JP4443003B2 - ジェット推進型滑走艇 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水流を後方に噴出してその反動で水上を航行する小型滑走艇( Personal Watercraft(パーソナルウォータークラフト); PWCとも呼ばれる) 等のジェット推進型の滑走艇に関し、特にスロットルをOFF操作したときにも、ステアリング機能を維持できるジェット推進型滑走艇に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
所謂ジェット推進型の滑走艇は、レジャー用,スポーツ用としてあるいはレスキュー用として、近年多用されている。このジェット推進型の滑走艇では、一般的に艇の底面に設けられた吸水口から吸い込んだ水を、ウォータージェットポンプで加圧・加速して後方へ噴射することによって船体を推進させる。
【0003】
そして、このジェット推進型の滑走艇の場合、上記ウォータージェットポンプの噴射口の後方に配置したステアリングノズルを左右に揺動させることによって、後方への水の噴射方向を左右に変更することによって、艇を右側あるいは左側に操舵する。
【0004】
従って、このような構成のジェット推進型の滑走艇の場合、スロットルを全閉近くまで閉じてウォータージェットポンプからの水の噴射量が減少すると、艇を転向させるために利用できる推力(操舵のために利用できる推力)も同時に減少し、スロットルが再び開くまでは、艇を操舵する能力が減少する。
【0005】
このような現況に鑑みて、本出願人は、スロットルを全閉近くまで閉じてウォータージェットポンプからの水の噴射量が減少しても、メカニカル的に、操舵する能力を維持できる操舵用のステアリング部材を備えたジェット推進型の滑走艇を提供した(特願2000−6708号)。
【0006】
しかしながら、上記ジェット推進型滑走艇の場合、部品点数が多くなって、構造が複雑となり、従って、重量が増加する。
【0007】
本発明は、このような現況に鑑みておこなわれたもので、スロットルをOFF操作(図11の降下線Zb の少なくとも一部を生じさせるような操作をいう、本明細書において同じ) してウォータージェットポンプからの水の噴射量が減少した場合でも、艇を操舵することが維持できるジェット推進型滑走艇において、簡単に且つ重量を増加させることのないジェット推進型滑走艇を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本第1の発明は、上記課題を、以下のような構成からなるジェット推進型滑走艇によって解決することができる。即ち、
本第1の発明にかかるジェット推進型滑走艇は、ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングを変更し、一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とする。
【0009】
しかして、このように構成されたジェット推進型滑走艇によると、スロットルをOFF操作した状態において、ステアリングを操作すると、スロットル開度検知センサーおよびステアリング位置検知センサーがそれらの状態を検知して、エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングを変更させるため、エンジンの回転数が一時的に上昇し、後方の噴射口からその上昇に見合った量の水を噴射するため、操舵機能を維持することとなる。
【0010】
なお、本明細書において、スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、一時的にエンジンの回転数を上昇させて、操舵機能を維持するような制御を、「オフ・スロットル・ステアリングモード制御」という。また、本明細書において、スロットルの「OFF操作」とは、スロットルが「閉」側に所定量以上操作される動作をいう。
【0011】
また、本第2の発明にかかるジェット推進型滑走艇は、ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
エンジンの点火装置の点火タイミングを変更し、一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とする。
【0012】
しかして、このように構成されたジェット推進型滑走艇によると、スロットルをOFF操作した状態において、ステアリングを操作すると、スロットル開度検知センサーおよびステアリング位置検知センサーがそれらの状態を検知して、エンジンの点火装置の点火タイミングを変更させるため、エンジンの回転数が一時的に上昇し、後方の噴射口からその上昇に見合った量の水を噴射するため、操舵機能を維持することとなる。
【0013】
また、本第3の発明にかかるジェット推進型滑走艇は、ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
エンジンの燃料噴射装置の噴射量を変更して、一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とする。
【0014】
しかして、このように構成されたジェット推進型滑走艇によると、スロットルをOFF操作した状態において、ステアリングを操作すると、スロットル開度検知センサーおよびステアリング位置検知センサーがそれらの状態を検知して、エンジンの燃料噴射装置の噴射量を変更させるため、エンジンの回転数が一時的に上昇し、後方の噴射口からその上昇に見合った量の水を噴射するため、操舵機能を維持することとなる。
【0015】
また、本第4の発明にかかるジェット推進型滑走艇は、ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングと、点火装置の点火タイミングを変更し、且つ燃料噴射装置の噴射量を変更して、
一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とする。
【0016】
しかして、このように構成されたジェット推進型滑走艇によると、スロットルをOFF操作した状態において、ステアリングを操作すると、スロットル開度検知センサーおよびステアリング位置検知センサーがそれらの状態を検知して、エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングと、点火装置の点火タイミングを変更させ、且つ燃料噴射装置が噴射量を変更させるため、エンジンの回転数が一時的に上昇し、後方の噴射口からその上昇に見合った量の水を噴射するため、操舵機能を維持することとなる。
【0017】
そして、上記第1〜第4の発明にかかるジェット推進型滑走艇において、船速を直接又は間接的に検知するセンサーを備え、その検知した値に応じて、上記エンジンの回転数を上昇させる時間的タイミングを変化させることによって、好ましい操舵性が得られるような構成とすることができる。
【0018】
そして、上記第1〜第4の発明にかかるジェット推進型滑走艇において、船速を直接又は間接的に検知するセンサーを備え、その検知した値に応じて、上記エンジンの回転数を上昇させる時間長さを変化させることによって、好ましい操舵性が得られるような構成とすることができる。
【0019】
また、上記ジェット推進型滑走艇において、エンジンの回転数を上昇させたときのエンジンの回転数が2500〜3500rpmであることが、好ましい実施形態となる。
【0020】
また、上記ジェット推進型滑走艇において、上記一時的にエンジンの回転数を上昇させる制御が、エンジンがアイドリング領域(アイドリング回転数から該アイドリング回転数よりやや高い回転数の領域を言う。本明細書において同じ)のときには、おこなわれないよう構成するとによって、全く推進力が不要のときには噴射口から噴射されない実施形態を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかるジェット推進型滑走艇について、小型滑走艇を例に挙げて、図面を参照しながら、具体的に説明する。
【0022】
図1は本発明の実施形態にかかるジェット推進型滑走艇の制御関係の構成を示すブロック図、図2は図1のブロック図に示す構成要素の制御内容を示すフローチャート、図3は制御に利用されるテーブル、図4は本発明の実施形態にかかる小型滑走艇の全体側面図、図5は図4の平面図、図6は図4のステアリング近傍の部分拡大断面図、図7はステアリング部分の要部の分解斜視図、図8は図1のブロック図に示す構成を実際のエンジンとの関連で表した図である。
【0023】
図4,図5において、Aは船体で、この船体Aは、ハルHとその上方を覆うデッキDから構成され、これらハルHとデッキDを全周で接続する接続ラインはガンネルラインGと呼ばれ、この実施例では、このガンネルラインGは、この小型滑走艇の喫水線Lより上方に位置している。
【0024】
そして、上記デッキDの中央よりやや後部には、図5に図示するように、船体Aの上面に長手方向に延びる平面視において略長方形の開口部16が形成され、図4,図5に図示するように、この開口部16上方に騎乗用のシートSが配置されている。
【0025】
また、エンジンEは、上記シートS下方のハルHとデッキDに囲まれた横断面形状が「凸」状の空間20内に配置される。
このエンジンEは、多気筒(この実施例では3気筒)のエンジンEで、図4に図示するように、クランクシャフト10bが船体Aの長手方向に沿うような向きで搭載されており、このクランクシャフト10bの出力端は、プロペラ軸15を介して、インペラ21が取着されているウォータージェットポンプPのポンプ軸側に、一体的に回転可能に連結されている。そして、このインペラ21は、その外周方が、ポンプケーシング21Cで覆われ、小型滑走艇の底面に設けられた給水口17から取り入れた水を吸水通路を介して取り込んで、ウォータージェットポンプPで加圧・加速して、通水断面積が後方にゆくに従って小さくなったポンプノズル(噴出部)21Rを通って、後端の噴射口21Kから吐出して、推進力を得るよう構成されている。
【0026】
なお、図4において、21Vは整流するための静翼である。また、図4,図5おいて、10はステアリング操作手段である操舵用のハンドルで、このハンドル10を左右に操作することによって、上記ポンプノズル21R後方のステアリングノズル18を左右に揺動させて、ウォータージェットポンプPの稼働時に、艇を所望の方向に操舵できるよう構成されている。
【0027】
また、図4に図示するように、上記ステアリングノズル18の上後方には、水平に配置された揺動軸19aを中心に下方に揺動可能に、ボウル形状のリバース用のデフレクター19(図1参照)が配置され、このデフレクター19をステアリングノズル18後方の下方位置へ揺動動作させることによって、ステアリングノズル18から後方に吐出される水を前方に転向させて、後進できるよう構成されている。
【0028】
また、図4,図5において、12は後部デッキで、この後部デッキ12には、開閉式のハッチカバー29が設けられ、ハッチカバー29の下方に小容量の収納ボックスが形成されている。また、図4あるいは図5において、23は前部ハッチカバーで、このハッチカバー23の下方には備品等を収納するボックス(図示せず)が設けられている。また、この前部ハッチカバー23の上方には、別のハッチカバー25が配置されて、二層式のハッチカバーが形成され、上記ハッチカバー25には、後端面に設けられた開口(図示せず)からその内部にライフジャケット等を収納することができるようになっている。
【0029】
ところで、本発明の実施例にかかる小型滑走艇では、図6,図7に図示するように、上記ハンドル10の回転軸10A部分には、回転側と固定側に、近接スイッチで構成されるステアリング位置検知センサーSpが配置されている。この実施例では、ステアリング位置検知センサーSpは、回転側に円板状の部材の一部に永久磁石40を配設するとともに、固定側に二箇所、上記永久磁石40が近接するとONになるセンサー41を配置した構成のものによって形成されている。また、図8に図示するように、エンジンEの吸気通路3に配置されているバタフライバルブ51に近接して、スロットル開度検知センサーSbが配置されている。
さらに、図8に図示するように、クランク軸Crの近傍には、エンジン回転数検知センサーSeが配置されている。
また、具体的位置は図示しないが、図8、図1に図示する、小型滑走艇の船速を検知する船速検知センサー(船速メータ)Ssが配置されている。
そして、図1に図示するように、上記ステアリング位置検知センサーSp,スロットル開度検知センサーSb,エンジン回転数検知センサーSeおよび船速検知センサーSsは、それぞれ、電線によって、エンジンコントロールユニットEcに接続されており、これら各センサーで検知した信号を、このエンジンコントロールユニットEcに伝達するよう構成されている。
そして、このエンジンコントロールユニットEcは、信号線(電線)によって、エンジンEのシリンダヘッドHcに配置されている燃料噴射装置Feに接続されている。また、このエンジンコントロールユニットEcは、信号線(電線)によって、点火コイルIcに接続されている。
そして、点火コイルIcは、電線(高圧電気コード)によって、点火プラグIpに接続されている。なお、図8において、4は燃料タンク、5は燃料昇圧ポンプを示す。
【0030】
しかして、このように構成された本発明の実施例にかかるジェット推進型滑走艇は、以下のように、スロットルをOFF操作したときに、オフ・スロットル・ステアリングモード制御をおこない、ステアリング機能を維持することができる。以下、その作用の内容とともに、上記エンジンコントロールユニットEcに内蔵されているコンピュータのメモリに記録されている制御プログラムの制御内容について図2のフローチャートを参照しながら説明する。
つまり、ジェット推進型滑走艇である小型滑走艇が滑走している状態において、ライダーが小型滑走艇のスロットルをOFF操作すると、上記スロットル開度検知センサーSbが、そのOFF操作を検知(ステップ1(S1))し、その信号を、上記エンジンコントロールユニットEcに伝達する。
そして、このような状態において、ライダーが、上記ハンドル10を右あるいは左に所定角度(この実施例では、回転角度にして、左右にそれぞれ略20度程度)操作すると、上記ステアリング位置検知センサーSpが、その操舵動作を検知して(ステップ2(S2))、その信号を、上記エンジンコントロールユニットEcに伝達する。
次に、エンジンコントロールユニットEcは、上記船速検知センサーSsから、そのときの船速を検知する(ステップ3(S3))。
次に、エンジンコントロールユニットEcは、図3に図示するテーブル(船速と、デイレイタイムおよび動作時間との関係を予め定めたテーブル)に従って、制御すべき時間的タイミングと、制御してエンジンEの回転数を一時的に高めた状態の継続時間、つまり時間的長さ(動作時間)を決定する(ステップ4(S4))。つまり、図3のテーブルに示すように、上記「ディレイタイム」は、船速の大きさ(速度)に比例して大きくなり、また、上記「動作時間t」は船速が速くなるに比例して長く、決定される。また、上記船速に代えて、エンジン回転数から船速に換算するようにしてもよい。しかし、この場合には、瞬時のエンジン回転数だけでは正しい船速は得られないことから、小型滑走艇の慣性を配慮して、継続的にエンジン回転数をデータとして得て、そのデータに基づいて船速に換算することが望ましい。
次に、上記制御すべきタイミングであるか否かチェックし(ステップ5(S5))、そのタイミングが来ると、オフ・スロットル・ステアリングモード制御を開始して、燃料噴射タイミングと点火タイミングを変更(この実施例では、例えば、タイミングを早くする。)して、エンジンEを一時的に所定の回転数まで上昇させる(ステップ6(S6))。なお、このとき、上記タイミングの変更とともに、燃料噴射量を変更(例えば「増加」)させるような制御をおこなってよい。また、上記所定の回転数は、小型滑走艇の特性(旋回特性あるいは船形に起因する特性)等に鑑み決定するが、この実施例では、3000rpmに設定している。この設定値は、適宜設定値(例えば,2500〜3500rpm)に決定されればよい。また、設定値は、固定値であってもよいし、又はそのときの船速等によって選択的に値が変るようなものであってもよい。
【0031】
そして、次に、上記演算で決定した動作時間tが経過したか否かチェックし(ステップ7(S7))、動作時間tが経過すると、上記燃料噴射タイミングと点火タイミングを元の状態(通常運転状態)に戻し(ステップ8(S8))、オフ・スロットル・ステアリングモード制御を終了する。従って、その結果、通常運転の状態に戻ることになる。
【0032】
上記一連のオフ・スロットル・ステアリングモード制御がおこなわれることによって、スロットルがOFF操作されたときにも、操舵機能が維持される。
【0033】
そして、このように構成された、本ジェット推進型滑走艇によると、上記スロットル開度検知センサーSb、エンジン回転数検知センサーSeおよび船速検知センサーSsは、従来のジェット推進型滑走艇にも具備されており、またエンジンコントロールユニットEcも具備していることから、単に近接スイッチからなるステアリング位置検知センサーSpのみ新たに設け、且つ上記エンジンコントロールユニットEcの制御プログラムのみを変更すればよいため、簡単に実現できることになる。
【0034】
また、上記ジェット推進型滑走艇によれば、船速に対応して、つまり、低速のときは短いディレイタイムで、高速になる程長いディレイタイムになるよう制御しているため、図9に図示するように、いずれの場合にも、好ましい姿勢を維持しつつ旋回することができる。
【0035】
ところで、上記実施例では、エンジンEを所定回転数まで高めるのに、燃料噴射タイミングと点火タイミングの両方を変更するよう構成しているが、これらに加えて燃料噴射量を変更してもよく、あるいはこれらのうちのいずれか一つのみおこなわせるようにしてもよい。
【0036】
また、船速検知センサーによって、燃料噴射タイミングと点火タイミングを変更する制御を、そのときに船速に応じてタンミング的に遅らせて実行しているが、船速に係わりなく一定のタイミングでおこなうようにしても、本発明の基本的作用効果を得ることができる。
【0037】
さらに、上記一時的にエンジン回転数を上昇させる「オフ・スロットル・ステアリングモード制御」を、エンジンがアイドリング領域(例えば、800〜2000rpm)のときには、実行させないよう構成してもよい。このように構成すると、余分な推進力が不要のときにエンジン回転数がアイドリング領域から上昇することがない点で、好ましい実施形態となる。
【0038】
また、上記実施例にかかる制御では、制御の過程においてディレイタイムを設けているが、これに代えて、制御内容をより簡単(単純)にする場合には、例えば、図10のフローチャートに図示し、以下に述べるように、上記制御を早めに、つまり、スロットルのOFF操作を検知すると、エンジンが低下傾向において未だ比較的高い回転数にあるときに制御を開始してもよい。つまり、
ライダーが小型滑走艇のスロットルをOFF操作すると、上記スロットル開度検知センサーSbが、そのOFF操作(OFF操作の結果生じるエンジン回転数とPS(馬力)の変化状態を表すと図11の降下線Zb を参照)を検知(ステップ1a(S1a))し、その信号を、上記エンジンコントロールユニットEcに伝達する。
そして、このような状態において、ライダーが、上記ハンドル10を右あるいは左に所定角度(この実施例では、回転角度にして、左右にそれぞれ略20度程度)操作すると、上記ステアリング位置検知センサーSpが、その操舵動作を検知して(ステップ2a(S2a))、その信号を、上記エンジンコントロールユニットEcに伝達する。
すると、エンジン回転数検知センサーSeが、そのときのエンジンの回転数を検知する(ステップ3a(S3a))。
次に、エンジンコントロールユニットEcは、この検知したエンジン回転数が所定の回転数以下であるか否か、例えば、5500rpm以下か否か、チェックする(ステップ4a(S4a))。
そして、エンジンの回転数が所定回転数以下、例えば5500rpm以下になっていると、オフ・スロットル・ステアリングモード制御を開始して、燃料噴射タイミングと点火タイミングを変更して、あるいは上記タンミングの変更とともに燃料噴射量を変更して(この実施例では増加させて)、そのままでは、極く短い時間でアイドリング状態まで降下しようとするエンジンEの回転数を、一時的に増加線Za における所定の回転数(例えば、3000rpm)に上昇させる(ステップ5a(S5a))。つまり、エンジンの回転数が、図11の降下線Zb における5500rpmであっても、その出力は非常に低く、従って、ウォータージェットポンプPを駆動することができない、言わば「エンジンブレーキ」が作用した状態で、極く短時間でアイドリング状態になろうとするが、上記オフ・スロットル・ステアリングモード制御によって、ウォータージェットポンプPを駆動するべく、図11の増加線Za におけるエンジンEの回転数を所定の回転数例えば3000rpmに上昇させる。なお、図11において、破線のラインUは、そのときのウォータージェットポンプPの推力を表し、このラインUと、上記増加線Za あるいは降下線Zb との、縦軸方向の差hが、加速あるいは減速を生じさせるPS(馬力)の大きさを表す。従って、降下線Zb の5500rpmに示す状態でオフ・スロットル・ステアリングモード制御を開始して、増加線Za の3000rpmに示す状態にするには、実質上、燃料噴射タイミングを変更する等して、エンジンEの回転数を上昇させるような動作が必要となる。また、図11において、増加線Za および降下線Zb の矢印は、エンジン回転数の増減の変化の方向を示す。
次に、燃料噴射タイミングと点火タイミングを元の状態(通常運転の状態)に戻し(ステップ6a(S6a))、オフ・スロットル・ステアリングモード制御を終了する。この際、例えば、上記元の状態に戻す条件として、例えば、所定時間(例えば15秒)経過するか、若しくはライダーが、上記ハンドル10の操作を戻したことを上記ステアリング位置検知センサーSpが検知すると、戻すようにしてもよい。
【0039】
このような制御にすれば、制御をより簡単にすることができる実施例となる。
【0040】
上記二つの実施例では、特に、前進又は後進を限定して述べていないが、いずれの場合にも、本発明は適用できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、従来既に具備している機器を最大限利用して、簡単な構成で且つ重量を増加させることなく、スロットルの開度がアイドリング領域の状態になってウォータージェットポンプからの水の噴射量が減少した場合でも、艇を操舵することが維持できるジェット推進型滑走艇を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかるジェット推進型滑走艇の制御関係の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のブロック図に示す構成要素の制御内容を示すフローチャートである。
【図3】 図2の制御に利用されるテーブル。
【図4】 本発明の実施形態にかかる小型滑走艇の全体側面図である。
【図5】 図4に示す小型滑走艇の全体平面図である。
【図6】 ステアリング位置検知センサーの配置位置と構成を示す、図4のステアリング近傍の部分拡大断面図である。
【図7】 図6に示すステアリング位置検知センサーの配置位置とその近傍の構成を示す、ステアリング部分の要部の分解斜視図である。
【図8】 図1に示す制御関係の構成を実際のエンジンとの関連で表した図である。
【図9】 本実施例にかかる小型滑走艇のスロットルをオフにした状態から旋回するまでの状態を、低速と中速と高速の場合に分けて表した模式図である。
【図10】 図2とは異なる制御内容からなる別の実施例にかかる制御内容を示すフローチャートである。
【図11】 縦軸にPS(馬力)あるいは負荷、横軸にエンジンの回転数(kは「1000」を表す)をとって、エンジンの回転数の増加と降下の状態と馬力との関係、およびウォータージェットポンプの推力の状態を表した図である。
【符号の説明】
P……ウォータージェットポンプ
21K……噴射口
E……エンジン
Sp……ステアリング位置検知センサー
Sb……スロットル開度検知センサー
Claims (10)
- ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
そのときのエンジン回転数がアイドリング領域である場合を除いて、
エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングを変更し、一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
そのときのエンジン回転数がアイドリング領域である場合を除いて、
エンジンの点火装置の点火タイミングを変更し、一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
そのときのエンジン回転数がアイドリング領域である場合を除いて、
エンジンの燃料噴射装置の噴射量を変更して、一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーとを備え、スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
そのときのエンジン回転数がアイドリング領域である場合を除いて、
エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングと、点火装置の点火タイミングを変更し、且つ燃料噴射装置の噴射量を変更して、一時的にエンジンの回転数を上昇させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーと、船速を直接又は間接的に検知するセンサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、
エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングを変更し、一時的にエンジンの回転数を上昇させるのであるが、
前記船速を検知するセンサーで検知した値に応じて、上記エンジンの回転数を上昇させる時間的タイミング又は時間的長さを変化させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーと、船速を直接又は間接的に検知するセンサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、エンジンの点火装置の点火タイミングを変更し、一時的にエンジンの回転数を上昇させるのであるが、
前記船速を検知するセンサーで検知した値に応じて、上記エンジンの回転数を上昇させる時間的タイミング又は時間的長さを変化させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーと、船速を直接又は間接的に検知するセンサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、エンジンの燃料噴射装置の噴射量を変更して、一時的にエンジンの回転数を上昇させるのであるが、
前記船速を検知するセンサーで検知した値に応じて、上記エンジンの回転数を上昇させる時間的タイミング又は時間的長さを変化させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進し、スロットルをOFF操作したときに、操舵機能を維持できるよう構成されたジェット推進型の滑走艇において、
スロットルのOFF操作を検知するスロットル開度検知センサーと、ステアリングの操舵状態を検知するステアリング位置検知センサーと、船速を直接又は間接的に検知するセンサーとを備え、
スロットル開度検知センサーからスロットルがOFF操作された旨の信号と、ステアリング位置検知センサーからステアリングが操作されている信号が得られたときに、エンジンの燃料噴射装置の噴射タイミングと、点火装置の点火タイミングを変更し、且つ燃料噴射装置の噴射量を変更して、一時的にエンジンの回転数を上昇させるのであるが、
前記船速を検知するセンサーで検知した値に応じて、上記エンジンの回転数を上昇させる時間的タイミング又は時間的長さを変化させることを特徴とするジェット推進型滑走艇。 - 船速を直接又は間接的に検知するセンサーを備え、その検知した値に応じて、上記エンジンの回転数を上昇させる時間的タイミング又は時間的長さを変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1の項に記載のジェット推進型滑走艇。
- 前記エンジンの回転数を上昇させたときのエンジンの回転数が2500〜3500rpmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1の項に記載のジェット推進型滑走艇。
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