JP4445282B2 - ホイールリムとサポートリングとの組立体及びそれを用いたタイヤ組立体 - Google Patents

ホイールリムとサポートリングとの組立体及びそれを用いたタイヤ組立体 Download PDF

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本発明は、パンク走行時の乗り心地を向上するの役立つホイールリムとサポートリングとの組立体及びそれを用いたタイヤ組立体に関する。
近年、パンク等によりタイヤの内圧が低下した場合でも、例えば約80km/H程度の高速で数百キロメートルを安全に走行しうるタイヤ組立体が提案されている。先行する特許文献としては、下記のものがある。
特開平10−6721号公報 特表平8−504389号公報 特開2001−354002号公報 特表2003−502200号公報
図6に示されるように、このタイヤ組立体aは、タイヤbと、該タイヤbをリム組みするホイールリムcと、タイヤbとホイールリムcとが囲むタイヤ内腔i内でホイールリムcに装着され、かつ、タイヤbの内圧が低下したときにトレッド部dの内面と当接して荷重を支持する環状のサポートリングeとを含んで構成される。サポートリングeは、ホイールリムcのサポートリング取付部c1に締まり嵌めにより装着される。
図6に示されるように、パンクした状態での走行(以下、このような走行をランフラット走行と呼ぶことがある。)時、路面からの振動等はサポートリングeからホイールリムcを介してサスペンションに伝えられる。サポートリングeは、樹脂又はゴム等の弾性材で構成されるが、高速でかつ継続した走行を可能とするために比較的高い剛性を持っている。またホイールリムcも全てが金属材料により構成されている。このため、ランフラット走行時では、サポートリングからの衝撃がホイールリムcに直接伝達されてしまい乗り心地が悪いという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、サポートリングが装着されるサポートリング取付部の少なくとも一部に、前記サポートリングと接する衝撃吸収体を含ませることを基本として、路面からサポートリングに加わった振動等をこの衝撃吸収体で緩和、吸収しパンク時の乗り心地を向上しうるホイールリムとサポートリングとの組立体及びそれを用いたタイヤ組立体を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、軸方向の両外側部に設けられかつタイヤのビード部が嵌合される一対のビード取付部と、それらの間のリム主部とを有するリム本体及びその内周面に連なるディスク部からなるホイールリムと、パンク時に前記タイヤのトレッド内腔面と当接して荷重を支える環状のサポートリングとの組立体であって、前記サポートリングは、その内周面に、タイヤ周方向にのびる凸部を具え、前記ホイールリムの前記リム主部は、前記サポートリングが装着されるサポートリング取付部を有し、前記サポートリング取付部は、金属材料からなる筒状の基部と、その半径方向外側に一体に固着されかつ前記サポートリングと接する環状の衝撃吸収体とを含み、前記基部は、軸方向にのびる筒状の中央部と、その両側に設けられかつ小高さでタイヤ半径方向に突出することにより前記衝撃吸収体の位置ズレを防ぐフランジ片とを含み、前記衝撃吸収体は、そのタイヤ軸方向の幅が前記フランジ片間の軸方向距離よりも小であることにより、少なくとも一方のフランジ片と前記衝撃吸収体との間に周方向溝が形成され、前記サポートリングは、その内周面の前記凸部が前記周方向溝に挿入されることにより、該周方向溝と、この周方向溝とは反対側の端部側に位置するフランジ片とで両側から支持されることを特徴としている。
また請求項2記載の発明は、前記衝撃吸収体は、ゴム、樹脂又は発泡性材料である請求項1記載のホイールリムとサポートリングとの組立体である。
また請求項3記載の発明は、前記衝撃吸収体は、JISA硬さが40〜70゜のゴムからなる請求項1記載のホイールリムとサポートリングとの組立体である。
また請求項4記載の発明は、軸方向の両外側部に設けられかつタイヤのビード部が嵌合される一対のビード取付部と、それらの間のリム主部とを有するリム本体及びその内周面に連なるディスク部からなるホイールリムと、パンク時に前記タイヤのトレッド内腔面と当接して荷重を支える環状のサポートリングとの組立体であって、前記サポートリングは、その内周面に、タイヤ周方向にのびる凸部を具え、前記ホイールリムの前記リム主部は、前記サポートリングが装着されるサポートリング取付部を有し、前記サポートリング取付部は、金属材料からなる筒状の基部と、その半径方向外側に一体に固着されかつ前記サポートリングと接する環状の衝撃吸収体とを含み、前記基部は、軸方向にのびる筒状の中央部と、その両側に設けられかつ小高さでタイヤ半径方向に突出することにより前記衝撃吸収体の位置ズレを防ぐフランジ片とを含み、前記衝撃吸収体は、そのタイヤ軸方向の幅が前記フランジ片間の軸方向距離に等しいことにより前記両側のフランジ片で位置決めされ、しかも、前記衝撃吸収体の外周面に周方向溝が形成され、前記サポートリングは、その内周面の前記凸部が前記周方向溝に挿入されることにより、該周方向溝と、この周方向溝とは反対側の端部側に位置するフランジ片とで両側から支持されることを特徴としている
また請求項5記載の発明は、前記リム主部は、前記サポートリング取付部から前記少なくとも一方のビード取付部までの間に、外径が前記サポートリング取付部の外径及び前記一方のビード取付部の外径より小さい外周面を有する少なくとも一つのウエル部を含み、かつ、前記リム主部の内周面は、その内径が前記ディスク部から前記少なくとも一つのウエル部側に向かって実質的に同一又は増加することにより該内周面での水溜まりを防ぐ排水面をなすことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のホイールリムである。
また請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至5のいずれかに記載されたホイールリムとサポートリングとの組立体にタイヤを装着したタイヤ組立体である。
サポートリングが装着されるサポートリング取付部は、少なくとも一部にサポートリングと接する衝撃吸収体を含む。従って、路面からサポートリングに加わった振動等をこの衝撃吸収体で緩和、吸収することができ、サスペンション系への伝達量を低減する。従って、パンク時の乗り心地を向上しうる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態のタイヤ組立体1の断面図が例示される。該タイヤ組立体1は、タイヤ2と、該タイヤ2をリム組みするホイールリム3と、前記タイヤ2と前記ホイールリム3とが囲むタイヤ内腔i内で前記ホイールリム3に装着されかつタイヤ2の内圧低下時に荷重を支承する環状のサポートリング4とから構成されている。
前記タイヤ2は、路面と接地するトレッド部2aと、その両端部からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォール部2b、2bと、前記各サイドウォール部2b、2bの半径方向の内方端に形成されたビード部2c、2cとを有する。タイヤ2は、その内腔面に空気を透過し難いインナーライナーゴムが配されたチューブレスタイプの空気入りタイヤである。またタイヤ2は、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2cのビードコア2dに係止されラジアル方向にのびるコードで補強された少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカス2eと、該カーカス2eのタイヤ半径方向外側かつトレッド部2aの内部に配置された例えばスチールコードよりなる少なくとも2層のベルトプライからなるベルト層2fとで主たる補強がなされている。
図2には、本実施形態のサポートリング4の全体が斜視図として例示される。該サポートリング4は全体として環状をなし、より詳細にはトレッド部2aの内面と当接可能な半径方向外側に位置する外のリング体4aと、その半径方向内側に位置しかつホイールリム3に装着される内周面5を有する内のリング体4bと、タイヤ半径方向にのび前記内のリング体4bと外のリング体4aとの間を継ぐとともに本実施形態ではタイヤ周方向にジグザグ状にのびる支持壁部4cとから構成されたものが例示される。
タイヤ子午線断面において、この実施形態の外のリング体4aの外周面は、タイヤ軸方向に平行かつ平滑な外周面を持っているが、走行時の熱の散逸化を図るために適宜周方向溝などを凹設することができる。また内のリング体4bの内周面5は、タイヤ軸方向に沿った平滑面5aと、タイヤ半径方向内側に突設した凸部5bとを含む。この例の凸部5bは、タイヤ周方向に連続してのびるものが示されているが、適宜途切れたものでも良い。さらに、支持壁部4c等の具体的な形状などは適宜変形することができる。
サポートリング4は、パンク時、トレッド部2aと接触して路面からの荷重を支える。このため、適度な柔軟性を持った弾性材料により構成される。他方、パンク時でも継続した高速走行を可能とするため過度の歪を防止する必要がある。このような観点より、サポートリング4に用いられる具体的な材料としては、ゴム、ポリウレタン又はEPDM等の弾性体が好適であり、とりわけJISD硬度が45〜60度程度の弾性材料ないしその発泡体が望ましい。また強度を高めるため、サポートリング4は、マトリックス材料に芳香族ポリアミド、グラスファイバー、スチールなどの繊維コードないし短繊維を複合化させても良い。
前記ホイールリム3は、タイヤ2が装着されるリム本体6と、その内周面に連なりかつ図示しない車軸に装着されるディスク部7とから構成される。本実施形態のホイールリム3は、リム本体6とディスク部7とが鍛造ないし鋳造等によって一体に形成された1ピースホイールリムが例示されているが、このような具体的な形態に限定されるものではない。
前記リム本体6は、軸方向の両外側部に設けられかつタイヤ2のビード部2c、2cがそれぞれ嵌合される一対のビード取付部8、8と、それらの間のリム主部9とを含む。
本実施形態のビード取付部8は、車両外側(ホイールリム3は、車両に対する装着の向きが特定されている。)に位置する一方側のビード取付部8aと、車両内側に位置する他方側のビード取付部8bとを含む。各ビード取付部8は、それぞれビード底面が着座するシート部20とフランジ部21とを含む。前記シート部20は、タイヤ軸を含む子午線断面において、タイヤ軸方向外側に向かって外径が漸減する向きに傾斜したテーパ面を持つものが例示される。
また、この例では一方側のビード取付部8aの最小外径は、他方側のビード取付部8bの最小外径よりも小さく形成された左右非対称の構造を持つ。これに対応して、タイヤ2においても車両外側のビード部2c1が、車両内側のビード部2c2よりも内径が小で形成される。そして、リム組み時には、前記一方側のビード取付部8a側からタイヤ2ないしサポートリング4が組み入れられる。
本実施形態のリム主部9は、その軸方向の略中間部分に位置し、かつ、サポートリング4が装着されるサポートリング取付部10と、その両側に設けられたウエル部11とを含んで構成される。
前記ウエル部11は、車両外側のウエル部11aと、車両内側のウエル部11bとを含む。各ウエル部11は、リム組み時にタイヤ2のビード部2cが落とし込まれるスペースを提供する。これにより、ビード部2cは、ビード取付部8aないし8bのフランジ部20を超えることが可能になる。ウエル部11は、所定の幅を有し、かつ、サポートリング取付部10の外径及びビード取付部8の外径よりも小さい外径を持った溝状で形成される。なお本実施形態では、車両外側のウエル部11aとビード取付部8aとの間にディスク部7の周縁が連設されている。
サポートリング取付部10は、図3に拡大して示されるように、金属材料からなる筒状の基部12と、その半径方向外側に固着され前記サポートリング4と接触する環状の前記衝撃吸収体13とを含んで構成される。また基部12は、本実施形態では軸方向に円筒状でのびる中央部14と、その両側に設けられかつ小高さでタイヤ半径方向に突出するフランジ片15、16とを含むものが例示される。
前記衝撃吸収体13は、サポートリング4からの振動を緩和、吸収し、これが金属材料からなる基部12へ伝達されるのを極力防止する。このような観点より、前記衝撃吸収体13には、ゴム、ポリウレタン、ポリプロピレン等の樹脂又は発泡性材料、さらにはこれらを複合した複合体等が好適である。また衝撃吸収体13には、図5(A)、(B)に示されるように、金属製の薄板に例えば波状の加工を施してタイヤ半径方向にバネ性能を持たせたものでも良く、さらには前記基部12よりも弾性率の小さい金属材料を用いることも可能である。特に好適には非金属材料が望ましい。
サポートリング4からの衝撃ないし振動をより効果的に緩和するために、衝撃吸収体13とサポートリング4の内のリング体4bとの接触幅KWは、内のリング体4bの幅RWの60%以上、より好ましくは70%以上が望ましい。前記接触幅KWが内のリング体4bの幅RWの60%未満であると、サポートリング4と衝撃吸収体13とにおいて十分な接触面積が得られず衝撃吸収効果が低下する傾向がある。好ましくは70〜100%が望ましい。同様に、衝撃吸収体の厚さtについては、好ましくは2〜6mm、より好ましくは3〜5mm、特に好ましくは4〜5mmが望ましい。
また衝撃吸収体13がゴム等の高分子材料からなる場合、例えばJISA硬さが40〜70゜、損失正接tanδが0.1未満のものが特に好適な衝撃緩和性能を発揮することができる点で好ましい。また衝撃吸収体13が金属材料により構成される場合、タイヤ半径方向のバネ定数が1000〜3000(N/mm)程度のものが望ましい。
また衝撃吸収体13は、タイヤ周方向に連続した環状をなし、基部12の中央部14にこの例では実質的な相対移動が不能となるよう一体に固着されている。また衝撃吸収体13の外周面は、タイヤ子午線断面において、タイヤ軸方向に実質的に平行な円筒状の平滑面を含んでいる。従って、衝撃吸収体13は、サポートリング4の内のリング体4bの内周面と密に接触して、より効果的にサポートリング4の振動を吸収することができる。なおサポートリング4は、サポートリング取付部4に対して締まり嵌め状態で装着されるため、衝撃吸収体13を圧縮し両者は高い圧力で接触できる。衝撃吸収体13を基部12へ固着する方法としては、特に限定はされないが、例えば接着剤を用いた方法やネジ等の固着具を用いる方法、さらには摩擦力を用いた締まり嵌め等の適宜の方法を一つまたは適宜組み合わせて採用できる。
またこの実施形態の衝撃吸収体13は、そのタイヤ軸方向の幅SW(前記接触幅KWに等しい)がフランジ片15、16の間の軸方向距離FWよりも小さく形成されている。そして衝撃吸収体13の車両内側の側縁13eが同じ側のフランジ片16に当接した状態で固着されることにより、サポートリング取付部10には、車両外側のフランジ片15と衝撃吸収体13との間に、サポートリング4の内周面4bに設けられた前記凸部5bが挿入可能な1本の周方向溝17が形成される。
このような周方向溝17は、サポートリング4に大きな負荷が作用するランフラット走行時においても、サポートリング4との係合力を高め軸方向の位置ズレや脱落を防ぎ安定した走行を可能とするのに役立つ。周方向溝17の幅寸法や断面形状は、衝撃吸収体13の幅SWないし車両外側の側縁13eの断面形状を適宜調節することによって自在に変えることができる。衝撃吸収体13の形状調節は、金属製の基部12の形状の変更(研磨、切削加工)に比べてきわめて容易に行えるため、例えば製造誤差あるいは提供メーカによって微妙に異なるサポートリング4の凸部5bの寸法に合わせた調節が容易に行える。従って、サポートリング4のサポートリング取付部10への組み付け精度が向上しうるとともに、この種のホイールリム3の汎用性を向上させ得る。
また本実施形態のサポートリング取付部10は、その軸方向において、前記周方向溝17とは反対側の端部側に位置するフランジ片16によって内のリング体4b、ひいてはサポートリング4の移動を規制している。これにより、サポートリング4は、周方向溝17とフランジ片16とで両側から支持される結果、タイヤ軸方向の位置決めがより安定かつ確実となり、スリップ角が与えられた旋回走行時においても位置ずれや脱落などを確実に防止しうる。
また本実施形態のホイールリム3は、リム主部9の内周面9iの内径Riが前記ディスク部7から車両内側のウエル部11bに向かって実質的に同一又は増加することにより該内周面での水溜まりを防ぐ排水面19をなすものが例示される。より具体的には、前記内周面9iの内径Riは、ディスク部7から車両外側のウエル部11a、サポートリング取付部10、車両内側のウエル部11b及び車両内側のビード取付部8bまでの範囲において、一定の部分と、増加する部分とを交互に有して段階的に増加しており、途中で内径が小さくなる部分を持たない。
図6に示された従来のホイールリムcの内周面ciに着目すると、ウエル部f1、f2の間は、円周方向にのびる断面溝状の凹部k1、k2が形成される。ホイールリムcの内周面ciに設けられた凹部k1、k2は、いわゆるポケットになるため、停車中に雨水や結露水がこの部分に溜まり込みやすく、かつ、一旦溜まると排出されにくいという問題がある。特に冬季の場合には、溜まった水が凍るとアンバランス振動を発生させるという問題がある。本実施形態のホイールリム3では、リム主部の内周面9iを前記排水面19に改善したことにより、このような水溜まりが生じるのを効果的に防止しうる。なお本実施形態のホイールリム3は、ディスク部7から車両外側のビード取付部8aに向かっても内周面の内径が徐々に減少しているため、この部分にも雨水等が溜まることがない。
図4には、本発明の他の実施形態が示されている。
この実施形態について図3との比較において述べれば、円筒状であった中央部14を車両外側に向かって外径が縮小するテーパ面に変更したものである。中央部14の車両内側の外径Ruは図3と同じである。従って、図3の態様から中央部14の車両外側の外径Roを絞ったものと言うことができる。
サポートリング4の振動をより効果的に吸収するためには、衝撃吸収体13の厚さtを大きくすることが望ましいものである。サポートリング4の仕様を変更することなく大きな厚さtの衝撃吸収体13を取り付けるためには、図3から明らかなように、中央部14の外周面の外径を小さくし、サポートリング4の内周面5との間にタイヤ半径方向の大きな隙間を確保することが必要となる。しかし、単純に中央部14の外周面の外径を小さくすると、リム主部9で囲まれるスペースが減じられ、ブレーキディスクやブレーキアセンブリ等の配設が困難となる。
図4の実施形態のサポートリング取付部10では、中央部14をテーパ状としたことにより、フランジ片15側の厚さtが大きい衝撃吸収体13を配設することができる。また、サポートリング取付部10の車両内側には、従来と同様のブレーキ配置スペースを形成できる。従って、ブレーキ装置の装着性を損ねることなくより厚さの大きい衝撃吸収体13を配設することができる。
さらにこの実施形態では、衝撃吸収体13の幅SWは、フランジ片15、16の間の幅FWに等しい。従って、両端部をフランジ片15、16で保持され、より位置決めが安定化する他、サポートリング4とでより大きい接触幅KWを確保するのに役立つ。またこの実施形態では、サポートリング4の内周面5に設けられた凸部5bが挿入される周方向溝17が衝撃吸収体13に設けられた凹部で形成され、金属材料からなる基部12はこれに関係していない。従って、金属製のリム主部9をより単純な形状で形成することができ、製品コストを低減できる。また衝撃吸収体13は加工が容易であるため、周方向溝17を種々の形状で形成でき、より一層、汎用性を高めることができる。
またこの実施形態のホイールリム3は、リム主部9の内周面9iの内径Riが前記ディスク部7から前記車両内側のウエル部11b側に向かって実質的に連続して増加することにより該内周面での水溜まりを防ぐ排水面をなすものが例示される。より具体的には、前記内周面9iの内径は、ディスク部7から車両内側のビード取付部8bの手前まで連続的に増加している。従って、雨水等がホイールリム3の内周面側に達した場合でも、このような傾斜を利用してより迅速に排水することができる。
図1(実施例1)、図4(実施例2)、図6(従来例)のホイールリムを夫々用いてタイヤ組立体を準備し、ランフラット走行時の耐久性能と乗り心地とを評価した。タイヤサイズは265−780R520A、リムサイズは255×520Aとした。またサポートリングはポリウレタン製で、次の仕様のものを用いた。
(1)サポートリングのサイズ:100−520(60)
(なお「100」はサポートリングの呼称巾(mm)、「520」は呼称径(mm)、「60」はタイヤ半径方向の高さ(mm)である。)
(2)外のリング体:タイヤ半径方向の厚さ4mm×タイヤ軸方向の幅100mm
(3)内のリング体:タイヤ半径方向の厚さ4mm×タイヤ軸方向の幅100mm
(4)支持壁部:厚さ7mm、ジグザグピッチの繰り返し数26
衝撃吸収体は、いずれもゴム(JISA硬さ55°、損失正接tan δが0.04@70℃)からなり、接着剤を用いて前記サポートリング取付部に固着した。仕様は次の通りである。
<実施例1>
衝撃吸収体の厚さt:4.0mm(一定)
衝撃吸収体の幅SW:47mm
内のリング体との接触幅KW:47mm
<実施例2>
衝撃吸収体の厚さt:4.0〜7.0mm(最小〜最大)
衝撃吸収体の幅SW:57mm
内のリング体との接触幅KW:57mm
またテストの方法は、次の通りである。
<耐久性能>
内圧を0kPaとしたタイヤ組立体を、直径1.7mの鉄製ドラム上で速度80km/H、荷重6.86kNで連続走行させるとともに、サポートリングの破壊により走行不能になるまでの走行時間を測定した。結果は、従来例を100とする指数で表示している。数値が大きいほど良好である。
<乗り心地>
排気量2000ccの国産FF乗用車の4輪にテストするタイヤ組立体を装着し、その右前輪のタイヤ組立体の内圧を0kPaとした。当該テスト車両を用いてドライバー1名乗車の下、ドライアスファルト路面の段差路、ベルジャソ路(石畳の路面)、ビッツマン路(小石を敷き詰めた路面)等を走行し、ゴツゴツ感、突き上げ、ダンピングに関して10点法による官能評価が行われた。結果は、10名のドライバーの平均値として示される。数値が大きいほど良好である。テスト結果を表1に示す。
Figure 0004445282
テストの結果、実施例のタイヤ組立体ではランフラット走行における耐久性を損ねることなしに乗り心地を向上していることが確認できた。
本発明の実施形態を示すタイヤ組立体の断面図である。 サポートリングの一例を示す斜視図である。 ホイールリムの部分拡大図である。 本発明の他の実施形態を示すホイールリムの断面図である。 (A)、(B)は衝撃吸収体の他の実施形態を示す部分斜視図である。 パンク状態の従来のタイヤ組立体の断面図である。
符号の説明
1 タイヤ組立体
2 タイヤ
2a トレッド部
3 ホイールリム
4 サポートリング
6 リム本体
7 ディスク部
8 ビード取付部
9 リム主部
11 ウエル部
12 基部
13 衝撃吸収体
14 中央部
15、16 フランジ片

Claims (6)

  1. 軸方向の両外側部に設けられかつタイヤのビード部が嵌合される一対のビード取付部と、それらの間のリム主部とを有するリム本体及びその内周面に連なるディスク部からなるホイールリムと、パンク時に前記タイヤのトレッド内腔面と当接して荷重を支える環状のサポートリングとの組立体であって、
    前記サポートリングは、その内周面に、タイヤ周方向にのびる凸部を具え、
    前記ホイールリムの前記リム主部は、前記サポートリングが装着されるサポートリング取付部を有し、
    前記サポートリング取付部は、金属材料からなる筒状の基部と、その半径方向外側に一体に固着されかつ前記サポートリングと接する環状の衝撃吸収体とを含み、
    前記基部は、軸方向にのびる筒状の中央部と、その両側に設けられかつ小高さでタイヤ半径方向に突出することにより前記衝撃吸収体の位置ズレを防ぐフランジ片とを含み、
    前記衝撃吸収体は、そのタイヤ軸方向の幅が前記フランジ片間の軸方向距離よりも小であることにより、少なくとも一方のフランジ片と前記衝撃吸収体との間に周方向溝が形成され、
    前記サポートリングは、その内周面の前記凸部が前記周方向溝に挿入されることにより、該周方向溝と、この周方向溝とは反対側の端部側に位置するフランジ片とで両側から支持されることを特徴とするホイールリムとサポートリングとの組立体。
  2. 前記衝撃吸収体は、ゴム、樹脂又は発泡性材料である請求項1記載のホイールリムとサポートリングとの組立体
  3. 前記衝撃吸収体は、JISA硬さが40〜70゜のゴムからなる請求項1記載のホイールリムとサポートリングとの組立体
  4. 軸方向の両外側部に設けられかつタイヤのビード部が嵌合される一対のビード取付部と、それらの間のリム主部とを有するリム本体及びその内周面に連なるディスク部からなるホイールリムと、パンク時に前記タイヤのトレッド内腔面と当接して荷重を支える環状のサポートリングとの組立体であって、
    前記サポートリングは、その内周面に、タイヤ周方向にのびる凸部を具え、
    前記ホイールリムの前記リム主部は、前記サポートリングが装着されるサポートリング取付部を有し、
    前記サポートリング取付部は、金属材料からなる筒状の基部と、その半径方向外側に一体に固着されかつ前記サポートリングと接する環状の衝撃吸収体とを含み、
    前記基部は、軸方向にのびる筒状の中央部と、その両側に設けられかつ小高さでタイヤ半径方向に突出することにより前記衝撃吸収体の位置ズレを防ぐフランジ片とを含み、
    前記衝撃吸収体は、そのタイヤ軸方向の幅が前記フランジ片間の軸方向距離に等しいことにより前記両側のフランジ片で位置決めされ、しかも、前記衝撃吸収体の外周面に周方向溝が形成され、
    前記サポートリングは、その内周面の前記凸部が前記周方向溝に挿入されることにより、該周方向溝と、この周方向溝とは反対側の端部側に位置するフランジ片とで両側から支持されることを特徴とするホイールリムとサポートリングとの組立体
  5. 前記リム主部は、前記サポートリング取付部から前記少なくとも一方のビード取付部までの間に、外径が前記サポートリング取付部の外径及び前記一方のビード取付部の外径より小さい外周面を有する少なくとも一つのウエル部を含み、
    かつ、前記リム主部の内周面は、その内径が前記ディスク部から前記少なくとも一つのウエル部側に向かって実質的に同一又は増加することにより該内周面での水溜まりを防ぐ排水面をなすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のホイールリムとサポートリングとの組立体
  6. 前記請求項1乃至5のいずれかに記載されたホイールリムとサポートリングとの組立体にタイヤを装着したタイヤ組立体。
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