JP4444980B2 - 成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法 - Google Patents

成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4444980B2
JP4444980B2 JP2007096188A JP2007096188A JP4444980B2 JP 4444980 B2 JP4444980 B2 JP 4444980B2 JP 2007096188 A JP2007096188 A JP 2007096188A JP 2007096188 A JP2007096188 A JP 2007096188A JP 4444980 B2 JP4444980 B2 JP 4444980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin
heat insulating
mold
insulating layer
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007096188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008254230A (ja
Inventor
伊東  宏
数利 焼本
司 白銀屋
章弘 内藤
崇 落岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP2007096188A priority Critical patent/JP4444980B2/ja
Publication of JP2008254230A publication Critical patent/JP2008254230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4444980B2 publication Critical patent/JP4444980B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法に関するものである。本発明の成形用金型および製造方法は、プレス成形法、ナノインプリント成形法、ホットエンボス成形法等、樹脂を加圧附形して最終製品を得る成形法に有用である。
現在、サブμmの超微細な凹凸形状を表面に有するとともに、三次元、薄肉、かつ大面積の形状を有する成形体が、マイクロレンズ・アレイのような電子ディスプレイ用光学部品、マルチモード光導波路のような光情報通信用部品等として求められている。
特許文献1(特許第3857703号公報)には、表面に微細な凹凸部を有する成形型上に、溶融した熱可塑性樹脂を塗布する塗布工程と、塗布した熱可塑性樹脂を金型によりプレスし、成形体の形状を整えるプレス工程と、塗布した熱可塑性樹脂を冷却し固化させる固化工程とを少なくとも有する成形体の製造方法が開示されている。この技術では、熱可塑性樹脂の塗布の際、該樹脂を吐出する吐出口の先端部と成形型との距離によって最終製品の厚さが規制されるようにし、プレス工程で微細な凹凸部を樹脂に転写している。これにより、超微細加工、高い寸法精度、低残留応力、低複屈折、高光透過性、優れた機械的強度を有する成形体を、超低圧の成形プロセスでありながら、三次元、薄肉、かつ大面積の形状でもって提供可能となるため、当業界では極めて有用である。
また特許文献1に開示された技術では、具体例として、プレス工程において金型を熱可塑性樹脂のガラス転移温度近傍またはそれ以上まで加熱し、その後、金型を冷却して熱可塑性樹脂を冷却・固化させ、製品を取り出している。すなわち、この具体例では1成形サイクル中に金型を加熱・冷却する工程が必要となる。したがってこの加熱・冷却を迅速に行わなければ生産性の向上が望めないことになる。一般的に、熱容量(密度×比熱×体積)の大きい金型全体を急速に加熱冷却するのは困難であることから、理想的には樹脂に接する金型の成形面の表面のみを加熱冷却することが望まれる。しかしながら一般に金型は鋼、ステンレス、銅合金など、比較的熱が伝わり易い材質で製作されるため、局所的に樹脂が接する部位のみを加熱・冷却しようとしても伝熱によって熱が拡散してしまう。したがって、金型の成形面を、効率的かつ迅速に加熱・冷却する技術が求められている。
なお、成形用金型に断熱材を使用する技術は、幾つか知られている。例えば図6に示すように、上金型61および下金型62を備え、上金型61がプレススライド(可動盤)63と連結し、下金型62がボルスター(固定盤)64に固定され、上金型61および下金型62からプレススライド63およびボルスター64への伝熱を抑制し、各盤および盤に取り付けられた付帯機器(ロードセルなどの電子機器やボールネジや油圧シリンダなどの駆動機器等)の温度上昇を抑制するために、上金型61とプレススライド63との間、および、下金型62とボルスター64との間に断熱材65,66を設置することは公知である。しかし、上金型61とプレススライド63との間、および、下金型62とボルスター64との間を断熱しても、金型内での熱の拡散を抑制することはできず、加熱・冷却サイクルの短縮には、殆ど効果がない。
また特許文献2(特開平8−276433号公報)には、溶融状態の熱可塑性樹脂を成形面に押圧して密着させて固化させるための成形面を備えた型体を、金型本体によって支持して成り、所定の加熱手段、冷却手段、嵌合部材を設け、さらに型体の被支持部と前記金型本体の支持部との間に断熱支持部材を設けた成形用金型が開示されている。しかし特許文献2の一形態では、型体の撓みを抑制するため、その裏側を複数本の棒状の補強リブで補強しており、この補強リブの存在により断熱効果が低減する。また、サブμmの超微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合、型体の撓みを最小限に抑制する必要があるが、補強リブで局所的に補強した場合、補強された部位の近傍のたわみは抑えられるが、リブ間の補強された部位から遠い場所(たとえばリブとリブとの間)では型体のたわみが発生し、微細な凹凸形状の転写に重大な悪影響を及ぼす。また製品の厚みのバラツキも生じる。
さらに特許文献3(特開2006−116759号公報)には、複数個のゲートを有し、光学材料の面に対応するキャビティの少なくとも一つの面に微細パターンを有するスタンパーと、該スタンパーの裏側に、厚さが0.01〜1mmであり、熱伝導率が5W/(m・K)以下であり、引張り弾性率が2GPa以上である断熱層を設けてなる光学材料射出成形用金型が開示されている。しかし、スタンパーの裏側に断熱材を設けると、サブμmの超微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合、成形時の圧力によって断熱材が変形し、微細な凹凸形状の転写に重大な悪影響を及ぼす。また製品の厚みのバラツキも生じる。さらに、スタンパーの裏面に断熱材を設けた場合、スタンパー自体の加熱・冷却を断熱材越しに行う必要が生じるため、迅速なスタンパーの加熱・冷却が困難となる。
一方、微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合、金型の平行度(金型のプレス方向に直交する方向の上金型および下金型の平行の度合い)が最終製品の形状に大きな影響を及ぼすことを、本発明者らは見出した。平行度が多少なりとも狂っている場合、溶融樹脂および微細な凹凸形状間に均一な圧力がかからず、これにより転写不良が発生する。
したがって本発明の目的は、樹脂が接する金型の成形面を、効率的かつ迅速に加熱・冷却可能とするとともに、微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合であっても、該微細な凹凸形状の転写に悪影響を及ぼすことのない、成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法を提供することである。
また本発明の別の目的は、金型の平行度に多少の狂いが生じていたとしても、成形プロセス中でこれを修正することのできる成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法を提供することである。
請求項1に記載の発明は、溶融または軟化した樹脂を一対の金型内に装填した後、プレスによって加圧して成形体を得る成形用金型において、
前記成形用金型は、金型本体と、薄型とを備え、
前記金型本体は、前記薄型を支持し、
前記薄型は、加熱手段を有するとともに前記溶融または軟化した樹脂を附形する成形面を有し
前記一対の金型の少なくとも一方は、前記金型本体と薄型との間に断熱材からなる断熱層を有し、前記断熱層は、第一断熱部材からなる第一断熱層Aと、前記第一断熱部材よりも縦弾性率の低い第二断熱部材からなる第二断熱層Bとから構成され、
前記プレス時、前記第二断熱層Bが変形し、前記薄型が動いて前記成形用金型の平行度が修正される
ことを特徴とする成形体の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、前記断熱層は、前記薄型の裏面全域に接触するように配置されていることを特徴とする請求項に記載の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、前記第二断熱層Bは、複数の薄い第二断熱部材を積層し、これにより前記複数の薄い第二断熱部材間に熱抵抗が生じるようにして形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、前記成形用金型は、上金型および下金型を有し、前記上金型および下金型のいずれか一方が、成形面として微細な凹凸部を有する薄型と前記薄型を支持する金型本体とを備え、他方が微細な凹凸部を有さない薄型と前記薄型を支持する金型本体とを備え、前記微細な凹凸部を有する薄型を備えた金型が、前記第一断熱層Aのみからなる断熱層を有し、前記微細な凹凸部を有さない薄型を備えた金型が、前記第一断熱層Aと第二断熱層Bとを有することを特徴とする請求項に記載の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、前記第一断熱層Aは、熱伝導率が16W/(m・K)以下、縦弾性係数が1GPa以上、かつ厚みが1mm以上であり、前記第二断熱層Bは、熱伝導率が1W/(m・K)以下、縦弾性係数が0.001GPa以上、かつ厚みが40μm以上であることを特徴とする請求項に記載の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、前記微細な凹凸部が、10nm〜1mmの幅または直径を有するとともに、10nm〜1mmの深さまたは高さを有する形状であることを特徴とする請求項に記載の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、得られる成形体の厚さが50μm〜5mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、前記薄型が、さらに冷却手段を備えてなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の成形用金型である。
請求項に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の成形用金型を用い、溶融した樹脂を、成形面を有する薄型上に塗布する塗布工程を少なくとも有することを特徴とする成形体の製造方法である。
請求項10に記載の発明は、前記塗布工程が、吐出口を備えた塗布装置に熱可塑性樹脂を供給し、前記吐出口の先端部と前記薄型との距離によって最終製品の厚さが規制されるように、前記塗布装置を移動させながら、かつ前記加熱手段によって前記薄型を所望の温度に維持した状態で、最終製品にほぼ近い形状および厚さに、前記成形面を有する薄型上に前記熱可塑性樹脂を吐出する工程であることを特徴とする請求項に記載の成形体の製造方法である。
本発明によれば、樹脂が接する金型の成形面を、効率的かつ迅速に加熱・冷却可能とするとともに、微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合であっても、該微細な凹凸形状の転写に悪影響を及ぼすことのない、成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法を提供することができる。
また本発明によれば、金型の平行度に多少狂いが生じていたとしても、成形プロセス中でこれを修正することのできる成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の成形用金型の一実施形態の正面図である。図1に示すように本発明の成形用金型1は、上金型11および下金型12からなる一対の金型を備え、溶融した樹脂を金型内に装填した後、または、板状またはフィルム状の固体樹脂を金型内に装填して加熱によって軟化させた後、上金型11および下金型12間のプレスによって加圧して成形体を得るように構成されている。上金型11および下金型12は、金型本体111および121と、薄型112および122とを備えている。金型本体111および121は薄型112および122を支持している。上金型11はプレススライド(可動盤)14と連結し、下金型12はボルスター(固定盤)15に固定されている。薄型は、少なくとも加熱手段を有するとともに溶融または軟化樹脂を附形する成形面を有している。
また、薄型112および122は加熱手段113および123を有する。加熱手段としては特に制限するものではないが、例えば(1)温調された水(湯)や油などの熱媒体を、薄型に設けられた該媒体の流路に流通させて加熱する方法;(2)プレートヒータ、カートリッジヒータなどの電熱ヒータを薄型に装着して加熱する方法;(3)ハロゲンランプ、遠赤外線ヒータなど、赤外線を放射する手段を金型内または金型外に設け、赤外線を金型キャビティ裏面(金型内から照射)またはキャビティ表面(金型外から照射)に照射して加熱する方法;(4)誘導加熱する方法;(5)薄型の表面に導電性膜を設け、該導電性膜に通電してジュール発熱させることで加熱する方法などが挙げられる。さらには、上記の手段で金型本体を加熱し、薄型は加熱された金型本体からの伝熱で加熱されてもよい。図1の形態は、上記(1)の方法を採用している。これにより薄型112および122を局所的に加熱可能となる。また、下金型12に設けられた薄型122は、溶融した樹脂を附形するスタンパー13からなる成形面を有する。スタンパー13は、微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合、樹脂に転写する微細な凹凸部を有し、その形状としては例えば10nm〜1mmの幅または直径を有するとともに、10nm〜1mmの深さまたは高さを有する。
また、薄型112および122は冷却手段(図示せず)を設けるのも好ましい形態である。冷却手段としては、例えば下記のような方法が挙げられる。(1)薄型に設けられた媒体の流路に薄型よりも低い温度の流体を流通させて冷却する方法;(2)薄型に設けられた管路に空気を流通させて冷却する方法;(3)薄型の成形面に空気や揮発性の液体と気体とを混合したミストを吹き付けて冷却する方法;(4)ヒートパイプにより、薄型内の熱を外部に輸送・放出することで冷却する方法;(5)ペルチェ素子などの電気的冷却器によって、薄型の熱を奪って冷却する方法。さらには、上記の手段で金型本体を冷却し、薄型は冷却された金型本体からの伝熱で冷却されてもよい。
上記の加熱・冷却手段を適宜組み合わせて用いるのが好ましい。
金型本体111および121、薄型112および122は、金属部材から構成することができ、具体的材料としては、例えばステンレス、鋼、銅合金、アルミニウム合金などが挙げられる。金属部材を用いることによりプレス時の圧力によって金型本体および薄型が撓むことがない。また薄型を急速に加熱・冷却することが可能となる。
金型本体111と薄型112との間には、断熱材からなる断熱層114が設けられ、金型本体121と薄型122との間には、断熱材からなる断熱層124が設けられている。断熱層は、ボルト等の公知の固定手段により金型本体および薄型間に固定されている。断熱層114,124の存在により、樹脂が接する金型の成形面、すなわち薄型112および122を、効率的かつ迅速に加熱および冷却することができる。さらに薄型112および122の温度の均一化に効果を奏する。また、図1の形態において、薄型の裏面全域に断熱層が接触するように配置されている。これにより、プレスの際、面内での支持力が均一となり微細な凹凸形状の転写が良好となり好ましい。
断熱材としては、耐熱性を有するとともに薄型から金型本体への良好な断熱性能を有するものであればとくに制限されないが、例えばフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、紙、シリコンゴムなどが挙げられる。
また断熱層114,124の厚さは、プレス時の薄型の加熱温度により適宜設定されるものであるが、例えば40μm〜20mmである。また断熱層114,124の熱伝導率は、16W/(m・K)以下(好ましくは0.01〜5W/(m・K))、縦弾性係数が0.001GPa以上(好ましくは0.002〜100GPa)であるのがよい。
上記形態では、スタンパー13の平面性は薄型122のスタンパー搭載面の平坦度を確保することで達成される。これにより、断熱性能の高い(比較的剛性の低い)断熱部材を使用しても成形性に悪影響を及ぼさないことになる。
スタンパー13は、成形体への要求性能に合わせて、上下金型キャビティのいずれの部位に設置されてもよいが、好ましくは、塗布装置によって溶融樹脂が精密塗布される側の金型のキャビティ面に設置すると、低圧力で高精度の微細凹凸形状の転写を行うことができる。本発明では、フォトリソグラフィ法、電気鋳造法、イオンエッチング法などの半導体プロセスを利用してスタンパ表面に微細な凹凸部を形成し、これを成形型として金型内に設置してもよい。スタンパの材質は、ニッケル(またはニッケル合金)、シリコン、ガラスなどが挙げられ、このような材料のみで形成されてもよいし、例えば数十μm〜数mmの厚さを有する板状母材(例えばシリコン基板など)上にニッケルで微細凹凸を形成するなどしてもよい。これとは別に、金型本体のキャビティ面に直接微細凹凸形状を形成してもよい。凹凸部の断面形状は、矩形を基本とするが、テーパー(台形)型、三角型、半円型、半楕円型などでもよい。
図2は、本発明の成形用金型の別の実施形態を説明するための正面図である。図2における成形用金型は、図1の形態の成形用金型とほぼ同じ構成を有するが、断熱層114および124が、第一断熱部材からなる第一断熱層Aと、第一断熱部材よりも縦弾性率の低い第二断熱部材からなる第二断熱層Bとを有する点が異なっている。
第一断熱層Aは、熱伝導率が16W/(m・K)以下(好ましくは0.1〜5W/(m・K))、縦弾性係数が1GPa以上(好ましくは3〜100GPa)かつ厚みが1mm以上(好ましくは5〜10mm)であるのがよい。第一断熱層Aを形成するに好ましい第一断熱部材の材料としては、例えばフェノール樹脂などが挙げられる。また第二断熱層Bは、熱伝導率が1W/(m・K)以下(好ましくは0.01〜0.5W/(m・K))、縦弾性係数が0.001GPa以上(好ましくは0.002〜5GPa)、かつ厚みが40μm以上(好ましくは40〜5000μm)であるのがよい。第一断熱層Bを形成するに好ましい第二断熱部材の材料としては、例えば紙やシリコンゴムなどが挙げられる。
また第二断熱層Bは、複数の薄い第二断熱部材を積層し、これにより前記複数の薄い第二断熱部材間に熱抵抗が生じるようにして形成されているのが好ましい。これにより断熱性能がさらに向上する。
図3は、第二断熱層Bとして複数の薄い第二断熱部材を積層した場合の断熱性能向上の概念図である。
図3(a)において、第二断熱層Bは、第二断熱部材31〜35が積層されて構成されている。図3の上方が薄型側、下方が金型本体側とすると、第二断熱部材31内における温度分布は、太線300のようになる。図3の左方が低温側、右方が高温側とすると、第二断熱部材31の表面温度をT0とした場合、第二断熱部材31の表面から裏面にかけて太線300のように温度が低下している。この温度低下の度合いTAは、第二断熱部材31の材質および物性(熱伝導率)によって決定される。次に第二断熱部材31と第二断熱部材32と間では熱抵抗が生じるために、界面で温度差TBが生じる。これにより第二断熱部材32の表面温度は、第二断熱部材31の裏面の温度からTBを減じた温度となる。この現象が続く第二断熱部材33〜35でも生じることにより、結果として第二断熱層Bの断熱性能は温度T1となり、良好な断熱性能が得られる。また、断熱性能に劣る高い弾性率を有する(硬い)断熱部材であっても積層することにより、断熱層の表面と裏面との間に積層なしの場合よりも大きな温度差を生じさせることが可能となる。これに対し、図3(b)は第二断熱部材を積層しない形態の断熱性能を説明する図であり、この場合第二断熱層Bが第二断熱部材31のみから形成されているため、上記熱抵抗の現象が生じず、断熱層の厚さが図3(a)の場合と同じであっても、第二断熱部材31内における温度分布は、第二断熱部材31の材質の熱伝導率によって決まる。したがって該温度分布は太線301のようになり、結果として第二断熱層Bの断熱性能は温度T2となり、図3(a)の形態に比べて断熱性能が低下している。したがって、第二断熱層Bは、複数の薄い第二断熱部材を積層し、これにより複数の薄い第二断熱部材間に熱抵抗が生じるようにして形成されていることが有利であることが分かる。
図3(a)の形態では、薄い第二断熱部材を5枚積層した例であるが、本発明において第二断熱層Bは、1〜5枚の第二断熱部材から構成されるのが好ましい。
例えば、枚数が少ない場合、シリコンゴムのように縦弾性率が低い材料を使用することで変形しやすくなり、容易に平行度の狂いが調整される。枚数が多い場合は、紙など縦弾性率が比較的大きいが薄い材料を使用すると、材料間の隙間の大小で平行度の狂いが調整される。
図4は、図2で示した形態の本発明の成形用金型が、仮に平行度に多少の狂いが生じている場合であっても、成形プロセス中でこれを修正可能であることを説明するための図である。
図4(a)における成形用金型は、図2の形態の成形用金型とほぼ同じ構成を有するが、上金型11における薄型112が何らかの原因で傾き、金型の平行度に多少の狂いが生じている。この場合、断熱層114および124が存在しないとプレスの際に薄型112の左側のみが下金型12における薄型122に強く押し当てられることになり(片あたりする状態)、微細な凹凸形状を溶融した樹脂に転写することができなくなる。しかし本発明のように断熱層114および124を設けた場合は、断熱層の柔らかさ、とくに第二断熱層Bの縦弾性率の低さから、プレスの際に第二断熱層Bが変形し、図4(b)の矢印41,42に示すように薄型112が動いて金型の平行度が修正され、結果として溶融樹脂および微細な凹凸形状間に均一な圧力がかかり、良好な転写が達成される。
なお、微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合、とくに本発明の成形用金型を用いて特許文献1(特許第3857703号公報)に開示された成形体の製造方法を実施する場合、成形面に溶融した熱可塑性樹脂を塗布する際、樹脂を吐出する吐出口の先端部と成形型との距離をミクロンオーダーで精密に調整する必要があり、また一対の金型間の平行度を厳密に確保する必要があるので、スタンパー13を有する薄型を備えた下金型12が、縦弾性率の高い第一断熱層Aのみからなる断熱層を有し、スタンパーを備えていない上金型11が、第一断熱層Aと第二断熱層Bとを有することが好ましい。スタンパー13を有する薄型122を備えた下金型12が縦弾性率の高い第一断熱層Aのみからなる断熱層を有することにより、薄型122が撓む恐れがなく、樹脂を吐出する吐出口の先端部と成形型との距離を精密に調整することができるとともに、平行度も確保される。
なお、断熱層の位置はとくに制限されず、上記のように薄型→第一断熱層A→第二断熱層B→金型本体でもよいし、薄型→第二断熱層B→第一断熱層A→金型本体でもよい。また上金型と下金型で断熱層A,Bの順番を異なるように配置してもよい。また第一断熱層Aおよび第二断熱層Bを交互に積層することもできる。例えば薄型→第二断熱層B→第一断熱層A→第二断熱層B→金型本体の構成が挙げられる。さらに上金型に第一断熱層Aおよび第二断熱層Bを設けかつ下金型には第一断熱層Aのみを設ける上記形態や、上金型に第一断熱層Aのみを設けかつ下金型に第一断熱層Aおよび第二断熱層Bを設ける形態であってもよい。さらにまた、上金型および下金型共に第一断熱層Aのみを用いる形態や、上金型および下金型共に第二断熱層Bのみを用いる形態であってもよい。
また、上記では一対の金型を鉛直方向に動作する例を示したが、本発明はこれに制限されず、例えば一対の金型を水平方向に動作させてもよい。
次に本発明の成形体の製造方法、とくに本発明の成形用金型を用いて特許文献1(特許第3857703号公報)に開示された成形体の製造方法を実施する場合について説明する。
図5は、本発明の成形体の製造方法における塗布工程を説明するための図である。成形用金型としては、前記の図2と同様の金型を用いているが、下金型12における断熱層124が、第一断熱層Aのみからなる点が異なっている。吐出口511を備えた塗布装置51に溶融した熱可塑性樹脂(以下溶融樹脂ということがある)を供給し、スタンパー13上に、溶融樹脂50を該吐出口511から吐出し、最終製品にほぼ近い形状および厚さに、スタンパー13の微細な凹凸部に溶融樹脂を充填する。図5の形態では、塗布装置51を矢印52方向に移動させながら溶融樹脂50の吐出を行っている。吐出口511の先端部と薄型122との距離によって最終製品の厚さが規制される。このとき、薄型112および122は、加熱手段113および123によって加熱される。これにより、スタンパー13に設けられた微細な凹凸部の形状が、溶融樹脂50に転写される。続いて、溶融樹脂を例えば10MPa以下の圧力でプレスし、成形体の形状を整え、図示しない冷却手段により溶融樹脂を冷却し固化させ、得られた製品を成形用金型から取り出す。
なお、熱可塑性樹脂としてはとくに制限されないが、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィン(COP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド(PI)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリエチレン(PE)、ポリアセタール(POM)、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)またはこれらの混合物などが挙げられる。また、成形体に求められる性能にあわせて、特別に製造された熱可塑性樹脂でもよい。また熱可塑性樹脂には必要に応じてガラス繊維やカーボンなどの各種充填材や、耐熱安定剤、耐候安定剤、耐電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックスなどの公知の各種添加剤を配合することもできる。本発明の方法によれば、厚さが50μm〜5mmの範囲であり、成形体の辺長が厚さの1000倍を超える薄肉大面積の成形体を得ることができる。
本発明により得られる成形体は、超微細加工、高い寸法精度、低残留応力、低複屈折、高光透過性、優れた機械的強度を有する成形体を、超低圧の成形プロセスでありながら、三次元、薄肉、かつ大面積の形状でもって提供可能であり、例えば、 (a)マイクロレンズアレイ、液晶用導光板、フレキシブルディスプレイ基板、波長板、反射板、位相差板、自由曲面ミラー、LED発光パネル、フレネルレンズなどの電子ディスプレイ分野の基幹部品、(b)フレキシブルポリマー製光導波路、自由曲面回折格子、二次元イメージセンサアレイ、ピックアップレンズ、ホログラム、フレキシブル導波路型照明板などの光情報通信分野の基幹部品、(c)次世代DVD(ブルーレイディスク)、ブルーレイディスクのカバー層、DVD、CD、超薄肉ICカードなどの光記録媒体分野の基幹部品、(d)集積化学チップ、DNAチップ、バイオチップ、プロテインチップ、マイクロ流体デバイス、環境分析チップなどライフサイエンス分野の基幹部品、(e)燃料電池セパレータ、携帯電話超薄肉バッテリーケース、太陽光集光フレネルレンズなど新エネルギー分野の基幹部品、等に好適に用いることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明する。
実施例1
図2に示す本発明の成形用金型を用い、加熱手段123を稼動させて薄型122のキャビティ面の表面温度を調べた。加熱手段123は、カートリッジヒータ(電熱ヒータ)であり、薄型のヒータ近傍に埋設された温度センサ(熱電対)で検出される薄型内部の温度が170℃になるように温度制御を行った。
金型本体121および薄型122は、ステンレス鋼(SUS304)からなり、薄型122のキャビティ面は正方形の形状をなし、そのサイズは一辺が110mmである。
断熱層124において、第一断熱層Aは、厚み5mmのフェノール樹脂製の板(1枚)であり、第二断熱層Bは厚み0.5mmの紙を5枚重ねて使用した。第一断熱層Aは、熱伝導率が0.38W/(m・K)、縦弾性係数が60GPaである。第二断熱層Bは、熱伝導率が0.1W/(m・K)、縦弾性係数が3GPaである。第一断熱層Aは、薄型の裏面全域に接触するように配置した。また第二断熱層Bは第二断熱層Aの裏面全域に接触するように配置した。上記の状態で加熱手段を稼動させ、薄型122のキャビティ面の表面温度を調べた。なお、スタンパー13は設置していない。結果を図7に示す。
図7の表面温度結果から、薄型122のキャビティ面の表面温度のばらつきは4℃であった。
比較例1
実施例1において、第一断熱層Aおよび第二断熱層Bを設けなかったこと以外は実施例1を繰り返した。結果を図8に示す。
図8の表面温度結果から、薄型122のキャビティ面の表面温度のばらつきは7℃であった。
実施例1の結果から、断熱層の存在により、薄型を効率的かつ迅速に加熱および冷却することができ、また薄型の面内温度を均一に設定することができるので、スタンパー13を設置して溶融樹脂を塗布した際に、溶融樹脂に良好な転写が達成される。これに対し、比較例1では断熱層が存在していないので、薄型の面内温度に低い場所が存在し、転写不良の発生の恐れがある。
実施例2
下記の装置を用いて成形体の製造を行った。
[塗布装置]
吐出口形状:縦30mm×横1mm。図9に示す形状。
押出・加圧機構:ピストン。
ピストン径:φ10mm。
塗布装置移動自由度:1自由度(塗布方向の前後動)。
駆動方式:サーボモータの回転をボールねじにて直線運動に変換して塗布装置、ピストンを移動。
樹脂加熱手段:シリンダ外周に巻かれた電気ヒータ。吐出部は板状の電気ヒータ。
[金型]
実施例1と同様。上金型11の第一断熱層Aおよび第二断熱層Bと、金型を構成する材質は、下金型12と同様。
冷却源:温調水を通媒孔に流す。
[プレス]
最大型締め力:10t。
設定型締め力:1.2t。
[樹脂材料]
材質:アクリル樹脂
メーカ:(株)クラレ
銘柄:パラペット(登録商標)GH1000Sシロアルミ
250℃における溶融粘度:約800Pa.s。
上下金型における薄型の表面設定温度200℃で昇温した後、90℃、4時間で加熱予備乾燥を行ったアクリル樹脂を、塗布装置の加熱シリンダに投入して可塑化した。加熱シリンダの設定温度は250℃とした。薄型122のキャビティ面に設置されたスタンパー13上に、吐出口の先端部と薄型との距離によって最終製品の厚さが規制されるように、塗布装置を移動させながら溶融樹脂を塗布した。塗布速度は、100mm/秒、塗布厚さは80μmとした。その後、型締め力1.2ton(設定可能な最小プレス力)でプレスした。プレス力を印加したまま、上下金型に通水して約60℃まで冷却した後、金型を開いて成形体をスタンパから離型した。
スタンパー13は、縦30mm、横50mmの長方形の形状を有し、厚さは0.3mmである。スタンパー13の形状が忠実に附形された成形体が得られた。
比較例2
実施例2において、上下金型に第一断熱層Aおよび第二断熱層Bを設けなかったこと以外は実施例2を繰り返した。その結果、得られた成形体は、微細形状の一部に充填不良が認められた。
実施例3
実施例2において、上金型11における金型本体の厚みを不均一にし、上下金型の平行度を0.015°狂わせた。それ以外は実施例2と同様である。プレスの際に第二断熱層Bが変形し、図4(b)の矢印41,42に示すように薄型112が動いて金型の平行度が修正され、結果として溶融樹脂および微細な凹凸形状間に均一な圧力がかかり、スタンパー13の形状が忠実に附形された成形体が得られた。
比較例3
実施例3において、上下金型に第一断熱層Aおよび第二断熱層Bを設けなかったこと以外は実施例3を繰り返した。その結果、プレスの際に薄型112が下金型12における薄型122に片あたりし、あたり方の弱い場所では、微細な凹凸形状を溶融した樹脂に完全には転写することができなかった。
実施例4
実施例2において、下金型12の断熱層を第一断熱層Aのみに変更したこと以外は、実施例2を繰り返した。その結果、スタンパー13の形状が忠実に附形された成形体が得られた。なお、スタンパー13の凹凸形状をさらに微細なものに変更した場合であっても、本実施例4の形態では、実施例2よりも良好な転写が可能であることが判明した。
実施例5
上下金型における第一断熱層Aおよび第二断熱層Bを下記のように変更したこと以外は、実施例2を繰り返した。
Figure 0004444980
本発明によれば、樹脂が接する金型の成形面を、効率的かつ迅速に加熱・冷却可能とするとともに、微細な凹凸形状を表面に有する薄肉の成形体を製造する場合であっても、該微細な凹凸形状の転写に悪影響を及ぼすことのない、成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法を提供することができる。
また本発明によれば、金型の平行度に多少狂いが生じていたとしても、成形プロセス中でこれを修正することのできる成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法を提供することができる。
したがって本発明の成形用金型および製造方法は、プレス成形法、ナノインプリント成形法、ホットエンボス成形法等、樹脂を加圧附形して最終製品を得る成形法に有用である。
本発明の成形用金型の一実施形態の正面図である。 本発明の成形用金型の別の実施形態を説明するための正面図である。 第二断熱層Bとして複数の薄い第二断熱部材を積層した場合の断熱性能向上の概念図である。 図2で示した形態の本発明の成形用金型が、仮に平行度に多少の狂いが生じている場合であっても、成形プロセス中でこれを修正可能であることを説明するための図である。 本発明の成形体の製造方法における塗布工程を説明するための図である。 従来の成形用金型を説明するための図である。 実施例1の結果を説明するための図である。 比較例1の結果を説明するための図である。 実施例2で使用した吐出口の形状を説明するための図である。
符号の説明
1 本発明の成形用金型
11 上金型
12 下金型
13 スタンパー
31,32,33,34,35 第二断熱部材
111,121 金型本体
112,122 薄型
113,123 加熱手段
114,124 断熱層
A 第一断熱層
B 第二断熱層
50 溶融樹脂
51 塗布装置
511 吐出口

Claims (10)

  1. 溶融または軟化した樹脂を一対の金型内に装填した後、プレスによって加圧して成形体を得る成形用金型において、
    前記成形用金型は、金型本体と、薄型とを備え、
    前記金型本体は、前記薄型を支持し、
    前記薄型は、加熱手段を有するとともに前記溶融または軟化した樹脂を附形する成形面を有し
    前記一対の金型の少なくとも一方は、前記金型本体と薄型との間に断熱材からなる断熱層を有し、前記断熱層は、第一断熱部材からなる第一断熱層Aと、前記第一断熱部材よりも縦弾性率の低い第二断熱部材からなる第二断熱層Bとから構成され、
    前記プレス時、前記第二断熱層Bが変形し、前記薄型が動いて前記成形用金型の平行度が修正される
    ことを特徴とする成形体の成形用金型。
  2. 前記断熱層は、前記薄型の裏面全域に接触するように配置されていることを特徴とする請求項に記載の成形用金型。
  3. 前記第二断熱層Bは、複数の薄い第二断熱部材を積層し、これにより前記複数の薄い第二断熱部材間に熱抵抗が生じるようにして形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の成形用金型。
  4. 前記成形用金型は、上金型および下金型を有し、前記上金型および下金型のいずれか一方が、成形面として微細な凹凸部を有する薄型と前記薄型を支持する金型本体とを備え、他方が微細な凹凸部を有さない薄型と前記薄型を支持する金型本体とを備え、前記微細な凹凸部を有する薄型を備えた金型が、前記第一断熱層Aのみからなる断熱層を有し、前記微細な凹凸部を有さない薄型を備えた金型が、前記第一断熱層Aと第二断熱層Bとを有することを特徴とする請求項に記載の成形用金型。
  5. 前記第一断熱層Aは、熱伝導率が16W/(m・K)以下、縦弾性係数が1GPa以上、かつ厚みが1mm以上であり、前記第二断熱層Bは、熱伝導率が1W/(m・K)以下、縦弾性係数が0.001GPa以上、かつ厚みが40μm以上であることを特徴とする請求項に記載の成形用金型。
  6. 前記微細な凹凸部が、10nm〜1mmの幅または直径を有するとともに、10nm〜1mmの深さまたは高さを有する形状であることを特徴とする請求項に記載の成形用金型。
  7. 得られる成形体の厚さが50μm〜5mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成形用金型。
  8. 前記薄型が、さらに冷却手段を備えてなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の成形用金型。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の成形用金型を用い、溶融した樹脂を、成形面を有する薄型上に塗布する塗布工程を少なくとも有することを特徴とする成形体の製造方法。
  10. 前記塗布工程が、吐出口を備えた塗布装置に熱可塑性樹脂を供給し、前記吐出口の先端部と前記薄型との距離によって最終製品の厚さが規制されるように、前記塗布装置を移動させながら、かつ前記加熱手段によって前記薄型を所望の温度に維持した状態で、最終製品にほぼ近い形状および厚さに、前記成形面を有する薄型上に前記熱可塑性樹脂を吐出する工程であることを特徴とする請求項に記載の成形体の製造方法。
JP2007096188A 2007-04-02 2007-04-02 成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法 Expired - Fee Related JP4444980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007096188A JP4444980B2 (ja) 2007-04-02 2007-04-02 成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007096188A JP4444980B2 (ja) 2007-04-02 2007-04-02 成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008254230A JP2008254230A (ja) 2008-10-23
JP4444980B2 true JP4444980B2 (ja) 2010-03-31

Family

ID=39978315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007096188A Expired - Fee Related JP4444980B2 (ja) 2007-04-02 2007-04-02 成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4444980B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5982744B2 (ja) * 2011-07-08 2016-08-31 東洋製罐株式会社 加熱装置、加熱方法、成形装置及びプラスチック成形品の成形方法
CN104245279B (zh) * 2012-03-22 2016-11-16 东洋制罐集团控股株式会社 热塑性树脂制品的成形方法及其成形装置
JP5370574B1 (ja) * 2012-12-05 2013-12-18 東洋製罐株式会社 熱可塑性樹脂製品の成形方法及びその成形装置
CN104786392A (zh) * 2015-04-20 2015-07-22 中山市利群精密实业有限公司 模具的保温结构
JP2018089823A (ja) * 2016-12-01 2018-06-14 東レ株式会社 微細パターン転写装置及び微細パターン転写方法
KR101896013B1 (ko) * 2018-01-31 2018-09-06 변진혁 입체 성형물 제조 장치 및 이를 이용한 입체 성형물 제조 방법
KR102307496B1 (ko) * 2019-10-16 2021-10-01 박철기 투과광의 확산이 향상된 입체형 엠블렘의 금형장치의 제조방법
CN112935040B (zh) * 2021-01-28 2023-05-16 佛山科学技术学院 复合微纳透镜阵列成型加工机构、模芯及热压装置
JP7275246B1 (ja) * 2021-12-28 2023-05-17 三菱重工業株式会社 融着装置及び融着方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0785919B2 (ja) * 1990-11-30 1995-09-20 ソマール株式会社 断熱板
JPH10138252A (ja) * 1996-11-06 1998-05-26 Asahi Chem Ind Co Ltd 断熱層被覆金型及びその金型を用いた合成樹脂の成形法
JP3646552B2 (ja) * 1999-02-23 2005-05-11 松下電工株式会社 成形金型装置
JP3901437B2 (ja) * 2000-09-07 2007-04-04 株式会社リコー 樹脂成形用断熱スタンパーおよびその製造方法
JPWO2005075184A1 (ja) * 2004-02-04 2007-10-11 住友重機械工業株式会社 加圧成形装置、金型及び加圧成形方法
JP4087818B2 (ja) * 2004-06-09 2008-05-21 株式会社日本製鋼所 厚肉導光板の成形方法
JP3857703B2 (ja) * 2004-08-19 2006-12-13 株式会社日本製鋼所 成形体の製造方法および製造装置
WO2007015390A1 (ja) * 2005-08-04 2007-02-08 Tanazawa Hakkosha Co., Ltd. 樹脂成形用型およびそれを用いて成形した樹脂成形品
JP4919413B2 (ja) * 2007-03-02 2012-04-18 株式会社リコー プラスチック成形品の製造方法及び製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008254230A (ja) 2008-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4444980B2 (ja) 成形体の成形用金型およびこれを用いる成形体の製造方法
JP3857703B2 (ja) 成形体の製造方法および製造装置
Worgull Hot embossing: theory and technology of microreplication
Xie et al. Rapid hot embossing of polymer microstructures using carbide-bonded graphene coating on silicon stampers
Deshmukh et al. Recent developments in hot embossing–a review
JP4335225B2 (ja) 樹脂成形体の製造方法および装置
KR101502257B1 (ko) 미세구조체의 제조방법
JP4975675B2 (ja) 成形体の製造方法および製造装置
JP4537863B2 (ja) 成形方法および成形装置
US20090071598A1 (en) Method of producing resin sheet
JP2006256078A (ja) プレス成形装置、このプレス成形装置を用いたプレス成形方法およびこのプレス成形装置により形成された樹脂成形品
CN1827350A (zh) 一种用以制造表面具有压花的板件的装置与方法
JP4444982B2 (ja) 成形体の製造方法
JP4699492B2 (ja) 成形体の製造装置および製造方法
JP4177379B2 (ja) 成形体の製造方法および装置
Ito et al. Development of a novel transcription molding process to fabricate sophisticated polymer products with precise microstructure and high transparency applicable to display devices and bio-chips
CN102202857A (zh) 成型方法
Melentiev et al. Large-scale hot embossing of 1 µm high-aspect-ratio textures on ABS polymer
JP4224052B2 (ja) 成形体の製造装置
Deshmukh et al. Current innovations in roller embossing—A comprehensive review
JP4224048B2 (ja) 成形体の製造装置および製造方法
JP5754749B2 (ja) 微細構造体成形方法
Heilig et al. Technology of microthermoforming of complex three-dimensional parts with multiscale features
JP4595000B2 (ja) 成形体の製造方法
KR100436699B1 (ko) 복제몰드

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100112

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140122

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees