JP4446139B2 - 画像信号の自動利得制御装置及び撮像装置 - Google Patents

画像信号の自動利得制御装置及び撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像信号に係る自動利得制御についてディジタル化を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像信号処理の分野では、自動利得制御(AGC=「Automatic Gain Control」)が用いられており、例えば、CCD(電荷結合素子)等による固体撮像素子を使用した撮像装置では、当該固体撮像素子の出力段にAGCアンプが配置された回路構成が採られ、撮像出力信号のレベルが変化しても一定した信号振幅が得られるようにAGCアンプの利得(ゲイン)についてフィードバック制御を行っている。尚、この場合のAGCアンプはログリニアAGCアンプとされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置にあっては、AGCアンプをアナログ回路として構成していることに起因して、下記の問題がある。
【0004】
・ノイズ耐性に問題があったり、基板設計が容易でない。
【0005】
・回路を1チップ化し難い。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像信号の自動利得制御装置は、上記課題を解決するために、画像信号に対して自動利得制御を行うためにシフト演算及び加算演算のみで演算処理を行うディジタル乗算回路の構成を有するAGCアンプと、当該AGCアンプの利得制御を行う制御手段とを備え、上記画像信号の黒レベル成分を検出する黒レベル検出手段と、上記黒レベル検出手段によって検出された黒レベル成分を、上記画像信号から引き算するための減算器と、上記減算器の出力信号が上記AGCアンプを経た後に入力されるとともに、その入力信号に対して上記減算器で予め引いておいた黒レベル成分を加算する加算器とを設け、上記AGCアンプにログリニア乗算回路を用いるとともに、当該ログリニア乗算回路が、上記制御手段からの利得制御信号によって乗算係数がそれぞれ規定され縦列接続された複数の利得制御部と遅延回路を含んで構成され、上記各利得制御部は、制御手段からの利得制御信号に応じて乗算係数を生成させるための係数演算部と、利得制御部の入力信号と、上記係数演算部を経た信号とを加算することで、制御手段からの利得制御信号により規定される乗算係数を当該入力信号に乗算するための加算器を備え、上記制御手段からの利得制御信号を上記ディジタル乗算回路に送出することにより、黒レベル成分を除いた信号の振幅調整が行われるようにしたものである。
【0007】
本発明は、画像信号の自動利得制御装置をディジタル化するに当たり、充分なダイナミックレンジを保証するとともに、そのために回路規模の増大を招かないようにすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した課題を解決するために、画像信号の黒レベル成分を検出する黒レベル検出手段と、黒レベル検出手段によって検出された黒レベル成分を画像信号から引き算するための減算器と、減算器の出力信号がAGCアンプを経た後に入力されるとともにその入力信号に対して減算器で予め引いておいた黒レベル成分を加算する加算器とを設け、AGCアンプを構成するディジタル乗算回路に対して制御手段からの利得制御信号を送出することにより、AGCアンプを経た信号の振幅調整が行われるようにしたものである。
【0009】
従って、本発明によれば、画像入力信号に対して予め黒レベルを引き算した後にディジタル乗算処理を施し、その後に黒レベル(減算器により予め引いておいた成分)を加算するという方式を採っているので、AGC処理の際に黒レベル成分が一緒にゲインアップされることがなく、よってダイナミックレンジを充分に確保できるとともに、ディジタル乗算回路としてAGCアンプを構成することにより大規模な回路を必要としない。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の基本的構成例について説明するための図であり、撮像装置(ビデオカメラやスチルカメラ、あるいは両者の機能を備えたカメラ等。)への適用を想定している。
【0011】
本図に示す撮像装置1において、ディジタルAGC処理部2は画像信号の自動利得制御装置を構成しており、撮像手段3によって撮影された画像信号に対して自動利得制御を行うためにディジタル乗算回路の構成を有するAGCアンプ2aを備えている。つまり、撮像手段3の出力信号がアナログ−ディジタル変換器4(図には「A/D」と略記する。)を経て量子化された後でAGCアンプ2aに送られて振幅レベルを調整された後にカメラ信号処理部5に送出される。
【0012】
尚、撮像手段3については、CCD(電荷結合素子)型やMOS(金属酸化物半導体)型、CMOS(相補形金属酸化物半導体)型等の固体撮像素子や、撮像管等が挙げられ、また、単板式(あるいは単管式)に限らず多板式等への適用が可能であることは勿論である。また、図1には、光学系や撮像素子の駆動回路、CDS(相関2重サンプリング)回路等を含む一切の信号処理回路について図示を省略している(又はこれらは全て撮像手段3の中に包含されるものと考えれば良い。)。
【0013】
ディジタルAGC処理部2については、下記に示す構成要素を具備する(括弧内の数字は符号を示す。)。尚、図1では、図示の簡略化を目的として信号処理の流れを単線で示しているが、実際の処理はnビットデータに係る演算である。
【0014】
・黒レベル検出手段(6)
・減算器(7)
・ログリニア乗算回路(8)
・加算器(9)
・制御手段(10)
【0015】
先ず、アナログ−ディジタル変換器4の出力信号は、黒レベル検出手段6及び減算器7に送られる。
【0016】
黒レベル検出手段6は、画像信号の黒レベル成分を検出するために設けられており、本例では、OPB(「OPtical Black」(光学的黒)の略)積分回路6aが用いられている。つまり、撮像手段3からアナログ−ディジタル変換器4を通して得られたディジタル信号については、ゲインコントロール処理を経る前に、黒レベル検出が行われ、OPB積分回路6aによる黒積分結果(黒レベルの平均値、あるいは、直前の1画面分(1フィールド前又は1フレーム前の画面)についての黒積分平均値等。)は減算器7及び加算器9にそれぞれ送出される。尚、本発明において、黒レベルを算出するための積分回路の構成例についてはその如何を問わないので、既知の構成を用いることができる。
【0017】
減算器7は、黒レベル検出手段6によって検出された黒レベル成分を、画像信号から引き算するために設けられている。つまり、減算器7において、アナログ−ディジタル変換器4の出力信号に対しては正入力とされ、黒レベル検出手段6からの出力信号に対しては負入力とされているので、前者から後者を引き算した結果がログリニア乗算回路8に送出される。
【0018】
ログリニア乗算回路8は、利得係数の対数量が制御量に対して比例関係をもつように設計されており、当該回路についてはシフト演算及び加算演算のみで演算処理を行うディジタル乗算回路として構成することがゲート数の縮小化にとって好ましい。尚、ログリニア乗算回路8には、制御手段10から利得制御信号が送られてくるようになっており、後で詳述するように、当該利得制御信号によって乗算係数がそれぞれ規定される複数の利得制御部を縦列接続させた構成を有する。
【0019】
ログリニア乗算回路8の出力は、後段の加算器9に送られる。即ち、この加算器9には、減算器7を経た後、ゲインコントロール処理後の出力と、前記した黒レベル検出手段6の出力が入力されるようになっていて、両者の加算結果を算出した後、その結果をカメラ信号処理部5に送出する。これは、ログリニア乗算回路8の出力信号には黒レベル成分が含まれないので、当該出力信号のレベルに対して、減算器7において減算された黒レベル成分を加算して補う必要があることに依る。
【0020】
制御手段10は、ログリニア乗算回路8における利得を規定する役目をもっており、例えば、1フィールド分の光量、露光量を算出して乗算ゲイン(ログリニア乗算回路8においてその入力信号に乗算する係数値)を規定する。即ち、画像が暗くなり過ぎないように乗算ゲインを大きくし、逆に、画像が明るくなり過ぎないように乗算ゲインを小さくしてゲインコントロールを行う。尚、制御手段10については、従来と同様にマイクロコンピュータ等を使って行うことができる。
【0021】
また、カメラ信号処理部5については、輝度信号処理や色信号処理、γ補正、エンコード処理等、既知の信号処理を行う点において従来と何ら違いがないので、その説明を省略する。
【0022】
しかして、制御手段10からの利得制御信号をディジタル乗算回路(ログリニア乗算回路8)に送出することで、ゲインコントロール処理による信号の振幅調整が行われるが、AGCアンプ2aの利得制御によって信号の黒レベルが影響を受けない(黒レベルまで演算処理を施されることがない。)ので、信号全体のダイナミックレンジが従来に比して拡大され、従って、例えば、カメラ信号処理部5内にある黒積分回路が飽和する等の不都合を回避することができる。
【0023】
次に、ログリニア乗算回路8の具体的な構成例についての説明に移るが、その前に、ゲイン設定について説明する。
【0024】
下表1は、従来のアナログ構成のAGCアンプについてゲインコントロール設定表の一例を示したものであり、表中の「DX」(「X」は0、1〜6の何れかを示す。これらは制御手段10からログリニア乗算回路8に送られる利得制御信号に相当する。)は、ゲイン(単位:デシベル「dB」)に対応するビットデータの各位を示している(つまり、本例では利得制御を7ビットデータで行っており、「D0」が最下位ビットを示し、「D6」が最上位ビットを示す。)。
【0025】
【表1】
Figure 0004446139
【0026】
例えば、各設定ビットD0乃至D6のうち、D6だけが論理値「1」の場合(つまり、2進表示で「1000000」)には「7dB」、D1だけが論理値「1」の場合(つまり、2進表示で「0000010」)には「0.22dB」である。
【0027】
下表2は、上記の表1から得られるアナログAGCについてのゲインコントロール設定値と、これに基づいて作成されるディジタルAGCについてのゲインコントロール設定値とを対照して示した比較表であり、ゲインコントロール条件に対してアナログAGCでのゲイン(単位はデシベル「dB」で示す。)及び乗算係数(あるいは利得係数)を「項目1」に示し、ディジタルAGCでのゲイン(単位はデシベル「dB」で示す。)及び乗算係数を「項目2」に示したものである。
【0028】
【表2】
Figure 0004446139
【0029】
尚、上表において、「ゲインコントロール条件」欄に示される「D6=1」、「D5=1」、…、「D0=1」は、特定のビット「DX」だけが論理値「1」を示す状態にあることを意味する(「gconX ON」(X=0、1〜6)の意味については後述する。)。また、項目1や項目2において、ゲインを「G」、乗算係数(利得係数)を「A」とし、変数「x」の常用対数関数を「log(x)」と記すとき、GとAとの間に「G=20・log(A)」の関係式が成立している。つまり、項目1、2のゲインは乗算係数の対数量であり、これと各設定ビットに対応する2進数との関係について線形性(比例関係)が明らかである。
【0030】
表2において、項目1のゲイン値を求めるには、上表1においてD0乃至D6のうちの特定ビットだけが論理値「1」を示す状態を探して、そのときのゲイン値を集めてくれば良い。例えば、「D6=1」(2進表示で「1000000」)について「7dB」、「D5=1」(2進表示で「0100000」)について「3.5dB」、「D4=1」(2進表示で「0010000」)について「1.76dB」、…、という具合になることが容易に確かめられる。尚、乗算係数については、上記関係式の逆演算式(「A=10^(G/20)」。但し、「^」は累乗を表す。)から明らかである。
【0031】
項目2におけるゲイン値については、ログリニア乗算回路8での演算処理がシフト演算と加算演算のみで行われるため、項目1で求めた乗算係数値に対してこれに最も近い値を求める。具体的には、項目1で「D6=1」におけるゲイン値「7dB」に対応する係数値「2.239」に対して、ディジタルAGCでは、「1+1+1/4=2.25」(2進表示「10.01」)を係数値とする。
【0032】
同様にして、項目1で「D5=1」におけるゲイン値「3.5dB」に対応する係数値「1.496」に対して、ディジタルAGCでは、「1+1/2=1.5」(2進表示「1.1」)を係数値とする。
【0033】
このように、「1」及び「1/(2^n)」(nは自然数。)を適宜に組み合わせて得られる加算値によって係数値の近似が可能である(∵与えられた係数値について小数部の2進表示に近い近似値を求めることと同じであるから。)。
【0034】
図2は上表2の項目2に基づいて設計されたログリニア乗算回路の構成例11を示したものであり、7つの利得制御(ゲインコントロール)部「gconX」(X=0、1〜6)と遅延回路12、RNDS回路(丸め演算回路)13により構成されている。尚、上表2の「gconX」(X=0、1〜6)はビット「DX=1」に対応した利得制御部を示しており、「ON」は当該利得制御部がアクティブであること(つまり、当該利得制御部への入力信号に対して所定係数のディジタル乗算処理が作用すること)を意味する。
【0035】
初段に位置する利得制御部gcon6は、上表2の項目2において「D6=1」の条件下での係数値「2.25」に対応した構成を有する。即ち、入力信号は最初のノードで3つに分岐して、その一つが加算器14に送られ、残り2つの信号については、その一方がそのまま加算器15に、他方が係数値「1/4」の乗数器16を介して加算器15に送られる。
【0036】
そして、加算器15の出力信号は、後段のAND(論理積)回路17の一方の入力端子に供給される。当該AND回路の他方の入力端子にはビット「D6」の値が供給され、ここでの論理積演算結果は上記加算器14に送られ、当該加算器の出力が後段の利得制御部gcon5に送出される。
【0037】
つまり、利得制御部gcon6への入力信号については、これを加算器14や15にそのまま供給される2つの経路(係数値=「1」)と、乗数器16を経て加算器15に供給された後にAND回路17を介して加算器14に送られる経路(係数値=「1/4」)が形成されており、「D6」の示す論理値によって下記に示す回路動作が行われる(本例では正論理を採っている。)。
【0038】
・「D6」の値が論理値「0」を示す場合
AND回路17の出力がゼロとなるため、加算器15は入力信号に対して何等作用しない(データスルーとされて、入力信号がそのまま次段の利得制御部に送出される。)。
【0039】
・「D6」の値が論理値「1」を示す場合
入力信号を「SI」とすると、加算器14では「SI+SI+(1/4)・SI=(1+1+1/4)・SI」の信号が得られる。即ち、乗算係数値は「1+1+1/4=2.25」であって、表2の項目2に示す値に等しい(尚、利得制御部gcon6への入力信号は、前記したように画像信号から黒レベル成分を減算した信号であることに注意を要する。)。
【0040】
つまり、表2の項目2で求めた係数値が得られるように、利得制御部が加算器、乗数器、AND回路を用いて構成されている訳であり、このことは他の利得制御部についても全く同様である。
【0041】
例えば、利得制御部gcon5では、表2の項目2において「D5=1」での係数値「1.5=1+1/2」に対応した回路構成を有しており、2つに分岐した入力信号の1つがそのまま加算器18に送られ、他方が係数値「1/2」の乗数器19、そしてAND回路20を経た後で加算器18に送られる。尚、AND回路20には「D5」の値が供給され、これが論理値「1」を示す場合に、入力信号に対して係数値「1.5」を乗算した結果が加算器18で得られ、これが後段の利得制御部gcon4に送られる。
【0042】
利得制御部gcon4での係数値は、「D4=1」の場合に「1.219=1+1/8+1/16+1/32」であり、従って、4つに分岐した入力信号は、加算器21、係数値「1/8」の乗数器22、係数値「1/16」の乗数器23、係数値「1/32」の乗数器24にそれぞれ送られる。そして、各乗数器の出力が加算器25で足し算された後、AND回路26を経て加算器21に供給される。尚、AND回路26には「D4」の値が供給され、これが論理値「1」を示す場合に、入力信号に対して上記係数値を乗算した結果が加算器21で得られ、これが後段の利得制御部gcon3に送られる。
【0043】
利得制御部gcon3での係数値は、「D3=1」の場合に「1.109=1+1/16+1/32+1/64」であり、従って、4つに分岐した入力信号は、加算器27、係数値「1/16」の乗数器28、係数値「1/32」の乗数器29、係数値「1/64」の乗数器30にそれぞれ送られる。そして、各乗数器の出力が加算器31で足し算された後、AND回路32を経て加算器27に供給される。尚、AND回路32には「D3」の値が供給され、これが論理値「1」を示す場合に、入力信号に対して上記係数値を乗算した結果が加算器27で得られ、これが後段の遅延回路12(図には記号「1D」を付して示す。)に送られる。
【0044】
この遅延回路12については、組み合わせの回路数が多い場合に、信号の遅延や波形なまり等の問題が生じることへの対策として設けられており、例えば、フリップフロップ等を用いて信号を整える等の役目をもっている(従って、遅延回路12の配置については、必ずしも本例に示す位置にしなくても構わない。)。
【0045】
遅延回路12の出力は、利得制御部gcon2に送出されるが、ここでの係数値は、「D2=1」の場合に「1.047=1+1/32+1/64」である。従って、3つに分岐した入力信号は、加算器33、係数値「1/32」の乗数器34、係数値「1/64」の乗数器35にそれぞれ送られる。そして、各乗数器の出力が加算器36で足し算された後、AND回路37を経て加算器33に供給される。尚、AND回路37には「D2」の値が供給され、これが論理値「1」を示す場合に、入力信号に対して上記係数値を乗算した結果が加算器33で得られ、これが後段の利得制御部gcon1に送出される。
【0046】
利得制御部gcon1での係数値は、「D1=1」の場合に「1.023=1+1/64+1/128」である。従って、3つに分岐した入力信号は、加算器38、係数値「1/64」の乗数器39、係数値「1/128」の乗数器40にそれぞれ送られる。そして、各乗数器の出力が加算器41で足し算された後、AND回路42を経て加算器38に供給される。尚、AND回路42には「D1」の値が供給され、これが論理値「1」を示す場合に、入力信号に対して上記係数値を乗算した結果が加算器38で得られ、これが後段の利得制御部gcon0に送出される。
【0047】
最終段に位置された利得制御部gcon0での係数値は、「D0=1」の場合に「1.012=1+1/128+1/256」である。従って、3つに分岐した入力信号は、加算器43、係数値「1/128」の乗数器44、係数値「1/256」の乗数器45にそれぞれ送られる。そして、各乗数器の出力が加算器46で足し算された後、AND回路47を経て加算器43に供給される。尚、AND回路47には「D0」の値が供給され、これが論理値「1」を示す場合に、入力信号に対して上記係数値を乗算した結果が加算器43で得られ、これがRNDS回路13に送られる。
【0048】
このRNDS回路(「RND」は「ROUNDING(丸め)」を意味し、「S」は「Sign(符号あり)」を意味する。)は、有効桁数を越えたデータに対する丸め処理を目的としたものであり、本回路の出力が最終出力となる(図1の加算器9に送られる。)。
【0049】
上記のように、ログリニア乗算回路は、制御手段からの利得制御信号によって乗算係数がそれぞれ規定される複数の利得制御部を縦列接続することにより構成されていて、シフト演算と加算演算(減算は負値の加算として含まれる。)のみで処理される。
【0050】
そして、各利得制御部は、制御手段10からの利得制御信号(D0乃至D6)に応じて乗算係数を生成するための係数演算部(例えば、gcon3では、乗数器28乃至30、加算器31及びAND回路32)を有しており、利得制御部の入力信号と、係数演算部を経た後の信号とを加算することにより、制御手段10からの利得制御信号によって規定される乗算係数を当該入力信号に乗算するための加算器(例えば、gcon3では、加算器27)を備えている。従って、前段に位置する利得制御部を構成する加算器の出力信号が、次段の利得制御部に順次に送出されていくとともに(シフト演算処理)、利得制御信号に応じて各段での利得制御が行われ、最終段に位置する利得制御部から出力信号が得られることになる。
【0051】
尚、図2において、演算処理はD0乃至D6に示す設定ビット毎に段階を追う形で行われ、設定ビットの論理値が「0」とされている段ではデータスルー(ゼロdB)となるが、この時のシフト演算による誤差を低減するために、乗算係数の大きい段から順番に演算処理を行うように配慮している。即ち、表2の項目2に示された係数については、値の大きいものから順に並んでおり、図2に示す各利得制御部「gconX」(X=6、5、4、3、2、1、0)の配置は、それらの係数値の大きいものから順次に配置させた結果である。
【0052】
また、図2では、各利得制御部を構成する乗数器の係数がそれぞれ固定の値を有するように予め設計した例を示したが、各利得制御部の構成がいずれも同じ形の構成をもっていることから分かるように、乗数器の係数値を外部設定又は制御信号によって回路内部で任意に規定することができるように構成する(例えば、係数値1/2、1/4、1/8、1/16、…、1/(2^n)の乗数器を予め組み込んでおいて、これらのうちで必要なものを選択できるように設計する等。)と、回路の汎用性を高めることができる。
【0053】
上記したログリニア乗算回路の設計手順について箇条書きにしてまとめると下記のようになる。
【0054】
(1)アナログAGCでのゲインコントロール設定表を用意する
(2)(1)の表に基づき、各設定ビットだけを「1」(あるいは「ON」)にしたときのゲイン及び乗算係数を算出する(表2の項目1を作成する。)
(3)(2)で求めた乗算係数に対して、2進表記でこれに最も近い値を求めて、これをディジタルAGC処理の係数値とする(表2の項目2を作成する。)
(4)(3)で求めた係数値に従って回路設計を行い、ログリニア(ディジタル)乗算回路を構成する各利得制御部の構成を決定する。
【0055】
しかして、上記の構成によれば、下記に示す利点を得ることができる。
【0056】
・これまでアナログ回路構成とされたAGCアンプをディジタル化することで、ノイズに強い回路を実現でき、基板設計が容易になる。
【0057】
・回路の1チップ化が容易になる(例えば、カメラ信号処理部等をひとまとめにして1チップ化できる。)。
【0058】
・出力信号のダイナミックレンジが従来に比べて拡大することにより画質が向上する。
【0059】
・ログリニア乗算回路の回路規模を抑えることにより、コスト高を抑制できる(ログリニア乗数回路をシフト演算及び加算器のみで構成することでゲート数の増加を抑えることができる。)。
【0060】
・従来のアナログAGCの設定方法と同様の方法を用いて回路設計を行うことができるので、回路の置き換え(アナログ回路からディジタル回路への置換)が比較的容易である。
【0061】
・撮像装置への適用において、露光量を最適化するためのAE(Automatic Exposure:自動露出)回路についてアルゴリズムの変更を要しない(ディジタルAGC回路を、従来のアナログAGC回路と比較した場合に、両者の入出力特性や機能をほとんど同じに設計することができ、回路の置き換えが容易であるため。)。
【0062】
尚、本発明は、撮像装置に限らず、自動利得制御を必要とする各種の用途に応用できることは勿論であり、その場合には、例えば、図1において、黒レベル検出手段を、入力信号の基底レベル検出手段に適宜に置換するか、あるいはこのような検出手段等を一切設けることなく、上記のログリニア乗算回路だけを使用すれば良いことは勿論である。
【0063】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、請求項1に係る発明によれば、アナログAGCをディジタル化することによる利点は勿論、画像入力信号に対して予め黒レベルを減算した後でディジタル乗算処理を施し、その後に黒レベルを加算した信号を出力としているので、AGC処理に際して信号成分だけを純粋にレベル調整することができ、ダイナミックレンジを十分に確保することができる。しかも、そのために回路規模の著しい増大を伴うことがない。また、シフト演算及び加算演算のみでディジタル乗算処理を実現することにより、ゲート数を減らして規模の縮小化に適した回路構成を提供できる。また、複数の利得制御部を縦列接続させることで、各利得制御部についてそれぞれの乗算係数を独立に設定し、制御することができ、また、ログリニア乗算回路について汎用性を持たせることができる。また、各利得制御部について構成の統一化を図ることができ、回路設計が容易であり、またアナログAGC回路についてディジタル化への移行が容易になる。
【0067】
請求項2に係る発明によれば、撮像装置への適用において画質の向上及び高品位化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を撮像装置に適用した構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るログリニア乗算回路の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…撮像装置、2a…AGCアンプ、3…撮像手段、6…黒レベル検出手段、7…減算器、8…ログリニア乗算回路、9…加算器、10…制御手段、gcon0〜6…利得制御部

Claims (2)

  1. 画像信号に対して自動利得制御を行うためにシフト演算及び加算演算のみで演算処理を行うディジタル乗算回路の構成を有するAGCアンプと、当該AGCアンプの利得制御を行う制御手段とを備えた、画像信号の自動利得制御装置であって、
    上記画像信号の黒レベル成分を検出する黒レベル検出手段と、上記黒レベル検出手段によって検出された黒レベル成分を、上記画像信号から引き算するための減算器と、
    上記減算器の出力信号が上記AGCアンプを経た後に入力されるとともに、その入力信号に対して上記減算器で予め引いておいた黒レベル成分を加算する加算器とを設け、
    上記AGCアンプにログリニア乗算回路を用いるとともに、当該ログリニア乗算回路が、上記制御手段からの利得制御信号によって乗算係数がそれぞれ規定され縦列接続された複数の利得制御部と遅延回路を含んで構成され、
    上記各利得制御部は、制御手段からの利得制御信号に応じて乗算係数を生成させるための係数演算部と、利得制御部の入力信号と、上記係数演算部を経た信号とを加算することで、制御手段からの利得制御信号により規定される乗算係数を当該入力信号に乗算するための加算器を備え、
    上記制御手段からの利得制御信号を上記ディジタル乗算回路に送出することにより、黒レベル成分を除いた信号の振幅調整が行われるようにした
    ことを特徴とする画像信号の自動利得制御装置。
  2. 撮像手段と、該撮像手段により得られる画像信号に対して自動利得制御を行うためにシフト演算及び加算演算のみで演算処理を行うディジタル乗算回路の構成を有するAGCアンプと、当該AGCアンプの利得制御を行う制御手段とを備えた撮像装置であって、
    上記画像信号の黒レベル成分を検出する黒レベル検出手段と、上記黒レベル検出手段によって検出された黒レベル成分を、上記画像信号から引き算するための減算器と、
    上記減算器の出力信号が上記AGCアンプを経た後に入力されるとともに、その入力信号に対して上記減算器で予め引いておいた黒レベル成分を加算する加算器とを設け、
    上記AGCアンプにログリニア乗算回路を用いるとともに、当該ログリニア乗算回路が、上記制御手段からの利得制御信号によって乗算係数がそれぞれ規定され縦列接続された複数の利得制御部と遅延回路を含んで構成され、
    上記各利得制御部は、制御手段からの利得制御信号に応じて乗算係数を生成させるための係数演算部と、利得制御部の入力信号と、上記係数演算部を経た信号とを加算することで、制御手段からの利得制御信号により規定される乗算係数を当該入力信号に乗算するための加算器を備え、
    上記制御手段からの利得制御信号を上記ディジタル乗算回路に送出することにより、黒レベル成分を除いた信号の振幅調整が行われるようにした
    ことを特徴とする撮像装置。
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