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Description

本発明は、薄膜トランジスタに関し、特に、液晶等を用いた表示デバイスに使用される多結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタに関する。
アモルファスシリコン層を、XeClエキシマレーザを照射することにより結晶化し、その結晶を用いて薄膜トランジスタを形成する方法が知られている。しかし、エキシマレーザの照射により形成された多結晶は粒径が小さく、粒径の小さい多結晶を用いてつくられた薄膜トランジスタは、動作性能が高くない。これをたとえば液晶表示装置等の表示デバイスに使用するときには、画素表示部のスイッチング用トランジスタとして用いていた。
また、アモルファスシリコン層を、連続発振するレーザを照射することにより結晶化し、その結晶を用いて薄膜トランジスタを形成する方法が知られている。連続発振するレーザビームの照射で形成された多結晶は粒径が大きく、これを用いてつくられた薄膜トランジスタは高い動作性能を有する。たとえば液晶表示装置等の表示デバイスに使用するときには、周辺回路部を構成するトランジスタとしても用いることができる。
しかし、粒径を大きくするためには、アモルファスシリコン層の厚さがある程度必要であり、たとえばアモルファスシリコン層の厚さが100nm以下である場合、平均粒径が1μm以上の多結晶を形成することは困難であった。アモルファスシリコン層を薄くするために、以下の方法がある。
図3は、従来の薄膜トランジスタの製造方法中の一工程を説明するための概略的な断面図である。ガラス基板50上に、たとえばSiO2で形成されるバッファ層51、たとえばTi−15Mo0.18−Oなどの超弾性材料で、厚さ150〜200nmに形成される吸収膜52、たとえばSiO2で、厚さ200nmに形成される層間膜53、たとえば厚さ50nmのアモルファスシリコン層54を、順次下から成膜する。
続いて、たとえば連続発振するNd:YAGレーザ(波長1064nm)を、アモルファスシリコン膜54表面上より、図示の構造体に照射することによって、吸収膜52を発熱させる。そして、吸収膜52の熱を利用してアモルファスシリコン膜54を結晶化する。
このように、下層に存在する吸収膜52の熱を用いて、アモルファスシリコン膜54を結晶化した後、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、ソース/ドレイン用イオン注入、LDD用イオン注入を行う。更に、層間絶縁膜、ソース/ドレイン電極を形成する。(たとえば、特許文献1参照)
図4は、ポリシリコン薄膜トランジスタが用いられた液晶表示装置の一例を示す概略的な一部破断斜視図である。液晶74が、薄膜トランジスタが形成されているTFTアレイ基板73と、共通電極が形成されている対向基板77とに挟まれて保持される。TFTアレイ基板73は、画素表示部76と、画素表示部76の周辺に形成され、画素表示部76を制御する周辺回路部75とを有する。TFTアレイ基板73と対向基板77とを挟むように、偏光板72及び偏光板78が配置されている。
偏光板72の背後(液晶74が保持されている方と反対側)には、バックライト71が設置される。TFTアレイ基板73内のポリシリコン薄膜トランジスタには、バックライト71からの光によるリーク電流が生じる。リーク電流は、トランジスタの活性層が厚いほど大きくなる。リーク電流がある程度以上大きいトランジスタは、使用に耐えなくなる。
リーク電流低減方法として、オフセットやLDD領域を設ける方法が知られている。この場合、トランジスタの動作速度が制限される。周辺回路用トランジスタには、この解決方法は不適切である。
特開2002−50576号公報
本発明の目的は、高品質の薄膜トランジスタ、特に、光によるリーク電流の少ない、高性能のポリシリコン薄膜トランジスタを用いた表示デバイスを提供することである。
本発明の一観点によれば、絶縁性基板上に、第1の絶縁バッファ層、第1のシリコン層、第2の絶縁バッファ層及び第2のシリコン層を、この順に下から積層する工程と、第1の領域において、前記第2のシリコン層及び前記第2の絶縁バッファ層を除去し、前記第1のシリコン層を露出させる工程と、第2の領域において、前記第2の絶縁バッファ層及び前記第2のシリコン層の積層部分をパターニングする工程と、前記第1の領域において、前記露出させた第1のシリコン層に、パルス発振するレーザビームを照射し、前記第1の領域の第1のシリコン層を結晶化する工程と、前記第2の領域において、前記パターニングされた前記第2のシリコン層に、連続発振するレーザビームを照射し、照射したレーザビームで前記第2のシリコン層を溶融固化して、前記第2の領域の第2のシリコン層を結晶化する工程と、結晶化された前記第1及び第2のシリコン層のそれぞれに薄膜トランジスタを形成する工程とを有する薄膜トランジスタの製造方法が提供される。
この薄膜トランジスタの製造方法によると、半導体層を形成するシリコン結晶の粒径、及び層構造の異なる2種類のトランジスタを、同時に製造することができる。第1及び第2のシリコン層で、異なる特性を有する素子をつくることが容易に可能である。たとえば、一方のシリコン層で、液晶表示装置の周辺回路部に用いる、高速動作可能な薄膜トランジスタを形成し、もう一方のシリコン層で、画素表示部に用いる、段差が少なくリーク電流の低いスイッチング用薄膜トランジスタを形成することができる。
更に、本発明の他の観点によれば、画素駆動用トランジスタと、該画素駆動用トランジスタの動作を制御する周辺回路部用トランジスタとを有する表示デバイスであって、前記周辺回路部用トランジスタは、絶縁性基板と、該絶縁性基板表面上に形成された第1の絶縁バッファ層と、該第1の絶縁バッファ層の表面上に形成された第1のシリコン層と、該第1のシリコン層の表面上に形成された第2の絶縁バッファ層と、該第2の絶縁バッファ層の表面上に形成された第2のシリコン層を備え、該第2のシリコン層が前記周辺回路部用トランジスタの活性層であり、前記画素駆動用トランジスタは、前記第1の絶縁バッファ層表面上に形成された、前記第1のシリコン層と同一層の第3のシリコン層を備え、該第3のシリコン層が、前記画素駆動用トランジスタの活性層である表示デバイスが提供される。
この表示デバイスの周辺回路用トランジスタは、動作速度が速く、かつ、バックライトによるリーク電流が防止されている。
以上説明したように、本発明によれば、高品質の薄膜トランジスタ、特に、光によるリーク電流の少ない、高性能のポリシリコン薄膜トランジスタを用いた表示デバイスを提供することができる。
図1(A)〜(G)は、参考例による薄膜トランジスタの製造方法を示す概略的な断面図である。まず、図1(A)を参照する。たとえば耐熱温度650℃のガラス基板である絶縁性基板1上に、たとえば厚さ400nmの酸化シリコン(SiO)膜で形成された第1のバッファ層2、たとえば厚さ50nmのアモルファスシリコン膜で形成された蓄熱遮光層3、たとえば厚さ100nmの酸化シリコン(SiO)膜で形成された第2のバッファ層4、たとえば厚さ75nmのアモルファスシリコン膜で形成された半導体層5を、この順に下から、化学気相堆積(CVD)で成膜する。
図1(B)を参照する。蓄熱遮光層3、第2のバッファ層4及び半導体層5を、フォトリソグラフィとエッチングにより、略同一形状、例えば縦100μm、横200μm程度の矩形状にパターニングした後、アモルファスシリコンで形成された半導体層5にレーザビームL1及びL2を照射して多結晶化する。
まず、図1(B)における左側領域の半導体層5の多結晶化には、たとえば、連続発振するNd:YAGレーザの2倍高調波L2(波長532nm)を用いる。レーザビームのパワーは、たとえば6Wである。レーザビームを、半導体層5の表面に、たとえば長さ400μm、幅40μmの長尺状のビームスポットを形成して入射させ、ビームスポットの幅方向にたとえば約200mm/秒の速度で、ビーム照射位置を移動させる。レーザビームの照射により、アモルファスシリコンで形成された半導体層5が溶融し、固化の際、結晶化して、多結晶層に変化する。
レーザビームが半導体層5に照射される際、レーザビームのエネルギの一部は、半導体層5、第2のバッファ層4を通過し、アモルファスシリコンで形成された蓄熱遮光層3に吸収され、熱として蓄えられる。すなわち、蓄熱遮光層3の温度が上昇する。このため、溶融した半導体層5の、下方への放熱量が減少し、冷却速度が緩和される。厚さが75nmの半導体層5であっても、平均結晶粒径が1μm以上である、大型の結晶粒に多結晶化することができる。
このように、シリコンで形成された、蓄熱効果のある層を半導体層5の下層に挿入することで、挿入しない場合は困難であった、100nm以下の薄い半導体層5の、大粒径の結晶粒で形成される多結晶層化が可能になる。
したがって、この後、数工程を経て、左側の領域に形成されるトランジスタは、活性層(半導体層5)が薄く、また、結晶粒が大型であるため、リーク電流が低く、速い動作速度を備える。このため、液晶表示装置等のバックライトを用いるデバイスにこれを使用すると、優れた動作性能を確保できる一方、活性層が薄い分、光リーク電流を軽減することができる。よって、たとえば、液晶表示装置の周辺回路部に用いるのに適している。
図1(B)における右側領域の半導体層5の多結晶化には、たとえば、波長308nm、繰り返し周波数300Hzのパルス発振XeClエキシマレーザL1を用いる。半導体層5の表面に、レーザビームを、たとえば1パルスあたりのフルエンス300mJ/cm2、重複率95%で照射する。半導体層5は、厚さが75nmと比較的薄いので、エキシマレーザで多結晶化できる。なお、このエキシマレーザ照射の際に、左側領域の半導体層に、レーザが照射されてもかまわない。
右側領域において、半導体層5に形成されるシリコン結晶粒は、左側領域に形成されるそれと比較すると小径である。しかし、これを用いて製造されるトランジスタは、たとえば、高性能を要求されない、液晶表示装置の画素表示部に用いれば、特に問題はない。また、左側領域のための連続発振レーザ照射と、右側領域のためのエキシマレーザ照射は、どちらを先に行ってもかまわない。
また、エキシマレーザを用いると、たとえば連続発振するYAGレーザの2倍高調波を用いる場合に比べて、半導体層の結晶化を速く行うことができるため、短時間で、大面積の半導体層を結晶化させることができる。
更に、左右領域ともに、半導体層5を、矩形状にパターニングするのは、レーザビーム照射時に、溶融し流動性をもつに至ったシリコンが流れる領域を画定することで、多結晶化した半導体層5の厚さを一定に保つためである。矩形のサイズは、形成しようとするトランジスタのサイズや数により決定する。ここでは、たとえば、1つの矩形領域から1つのトランジスタを形成する。
図1(C)を参照する。左右両領域において、多結晶化した半導体層5を、フォトリソグラフィとエッチングにより、形成しようとするトランジスタの寸法、形状に合わせて形状加工する。
図1(D)を参照する。両領域において、たとえば、厚さ150nmの酸化シリコン(SiO)膜で構成されるゲート絶縁膜6をCVDにより、及び、たとえば、厚さ300nmのクロム膜で構成されるゲート電極7を、スパッタリングまたは電子線蒸着により形成し、フォトリソグラフィとエッチングにより、各層をパターニングする。ここでは、左側領域のゲート絶縁膜6は、ゲート電極7と等幅に加工し、右側領域のゲート絶縁膜6は、ゲート電極7よりも幅広に成形する。
図1(E)を参照する。両領域の半導体層5に、不純物Iを、イオンドーピング法により、注入する。左側領域のゲート絶縁膜6はゲート電極7と等幅であるため、平面視上、ゲート電極7の外側の半導体層5にソース/ドレイン領域が形成される。右側領域のゲート絶縁膜6はゲート電極7よりも幅広であるため、平面視上、ゲート電極7から張り出したゲート絶縁膜6の下に、オフセットまたはLDD領域が形成され、その外側にソース/ドレイン領域が形成される。
図1(F)を参照する。次に、両領域において、ゲート電極7を覆って絶縁性基板1上に、CVDによる酸化シリコン層、塗布による有機絶縁層などにより、層間絶縁膜9を形成する。フォトリソグラフィとエッチングにより、形成された層間絶縁膜9を貫通し、底面に半導体層5の表面を露出するコンタクトホール10を開口する。
図1(G)を参照する。最後に、電極層をスパッタリング、電子線蒸着等により成膜し、フォトリソグラフィとエッチングでパターニングして、両領域のコンタクトホール10にソース/ドレイン電極11を形成する。
上記製造方法で製造した薄膜トランジスタを、図4に示したような液晶表示装置に用いた場合、蓄熱遮光層3が、バックライトの遮光をも行うため、より一層、光リーク電流を少なくすることができる。
更に、薄膜トランジスタの構造は上記に限るものではなく、たとえば左側の領域に形成されるトランジスタにも、オフセットやLDD領域を設けてもよい。また、蓄熱遮光層3をシリコン層のみで形成するのではなく、たとえば、モリブデン、チタン、ネオジム、タングステン、タンタルなどの熱的に安定な高融点金属層とシリコン層とを組み合わせて形成することもできる。この場合、蓄熱遮光層3を上層部(半導体層5に近い方)と下層部とに分け、上層部をシリコン膜で形成し、下層部を高融点金属層で形成する。上層部のシリコン膜は、第2のバッファ層4を介して、半導体層5と対向し、蓄熱効果を有し、レーザビーム照射時の半導体層5の結晶の大粒径化を促進する。下層部の高融点金属層は、この薄膜トランジスタを図4に示した液晶表示装置に用いた場合、バックライト71から発せられる光を完全に遮り、リーク電流の発生を防ぐ。同様の効果は、蓄熱遮光層3の上層部をシリコン膜で形成し、下層部を高融点金属のシリサイド層で形成することでも得られる。
なお、参考例においては、図1(B)に示す工程において、矩形状にパターニングした半導体層5のたとえば縦100μm、横200μm程度の領域から1つのトランジスタを形成したが、1つの領域内に、複数のトランジスタを形成してもよい。
図2(A)〜(H)は、本発明の実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を示す概略的な断面図である。本実施形態に係る製造方法では、図2の各図の左側の領域で、たとえば図4に示した液晶表示装置の周辺回路部に用いられるトランジスタを作製し、右側の領域で、画素表示部に用いられるスイッチングトランジスタを作製する。
図2(A)を参照する。絶縁性基板21上に、たとえば厚さ400nmの酸化シリコン(SiO)膜で形成された第1のバッファ層22、たとえば厚さ50nmのアモルファスシリコン膜で形成された第1の半導体層23、たとえば厚さ100nmの酸化シリコン(SiO)膜で形成された第2のバッファ層24、たとえば厚さ75nmのアモルファスシリコン膜で形成された第2の半導体層25を、この順に成膜する。
図2(B)を参照する。左側の領域においては、第2のバッファ層24及び第2の半導体層25を、図1(B)で説明したのと同様にパターニングした後、連続発振するNd:YAGレーザの2倍高調波L2を、第2の半導体層25に照射して、多結晶化する。照射するビームのパワー、長尺状のビームスポットのサイズ、ビームの走査方向及び走査速度は、参考例と同様である。
左側の領域の第1の半導体層23は、参考例における蓄熱遮光層3と同様の役割を果たす。このため、第2の半導体層25は、平均結晶粒径が1μm以上である、大型の結晶粒に多結晶化することができる。左側の領域に作製されるトランジスタは、参考例で述べたのと同じ理由により、たとえば、図4に示すようなバックライトを備える液晶表示装置の周辺回路部に用いるのに好適である。オフ電流特性を低く抑えることができる。
なお、第2の半導体層25を、矩形状にパターニングするのも、参考例で説明したのと同じ理由に基く。
右側の領域においては、第2の半導体層25及び前記第2のバッファ層24を除去し、第1の半導体層23の表面を露出させた後、XeClエキシマレーザL1を、表面を露出させた第1の半導体層23に照射して、多結晶化する。レーザの繰り返し周波数、照射面における1パルス当たりのフルエンス及び重複率は、参考例と同様である。第1の半導体層23は50nmと薄いので、エキシマレーザで好適に結晶化することができる。
右側の領域において、第1の半導体層23のレーザビーム照射領域に形成されるシリコン結晶粒は、左側の領域に形成されるそれと比較すると、小径である。しかし、参考例でも述べたように、これを用いて製造されるトランジスタは、たとえば、図4に示したようなバックライトを備える液晶表示装置において、高性能を要求されない画素表示部に用いるには、特に問題はない。その場合、第1の半導体層23は薄いため、バックライトのオフ電流の上昇を抑えることができる。
また、これも参考例で説明したように、エキシマレーザを用いると、たとえば連続発振するYAGレーザの2倍高調波を用いる場合に比べて、半導体層の結晶化を速く行うことができるため、短時間で、大面積の半導体層を結晶化させることができる
図2(C)を参照する。図2(B)を用いて説明した工程の代わりに、図2(C)を用いて、以下に説明する工程を採用してもよい。図2(C)に示す工程においては、まず、左側の領域において、第2のバッファ層24、第2の半導体層25に加えて、第1の半導体層23をも、図1(B)で説明したのと同様にパターニングする。
また、右側の領域においても、第2のバッファ層24及び第2の半導体層25を除去した後、第1の半導体層23を、図1(B)で説明したのと同様にパターニングする。図2(B)を用いて説明した工程と異なるのは、以上の2点である。以後、レーザビームを照射して、左側の領域の第2の半導体層25及び右側の領域の第1の半導体層23を結晶化する工程については、図2(B)を用いて行った説明と等しい。
左側の領域の、第1の半導体層23をあらかじめパターニングすることで、連続発振のレーザビーム照射時の熱の散逸を防ぎ、第1の半導体層23の蓄熱効果を向上させることができる。また、右側の領域の、第1の半導体層23をあらかじめパターニングすることで、エキシマレーザ照射時の、第1の半導体層23の溶融領域を画定し、多結晶化した第1の半導体層23の厚さを一定に保つことができる。
図2(D)を参照する。図2(B)または(C)を用いて説明を行った工程に続いて、左側の領域においては多結晶化した第2の半導体層25を、また、右側の領域においては多結晶化した第1の半導体層23を、フォトリソグラフィとエッチングにより、形成しようとするトランジスタの寸法、形状に合わせて形状加工する。
図2(E)を参照する。左右両領域において、図1(D)を参照して説明したのと同様に、ゲート絶縁膜26及びゲート電極27を形成する。
図2(F)を参照する。左右のそれぞれの領域について、半導体層(左側の領域においては、第2の半導体層25、右側の領域においては、第1の半導体層23)に、不純物Iを、イオンドーピング法により、注入する。参考例において、図1(E)を参照して説明したのと同様に、右側の領域の第1の半導体層23の一部に、オフセットまたはLDD領域が形成される。
図2(G)を参照する。次に、両領域において、参考例において、図1(F)を参照して説明したのと同様に、層間絶縁膜29を形成し、形成された層間絶縁膜29を貫通し、底面に半導体層(左側の領域においては、第2の半導体層25、右側の領域においては、第1の半導体層23)の表面を露出するコンタクトホール30を開口する。
図2(H)を参照する。最後に、両領域において、コンタクトホール30にソース/ドレイン電極31を形成する。
上記製造方法により、半導体層を形成するシリコン結晶の粒径、及び層構造の異なる2種類のトランジスタを、同時に製造することができる。第1の半導体層23及び第2の半導体層25をともにシリコンで形成するため、それぞれの半導体層で、異なる特性を有する素子をつくることが容易に可能である。
また、右側の領域に形成されるトランジスタの活性層である第1の半導体層23(小粒径の多結晶層)は、左側の領域に形成されるトランジスタの活性層である第2の半導体層25(大粒径の多結晶層)よりも、薄く形成される。
なお、本実施形態に係る製造方法で製造されるトランジスタの構造は上記に限るものではない。たとえば、左側の領域に形成されるトランジスタの第2の半導体層25の一部に、オフセットやLDD領域を設けてもよい。
また、右側の領域の第1の半導体層23の結晶化に当たっては、左側の領域において第2の半導体層25を結晶化したのと同様に、連続発振するレーザビームを用いることもできる。この場合、たとえば、連続発振するNd:YAGレーザの2倍高調波(波長532nm)を、たとえば6Wのパワーで照射する。レーザビームを、第1の半導体層23の表面に、たとえば長さ400μm、幅40μmの長尺状のビームスポットを形成して入射させ、ビーム照射位置を、ビームスポットの幅方向にたとえば約400mm/秒の速度で移動させる。ただし、第1の半導体層23の厚さは50nmしかないため、シリコン結晶は大粒径化せず、結晶粒の大きさは、エキシマレーザを照射して結晶化させた場合と、ほとんど変わらない。
更に、左側の領域の第1の半導体層23を複数の領域に分割して形成し、分割した複数の領域上の第2の半導体層25の各々に、複数のトランジスタを形成してもよい。
なお、参考例、実施例においては、シリコン層にNd:YAGレーザの2倍高調波を照射して、大粒径の多結晶を形成した。使用するレーザは、たとえばNd:YLFレーザの2倍高調波、Nd:YVO4レーザの2倍高調波等、シリコンの吸収波長を有する連続発振のレーザであればよい。380nm〜540nmの波長領域のレーザビームであることが望ましい。これは、波長が380nm以下である場合、ガラスがレーザ光を多く吸収するために割れてしまい、540nm以上である場合、シリコンがレーザ光を十分に吸収せず結晶化しないためである。
以上、本実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
なお、本実施形態では、以下の付記に特徴を有する。
(付記4) (e)絶縁性基板上に、第1の絶縁バッファ層、第1のシリコン層、第2の絶縁バッファ層及び第2のシリコン層を、この順に下から積層する工程と、
(f)第1の領域において、前記第2のシリコン層及び前記第2の絶縁バッファ層を除去し、前記第1のシリコン層を露出させる工程と、
(g)第2の領域において、前記第2の絶縁バッファ層及び前記第2のシリコン層の積層部分をパターニングする工程と、
(h)前記第1の領域において、前記露出させた第1のシリコン層に、パルス発振するレーザビームを照射し、前記第1の領域の第1のシリコン層を結晶化する工程と、
(i)前記第2の領域において、前記パターニングされた前記第2のシリコン層に、連続発振するレーザビームを照射し、照射したレーザビームで前記第2のシリコン層を溶融固化して、前記第2の領域の第2のシリコン層を結晶化する工程と、
(j)結晶化された前記第1及び第2のシリコン層のそれぞれに薄膜トランジスタを形成する工程と
を有する薄膜トランジスタの製造方法。
(付記5) 前記工程(e)において、前記第1のシリコン層を、前記第2のシリコン層よりも薄く形成する付記(4)に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
(付記6) 画素駆動用トランジスタと、該画素駆動用トランジスタの動作を制御する周辺回路部用トランジスタとを有する表示デバイスであって、
前記周辺回路部用トランジスタは、絶縁性基板と、該絶縁性基板表面上に形成された第1の絶縁バッファ層と、該第1の絶縁バッファ層の表面上に形成された第1のシリコン層と、該第1のシリコン層の表面上に形成された第2の絶縁バッファ層と、該第2の絶縁バッファ層の表面上に形成された第2のシリコン層を備え、該第2のシリコン層が前記周辺回路部用トランジスタの活性層であり、
前記画素駆動用トランジスタは、前記第1の絶縁バッファ層表面上に形成された、前記第1のシリコン層と同一層の第3のシリコン層を備え、該第3のシリコン層が、前記画素駆動用トランジスタの活性層である表示デバイス。
(付記7) 前記第1及び第3のシリコン層は、前記第2のシリコン層よりも、薄く形成される付記(6)に記載の表示デバイス。
(付記8) 前記第3のシリコン層は、平均結晶粒径が、前記第2のシリコン層の平均結晶粒径よりも小さい多結晶粒で形成される付記(6)または(7)に記載の表示デバイス。
(付記9) 前記周辺回路部用トランジスタの前記第1のシリコン層が複数の領域に分割されて形成されており、分割された複数の領域上の各々の前記第2のシリコン層に、複数のトランジスタが形成される付記(6)〜(8)のいずれか1つに記載の表示デバイス。
(A)〜(G)は、参考例による薄膜トランジスタの製造方法を示す概略的な断面図である。 (A)〜(H)は、実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を示す概略的な断面図である。 従来の薄膜トランジスタの製造方法中の一工程を説明するための概略的な断面図である。 ポリシリコン薄膜トランジスタが用いられた液晶表示装置の一例を示す概略的な一部破断斜視図である。
符号の説明
1 絶縁性基板
2 第1のバッファ層
3 蓄熱遮光層
4 第2のバッファ層
5 半導体層
6 ゲート絶縁膜
7 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 コンタクトホール
11 ソース/ドレイン電極
21 絶縁性基板
22 第1のバッファ層
23 第1の半導体層
24 第2のバッファ層
25 第2の半導体層
26 ゲート絶縁膜
27 ゲート電極
29 層間絶縁膜
30 コンタクトホール
31 ソース/ドレイン電極
50 ガラス基板
51 バッファ層
52 吸収膜
53 層間膜
54 アモルファスシリコン膜
71 バックライト
72 偏光板
73 TFTアレイ基板
74 液晶
75 周辺回路部
76 画素表示部
77 対向基板
78 偏光板
L1 XeClエキシマレーザ光
L2 連続発振YAGレーザ2倍高調波
I 不純物

Claims (3)

  1. 画素駆動用トランジスタと、該画素駆動用トランジスタの動作を制御する周辺回路部用トランジスタとを有する表示デバイスであって、
    前記周辺回路部用トランジスタは、絶縁性基板と、該絶縁性基板表面上に形成された第1の絶縁バッファ層と、該第1の絶縁バッファ層の表面上に形成された第1のシリコン層と、該第1のシリコン層の表面上に形成された第2の絶縁バッファ層と、該第2の絶縁バッファ層の表面上に形成された第2のシリコン層を備え、該第2のシリコン層が前記周辺回路部用トランジスタの活性層であり、
    前記画素駆動用トランジスタは、前記第1の絶縁バッファ層表面上に形成された、前記第1のシリコン層と同一層の第3のシリコン層を備え、該第3のシリコン層が、前記画素駆動用トランジスタの活性層であり、
    前記第3のシリコン層は、平均結晶粒径が、前記第2のシリコン層の平均結晶粒径よりも小さい多結晶粒で形成される表示デバイス。
  2. 前記第1及び第3のシリコン層は、前記第2のシリコン層よりも、薄く形成される請求項1に記載の表示デバイス。
  3. 前記周辺回路部用トランジスタの前記第1のシリコン層が複数の領域に分割されて形成されており、分割された複数の領域上の各々の前記第2のシリコン層に、複数のトランジスタが形成される請求項1又は2に記載の表示デバイス。
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