JP4446810B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の各種画像形成装置として用いられるインクジェット記録装置において、キャリッジ上には液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッドに液体であるインクを供給するための小容量のサブタンク(液体容器)を搭載し、液体保管タンクである大容量のインクカートリッジ(メインタンク)を装置本体側に設置し、サブタンクに装置本体側のメインタンクからインクを補充供給するようにした装置が知られている。
このようなサブタンク及びサブタンクを含む液体供給装置としては、サブタンク内部に流体の供給と排出により膨張、収縮する負圧発生部を設け、更にサブタンク内部を大気に開放する大気開放部と、インクを供給するインク供給部とを設け、メインタンクからサブタンクに液体を供給するときに大気開放部でサブタンク内を大気に開放し、流体を供給して負圧発生部を膨張させてサブタンクに液体を供給し、サブタンクに液体を補充した後に大気開放部を遮断して負圧発生部を収縮させてサブタンク内に負圧を発生させるようにしたものがある。
特開2003−1846号公報
また、インクの負圧を維持しながらインク容量に応じて変形するインク室と、インク室の上部に設けられたインク導入部と排気部と、インク室の下部に設けられたインク供給部とを有し、インク導入部には、弾性体で形成され、インク導入路を有する弁座と弁体及び弁体を弁座に圧接してインク導入路を遮断する弾性部材からなる補給弁を有し、排気部には、弾性体で形成され、中央に閉じられたスリットが設けられたシール部を有するものが知られている。
特開2002−86748号公報
一方、インクジェット記録装置にあっては、ヘッドの性能を維持するためにヘッドをキャップでキャッピングした状態でノズルからインクを吸引することが行われる。
特許第2516901号公報
上述した特許文献1のサブタンクにあっては、サブタンク内部に流体の供給、排出で膨張、収縮する負圧発生部を設けるために、負圧を発生させるためにサブタンク内部に供給する液体とは別に負圧発生部を膨張、収縮させるための流体の供給、排出が必要になって構造が複雑になる。
また、特許文献2のサブタンクにあっても、ケース内にインクを収容する可撓性容器を収納し、ケース内を吸引/大気開放することで可撓性容器の膨張、収縮を行うので、同様に負圧発生部の構成が複雑になる。
一方、画像形成装置においては、省スペース化を図るために、異なる色の液滴を吐出する複数のノズル列を備えた液滴吐出ヘッドを用いることが考えられる。この場合、液滴吐出ヘッドの維持回復を行うためにノズル面をキャッピングするキャップあるいはインク吸引するためのキャップも異なる色の複数のノズル列を同時にキャッピングおよびインク吸引することになる。
ところで、このような異なる色の液滴を吐出する複数のノズル列を有する液滴吐出ヘッドと、液体保管用タンク(メインタンク)から供給される液体を収容して液滴吐出ヘッドに各色の液体を供給するそれぞれの色のサブタンクとを備え、各サブタンクには負圧を発生するための負圧発生手段、サブタンク内を大気開放するための大気開放手段及び液量を検知する手段をそれぞれ備えている画像形成装置を構成した場合、長期放置後に、わずかなエアリークの累積によって侵入した空気により目的の負圧が得られなくなった(この場合、侵入した空気のため液量検知手段によりインクなしの信号が出力される)サブタンクから余分なエアを除去して負圧を回復する方法としては、一旦、それぞれのサブタンクを大気開放した状態とし、その後、液量検知手段にてインク無しと判断されたサブタンクにインク有りの信号が出力されるまでインクを供給し、その後、それぞれのサブタンクの大気開放弁を閉じて大気開放部を遮断した後、共通のヘッドから共通の吸引キャップを通して、それぞれのサブタンクのインクを吸引をすることによって、それぞれのサブタンクの負圧を作成する方法を採ることが考えられる。
ところが、本発明者らの実験によると、同一ヘッドに異なる2色のノズル列を配置し、2色同時に同一キャップでキャッピングしてインク吸引するような仕組みにした場合で、例えば、一方の色のサブタンク(これを「サブタンクA」とする。)がエアリークなどの理由によりインク無しの信号となっているが、他方の色のサブタンク(これを「サブタンクB」とする。)がまだインク有りの信号、の状態で自動的にインク供給動作に入る場合、つまり、すなわち双方のサブタンクを大気開放して、その後の液量検知信号によりインク無しのサブタンクのみにインク有りの信号が出力されまでインク供給し、大気開放弁を閉じて大気遮断状態としてから共通のヘッドから双方のサブタンクのインクをヘッド吸引して負圧を作成する一連の動作を行うとき、インク吸引を行った後に、今度は他方のサブタンクBがインク無しになり易く、インク供給動作を交互に頻繁に繰り返してしまうという不具合が生じることが確認された。
このような状態になると、インク消費量が大幅に増加することになる。
この場合、大気開放したときにサブタンクBも液量検知センサで常にインクなしの状態になればよいのであるがインクの状態によっては大気開放後もしばしばインク有りのままになってしまうことがあるためである。これに対処するためには、液量検知手段が電極センサの場合、サブタンクを大気開放した際のインク液面の下がる量を多くすればよいのであるが、サブタンクの容量、制御する負圧の範囲の関係から困難である。
上述した画像形成装置を構成した当初、まれでは有るがインク充填を頻繁に繰り返す現象に陥ることがあり、その理由は不明であったが、このように片側のみインクなしとなり、片側のみインク供給した場合にその現象が発生していることが判明した。さらに、この現象は、インクの物性(泡など)と関係があることが確認された。
本発明は上記の知見に基づく課題に鑑みてなされたものであり、共通のヘッドに対する複数のサブタンクへの液体供給動作が頻繁に繰り返されることを防止することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
異なる色の液滴を吐出する複数のノズル列を有する液滴吐出ヘッドと、
液体保管用タンクから供給される液体を収容して前記液滴吐出ヘッドに各色の液体を供給する複数のサブタンクと、を備え、
このサブタンクには負圧を発生するための負圧発生手段、サブタンク内を大気開放するための大気開放手段及び液量を検知する液量検知手段を備え、
前記サブタンク内を大気開放した状態で液体を供給し、その後大気開放を遮断して、前記液滴吐出ヘッドのノズル側から吸引を行うことで前記サブタンク内の負圧を形成する一連の動作を行なうとき、
前記サブタンク内を大気開放した状態で、1つの液滴吐出ヘッドに液体を供給する複数のサブタンクのうちの少なくともいずれかについて前記液量検知手段により液体ありの状態が検知されたときには、前記液滴吐出ヘッドのノズル側から吸引を行って複数のサブタンクを液体なしの状態とした後、それぞれのサブタンクに前記液量検知手段の検知結果が液体ありの状態となるまで、液体を供給する
構成とした。
本発明に係る画像形成装置によれば、サブタンク内を大気開放した状態で液体を供給し、その後大気開放を遮断して、液滴吐出ヘッドのノズル側から吸引を行うことでサブタンク内の負圧を形成する一連の動作を行なうとき、サブタンク内を大気開放した状態で、1つの液滴吐出ヘッドに液体を供給する複数のサブタンクのうちの少なくともいずれかについて液量検知手段により液体ありの状態が検知されたときには、液滴吐出ヘッドのノズル側から吸引を行って複数のサブタンクを液体なしの状態とした後、それぞれのサブタンクに液量検知手段の検知結果が液体ありの状態となるまで、液体を供給する構成としたので、サブタンクに対する液体供給動作が頻繁に繰り返されることを防止できる
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置について説明する。図1は同インクジェット記録装置を前方側から見た斜視説明図である。
このインクジェット記録装置は、装置本体1と、装置本体1に装着した、記録媒体である用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3とを備え、さらに、装置本体1の前面4の一端部側には、前面4から前方側に突き出し、上面5よりも低くなったカートリッジ装填部6を有し、このカートリッジ装填部6の上面に操作キーや表示器などの操作部7を配置している。カートリッジ装填部6には液体保管用タンク(メインタンク)であるインクカートリッジ10の脱着を行うための開閉可能な前カバー8を有している。
次に、このインクジェット記録装置の機構部について図2及び図3−A、図3−Bを参照して説明する。なお、図2は同機構部の全体構成を説明する概略構成図、図3―Aは同機構部の要部平面説明図、図3−Bは同機構部の要部模式的斜視説明図である。
フレーム301を構成する左右の側板301A、301Bに横架したガイド部材であるガイドロッド11とステー12とでキャリッジ13を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによって図3−Aで矢示方向(キャリッジ走査方向:主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ13には、インク滴を吐出するためのインクジェットヘッドからなる記録ヘッド14を複数のノズルを主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
ここで、記録ヘッド14は、例えば、図4にも示すように、イエロー(Y)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14yn及びマゼンタ(M)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14mnを有する液滴吐出ヘッド14aと、シアン(C)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14cn及びブラック(Bk)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14knとを有するヘッド14bとで構成している。
なお、例えば、図5に示すように、イエロー(Y)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14yn、マゼンタ(M)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14mn及びシアン(C)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14cnを有する液滴吐出ヘッドであるカラーヘッド14cと、ブラック(Bk)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14knとを有する液滴吐出ヘッドであるブラックヘッド14dとを用いることもできる。
ヘッド構成は、これらの例に限るものではなく、また吐出する色の数、1つの液滴吐出ヘッドの複数のノズル列で吐出される色も限定されるものではないが、少なくとも1つのヘッドは異なる色の液滴を吐出する複数のノズル列を有していることが前提である。ただし、以下では図4のヘッド構成で説明する。
記録ヘッド14(複数のヘッドを総称する意味で用いる。)を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できるが、ここでは圧電アクチュエータ(圧電素子)をエネルギー発生手段に用いたヘッドを搭載している。
この記録ヘッド14にはドライバICを搭載し、図示しない制御部との間でハーネス(フレキシブルプリントケーブル)302を介して接続されている。
また、キャリッジ13には、記録ヘッド14の各ノズル列14yn、14mn、14cn、14knにそれぞれ各色のインクを供給するための各色の液体容器であるサブタンク15(各色を区別する場合には、ノズル列に対応して15y、15m、15c、15kの符号を用いる。)を搭載している。
このサブタンク15にはインク供給チューブ16を介して前述した各色のメインタンク(インクカートリッジ)10(各色を区別する場合には、ノズル列に対応して10y、10m、10c、10kの符号を用いる。)からインクが補充供給される。ここで、メインタンク10は、それぞれ各色に対応してイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインクを収容しているが、ブラックインクを収容するメインタンク10kは、他のカラーインクを収容するメインタンク10y,10m,10cよりもインクの収容容量を大きくしている。また、図3−Aにも示すように、各メインタンク10はカートリッジ収納部303に収納され、このカートリッジ収納部303にはメインタンク10内のインクを送液するための供給ポンプユニット304が設けられている。なお、インク供給チューブ16は這い回しの途中でフレーム301を構成する後板301Cに係止部材305にて保持されている。
一方、給紙トレイ3の用紙積載部(底板)21上に積載した用紙22を給紙するための給紙部として、用紙積載部21から用紙22を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)23及び給紙コロ23に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド24を備え、この分離パッド24は給紙コロ23側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙22を記録ヘッド14の下方側で搬送するための搬送部として、用紙22を静電吸着して搬送するための搬送ベルト31と、給紙部からガイド25を介して送られる用紙22を搬送ベルト31との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ32と、略鉛直上方に送られる用紙22を略90°方向転換させて搬送ベルト31上に倣わせるための搬送ガイド33と、押さえ部材34で搬送ベルト31側に付勢された先端加圧コロ35とを備えている。また、搬送ベルト31表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ36を備えている。
ここで、搬送ベルト31は、無端状ベルトであり、搬送ローラ37とテンションローラ38との間に掛け渡されて、図3―Aのベルト搬送方向に周回するように構成している。帯電ローラ36は、搬送ベルト31の表層に接触し、搬送ベルト31の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に各2.5Nをかけている。
また、搬送ベルト31の裏側には、記録ヘッド14による印写領域に対応してガイド部材41を配置している。このガイド部材41は、上面が搬送ベルト31を支持する2つのローラ(搬送ローラ37とテンションローラ38)の接線よりも記録ヘッド14側に突出している。これにより、搬送ベルト31は印写領域ではガイド部材41の上面にて押し上げられてガイドされるので、高精度な平面性を維持される。
さらに、このガイド部材41の搬送ベルト31の裏面と接触する面側には、主走査方向、すなわち搬送方向と直交する方向に複数の溝を形成して、搬送ベルト31との接触面積を少なくし、搬送ベルト31がスムーズにガイド部材41表面に沿って移動できるようにしている。
さらに、記録ヘッド14で記録された用紙22を排紙するための排紙部として、搬送ベルト31から用紙22を分離するための分離爪51と、排紙ローラ52及び排紙コロ53とを備え、排紙ローラ52の下方に排紙トレイ3を備えている。ここで、排紙ローラ52と排紙コロ53との間から排紙トレイ3までの高さは排紙トレイ3にストックできる量を多くするためにある程度高くしている。
また、装置本体1の背面部には両面給紙ユニット61が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット61は搬送ベルト31の逆方向回転で戻される用紙22を取り込んで反転させて再度カウンタローラ32と搬送ベルト11との間に給紙する。また、この両面給紙ユニット61の上面には手差し給紙部62を設けている。
さらに、図3―Aに示すように、キャリッジ13の走査方向の一方側(両側でも良い。)の非印字領域には、記録ヘッド14のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構(以下「サブシステム」という。)71を配置している。このサブシステム71には、記録ヘッド14a、14bの各ノズル面をキャピングするためのキャップ部材72A、72Bと、ノズル面をワイピングするためのワイパーブレード73等とを備えている。
このように構成したインクジェット記録装置においては、給紙トレイ2から用紙22が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙22はガイド25で案内され、搬送ベルト31とカウンタローラ32との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド33で案内されて先端加圧コロ35で搬送ベルト31に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御回路によって高圧電源から帯電ローラ36に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト31が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト31上に用紙22が給送されると、用紙22が搬送ベルト31に静電的に吸着され、搬送ベルト31の周回移動によって用紙22が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ13を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド14を駆動することにより、停止している用紙22にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙22を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙22の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙22を排紙トレイ3に排紙する。
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ13はサブシステム71側に移動されて、キャップ72A、72Bで記録ヘッド14a、14bをキャッピングされ、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止し、また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する回復動作を行って安定した吐出性能を維持する。
次に、この記録装置における液体供給装置であるインク供給装置の詳細について図6ないし図9をも参照して説明する。なお、図6は同インク供給装置に係わる部分の分解斜視説明図、図7はサブタンクの分解斜視説明図、図8は同サブタンクの模式的側面説明図、図9は図8のA−A線に沿う概略断面説明図である(図8の横から見た図)。
このインク供給装置は、前述したようにキャリッジ13に搭載されて各記録ヘッド14(14a、14b)にインクを供給する液体容器であるサブタンク15と、このサブタンク15に供給チューブ16を介してインクを供給補充するためのメインタンク(インクカートリッジ)10とによって構成される。
1つのサブタンク15は、インクを収容するインク収容部100を形成する容器本体(ケース本体)101に、インク収容部100の開口(サブタンク15の一面)を封止する可撓性を有するフィルム状部材(可撓性フィルム状部材)102を接着又は溶着などで貼り付け、更にインク収容部100内部にはケース本体101とフィルム状部材102との間にフィルム状部材102を外方に付勢するための弾性部材であるバネ(スプリング)103を設けている。
ここで、フィルム状部材102は単層構成でもよいが、図10(a)に示すように、種類の異なる第1層102aと第2層102bとをラミネートした二層構成、例えばポリエチレンとナイロンのフィルム状部材をラミネートした構成としたり、同図(b)に示すように、第1層102aにシリカ蒸着層102cを形成した構成としている。
フィルム状部材102を種類の異なる2層以上の構成とすることで、収容するインクに対する耐液性の向上を図れる。この場合、ポリエチレンとナイロンの積層構成とすることによって、インクに対する耐液性を確実に確保することができる。また、フィルム状部材102にシリカ蒸着層を含むことでも収容するインクに対する耐液性の向上を図れる。
また、フィルム状部材102の厚さについて、10〜100μmであることが好ましい。10μm未満である場合には、経時的劣化による破損などが生じ易くなり、また100μmを越えると、可撓性が低下して負圧の効率的な発生が困難になるおそれがある。
さらに、フィルム状部材102にはバネ103に対応して凸部形状となる膨らみ部102aを形成してその外面に補強部材104を貼り付けている。このように、可撓性フィルム状部材102に凸部を設けることで弾性部材(ここではバネ)103を安定して保持することができる。この場合、可撓性フィルム状部材102は、シート状のフィルム部材を凸形状に成形して作製することで、容易に凸部を形成することができる。
また、ケース101にはインク収容部100にインクを補充するためのインク導入路部111を設け、このインク導入路部111とインクカートリッジ10に接続された供給チューブ16とを接続するための連結手段112を着脱自在に装着できるようにしている。なお、インクカートリッジ10とサブタンク15との間にはインクカートリッジ10からサブタンク15にインクを圧送するために後述するような送液ポンプを設けている。
さらに、ケース101の下部にはインク収容部100から記録ヘッド14にインクを供給するための連結部材113を取り付け、この連結部材113には記録ヘッド14のインク供給路114を形成し、インク収容部100との間にはフィルタ115を介装している。
そして、ケース101の上部分にはインク収容部100から空気を出すための空気流路121を形成している。この空気流路121は、インク収容部100に開口が臨む入口流路部分122と、この入口流路部分122に続く流路部分(これを「直交流路部分」という。)123とを含み、下流側でケース101に設けた大気開放穴131に連通し、更に大気開放穴131よりも使用状態で下側になる部分に蓄積部126を連続して形成している。
この大気開放穴131にはサブタンク15内の密閉状態及び大気開放状態を切り替えるための大気開放手段である大気開放弁機構132を設けている。この大気開放弁機構132はホルダ133内に弁座134、弁体であるボール135及びこのボール135を弁座134側に付勢するスプリング136を収納して構成している。
なお、蓄積部126の作用について説明すると、装置本体が傾けられたり、揺らされるなどしたときには、空気流路121内にインクが侵入する可能性が高くなる。そこで、空気流路121から侵入したインクを蓄積部126に蓄積できるようにして、輸送時に落下等されインクが侵入しても、大気解放口131及びこれを開閉する大気開放弁機構132内にインクが侵入して固まるなどして大気開放弁機構132が作動不良になることを防止している。
また、ケース101の上部にはサブタンク15内のインク量が所定量以下になったこと(この状態を「インク無し」とする。)を検知するための2本の検知電極141、142を装着している。検知電極141、142がいずれもインクに浸されている状態と少なくとも一方がインクに浸されていない状態とで検知電極141、142間の導通状態が変化することによってインク無し及びインク有りを検知することができる。つまり、サブタンク15内の上側部に設けた検知電極141、142が記録液であるインクに浸る場合の電気抵抗と浸らない場合の電気抵抗の差に基づいてサブタンク15内の液量を検知することができる。
さらに、図6に示すように、サブタンク15の大気開放弁機構132のボール135をスプリング136に抗して押圧して大気開放するための大気開放ピン153を進退可能に配設している。そして、装置本体側には、大気開放ピン155を作動させるためのレバー161を備えた駆動ユニット162を配置している。
なお、ここでは、1つの記録ヘッド14に対して2つのサブタンク15、15を配置するために、図9に示すように2つのサブタンク15、15の背面を合わせて一体化している。この場合、2つのインク収容部100間の隔壁部分100aは共通にすることもできる。
このように構成したインク供給装置においては、駆動ユニット162で大気開放ピン153を作動させて、サブタンク15の大気開放弁機構132を開状態にすることにより、サブタンク15内を大気解放状態にする。
そして、インクカートリッジ10から供給ポンプユニット304によってインクをサブタンク15に送液して補充供給する。このとき、サブタンク15内の空気は大気開放弁機構132を通じて排出されることになる。
その後、大気開放弁機構132を閉状態にしてサブタンク15内を大気開放から遮断した状態にし、記録ヘッド14をサブシステム71のキャップ72Aでキャッピングした状態でサブタンク15内のインクをノズルから吸引する(ヘッド吸引を行う)ことにより、可撓性フィルム状部材102にはバネ103の付勢力が掛かっているため、サブタンク15内には負圧が発生する。
このように可撓性フィルム状部材と弾性部材とによってサブタンク内に負圧を発生させることができるので、負圧発生機構が簡単になる。
次に、サブシステム71の構成について図11及び図12をも参照して説明する。なお、同11は同システムの平面説明図、図12は同じく模式的概略構成図である。
フレーム211には、2つのキャップホルダ212A、212Bと、空吐出受け213と、清浄化手段としての弾性体を含むワイピング部材であるワイパーブレード73と、キャリッジロック215とがそれぞれ昇降可能に保持されている。
キャップホルダ212A、212B(以下両者を併せて「キャップホルダ212」という。)には、各記録ヘッド14a、14bのノズル面をそれぞれキャッピングするキャップ72A、72B(以下これらを「キャップ72」という。)を保持している。
ここで、印字領域に最も近い側のキャップホルダ212Aに保持したキャップ72Aにはチューブ219を介して吸引手段であるチューブポンプ(吸引ポンプ)220を接続し、他のキャップ72Bはチューブポンプ220を接続していない。すなわち、キャップ72Aのみを回復及び保湿用キャップとし、他のキャップ72Bは単なる保湿用キャップとしている。したがって、記録ヘッド14の回復動作やサブタンク15へのインク供給動作を行うときには、当該ヘッド14をキャップ72Aによってキャッピング可能な位置に選択的に移動する。
また、これらのキャップホルダ212A、212Bの下方にはカム軸221を回転可能に配置し、このカム軸221には、キャップホルダ212A、212Bを昇降させるためのキャップカム222A、222Bと、ワイパーブレード73を昇降させるためのワイパーカム224、キャリッジロック215をキャリッジロックアーム217を介して昇降させるためのキャリッジロックカム225をそれぞれ設けている。
さらに、ワイパーブレード73の印字領域側にはワイパーブレード73を清浄化するためのワイパークリーナ218を矢示方向に揺動可能で、図示しないスプリングでワイパーブレード73から離れる方向に付勢して配置し、カム軸221にはこのワイパークリーナ218を揺動させるためのワイパークリーナカム228を設けている。
ここで、キャップ72はキャップカム222A、222Bにより昇降させられる。ワイパーブレード73はワイパーカム224に昇降させられ、下降時にワイパークリーナ218が進出して、このワイパークリーナ218と空吐出受け213とに挟まれながら下降することで、ワイパーブレード214に付着したインクが空吐出受け213に掻き落とされる。
キャリッジロック215は図示しない圧縮バネによって上方(ロック方向)に付勢されて、キャリッジロックアーム217で昇降させられる。
そして、チューブポンプ220及びカム軸221を回転駆動するために、モータ231の回転をモータ軸231aに設けたモータギヤ232に、チューブポンプ220のポンプ軸220aに設けたポンプギヤ233を噛み合わせ、更にこのポンプギヤ233と一体の中間ギヤ234に中間ギヤ235を介して一方向クラッチ237付きの中間ギヤ236を噛み合わせ、この中間ギヤ236と同軸の中間ギヤ238に中間ギヤ239を介してカム軸221に固定したカムギヤ240を噛み合わせている。
また、カム軸221にはホームポジションを検出するためのホームポジションセンサ用カム241を設け、このサブシステム71に設けた図示しないホームポジションセンサにてキャップ72が最下端に来たときにホームポジションレバー(不図示)を作動させ、センサが開状態になってモータ231(ポンプ220以外)のホームポジションを検知する。なお、電源オン時には、キャップ72(キャップホルダ212)の位置に関係なく上下(昇降)し、移動開始までは位置検出を行わず、キャップ72のホーム位置(上昇途中)を検知した後に、定められた量を移動して最下端へ移動する。その後、キャリッジが左右に移動して位置検知後キャップ位置に戻り、記録ヘッド14がキャッピングされる。
このサブシステム71においては、モータ231が正転することによってモータギヤ232、中間ギヤ233、ポンプギヤ234、中間ギヤ235、236までが回転し、チューブポンプ220の軸220aが回転することでチューブポンプ220が作動して、回復・保湿用キャップ72a内を吸引する。その他のギヤ238以降は一方向クラッチ237によって回転が遮断されるので回転(作動)しない。
モータ231が逆転することによって、一方向クラッチ237が連結されるので、モータ231の回転が、モータギヤ232、中間ギヤ233、ポンプギヤ234、中間ギヤ235、236、238、239を経てカムギヤ240に伝達され、カム軸221が回転する。このとき、チューブポンプ220はポンプ軸220aの逆転では回転しない構造となっている。
ここで、この画像形成装置におけるインク供給排出系を模式的に説明すると図13に示すようになる。
すなわち、2つのノズル列を有する1つの記録ヘッド14について一体になった2つのサブタンク15A,15Bが接続され、各サブタンク15A,15Bには供給チューブ16A、16Bを介してメインタンク10A、10Bから各色のインクが供給される。
一方、1つの記録ヘッド14については2つのノズル列を同時にキャッピングし、吸引を行うためのキャップ72Aが配置されるので、ノズル吸引時には2つのノズル列からいずれもインクが吸引される。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図14のブロック図を参照して説明する。
この制御部280は、装置全体の制御を司るCPU281と、CPU281が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM282と、画像データ等を一時格納するRAM283と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)284と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC285とを備えている。
また、この制御部280は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F286と、記録ヘッド14を駆動制御するためのヘッド駆動制御部287及びヘッドドライバ288と、主走査モータ290を駆動するための主走査モータ駆動部291と、副走査モータ292を駆動するための副走査モータ駆動部293、サブシステム71のモータ231を駆動するためのサブシステム駆動部294と、サブタンク15の大気開放を行う駆動ユニット162を駆動するためのサブタンク駆動部295と、サブタンク15の検知電極141、142の検知信号及び図示しない各種センサからの検知信号を入力するためのI/O296などを備えている。
また、この制御部280には、この装置に必要な情報の入力及び表示をおこなうための操作パネル297が接続されている。
制御部280は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介してI/F286で受信する。
そして、CPU281は、I/F286に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC285にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行ってヘッド駆動制御部287に画像データを転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM282にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしても良い。
ヘッド駆動制御部287は、記録ヘッド14の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を受け取ると、この1行分のドットパターンデータを、クロック信号に同期して、ヘッドドライバ288にシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をヘッドドライバ288に送出する。
このヘッド駆動制御部287は、駆動波形(駆動信号)のパターンデータを格納したROM(ROM282で構成することもできる。)と、このROMから読出される駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器を含む波形生成回路及びアンプ等で構成される駆動波形発生回路を含む。
また、ヘッドドライバ288は、ヘッド駆動制御部287からのクロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をヘッド駆動制御部287からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的に記録ヘッド14のアクチュエータ手段に印加してヘッドを駆動する。
さらに、CPU280はI/O296を介して検知電極141、142の検知信号を取り込んで、サブタンク15のインク量が無くなったか否かを検出する。つまり、制御部280とサブタンク15の検知電極141、142によって、検知電極141、142がインクに浸る場合の電気抵抗と浸らない場合の電気抵抗の差に基づいてサブタンク15内の液量を検知する液量検知手段(液量検知センサ)を構成している。
次に、この画像形成装置における1つの記録ヘッドに対する2つのサブタンクに対するインクの補充供給動作について説明する。ここで、前述した図13に示す模式的説明図を用いて説明すると、サブタンク15内にエアーが入るなどした場合、サブタンク15はバネ103で可撓性フィルム状部材102が外方に付勢されていることから、負圧が下がる(より正圧になる)。
そこで、このような場合には、大気開放弁機構132を開放状態にして一旦サブタンク15内を大気圧とし、メインタンク10からサブタンク15にインクを供給し、大気開放弁機構132を閉状態にして、その後キャップ72Aにヘッド14のノズル面をキャッピングした状態でヘッド吸引を行ってサブタンク15内の負圧形成及び調整を行う。
この場合、サブタンク15の負圧が下がったか否かは液量検知センサでインクなしと検知したことにより判断する。この液量検知は、たとえば、電源ON時、あるいは所定時間経過毎に行う。また、インク供給の停止はやはり液量検知センサでインク有りとなることにより行う。さらに、1つのヘッドに対応する2つのサブタンク15がいずれもインク有りが検知されている場合であっても、一定期間(たとえば1ヶ月)経過後はエアリークによる不具合を解消するため大気開放状態でのインク供給動作を強制的に行う場合もある。
ここで、図13を参照して、液量検知センサ(検知電極141、142)の信号をみた場合、サブタンク15Aがインク無しになったとき、サブタンク15Bはまだインクが存在する場合がある。このとき、サブタンク15A、15Bの大気開放弁機構132を押してタンク15A、15B内を大気開放状態(大気圧)とした場合でも、サブタンク15Aはインク無しと検知されているが、サブタンク15Bはインク有りと検知されたままの場合があることが分かった。
その理由はまだ明確ではないがインクの種類によってはその頻度が高くなることが分かった。
つまり、前述したように大気開放弁を押して大気開放状態とすればサブタンクのフィルム状部材が開き、液面が下がり、検知電極がインク無しとなるのが理想であるが、特定のインクの場合、大気開放状態としてもまだ電極がインク有りと示している場合がある。このような状態を生じるときに使用したインクは、粘度が高く、また、表面張力が低く泡が発生しやすい点に特徴があった。
一方、後述するように、本件発明に係る記録液である炭素数8以上で11以下のポリオールまたはグリコールエーテルあるいは界面活性剤がなく表面張力が高い別のインクを使用した場合は泡の発生が少ないためこのような現象はおきにくいことが確認された。
したがって、現象的には、インクの粘度が高く電極からインクが離れ難いこと、あるいは泡が発生し電極に付着して離れ難いことなどから、大気開放してサブタンク内を広げてもインク或いはその泡が電極から離れにくいために、電極の信号がインク有りのままとなっているためと推定される。
したがって、この場合(大気開放してもインク有りの信号のままになり易い場合)に、各サブタンクの液量検知センサの検知結果に従って、インク無しの信号となったサブタンク15Aにはインクを供給するが、インク有りの信号となっているサブタンク15Bにはインク供給を行わないとすると、サブタンク15Bはインク量がぎりぎりのため、ヘッド吸引後に短時間でインク無しとなる。
そうすると、今度はサブタンク15Bがインク無しが検知された状態でサブタンク15Aがインク有りの状態になる。いずれか一方のサブタンクがインク無しであっても、2つのサブタンク15A,15Bとも同時にインク供給動作に入るため、今度はサブタンク15Bがインク無しの検知信号によりインク供給が行われることになる。
これが繰り返されると、サブタンク15Aのインク無しによるインク供給、負圧調整吸引、サブタンク15Bのインク無しによるインク供給、負圧調整を繰り返す悪循環に入り、そのために、インク消費量が増大する。このような現象は、本発明者らの実験によって確認された。
そこで、図15を参照して本発明の大気開放状態でのインク供給動作の第1例について説明する。ここでは、1つのヘッド14に対する2つのサブタンク15A、15Bのいずれか一方がインク無し状態になったことを検知する(なお、ここではサブタンク15Aがインク無しとなったとして説明する。)と、2つのサブタンク15A、15Bをいずれも大気開放状態にする。
その後、他方のサブタンク15Bもインク無しの状態になっているか否かを判別する。このとき、他方のサブタンク15Bがインク無しの状態でなければ(インク有りの状態であれば)、ヘッド14をキャップ72Aでキャッピングした状態でヘッド吸引を行って、サブタンク15Bも強制的にインク無しの状態にする。
これにより、サブタンク15A、15Bはいずれもインク無しの状態になる(このときのインク無しの信号取得操作は決められた吸引量で必ずインク無しとなることが分かっている場合は省略可能である。)ので、その後、メインタンク10A、10Bからサブタンク15A、15Bのいずれに対してもインクを供給し、大気開放弁機構132を閉じてサブタンク15A、15B内を大気遮断状態にしてヘッド吸引を行って負圧形成及び調整を行う。
このように、インク供給動作のシーケンス上、一方のサブタンク15Aがインク無しの場合で他方のサブタンク15Bが大気開放後もインク有りの場合に、前もってサブタンク15Bがインク無しとなるまで、2色同時ヘッド吸引を最小量行うことにより、双方ともインク無しの状態とし、その後のインク供給、負圧作成用ヘッド吸引を行う。
これによって、前述したように、一方のサブタンク15Aにインク供給してヘッド吸引を行ったときに今度は他方のサブタンク15Bがインク無しの状態になって、インク供給動作が繰り返されるというような悪循環は生じなくなる。
また、片側のサブタンクだけインク無しの状態からインク有りの状態までインク供給し、両方のサブタンクから同一ヘッドで同一キャップで吸引し、負圧作成すると、双方の負圧のバランス及び液量のバランスが崩れやすくなるが、たとえ片側のみインク無しの信号の場合も、必要量ヘッド吸引して双方のサブタンクを一旦インク無しの状態として、その後、双方のサブタンクにインク供給、負圧作成のための吸引をすることにより、双方の負圧のバランスが崩れることはなくなる。負圧、インク液量の制御はノズル抜け、インク垂れの防止上、微妙な制御を必要とするため、インク充填時にバランスをとることが非常に重要である。
なお、前述したように、大気開放弁を押して大気開放してもインク有りの状態のままである現象の発生頻度はインクの物性にもよることが確認された。
本発明で使用したインクでは、大気開放してインクの液面が検知電極最下端より下がっても、インクが検知電極に付着したままでインク無しとならない現象がときどきある。詳しいメカニズムは明確でないが、そのような状態になりやすいインクは、観察すると、しばしば電極に泡が認められることから、本インクの特徴である、炭素数8以上で11以下のポリオールまたはグリコールエーテル、界面活性剤の添加により表面張力が低く泡が付着しやすいこと、粘度が高いことが関係していると推定される。
このようなインクを使用する場合でも、本発明のように双方のサブタンクから必要最低量のインク吸引をして、双方ともインク無しとした後でインク供給、負圧作成吸引をすることにより、大気開放充填が繰り返し発生したり、双方のサブタンクの負圧バランスが崩れる不具合がなくなる。
そこで、本発明で使用した記録液であるインクについて説明する。
まず、顔料インクの例について説明する。顔料としては、顔料としてはインクジェット用に使用される各種顔料が使用可能である。特に、顔料表面に親水基をつけたタイプのもの、顔料をポリマーエマルジョンで包んだタイプのもの、不溶性顔料を界面活性剤あるいは水溶性樹脂で分散したものが上げられる。なお、インクのポリマーエマルジョンは後述する製造例に従い作成したものである。
また、インクに使用する湿潤剤としては、グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、およびトリメチロールエタンから選ばれた少なくとも1種類以上を使用する。
また、炭素数8以上で11以下のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤を添加してある。
その例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、下記(I)ないし(VII)の構造の物質を挙げることができる。
Figure 0004446810

(R1:炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基、m:3〜12、
M:アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アルカノールアミン)
Figure 0004446810

(R2:炭素数5〜16の分岐したアルキル基、
M:アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アルカノールアミン)
Figure 0004446810

(Rは分岐しても良い6〜14の炭素鎖、k:5〜20)
Figure 0004446810

(Rは分岐しても良い炭素数6から14の炭素鎖、n:5〜20)
Figure 0004446810

(Rは炭素数6から14の炭素鎖、m,n:m、n≦20)
Figure 0004446810
(Rは炭素数6から14の炭素鎖、m,n:m、n≦20)
Figure 0004446810
(p、qは0〜40)
これらの添加により、インクの表面張力が40mN/m以下まで下がる。表面張力を40mN/m以下とすることによって、印写画像において特に紙への浸透速度を上げることができる。ただし、この副作用として、泡が消え難くなる点がある。また、25℃におけるインク粘度を5mPa・sec以上にすることで、画像濃度を上げることができる。
また、必要に応じて、各種pH調剤剤、防腐防カビ剤が添加される。また、粘度を上げるためにアルギン酸などを添加することが有効である。
一方、染料インクの場合も同様にインクジェット用に使用可能な各種染料が使用可能である。特に、アニオン基を有した酸性染料、直接染料、反応性染料が総合的(溶解安定性、接液性他)に好ましい。
染料インクに必要に応じて添加される湿潤剤、炭素数8以上で11以下のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、各種pH調剤剤、防腐防カビ剤、アルギン酸なども顔料インクの場合と同様である。
さらに、電極でのインク有無の検知を正常に行わせるためには、なるべく消泡剤を添加することが好ましい。消泡剤としてはシリコン系消泡剤が好ましい。
一般に、シリコン系消泡剤には、オイル型、コンパウンド型、自己乳化型、エマルジョン型などがあるが、水系での使用を考慮すると、自己乳化型、もしくはエマルジョン型を用いることが、信頼性を確保する上で好ましい。また、アミノ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、アルキレンオキサイド変性、等の変性シリコン系消泡剤を使用することもできる。
市販のシリコン系消泡剤で入手可能なものとしては、信越化学工業(株)のシリコーン消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85など)、東レ・ダウ・コーニング(株)のシリコーン消泡剤(Q2-3183A、SH5510など)、日本ユニカー(株)のシリコーン消泡剤(SAG30など)、旭電化工業(株)の消泡剤(アデカノールシリーズ)などが挙げられる。
また、本件発明のような装置、特に電極部のインク検知による、充填動作が実使用上機能よく動くためには、カートリッジを含めて全体として外部から空気がなるべく混入しないようにする必要がある。特に、空気混入はカートリッジと本体の接合部から生じることが多い。
そのためにはインクと接液性のよいカートリッジとすることが重要で、本件発明に係るインクはいずれもpH=8〜10の中にあるが、アルミラミネートフィルムからなる可撓性インク袋と、そのインク袋からインクを排出する個所をシリコン部材でシールしたインクカ−トリッジとの間での接液性が良好でインクにも部材にも経時接液後の影響が少ない。そのため、カートリッジ部からの空気漏れが少なく、サブタンクインク充填動作がスムーズになる。
このように、特に電極部のインク検知による、サブタンク充填動作を行う場合には、インクの物性、カートリッジ他の材質、本体との接合部接液性を含めて、微妙なバランスの上に安定使用可能となっている。このインク充填システムゆえに高速印字、大量印刷が可能となる。
なお、上記の説明では、一方のサブタンク15Aがインク無しの場合で他方のサブタンク15Bがインク有り場合、大気開放後2色同時ヘッド吸引を行ってサブタンク15Bもインク無しの状態にしているが、大気開放前に、2色同時ヘッド吸引を行うこともできる。
次に、図16を参照して本発明の大気開放状態でのインク供給動作の第2例について説明する。
ここでは、1つのヘッド14に対する2つのサブタンク15A、15Bのいずれか一方がインク無し状態になったことを検知する(なお、ここではサブタンク15Aがインク無しとなったとして説明する。)と、2つのサブタンク15A、15Bをいずれも大気開放状態にする。
その後、インク無しになっている一方のサブタンク15には所要量のインクを供給する。また、インク有りになっている他方のサブタンク15Bにも予め定めた所定量のインクを供給する。そして、大気開放弁機構132を閉じてサブタンク15A、15B内を大気遮断状態にして2色同時ヘッド吸引を行って負圧形成及び調整を行う。
したがって、サブタンク15Bがぎりぎりインク有りの状態(ニアーエンド状態)であるときでも、新たに所定量のインクが供給されるので、十分にインク有りの状態になるので、ヘッド吸引でサブタンク15Bがインク無しの状態になることが回避でき、ヘッド吸引動作が繰り返されることを防止できる。
次に、本発明の大気開放状態でのインク供給動作の第3例について説明する。ここでは、インク無しを検知するタイミングの設定によってサブタンク内のインクがぎりぎりインク有りの場合をインク無しとして検知できるようにしている。
すなわち、例えば、サブタンク15Aがインク無し、サブタンク15Bが大気開放後もぎりぎりインク有りの場合に、液量検知のタイミングを延長することにより、サブタンク15Bもインク無しとなってサブタンク15A,15Bのいずれにもインク供給が可能となる場合がある。これは、インクの表面張力あるいは粘度などの液物性の影響により検知電極141、142からインクが開放されてインク無しになるまでの時間が必要なためと思われる。
この方法を使う場合、大気開放後、少なくとも10秒以上経過してから液量検知をすることが好ましい。。上述したインクを用いた場合、10秒未満ではしばしばインク有りの状態となることが確認された。
そこで、いずれか一方のサブタンクについてインク無しが検知されたとき、他方のサブタンクがぎりぎりインク有りの場合には、これもインク無しと検知されるように予め液量検知のタイミングを設定しておくことで、いずれもインク供給を行うことができて、インク供給動作が繰り返されることを防止できる。
なお、図5に示すように3色構成とした場合、前記実施形態のサブタンクは2つのサブタンク15A、15Bがペアになってフィルム状部材が開く構成であるので、そのまま適用することはできないが、弾性変形可能な部分を側部に設けたり、特許文献1のような構成のサブタンクを用いることで対応できる。
また、上記実施形態においては、本発明をインクジェット記録装置に適用した例で説明したが、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などにも適用することができ、また、インク以外の液体(記録液)を用いた画像形成装置などにも適用することができる。
次に、上述した本発明を適用した画像形成装置において使用したインクの製造例について説明する。
まず、染料インク製造例について説明する。次のような染料インク作成処方によって作成することができる。
〔シアン染料インク〕
C.I.Direct Blue199(固形分10.25%) 44%
トリエチレングリコール 30.75%
グリセリン 10.25%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 1.8%
界面活性剤(ポリオキシアルキレン誘導体) 2.2%
防腐剤 0.2%
有機系pH調整剤 1 0.55%
有機系pH調整剤 2 0.05%
水 残量
〔マゼンタ染料インク〕
マゼンタ反応性染料 4.5%
1,3-ブタンジオール 30.75%
グリセリン 10.25%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.5%
界面活性剤(ポリオキシアルキレン誘導体) 2.2%
防腐剤 0.2%
有機系pH調整剤 1 0.55%
有機系pH調整剤 2 0.05%
水 残量
〔イエロー染料インク〕
C.I.Acid Yellow 23 4.5%
1,3-ブタンジオール 30.75%
グリセリン 10.25%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2%
界面活性剤(ポリオキシアルキレン誘導体) 2%
防腐剤 0.2%
有機系pH調整剤 1 0.55%
有機系pH調整剤 2 0.05%
水 残量
上述した染料インクの物性は表1のとおりであった。
Figure 0004446810
本実施例の染料インクを用いた場合、消泡剤は添加していないが、サブタンク内のインク量を検知する際に泡発生による誤動作が多かった。この誤動作は、前述したように、インクがあるにもかかわらずインク無しと検知されることであり、電気的な故障でなく、インクの泡が検知電極に付着したことが要因と推定している。
そこで、各染料インクに、シリコーン系消泡剤を0.1%添加したところ、上記の誤動作は減少した。そして、このインクに消泡剤を添加することと本発明に係るインクの供給シーケンスを行うことによって、頻繁なインク充填が発生しなくなった。
また、JIS K3362に基づく泡の安定性試験を行った結果、消泡剤を入れなかったインクは泡の安定度が約30mm以上であったが、消泡剤を入れた場合はイエロー、マゼンタ、シアンインク共に10mm以下であった。また、本発明に係る請求項1、2の動作を行うことにより、インク充填が繰り返される不具合はなくなった。
次に、顔料インク製造例について説明する。
〔インク製造例〕
下記方法でインクを作製した。
(参考例1)フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整
特開2001−139849号公報に開示されている調整例3を追試して青色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は93nmであった。
(参考例2)ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整
上記参考例1のフタロシアニン顔料をピグメントレッド122に変更したほかは参考例1と同様にして赤紫色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は127nmであった。
(参考例3)モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整
参考例1のフタロシアニン顔料をピグメントイエロー74に変更したほかは参考例1と同様にして黄色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は76nmであった。
(参考例4)ジアゾ化合物処理したカーボンブラック分散液1
表面積が230m/gでDBP吸油量が70ml/100gのカーボンブラック100gと、p−アミノ−N−安息香酸34gとを水750gに混合分散し、これに硝酸16gを滴下して70℃で撹拌した。5分後、50gの水に11gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時間撹拌した。得られたスラリーを10倍に希釈し遠心処理し粗大粒子を除き、pHをジエタノールアミンにて調整しpH8−9とし、限外濾過膜にて脱塩濃縮し顔料濃度15%のカーボンブラック分散液とした。このものをポリプロピレンの0.5μmフィルターにてカーボンブラック分散液1とした。マイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は99nmであった。
以下に顔料インクセットの実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない(染料インクは上述した)。なお、実施例に記載の各成分の量(%)は重量基準である。
(顔料インクセット実施例1)
〔シアンインク〕
下記処方のインク組成物を作成し、pHが9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行いインク組成物を得た。
参考例1のフタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子 10.0wt%
(固形分として)
1,3−ブタンジオール 25.0wt%
グリセロール 8.5wt%
CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH
の活性剤 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.8wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.1wt%
消泡剤 0.05wt%
イオン交換水 残量
〔マゼンタインク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、pHを水酸化ナトリウムで9にしてインク組成物を調製した。
参考例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子 0.5wt%
(固形分として)
1,3−ブタンジオール 22.0wt%
グリセロール 7.0wt%
ポリオキシアルキレン誘導体ディスパノール TOC 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.05wt%
消泡剤 0.1wt%
イオン交換水 残量
〔イエローインク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、pHを水酸化リチウムで9にしてインク組成物を調製した。
参考例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子 10.0wt%
(固形分として)
1,3−ブタンジオール 23.5wt%
グリセロール 7.5wt%
ポリオキシアルキレン誘導体ディスパノール TOC 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.05wt%
消泡剤 KM72F 0.1wt%
イオン交換水 残量
〔黒インク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、pHを水酸化ナトリウムで9にしてインク組成物を調製した。
参考例4のジアゾ化合物処理したカーボンブラック分散液1 10.0wt%
(固形分として)
1,3−ブタンジオール 22.5wt%
グリセロール 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
消泡剤 0.1wt%
イオン交換水 残量
これらの顔料インクセット実施例1の各インクのインク物性は、表2のとおりであった。
Figure 0004446810
(顔料インクセット実施例2)
〔シアンインク〕
下記処方のインク組成物を作成し、pHが9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行ないインク組成物を得た。
参考例1のフタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子 8.0wt%
(固形分として)
トリエチレングリコール 22.5wt%
グリセロール 7.5wt%
2−ピロリドン 5.0wt%
CH(CH)12O(CHCHO)CHCOOH 1.6wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.8wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
消泡剤 0.1wt%
イオン交換水 残量
〔マゼンタインク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、pHを水酸化ナトリウムで9にしてインク組成物を調製した。
参考例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子 8.0wt%
(固形分として)
プロピレングリコール 30.0wt%
グリセロール 10.0wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
CH(CH)12O(CHCHO)CHCOOH 1.7wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 1.8wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
消泡剤 0.1wt%
イオン交換水 残量
〔イエローインク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、pHを水酸化リチウムで9にしてインク組成物を調製した。
参考例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子 8.0wt%
(固形分として)
1,3−ブタンジオール 22.5wt%
グリセロール 7.5wt%
2−ピロリドン 5.0wt%
CH(CH)12O(CHCHO)CHCOOH 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 1.8wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
消泡剤 0.1wt%
イオン交換水 残量
〔ブラックインク〕
下記組成物を用いる以外はシアンと同様にし、pHを水酸化ナトリウムで
9にしてインク組成物を調製した。
参考例4のカーボンブラック含有ポリマー微粒子 8.0wt%
(固形分として)
ジプロピレングリコール 20.0wt%
グリセロール 10.0wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 5.0wt%
CH(CH)12O(CHCHO)CHCOOH 1.7wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.5wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
消泡剤KS531(信越化学) 0.1wt%
イオン交換水 残量
この顔料インクセット実施例2の各インクのインク物性は表3のとおりであった。
Figure 0004446810
(顔料インクセット実施例3)
〔シアンインク〕
下記処方のインク組成物を作成し、pHは有機系pH調整剤にて調整した。
その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行いインク組成物を得た。
(参考例1)のフタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子 10.0wt%
(固形分として)
トリエチレングリコール 25.0wt%
グリセロール 9.0wt%
界面活性剤 CH(CH)12O(CHCHO)CHCOOH 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
ベンズイソチアゾリン系防腐剤 0.2wt%
シリコーン消泡剤 SAG30(日本ユニカー) 0.03wt%
イオン交換水 残量
〔マゼンタインク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、pHを水酸化ナトリウムで調製した。
(参考例2)のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子 10.0wt%
(固形分として)
トリエチレングリコール 22.0wt%
グリセロール 7.3wt%
ノニオン系界面活性剤 ソフタノールEP5035 1.0wt%
アルギン酸 1.0%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
ベンズイソチアゾリン系防腐剤 0.07wt%
シリコーン消泡剤 KS531(信越化学) 0.02wt%
イオン交換水 残量
〔イエローインク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、pHを水酸化ナトリウムで調製した。
(参考例3)のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子 11.0wt%
(固形分として)
トリエチレングリコール 22.0wt%
グリセロール 7.3wt%
ノニオン系界面活性剤 ソフタノールEP5035 1.0wt%
アルギン酸 1.0%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.8wt%
防腐剤 0.05wt%
シリコーン系消泡剤 0.1wt%
イオン交換水 残量
〔黒インク〕
下記組成物を用いる以外はシアンインクと同様にし、有機系pH調整剤でインク組成物を調製した。
(参考例4)のジアゾ化合物処理したカーボンブラック分散液1 10.0wt%
(固形分として)
トリエチレングリコール 22.0wt%
グリセロール 7.3wt%
界面活性剤 ソフタノールEP5035 2wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.1wt%
防腐防カビ剤 0.2wt%
シリコーン消泡剤KS531(信越化学) 0.1wt%
イオン交換水 残量
この顔料インクセット実施例2の各インクのインク物性は表4のとおりであった。
Figure 0004446810
ここで、図4に示すように、シアンインクと黒インクのサブタンクを一組にして同一ヘッドにノズルを設け同時吸引する方式とした。また、もう一組はマゼンタインクとイエローインクである。
大気開放弁を押してもインク無しとならない(電極についた液が離れ難い)現象はいずれの色でも発生するが、特に発生頻度が高かったのは、顔料インクの場合、イエローであった。イエローインクは他の色に比べ泡が発生しても消え難い傾向にあった。
このようなイエローインクとマゼンタインクの組み合わせでの共通ヘッドの場合(図4の例)では、大気開放してもイエローがインク有りのままの場合があるが、この場合も一旦ヘッド吸引(共通ヘッドのためマゼンタ、イエローインク同時に吸引)して双方のインクをインク無しとして、その後、検知電極で双方のインクがインク有りとなるまで、インク供給を行い、その後、大気開放弁を閉じて大気遮断とした後、負圧作成吸引をすることにより、インク無し信号による充填を繰り返す不具合は解消できた。また、負圧的にはイエロー、マゼンタが同一条件でリフレッシュされるので負圧バランス及び液量のバランスがよい。
この場合、消泡剤を多くすると泡は少なくなるが、インクの目詰まりの面からは好ましくなく、消泡剤濃度には限界がある。また、炭素数8以上で11以下のポリオールまたはグリコールエーテルとして2−エチル−1,3−ヘキサンジオールやポリオキシアルキレン誘導体等、及び界面活性剤をなくすと、泡は発生しにくいが、画像の紙への浸透時間が長く画像が悪化する。
次に、本発明に係るインクカートリッジ10について図17ないし図23をも参照して説明する。なお、図17は本発明に係るインクカートリッジの外観斜視説明図、図18は同インクカートリッジの第3筐体を外した状態の概略斜視説明図、図19は同インクカートリッジの前面側から見た正断面説明図、図20は同インクカートリッジに収納するインク袋の側面説明図、図21は同インク袋を図21の下側から見た説明図、図22は同インク袋のフィルムの断面説明図、図23は同インク袋の排出口部の断面説明図である。
このインクカートリッジ10は、インク収納手段であるインク袋302と、このインク袋402を収納するための筐体403とを有する。この筐体403は、第1筐体411と、第2筐体412と、第3筐体413とから構成され、第1筐体411と第2筐体412とでインク収納手段の側面を保護する筐体部分を構成している。すなわち、筐体403はインク供給方向に平行な面でインク収納手段を収納する第1筐体411と第2筐体412とに分割している。
ここで、インク袋402は、図20、図21に示すように、アルミラミネートフィルムからなる略四角形状(ここでは長方形状)の可撓性を有する袋状部(袋本体)321と、この袋状部421を固着した樹脂製の保持部材422とを有する。なお、袋状部421の側面形状は矩形状に限るものではなく、例えば略円形状、略楕円形状などとすることもできるし、特定の形状でなくとも良い。
袋状部421は、図23に示すように、LDPE431上にドライラミネーション432、アルミ膜433、ドライラミネーション434、PA434を順次積層した構造のアルミラミネートフィルム430を用いて(これに限定するものではない。)、図20及び図21に示すように、2枚のアルミラミネートフィルム430、430の周囲(図20に斜線を施した領域)を互いに、また保持部材422に溶着して袋状に形成したものである。
この袋状部421は内部に形状を維持するための従前のような枠体がなく、全体として可撓性を有しているので、インクの使い残しが極めて少なくなる。また、ここでは、アルミラミネートフィルムから袋状部421を形成しているが、袋状部421を形成する部材の材質はこれに限るものではない。ただし、少なくともアルミラミネートフィルムを含む部材で形成することが好ましい。
保持部材422には、袋状部421内にインクを充填するときに用いる内部に通孔が形成されたインク充填用の筒状開口部(インク充填口部)423が一体的に成形され、このインク充填口部423は途中を融かすことで内部の通孔を封止した封止部424を設けている。
また、保持部材422には、図23に示すように、袋状部421内のインクを記録装置に供給(補給)するための内部に通孔425aが形成されたインク供給用の筒状開口部(インク排出口部)425が一体的に成形され、このインク排出口部425の先端部には、通孔425aをシールするための弾性を有するシリコン部材426を嵌装して、このシリコン部材426を保持するキャップ部材327を嵌め込んでいる。なお、シリコン部材426は記録装置本体側からインク導入手段である中空で針状の供給針(中空針)が刺し込まれることで、密閉状態を維持したままで記録装置本体側へのインク供給が可能になる。
なお、保持部材422には、筐体411側に設けられる係止部447、448に当接した状態で係止爪451、452が係合するための係合突部428、429を一体的に形成している。また、保持部材422は第2筺体412側の係止部467、468に嵌め込まれる。これにより、保持部材422は第1筺体411と第2筺体412との間で保持される。
筐体403は、分割された略相似形の第1筐体411と第2筐体412を合わせて、その前面下側部分に第3筐体413を嵌め込んで略直方体に組み立ててなり、組み立てた状態で、後面側にインクカートリッジ10の装置本体への着脱のために指等を掛け易くした凹み部441及び引っ掛け部442が形成され、前面側に装置本体へのインク排出口部425が臨む開口453が形成される。
このように、pH=8〜10の中にある本発明に係るインクをアルミラミネートフィルムからなる可撓性インク袋に収納し、そのインク袋からインクを排出する個所をシリコン部材でシールすることで、接液性が良好でインクにも部材にも経時接液後の影響が少なくなり、カートリッジ部からの空気漏れが少なく、サブタンクインク充填動作がスムーズになる。
本発明に係る画像形成装置の実施形態としてのインクジェット記録装置の前方側から見た斜視説明図である。 同記録装置の機構部の概略を示す構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同機構部の要部模式的斜視説明図である。 同装置のヘッド構成を説明する説明図である。 同装置のヘッド構成の他の例を説明する説明図である。 インク供給装置に係わる部分の分解斜視説明図である。 サブタンクの分解斜視説明図である。 同サブタンクの模式的側面説明図である。 図8のA−A線に沿う概略断面説明図である。 可撓性フィルム状部材の説明図である。 サブシステムの平面説明図である。 サブシステムの概略構成説明図である。 同記録装置のインク供給排出系の模式的全体説明図である。 同記録装置の制御部の概略ブロック説明図である。 同記録装置におけるサブタンクへの大気開放インク供給動作の説明に供するフロー図である。 同記録装置におけるサブタンクへの大気開放インク供給動作の他の例の説明に供するフロー図である。 本発明に係るインクカートリッジの外観斜視説明図である。 同インクカートリッジの第3筐体を外した状態の概略斜視説明図である。 同インクカートリッジの前面側から見た正断面説明図である。 同インクカートリッジに収納するインク袋の側面説明図である。 同インク袋にインクを充填した状態を説明する図20を下側から見た説明図である。 同インク袋の袋本体を構成するアルミラミネートフィルムの断面説明図である。 同インク袋のインク供給口部の要部断面説明図である。
符号の説明
10、10A、10B…インクカートリッジ(メインタンク)
13…キャリッジ
14、14a〜14d…記録ヘッド
14yn、14mn、14cn、14kn…ノズル列
15、15A、15B…サブタンク
100…インク収容部
102…可撓性フィルム状部材
103…弾性部材
132…大気開放弁機構
302…インク袋
325…インク排出口部
326…シリコン部材

Claims (1)

  1. 異なる色の液滴を吐出する複数のノズル列を有する液滴吐出ヘッドと、
    液体保管用タンクから供給される液体を収容して前記液滴吐出ヘッドに各色の液体を供給する複数のサブタンクと、を備え、
    このサブタンクには負圧を発生するための負圧発生手段、サブタンク内を大気開放するための大気開放手段及び液量を検知する液量検知手段を備え、
    前記サブタンク内を大気開放した状態で液体を供給し、その後大気開放を遮断して、前記液滴吐出ヘッドのノズル側から吸引を行うことで前記サブタンク内の負圧を形成する一連の動作を行なうとき、
    前記サブタンク内を大気開放した状態で、1つの液滴吐出ヘッドに液体を供給する複数のサブタンクのうちの少なくともいずれかについて前記液量検知手段により液体ありの状態が検知されたときには、前記液滴吐出ヘッドのノズル側から吸引を行って複数のサブタンクを液体なしの状態とした後、それぞれのサブタンクに前記液量検知手段の検知結果が液体ありの状態となるまで、液体を供給する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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