JP4442544B2 - 信号処理装置、記録媒体駆動装置及び信号処理方法 - Google Patents

信号処理装置、記録媒体駆動装置及び信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体に信号を記録する時、またはその記録された信号を再生する時に用いられる、例えばDPP(Differential Push-Pull)方式のトラッキングサーボ制御において、いわゆるk値の自動調整を行う信号処理装置、この信号処理装置を搭載した記録媒体駆動装置及びその信号処理方法に関する。
従来から、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクを駆動する光ディスク駆動装置では、装置が精度良く安定的に動作するように、トラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号等の各種信号のオフセット調整や振幅調整等が自動で行われている。これらの調整は、光ディスク駆動装置の起動時、あるいは光ディスクが交換されるたびに毎回行われている。
このような調整において、特に時間のかかる調整項目として、k値調整がある。k値調整とは、例えばディスク駆動装置のトラッキングサーボ方式にDPP(Differential Push-Pull)法を採用する場合に行われる調整である。具体的には、DPP法においては、光ディスクからの3ビームの戻り光量が、1つのメインディテクタ及び2つのサイドディテクタで検出され、MPP(Main Push-Pull)信号及びSPP(Side Push-Pull)信号が生成される。この場合、DPP=MPP−k・SPPという演算処理から、DPPがトラッキングエラー信号として求められる。ここで、トラッキングサーボがかかっていない初期の状態では、DPP信号には、光ディスクの偏心が原因で発生するDC成分(マクロ時間的には低周波数成分)(例えば、特許文献1参照。)、あるいは、光ピックアップの光学系部品の組み立て誤差等が原因で発生するDC成分が含まれる。このようなDC成分が発生しても、k値が適切に調整されることで、つまりSPP信号のゲインが適切に調整されることで、DC成分は除去される。これがk値調整である。
このようなk値調整の方法として、対物レンズのシフト量(レンズ位置信号)BPが、SPPのゲインアンプにフィードバックされ、そのレンズ位置信号BPである交流的な変動成分が最小となるように、あるいは除去されるようにゲインが制御される、という技術がある(例えば、特許文献2参照。)。この場合、レンズ位置信号BPは、BP=MPP+k・SPPで表される。
特開平7−93764号公報(段落[0019]、図9) 特開2000−331356号公報(段落[0061]、図1〜3、12)
しかしながら、上記特許文献2に記載された方法では、もともとMPP信号及びSPP信号に含まれる各DC成分値が同じであることが条件とされている。したがって、当該各成分値が異なる場合には、SPPのゲイン制御だけでは、レンズ位置信号BPを最小とすることができない場合もある。
一方、従来において、対物レンズを積極的にディスクの径方向で揺動させて、最適なk値が見つかるまで、その時のDPP信号のDC成分の差(揺動時に対物レンズが左右に振れた時の、当該左右でのDC成分の差)を測定し続けるというk値の調整方法がある。しかし、この方法では、最適なkが見つかるまでのkの検索数が増えるのに比例して、対物レンズを揺動させるという機械的動作が増えてしまう。したがって、この場合、k値調整に時間がかかるという問題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、対物レンズの機械的な動作回数を減らし、かつ、適切にk値調整することができる信号処理装置、この信号処理装置を搭載した記録媒体駆動装置及びその信号処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る信号処理装置は、対物レンズを有し、メインビーム、第1及び第2のサイドビームを生成し前記生成した各ビームを前記対物レンズを介して記録媒体上に照射するビーム照射手段と、前記各ビームが照射されたときの前記記録媒体からの各反射ビームをそれぞれ受光することで、前記メインビームを前記記録媒体上へトラッキングさせるためのメインプッシュプル信号及びサイドプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、前記トラッキングのために前記対物レンズを移動させる移動機構とを備える記録媒体駆動装置の信号処理装置であって、前記サイドプッシュプル信号に含まれる第1のDC成分が除去されるまで、前記移動機構により前記対物レンズを移動させ、前記第1のDC成分が除去されたときの、前記メインプッシュプル信号に含まれる第2のDC成分の値を測定する測定手段と、前記測定された第2のDC成分値に基づき、前記サイドプッシュプル信号のゲインを制御するゲイン制御手段とを具備する。
本発明では、サイドプッシュプル信号に含まれる第1のDC成分が除去されたときの対物レンズの位置(以下、不変点という。)においては、サイドプッシュプル信号のゲイン、すなわちk値が変えられても、第1のDC成分値は変わらずゼロである。したがって、例えばその後に対物レンズを移動させた場合に、不変点におけるメインプッシュプル信号に含まれる第2のDC成分値と等しくなるようにゲイン制御されればよい。これにより、対物レンズの移動量を少なくすることができ、すなわち、機械的な動作が少なくなり、短時間で、しかも適切なk値調整が可能となる。
「移動機構」は、例えば、対物レンズを移動させるための、スレッド機構やアクチュエータ等を含む概念である。「記録媒体」とは、光ディスクや光磁気ディスクを含む意味である。
この信号処理装置で用いられる光の波長は何でもよく、赤色、緑色、あるいは青色等のレーザが用いられる。あるいは可視光以外の光であってもよい。
具体的には、前記ゲイン制御手段は、前記第1のDC成分が除去されたときの前記対物レンズの第1の位置から、前記移動機構により前記対物レンズを前記第1の位置とは異なる第2の位置まで移動させ、前記対物レンズが前記第2の位置にあるときの前記第1のDC成分値と前記第2のDC成分値との差が、前記第2のDC成分値にほぼ等しくなるように前記ゲインを制御する。
本発明において、信号処理装置は、前記メインプッシュプル信号と、前記ゲインが加えられた前記サイドプッシュプル信号との差によりディファレンシャルプッシュプル信号を生成するディファレンシャルプッシュプル信号生成手段と、トラッキングエラー信号を生成するために、前記生成されたディファレンシャルプッシュプル信号から前記第2のDC成分値をオフセットするオフセット手段とをさらに具備する。これにより、第1及び第2のDC成分値が除去された適切なトラッキングエラー信号が生成される。
本発明に係る記録媒体駆動装置は、対物レンズを有し、メインビーム、第1及び第2のサイドビームを生成し前記生成した各ビームを前記対物レンズを介して記録媒体上に照射するビーム照射手段と、前記各ビームが照射されたときの前記記録媒体からの各反射ビームをそれぞれ受光することで、前記メインビームを前記記録媒体上へトラッキングさせるためのメインプッシュプル信号及びサイドプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、前記トラッキングのために前記対物レンズを移動させる移動機構と、前記サイドプッシュプル信号に含まれる第1のDC成分が除去されるまで、前記移動機構により前記対物レンズを移動させ、前記第1のDC成分が除去されたときの、前記メインプッシュプル信号に含まれる第2のDC成分の値を測定する測定手段と、前記測定された第2のDC成分値に基づき、前記サイドプッシュプル信号のゲインを制御するゲイン制御手段とを具備する。
本発明に係る信号処理方法は、メインビーム、第1及び第2のサイドビームを生成し、
前記生成した各ビームを対物レンズを介して記録媒体上に照射し、前記各ビームが照射されたときの前記記録媒体からの各反射ビームをそれぞれ受光することで、前記メインビームを前記記録媒体上へトラッキングさせるためのメインプッシュプル信号及びサイドプッシュプル信号を生成し、前記サイドプッシュプル信号に含まれる第1のDC成分が除去されるまで、前記対物レンズを移動させ、前記第1のDC成分が除去されたときの、前記メインプッシュプル信号に含まれる第2のDC成分の値を測定し、前記測定された第2のDC成分値に基づき、前記サイドプッシュプル信号のゲインを制御する。
以上のように、本発明によれば、対物レンズの機械的な動作回数を減らすことでk値調整にかかる時間を短縮することができ、高精度なk値調整が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る光ディスク駆動装置の構成を示すブロック図である。
光ディスク駆動装置100は、スピンドルモータ8、光ピックアップ6、プリアンプ9、3軸アクチュエータ7、サーボ制御部17を備えている。
スピンドルモータ8は、DVD±R/RW、CD−R/RW、ブルーレイディスクのような光ディスク2を回転駆動する。光ピックアップ6は、後述するようにレーザ光源5、このレーザ光源5から出射されたレーザ光をディスク2に集光させる対物レンズ3、ディスク2からの反射戻り光を検出するフォトディテクタ4等を有する。プリアンプ9は、光ピックアップ6のフォトディテクタ4から出力される信号に基づいてRF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等を出力する。3軸アクチュエータ7は、光ピックアップ6の特に対物レンズ3の部分を、トラッキング方向、フォーカシング方向及びチルト方向に移動させる。サーボ制御部17は、その3軸アクチュエータ7やスピンドルモータ8に、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号及びRF信号に基づいて各種のサーボ信号を出力する。
また、光ディスク駆動装置100は、光ピックアップ6をディスク2の半径方向に移動させるための図示しないスレッドモータを備えている。サーボ制御部17はそのスレッドモータにもサーボ信号を出力する。
光ディスク駆動装置100は、システムコントローラ15、レーザ制御部16、同期検出&A/D変換器10、信号変復調器&ECC(Error Correction Code)部11、バッファメモリ12、映像音声処理部13、D/A変換器14、インターフェース18を備えている。
システムコントローラ15は、各種の信号を入出力して光ディスク駆動装置100全体を統括的に制御する。レーザ制御部16は、信号変復調器&ECC部11からの変調信号42を受けて、ディスク2に信号を書き込むためにレーザ光源5のレーザパワーを変調したり、また、RF信号に基づきレーザパワーを制御する。同期検出&A/D変換器10は、さらに光ディスク2に所定間隔で記録された同期信号を基にクロックを生成して、アナログ信号をデジタル信号に変換する。信号変復調器&ECC部11は、信号の変調、復調及びECCの付加、ECCに基づくエラー訂正処理を行う。バッファメモリ12は、信号変復調器&ECC部11で処理されるときのデータを一時的に記憶する。映像音声処理部13は必要な映像処理や音声処理を行い、D/A変換器14を介して映像及び音声をアナログ出力する。インターフェース18は、図示しない外部コンピュータや映像音声源等を接続するためのインターフェースである。
図2は、光ピックアップ6の光学系の一例を示す図である。
光ピックアップ6は、上記レーザ光源5、回折格子21、ビームスプリッタ22、フロントモニタダイオード24、コリメータレンズ26、対物レンズ3、凹レンズ23、フォトディテクタ4を有する。レーザ光源5としては、例えば固体レーザ、特にレーザダイオードLDが用いられるが、これに限られない。この光ピックアップ6の例では、レーザ光源5、回折格子21、ビームスプリッタ22、コリメータレンズ26及び対物レンズ3等によりビーム照射手段が構成される。
レーザ光源5から出射されたレーザビームは、回折格子21により、例えば1つの0次光と、2つの1次光に分割される。これらビームの一部はビームスプリッタ22で反射され、コリメータレンズ26で平行光にされ、対物レンズ3により光ディスク2に集められる。一方、回折格子21を出射した3ビームのうち0次光の一部が、ビームスプリッタ22を透過し、フロントモニタダイオード24で受光される。フロントモニタダイオード24は、レーザ光源5のレーザパワーを制御するために、受光したビームの光量を電気信号に変換して、これをレーザ制御部16(図1参照)に出力する。
一方、光ディスク2で反射した各ビームは、対物レンズ3、コリメータレンズ26、ビームスプリッタ24を透過し、凹レンズ23によりフォトディテクタ4に集光される。フォトディテクタ4は、受光したビーム光量に応じた電気信号を出力する。
図3は、上記フォトディテクタ4を含む、ディファレンシャルプッシュプル(DPP)信号を生成するため回路構成を示すブロック図である。フォトディテクタ4は、1つのメインフォトディテクタMPD、2つのサブフォトディテクタSPD1、SPD2で構成される。MPDは、上記0次光を受ける4つに分割された受光素子を有する。SPD1は一方の1次光を受ける、2つに分割された受光素子を有し、SPD2も同様に他方の1次光を受ける、2つに分割された受光素子を有する。このようなフォトディテクタ4の構成は、従来からある一般的なものである。
各演算素子により、MPDの出力から、下記式(1)のオフセット前のメインプッシュプル(MPP)信号(以下、MPP0という。)が生成される。また、SPD1及びSPD2からの出力から、下記式(2)のオフセット前のサブプッシュプル(SPP)信号(以下、SPP0という。)が生成される。
MPP0=(A+D)−(B+C)・・・(1)
SPP0=(E+F)−(H+G)・・・(2)
MPP0は、オフセット演算子25により電気的なオフセット調整がなされる。SPD0も同様に、オフセット演算子27により電気的なオフセット調整がなされる。これは、レーザ光源5が点灯していない状態において、回路基板上のICや各種素子による電気信号の誤差分を考慮したものである。このような誤差も、MPP0やSPP0のDC成分に含まれる場合が多い。この誤差をなくすために、MPP0からオフセットされてメインプッシュプル(MPP)信号が生成され、SPP0からオフセットされてサブプッシュプル(SPP)信号が生成される。
MPDで検出されるメインビームは、データ記録用または再生用のRF信号を生成するためにも用いられる。
第1のDC成分抽出回路29は、対物レンズ3が初期位置(基準位置)にあるときのSPP信号からDC成分を抽出する。初期位置(基準位置)とは、例えば、光ディスク2が光ディスク駆動装置100に装填され、トラッキングサーボが行われる直前に上記電気的なオフセットの調整がなされた後の、光ディスク2上における対物レンズ3の位置をいう。第2のDC成分抽出回路30は、MPP信号からDC成分を抽出し、このDC成分値はサーボ制御部17に出力される。第1のDC成分抽出回路29や第2のDC成分抽出回路30は、例えばローパスフィルタ、あるいはバンドパスフィルタ等で構成される。これらのDC成分は、光ディスク2の偏心、あるいは、光ピックアップ6の製造時における、光学系部品の組み立て誤差等が原因と考えられる。各部品の組み立て誤差には、例えば、フォトディテクタ4と対物レンズ3との相対的な位置ずれ、あるいは、MPDとSPD1等との組み立て誤差がある。これらのような誤差が残ったままであると、例えば、MPDの中央で適切に受光されているのにもかかわらず、SPD1やSPD2の中央で受光されない等の事態が発生し、これによりDCが発生する。
ゲイン28は、システムコントローラ15からの指示に従い、SPP信号に所定のゲインkを加え、k倍されたSPP信号を出力する。これにより、下記式(3)で表されるディファレンシャルプッシュプル(DPP)信号(以下、DPPという。)が生成される。さらに、最終的に残ったDCオフセットが考慮され、下記式(4)で表されるトラッキングエラー(TE)信号が生成される。DC成分のオフセットについては後述する。
DPP=MPP−kSPP・・・(3)
TE=DPP−DCoffset・・・(4)
次に、以上のように構成された光ディスク駆動装置100におけるk値調整の動作を中心に説明する。図4は、その動作を示すフローチャートである。
まず、光ディスク駆動装置100に光ディスク2が装填されると、上述したように、MPP0及びSPP0の電気的なオフセット調整がなされる(ステップ401)。オフセット調整の後、レーザ光源5に電源が投入され、レーザ照射が開始される(ステップ402)。
ステップ402の時点では、未だトラッキングサーボ等が行われず、ここからk値調整が行われ、適切なTE信号が生成された後にトラッキングサーボが開始されることになる。
ステップ401が終了してもまだなおMPPやSPPにDC成分aが残る場合、前述したようにMPDとSPDとの位置調整の誤差(組み立て誤差等)や、光ディスク2の偏心等に原因があると考えられる。図5は、k値調整動作中の、対物レンズ3のシフト量と、ステップ401後にもまだ残っているDC成分値aとの関係を示すグラフである。対物レンズ3のシフト量は、基準位置(初期位置)をゼロとしたときの対物レンズ3のトラッキング方向での移動量であり、図5でのその移動量の単位は例えば[μm]である。
なお、図5では、MPP信号及びSPP信号のDC成分のみが縦軸に表されているが、実際に生成されるMPP信号やSPP信号は、図6に示すようになる。また、図5は、たまたま、MPP信号及びSPP信号の各DC成分は、対物レンズ3のシフト量が増えるにしたがって増えていくような状態になっている。しかし、対物レンズ3のシフト量が増えるにしたがって、各DC成分が減っていくような状態ももちろん考えられる。
ステップ402の初期状態から(対物レンズ3が基準位置にある状態から)SPP信号(例えばSPP(k=k1))に含まれるDC成分値aが除去されるまで、対物レンズ3を移動させる(ステップ403)。具体的には、第1のDC成分抽出回路29により抽出されたSPP信号のDC成分値に基づき、サーボ制御部17が、そのSPP信号のDC成分値がゼロとなるように対物レンズ3を、図5中、矢印(1)の方向(負の方向)へシフトさせる。SPP信号のDC成分値がゼロの点(不変点)Aでは、k値、すなわちSPP信号の傾きがどんな値であっても、SPP信号のDC成分はゼロとなる。
なお、対物レンズ3を、光ディスク2の外側か内側かどちらの方向にシフトさせるかは、予め設定で決められていればよい。その場合、SPP信号のDC成分が増える方向(図5中、正方向へのシフト)に対物レンズ3がシフトし始めたならば、サーボ制御部17は、すぐにシフト方向を反転させ矢印(1)の方向にシフトさせるように制御する。
次に、第2のDC成分抽出回路30により、この不変点AでのMPP信号のDC成分値bが測定される(ステップ404)。DC成分値bが測定されると、サーボ制御部17は、対物レンズ3を逆方向(矢印(2)の方向)に対物レンズをシフトさせる(ステップ405)。そしてシステムコントローラ15は、不変点Aからある所定量だけ対物レンズ3がシフトした点BにおけるSPP信号のDC成分値と、MPP信号のDC成分値との差cが、不変点AにおけるMPP信号のDC成分値と実質的に同じになるように、ゲイン28を制御する。つまり、MPP信号及びDPP信号のそれぞれの傾きが実質的に同じになるようにゲイン制御される。
具体的なソフトウェアの処理としては、ステップ405の後、システムコントローラ15は、第2のDC成分抽出回路30により、点BにおけるMPP信号のDC成分値を測定し(ステップ406)、k値をセットする(ステップ407)。システムコントローラ15は、セットしたk値で、MPP−kSPP(=DPP)を計算し、不変点AでのMPPのDC成分値と比較する。システムコントローラ15は、最適なkになるまで、すなわちMPP信号及びDPP信号のそれぞれの傾きが実質的に同じになるまでkを更新していく(ステップ409)。
なお、「ある所定量」とは、任意に設定可能である。しかし、点BにおけるDCの差cがDC成分値bと違いができるだけ大きくなるように、かつ、不変点Aから点Bまでの対物レンズ3の移動時間をできるだけ少なくできるように、その所定量が選択されることが望ましい。この目的を達成するために、対物レンズ3は、基準位置0を越えた位置に点Bを置くことが望ましい。しかしながら、必ずしも基準位置0を越えなければならないというわけではない。
以上のように生成されたDPP信号は、対物レンズ3がどこへシフトしても、MPPとSPPとのDC成分の差が、ほぼ同じb(=c)となる。したがって、このDC成分の差bを除去するために、上記式(4)によりTE信号が算出される。
以上のように、本実施の形態では、MPP信号とSPP信号の傾きを揃えるために、まず、SPP信号のDC成分がゼロとなるレンズシフト量の不変点Aが求められる。その後、不変点Aとは別の点BにおいてMPP及びSPPの各DC成分が同じになるようにゲイン制御されることにより、k値調整がなされる。このような動作により、対物レンズ3の移動量を極力少なくすることができ、すなわち、機械的な動作が少なくなり、短時間でk値が調整される。
図7は、最適なk値が見つかるまで対物レンズを揺動させる従来の方式を説明するためのグラフであり、時間経過とDPP信号の電圧との関係を示すグラフである。この従来の方法では、例えば対物レンズがトラックに対して右方向にシフトし(実線で示す)、その反対側の左方向に対物レンズがシフトし(破線で示す)、これがk値(k=k1、k2、・・・、kn)ごとに繰り返されている。k=knでDPP信号のDC成分がなくなっているのが分かる。このような従来の方法では、最適なk値が見つかるまでのkの検索数が増えるのに比例して、対物レンズを揺動させるという機械的動作が増えてしまい、k値調整に時間がかかるという問題があった。本発明に係る上記の実施形態では、そういった問題を解決することができる。
さらに特許文献2では、もともとMPP信号及びSPP信号に含まれる各DC成分値が同じであることがk値調整の前提条件とされているが、本実施の形態では、当該各DC成分値が異なっていても適切なk値調整が可能となる。
本発明の一実施の形態に係る光ディスク駆動装置の構成を示すブロック図である。 光ピックアップの光学系の一例を示す図である。 プッシュプル信号を生成するため回路構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係るk値調整の動作を示すフローチャートである。 k値調整動作中の、対物レンズのシフト量とDC成分との関係を示すグラフである。 図5に示すDC成分をそれぞれ含むMPP信号及びSPP信号を示すグラフである。 最適なk値が見つかるまで対物レンズを揺動させる従来の方式を説明するためのグラフであり、時間経過とDPP信号の電圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
A…不変点(第1の位置)
a…DC成分値(第1のDC成分値)
b…DC成分値(第2のDC成分値)
B…点(不変点とは異なる第2の位置)
2…光ディスク
3…対物レンズ
4…フォトディテクタ
5…レーザ光源
6…光ピックアップ
7…3軸アクチュエータ
15…システムコントローラ
17…サーボ制御部
29…第1のDC成分抽出回路
30…第2のDC成分抽出回路
100…光ディスク駆動装置

Claims (5)

  1. 対物レンズを有し、メインビーム、第1及び第2のサイドビームを生成し前記生成した各ビームを前記対物レンズを介して記録媒体上に照射するビーム照射手段と、前記各ビームが照射されたときの前記記録媒体からの各反射ビームをそれぞれ受光することで、前記メインビームを前記記録媒体上へトラッキングさせるためのメインプッシュプル信号及びサイドプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、前記トラッキングのために前記対物レンズを移動させる移動機構とを備える記録媒体駆動装置の信号処理装置であって、
    前記サイドプッシュプル信号に含まれる第1のDC成分が除去されるまで、前記移動機構により前記対物レンズを移動させ、前記第1のDC成分が除去されたときの、前記メインプッシュプル信号に含まれる第2のDC成分の値を測定する測定手段と、
    前記測定された第2のDC成分値に基づき、前記サイドプッシュプル信号のゲインを制御するゲイン制御手段と
    を具備することを特徴とする信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の信号処理装置であって、
    前記ゲイン制御手段は、前記第1のDC成分が除去されたときの前記対物レンズの第1の位置から、前記移動機構により前記対物レンズを前記第1の位置とは異なる第2の位置まで移動させ、前記対物レンズが前記第2の位置にあるときの前記第1のDC成分値と前記第2のDC成分値との差が、前記第2のDC成分値にほぼ等しくなるように前記ゲインを制御することを特徴とする信号処理装置。
  3. 請求項1に記載の信号処理装置であって、
    前記メインプッシュプル信号と、前記ゲインが加えられた前記サイドプッシュプル信号との差によりディファレンシャルプッシュプル信号を生成するディファレンシャルプッシュプル信号生成手段と、
    トラッキングエラー信号を生成するために、前記生成されたディファレンシャルプッシュプル信号から前記第2のDC成分値をオフセットするオフセット手段と
    をさらに具備することを特徴とする信号処理装置。
  4. 対物レンズを有し、メインビーム、第1及び第2のサイドビームを生成し前記生成した各ビームを前記対物レンズを介して記録媒体上に照射するビーム照射手段と、
    前記各ビームが照射されたときの前記記録媒体からの各反射ビームをそれぞれ受光することで、前記メインビームを前記記録媒体上へトラッキングさせるためのメインプッシュプル信号及びサイドプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、
    前記トラッキングのために前記対物レンズを移動させる移動機構と、
    前記サイドプッシュプル信号に含まれる第1のDC成分が除去されるまで、前記移動機構により前記対物レンズを移動させ、前記第1のDC成分が除去されたときの、前記メインプッシュプル信号に含まれる第2のDC成分の値を測定する測定手段と、
    前記測定された第2のDC成分値に基づき、前記サイドプッシュプル信号のゲインを制御するゲイン制御手段と
    を具備することを特徴とする記録媒体駆動装置。
  5. メインビーム、第1及び第2のサイドビームを生成し、
    前記生成した各ビームを対物レンズを介して記録媒体上に照射し、
    前記各ビームが照射されたときの前記記録媒体からの各反射ビームをそれぞれ受光することで、前記メインビームを前記記録媒体上へトラッキングさせるためのメインプッシュプル信号及びサイドプッシュプル信号を生成し、
    前記サイドプッシュプル信号に含まれる第1のDC成分が除去されるまで、前記対物レンズを移動させ、
    前記第1のDC成分が除去されたときの、前記メインプッシュプル信号に含まれる第2のDC成分の値を測定し、
    前記測定された第2のDC成分値に基づき、前記サイドプッシュプル信号のゲインを制御することを特徴とする信号処理方法。
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