JP4443370B2 - 工作機械 - Google Patents

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本発明は、芯高を微調整できる工作機に関するものである。
工作機械において、被加工物と工具との芯高が正確に一致していないと加工誤差が発生するため、正確な芯高調整が求められている。
従来、工作機械における芯高調整機構として、例えば特許文献1および特許文献2に示されるものが提案されている。
特許文献1に示されるものは、バイトを取付ける取付体を弾性支持し、この取付体を圧電素子によって上下動させて芯高調整を行うものである。
特許文献2に示されるものは、バイトを取付ける取付体を所定距離だけ上下動可能に支持し、この取付体をその下部に設置したくさび機構によって上下動させて芯高の微調整を行うものである。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に示されるものは、いずれもバイト取付体を上下動させて芯高調整を行うものであるので、刃物台に取付けられるバイトの本数分設ける必要があり、設備コストが高くなる。また、バイト取付位置という狭い空間に取付けるにはスペース的に困難が伴うという問題がある。
一方、テーブルを支持する静圧軸受の隙間を調整するものとして、例えば特許文献3および特許文献4に示されるものがある。
特許文献3に示されるものは、静圧ポケットへ供給される作動油の温度と圧力とを制御して静圧案内面とテーブルとの間の隙間を一定に保持するものである。
また、特許文献4に示されるものは、ベッドの上面に外側に突出して左右一対のレールが形成され、テーブルの両側には、このレールの自由端側三方を覆う鉤形の案内部が備えられている。そして、テーブルは、レールの上下面と案内部の内側面との間にそれぞれ設けられた静圧ポケットによって、ベッドから浮いた状態で支持される。さらに、レールの下側に位置する案内部の下面とベッドとの間に別途静圧ポケットを設け、この部分の案内部を上方へ押圧して、変形を防止している。これにより、テーブルを支持する静圧剛性を増大させようとするものである。
特開平5−31651号公報(段落[0006]〜[0007],及び図1〜図2) 特開平6−254706号公報(段落[0010]〜[0020],及び図1) 特開平5−306718合公報(段落[0016]〜[0033],及び図1) 特開2000−74065号公報(段落[0019]〜[0027],及び図1)
しかしながら、特許文献3に示されるものは、静圧案内面とテーブルとの間の隙間を一定にするということに留まり、隙間を変化させて芯高を調整させるものではない。
また、特許文献4に示されるものは、別途設けられた静圧ポケットによってテーブルを上方へ押上げているが、これは案内部の内、変形し易いレールの下側に位置する部分のたわみを低減させるものに過ぎない。そして、テーブルの推進機構として用いられている送りネジは、上下方向の移動をほとんど許容しない、例えば1〜2μmずれても送り精度や運動性能が劣化して安定した加工が行えないものである。すなわち、これは上下方向の位置調整を行い芯高調整することはなんら意図されていないものである。
本発明は、上記問題点に鑑み、安価な製造コストで、かつ簡単に芯高調整が行える工作機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
請求項1に係る発明は、ベースと、該ベースに水平移動可能に支持されるテーブルと、前記ベースに対して前記テーブルを水平方向に推進するリニアモータとを備え、前記ベースが、その上部両側に、外側に向かって突出しかつ推進方向に沿って水平に延びる突起部と、該突起部の下方に平行間隔を空けて配置された案内面とを備え、前記テーブルが、前記両突起部の上面を覆う上面部と、該上面部の両側部に配置され前記突起部の外側端部を覆う側面部と、該側面部の下端から内側に向かって突出し、前記突起部と下面と前記案内面とを溝壁とする側溝内に嵌合する嵌合部とを備え、前記突起部の上面と前記テーブルの下面との間に設けられた第一の静圧パッドと、前記突起部の下面と前記嵌合部の上面との間に設けられた第二の静圧パッドと、前記嵌合部の下面と前記案内面の上面との間に設けられた第三の静圧パッドと、前記各静圧パッドに油を供給する圧油供給装置と、を備えている工作機械を提供する。
本発明によれば、第三の静圧パッドに対する圧油供給装置による油供給量を増加させると第三の静圧パッド内の圧力が上昇する。この圧力上昇によって、テーブルの嵌合部を含む下面が下方から上方へ押圧される。この上方への押圧力によって、テーブルはベースに対して上方に移動する。この場合において、テーブルの推進手段として軸線方向に直交する方向の動きを大きく許容するリニアモータを用いているので、テーブルが上昇してリニアモータに芯ずれが生じてもリニアモータは問題なく推進力を発生させることができる。
一方、第三の静圧パッドに対する圧油供給装置による油供給量を減少させると第三の静圧パッド内の圧力が下降するので、前記と反対にテーブルは下降することになる。この場合にも、同様に、テーブルが下降してリニアモータに芯ずれが生じてもリニアモータは問題なく推進力を発生させることができる。
このように、第三の静圧パッドに対する圧油供給装置による油供給量を調整することによって、テーブルを上下できるので、例えば被加工物とバイトとの上下位置関係を簡単に微調整することができる。
また、この微調整が、第三の静圧パッドとそれに対する圧油供給装置を設けるだけで行えるので、工作機械の製造コストを低減することができる。
また、上記発明においては、第三の静圧パッドが、左右方向において前記第二の静圧パッドに対応する位置に設けられていることが好ましい。
このようにすることにより、上記テーブル高さの微調整に加えて、第三の静圧パッドに圧油供給装置からの油供給を行うことによって、嵌合分に作用する上下方向の力がバランスするので、強度が小さく変形し易い嵌合部の変形を防止することができる。
また、上記発明においては、前記第三の静圧パッドの少なくとも一部分が、前記突起部より外側に配置されていることが好ましい。
このようにすることにより、第三の静圧パッドはテーブルの強度の強い部分を支持することになるので、第三の静圧パッドによって油圧力をテーブルに加えてもテーブルはほとんど変形しない。これにより、第三の静圧パッドによる加圧力はテーブルを持ち上げることに有効に作用するので、例えば主軸に取り付けられた被加工物の上下位置を工具の位置に合わせることを容易に行うことができる。
本発明によれば、第三の静圧パッドに対する圧油供給装置による油供給量を調整することによって、安価な設備コストで芯高を簡単に調整することができるという効果を奏する。
以下、本発明の第一実施形態に係る工作機械について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、本実施形態にかかる工作機械1の正面構成を示す部分断面図である。図2は、実施形態にかかるテーブル部分の側面構成を示す部分断面図である。
本実施形態に係る工作機械1には、ベース3と、ベース3に水平移動可能に支持されたテーブル5と、ベース3に対してテーブル5を水平方向に推進するリニアモータ7と、テーブル5の上部に取付けられた主軸台9と、刃物台11と、が備えられている。
ベース3は、略直方体形状をしており、その幅方向6中央部には長手方向4に略全長にわたり形成された空間部13が設けられている。
ベース3の上部には、幅方向6両側に、外側に向かって突出し、長手方向(推進方向)4に沿って水平に延在する突起部15が設けられている。突起部15は矩形断面を有し、その上面17と下面19とは平行に形成されている。
ベース3の突起部15の下方には、間隔を空けて突起部15の下面19と平行に形成された案内面21が設けられている。案内面21の外側端部は、突起部15の外側端部よりも外側に位置させて設けられている。したがって、突起部15の下部には、突起部15の下面19と案内面21とを溝壁とする側溝23が形成されている。
テーブル5には、ベース3の空間部13に微小隙間を空けて嵌合される中央嵌合部25と、中央嵌合部25の長手方向4に向かって左右に設けられ、それぞれ突起部15の上面に微小隙間を空けて配置される上面部27と、各上面部27の外側端部に設けられ、それぞれ突起部15の外側端部に間隔を空けて配置された側面部29と、各側面部29の下端部に取付けられ、それぞれ側面部29から内側に向かって突出して配置された嵌合部31とが備えられている。ここで言う微小隙間とは、例えば、10〜15μmである。
嵌合部31は略矩形断面を有し、側溝23の溝壁を構成する突起部15の下面19と案内面21とに微小隙間を空けて嵌合されている。
これらの中央嵌合部25、上面部27、側面部29および嵌合部31が、ベース3の突起部15の略四面を覆うように設けられ、中央嵌合部25、上面部27および嵌合部31が突起部15および案内面21に案内されて長手方向4に移動されるように構成されている。
中央嵌合部25の各突起部15に対向する面には、微小深さを有する鉛直方向に延在する凹部で形成される一対の静圧パッド33が設けられている。
上面部27の各突起部15に対向する面には、微小深さを有する水平方向に延在する凹部で形成される一対の静圧パッド(第一の静圧パッド)35が設けられている。
嵌合部31の各突起部15に対向する面には、微小深さを有する水平方向に延在する凹部で形成される一対の静圧パッド(第二の静圧パッド)37が設けられている。
嵌合部31の各案内面23に対向する面には、微小深さを有する水平方向に延在する凹部で形成される一対の静圧パッド(第三の静圧パッド)39が設けられている。
静圧パッド39は、突起部15の外端部近傍から外側にかけて配置されており、大部分は側面部29の下方に位置している。
これらの静圧パッド33,35,37,39は、それぞれ絞り弁45,47,49,51を経由して油圧ポンプ(圧油供給装置)43に接続されている。油タンク41に貯留された油は、油圧ポンプ43により加圧され、各絞り弁45,47,49,51を経由して静圧パッド33,35,37,39に供給され、静圧力を発揮させる。この静圧力によって、テーブル5はベース3に対して上下方向および水平方向に浮き上がった状態に保持される。絞り弁45,47,49,51を調整することで、各静圧パッド33,35,37,39に作用する静圧力の大きさを調整することができる。
静圧パッド33,35,37,39に供給された油は、静圧パッド33,35,37,39の周壁部から流れ出し、ベース3内を流下し、図示しない回収手段によって回収され、再利用されるようになっている。
リニアモータ7は、ベース3の空間部13内に配置されている。リニアモータ7には、ベース3に固定されたシャフト53と、シャフト53の周囲を覆うように間隔を空けて配置されテーブル5に固定された可動部材55とが備えられている。この間隔は、例えば0.5mmとされている。
シャフト53は、長手方向4に沿って延設された細長い略円筒形状をしており、その両端部が、ベース3に取付けられたブラケット57固定されている。
シャフト53の内部には、軸線方向に複数のコイル(図示省略)が配列されている。コイルは、外部から電流を供給されて磁場を発生する。
可動部材55は、断面が長方形の柱状をしており、軸線中心部にシャフト53を包囲する円筒形状の空間が設けられている。可動部材55の内側には、詳細を図示しないリング状をした永久磁石が軸線方向に複数配列されている。
複数のコイルに供給する電流を制御して、発生する磁場の方向、強度等を調整することによって、永久磁石の磁場との間で牽引あるいは反発を生じて移動させることができるように構成されている。
これにより、可動部材55がシャフト53に沿って移動することになり、可動部材55が取付けられたテーブル5がベース3に対して長手方向4に移動することになる。
リニアモータ7は、コイルと永久磁石との間に存在する軸線方向の磁場の状態で移動するので、シャフト53と可動部材55との間に存在する間隔にはほとんど影響されることはない。もちろん、両者が接触すると不具合であることは言うまでもない。
主軸台9には、主軸57と、主軸57の先端に取付けられ被加工物59を把持するチャック61と、主軸57を回転駆動するモータ(図示省略)とが備えられている。
刃物台11には、バイト63と、バイト63を固定する取付部材65と、が備えられている。
このように構成された本実施形態に係る工作機械1の作用について以下に説明する。
被加工物59を加工するには、まず、油圧ポンプ43を作動させて、油タンク内の油を加圧供給する。供給される油は、絞り弁45,47,49,51によって所定の圧力で静圧パッド33,35,37,39に供給される。
静圧パッド33,35,37,39に供給されると、テーブル5はベース3に対して浮き上がった状態で保持されることになる。
この場合、静圧パッド33,33には、同じ圧力の油が供給されることにより、水平方向に静圧がバランスする。
静圧パッド35,37,39はそれぞれ水平方向に延在しているので、その静圧力は上下方向に作用する。静圧パッド35は、テーブル5を力F1で上方へ押圧し、静圧パッド37は、テーブル5を力F2で下方に押圧し、静圧パッド39は、テーブル5を力F3で上方へ押圧している。
被加工物59を取付けた主軸台とテーブル5との重量をWとすると、重量Wは下方へ向かって作用しているので、力のバランスはF1+F3=F2+Wとなる。
次いで、この状態でリニアモータ7のコイルに電流を供給して、テーブル5に水平方向の推進力を与えて、被加工物59をバイト63に近接させる。
そして、被加工物59とバイト63との位置関係を測定する。測定は、可能であれば目視でもよいし、あるいは、適当な距離センサを設けて測定するようにしてもよい。
いずれにしても、準備段階でほぼ芯高は調整されているので、例えば10μm程度の微調整となることが想定される。
ここで芯高の微調整が必要と判断された場合、例えば、バイト63の方が高い位置にある場合について説明する。
絞り弁51を所定量開放して静圧パッド39への油供給量を増加させる。こうすると、静圧パッド39内の圧力が上昇することになる。静圧パッド39内の圧力が上昇によって、テーブル5の側面部29の下面が下方から上方へ押圧される。この上方への押圧力によって、テーブル5はベース3に対して上方に移動する。
そして、テーブル5が上方に移動すると、静圧パッド39および静圧パッド35の容積が増えるので、圧力が減少し、一方、静圧パッド37は容積が減少するので、圧力が増加する。これにより、テーブル5は微小量上昇したところで、上下方向の力のバランスが保たれるようになり、そのバランスした位置に留まることになる。
このバランスする位置は絞り弁51の開放量を調整することにより調整できる。
一方、バイト63の方が低い場合には、絞り弁51を絞り静圧パッド39に対する油の供給量を減少させると静圧パッド39内の圧力が下降するので、前記と反対にテーブル5は下降することになる。
芯高の微調整が完了すると、主軸台9のモータを駆動して主軸57を回転駆動させ、被加工物を回転させる。
そしてリニアモータ7を再度駆動して、被加工物57をバイトに接触させることによって、被加工物57は加工される。
この場合において、テーブル5が上昇しているので、リニアモータ7のシャフト53と可動部材55との間に芯ずれが生じているが、両者が接触する程のずれではなく、リニアモータ7は問題なく推進力を発生させることができる。
このように、静圧パッド39に対する油供給量を絞り弁51の開度で調整することによって、テーブル5を上下動できるので、被加工物とバイトとの芯高を簡単に微調整することができる。
また、この微調整が、静圧パッド39とそれに対する油圧ポンプ43からの配管および絞り弁51を設けるだけで行えるので、工作機械の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、静圧パッド39は、突起部15の外端部近傍から外側にかけて配置されており、大部分は側面部29の下方に位置している。側面部29は上下方向に長く設けられているので、上下方向の剛性は強い。
したがって、静圧パッド39はこの強度の強い側面部29を支持することになるので、静圧パッド39によって油圧力を側面部29に加えてもテーブル5はほとんど変形しない。これにより、静圧パッド39による加圧力はテーブル5を持ち上げることに有効に作用するので、例えば主軸57に取り付けられた被加工物59の上下位置をバイト63の位置に合わせることを容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、静圧パッド39の大部分は、側面部29の下方に位置するように設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、静圧パッド39の少なくとも一部が、側面部29の下方に位置するように設けられていれば、静圧パッド39の加圧力は側面部に作用するので、本実施形態と略同様の効果を奏するものである。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図3を用いて説明する。
図3は、本実施形態にかかる工作機械1の正面構成を示す部分断面図である。
本実施形態では、第一実施形態とは、基本的構成が同じで、静圧パッド39の設置位置が異なっている。よって、本実施形態においては、第一実施形態と相違する点について説明し、その他の部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態では、静圧パッド39は、幅方向6で静圧パッド37に対応する位置に設置されている。すなわち、静圧パッド39は、幅方向位置が突起部15の中央部分で、案内面23に対向する嵌合部31の面に微小深さを有する水平方向に延在する凹部が形成されて構成されている。
嵌合部31は、片持ち支持であり、しかも小型の工作機械1では厚さが小さくなり剛性が小さいものとなる等のため、静圧パッド37のみの場合には、静圧パッド37の圧力を受けて自由端が下方へたわむ傾向がある。
嵌合部31がたわむと静圧パッド37の圧力が小さくなり、テーブル5を支持する力のバランスが壊れることになり、例えば被加工物の加工精度が悪化する等の不具合が発生する。
本実施形態では、静圧パッド39を、静圧パッド37に対応する位置に設け、嵌合部31に対して上下方向に作用する力がバランスするので、嵌合部31のたわみを防止することができる。
そして、第一実施形態と同様に、静圧パッド39へ供給される油量を調整することによって、芯高の微調整を行うことができる。
例えば絞り弁51を開いて静圧パッド39への供給油量を増加すると、静圧パッド39内の圧力が上昇することになる。静圧パッド39内の圧力が上昇によって、テーブル5の嵌合部31の下面が下方から上方へ押圧される。この上方への押圧力によって、嵌合部31すなわちテーブル5はベース3に対して上方に移動する。
この時、嵌合部31(テーブル5)が上方に移動すると、静圧パッド39および静圧パッド35の容積が増えるので、圧力が減少し、一方、静圧パッド37は容積が減少するので、圧力が増加する。これにより、テーブル5は微小量上昇したところで、上下方向の力のバランスが保たれるようになり、そのバランスした位置に留まることになる。
このバランスする位置は絞り弁51の開放量を調整することにより調整できる。
この場合において、テーブル5が上昇しているので、リニアモータ7のシャフト53と可動部材55との間に芯ずれが生じているが、両者が接触する程のずれではなく、リニアモータ7は問題なく推進力を発生させることができる。
このように、静圧パッド39に対する油供給量を絞り弁51の開度で調整することによって、テーブル5を上下動できるので、被加工物とバイトとの芯高を簡単に微調整することができる。
また、この微調整が、静圧パッド39とそれに対する油圧ポンプ43からの配管および絞り弁51を設けるだけで行えるので、工作機械の製造コストを低減することができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態にかかる工作機械1の正面構成を示す部分断面図である。
本実施形態では、第一実施形態とは、リニアモータ7の構造が異なっている以外には基本的構成が同じである。よって、本実施形態においては、第一実施形態と相違する点について説明し、その他の部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
リニアモータ7は、ベース3の空間部13内に配置されている。リニアモータ7には、テーブル5に固定されたプレート67と、プレート67の両側に間隔を空けて配置されベース3に固定された一対のガイド69とが備えられている。この間隔は、例えば0.5mmとされている。
プレート67は、長手方向4に沿って延設された略直方体形状をした板部材であり、その長辺を構成する上面が、テーブル5の下部に固定されている。
プレート67の内部には、長手方向に複数のコイル(図示省略)が配列されている。コイルは、外部から電流を供給されて磁場を発生する。
ベース3に固定された取付部材71は、長手方向4に沿って延在する略直方体形状をしている。取付部材71の幅方向中央部には、その上面に開口し長手方向4に貫通する溝部73が設けられている。一対のガイド69は、溝部73の長手方向に沿う両側の壁部に沿って固定して取付けられている。各ガイド69の内側には、詳細を図示しない永久磁石が長手方向4に複数配列されている。
プレート67は、一対のガイド69の間にそれらと間隔を空けて配置されており、両者は上下方向および長手方向4に相対的に移動する余地が十分に取られている。
プレート67に設けられた複数のコイルに供給する電流を制御して、発生する磁場の方向、強度等を調整することによって、ガイド69に設けられた永久磁石の磁場との間で牽引あるいは反発を生じて移動させることができるように構成されている。
これにより、プレート67がガイド69に沿って移動することになり、プレート67が取付けられたテーブル5がベース3に対して長手方向4に移動することになる。
リニアモータ7は、コイルと永久磁石との間に存在する長手方向4の磁場の状態で移動するので、プレート67とガイド69との上下方向における位置がずれていても、それに影響されることはない。
このように構成された本実施形態の作用、効果については、テーブル5の上下動に伴ってプレート67とガイド69との上下方向における位置関係にずれが生じても、リニアモータ7は一層問題なく推進力を発生させることができるようになった点を除いて前述の第一実施形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
本発明の第一実施形態にかかる工作機械の正面構成を示す部分断面図である。 本発明の第一実施形態にかかるテーブル部分の側面構成を示す部分断面図である。 本発明の第二実施形態にかかるテーブル部分の側面構成を示す部分断面図である。 本発明の第三実施形態にかかるテーブル部分の側面構成を示す部分断面図である。
符号の説明
1 工作機械
3 ベース
5 テーブル
7 リニアモータ
15 突起部
21 案内部
23 側溝
27 上面部
29 側面部
31 嵌合部
35 静圧パッド(第一の静圧パッド)
37 静圧パッド(第二の静圧パッド)
39 静圧パッド(第三の静圧パッド)
43 油圧ポンプ

Claims (3)

  1. ベースと、
    該ベースに水平移動可能に支持されるテーブルと、
    前記ベースに対して前記テーブルを水平方向に推進するリニアモータとを備え、
    前記ベースが、その上部両側に、外側に向かって突出しかつ推進方向に沿って水平に延びる突起部と、該突起部の下方に平行間隔を空けて配置された案内面とを備え、
    前記テーブルが、前記両突起部の上面を覆う上面部と、該上面部の両側部に配置され前記突起部の外側端部を覆う側面部と、該側面部の下端から内側に向かって突出し、前記突起部の下面と前記案内面とを溝壁とする側溝内に嵌合する嵌合部とを備え、
    前記突起部の上面と前記上面部の下面との間に設けられた第一の静圧パッドと、
    前記突起部の下面と前記嵌合部の上面との間に設けられた第二の静圧パッドと、
    前記嵌合部の下面と前記案内面の上面との間に設けられた第三の静圧パッドと、
    前記各静圧パッドに油を供給する圧油供給装置とを備えていることを特徴とする工作機械。
  2. 前記第三の静圧パッドが、左右方向において前記第二の静圧パッドに対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記第三の静圧パッドの少なくとも一部分が、前記突起部より外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の工作装置。
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