形成する。図2は、ラバールノズル1周辺を拡大して示したものである。図2の断面では、はめ込み構造体2外周とランス本体3との間に隙間6が空いている。隙間6は、はめ込み構造体2の外周壁及び下面壁と、ランス本体3のくぼみ部3a壁の間に形成され、その一端は、ランス二次圧容器4にあるガス流入孔6aに繋がっており、その他端は、ラバールノズル1のテーパー部内面にある小孔の吹き出し孔6bに通じている。
【0012】
図3は、はめ込み構造体2を抜き出して、斜めから眺めた模式図を示したものである。図中のA−Aのラインに沿って、縦に切った断面が、図2の断面図に相当している。図から明らかなように、外周凸部側面7aと外周凹部側面7bの間には、段差が存在する。図3に示した形状のはめ込み構造体2を、ランス本体3のくぼみ部3aに挿入した場合には、外周凹部側面7bとくぼみ部3a内壁の間に、4つの隙間6を形成する。この場合、外周凸部側面7aとくぼみ部3a内壁が、密着することで、4つの隙間6をお互いに仕切る役割をしている。
【0013】
図4は、図3のはめこみ構造体2の下面(1c側)を模式的に示した図である。斜線で示した領域と、白抜きの領域の間には、段差を有しており、斜線部分が凸になっている。従って、このはめ込み構造体2をランス本体3のくぼみ部3aの終端まで挿入すると、白抜きの領域に、矢印で示した方向に流れるガスの吹き出し孔6bが形成できる。このようにして、はめ込み構造体2を、ランス本体3のくぼみ部3aに挿入することで、ラバールノズル1を形成し、且つ、ラバールノズル1の途中に、吹き出し孔6bを形成することができる。これらの特徴がもたらす作用を以下に説明する。
【0014】
ラバールノズル1は、面積比(スロート口1b面積に対する吹き出し口1a面積の比)を大きくとって、ランス二次圧容器4の圧力が比較的高圧で、適正膨張できるように設計されている。従って、ランス二次圧の高圧操業では、ラバールノズル1は、最大のノズル効率での操業が可能である。ところが、ランス二次圧力を下げていくと、徐々に、適正膨張領域から外れて、過膨張となる。過膨張の場合、転炉内の圧力よりも、ノズルスロート口1bとノズル吹き出し口1aの間(テーパー部)の圧力が低くなるので、ラバールノズル1の内部空間(テーパー部のいずれかの位置)で衝撃波が生じやすく、このことにより、ノズルの効率が大きく下がってしまう。
【0015】
これに対して、ラバールノズルのテーパー部に吹き出し孔6bを有するラバールノズル1を用いると、ランス二次圧容器4より隙間6を介して、吹き出し孔6bから少量のガスを吹き出すことができる。このことによって、ラバールノズル1のテーパー部に沿って流れてきた境界層ガスが、吹き出し孔6bからの噴出ガスによって押し出され、その位置で境界層の剥離現象が引き起こされる。このことは、吹き出し孔6bにおいて、主流ガスの膨張を阻害することになり、実質的に、ラバールノズルの面積比を小さくすることと等価となる(即ち、スロート口1b面積に対する吹き出し口1c面積の比を有するラバールノズルと等価である)。従って、ラバールノズル1の拡がり部分の途中に吹き出し孔6bを備えることで、ランス二次圧容器4の圧力を小さくしても、主流のガス流れを適正膨張に調整することが可能である。このことにより、主流噴流のガス流速が高くなり、鋼浴面での衝突圧力は、高圧化することになる。このことにより、火点(酸素噴流と溶鋼浴の衝突面)の温度を高くとり、界面での脱炭反応を促進することができて、脱炭速度を向上(脱炭時間を短縮)させることができる。
【0016】
また、ランス二次圧容器4の圧力が高圧の場合も低圧の場合も、常に、吹き出し孔6bから、少量のガスを吹き出すことになる。これは、高圧時において、若干不利になる可能性が懸念されたが、大きな性能低下にはならないことが確認されている。
【0017】
ところが、図2から図4に示したような装置の場合、ラバールノズルの耐久性に問題が生じる。ラバールノズル内部へ照射する輻射熱の大部分は、ランス3の直下にある溶鋼面からの直接輻射であることが分かってきた。即ち、図2の太線の矢印で示した方向(静止溶鋼面から垂直に上がった鉛直線方向)から、大部分の輻射線が入射することになる。このように、強い輻射線の入射する部位に隙間6が存在すると、局所的な冷却水路5による冷却能力が、著しく低下して、大きな熱変形を引き起こすことが分かってきた。
【0018】
そこで、図5から図7に、以上の欠点を解消した本発明の態様を示した(図5から図7は、図2から図4の各図に対応する)。この場合、図5の太線の矢印の先(静止溶鋼面から垂直に上がった鉛直線方向、即ち、主たる輻射線の入射方向を示す)には、隙間6のガス吹きだし孔6bに繋がる流路は、存在しない。この場合、図6に示したはめ込み構造体2の例では、ランス本体3の他の部位に遮蔽される位置に、隙間6を形成する外周凹部側面7bが、3カ所存在する。ここで、他の部位とは、ランス底面3bのようなランス3の構成物を指しており、このような構成物によって輻射線は遮蔽される。勿論、このような形状に特定するものではなく、例えば、図8に示したように、ランス底面3bを下方に突き出して、積極的な遮蔽効果を狙ったランス3を用いることも有効である。図7は、図4と同じく、はめ込み構造体2の底面の凹凸を表したものであるが、ガス吹き出し孔6bの流路は、円周上の一方に偏った位置に、3つ存在している。
【0019】
図5、図9及び図10の組み合わせ(それぞれ、図2から図4の各図に対応)は、本発明の別の態様を示したものである。この場合、はめ込み構造体2とランス本体3の側壁間に形成する隙間6は、1系統(図9)であるが、吹き出し孔6bで、3系統に別れている(図10)。同様に、図11から図13の組み合わせ(それぞれ、図2から図4の各図に対応)は、はめ込み構造体2とランス本体3の側壁間に形成する隙間6は、1系統(図12)であるが、吹き出し孔6bで、2系統に別れている(図13)。
【0020】
本発明は、外周凸部側面7aとくぼみ部3a内壁の寸法精度を合わせ、十分に密着するように差し込まれた条件においては、固定方法の違いによる、大きな特性の差異は存在しない。ただし、はめ込み構造体2とランス本体3の密着性を高め、冷却水路5による水冷効果を高める目的で、焼き填め、冷やし填め、ネジ込みなどのいずれかのしっかりとした固定手段を用いることが望ましい。
また、本発明は、転炉の他に、真空脱ガス炉や、スクラップ溶解炉など、その他のラバールノズルを有する脱炭・脱リン溶解炉にも有効であることは言うまでもない。
【0021】
【実施例】
図14に、本発明の実施例と従来装置(吹き出し孔6bを有しない装置)を比較した実験結果を示す。図中の横軸は、ランス二次圧容器4内の容器ゲージ圧力であり、縦軸は、ノズル出口先端から1000mm離れた位置で測定された衝突圧力分布の最大値(最大衝突圧力、ゲージ圧力表示)である。△プロットが従来装置の結果であり、○プロットが、本発明装置の結果である。測定雰囲気の絶対静圧は、0.1MPa で一定である。また、ラバールノズル1のラバール部の全長 (1aから1bの距離)は100mmである。また、吹き出し孔6bのスリット隙間は、0.5mmであり、隙間6の側面流路隙間は、2.0mmである。ラバールノズルのスロート口(1a)径は、70mmであり、末広口(1b)径は、81mmであり、ガス供給口6bの位置でのラバールノズル1の口径(1c位置での口径)は、60mmである。
【0022】
従来装置のラバールノズルでは、ランス二次圧容器圧力低圧が、約0.5MPa 以下では、著しく衝突圧力が低下しているのに対して、本発明装置により、最大衝突圧力が改善され、より高衝突圧になっていることが分かる。この理由は、従来装置では、ランス二次圧力低圧においては過膨張となり、ノズル内部で生成する衝撃波が、噴流のエネルギー損失につながっているためである。また、ランス二次圧容器圧力が高圧条件においては、両者の特性に大きな差は認められない。
【0023】
表1に、本発明装置による場合と従来装置による場合について、脱炭能力を比較した実験結果を示す。本実験では、270トン転炉において、4つのラバールノズル1を有するランスを用い、送酸量に応じて、ランス二次絶対圧力を調整して、噴流強度のコントロールを行った。吹錬時間全体で送り込んだ全酸素量(全送酸量)に対する累計の送酸量が、(1)0〜80%、(2)80〜100%の各時間帯に対して、表1に示す条件No.に対応する条件(ランス二次圧力容器圧力は、ゲージ圧力)で、送酸している。各吹錬条件No.とも、全送酸量は一定であり、ORP前処理条件、底吹き条件など、他の吹錬条件も、すべて一定条件下で実施している。最右欄に、吹き止め時の溶鋼炭素濃度を示しているが、本発明装置による方が、溶鋼炭素濃度を低くできることが分かる。これは、本発明装置は、吹錬後期(全送酸量に対する割合80%以上)において、送酸量を抑えながらも、溶鋼への衝突圧力が増大させることができるので、火点での反応性や溶鋼の攪拌性が高まり、低炭素条件での脱炭反応が促進したためである。
【0024】
更に、図2から図4に示したランスと、図5から図7に示したランスについて、その耐久性を比較した。図2から図4に示したランスの場合、270トン転炉の吹錬実験において、30チャージで、変形が観察されたのに対して、図5から図7に示したランスの場合、100チャージの実験を経ても、目立った変形は、観察されなかった。これは、図2から図4に示したランスの場合には、溶鋼面からの直接輻射が、隙間6を有するラバールノズル側壁付近が過加熱となって、大きな変形を引き起こしたためである。また、これらの条件は、外周凸部側面7aとくぼみ部3a内壁の寸法精度を合わせて、差し込んだだけの構造である。この場合にも、内部にはめ込まれた、はめ込み構造体2が、相対的に大きく熱膨張するために、良好な密着性を有する。しかしながら、焼き填め、冷やし填め、ネジ込みなどで、予め、ある程度の密着性を付与することで、ランスの寿命は、それぞれ平均で、約10%程度の向上が得られた。
【0025】
【表1】
Figure 0004448231
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によって、広いランス二次圧力範囲において、鋼浴面での衝突圧力を高く保つことができるので、吹錬効率も高く、製作も容易なラバールノズルを有する吹錬用上吹きランスが達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置のランスの縦断面を模式的に示したものである。
【図2】本発明装置を適用したランスの1態様を示す縦断面を、ラバールノズル周囲を拡大して、模式的に示したものである。
【図3】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の1態様を示す斜視図を模式的に示したものである。
【図4】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の1態様を示し、下面の凹凸を区別できるように、模式的に示したものである。
【図5】本発明装置を適用したランスの他の態様を示す縦断面を、ラバールノズル周囲を拡大して、模式的に示したものである。
【図6】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の他の態様を示す斜視図を模式的に示したものである。
【図7】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の他の態様を示し、下面の凹凸を区別できるように、模式的に示したものである。
【図8】本発明装置を適用したランスの他の態様を示す縦断面を、ラバールノズル周囲を拡大して、模式的に示したものである。
【図9】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の他の態様を示す斜視図を模式的に示したものである。
【図10】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の他の態様を示し、下面の凹凸を区別できるように、模式的に示したものである。
【図11】本発明装置を適用したランスの他の態様を示す縦断面を、ラバールノズル周囲を拡大して、模式的に示したものである。
【図12】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の他の態様を示す斜視図を模式的に示したものである。
【図13】本発明装置を適用したラバールノズルに装着する冶具の他の態様を示し、下面の凹凸を区別できるように、模式的に示したものである。
【図14】本発明装置による効果を示す、最大衝突圧力の比較図である。
【符号の説明】
1 ラバールノズル
1a ラバールノズル吹き出し口
1b ラバールノズルスロート口
1c ラバールノズルのガス吹き出し孔位置での吹き出し口
2 はめ込み構造体
3 ランス本体
3a ランス本体のくぼみ部
3b ランス底面
4 ランス二次圧容器
5 ランス冷却水路
6 隙間
6a ガス流入孔
6b ガス吹き出し孔
7a はめ込み構造体の外周凸部側面
7b はめ込み構造体の外周凹部側面

Claims (3)

  1. 酸素ガスを噴出する金属吹錬用上吹きランスにおいて、該ランスの先端に装着するラバールノズルの一部を、はめ込み構造体とし、静止溶融金属面からの直接輻射が遮蔽される部分のみで該ランスと該はめ込み構造体との間に隙間が設けられており、該隙間の一端が、ランス二次圧容器に開口し、該隙間の他端が、該ラバールノズルのスロート口と吹き出し口との間のラバールノズル内面に存在する小孔において開口していることを特徴とする吹錬用上吹きランス。
  2. 酸素ガスを噴出する金属吹錬用上吹きランスにおいて、該ランスの先端に装着するラバールノズルの一部を、はめ込み構造体とし、該ランスと該はめ込み構造体の間に隙間を設け、該ランスの底面は該隙間静止溶融金属面からの直接輻射が入射する部分から遮蔽る形状に形成されており、該隙間の一端が、ランス二次圧容器に開口し、該隙間の他端が、該ラバールノズルのスロート口と吹き出し口との間のラバールノズル内面に存在する小孔において開口していることを特徴とする吹錬用上吹きランス。
  3. 前記はめ込み構造体と前記ランスの固定手段が、焼き填め、冷やし填め又はネジ込みのいずれかの手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の吹錬用上吹きランス。
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