JP4446618B2 - 光導波路の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ等の光導波路を無調芯接続させるための光導波路の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光技術を利用した光通信や光情報処理、あるいは電子機器、光学機器等の分野が急速に進展しつつあり、各種光デバイス間における光導波路の開発が大きな課題となっている。各種光デバイスは光ファイバなどの光導波路によって接続されるが、その接続には極めて高い位置精度が要求される。従来このような接続作業は手作業もしくは高精度な調芯設備により行われているため、接続コストが上昇してしまうという問題があった。
【0003】
そこで、このような問題を解決するために、自己形成光導波路の技術が開発されている。これは、光ファイバなどの光導波路の接続端部を感光性樹脂に浸漬し、その光ファイバ等を通して感光性樹脂に光を照射することにより感光性樹脂を徐々に硬化させて、接続端部の先端に光導波路のコア層を形成するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方法により形成される光導波路は、クラッド層が液体のままであるため、この状態で紫外線等の光が当たるとクラッド層が硬化し、形成された光導波路が消失してしまうという問題がある。
【0005】
そこで、未硬化の感光性樹脂を除去し、硬化後の屈折率がコア層よりも低くなる別の樹脂に再び浸漬し、その樹脂を硬化させることにより、コア層の周りに安定した固体型のクラッド層を形成する方法が考えられている。しかし、クラッド層形成前のコア層は不安定であり、その状態で未硬化の感光性樹脂の除去等の作業を行う必要があるから、取り扱いを極めて慎重に行わねばならず、実用的に問題がある。
【0006】
なお、硬化する光の波長および硬化後の屈折率が異なる2種類の感光性樹脂を混合し、照射光の波長の差を利用して混合した感光性樹脂からコア層とクラッド層とを別々に形成することも考えられる。しかし、これでは硬化用の光源として波長が異なる2種類のランプが必要となるため、設備コストや手間がかかるという問題がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、接続が簡単かつ確実で、設備コストや手間がかからない安定した光導波路の形成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、光導波路の端部を覆うように設けられた感光性樹脂に前記光導波路から光を照射することによって、前記光導波路の端部にその光の経路に応じた光導波路を形成する方法であって、前記感光性樹脂は、所定の波長帯の光を受けて重合するコア形成用樹脂と、その波長帯と同一帯域であって前記コア形成用樹脂よりも強い強度の光で重合が可能で、かつ、硬化後の光屈折率が前記コア形成用樹脂よりも小さいクラッド形成用樹脂とを含み、前記コア形成用樹脂の重合のみが可能な強度の光を前記光導波路から前記感光性樹脂に照射することにより前記コア形成用樹脂の重合を行わせて前記光導波路のコア層を形成し、その後に前記クラッド形成用樹脂の重合が可能な強度の光を前記感光性樹脂全体に照射することにより前記光導波路のクラッド層を形成するところに特徴を有する。
【0009】
請求項2の発明は、コア層を形成する際に、接続される一対の光導波路の双方から相手側の光導波路に向けて光を照射する。
【0010】
【発明の実施の形態】
<光導波路の形成>
本発明を実施するには、まず、共に同一の波長帯の光を受けて重合するコア形成用樹脂とクラッド形成用樹脂とを混合した感光性樹脂を調合する。ここで、コア形成用樹脂は、重合して硬化したときの光屈折率がクラッド形成用樹脂のそれより大きいものを選定し、また、クラッド形成用樹脂はコア形成用樹脂よりも強い強度の光を受けて初めて重合が可能であるものを選択する。
【0011】
図1(A)に示すように、上記感光性樹脂1を、例えば光ファイバ2の先端部を包み込むように塗り付け、その光ファイバ2を通して図示しない光源から弱い光、すなわちコア形成用樹脂の重合は可能であるがクラッド形成用樹脂の重合は実質的に不可能な強度の光を感光性樹脂に照射する。すると、感光性樹脂のうち感光性がより高いコア形成用樹脂だけが選択的に重合を開始する。両樹脂の混合体である感光性樹脂のうちコア形成用樹脂だけが重合を始めると、未硬化のクラッド形成用樹脂は、流動性を保っているから、硬化してゆくコア形成用樹脂から排除されてゆく。また、硬化したコア形成用樹脂の屈折率は未硬化の感光性樹脂のそれより大きいから、光ファイバ2のコア2A部分から照射された光は硬化したコア形成用樹脂に閉じこめられつつ、先端に集中的に照射される(図1(B)参照)。この結果、光ファイバ2のコア2A先端から照射された光の通路に沿ってコア形成用樹脂が優先的に硬化してコア層3が形成され、その周囲を未硬化の感光性樹脂1が包囲した状態となる。
【0012】
この後、例えば光源からの光を感光性樹脂1の全体に照射できるようにし、光源の出力を上げてクラッド形成用樹脂を重合させることが可能な強度の光を発生させる。すると、感光性樹脂1中のクラッド形成用樹脂および未硬化のコア形成用樹脂が硬化してコア層3を包囲する固体のクラッド層4が形成される(図1(C)参照)。
【0013】
<感光性から見た樹脂の選定>
コア形成用樹脂及びクラッド形成用樹脂としては、例えば互いに異なる重合反応を経て光重合が起こる樹脂を選択できる。例えば、アクリル系樹脂に代表されるようなラジカルによる逐次重合反応によって重合が進むラジカル重合系の感光性樹脂と、エポキシ系樹脂に代表されるようなイオン対を介して重合が進むカチオン重合系の感光性樹脂との組み合わせが望ましい。このような組み合わせでは、ラジカル重合系樹脂の方が、カチオン重合系樹脂よりも重合反応が急速に進行するから、弱い光によってアクリル系樹脂だけが選択的に重合することになるためである。
【0014】
また、上述の2種類の感光性樹脂の重合の進み具合いにさらに差をつけるためには、例えばラジカル重合系樹脂の重合反応速度を速めるようにしてもよい。アクリル系樹脂を例に取ると、アクリル系樹脂の単位質量あたりに含まれるアクリル基の数を多く(すなわち、アクリル当量を少なく)したり、モノマの濃度を高めることにより、重合に関与する反応基の濃度を高くして重合反応速度を高めることができる。また、重合開始剤の量子収率(光子量あたりのラジカル生成量)や濃度を高くして重合反応速度を高めることができる。
【0015】
逆に、カチオン重合系樹脂の重合反応速度を遅めてもよい。エポキシ系樹脂を例に取ると、エポキシ系樹脂の単位質量あたりに含まれるエポキシ基の数を少なく(すなわち、エポキシ当量を多く)したり、モノマの濃度を低くすることにより、重合に関与する反応基の濃度を低くして重合反応速度を遅くすることができる。また、重合に関与するイオン対の非求核性を低くしたり、あるいは重合開始剤の量子収率(光子量あたりのカチオン生成量)を低くして重合反応速度を遅くすることができる。
【0016】
また、同じ重合反応を経て光重合が起こる樹脂同士を混合しても、どちらか一方の樹脂を選択的に重合させることができる。同じ重合系である以上、重合開始剤や増感剤の異なる樹脂同士を混合しても選択的に重合させることは困難であるが、この場合はマトリクスであるオリゴマ分子に反応基の濃度差をつけてやればよい。例えばラジカル重合系のアクリル樹脂であれば、反応基であるアクリル当量に差をつければ、ある照射光にて反応基の多い(アクリル当量の少ない)方が選択的に重合する。
【0017】
なお、コア形成用樹脂とクラッド形成用樹脂とを選択する際に、両者の硬化波長が全く同一でない場合でも、増感剤を添加することにより、1種類の光源で両者の光重合を起こすことが可能である。これは、照射する光の波長域に吸収を持たない、もしくは少量しか持たない感光性樹脂でも、その波長域に吸収を持つ適当な増感剤を添加し、その増感剤が吸収したエネルギーを利用することにより、光重合を誘発させることができるからである。すなわち増感剤を添加すると照射光の波長域内に大きな吸収を持たせ、結果として感度を増大させることができる。一般にこのような増感された吸収波長域はラジカル発生剤本来の持つ吸収波長域よりもより長波長側に拡大され、光源の発する光子を効率よく利用できるので、感度が上昇する。
【0018】
<屈折率から見た樹脂の選定>
コア形成用樹脂とクラッド形成用樹脂とは、硬化後の屈折率の差が大きい方が好ましい。高分子の屈折率は(分子屈折)/(分子容)が大きければ大きくなるから、分子屈折および/あるいは分子容を調整することにより、両者の屈折率を調整することが可能である。
【0019】
分子屈折(高分子の折り返し単位を構成する個々の基の原子屈折の総和)を調整するには、塩素、イオウなど、分極率の大きな基を導入すると原子屈折が上がり、結果的に屈折率は大きくなる。また、2重結合基や芳香族環基を導入して分子の対称性を下げることによっても分極率が大きくなり、原子屈折が上がって屈折率が大きくなる。
【0020】
分子容(分子量/密度)を大きくすれば、屈折率は小さくなる。そのためには分子量に比して密度を上げればよく、これは架橋点間分子量を小さくすることにより達成できる。またフッ素は分極率に比してその体積が大きいため、フッ素を含む基を導入しても屈折率は小さくなる。
【0021】
<光導波路相互の接続への応用>
図2(A)に示すように、感光性樹脂1を例えば光学的に結合すべき対をなす光ファイバ2,2’の端部間を包囲するように塗布し、これを硬化させることで両光ファイバ2,2’を光学的にも接続することができる。この場合、コア層3を形成するための光を一方の光ファイバ2から相手側の光ファイバ2’に向けて照射し、クラッド層4を形成するための光は両光ファイバ2,2’の外側から感光性樹脂1の全体に向けて一括的に照射する。
【0022】
また、2本の光ファイバ2,2’を相互接続するためには、コア層3を形成するための光を、両光ファイバ2,2’からそれぞれ相手側の光ファイバ2’,2に向けて照射するようにすることが好ましい(図3(A)参照)。このようにすると、光ファイバ2,2’から出射される互いの出射光2X,2Yが重なり合う部分2Zにおいて光強度が高くなる。そこで、その重畳部分2Zの光強度がコア形成用樹脂の重合が可能な強度となるように設定すれば、互いの出射光が重なり合う部分2Zにコア層3が形成されることになる(図2(B)参照)。
この方法では、一対の光ファイバ2,2’の光軸がずれていたとしても、両光ファイバ2,2’の端部を結ぶ経路にコア層3が形成され、高い確率で光学的な結合を達成することが可能となる。
【0023】
なお、この方法においてコア層3を形成する際には、一対の光ファイバ2,2’の双方から同時に相手側の光ファイバに向けて照射する方法と、両光ファイバ2,2’の一方から他方に向けて片側ずつ交互に照射する方法とがあり、いずれによっても両光ファイバ2,2’間を接続する光導波路を形成可能である。
【0024】
【実施例】
<第1実施例>
本実施例では、感光性樹脂10として、紫外線を照射することによりラジカル重合を起こすアクリレート系の紫外線硬化性接着剤(ロックタイト社製Loctite358;以下樹脂A)と、同じく紫外線を照射することによりカチオン重合を起こすフッ素化エポキシ系の紫外線硬化性接着剤(NTT−AT社製;以下樹脂B)とを重量比1:1の割合で混合したものを使用した。それぞれの感光性樹脂の硬化後の屈折率は、波長850nmにおいて樹脂Aが約1.50、樹脂Bが約1.47である。以下、手順を示す(図4参照)。
【0025】
(1)ファイバカッタなどで端面処理を施したGI型石英製マルチモードファイバ11(フジクラ製;コア/クラッド=50μm/125μm)を1m程度用意した。
(2)ファイバ11の片端より、250Wの高圧水銀ランプを光源とした紫外線照射装置12(松下マシンアンドビジョン製、5252L)より200nm〜500nmの波長範囲に分光分布を持つ紫外線を入射して、ファイバ11のもう一方の端から出射される紫外線照度を紫外線照度計(ウシオ電機製UIT−150)を用いて0.3mW/cm2になるように調整した。
(3)出射側のファイバ11の端部を光ファイバ用V溝基板13(モリテックス社製石英V溝)に位置させ、さらにそのファイバ11の端部全体に、上述した感光性樹脂10を隙間無く埋まる様に塗布した。V溝押さえ板にてファイバ11の端部および感光性樹脂10を動かない様に挟み込んだ。
(4)(3)の状態にファイバ11を保持したまま、(2)にて照度を調整した紫外線をファイバ11の出射端より感光性樹脂10中に照射した。
(5)(4)の後、上記と同じ紫外線照射装置12を用いて、約300mW/cm2の照度を持つ紫外線をファイバ11の先端部分の感光性樹脂10を含むV溝基板13全体に30秒間照射した。
【0026】
上記(1)〜(4)の操作をそれぞれ単独の樹脂Aおよび樹脂Bに施し、ファイバ11の出射端より自己形成されるコア層を観察したところ、樹脂Aでは1秒で約300μm、3秒で約500μm、10秒で約1mmのコア層が形成され、樹脂Bでは1秒で100μm以下、3秒で約100μm、10秒で約300μmのコア層がそれぞれ形成されることが顕微鏡(キーエンス社製VH−7000)上確認された。また、上記(1)〜(4)の操作を樹脂Aおよび樹脂Bを重量比1:1で混合した感光性樹脂10に施したところ、1秒で約300μm、3秒で約500μm、10秒で約1mmのコア層が形成されることが同様の顕微鏡観察にて確認された。これは、混合樹脂中において、樹脂Aが選択的に硬化されてコア層が形成されたと推察される。
【0027】
また、混合した感光性樹脂10に上記(5)の操作を施して系全体を硬化させてクラッド層を形成したところ、上で観察されたコア層は形が保持されていることが同様の顕微鏡観察にて確認された。さらに可視光をファイバ11の出射端より照射し、光導波路からの漏光を観察することによっても、光導波路形状に沿って漏光が観察され、安定した光導波路が形成されていることが確認された。
【0028】
<第2実施例>
以下、図5を参照して、第2実施例を説明する。手順は次の通りである。
(6)ファイバカッターなどで端面処理を施した1m程度のGI型石英製マルチモードファイバ11(フジクラ製;コア/クラッド=50μm/125μm)を2本用意した。
(7)それぞれのファイバ11,11’の片端より、250Wの高圧水銀ランプを光源とした紫外線照射装置12(松下マシンアンドビジョン製、5252L)より200nm〜500nmの波長範囲に分光分布を持つ紫外線を入力して、出射側とするそれぞれのファイバ11,11’のもう一方の端から照射される紫外線照度を紫外線照度計(ウシオ電機社製UIT−150)を用いて0.3mW/cm2になるように調整をした。
(8)それぞれの出射側のファイバ11,11’の端部を500μm程度の間隔をあけて光ファイバ用V溝基板13(モリテックス社製石英V溝)に付き合わせて位置させ、さらにその付き合わせ部全体に上記第1実施例にて使用した感光性樹脂10と同様の樹脂Aおよび樹脂Bの混合樹脂をファイバ11,11’間に隙間無く埋まる様に塗布した。V溝押さえ板にて付き合わせ部および感光性樹脂10を動かない様に挟み込んだ。
(9)(8)の状態にファイバ11,11’を保持したまま、一方のファイバ11の入射側に波長850nmのLED光源(安藤電機製、AQ2140及びAQ4215)を用いて、出力約−10dBm(約0.1mW)の光を入射し、他方のファイバ11’の入射側から出射される光出力をパワーメータ(安藤電機製、AQ2140及びAQ2730)を用いて測定した。
(10)(8)の状態にファイバ11,11’を保持したまま、(7)で照度を調整した紫外線をそれぞれのファイバ11,11’の出射端より同時に、感光性樹脂10中に1秒から2秒間照射した。
(11)(10)の後、上記と同じ紫外線照射装置12を用いて、300mW/cm2の照度を持つ紫外線をファイバ11,11’の付き合わせ部分の感光性樹脂10を含むV溝基板13全体に30秒間照射した。
【0029】
上記(6)〜(9)の操作を行ったところ、感光性樹脂10の硬化が未だ行われていない(9)の段階においては、8dB以上の光出力の損失が測定された。
また、(10)の操作の後には、双方のファイバ11,11’の出射端よりコア層が形成され、それぞれのコア層が真中付近で結合していることが顕微鏡上観察された。
【0030】
さらに、(11)の操作で系全体を硬化させてクラッド層を形成した後も、(10)で観察されたコア層は形が保持されていることが顕微鏡上確認できた。また、(9)と同様に波長850nmにて光出力の損失を測定したところ2dB〜5dBであり、この値は(9)にて測定されたファイバ11,11’間に光導波路が形成されていない状態よりも大幅に減少している。すなわち、2本の光ファイバ11,11’同士が確実に光結合されていることを示しており、(11)の操作を施した後でも光が導波していることが確認された。また上記実施例と同様に、可視光を一方のファイバ11の出射端より照射し、ファイバ11,11’間の光導波路からの漏光を観察することによっても、光導波路形状に沿って漏光が観察され、安定した光導波路が形成されていることが確認された。
【0031】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、200nm〜500nmの波長範囲に分光分布を持つ紫外線を高圧水銀ランプにより照射したが、レーザ等の単色光を照射してもよい。
(2)上記実施形態では、樹脂A:樹脂B=1:1の割合で混合させたが、これに限るものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、2種類の樹脂の感光度差を利用して、まず弱い強度の光でコア形成用樹脂を選択的に硬化させてコア層を形成し、その後、同一波長帯ながら強い強度の光でクラッド層を形成する構成である。従って、コア層形成後に別の樹脂にコア層を浸漬させてクラッド層を形成する従来の構成と比較して、コア層の安定を保ちながら簡単な操作で全固体型の光導波路を形成することができる。また、2種類の波長帯の光源を使用して樹脂を選択的に硬化させる方法と比較して、照射光の光源は1種類でよいので、設備が簡単で低コストとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す光導波路の形成方法の断面図
【図2】本発明を光ファイバの相互接続に利用した実施形態を示す断面図
【図3】本発明を光ファイバの相互接続に利用した異なる実施形態を示す断面図
【図4】本発明の第1実施例の光導波路の形成方法を示す概略図
【図5】本発明の第2実施例の光導波路の形成方法を示す概略図
【符号の説明】
1…感光性樹脂
2…光ファイバ(光導波路)
3…コア層
4…クラッド層
Claims (2)
- 光導波路の端部を覆うように設けられた感光性樹脂に前記光導波路から光を照射することによって、前記光導波路の端部にその光の経路に応じた光導波路を形成する方法であって、
前記感光性樹脂は、所定の波長帯の光を受けて重合するコア形成用樹脂と、その波長帯と同一帯域であって前記コア形成用樹脂よりも強い強度の光で重合が可能で、かつ、硬化後の光屈折率が前記コア形成用樹脂よりも小さいクラッド形成用樹脂とを含み、
前記コア形成用樹脂の重合のみが可能な強度の光を前記光導波路から前記感光性樹脂に照射することにより前記コア形成用樹脂の重合を行わせて前記光導波路のコア層を形成し、その後に前記クラッド形成用樹脂の重合が可能な強度の光を前記感光性樹脂全体に照射することにより前記光導波路のクラッド層を形成することを特徴とする光導波路の形成方法。 - 前記感光性樹脂は、光学的に結合すべき対をなす光導波路の端部間を覆うように設けられ、前記コア層を形成するための光は前記各光導波路からそれぞれ相手側の光導波路に向けて照射され、前記クラッド層を形成するための光は前記両光導波路の外側から前記感光性樹脂に向けて一括的に照射されることを特徴とする請求項1記載の光導波路の形成方法。
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