JP4442627B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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本発明は、無端の搬送ベルトによって記録媒体を搬送する画像記録装置に関する。
特許文献1には、2つのベルトローラと、両ローラに架け渡された無端状の搬送ベルトとを有する搬送装置を備えたライン印字式のインクジェットプリンタが開示されている。かかるインクジェットプリンタでは、固定されたインクジェットヘッドから、搬送装置によってヘッドの長手方向と直交する方向に搬送されている用紙に向けて、インクが吐出される。その結果、用紙上に所望の画像が形成される。この搬送装置は、搬送ベルトに囲まれた領域内に配置されたガイド(プラテン)を有している。このガイドは、インクジェットヘッドの吐出面と平行な上平面を有している。そして、この上平面が搬送ベルトの内周面と接触することによって、搬送ベルトが支持される。これにより、用紙に印字が行われる際に、用紙とヘッドとの間の距離が均一に保たれ、良好な画像が形成できるようになっている。
特開2006−247844号公報(図1)
特許文献1に記載のインクジェットプリンタにおいて、用紙を高速搬送するために搬送ベルトを高速回転させた場合、搬送ベルトがガイドから浮き上がってしまうことがある。そのため、用紙とヘッドとの間の距離を一定に保つことができなくなると共に、用紙表面がヘッドの吐出面に対して傾いて、印字される画質が低下してしまう。同様に、搬送ベルトを高速回転させた場合、搬送ベルト(通常はゴム製である)が局所的に長手方向に伸びることによって、用紙の実質的な搬送速度が変動して、印字される画質が低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、プラテンからの搬送ベルトの浮き上がり及び搬送ベルトの局所的な伸びが起こりにくい画像記録装置を提供することである。
本発明の画像記録装置は、吐出口から液滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、互いに平行な回転軸を有する第1及び第2ローラと、前記第1及び第2ローラに架け渡されており、外周面上に支持された前記記録媒体を前記記録ヘッドに対向させつつ前記第1ローラから前記第2ローラに向かう搬送方向に搬送する無端の搬送ベルトと、前記搬送ベルトの前記記録媒体を搬送する箇所における内周面と対向していると共に、前記搬送ベルトとの対向面から突出するように形成されており前記搬送ベルトと接触する突起が設けられたプラテンとを備えている。そして、前記搬送ベルト及び前記プラテンの互いに対向する2つの対向面のうちのいずれか一方の対向面の少なくとも一部が、磁性体で構成されている。さらに、前記2つの対向面のうちの前記磁性体で覆われていない他方の対向面上であって前記突起によって前記2つの対向面の間に形成された間隙に対応する位置には、磁石が固定されている。さらに、前記電磁石に流れる電流を制御する制御手段と、前記搬送ベルトの走行速度を検出する走行速度検出手段とをさらに備えており、前記制御手段が、前記記録ヘッドによって前記記録媒体に画像が記録される期間中において、前記走行速度検出手段によって検出される走行速度が一定となるような電流を前記電磁石に供給する。
本発明の画像記録装置によると、磁性体と磁石との間に作用する磁気的な引力によって、搬送ベルトがプラテンに引き付けられる。これにより、搬送ベルトのプラテンからの浮き上がりを防止することができる。また、搬送ベルトを高速走行させたとしても、搬送ベルトとプラテンとが磁気的な引力によって互いに押圧されるので、ベルト走行時に搬送ベルトはその長手方向に作用する大きな摩擦力をプラテンから受けることになる。その結果、搬送ベルトがその長手方向に局所的に伸びることが抑制される。また、搬送ベルトのプラテンからの浮き上がり及び搬送ベルトの長手方向への局所的な伸びに起因して記録媒体に低画質の画像が記録されることがなく、高画質の画像を記録媒体に記録することができる。また、必要な時のみ磁力を発生させて、効率良く記録媒体の搬送を行うことができる。また、搬送ベルトによる記録媒体の搬送速度を一定にすることができる。また、搬送ベルトの浮き上がりを防止することによって画質の低下を防ぐことができるという効果が顕著に現れる。
本発明において、磁性体としては、最初から磁化されたものを用いてもよいし、磁化されていないものを用いてもよい。最初から磁化されたものを用いる場合、他方の対向面上に配置された磁石との間に引力が働くように磁性体及び磁石を配置する必要がある。磁化されていないものを用いる場合、磁性体は、他方の対向面上に配置された磁石によって互いの間に引力が働くように磁化される
本発明の画像記録装置においては、前記突起が前記搬送方向に長尺であることが好ましい。これによって、搬送ベルトと突起との接触部分における滑りを円滑にすることができる。また、搬送方向に沿って搬送ベルトを規制することができるので、搬送ベルトの浮き上がりを効果的に防止することができる。
本発明の画像記録装置においては、前記磁性体が前記搬送ベルトに設けられており、前記磁石が前記プラテンに設けられていることが好ましい。磁石が搬送ベルトに設けられており、磁性体がプラテンに設けられている場合には、搬送ベルトに設けられた磁石と搬送ベルトの通過経路付近に配置された何らかの磁性体との間に磁気的な引力が働いて搬送ベルトの走行に不具合が発生することがあり得るが、これによると、そのような不具合が起こりにくくなる。
本発明の画像記録装置においては、前記制御手段が、前記搬送ベルトの加速中には前記電磁石に電流を流さないようにすることが好ましい。これによって、搬送ベルトを迅速に加速させることができる。
本発明の画像記録装置においては、前記磁石が、前記他方の対向面における前記記録ヘッドと対向しない領域に設けられていないことが好ましい。これによって、搬送ベルトの浮き上がりを防ぐ必要がない領域である記録ヘッドと対向しない領域には、磁石が設けられていないので、磁石によって生じる磁気的な引力によって搬送ベルトが受ける抵抗を少なくすることができる。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像記録装置であるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図2は、図1に示すインクジェットプリンタに含まれるベルト搬送機構の平面図である。図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、記録媒体である定形の用紙Pを供給する給紙装置11と、給紙装置11から供給された用紙Pを搬送ベルト8の外周面上に支持しつつ搬送する搬送装置であるベルト搬送機構13と、ベルト搬送機構13によって搬送されている用紙Pに対してインク滴を吐出する4つのインクジェットヘッド1と、印刷済みの用紙Pを受け取る排紙トレイ12とを有している。本実施の形態において、定形の用紙Pは、規格によって定められた矩形形状(A4サイズ、B5サイズなど)を有しているものとする。
インクジェットプリンタ101の内部には、給紙装置11から排紙トレイ12に向かう搬送方向(図1において右から左へと向かう方向)に沿って用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。インクジェットプリンタ101の各部の動作は、プリンタ101内部に設けられた制御部20によって制御される。
4つのインクジェットヘッド1は、それぞれ、互いに異なる4色(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)のインク滴を吐出する。つまり、インクジェットプリンタ101はカラーインクジェットプリンタである。このインクジェットプリンタ101は、4つのインクジェットヘッド1の長手方向が搬送方向と直交するようにヘッド1が固定されたライン式プリンタである。4つのインクジェットヘッド1の下部には、ヘッド本体2がそれぞれ固定されている。ヘッド本体2は、搬送方向に直交した方向に長尺な細長い直方体形状となっている。ヘッド本体2の底面は、インク滴を吐出する吐出口が多数形成された吐出面2aとなっている。
給紙装置11は、用紙トレイ11aと、用紙収容箱11bと、複数のコイルバネ11cと、ピックアップローラ11dと、一対の位置決めプレート11eとを含んでいる。用紙トレイ11a上には、積層された複数の用紙Pが載置される。用紙トレイ11aは、用紙収容箱11bの内部に配置されており、上方に開口が形成された用紙収容箱11bは、用紙トレイ11a上に積層された複数の用紙を収容可能となっている。複数のコイルバネ11cは、用紙トレイ11aを上方に向けて付勢している。ピックアップローラ11dは、コイルバネ11cの弾性力によって、用紙収容箱11b内に収納された複数の用紙Pのうちで最も上の用紙Pと常に当接している。各位置決めプレート11eは、用紙収容箱11bとほぼ同じ高さを有しており、用紙収容箱11bの下流端部付近において、用紙収容箱11bの側壁からやや内側に離れた位置に配置されている。各位置決めプレート11eは、その内側面が用紙Pの搬送方向に沿った側部と当接している。位置決めプレート11eは、用紙Pの幅方向中央が搬送ベルト8の幅方向中央と一致するように用紙Pを位置決めしている。
ピックアップローラ11dは、制御部20からの命令に従って、最も上の用紙Pを所定タイミングで左方へと送り出す。給紙装置11の左方には、一対の送りローラ5a、5bが配置されている。一対の送りローラ5a、5bは、用紙Pを給紙装置11からさらに左方へと送り出す。一対の送りローラ5a、5bによって左方へと送り出された用紙Pは、用紙Pが通過可能な隙間を介して互いに上下方向に対向する一対のガイドプレート10を通過し、ベルト搬送機構13に到達する。
ベルト搬送機構13は、互いに平行な回転軸6a、7aを有する2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡された無端の搬送ベルト8と、プラテン15と、モータ9とを含んでいる。
図3に示すように、搬送ベルト8は、可撓性を有するリング状のステンレス薄板31の外側に、用紙Pを粘着させることが可能な粘着層32が形成されたものである。したがって、搬送ベルト8の外周面は粘着性を有している。粘着層32は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)などのゴム素材の表面に凹凸及びマイクロポーラス(微細孔)が設けられたものである。ステンレス薄板31と粘着層32は、互いにほぼ同じ厚さを有している。ステンレス薄板31は、フェライト系又はマルテンサイト系であって、磁化されていない磁性体(強磁性体)である。
ベルトローラ6は、4つのインクジェットヘッド1を挟んでベルトローラ7よりも下流に位置している。ベルトローラ7の上方には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、送りローラ5a、5bによって送り出されてニップローラ4とベルトローラ7との間に挟持された用紙Pを、搬送ベルト8の粘着性を有する外周面に対して押さえ付ける。
モータ9は、その出力シャフトとベルトローラ6と同心の伝動ローラ19とに架け渡された無端の伝動ベルト16を介して、ベルトローラ6の回転軸6aを駆動する。その結果、ベルトローラ6は、駆動ローラとして、回転軸6aの回りを反時計回りに回転する。これに伴って、ベルトローラ7は、従動ローラとして、回転軸7aの回りを反時計回りに回転する。ニップローラ4によって搬送ベルト8の外周面に対して押さえ付けられた用紙Pは、ベルトローラ6、7の反時計回りへの回転に伴って、搬送ベルト8の外周面において吐出面2aと平行に延在する上側平面である支持面上に支持されつつ、ベルトローラ7からベルトローラ6に向かって左方へと搬送される。本実施の形態では、2つのベルトローラ6、7のうち下流にあるベルトローラ6が駆動ローラであるので、搬送ベルト8における用紙Pの支持面に安定した張力がかかるため、支持面が脈動するのを抑制することができる。
ベルトローラ6とプラテン15との間には、ベルトローラ6の回転軸6aと平行なシャフト22が配置されている。搬送ベルト8の上側平面を挟んでシャフト22と対向する位置には、シャフト23が配置されている。上側のシャフト22は、搬送方向に関して互いに部分的に重なり合いつつも下側のシャフト23よりやや下流に位置している。シャフト22には、搬送ベルトの内周面に接触するエンコーダローラ25が取り付けられている。シャフト23には、搬送ベルト8を挟んでエンコーダローラ25と対向する押さえローラ26が取り付けられている。押さえローラ26は、図示しないばねに付勢されることによって搬送ベルト8を滑りが生じないようにエンコーダローラ25に押しつける。
シャフト22の一端には、ロータリエンコーダ28が取り付けられている。ロータリエンコーダ28は、シャフト22の回転数を検出する。シャフト22の回転数は、搬送ベルト8の局所的な伸びを考慮した搬送ベルト8の走行速度を表している。搬送ベルト8の走行速度は、用紙Pの実質的な搬送速度を表している。ロータリエンコーダ28は、シャフト22の回転数を示す検出信号を制御部20に出力する。制御部20は、ロータリエンコーダ28から受信した検出信号に基づいて、後述する電磁石45のコイルに流れる電流を制御する。
搬送ベルト8によって搬送される用紙Pが4つのヘッド本体2の下方を順に通過する際に、用紙Pの上面すなわち印刷面に向けてインク吐出面2aから各色のインク滴が吐出される。その結果、用紙Pの印刷面に所望のカラー画像が形成される。
ベルトローラ6の上方にあってその回転軸6aと平行に延びたシャフト(図示せず)には、拍車ローラ17が固定されている。拍車ローラ17においては、その径方向に延在した複数の突起が周方向に等間隔に並んでいる。拍車ローラ17は、拍車ローラ17とベルトローラ6との間に用紙Pが挟持されるように、ベルトローラ6に対向配置されている。搬送ベルト8の支持面上を搬送されてきた用紙Pは、拍車ローラ17とベルトローラ6との間に挟持されることによって更に搬送力が付与され、ベルト搬送機構13から排出される。
プラテン15は、搬送ベルト8の内周面によって囲まれた領域内に配置されている。プラテン15は、図2に示されているように、平面視において、ほぼ矩形形状を有している。搬送方向に沿ったプラテン15の長さは、4つのインクジェットヘッド1の合計長さよりもやや長い。また、ベルトローラ6、7の軸方向に沿ったプラテン15の幅は、搬送ベルト8よりもやや長い。
インクジェットヘッド1の吐出面2aに対向するプラテン15の上面には、搬送方向に長尺で且つ縦断面が矩形形状を有する7本の突起41が形成されている。各突起41は、搬送方向に沿ってプラテン15の全長に亘って形成されている。7本の突起41は等間隔に配置されている。各突起41の先端は、ステンレス薄板31の下面に当接している。すなわち、突起41は、搬送ベルト8が下方に撓まないように、搬送ベルト8を支持している。このような7本の突起41が形成されることによって、プラテン15の上面には、突起41によって画定された6本の溝43が、搬送方向に沿って延在している。なお、本実施の形態では7本の突起41がプラテン15の一部として平板と一体的に形成されているが、平板の上面に、この平板とは別体として形成された複数の突起が取り付けられたものをプラテンとして用いてもよい。
各溝43内には、電磁石45が固定されている。電磁石45は、溝43のほぼ全長に亘る長さを有している。電磁石45の高さは、突起41よりも低い。したがって、電磁石45の上面は、ステンレス薄板31の下面から離隔している。電磁石45の幅は、溝43の幅よりもやや小さい。
電磁石45は磁性体とその周りに多数回巻回されたコイルとから構成されており、コイルを流れる電流は、制御部20によって制御される。電磁石45のコイルに電流が流れると、電磁石45を取り巻く磁束が発生し、その磁束によって、磁性体であるステンレス薄板31が磁化される。これによって、ステンレス薄板31と電磁石45との間に磁気的な引力が発生する。その結果、搬送ベルト8がプラテン15に引き付けられるので、搬送ベルト8を高速走行させたとしても、搬送ベルト8のプラテン15からの浮き上がりを防止することができる。よって、ヘッド1と用紙Pとの間隔が一定に保たれる。また、搬送ベルト8とプラテン15とが磁気的な引力によって互いに押圧されるので、ベルト走行時に搬送ベルト8はその長手方向に作用する大きな摩擦力をプラテン15から受けることになる。その結果、搬送ベルト8がその長手方向に局所的に伸びることが抑制される。よって、搬送ベルト8の外周面上に支持されつつ搬送される用紙Pの搬送速度が一定に保たれる。したがって、搬送ベルト8のプラテン15からの浮き上がり及び搬送ベルト8の長手方向への局所的な伸びに起因して用紙Pに低画質の画像が印字されることがなく、高画質の画像を用紙Pに印字することができる。特に、本実施の形態では、インク滴を吐出することによって用紙Pに画像を形成するインクジェットヘッドが記録ヘッドとして用いられているので、搬送ベルト8の浮き上がりを防止することによって画質の低下を防ぐことができるという効果が顕著に現れる。
また、本実施の形態では、プラテン15に形成された突起41が搬送方向に長尺であるので、搬送ベルト8と突起41との接触部分における滑りを円滑にすることができる。また、搬送方向に沿って搬送ベルト8を規制することができるので、搬送ベルト8の浮き上がりを効果的に防止することができる。
さらに、ステンレス薄板31が搬送ベルト8に設けられており、電磁石45がプラテン15に設けられているので、電磁石45は搬送ベルトの内周面と対向するのみである。そのため、電磁石45が発生させる磁束は比較的狭い範囲にのみ及ぶ。これとは逆に、自ら磁束を発生する磁石が搬送ベルト8に設けられている場合、磁石が発生する磁束は比較的広い範囲に及ぶ。すると、搬送ベルト8に設けられた磁石とその通過経路付近に配置された何らかの磁性体(例えばベルトローラ6、7)との間に磁気的な引力が働く可能性が高くなり、搬送ベルト8の走行に不具合が発生することがあり得る。これに対して、本実施の形態の構成によると、このような不具合が起こることがない。
次に、電磁石45の制御について、図4をさらに参照して説明する。図4は、電磁石45の駆動回路を示す模式的な回路図である。図4において、電磁石45及びロータリエンコーダ28以外の回路部品は、制御部20内に設けられている。
図4に示すように、電磁石45のコイルは、その一端が電流供給回路51に接続されていると共に、他端がグランドに接続されている。電流供給回路51には、搬送ベルト8が定速走行している期間中(印字可能期間中)にオン信号が供給される。電流供給回路51は、オン信号が供給されている期間中のみ電磁石45のコイルに電流を流す。したがって、必要な時のみ磁力を発生させて、効率良く用紙Pの搬送を行うことができる。
ロータリエンコーダ28から出力されたシャフト22の回転数を示す検出信号は、速度算出回路52に供給される。速度算出回路52は、ロータリエンコーダ28から与えられたシャフト22の回転数を示す検出信号に基づいて、搬送ベルト8の走行速度を算出する。速度算出回路52が算出した搬送ベルト8の走行速度を示す電圧信号は、比較器53の一方の入力端子に供給される。比較器53の他方の入力端子には、搬送ベルト8の所望の走行速度に対応した基準電圧が供給される。比較器53は、2つの入力端子に供給された電圧のうちのいずれが大きいかを示す信号を出力する。そして、比較器53の出力信号は、電流供給回路51に与えられる。電流供給回路51は、比較器53の出力信号に基づいて、速度算出回路52が算出した搬送ベルト8の走行速度が一定となるような電流を電磁石45のコイルに流す。なお、オン信号は、速度算出回路52が算出した搬送ベルト8の走行速度がほぼ一定となっている期間中に、制御部20において生成される。
図5(a)は、搬送ベルト8の走行速度の経時変化を示すグラフである。図5(a)に示すように、搬送ベルト8は、制御部20に制御に基づくモータ9の駆動によって、印字開始に先立って時刻t1に走行を開始する。搬送ベルト8の走行速度は、時刻t1から徐々に増加し、印字開始時刻である時刻t2に所望走行速度に達する。その後、所望枚数の用紙Pへの印字が時刻t3に終了するまで、搬送ベルト8の走行速度はほぼ一定に保たれる。時刻t3にモータ9の駆動が停止すると、搬送ベルト8の走行速度は徐々に低下し、時刻t4に搬送ベルト8の走行速度はゼロとなる。
一方、電磁石45に流れる電流の経時変化を示すグラフである図5(b)に示すように、電流供給回路51は、搬送ベルト8の加速中である時刻t1から時刻t2までの期間には電磁石45に電流を供給しない。これは、この期間に搬送ベルト8をプラテン15に密着させておく必要がないこと、及び、電磁石45に電流が供給されると、搬送ベルト8が大きな摩擦力を受けるために搬送ベルト8を迅速に加速することができず、ベルト走行開始時刻から印字開始時刻までの時間が長くなってしまうことによる。
搬送ベルト8の走行速度がほぼ一定に達した時刻t2に、オン信号が電流供給回路51が供給され始める。すると電流供給回路51は、電磁石45への電流供給を開始する。コイルに発生する逆起電力のために、コイルに流れる電流は時刻t2からやや遅れて所定値に達する。その後、所望枚数の用紙Pへの印字が終了する時刻t3まで、電磁石45には電流供給回路51からほぼ所定値の電流が流れされる。電流供給回路51は、モータ9の駆動が停止し且つオン信号が生成されなくなる時刻t3に、電磁石45への電流供給を停止する。コイルに流れる電流は、コイルに発生する逆起電力のために、時刻t3からやや遅れてゼロとなる。
時刻t2から時刻t3の間において、搬送ベルト8とプラテン15との摩擦や機械的遊びなどの様々な要因による負荷変動のために、搬送ベルト8の走行速度は短い周期で変動する。本実施の形態では、ロータリエンコーダ28及び速度算出回路52を用いて常に搬送ベルト8の走行速度を検出し、速度算出回路52が算出した搬送ベルト8の走行速度が一定となるような電流を電磁石45のコイルに流す。このように、本実施の形態によると、電磁石45のコイルに流れる電流のフィードバック制御を行うことによって、搬送ベルト8による用紙Pの搬送速度を一定にすることができる。
次に、上述した実施の形態の変形例について説明する。本変形例は、電磁石の形状及び配置が異なる以外は上述した実施の形態と同じであるので、以下の説明では、主に両者の相違点について説明することとする。また、共通の部材については同じ符号を用いることとして説明を省略する。
図6は、本変形例におけるプラテン15上での電磁石65の配置を示す平面図である。図6において、4本のインクジェットヘッド1の位置を破線で示している。図6に示すように、プラテン15の上面に形成された7本の突起41によって画定された6本の溝43内には、それぞれ、4つの電磁石65が配置されている。電磁石65の高さは、突起41よりも低い。したがって、電磁石65の上面は、ステンレス薄板31の下面から離隔している。電磁石65の幅は、溝43の幅よりもやや小さい。
図6から明らかなように、各溝43内に配置された4つの電磁石65は、インクジェットヘッド1と対向する領域内に収まる長さを有しており、インクジェットヘッド1と対向しない領域にはみ出していない。そのため、本変形例では、電磁石65によって生じる磁気的な引力によって搬送ベルト8が受ける抵抗を少なくすることができる。そのため、モータ9の負荷が減少して消費電力を削減することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施の形態に施すことが可能である。例えば、上述した実施の形態では、外周面に粘着性を有する搬送ベルト8を用いたが、エア吸引方式、帯電方式によって用紙Pを搬送ベルトの外周面に吸着させてもよい。
上述した実施の形態では搬送ベルト8の全域に磁性体としてステンレス薄板31を設けているが、磁性体を搬送ベルト8の一部にだけ設けるようにしてもよい。磁性体はステンレス薄板のような板状のものである必要はない。また、上述した実施の形態では磁性体が搬送ベルトに、磁石がプラテンにそれぞれ設けられているが、磁性体がプラテンに、磁石が搬送ベルトに設けられていてもよい。また、電磁石の代わりに永久磁石を用いてもよい。さらに、磁石の形状や位置なども適宜変更してよい。
なお、搬送ベルトの伸びを抑えるという観点からは、上述した実施の形態のように磁性体として伸びのないステンレス薄板を搬送ベルトの全周に亘って設けることが効果的であるが、磁性体として伸びのある部材を用いた場合、及び、磁性体が搬送ベルトの全周に亘って設けられていない場合であっても、搬送ベルトの伸びを抑える効果がある。
搬送ベルト8の伸びが問題にならない条件下において搬送ベルトの走行速度を測定するには、上述した実施の形態に代えて、ベルトローラのシャフトにロータリエンコーダを取り付け、そこからベルトローラの回転数に基づいて搬送ベルトの走行速度を検出してもよい。
また、制御部20による電磁石のコイルに流れる電流の制御は上述したものに限られない。例えば搬送ベルトの加速中においても電磁石に電流を流すようにしてもよい。
上述した実施の形態は、本発明の搬送装置を画像記録装置の一種であるインクジェットプリンタに適用した例であるが、本発明の搬送装置はレーザプリンタやサーマルプリンタなどインクジェットプリンタ以外の画像記録装置や記録媒体を搬送する用途に広く適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る画像記録装置であるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。 図1に示すインクジェットプリンタに含まれるベルト搬送機構の平面図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 図3に描かれた電磁石の駆動回路を示す模式的な回路図である。 搬送ベルト8の走行速度及び電磁石に流れる電流の経時変化を示すグラフである。 一変形例におけるプラテン上での電磁石の配置を示す平面図である。
1 インクジェットヘッド
2 ヘッド本体
2a 吐出面
6、7 ベルトローラ
6a、7a 回転軸
8 搬送ベルト
9 モータ
11 給紙装置
11e 位置決めプレート
12 排紙トレイ
13 ベルト搬送機構
15 プラテン
17 拍車ローラ
20 制御部
28 ロータリエンコーダ
31 ステンレス薄板
32 粘着層
41 突起
43 溝
45 電磁石
101 インクジェットプリンタ

Claims (5)

  1. 吐出口から液滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、
    互いに平行な回転軸を有する第1及び第2ローラと、
    前記第1及び第2ローラに架け渡されており、外周面上に支持された前記記録媒体を前記記録ヘッドに対向させつつ前記第1ローラから前記第2ローラに向かう搬送方向に搬送する無端の搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトの前記記録媒体を搬送する箇所における内周面と対向していると共に、前記搬送ベルトとの対向面から突出するように形成されており前記搬送ベルトと接触する突起が設けられたプラテンとを備えており、
    前記搬送ベルト及び前記プラテンの互いに対向する2つの対向面のうちのいずれか一方の対向面の少なくとも一部が、磁性体で構成されており、
    前記2つの対向面のうちの前記磁性体で覆われていない他方の対向面上であって前記突起によって前記2つの対向面の間に形成された間隙に対応する位置には、電磁石が固定されており、
    前記電磁石に流れる電流を制御する制御手段と、
    前記搬送ベルトの走行速度を検出する走行速度検出手段とをさらに備えており、
    前記制御手段が、前記記録ヘッドによって前記記録媒体に画像が記録される期間中において、前記走行速度検出手段によって検出される走行速度が一定となるような電流を前記電磁石に供給することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記突起が前記搬送方向に長尺であることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記磁性体が前記搬送ベルトに設けられており、
    前記磁石が前記プラテンに設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像記録装置。
  4. 前記制御手段が、前記搬送ベルトの加速中には前記電磁石に電流を流さないようにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  5. 前記磁石が、前記他方の対向面における前記記録ヘッドと対向しない領域に設けられていないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像記録装置。
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