JP4441493B2 - サーボモータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サーボモータをPWM制御するサーボモータ制御装置に関する。
PWM制御方式で駆動制御されるサーボモータは、インバータのスイッチング素子をPWM信号によってオン/オフ制御して、直流電源から供給された直流電圧をサーボモータの各相に印加しモータを駆動制御するものである。
IGBT等のスイッチング素子は、オン、オフのスイッチング切り替え動作に伴って発熱する。又、該スイッチング素子に流れる電流の大きさが大きいほどスイッチング素子は発熱する。この発熱による温度上昇の増大はスイッチング素子の寿命に影響を与える。
そこで、モータの回転速度が低いときには応答性を低下させても不都合がないこと、及びインバータ出力電流が高くなるほどスイッチング素子の温度上昇が大きくなりスイッチング素子の寿命に大きく影響することから、モータの回転速度(インバータの出力周波数)が低く、かつ、出力電流が高いときには、PWM制御のPWM周期を長くすることによって、スイッチング周波数を下げて温度上昇を小さくして、スイッチング素子の寿命を長くするようにした発明が知られている。さらに、PWM周期を切り替えることによって、モータや駆動機械にトルクショックを与えることから、PWM周期(PWM制御の搬送周波数)を徐々に変更するようにしてトルクショックも軽減させるようにした発明が知られている(特許文献1参照)。
又、PWM周期を変更するものとして、特許文献2に記載された発明も知られている。この特許文献2に記載された発明は、インバータスイッチング素子によって直流電圧の両端子が短絡されることを防止するために、不感帯を設けていてスイッチング制御を行うことから、PWM周期が短くなるとこの不感帯の割合が増大し、モータに電圧が印加されない時間が増大し、トルク低下を招く。逆に、PWM周期が長くなると制御精度(動作精度、加工精度等)が低下する。そこで、制御精度が要求されるときには、PWM周期を短くし、サーボ制御ゲイン(位置、速度、電流のループゲイン)を高くして制御し、制御精度よりもトルクが要求されるときは、PWM周期を長くし、サーボ制御ゲインを低くすることによって、スイッチング損失による温度上昇を抑制するようにしたものである。
又、PWM周期と電流ループゲインの切り替え条件について、以下のようにした発明も知られている。スイッチング素子に流れる電流とスイッチング素子の温度上昇との関係をモデル化して、スイッチング素子の現在温度を推定し、その推定温度の値に応じて、PWM周期と電流ループゲインを変更する。この発明では、スイッチング素子の温度上昇曲線を近似した熱モデル回路の出力に応じて、PWM周期を変更するので、モータ負荷が増大した場合にPWM周期を下げることにより、スイッチング素子の発熱量を低下させ、温度上昇速度を抑えることが可能である(特許文献3参照)。
又、長いPWM周期から短いPWM周期に切り替える際には、PWM周期を切り替える前にゲインを高ゲインから低ゲインに切り替え、短いPWM周期から長いPWM周期に切り替える際には、PWM周期を切り替えた後にゲインを低ゲインから高ゲインに切り替えることにより、PWM周期切り替えにともない電流ループが不安定になることを防止する発明も知られている(特許文献4参照)。
特開2001−275393号公報 特許3442340号公報 特許2886322号公報 特開2006−14406号公報
サーボモータで駆動される機械や装置においては、該機械や装置の連続運転中、制御精度を要求される制御区間や、制御精度よりも大きなトルク(圧力や力)を優先する制御区間が混在する場合がある。例えば、射出成形機において、樹脂を射出する射出機構の動作は、射出、保圧、計量の動作を繰り返すものであるが、この射出機構の駆動にサーボモータを用いた場合、金型内に樹脂を射出する射出時には、射出スクリュの位置や速度を精度高く制御する必要がある。一方、射出により樹脂が金型内に充填された後の保圧工程時には、大きな保圧圧力を制御する必要がある。保圧終了後の、射出スクリュを回転させながらスクリュを後退させる計量工程では、制御精度を上げる必要がある。保圧工程では、サーボモータの回転速度は小さいが、大きなトルクを必要とすることから、サーボモータに流れる電流は多くなり、インバータのスイッチング素子に流れる電流が多くなりスイッチング素子の発熱は増大する。そこで、この保圧工程時には、スイッチング頻度を少なくし、スイッチング素子の温度上昇を抑制するようにした方が望ましい。
又、射出成形機の型締め機構をサーボモータで駆動す場合においても、型閉じ時や型開き時には、大きなトルクは必要とせず、位置や速度の制御精度の方が優先されるが、型締め力を発生させているときの型締め時には、大きな型締めトルクを必要とする。同様に、エジェクタ機構を駆動するサーボモータにおいても、金型内の成形品を突き出すときには、大きなトルクを必要とし、他の区間では、位置、速度等の高い制御精度が要求される。
さらに、プレス機を駆動するサーボモータも同様で、被加工物をプレスしているときは、大きなトルクを必要とし回転速度は遅い。また、他の区間では、位置、速度等の高い制御精度が要求される。
このように、サーボモータの制御において、制御精度もトルクも要求される場合、特許文献1に記載された発明のように、必要に応じてPWM周期を変えて、インバータのスイッチング素子の発熱を抑制しながら、制御精度も必要とするトルクも得るようにすることが望ましい。
一方、近年、サーボモータの位置、速度、電流を制御するサーボ制御は、ソフトウェアとプロセッサによって行われるものが多くなっている。このソフトウェアでサーボ制御を行う場合、所定の周期毎に各相の電流指令をサーボアンブに出力し、サーボアンプ内のスイッチング制御回路は、電流指令に応じたPWM指令信号を生成し、インバータのスイッチング素子のオン/オフを制御する。このとき、電流指令の電圧と比較し、PWM指令信号を生成する三角波(又は鋸波)は、この、電流指令が出力されるサーボ制御周期に同期するものとし、サーボ制御周期の整数倍の周期とされている。
そのため、特許文献1に記載されているように、PWM周期を変更するとき、該PWM周期を徐々に変化させたり、連続的に変化させることができず、トルクショックを抑制することが難しいという問題がある。
そこで、本発明は、この問題を解決するために、所定周期毎にPWM指令信号を発生させるための電流指令を出力するサーボモータ制御装置において、制御精度を保持すると共に、インバータのスイッチング素子の寿命を延ばすようにPWM周期を変更でき、かつ、トルクショックを抑制するサーボモータ制御装置を提供することにある。
本願各発明は、サーボ制御部とサーボアンプとを備え、サーボ制御部からサーボアンプに対して、所定の制御周期毎に少なくとも電流指令を出力し、サーボアンプは、電流指令に基づいて前記制御周期と同期したPWM周期毎にPWM信号を生成し、該PWM信号でインバータのスイッチング素子をオン/オフ制御してサーボモータを駆動するサーボモータ制御装置において、請求項1に係る発明は、サーボアンプにおけるインバータの現在のスイッチング素子温度と素子温度基準値とを比較し、現在の素子温度が素子温度基準値を越えているときに第1の判定信号を出力する素子温度判定手段と、サーボモータの回転速度検出値と回転速度基準値とを比較し、回転速度検出値が回転速度基準値を下回っているときに第2の判定信号を出力する回転速度判定手段と、第1の判定信号と第2の判定信号の両方が出力されたときに切替信号を出力する切替条件判別手段と、切替信号が出力されていない状態から切替信号が出力されている状態に変化したときは、サーボ制御ゲインを第1のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインより低い第2のサーボ制御ゲインに所定の時定数で変化させた後、PWM信号を生成するPWM周期を第1のPWM周期から第1のPWM周期より長い第2のPWM周期に変化させ、切替信号が出力されている状態から切替信号が出力されていない状態に変化したときは、PWM周期を第2のPWM周期から第1のPWM周期に変化させた後、サーボ制御ゲインを第2のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインに変化させる制御手段とを備えることによって、制御精度を確保し、スイッチング素子の寿命の延長を図り、かつ、PWM周期を変更したときのトルクショックを軽くするようにした。
さらに、請求項2に係る発明は、前記切替条件判別手段に、前記切替信号が所定時間だけ継続したかを判別する判別手段を備えるものとし、該判別手段で切替信号が所定時間継続したことが判別されたとき前記制御装置に切替信号を出力するようにした。
又、請求項3に係る発明は、請求項1、請求項2に係る発明において、サーボモータの駆動電流が電流基準値を越えているときに第3の判定信号を出力する電流判定手段を設け、前記切替条件判別手段は、前記第1、第2の判定信号及び第3の判定信号が出力されたときに切替信号を出力するようにした。さらに、請求項4に係る発明は、前記電流判定手段の電流基準値は、スイッチング素子の温度が上昇するにつれて小さく変更されるようにした。請求項5に係る発明は、前記制御手段を、サーボ制御ゲインを第2のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインに変化させるとき、所定の時定数で第2のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインに変化させるようにした制御手段とした。
又、請求項6に係る発明は、サーボアンプにおけるインバータのスイッチング素子温度とサーボモータの回転速度に応じて、PWM信号を生成するPWM周期とサーボ制御ゲインとを記憶する記憶手段と、前記インバータの現在のスイッチング素子温度とサーボモータの回転速度検出値に応じて、記憶手段からPWM周期とサーボ制御ゲインとを読出す読出手段と、現在のPWM周期と読出手段で読出したPWM周期とを比較し、現在のPWM周期よりも読出したPWM周期が長い場合は、サーボ制御ゲインを現在のサーボ制御ゲインから読出したサーボ制御ゲインに向かって所定の時定数で変化させた後、PWM周期を現在のPWM周期から読出したPWM周期に変化させ、現在のPWM周期よりも読出したPWM周期が短い場合は、PWM周期を現在のPWM周期から読出したPWM周期に変化させた後、サーボ制御ゲインを現在のサーボ制御ゲインから読出したサーボ制御ゲインに変化させる制御手段とを備えることによって、制御精度を確保し、スイッチング素子の寿命の延長を図り、かつ、PWM周期を変更したときのトルクショックを軽くするようにした。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記記憶手段に、さらに、サーボモータの駆動電流の大きさにも対応して、スイッチング素子温度とサーボモータの回転速度及びサーボモータの駆動電流に応じて、PWM周期とサーボ制御ゲインとを記憶し、前記読出手段は、現在のスイッチング素子温度とサーボモータの回転速度検出値、サーボモータの駆動電流値に応じて、前記記憶手段からPWM周期とサーボ制御ゲインとを読出すようにした。又、請求項に係る発明は、前記現在のスイッチング素子温度を、サーボモータの駆動電流の積分値から求められる推定温度とし、請求項に係る発明は、前記現在のスイッチング素子温度を、スイッチング素子に設けた温度検出器から検出される温度とした。請求項10に係る発明では、前記サーボ制御ゲイン変更時の時定数を、切り替え時のモータ電流が大きいときには時定数を長くし、モータ電流が小さいときは時定数を短くするようにした。
スイッチング素子の温度が上昇し、素子温度基準値を越え、かつ、モータの回転速度が回転速度基準値より遅くなったときには、サーボ制御ゲインを徐々に低下し、その後PWM周期を長いものに切り替えるようにしたから、サーボモータで駆動される機械や装置において、大きな出力トルクを必要とする区間を一部有する動作サイクルを繰り返し連続運転する場合、動作中、回転速度が遅く制御精度に与える影響が小さい状態で、スイッチング素子の温度上昇を抑制するようPWM周期を長くして、かつ、このPWM周期の切り替え時のトルクショックを軽くすることができるものである。
以下、本発明の一実施形態について図面と共に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の概要ブロック図である。サーボモータ制御装置1は、サーボ制御部10、サーボアンプ20及びモード変更部30を備える。従来のサーボモータ制御装置と相違する点は、モード変更部30を設けていること、及びサーボ制御部10よりPWM周期指令がサーボアンプ20に出力されている点で相違する。
サーボ制御部10は、従来と同様に、CPUとメモリ等のハードウェアを備え、メモリには、位置、速度、電流のループ制御をCPUが実施するためのソフトウェアが格納されている。数値制御装置等の上位制御装置より位置、速度指令を受け、サーボモータ2に取り付けられたパルスコーダ等の位置・速度検出器3からの位置、速度フィードバックにより位置、速度ループ制御を行うとともに、サーボアンプ20に設けられた駆動電流を検出する電流検出器から電流フィードバックにより電流ループ制御を行い、サーボアンプ20に対して電流指令の電圧を出力する。この位置、速度、電流のループ処理はソフトウェア処理によって行われる。サーボアンプ20は、この電流指令電圧を受けて、PWM制御信号を生成し、インバータのスイッチング素子をオン/オフ制御してサーボモータ2を駆動制御する。
以上までの動作は、従来のサーボモータ制御装置と差異はないが、本実施形態のサーボモータ制御装置1は、モード変更部30を備えるものであって、該モード変更部30は、電流フィードバック信号よりサーボアンプ内に設けられたインバータのスイッチング素子の温度を推定し、この推定したスイッチング素子の温度と速度フィードバック信号よりモードを選択し、サーボ制御部10にモード選択信号(切替信号)を出力する。サーボ制御部10は、このモード選択信号に基づいて、該サーボ制御部10で実行している位置、速度、電流のループ制御のサーボ制御ゲインを切り替え、かつ、PWM周期(3角波周期)指令をサーボアンプ20に出力し、PWM周期を変更可能にしている。なお、このモード変更部30の処理も、位置、速度、電流ループ処理を行うサーボ制御部10のCPUによるソフトウェア処理によって実行され、モード変更部30の処理を行うプロセッサはサーボ制御部10のCPUが兼ねている。
図2は、サーボアンプ20の構成を示すブロック図である。
サーボアンプ20は、3相交流電源から直流電源に変換するコンバータ(整流回路)21と、直流電源を再び交流電源に変換するインバータ22と、該インバータ22の各相のIGBT等のスイッチング素子Qをオン/オフ制御するスイッチング制御回路23を備えている。なお、各相のスイッチング素子QにはダイオードDが並列に接続されている。
スイッチング制御回路23は、サーボ制御部10から指令される電流指令の電圧と、内部で発生させる三角波とを比較し、インバータ22の各相のスイッチング素子Qをオン/オフ制御するPWM信号を出力してインバータ22を制御し、サーボモータ2を駆動制御する。以上までの動作は、従来のサーボアンプの動作と同じである。
本実施形態においては、スイッチング制御回路23は、サーボ制御部10よりPWM周期指令をも受信する。このPWM周期指令により、三角波の周期、即ちPWM周期を切り替え変更する点に特徴を有する。
図3は、サーボ制御部10で電流指令を出力する制御周期とPWM周期(三角波の周期)との関係及びモードを説明する説明図である。
図3中、(a)は、サーボ制御部10よりサーボアンプ20に電流指令を出力する制御周期を表し、(b)は、PWM周期を表す3角波の周期を表すもので、このPWM周期は、電流指令の周期と同期付けられ、PWM周期は電流指令の周期の整数倍とされている。この図3に示す例では、モードBでは、PWM周期は電流指令の周期の4倍、モードAでは2倍とされている例を示している。
この実施形態では、インバータ22のスイッチング素子Qの温度が所定の素子温度基準値を超え、かつ、サーボモータの速度が回転速度基準値より小さいときには、PWM周期をモードBの長い周期(電流指令の周期の4倍)を用い、又、このときは、サーボ制御部10で実行される位置、速度、電流制御のサーボ制御ゲインを低いものに切り替え、他の場合にはモードAの短い周期を用いるものとしているとともに、サーボ制御ゲインを高いものに切り替えるようにしている。
即ち、スイッチング素子Qの温度が素子温度基準値を超えたときには、該スイッチング素子Qの寿命に与える影響が大きいこと、及びモータの回転速度が回転速度基準値より小さいときには、スイッチング素子のオン/オフの切り替え間隔が拡がり、かつ、サーボ制御ゲインが小さくなって、応答性が低下しても回転速度が小さいので、制御精度(制御しようとする位置、速度、力、圧力等の精度)に与える影響が少ないことから、PWM周期を長いものにして、スイッチング素子Qの寿命を長くするようにしている。
モードを切替える場合、モードA(制御ゲイン:高、PWM周期:短)からモードB(制御ゲイン:低、PWM周期:長)に切り替えるときは、応答性がよい状態から応答性が低下する状態に切り替えることから、所定の時定数をもってサーボ制御ゲインを低くし、サーボ制御ゲインがモードBのサーボ制御ゲインに達したとき、PWM周期を長いものに切り替えるようにしている。これによって、トルクショックを軽減させている。
ソフトウェア処理によって所定周期毎に電流指令が出力され、かつ、PWM周期はこの電流指令の制御周期と同期したものであるから、周期を連続的に変化させることはできず、段階的にしか変化させることができないので、このPWM周期の切り替え時にトルクショックが大きくなる可能性がある。そのためにサーボ制御ゲインを、時定数をもって低下させて、このトルクショックを緩和させたものである。又、トルクショックの大きさは、切り替え時の駆動電流の大きさに比例して大きくなることから、切り替え時の駆動電流が大きい場合はゲイン変更の時定数を長くし、駆動電流が小さい場合は時定数を短くしてもよい。
逆に、モードBからモードAに切り替えるときは、応答性をよくする方に切り替えるものであるから、直ちにサーボ制御ゲインを高いものに、PWM周期を短いものに切り替える。なお、このときも所定の時定数でサーボ制御ゲインを低いゲインから高いゲインに変化させるようにしてもよい。このときの時定数はモードAからモードBに切り替えるときの時定数と同じ時定数でも、又は異なったものでもよい。さらに、この時定数も切り替え時の駆動電流の大きさに応じて変えるようにしてもよい。
図4は、射出成形機の射出機構を駆動するモータに本発明を適用し、該モータに本実施形態のサーボモータ制御装置を用いたときの例の説明図である。
射出成形機の射出機構においては、射出用サーボモータによって射出スクリュを前進させ、溶融した樹脂を金型内に射出し充填させ、その後、所定圧力で保持する射出・保圧工程と、該射出・保圧工程後に、射出スクリュを回転させながら、射出用サーボモータによって背圧を射出スクリュに与え、射出スクリュの回転等によって生じる溶融した樹脂の圧力によって射出スクリュを後退させ溶融樹脂を計量する計量工程があり、この射出・保圧工程と計量工程が交互に連続的に実施される。
この場合、溶融樹脂を金型内に射出し充填させる射出工程では、射出スクリュを駆動する射出用サーボモータの回転速度は速くなるが負荷は小さい。この射出工程時には、モードAで運転され、サーボ制御部のサーボ制御ゲインは高く、PWM周期は短く設定され、高い制御精度を保持するようにされる。
一方、金型内に樹脂が充填され、この充填された樹脂に対して保圧圧力を与える保圧工程時には、射出スクリュ及び射出用サーボモータの移動速度は僅かであり、射出用サーボモータに加わる負荷は保圧に要する圧力を保持することにより増大し、該サーボモータに流れる電流が大きく、インバータ22のスイッチング素子Qに流れる電流も大きくなりその発熱が増加し、温度上昇する。このように、保圧工程時には、スイッチング素子Qが温度上昇し、かつサーボモータの速度は回転速度基準値より小さくなることから、モードBに切り替えられ、サーボ制御ゲインを所定時定数で低くするように切り替え、サーボ制御ゲインの切り替え後にPWM周期を切り替え長くする。これにより、スイッチング素子の温度上昇を抑制し、その寿命の延長を図る。
なお、計量工程時においては、射出用サーボモータに加わる負荷は背圧であり、保圧圧力に比較し非常に小さく、かつ、モータの回転速度も保圧時よりも速くなることから、モードAに切り替え、サーボ制御部のサーボ制御ゲインは高く、PWM周期は短く設定され、高い制御精度を保持するようにされる。
また、射出成形機では成形安定化のため、PWM周期とサーボ制御ゲインの切替タイミングは、なるべく成形サイクル間で同じにするのが望ましい。このため、保圧工程中にPWM周期を短い周期から長い周期に切り替えた後、スイッチング素子Qの温度が低くなりPWM周期を短く設定することが可能になった場合においても、温度が低くなったタイミングで直ちに切換えるのでなく、成形サイクル間で切替タイミングをそろえるために、計量開始までは切換を行なわないようにしてもよい。
図5は、この実施形態における第1の態様として、サーボ制御部10のCPUが実施するモード変更処理(モード変更部30の処理)のアルゴリズムを示すフローチャートである。この処理は、サーボ制御部10が電流指令をサーボアンプ20に出力する制御周期毎実行されるものである。
まず、インバータ22のスイッチング素子の現在温度Trを求める(ステップa1)。この実施形態では、サーボアンプ20に設けられフィードバックされる電流検出器から各相の駆動電流をそれぞれ積算し、該積算値に基づいて各相のスイッチング素子の温度Trを推定することによってスイッチング素子の温度を求めている。
こうして求めたスイッチング素子の温度Trが1つでも素子温度基準値Tsを超えているものがあるか判断し(ステップa2)、いずれのスイッチング素子の温度Trも素子温度基準値を超えていなければ、ステップa13に移行し、後述するフラグF1、F2を「0」に設定し、PWM周期Pを短い第1のPWM周期P1に切り替える指令をサーボアンプ20に出力し(ステップa14)、その後、サーボ制御部10での、位置、速度、電流のサーボ制御ゲインを高い第1のゲインG1にそれぞれ切り替える(ステップa15)。サーボアンプ20にこの指令のPWM周期に切り替えさせ(モードA)、当該周期の処理を終了する。これにより、制御精度を確保する。
一方、いずれかのスイッチング素子の温度Trが素子温度基準値Tsを超えていると、ステップa2からステップa3に移行し、位置・速度検出器3からフィードバックされてくるモータの実回転速度Vrを読み取り、該モータの回転速度Vrが回転速度基準値Vsより小さいか判断し(ステップa4)、該モータの回転速度Vrが回転速度基準値Vs以上であれば、ステップa13に移行し、前述したステップa13〜ステップa15の処理を実行し当該周期の処理を終了する。なお、ステップa2の処理が素子温度判定手段に対応し、ステップa4が回転速度判定手段に対応する。そして、素子温度判定手段のステップa2がYesと判定され、回転速度判定手段のステップa4でYesと判定されてステップa5に移行する点をもって切替条件判別手段を構成している。
又、ステップa4で、モータの回転速度Vrが回転速度基準値Vsより小さいと判断された場合、即ち、いずれかのスイッチング素子の温度Trが素子温度基準値Tsを超えて上昇し、かつモータの回転速度Vrが回転速度基準値Vrより小さい状態(図4で示す例で、射出・保圧工程中、保圧工程に入った状態)では、ステップa5に進み、フラグF2が「1」か判断する。なお、このフラグF2は後述するように、モードB(制御ゲイン:低、PWM周期:長)の状態のとき「1」にセットされるものである。最初は、初期設定又はステップa13の処理によって「0」にセットされているので、ステップa5からステップa6に進み、フラグF1が「1」か判断する。このフラグF1は、サーボ制御ゲインGを変更開始したとき「1」にセットされるもので、最初は初期設定又はステップa13の処理によって「0」にセットされている。そこで、ステップa6からステップa7に移行し、タイマをスタートさせ、フラグF1を「1」にセットし、該タイマによる計時時間が所定時間経過したか判断する(ステップa8)。所定時間経過していなければ、ステップa14に移行し、ステップa14,a15の処理を行い当該周期の処理を終了する。このステップa6〜a8の処理が、スイッチング素子の温度Trが素子温度基準値を越え、かつ、モータの回転速度Vrが回転速度基準値より遅くなっている状態を示すが切替信号が所定時間だけ継続したかを判別する判別手段を構成する。
素子温度Trが素子温度基準値を越えるものがあり、モータの回転速度Vrが回転速度基準値を越えていない状態では、次の周期からは、ステップa1〜ステップa6の処理を行ない、フラグF1が「1」にセットされているから、ステップa7の処理は行わず、ステップa8に移行し、タイマによる計時時間が所定時間に達していなければ、前述したステップa14,a15の処理を行ってその周期の処理を終了する。
そして、タイマによる計時時間が所定時間に達するとステップa8からステップa9に移行し、サーボ制御ゲインGを高いゲインG1から低いサーボ制御ゲインG2に所定時定数で変更する処理を開始し、当該周期のおけるサーボ制御ゲインを求めてそのゲインに変更する。該サーボ制御ゲインの変更処理が終了したか判断し(ステップa10)、終了してなければ、当該周期の処理を終了する。
所定時定数によるサーボ制御ゲインを徐々に低下させる変更処理が終了したことが判断されると(ステップa10)、フラグF2を「1」にセットし(ステップa11)、PWM周期Pを長い周期の第2のPWM周期P2に切り替える指令をサーボアンプ20に出力する(ステップa12)。このように、サーボ制御ゲインを徐々に低下させて目標とするサーボ制御ゲインにした後、PWM周期を長いものに切り替えるようにしたから、この切り替え時に生じるトルクショックを軽くすることができる。
以後は、フラグF2が「1」にセットされ、モードBに切り替えられていることが示されているから、素子温度Trが素子温度基準値を越えるものがあり、モータの回転速度Vrが基準値を越えていない状態が続く限り、各周期毎、ステップa1〜a5の処理が実施されるだけとなる(図4の例では、保圧を実行している状態)。
このステップa1〜a5の処理が実行されている内に、スイッチング素子の温度Trが素子温度基準値を越えるものがなくなったとき、又は、モータの回転速度Vrが回転速度基準値以上になったとき(即ち、図4に示す例で、射出・保圧工程から計量工程に移行し、モータの回転速度Vrが回転速度基準値以上に上昇したとき)、前述したステップa13〜ステップa15の処理が実行されることになり、PWM制御周期を短い第1のPWM周期P1への切替え指令が出力され、その後、サーボ制御ゲインGは高い第1のゲインG1に切り替えられる(モードA)。第1のPWM周期P1に切り替えられ、サーボ制御ゲインGが高い第1のゲインG1に切り替えられたことにより制御精度が確保される。
なお、モードBからモードAに切り替えるときも、所定の時定数でゲインを切り替えるようにしてもよい。この場合は、ステップa15の処理がステップa9〜a11と同じような処理に代わる。そして、所定時定数による第1のゲインG1への切り替えが終了すると、例えばフラグF3を「1」にセットし、以後は、このフラグF3が「1」にセットされているかをステップa14の前で判断し、「1」にセットされていればステップa14,15の処理を行わず、その時の処理周期の処理を終了するようにすればよい。又、フラグF3は、ステップa9の前で「0」にリセットするようにすればよい。
この第1の態様では、ステップa6〜a8の処理を設けて、いずれかのスイッチング素子の温度Trが素子温度基準値を越え、かつ、モータの回転速度Vrが回転速度基準値より遅くなっている状態が、所定時間継続したことを判別して(判別手段に対応)、サーボ制御ゲインの変更、PWM周期の変更を開始している。これは、何らかの理由で、短期間、スイッチング素子の温度Trが基準値を越え、かつ、モータの回転速度Vrが基準値より遅くなり、その後、スイッチング素子の温度Trが素子温度基準値を以下となるか、モータの回転速度Vrが回転速度基準値より速くなったとき、サーボ制御ゲインが高又は低に短時間の内に切り替わることを避け、制御の安定性を保持させたものである。そのため、必ずしも、ステップa6〜a8の処理を設ける必要はない。
上述した第1の形態では、モードをAとBの2つ設けて、それぞれのモードのPWM周期P、サーボ制御ゲインGに切り替えるようにしたが、スイッチング素子の温度とモータの回転速度に応じて、3以上のモードを設けて、それぞれのモードのPWM周期P、サーボ制御ゲインGを記憶しておき、この記憶したモードのPWM周期P、サーボ制御ゲインGに切り替えるようにしてもよいものであり、この第2の態様について以下説明する。
図6は、この第2の態様において、サーボ制御部10内に設けたメモリに格納される素子温度とモータの回転速度に対応するモードのPWM周期P、サーボ制御ゲインGを記憶したテーブルTbの説明図である。
スイッチング素子温度Trは複数の領域に分けられ、かつ、モータの回転速度Vrも複数の領域に分けられ、各スイッチング素子温度Trとモータの回転速度Vrの組み合わせ毎にPWM周期P、サーボ制御ゲインGが設定記憶されている。
図7は、モード変更部30の処理として、サーボ制御部10のCPUが実施するこの第2の態様におけるモード変更処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。この処理は、サーボ制御部10が電流指令をサーボアンプに出力する制御周期毎実行されるものである。
まず、フィードバックされる各相の電流値をそれぞれ積算して、各相のスイッチング素子の温度Trを推定してスイッチング素子の温度を求めると共に、速度フィードバックよりサーボモータ2の速度Vrを求める(ステップb1)。
求められたスイッチング素子温度の中の最大温度Trと、サーボモータの速度Vrに対応するPWM周期Pとサーボ制御ゲインGをメモリに記憶するテーブルTbより読み出す(ステップb2)。
読み出したPWM周期Pと現在指令しているPWM周期を比較する(ステップb3)。現在のPWM周期をPrと表す。現在のPWM周期Prと読み出したPWM周期Pが同じ(Pr=P)であれば、この周期の処理は終了する。
又、現在のPWM周期Prよりも読み出したPWM周期Pの方が長い場合(Pr<P)、サーボ制御部の位置、速度、電流制御のサーボ制御ゲインを現在のサーボ制御ゲインから読み出したサーボ制御ゲインGに所定時定数で変更させる処理を開始し、当該周期のおけるサーボ制御ゲインを求めてそのゲインに変更する(ステップb4)。そして、サーボ制御ゲインGの切り替えが終了し、読み出したサーボ制御ゲインに達しているか判断し(ステップb5)、サーボゲイン変更処理が終了していなければ、当該周期の処理を終了する。以下、現在のサーボ制御ゲインが読み出したサーボ制御ゲインに達するまで、ステップb1〜ステップb5の処理が各周期毎実行される。
所定時定数の時間が経過して、現在のサーボ制御ゲインが読み出したサーボ制御ゲインに達すると、ステップb5からステップb6に移行し、読み出したPWM周期Pへの切替え指令をサーボアンプ20に出力してPWM周期を切り替えさせ(ステップb6)、この周期の処理を終了する。このサーボ制御ゲインを徐々に低下させた後にPWM周期Pを長い周期に切り替えるようにしたから、この切り替え時に生じるトルクショックを軽くすることができる。
次の周期では、読み出したPWM周期Pと現在のPWM周期が同一となっているから、ステップb1〜ステップb3の処理を実行することになる。以下、読み出したPWM周期Pと現在のPWM周期が同一である間は、各周期毎ステップb1〜ステップb3の処理が実行されることになる。
一方、現在のPWM周期Prが読み出したPWM周期Pの方が長い場合(Pr>P)には、ステップb3から、ステップb7に移行し、読み出したPWM周期Pをサーボアンプ20に出力し、このPWM周期に切り替えさせ、その後、サーボ制御部の位置、速度、電流のサーボ制御ゲインを読み出したサーボ制御ゲインGに切り替え(ステップb8)、この周期の処理を終了する。なお、ステップb8のゲイン切り替え処理も所定時定数をもって切り替えるようにしてもよい。
なお、この第2の態様においても、第1の態様と同様に、ステップb3とステップb4の間に、第1の態様のステップa6〜a8の処理を設けて、所定時間経過した後にステップb4以下の処理を開始するようにしてもよいものである。
上述した実施形態においては、インバータのスイッチング素子の温度を各相毎の駆動電流の積算値に基づき推定し、この推定温度をスイッチング素子の温度としたが、各スイッチング素子に温度検出器を取り付けて、実際のスイッチング素子の温度を検出するようにしてもよい。
さらに、モードの切替え条件として、上述したモータの回転速度とスイッチング素子の温度に加え、駆動電流が電流基準値より大きいという条件を追加してもよい。この場合、図5で示す処理において、ステップa4とステップa5に間に駆動電流が電流基準値より大きいかとの判断処理を付加し、駆動電流が電流基準値より大きくなければ、ステップa13に進み、駆動電流が電流基準値より大きいときには、ステップa5に移行し、ステップa5〜ステップa12の処理を実行し、サーボ制御ゲインGを低い第2のゲインG2に変更し、かつPWM周期Pを長い第2の周期P2に変更するようにすればよい。
又、この駆動電流値と比較する電流基準値をスイッチング素子の温度が上昇するにつれて、小さくするようにしてもよい。このようにスイッチング素子の温度が上昇するにつれて電流基準値を小さいものにすれば、スイッチング素子の温度が上昇し、スイッチング素子が破損する確率が高くなったとき、電流基準値を低下し、サーボ制御ゲインGを低下させ、PWM周期Pが長くモードに早く切り替えることによって、スイッチング素子の破損を防止することができるものである。これによって、スイッチング素子の負荷をより正確に推定してモードを切り替えることができる。
又、上述した第2の態様の場合、図6に示すテーブルTbに駆動電流の大きさをも条件として加え、スイッチング素子温度、モータの回転速度及び駆動電流に対応するPWM周期P、サーボ制御ゲインGを記憶しておき、図7で示すモード変更処理では、ステップb1でスイッチング素子温度Tr、モータの回転速度Vr及び駆動電流を求め、求められたスイッチング素子温度Tr、モータの回転速度Vr、駆動電流に対応するPWM周期P、サーボ制御ゲインGをテーブルTbより読み出すようにすればよい(ステップb2)。
本発明のサーボモータ制御装置は、サーボモータの回転速度が低速で高出力トルクが必要な区間があるサーボモータのサイクル運転を行う機械や装置のサーボモータ制御に適するものであり、上述したように、射出成形機の射出機構を駆動するサーボモータや型締め装置を駆動するサーボモータ、エジェクト装置を駆動するサーボモータ、さらには、プレス機械のプレスを制御するサーボモータ等に適用できるものである。
本発明の一実施形態の概要ブロック図である。 同実施形態におけるサーボアンプの詳細を示すブロック図である。 同実施形態における制御周期とPWM周期との関係及びモードを説明する説明図である。 本発明を射出成形機の射出機構を駆動するサーボモータの制御装置として使用したときの動作説明図である。 本発明の実施形態における第1の態様のモード変更処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施形態における第2の態様におけるスイッチング素子温度とモータの回転速度に対応するモードのPWM周期、サーボ制御ゲインを記憶したテーブルの説明図である。 本発明の実施形態における第2の態様のモード変更処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
符号の説明
1 サーボモータ制御装置
2 サーボモータ
3 位置・速度検出器
10 サーボ制御部
20 サーボアンプ
30 モーと変更部
21 コンバータ
22 インバータ
23 スイッチング制御回路
Tb テーブル

Claims (10)

  1. サーボ制御部とサーボアンプとを備え、サーボ制御部からサーボアンプに対して、所定の制御周期毎に少なくとも電流指令を出力し、サーボアンプは、電流指令に基づいて前記制御周期と同期したPWM周期毎にPWM信号を生成し、該PWM信号でインバータのスイッチング素子をオン/オフ制御してサーボモータを駆動するサーボモータ制御装置において、
    サーボアンプにおけるインバータの現在のスイッチング素子温度と素子温度基準値とを比較し、現在の素子温度が素子温度基準値を越えているときに第1の判定信号を出力する素子温度判定手段と、
    サーボモータの回転速度検出値と回転速度基準値とを比較し、回転速度検出値が回転速度基準値を下回っているときに第2の判定信号を出力する回転速度判定手段と、
    第1の判定信号と第2の判定信号の両方が出力されたときに切替信号を出力する切替条件判別手段と、
    切替信号が出力されていない状態から切替信号が出力されている状態に変化したときは、サーボ制御ゲインを第1のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインより低い第2のサーボ制御ゲインに所定の時定数で変化させた後、PWM信号を生成するPWM周期を第1のPWM周期から第1のPWM周期より長い第2のPWM周期に変化させ、切替信号が出力されている状態から切替信号が出力されていない状態に変化したときは、PWM周期を第2のPWM周期から第1のPWM周期に変化させた後、サーボ制御ゲインを第2のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインに変化させる制御手段と、
    を備えることを特徴とするサーボモータ制御装置。
  2. 前記切替条件判別手段は、さらに、前記切替信号が所定時間だけ継続したかを判別する判別手段を備え、該判別手段で切替信号が所定時間継続したことが判別されたとき前記制御装置に切替信号を出力する請求項1に記載のサーボモータ制御装置。
  3. サーボモータの駆動電流が電流基準値を越えているときに第3の判定信号を出力する電流判定手段を設け、前記切替条件判別手段は、前記第1、第2の判定信号及び第3の判定信号が出力されたときに切替信号を出力するようにした請求項1又は請求項2に記載のサーボモータ制御装置。
  4. 前記電流判定手段の電流基準値は、スイッチング素子の温度が上昇するにつれて小さく変更されるようにした請求項3に記載のサーボモータ制御装置。
  5. 前記制御手段は、サーボ制御ゲインを第2のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインに変化させるとき、所定の時定数で第2のサーボ制御ゲインから第1のサーボ制御ゲインに変化させるようにした請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のサーボモータ制御装置。
  6. サーボ制御部とサーボアンプとを備え、サーボ制御部からサーボアンプに対して、所定の制御周期毎に少なくとも電流指令を出力し、サーボアンプは、電流指令に基づいて前記制御周期と同期したPWM周期毎にPWM信号を生成し、該PWM信号でインバータのスイッチング素子をオン/オフ制御してサーボモータを駆動するサーボモータ制御装置において、
    サーボアンプにおけるインバータのスイッチング素子温度とサーボモータの回転速度に応じて、PWM信号を生成するPWM周期とサーボ制御ゲインとを記憶する記憶手段と、
    前記インバータの現在のスイッチング素子温度とサーボモータの回転速度検出値に応じて、記憶手段からPWM周期とサーボ制御ゲインとを読出す読出手段と、
    現在のPWM周期と読出手段で読出したPWM周期とを比較し、現在のPWM周期よりも読出したPWM周期が長い場合は、サーボ制御ゲインを現在のサーボ制御ゲインから読出したサーボ制御ゲインに向かって所定の時定数で変化させた後、PWM周期を現在のPWM周期から読出したPWM周期に変化させ、現在のPWM周期よりも読出したPWM周期が短い場合は、PWM周期を現在のPWM周期から読出したPWM周期に変化させた後、サーボ制御ゲインを現在のサーボ制御ゲインから読出したサーボ制御ゲインに変化させる制御手段と、
    を備えることを特徴とするサーボモータ制御装置。
  7. 前記記憶手段には、さらにサーボモータの駆動電流の大きさにも対応して、スイッチング素子温度とサーボモータの回転速度及びサーボモータの駆動電流に応じて、PWM周期とサーボ制御ゲインとが記憶され、前記読出手段は、現在のスイッチング素子温度とサーボモータの回転速度検出値、サーボモータの駆動電流値に応じて、前記記憶手段からPWM周期とサーボ制御ゲインとを読出すようにした請求項6に記載のサーボモータ制御装置。
  8. 前記現在のスイッチング素子温度は、サーボモータの駆動電流の積分値から求められた推定温度とした請求項1乃至7の内いずれか1項に記載のサーボモータ制御装置。
  9. 前記現在のスイッチング素子温度は、スイッチング素子に設けた温度検出器から検出される温度とした請求項1乃至7の内いずれか1項に記載のサーボモータ制御装置。
  10. 前記サーボ制御ゲイン変更時の時定数は、切り替え時のモータ電流が大きいときには時定数を長くし、モータ電流が小さいときは時定数を短くするようにした請求項1乃至9の内いずれか1項に記載のサーボモータ制御装置。
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