JP4443078B2 - 多気筒内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒内燃機関の吸気装置に関し、詳細には、分割された構成部材から構成されて、各吸気通路が吸気通路に沿う分割面を有する吸気マニホルドを備える吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の吸気装置として、特開平8−4607号公報に開示されたものが知られている。この内燃機関のインテークマニホルドでは、上部部品と下部部品との間に設けられる中間部品によりサージタンクが形成され、該サージタンクと連通する複数の吸気管通路が上部部品と中間部品とにより形成される。上部部品と中間部品とは吸気管通路の中心線に沿って分割され、上部部品および中間部品の仕切壁に段差状に形成された分割面が相互に嵌合されて、分割面からの吸気漏れが抑制される。さらに、中央に位置する仕切壁については、上部部品の仕切壁に形成された凹状の分割面と中間部品の仕切壁に形成された凸状の分割面とが嵌合される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来技術では、上部部品および中間部品の嵌合部で、上部部品および中間部品の分割面が、それぞれ段差状に形成されるか、もしくは複数の段差からなる凹状または凸状に形成されることから、両部品の嵌合部が形成される通路壁(それぞれの仕切壁)は、中心線の全長および仕切壁の上下方向の全幅に渡って、吸気管通路の他の通路壁よりも厚肉になり(すなわち、肉厚が大きくなり)、駄肉が多くなって、インテークマニホルドが重くなる難点があった。また、軸方向から見たとき、分割面は中心線の全線と重なるため、軸方向で隣接する吸気管通路が、特に内燃機関の吸気ポート側端部で、左右方向において比較的大きくずれて形成される吸気マニホルドでは、隣接する吸気管通路の中心線同士も比較的大きくずれることになるため、インテークマニホルドの製造が困難になることがある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1ないし請求項4記載の発明は、吸気通路での分割面での気密性を確保したうえで、吸気マニホルドが軽量化され、しかも吸気通路の形状からの制約を受けにくい分割構造を有する吸気マニホルドを備える多気筒内燃機関の吸気装置を提供することを目的とする。そして、請求項3記載の発明は、さらに、分割構造の吸気マニホルドの組付け性の向上を図ることを目的とし、請求項4記載の発明は、さらに、位置決め部の形成の容易化および吸気圧の作用による嵌合部での気密性の低下の抑制を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、クランク軸の軸方向に並設された複数の吸気通路を有する吸気マニホルドが、分割された構成部材から構成される多気筒内燃機関の吸気装置において、前記構成部材は、上下に分割された第1アウタ部材および第2アウタ部材と、該第1および該第2アウタ部材の内側に配置されるインナ部材とを含み、前記複数の吸気通路は、少なくとも前記第1アウタ部材と前記インナ部材とにより形成され、前記各吸気通路における前記第1アウタ部材と前記インナ部材との前記吸気通路に沿う分割面は、相互に嵌合される前記第1アウタ部材および前記インナ部材のいずれか一方のみに形成された単一の段部を有する嵌合部での合わせ面により構成され、しかも前記軸方向から見たとき、前記吸気通路の中心線を横切っている多気筒内燃機関の吸気装置である。
【0006】
この請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、軸方向に並設された複数の吸気通路のそれぞれにおいて、吸気通路に沿う分割面は、第1アウタ部材とインナ部材が嵌合される段部を有する嵌合部の合わせ面で構成されることにより、嵌合部での両部材の接触面積を大きくすることができて、分割面からの吸気の漏れを防止または抑制することができ、分割面での気密性が確保される。
【0007】
そして、嵌合部は、第1アウタ部材およびインナ部材の一方のみに形成された単一の段部を有することにより、段部が形成されない他方の部材の肉厚を減少させることができるので、互いに嵌合される両部材に段部が形成されて嵌合されるものに比べて、嵌合部が形成される通路壁の駄肉が少なくなって、吸気マニホルドが軽量化される。
【0008】
しかも、軸方向から見たとき、分割面が吸気通路の中心線を横切ることにより、分割面を吸気通路の中心線から離れて外方および内方の広い範囲内に嵌合部を設けることができるので、軸方向に隣接する吸気通路およびその中心線が左右方向に比較的大きくずれる吸気マニホルドにおいても、第1アウタ部材とインナ部材との吸気通路に沿う分割面を有する吸気マニホルドを製造することができて、吸気マニホルドの形状からの制約を受けにくい分割構造を有する吸気マニホルドを備える多気筒内燃機関の吸気装置を得ることができる。
【0009】
さらに、吸気通路の中心線から離れて外方および内方の広い範囲内に嵌合部を設けることができるので、段部を有するために他の部分に比べて厚肉になる嵌合部の位置を中心線から離れた位置に設けて、厚肉となる通路壁を少なくすると同時に、段部が設けられない部材により形成される吸気通路の通路壁を多くすることにより、吸気マニホルドの軽量化を促進できる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の多気筒内燃機関の吸気装置において、前記段部は前記第1アウタ部材に形成され、前記軸方向から見たとき、前記中心線よりも内方に位置する前記分割面の内方部分で、前記段部は、前記第1アウタ部材の外表面を有している部分が前記軸方向で外方に膨出されて形成されるものである。
【0011】
この請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、第1アウタ部材に形成された段部は、第1アウタ部材の外表面を有している部分が軸方向に膨出されて形成されることにより、段部を形成するために第1アウタ部材の肉厚を大きくする必要がなく、しかも段部は、分割面の内方部分を形成する部分にあるので、該部分における分割面が必要以上に上下方向に渡って大きくなることがなく、第1アウタ部材およびインナ部材が重なる範囲を小さくすることができて、通路壁での駄肉の減少による吸気マニホルドの軽量化が可能になる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の多気筒内燃機関の吸気装置において、前記段部が前記第1アウタ部材に形成された前記嵌合部が、前記軸方向から見たとき、前記中心線よりも外方に位置する前記分割面の外方部分の最外部に、前記軸方向に沿う断面が凹溝状で、前記第1アウタ部材に対して前記インナ部材が前記軸方向に移動することを規制する位置決め部を有するものである。
【0013】
この請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、嵌合部は、凹溝状の位置決め部を有することにより、第1アウタ部材とインナ部材との組付け性が向上するうえ、位置決め部は、軸方向で見たとき、中心線よりも外方に位置する分割面の外方部分の最外部に設けられるので、位置決め部が凹溝状であるにも拘わらず、凹溝状とするために肉厚となる通路壁が内方に向かって延びるのを抑制できるので、嵌合部を形成することによる肉厚の増大が抑制されて、吸気マニホルドが軽量化される。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の多気筒内燃機関の吸気装置において、前記段部は、前記位置決め部から左右方向での一方向側に形成されて前記インナ部材の前記軸方向での一側面が接触する第1段部と、前記位置決め部から左右方向の他方向側に形成されて前記インナ部材の前記軸方向での他側面が接触する第2段部とからなり、前記位置決め部は、前記軸方向で見たとき、前記第1および前記第2段部が重なる部分により形成されるものである。
【0015】
この請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、第1アウタ部材に形成される段部は、位置決め部から左右方向に延びる第1,第2段部からなることにより、段部を利用した嵌合により嵌合部の肉厚の減少を図りつつ、嵌合部において、インナ部材は、全体としては軸方向での両側面で段部に接触することになるため、嵌合部に対して軸方向で両側から吸気圧が作用する場合にも、インナ部材が第1アウタ部材に押し付けられる部分が存在するので、吸気圧の作用による嵌合部の変形に起因して、分割面で気密性が低下することが抑制される。さらに、位置決め部は、第1段部および第2段部が、軸方向に重なる部分に形成されることにより、容易に形成できる。
【0016】
なお、この明細書において、「軸方向」とは、特に断らない限り、内燃機関のクランク軸の回転軸線の方向を意味し、「上下」および「左右」とは、特に断らない限り、内燃機関を前記軸方向から見て、アウタ部材の分割面を水平面としたときの「上下」および「左右」をそれぞれ意味するものとする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1〜図8を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明の吸気装置が適用される多気筒内燃機関は、図示されないクランク軸の回転軸線が車両の前後方向を指向するように、車体前部に搭載される縦置きV型8気筒内燃機関である。内燃機関は、8つのシリンダ2が軸方向A1(前記クランク軸の回転軸線の方向。図2参照)に、左右に交互に4つずつ並設されて形成される左右1対のシリンダ列CL,CRがV字をなすシリンダブロック1と、左右のシリンダ列CL,CRにそれぞれ結合された左右1対のシリンダヘッド3と、両シリンダヘッド3にそれぞれ結合されて、シリンダヘッド3との間に動弁装置を収納する動弁室を形成する左右1対のヘッドカバー4とを備える。そして、左右のシリンダ列CL,CR、シリンダヘッド3およびヘッドカバー4によりV字をなす左右1対のバンクBL,BRが形成される。
【0018】
なお、前記内燃機関が前記車両に搭載された状態で、該車両の「上下左右」を基準とすると、該車両を基準とした「上下」は、明細書における「上下」と一致し、該車両を基準とした「左右」は、明細書の実施例における「左右」と反対になる。また、左右のバンクBL,BRの構造は基本的に同一であるので、以下では、主として、左バンクBLのものについて説明し、右バンクBRで対応する部分には、同一の符号を付した。
【0019】
各シリンダ2のシリンダ孔2aに往復動自在に嵌合されたピストン5が、コンロッド6を介して、シリンダブロック1に回転自在に支持された前記クランク軸を回転駆動する。シリンダヘッド3には、シリンダ2毎に、シリンダ孔2aに対向する位置に形成された凹部からなる燃焼室7と、燃焼室7に開口する1対の吸気弁口8aを有する吸気ポート8と、燃焼室7に開口する1対の排気弁口9aを有する排気ポート9とが形成され、さらに、前記動弁装置により前記クランク軸に同期して駆動されて、両吸気弁口8aおよび両排気弁口9aをそれぞれ所定のタイミングで開閉する1対の吸気弁10および1対の排気弁11が設けられる。
【0020】
さらに、各吸気ポート8は、左右のバンクBL,BRの間に形成された空間Sに、シリンダヘッド3の空間S側の側面で開放する1つの開口部8bを有する。そして、該空間Sに配置されてシリンダヘッド3に結合される吸気マニホルドMは、スロットル弁12により流量制御された吸気が流入すると共に吸気弁10の開閉に起因する吸気の圧力変動を抑制する大きさの容積を有する吸気集合室20と、上流端で吸気集合室20に接続される一方、下流端で吸気ポート8の開口部8bに接続される8つの吸気通路21とを有する。これら吸気通路21は、左バンクBLの吸気ポート8に接続される4つの左バンク側吸気通路21Lと、右バンクBRの吸気ポート8に接続される4つの右バンク側吸気通路21Rとからなり、左バンク側吸気通路21Lと右バンク側吸気通路21Rとが軸方向A1に1通路ずつ交互に並んで配置される(図2参照)。
【0021】
そして、各吸気通路21は、該吸気通路21に設けられた吸気制御弁24が機関回転速度に応じて開閉されることにより、機関回転速度が所定値以下の低速回転域で内燃機関が運転されるときに、対応する吸気ポート8への吸気供給通路となり、該低速回転域での慣性過給効果を効果的に発揮する吸気通路長に設定された長尺吸気通路22と、機関回転速度が前記所定値を越える高速回転域で内燃機関が運転されるときに、対応する吸気ポート8への吸気供給通路となり、該高速回転域での慣性過給効果を効果的に発揮する吸気通路長に設定されて、長尺吸気通路22よりも短い吸気通路長を有する短尺吸気通路23とから構成される。
【0022】
また、吸気集合室20は、空間Sの左右方向での中央部に位置する共通集合室20Cと、共通集合室20Cの上方で、共通集合室20Cを挟むように左右方向で対向する左集合室20Lおよび右集合室20Rとからなる。そして、各長尺吸気通路22は、上流端で共通集合室20Cに接続されると共に下流端で吸気ポート8に接続される。一方、前記低速回転域で全閉となり、前記高速回転域で全開となる吸気制御弁24が設けられる短尺吸気通路23の上流端は、左バンク側短尺吸気通路23では右集合室20Rに接続され、右バンク側短尺吸気通路23では左集合室20Lに接続される。
【0023】
図2,図3を併せて参照すると、吸気マニホルドMは、合成樹脂を成形材料とした射出成形、またはアルミニウムやマグネシウム等の軽金属またはその合金を成形材料とするダイカストにより成形され、分割された構成部材から構成される多分割構造を有する本体を含む。該本体は、上下に分割されたアウタ部材30と、アウタ部材30の内側に配置されると共に上下に分割されたインナ部材40とから構成される。そのため、吸気マニホルドMは、吸気集合室20および吸気通路21の主要部分を形成する前記本体と、該本体に結合される後述する各種部材とにより構成される。
【0024】
アウタ部材30は、下部アウタ部材31と上部アウタ部材32とに上下に2分割されて、水平分割面D1を有する。下部アウタ部材31は、左右のフランジ31fにてガスケットG1を介してシリンダヘッド3に複数のボルトF1により結合される(図3参照)と共に、下方に凸となるように湾曲する第2通路P2の外方壁31aを形成し、上部アウタ部材32は、下部アウタ部材31に複数のボルトF2により結合される(図2参照)と共に、上方に凸となるように湾曲する第4通路P4の一部の外方壁32aを形成する。上部アウタ部材32には、その左右の開口部を覆うように、それぞれシール部材E1を介して左カバー33Lおよび右カバー33Rが、複数のボルトF3およびスタッドボルトF4により上部アウタ部材32に結合され(図3参照)、さらに上部アウタ部材32の上壁32bの左右方向での中央部に設けられた開口部34を閉塞する上カバー35が複数のボルトF5により結合される(図3参照)。
【0025】
図2を参照すると、下部アウタ部材31の軸方向A1での中央部で、軸方向A1および左右方向にそれぞれ所定幅を有して上方に突出すると共に左右方向に延びる隔壁31bが形成され、8つの吸気通路21が、軸方向A1での一方側A2(車両を基準とすると「前方」となる。)の4つの吸気通路21からなる第1吸気通路部21と他方側A3(車両を基準とすると「後方」となる。)の4つの吸気通路21からなる第2吸気通路部21とに軸方向A1に二分される。さらに、下部アウタ部材31は、後述する中間インナ部材43と共に各吸気ポート8に接続される第5通路P5を形成する(図1参照)。
【0026】
また、上部アウタ部材32において第1吸気通路部21と第2吸気通路部21との間に形成される開口部36は、隔壁31bに上下方向で対向しており、隔壁31bにほぼ等しい軸方向A1および左右方向での幅を有する。図1,図3に示されるように、上部アウタ部材32には、4つずつの円筒状の左バンク側接続部37Lおよび右バンク側接続部37Rが一体成形され、それら接続部37L,37Rに、吸気制御弁24が設けられる4つのエアファンネル38aが一体成形された左右1対の弁ユニット38L,38Rが、複数のボルトF6により結合される。
【0027】
上部アウタ部材32には、左カバー33Lおよび右カバー33Rとそれぞれ共同して左集合室20Lおよび右集合室20Rを形成する左集合室壁32cLおよび右集合室壁32cRが設けられ、左右の集合室30L,32Rに、それぞれ弁ユニット38L,38Rが収納される。そして、左カバー33Lには、吸気マニホルドMへの吸気の吸気流入部33Laが設けられ、吸気流入部33Laには吸気導入部材としてのスロットルボディ13が接続され(図1参照)、スロットル弁12により流量制御された吸気が、吸気流入部33Laから吸気マニホルドMに流入する。このように、左右のカバー33L,33R、上カバー35および弁ユニット38L,38Rは、前記本体と共に、吸気マニホルドMを構成する部材である。
【0028】
図1〜図3を参照すると、インナ部材40は、下部インナ部材41と中間インナ部材43と上部インナ部材42とに上下に3分割され、下部インナ部材41と中間インナ部材43とは水平分割面D2を有し、中間インナ部材43と上部インナ部材42とは、水平分割面D1と同一平面上にある水平分割面D3を有する。下部インナ部材41は、下部アウタ部材31の内側に嵌合されて、第2通路P2の内方壁41aを形成する。下部インナ部材41の上端に嵌合される中間インナ部材43は、下部アウタ部材31の内側に嵌合されて、上部インナ部材42と共同して長尺吸気通路22の入口部22aを有する第1通路P1と、第2通路P2および第4通路P4を連通させる第3通路P3とを形成する。中間インナ部材43に接合される上部インナ部材42は、上部アウタ部材32の内側に嵌合されて、第4通路P4の内方壁42aと、第4通路P4の一部の外方壁42bとを形成する。
【0029】
そして、図2,図3に示されるように、下部インナ部材41は、軸方向A1での両端部に端部壁41b,41c;41d,41eを有する一方側A2の第1部分41と他方側A3の第2部分41とに二分される。そのうち、第1,第2部分41,41の軸方向A1での両端部壁41b,41e;41d,41cは、それぞれ、下部アウタ部材31の軸方向A1での両端部壁31d,31eにそれぞれ形成された嵌合部H1の単一の段部T1に、そして隔壁31bの軸方向A1での両端部壁31b1,31b2にそれぞれ形成された嵌合部H2の単一の段部T2に嵌合される。ここで、段部T1;T2は、ほぼ一様な肉厚の端部壁31d,31e;31b1,31b2が軸方向A1で外方に段状に膨出して形成された膨出部により形成される。同一仕様の第1,第2部分41,41には、それぞれ、内方壁41aから下部アウタ部材31に向かって延びる3つの板状の仕切壁41fが突出して設けられ、これら仕切壁41fの先端部41f1が下部アウタ部材31の外方壁31aの内面に弧状に形成され、軸方向A1での断面が凹溝状の溝K3を有する嵌合部H3に嵌合されることで形成される4つずつの第2通路P2が、軸方向A1に並設される。
【0030】
また、中間インナ部材43は、一方側A2の第1部分43と他方側A3の第2部分43とに二分され、同一仕様のそれら第1,第2部分43,43は、左右方向の中央部で共通集合室20Cの下壁43aを形成する。そして、第1部分43には、一方側A2に端部壁43bが、他方側A3に軸方向A1に開放する開口部43cが設けられ、同様に、第2部分43には、一方側A2に軸方向A1に開放する開口部43dが、他方側A3に端部壁43eが設けられる。これにより、第1,第2部分43,43は、軸方向A1での最大間隔が隔壁31bの軸方向A1での前記所定幅にほぼ等しく、左右方向での幅もほぼ等しい間隙44をおいて配置される。なお、中間インナ部材43の第1,第2部分43,43は、端部壁43b,43eで下部インナ部材41の第1,第2部分41,41とそれぞれボルトF7により結合された状態で下部アウタ部材31に嵌合される。また、下部アウタ部材31に下部インナ部材41および中間インナ部材43が嵌合された状態で、下部アウタ部材31の軸方向A1での両端部の左右1対の突出部31cで、中間インナ部材43の第1,第2部分43,43の対応する突出部43fがボルトF8により結合される(図2,図3参照)。
【0031】
上部インナ部材42は、一方側A2の第1部分42と他方側A3の第2部分42とに二分され、同一仕様のそれら第1,第2部分42,42は、内方壁42aの一部と共同して左右方向の中央部で共通集合室20Cの上壁42fを形成する。そして、第1部分42の一方側A2の端部壁42bおよび第2部材42の他方側A3の端部壁42eは、それぞれ上部アウタ部材32の軸方向A1での両端部壁32d,32eに形成された嵌合部H4の単一の段部T4に嵌合され、第1部分42の他方側A3の端部壁42cおよび第2部材42の一方側A2の端部壁42dは、それぞれ上部アウタ部材32の開口部36の軸方向A1での両縁部に形成された嵌合部H5の単一の段部T5に嵌合される。ここで、段部T4は、上部アウタ部材32の吸気通路21の外側に露出する外表面32Sを有すると共にほぼ一様な肉厚の端部壁32d,32eが軸方向A1で外方に段状に膨出して形成された膨出部により形成される。
【0032】
その後、上部アウタ部材32の軸方向A1での両端部の左右1対の突出部32fで、上部インナ部材42の第1,第2部分42,42の対応する突出部42gがボルトF8により結合される(図2,図3には第1部分42のもののみ示されている。)。これにより、軸方向A1での間隔が隔壁31bの軸方向A1での前記所定幅にほぼ等しく、左右方向での幅もほぼ等しい間隙45をおいて、端部壁42c,42dが位置し、さらに、該端部壁42c,42dの直下には、軸方向A1での最大間隔が隔壁31bの軸方向A1での前記所定幅にほぼ等しく、左右方向での幅もほぼ等しい間隙46をおいて、軸方向A1に開放する開口部42h,42kがそれぞれ設けられる。
【0033】
さらに、上部インナ部材42の第1,第2部分42,42には、内方壁42aから上部アウタ部材32に向かって延びる3つの板状の仕切壁42mが突出して設けられており、これら仕切壁42mの先端部42m1が、上部アウタ部材32の外方壁32aから上部インナ部材42の内方壁42aに向かって延びる仕切壁32m(図1、図3参照)の後述する嵌合部H6の位置決め部T7にそれぞれ嵌合されることで形成される4つずつの第4通路P4が軸方向A1に並設される。ここで、外方壁31a,32a、内方壁41a,42a、端部壁31d,31e,31b1,31b2,32d,32e,42c,42dおよび仕切壁32m,41f,42mは、吸気通路の通路壁を構成し、端部壁31d,31e,31b1,31b2,32d,32e,42c,42dおよび仕切壁32m,41f,42mは、嵌合部H1〜H5が形成される通路壁を構成する。
【0034】
このように、上下に分割されたアウタ部材30およびインナ部材40により、各長尺吸気通路22が第1〜第5通路P1〜P5から形成され、各短尺吸気通路23がエアファンネル38a、接続部37L,37R、第4通路P4の一部および第5通路P5から形成され、また共通集合室20Cが、隔壁31b、下壁43a、上壁42fおよび間隙44,46により形成される。したがって、長尺吸気通路22と短尺吸気通路23とは、第4通路P4の一部分および第5通路P5を共通の通路としており、短尺吸気通路23は、接続部37L,37Rの吸気下流側で長尺吸気通路22に合流すると共に、吸気通路21の上部に位置することになる。さらに、下方に凸となる第2通路P2および上方に凸となる第4通路P4を有する長尺吸気通路22は、共通集合室20Cから吸気ポート8まで湾曲しつつ、共通集合室20Cを中心部として渦巻状に延びて、共通集合室20Cを全周に渡って囲むように覆っており、短尺吸気通路23は、左右の集合室20L,20Rの間に位置して共通集合室20Cの上方を覆っている。
【0035】
そして、図1,図4に示されるように、各吸気通路21において、第1通路P1の外方に第4,第5通路P4,P5が位置し、左バンク側吸気通路21Lの左端部である第4通路P4の吸気ポート側端部P4aおよび第5通路P5は、左バンク側吸気通路21Lの右端部である第4通路P4の第3通路側端部P4bおよび第3通路P3よりも、吸気マニホルドMの左右方向での中心面CPから左右方向で離れて位置し、逆に、右バンク側吸気通路21Rの右端部である第4通路P4aの吸気ポート側端部P4aおよび第5通路P5は、右バンク側吸気通路21Rの左端部である第4通路P4の第3通路側端部P4bおよび第3通路P3よりも、吸気マニホルドMの中心面CPから左右方向で離れて位置する。したがって、軸方向A1で隣接する左バンク側吸気通路21Lおよび右バンク側吸気通路21Rにおいて、それら吸気通路21L,21Rの左右側の端部では、吸気通路21が左右方向にずれて配置されることになる。
【0036】
さらに、この実施例では、吸気マニホルドMの左端部において、左バンク側吸気通路21Lの第4通路P4の吸気ポート側端部P4aは、右バンク側吸気通路21Rの左端部である第4通路P4の第3通路側端部P4bでの長尺吸気通路22の第4通路P4における中心線Nよりも左方に位置し、吸気マニホルドMの右端部において、右バンク側吸気通路21Rの第4通路P4の吸気ポート側端部P4aは、左バンク側吸気通路21Lの右端部である第4通路P4の第3通路側端部P4bでの中心線Nよりも右方に位置しており、水平分割面D1を含む平面上で、左バンク側吸気通路21Lの第4通路P4の吸気ポート側端部P4aは、右バンク側吸気通路21Rの第4通路P4の第3通路側端部P4bと殆ど重なることがなく、右バンク側吸気通路21Rの第4通路P4の吸気ポート側端部P4aは、左バンク側吸気通路21Lの第4通路P4の第3通路側端部P4bと殆ど重なることがない。
【0037】
そして、左右の集合室20L,20Rの間であって、外方壁32aと上壁32bおよび上カバー35との間には、左右の集合室20L,20Rを常時連通する第1連通路51が形成される。この第1連通路51は、短尺吸気通路23の直上を、すなわち軸方向A1に並設された長尺吸気通路22および短尺吸気通路23を形成する第4通路P4の外方壁を通路壁として、該通路壁と上壁32bと上カバー35と、軸方向A1での両端に位置する短尺吸気通路23Le,23Re(図2参照)の外方壁32aから上壁32bまで延びる端部壁32nと(図2,図3参照)で形成される。その結果、第1連通路51は、軸方向A1では、軸方向A1での両端に位置する吸気通路21の一部に渡って覆うように形成される。
【0038】
そして、第1連通路51には、間隙45により形成される上下方向での第2連通路52が、第4通路P4を軸方向A1に二分する形態で、第1連通路51の中央部で開口部36にて連通する。これにより、前記低速回転域で長尺吸気通路22を通じて吸気が行われる際に、左右の集合室20L,20Rからの吸気が共通集合室20Cに速やかに供給されるように、また前記高速回転域で短尺吸気通路23を通じて吸気が行われる際に、スロットルボディ13が接続される左集合室20Lから右集合室20Rへの吸気が速やかに分配されるように、第1連通路51および第2連通路52の通路面積が設定される。
【0039】
また、図3を参照すると、上部アウタ部材32には、吸気制御弁24を駆動する2つのダイヤフラム式アクチュエータが取り付けられるブラケット60がガスケットG2を介して結合され、両アクチュエータの作動軸が、それぞれ左右の4つの吸気制御弁24に結合されて、それら吸気制御弁24が同時に開閉作動される。
【0040】
さらに、図1を参照すると、下部アウタ部材31のフランジ31fには、吸気ポート8に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁61が装着され、該燃料噴射弁61の直上に位置して該燃料噴射弁61に燃料を供給するデリバリパイプ62が、軸方向A1に延びている。
【0041】
ところで、図1,図4に示されるように、上部アウタ部材32と上部インナ部材42とで形成される各吸気通路21の第4通路P4において、上部アウタ部材32と上部インナ部材42との第4通路P4に沿う分割面Vが、上部アウタ部材32の仕切壁32mと、上部インナ部材42の仕切壁42mとの嵌合部H6での合わせ面により構成される。それゆえ、分割面Vでは、前記合わせ面で仕切壁32m,42m同士が面接触するため、吸気の漏れが抑制されて、気密性が確保される。
【0042】
図4〜図8を参照すると、嵌合部H6は、仕切壁32mの先端部32m1に形成された段部T6(図4〜図7参照)および位置決め部T7(図4,図8参照)と、段部T6および位置決め部T7に嵌合すると共に、段部がなく平坦な表面を有する板状の仕切壁42mの先端部42m1とで構成される。このうち段部T6は、軸方向A1から見たとき、図4に示されるように、位置決め部T7から左右方向での一方向側である右方側に位置する単一の段部からなる第1段部T6a(図5も併せて参照)と、位置決め部T7から左右方向での他方向側である左方側に位置する単一の段部からなる第2段部T6b(図6も併せて参照)とからなる。そして、この実施例では吸気マニホルドMの左右方向での中心面CPに位置する位置決め部T7は、図4に示されるように、軸方向A1で見たとき、第1,第2段部T6a,T6bが重なる部分に形成される。この重なる部分では、この第1段部T6aと第2段部T6bとが、軸方向A1での両側壁となって、軸方向A1に沿う断面が凹溝状とされ、外方壁32aからの位置決め部T7の突出量(前記側壁の上下方向の幅)は、第1,第2段部T6a,T6bの他の部分の突出量よりも小さくされ、上部アウタ部材32に対して上部インナ部材42が軸方向A1に移動することを規制することができる範囲で、可能な限り小さい値に設定されて、凹溝状とされることによる仕切壁32mの肉厚の増加を抑制している。
【0043】
さらに、位置決め部T7の位置は、吸気マニホルドMの対称性や上部インナ部材42の仕切壁42mの形状を考慮した位置決め機能の有効性の観点、および仕切壁32mの肉厚の増加を抑制する観点から、外方壁32aに近い位置に設定され、この実施例では、中心面CP上で分割面Vの後述する外方部分V1の最外部V1aに設けられる。
【0044】
そして、分割面Vは、図4に示されるように、軸方向A1から見たとき、中心線Nを横切っており、分割面Vが中心線Nと交差する交差部V0を境にして、分割面Vは、中心線Nよりも外方に位置して中心線Nから離れている外方部分V1と、中心線Nよりも内方に位置して中心線Nから離れている内方部分V2とに分けられる。
【0045】
分割面Vについてさらに説明すると、前述のように、左バンク側吸気通路21Lと右バンク側吸気通路21Rとが軸方向A1で交互に並設され、しかも軸方向A1で隣接する左バンク側吸気通路21Lおよび右バンク側吸気通路21Rの左右の端部では、吸気通路21が左右方向にずれて配置される。そのため、図4に示されるように、軸方向A1で隣接する2つの吸気通路21である左バンク側吸気通路21Lおよび右バンク側吸気通路21Rにおいて、その第4通路P4についてみると、吸気マニホルドMの中心面CPを含む中央部分には、軸方向A1から見たとき、第4通路P4同士が重なる重合部分71(一点鎖線のハッチング部分)が形成され、両吸気通路21L,21Rの第4通路P4の左右の端部では、軸方向A1から見たとき、第4通路P4同士が重ならない非重合部分72(二点鎖線のハッチング部分)が形成される。
【0046】
そして、分割面V(実線のハッチング部分)と重合部分71および非重合部分72との関係をみると、外方部分V1の大部分は重合部分71に含まれ、内方部分V2の大部分は非重合部分72に含まれる。重合部分71では、図5,図6に示されるように、第1,第2段部T6a,T6bが形成される通路壁である仕切壁32mの部分は、上部アウタ部材32の他の通路壁(例えば外方壁32a)および上部インナ部材42の仕切壁42mよりも厚肉とされる(すなわち、肉厚が大きくなる)肉厚部32m2を有する。一方、非重合部分72では、図7に示されるように、第2段部T6bが形成される仕切壁32m(通路壁でもある)の部分32m3は、上部アウタ部材32の仕切壁32mが、吸気通路21の外側に露出するの外表面32Sを有する部分であり、該部分32m3で第2段部T6bは、上部アウタ部材32が軸方向A1で外方に段状に膨出されて形成される段状膨出部32m4に形成される。したがって、非重合部分72での第2段部T6bは、仕切壁32mの肉厚の増加を伴うことなく、上部アウタ部材32の他の通路壁および上部インナ部材42の仕切壁42mとほぼ同じ肉厚で形成される。そして、第1段部T6aは、図5に示されるように、仕切壁42mの軸方向A1での一側面である左バンク側吸気通路21L側の側面42m2に接触し、第2段部T6bは、図6に示されるように、仕切壁42mの軸方向A1での他側面である右バンク側吸気通路21R側の側面42m3に接触する。
【0047】
なお、今までの説明は、左バンク側吸気通路21Lを手前、右バンク側吸気通路21Rを奥としたときの断面で説明したため、図4において、第1段部T6aの大部分が中心面CPの右方側に位置し、第2段部T6bの大部分および内方部分V2が中心面CPの左方側に位置したが、右バンク側吸気通路21Rを手前、左バンク側吸気通路21Lを奥としたときの断面では、第1段部T6aの大部分が中心面CPの左方側に位置し、第2段部T6bの大部分および内方部分V2が中心面CPの右方側に位置することになる。
【0048】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
内燃機関が運転されると、スロットル弁12により流量制御された吸気が、吸気吸気流入部33Laから左集合室20L、そして第1連通路51を通って右集合室20R、さらには第2連通路52を通って共通集合室20Cにそれぞれ流入する。そして、内燃機関が前記低速回転域で運転されているときは、吸気制御弁24は全閉状態にあるため、前記吸気集合室20に流入した吸気は、共通集合室20Cから長尺吸気通路22を通って各吸気ポート8に至り、さらに燃料噴射弁61から供給された燃料と共に燃焼室7に供給される。このとき、吸気は、この機関運転域で効果的な慣性過給効果が得られる吸気通路長を有する長尺吸気通路22を通って燃焼室7に供給されるため、高い体積効率の下で高トルクが得られる。また、内燃機関が前記高速回転域で運転されているときは、吸気制御弁24は全開状態にあるため、前記吸気集合室20に流入した吸気は、左右の集合室から、それら集合室に対応して接続された短尺吸気通路23を通って各吸気ポート8に至り、さらに燃料噴射弁61から供給された燃料と共に燃焼室7に供給される。このときも、吸気は、この機関運転域で効果的な慣性過給効果が得られる吸気通路長を有する短尺吸気通路23を通って燃焼室7に供給されるため、高い体積効率の下で高トルクが得られる。
【0049】
そして、軸方向A1に並設された複数の吸気通路21のそれぞれにおいて、上部アウタ部材32と上部インナ部材42の吸気通路21の第4通路P4に沿う分割面Vは、上部アウタ部材32と上部インナ部材42が嵌合される段部T6を有する嵌合部H6の前記合わせ面で構成されることにより、嵌合部H6での両部材32,42の接触面積を大きくすることができて、分割面Vからの吸気の漏れを防止または抑制することができ、分割面Vでの気密性が確保される。
【0050】
嵌合部H6は、上部アウタ部材32のみに形成された単一の段部T6を有することにより、段部が形成されない上部インナ部材42の仕切壁42mの肉厚を減少させることができるので、互いに嵌合される上部アウタ部材および上部インナ部材に段部が形成されて嵌合されるものに比べて、嵌合部H6が形成される通路壁である仕切壁32m,42mの駄肉が少なくなって、吸気マニホルドMが軽量化される。
【0051】
しかも、軸方向A1から見たとき、分割面Vが吸気通路21の第4通路P4の中心線Nを、交差部V0を境に横切ることにより、分割面Vを吸気通路21の第4通路P4の中心線Nから離れて外方および内方の広い範囲内に嵌合部H6を設けることができるので、軸方向A1に隣接する吸気通路21およびその中心線Nが左右方向に比較的大きくずれる、例えば、軸方向A1で隣接する左バンク側吸気通路21Lおよび右バンク側吸気通路21Rにおいて、水平分割面D1を含む平面上で、左バンク側吸気通路21Lの第4通路P4の吸気ポート側端部P4aが、右バンク側吸気通路21Rの第4通路P4の第3通路側端部P4bと殆ど重なることがなく、右バンク側吸気通路21Rの第4通路P4の吸気ポート側端部P4aが、左バンク側吸気通路21Lの第4通路P4の第3通路側端部P4bと殆ど重なることがないような吸気マニホルドMにおいても、上部アウタ部材32と上部インナ部材42との第4通路P4に沿う分割面Vを有する吸気マニホルドMを製造することができて、吸気マニホルドMの形状からの制約を受けにくい分割構造を有する吸気マニホルドMを備える多気筒内燃機関の吸気装置を得ることができる。
【0052】
さらに、軸方向A1から見たとき、吸気通路21の第4通路P4同士が重なる重合部分71においては、中心線Nから離れて外方の位置に嵌合部H6を設けることができるので、第1段部T6を有するために、他の通路壁に比べて厚肉部32m2になる嵌合部H6の位置を中心線Nから離れた位置に設けて、厚肉となる仕切壁32mを少なくすると同時に、段部が設けられない上部インナ部材42により形成される仕切壁42mを多くすることにより、吸気マニホルドMの軽量化を促進できる。
【0053】
非重合部分72において、上部アウタ部材32に形成された第2段部T6bは、上部アウタ部材32の外表面32Sを有している部分32m3が軸方向A1で段状に膨出されて形成される段状膨出部32m4により形成されることにより、第2段部T6bを形成するために上部アウタ部材32の肉厚を大きくする必要がなく、しかも非重合部分72での第2段部T6bは、分割面Vの内方部分V2を形成する部分にあって、内方部分V2が中心線Nよりも水平分割面D1を含む平面に近い位置にあるので、該部分における分割面Vが必要以上に上下方向に渡って大きくなることがなく、上部アウタ部材32および上部インナ部材42が重なる範囲を小さくすることができて、仕切壁32mでの駄肉の減少による吸気マニホルドMの軽量化が可能になる。
【0054】
嵌合部H6は、凹溝状の位置決め部T7を有することにより、上部アウタ部材32に対する上部インナ部材42の組付け性が向上するうえ、位置決め部T7は、軸方向A1で見たとき、中心線Nよりも外方に位置する分割面Vの外方部分V1の最外部V1aに設けられるので、位置決め部T7が凹溝状であるにも拘わらず、凹溝状とするために肉厚となる仕切壁の厚肉部32m2が内方に向かって延びるのを抑制できるので、嵌合部H6を形成することによる肉厚の増大が抑制されて、吸気マニホルドMが軽量化される。
【0055】
上部アウタ部材32に形成される段部T6は、位置決め部T7から左右方向に延びる第1,第2段部T6a,T6bからなることにより、それぞれ単一の第1,第2段部T6a,T6bを利用した嵌合により嵌合部H6の肉厚の減少を図りつつ、嵌合部H6において、上部インナ部材42の仕切壁42mは、全体としては軸方向A1での両側面42m2,42m3で段部T6に接触することになるため、嵌合部H6に対して軸方向A1で両側から吸気圧が作用する場合にも、仕切壁42mが上部アウタ部材32に押し付けられる部分が存在するので、吸気圧の作用による嵌合部H6の変形に起因して、分割面Vで気密性が低下することが抑制される。さらに、位置決め部T7は、第1段部T6aおよび第2段部T6bが、軸方向A1に重なる部分に形成されることにより、容易に形成できる。
【0056】
また、インナ部材40を構成する下部インナ部材41、上部インナ部材42および中間インナ部材43は、それぞれ同一仕様の第1,第2部分41,41;42,42;43,43から構成されるので、部材の共通化がなされて、個々の部材についてメンテナンスが可能となって、メンテナンス上有利である。
【0057】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
前記実施例では、各吸気通路21は、機関回転数に応じて切り換えられる長尺吸気通路22および短尺吸気通路23から構成されるものであったが、各吸気通路21が単一の吸気通路で構成されるものであってもよい。また、単一の段部T6は、上部アウタ部材32ではなく、上部インナ部材42のみに形成されてもよい。
【0058】
前記実施例では、分割面Vは、上部アウタ部材32および上部インナ部材42により形成される第4通路P4に関するものであったが、下部アウタ部材および下部インナ部材により形成される吸気通路に沿って形成される分割面Vであってもよい。
【0059】
内燃機関は、8気筒以外のV型内燃機関であってもよく、さらにV型内燃機関以外の多気筒内燃機関であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるV型内燃機関の吸気装置の断面図であり、図2のI−I線での断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1の吸気装置の吸気マニホルドの概略分解斜視図である。
【図4】図1と同様の軸方向から見た図であり、隣接する吸気通路について説明するための図である。
【図5】図1,図4のV−V線断面図である。
【図6】図1,図4のVI−VI線断面図である。
【図7】図1,図4のVII−VII線断面図である。
【図8】図2のVIII部分の拡大図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…シリンダ、3…シリンダヘッド、4…ヘッドカバー、5…ピストン、6…コンロッド、7…燃焼室、8…吸気ポート、9…排気ポート、10…吸気弁、11…排気弁、12…スロットル弁、13…スロットルボディ、
20…吸気集合室、20C…共通集合室、20L…左集合室、20R…右集合室、21…吸気通路、22…長尺吸気通路、23…短尺吸気通路、24…吸気制御弁、
30…アウタ部材、31…下部アウタ部材、32…上部アウタ部材、32m4…膨出部、33L,33R…カバー、32S…外表面、34…開口部、35…カバー、36…開口部、37L,37R…接続部、38L,38R…弁ユニット、
40…インナ部材、41…下部インナ部材、42…上部インナ部材、43…中間インナ部材、44,45,46…間隙、
51,52…連通路、
60…ブラケット、61…燃料噴射弁、62…デリバリパイプ
71…重合部分、72…非重合部分、
CL,CR…シリンダ列、BL,BR…バンク、A1…軸方向、A2…一方側、A3…他方側、S…空間、M…吸気マニホルド、D1〜D3…水平分割面、G1,G2…ガスケット、F1〜F8…ボルト、H1〜H6…嵌合部、T1,T2,T4,T5,T6…段部、T6a…第1段部、T6b…第2段部、T7…位置決め部、K3…溝、P1〜P5…通路、E1…シール部材、CP…中心面、N…中心線、V…分割面、V1…外方部分、V1a…最外部、V2…内方部分。

Claims (4)

  1. クランク軸の軸方向に並設された複数の吸気通路を有する吸気マニホルドが、分割された構成部材から構成される多気筒内燃機関の吸気装置において、
    前記構成部材は、上下に分割された第1アウタ部材および第2アウタ部材と、該第1および該第2アウタ部材の内側に配置されるインナ部材とを含み、前記複数の吸気通路は、少なくとも前記第1アウタ部材と前記インナ部材とにより形成され、前記各吸気通路における前記第1アウタ部材と前記インナ部材との前記吸気通路に沿う分割面は、相互に嵌合される前記第1アウタ部材および前記インナ部材のいずれか一方のみに形成された単一の段部を有する嵌合部での合わせ面により構成され、しかも前記軸方向から見たとき、前記吸気通路の中心線を横切っていることを特徴とする多気筒内燃機関の吸気装置。
  2. 前記段部は前記第1アウタ部材に形成され、前記軸方向から見たとき、前記中心線よりも内方に位置する前記分割面の内方部分で、前記段部は、前記第1アウタ部材の外表面を有している部分が前記軸方向で外方に膨出されて形成されることを特徴とする請求項1記載の多気筒内燃機関の吸気装置。
  3. 前記段部が前記第1アウタ部材に形成された前記嵌合部が、前記軸方向から見たとき、前記中心線よりも外方に位置する前記分割面の外方部分の最外部に、前記軸方向に沿う断面が凹溝状で、前記第1アウタ部材に対して前記インナ部材が前記軸方向に移動することを規制する位置決め部を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の多気筒内燃機関の吸気装置。
  4. 前記段部は、前記位置決め部から左右方向での一方向側に形成されて前記インナ部材の前記軸方向での一側面が接触する第1段部と、前記位置決め部から左右方向の他方向側に形成されて前記インナ部材の前記軸方向での他側面が接触する第2段部とからなり、前記位置決め部は、前記軸方向で見たとき、前記第1および前記第2段部が重なる部分により形成されることを特徴とする請求項3記載の多気筒内燃機関の吸気装置。
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