JP4439650B2 - レンズ鏡筒およびこれを備えた光学機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラ等の撮像装置その他の光学機器に用いられるレンズ鏡筒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラ用のズームレンズとしては、例えば被写体側から順に固定の凸、可動の凹、固定の凸、可動の凸の4つのレンズ群から構成されるものがある。
【0003】
図5(A),(B)には、一般的な4群レンズ構成のズームレンズの鏡筒構造を示している。なお、(B)は(A)におけるA−A線断面を示している。
【0004】
このズームレンズを構成する4つのレンズ群201a〜201dは、固定された前玉レンズ201a、光軸に沿って移動することで変倍動作を行うバリエーターレンズ群201b、固定されたアフォーカルレンズ201c、および光軸に沿って移動することで変倍時の焦点面維持と焦点合わせを行うフォーカシングレンズ群201dからなる。
【0005】
ガイドバー203,204a,204bは光軸205と平行に配置され、移動するレンズ群の案内および回り止めを行う。DCモーター206はバリエーターレンズ群201bを移動させる駆動源となる。
【0006】
前玉レンズ201aは前玉鏡筒202に保持され、バリエーターレンズ群201bはV移動環211に保持されている。また、アフォーカルレンズ201cは中間枠215に、フォーカシングレンズ群201dはRR移動環214に保持されている。
【0007】
前玉鏡筒202は、後部鏡筒216に位置決め固定されており、両鏡筒202,216によってガイドバー203が位置決め支持されているとともに、ガイドスクリュウ軸208が回転可能に支持されている。このガイドスクリュウ軸208は、DCモータ206の出力軸206aの回転がギア列207を介して伝達されることにより回転駆動される。
【0008】
バリエーターレンズ群201bを保持するV移動環211は、押圧ばね209とこの押圧ばね209の力でガイドスクリュウ軸208に形成されたスクリュー溝208aに係合するボール210とを有しており、DCモータ206によってガイドスクリュー軸208が回転駆動されることにより、ガイドバー203にガイドおよび回転規制されながら光軸方向に進退移動する。
【0009】
後部鏡筒216とこの後部鏡筒216に位置決めされた中間枠215にはガイドバー204a,204bが嵌合支持されている。RR移動環214は、これらガイドバー204a,204bによってガイドおよび回転規制されながら光軸方向に進退可能である。
【0010】
フォーカシングレンズ群201dを保持するRR移動環214には、ガイドバー204a,204bにスライド可能に嵌合するスリーブ部が形成されており、またラック213が光軸方向についてRR移動環214と一体的となるように組み付けられている。
【0011】
ステッピングモータ212は、その出力軸に一体形成されたリードスクリュー212aを回転駆動する。リードスクリュー212aにはRR移動環214に組み付けられたラック213が係合しており、リードスクリュー212aが回転することによって、RR移動環214がガイドバー204a,204bによりガイドされながら光軸方向に移動する。
【0012】
なお、バリエーターレンズ群の駆動源としては、フォーカシングレンズ群の駆動源と同様にステッピングモータを用いてもよい。
【0013】
そして、前玉鏡筒202、中間枠215および後部鏡筒216により、レンズ等を略密閉収容するレンズ鏡筒本体が形成される。
【0014】
また、このようなステッピングモータを用いてレンズ群保持枠を移動させる場合には、フォトインタラプタ等を用いて保持枠が光軸方向の1つの基準位置に位置することを検出した後に、ステッピングモータに与える駆動パルスの数を連続的にカウントすることにより、保持枠の絶対位置を検出する。
【0015】
図6には、従来の撮像装置におけるカメラ本体の電気的構成を示している。この図において、図5にて説明したレンズ鏡筒の構成要素については、図5と同符号を付す。
【0016】
221はCCD等の固体撮像素子、222はバリエーターレンズ群201bの駆動機構であり、モータ206(又はステッピングモータ)、ギア列207およびガイドスクリュー軸208等を含む。
【0017】
223はフォーカシングレンズ群201dの駆動機構であり、ステッピングモータ212、リードスクリュー軸212aおよびラック213等を含む。
【0018】
224はバリエーターレンズ群201bとアフォーカルレンズ201cとの間に配置された絞り装置235の駆動機構である。
【0019】
225はズームエンコーダー、227はフォーカスエンコーダーである。これらのエンコーダーはそれぞれ、バリエーターレンズ群201bおよびフォーカシングレンズ群201dの光軸方向の絶対位置を検出する。なお、図11に示すようにバリエーター駆動源としてDCモータを用いる場合には、ボリューム等の絶対位置エンコーダーを用いたり、磁気式のものを用いたりする。
【0020】
また、駆動源としてステッピングモーターを用いる場合には、前述したような基準位置に保持枠を配置してから、ステッピングモータに入力する動作パルス数を連続してカウントする方法を用いるのが一般的である。
【0021】
226は絞りエンコーダーであり、モータ等の絞り駆動源224の内部にホール素子を配置し、ローターとステーターの回転位置関係を検出する方式のものなどが用いられる。
【0022】
232は本カメラの制御を司るCPUである。228はカメラ信号処理回路であり、固体撮像素子221の出力に対して所定の増幅やガンマ補正などを施す。これらの所定の処理を受けた映像信号のコントラスト信号は、AEゲート229およびAFゲート230を通過する。即ち、露出決定およびピント合わせのために最適な信号の取り出し範囲が全画面内のうちこのゲートで設定される。このゲートの大きさは可変であったり、複数設けられたりする場合がある。
【0023】
231はAF(オートフォーカス)のためのAF信号を処理するAF信号処理回路であり、映像信号の高周波成分に関する1つもしくは複数の出力を生成する。233はズームスイッチ、234はズームトラッキングメモリである。ズームトラッキングメモリ234は、変倍に際して被写体距離とバリエーターレンズ位置に応じてセットすべきフォーカシングレンズ位置の情報を記憶する。なお、ズームトラッキングメモリとしてCPU232内のメモリを使用してもよい。
【0024】
例えば、撮影者によりズームスイッチ233が操作されると、CPU232は、ズームトラッキングメモリ234の情報をもとに算出したバリエーターレンズとフォーカシングレンズの所定の位置関係が保たれるように、ズームエンコーダー225の検出結果となる現在のバリエーターレンズの光軸方向の絶対位置と算出されたバリエーターレンズのセットすべき位置、およびフォーカスエンコーダー227の検出結果となる現在のフォーカスレンズの光軸方向の絶対位置と算出されたフォーカスレンズのセットすべき位置がそれぞれ一致するように、ズーム駆動機構222とフォーカスシング駆動機構223を駆動制御する。
【0025】
また、オートフォーカス動作ではAF信号処理回路231の出力がピークを示すように、CPU232は、フォーカシング駆動機構223を駆動制御する。
【0026】
さらに、適正露出を得るために、CPU232は、AEゲート229を通過したY信号の出力の平均値を所定値として、絞りエンコーダー226の出力がこの所定値となるように絞り駆動機構224を駆動制御して、開口径をコントロールする。
【0027】
ところで、近年撮影レンズには小型化、小径化が求められている。しかし、上記のように、被写体側から順に、固定の凸、可動の凹、固定の凸、可動の凸の4つのレンズ群から構成される光学系では、前玉が固定であるために、ズームレンズの鏡筒全長が長くなるという問題がある。
【0028】
このため、収納時に前玉が撮像装置本体に対して沈胴する前玉沈胴タイプのズームレンズやワイド端にて光学系全長が短くなる前玉位置可変タイプのズームレンズが提案されている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前玉沈胴タイプや前玉位置可変タイプのズームレンズでは、ヘリコイドや筒状のカム環を用いて前玉や他の可動レンズ群を駆動する構成を採っているため、鏡筒構造が複雑且つ大きくなり易く、さらに部品点数も増えてコストアップを招くという問題がある。
【0030】
そこで、本発明は、カム板を用いた簡単な構成によりコンパクトで収納時の全長の短いレンズ鏡筒を提供することを目的としている。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、駆動源により光軸方向に駆動される第1レンズ保持部材と、この第1レンズ保持部材に取り付けられたカム板を介してこの第1レンズ保持部材から駆動力を受けて光軸方向に駆動される第2レンズ保持部材とを有し、上記カム板を、第1レンズ保持部材が光軸方向可動範囲のうち第1領域で駆動される際には第1レンズ保持部材への取付位置を中心に回動して第2レンズ保持部材をカム駆動し、第1レンズ保持部材が第2領域で駆動される際にはこの第1レンズ保持部材と共に光軸方向に移動して第2レンズ保持部材を駆動するように構成している。
【0032】
より具体的には、例えば、上記カム板に、第1レンズ保持部材が第1領域で移動する際に鏡筒内固定部との係合によりこのカム板に回動運動を生じさせるように作用し、かつ第1レンズ保持部材が第2領域で移動する際に鏡筒内固定部との係合によりこのカム板が光軸方向にガイドされるよう作用する固定部係合カム部と、このカム板が回動する際にこの回動力を第2レンズ保持部材の光軸方向駆動力に変換するよう作用し、かつこのカム板が光軸方向に移動する際に第2レンズ保持部材を光軸方向に押動するよう作用する駆動カム部とを設ける。
【0033】
これにより、ヘリコイドや筒状のカム環を用いず、カム板を用いた簡単かつコンパクトな構成で2つのレンズ群を1つの駆動源で駆動することができる小型のレンズ鏡筒であり、しかも非使用時等における鏡筒長を短くすることができるレンズ鏡筒を実現することが可能になる。
【0034】
また、上記発明により、カム板を設けるだけで、例えば、第1レンズ保持部材が第1領域(例えば、ズーミング領域)で駆動される際には第2レンズ保持部材をこの第1レンズ保持部材とは反対方向に駆動し、第1レンズ保持部材が第2領域(例えば、沈胴領域)で駆動される際には第2レンズ保持部材をこの第1レンズ保持部材と同方向に駆動させることも可能になる。
【0035】
さらに、第1レンズ保持部材が最も物体側に位置するレンズ群を保持している場合に、第1レンズ保持部材の第2領域での駆動により、この第1レンズ保持部材を第1領域での像面側端よりも像面側に移動させるようにして、第2領域(沈胴領域)での鏡筒全長をできるだけ短くするようにしてもよい。
【0036】
なお、本発明は、物体側から像面側に順に、可動の凸パワーを有する第1群レンズ、可動の凹パワーを有する第2群レンズ、固定の凸パワーを有する第3群レンズ、可動の凸パワーを有する第4群レンズが配置され、第1レンズ保持部材により第1群レンズが保持され、第2レンズ保持部材により第2群レンズが保持されているレンズ鏡筒に特に適する。
【0037】
また、上記駆動源としてステップモータを用いて、レンズ群の位置検出機構を簡略化し、上記駆動構成と相まってさらなるレンズ鏡筒の小型化等を図るようにしてもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施形態であるビデオカメラ用ズームレンズの光学系を示している。
【0039】
この図において、L1は凸レンズである1群レンズ(前玉)、L2は凹レンズである2群レンズであり、これら1群レンズL1と2群レンズL2は共に光軸方向に移動してズーミングを行う。
【0040】
L3は固定の凸レンズである3群レンズ、L4はフォーカス調整を行うために光軸方向に駆動される凸レンズである4群レンズである。
【0041】
図1には上から、テレ状態、ワイド状態、沈胴状態を示しており、矢印で示すように、テレからワイドにズーミングすることによって1群レンズL1は像面側に、2群レンズL2は被写体側に移動する。そして撮影を行わない時は、沈胴状態へ移動するために、1群レンズL1および2群レンズL2はほぼ同間隔を保ちながら像面側に移動する。なお、沈胴状態の1群レンズL1(つまりは、この1群レンズL1を保持する1群鏡筒)は、ワイド状態の位置よりもさらに像面側に位置する。
【0042】
図2、図3および図4には、図1に示した光学系を配置したレンズ鏡筒の構成を示している。
【0043】
これらの図において、1は第1群レンズL1を保持する1群鏡筒(請求の範囲にいう第1レンズ保持部材)を示している。この1群鏡筒1は、2本のガイドバー6a,6b(図3参照)によって光軸方向に移動可能に保持されている。
【0044】
2は2群レンズL2を保持する2群鏡筒(請求の範囲にいう第2レンズ保持部材)を示している。この2群鏡筒2は、1群鏡筒1と同様に、2本のガイドバー7a,7b(図3参照)によって光軸方向に移動可能に保持されている。
【0045】
3は3群レンズL3を保持するアフォーカル鏡筒を示している。このアフォーカル鏡筒3は、固定鏡筒5とローパスフィルタL5を保持した後部鏡筒8とに挟持され、図示しないビスによって固定されている。
【0046】
後部鏡筒8の後部は、図示しないCCDセンサが取り付けられており、このCCDセンサにより、1群から4群レンズL1〜L4により形成された光学像を電気信号に変換する。
【0047】
4は4群レンズL4を保持する4群鏡筒を示している。この4群鏡筒4は、2群鏡筒2と共有のガイドバー7bとガイドバー9によって光軸方向に移動可能に保持されている。
【0048】
ガイドバー6a,6b,7a,7bの両端は固定鏡筒5および後部鏡筒8によって保持されており、ガイドバー9の両端はアフォーカル鏡筒3と後部鏡筒8とによって保持されている。これら5本のガイドバーによって、1群鏡筒1、2群鏡筒2および4群鏡筒4の光軸方向の案内と光軸直交面内での回り止めとが行われる。
【0049】
10は電磁アクチュエータによって絞り羽根10aを駆動するIGメータを示している。このIGメータ10は、アフォーカル鏡筒3に図示しないビスによって固定されている。
【0050】
11はステップモータであるズームモータ(請求の範囲にいう駆動源)を示している。このズームモータ11の駆動部と出力ネジ部はそれぞれ、U字形をした板金部材によって一体的に保持されている。そして、ズームモータ11は、上記板金部材は固定鏡筒5にビス止めされ、これによりズームモータ11が固定鏡筒5に固定される。
【0051】
一方、1群鏡筒1にはラック12が取り付けられており、このラック12はズームモータ11の出力ネジ部と噛み合っている。このため、ズームモータ11の出力ネジ部が回転すると、この出力ネジ部とラック12との噛合い作用によって1群鏡筒1が光軸方向に駆動される。
【0052】
なお、ラック12は、ばね13によって出力ネジ部への噛合い方向と光軸方向とに付勢されており、これらの噛合いガタとスラストガタとが取り除かれるようになっている。
【0053】
図3および図4に示す14はステップモータであるフォーカスモータを示している。このフォーカスモータ14は、ズームモータ11と同様にして後部鏡筒8にビスで固定されている。
【0054】
また、4群鏡筒4には、1群鏡筒1と同様に、ラック15およびばね16が取り付けられており、ラック15はフォーカスモータ14の出力ネジ部にガタ無く噛み合っている。このため、フォーカスモータ14の出力ネジ部が回転すると、この出力ネジ部とラック15との噛合い作用によって4群鏡筒1が光軸方向に駆動される。
【0055】
なお、ラック12,15はそれぞれ、1群鏡筒1と4群鏡筒4に光軸方向に延びるよう形成された穴部1a,4aに軸部12a,15aを嵌合させて取り付けられ、軸部12a,15aを中心に回動可能となっている。このため、上記各ガイドバーとモータ11,14の出力ネジ部との平行度にずれがあっても、1群鏡筒1と4群鏡筒4のスムーズな光軸方向移動が確保できる。
【0056】
また、ばね13,16によってラック12,15の歯はモータ11,14の出力ネジ部に圧接しているので、ラック12,15のと出力ネジ部とを確実に噛合させることができる。
【0057】
17は平板状の部材にカム溝を配した板カム(請求の範囲にいうカム板)を示している。この板カム17の一端側には穴17aが形成されており、この穴17aには、1群鏡筒1のピン(請求の範囲にいう取付部)1bが嵌合しており、これにより板カム17は回動可能に1群鏡筒1に支持される。
【0058】
また、板カム17の長手方向中間部には、板カム17のほぼ長手方向に延びる略直線形状の第1カム溝部17bとこの第1カム溝部17bに対して傾斜した方向に延びる略直線形状の第2カム溝部17cとが端部にて結合した構成になっている3群係合カム溝(請求の範囲にいう固定部係合カム部)17dが形成されている。この3群係合カム溝17dは、アフォーカル鏡筒3に一体的に設けられた固定ピン(請求の範囲にいう鏡筒内固定部)3aに係合している。
【0059】
さらに、板カム17の他端側には、板カム17のほぼ長手方向に延びる略直線形状の駆動カム溝(請求の範囲にいう駆動カム部)17eが形成されている。この駆動カム溝17eには2群鏡筒2のピン2aが係合している。
【0060】
なお、板カム17は、図4に示すように、1群鏡筒1のピン1bの根元に配した摺動面1eと2群鏡筒2のピン2aの根元に配した摺動面2bとに当接することで、鏡筒の径方向内側への移動が阻止される。
【0061】
また、図4に示すように、板カム17を組込んだ後、固定鏡筒5を組込むことによって板カム17の径方向外側への移動が阻止される。このとき、板カム17は、固定鏡筒5の内周に設けられた2個所の凸部5aに対して当接し、後述するように板カム17が回動および光軸方向移動する際にこれら凸部5aに対して摺動する。摺動面1e,2bと凸部5aの間には、板カム17が滑らかに移動できるだけの隙間が設けられている。
【0062】
18はコイルばねを示している。このコイルばね18は、2群鏡筒2のスリーブに挿通されるガイドバー7aに、2群鏡筒2の組込み前に装着される。このコイルばね18は、常に2群鏡筒2を前側(物体側)に付勢しており、これによりピン1b,2a,3aの穴17a,カム溝17d,17eの前端面に押し付けて嵌合ガタをなくする。
【0063】
また、コイルばね18は、ズームモータ11の負担を大きくさせないように、レンズ鏡筒がいかなる姿勢にあっても上記嵌合ガタを無くすることができるよう、2群鏡筒2を自重に抗して持ち上げる程度のばね圧に設定されている。
【0064】
さらに、1群鏡筒1には遮光壁1cが形成されており、この遮光壁1cは、固定鏡筒5等の固定部に配置された不図示のフォトインタラプタの投光素子と受光素子の間に入り込めるようになっている。上記投光素子と受光素子の間を遮光壁1cの端部1dが通過することで、不図示の制御回路は1群鏡筒1が所定の基準位置に位置したことを検出することができる。そして、その後、ズームモータ11に入力される駆動パルス数をカウントすることで、常に一群鏡筒1の絶対位置検出を行うことができる。
【0065】
なお、後述するように板カム17によって2群鏡筒2の位置が1群鏡筒1の位置に連動して決まるため、1群鏡筒1の絶対位置のみを検出すれば、1群および2群鏡筒1,2がズーム位置を検出したり沈胴位置に位置したことを検出できる。
【0066】
また、4群鏡筒4にも、1群鏡筒1と同様な遮光壁4bが形成されており、同様にしてフォトインタラプタを用いて4群鏡筒4が基準位置に位置したことを検出され、その後はフォーカスモータ14に入力する駆動パルス数をカウントすることで絶対位置検出を行うことができる。
【0067】
次に、本実施形態のレンズ鏡筒の動作について図2を用いて説明する。なお、図2(a)はテレ状態を、図2(b)はワイド状態を、図2(c)は沈動状態をそれぞれ示している。
【0068】
テレ状態とワイド状態との間(1群鏡筒1が請求の範囲にいう第1領域で駆動されるとき)において、ズーミング撮影のためにズームモータ11を駆動し、1群鏡筒1を光軸方向に直進駆動すると、板カム17はその穴17aにピン1bが嵌合しているために、1群鏡筒1と一緒に光軸方向に移動しようとする。但し、このとき、3群係合カム溝17dの第1カム溝部17bとアフォーカル鏡筒3の固定ピン3aとが係合しているので、1群鏡筒1が光軸方向に移動するのに伴って、板カム17は、1群鏡筒1と共に光軸方向に移動しながらピン1bを中心として回動する。
【0069】
そして、板カム17が回動すると、この板カム17の駆動カム溝17eと2群鏡筒2のピン2aとが係合して板カム17の回動力が光軸方向駆動力に変換されて2群鏡筒2に伝達されるために、2群鏡筒2は1群鏡筒1の移動に連動して光軸方向に駆動される。
【0070】
ここで、1群鏡筒1と2群鏡筒2は、板カム17に形成された各カム溝の位置および形状により決定される所定の位置関係を保つように駆動される。なお、本実施形態では、1群鏡筒1と2群鏡筒2の駆動方向は、図1に示す関係、すなわち1群鏡筒1(1群レンズL1)が光軸方向一方に駆動されると2群鏡筒(2群レンズL2)は反対方向に駆動されるという関係となる。
【0071】
次に、ワイド状態と沈胴状態との間(1群鏡筒1が請求の範囲にいう第2領域で駆動されるとき)において、沈胴又はワイド状態への繰り出しのためにズームモータ11を駆動し、1群鏡筒1を光軸方向に直進駆動すると、板カム17はその穴17aにピン1bが嵌合しているために、1群鏡筒1と一緒に光軸方向に移動しようとする。
【0072】
このとき、上記ズーミング撮影時においては、アフォーカル鏡筒3の固定ピン3aは3群係合カム溝17dの第1カム溝部17bと係合していたが、1群鏡筒1がワイド状態からさらに像面側(沈胴側)に位置する状態では、アフォーカル鏡筒3の固定ピン3aは、3群係合カム溝17dの第1カム溝部17bと第2カム溝部17cとの結合点を通り越して第2カム溝部17cに係合する。
【0073】
この状態では、板カム17の回動位置と第2カム溝部17cの長手方向との関係から第2カム溝部17cは光軸に対してほぼ平行となる。このため、1群鏡筒1が光軸方向に移動すると、板カム17の駆動カム溝17eと2群鏡筒2のピン2aとの係合により2群鏡筒2は、板カム17と一体となって(つまりは、1群鏡筒1と一体となって)光軸方向に移動する。これにより、1群鏡筒1と2群鏡筒2とはワイド状態での間隔を維持したまま一体的に光軸方向に駆動される。
【0074】
要するに、本実施形態では、例えば沈胴状態からワイド状態に駆動するときは1、2群鏡筒1,2が一体的に物体側に繰り出し、ワイド状態に達して固定ピン3aが第1および第2カム溝部17b,17cの交点を過ぎてテレ側にズーミングすると、1群鏡筒1が物体側に、2群鏡筒2が1群鏡筒1から遠ざかる方向(像面側)に移動する。
【0075】
このように本実施形態によれば、板カム17を1枚(若しくは光軸を挟んだ反対側にもう1枚)追加するだけで、1つのズームモータ11で2つのレンズ鏡筒群1,2を駆動することができる。しかも、例えばテレ状態から沈胴状態まで像面側に駆動される1群鏡筒1に対して、一旦物体側に駆動した後、像面側に駆動する2群鏡筒2を連動させることができるため、カム筒を使用するのと同等な複雑な駆動が可能になる。これらにより、レンズ鏡筒の全長を短縮させることができる。
【0076】
さらに、本実施形態によれば、カム筒やヘリコイド筒を使用する場合に比べて、コンパクト化を阻害しないばかりか、モータ11の負荷トルクも小さくてすむため、消費電力も少なくて済む。また、板カム17を追加するだけで組み立てることができるので、組立性も良好であり、コストを安く抑えることができる。
【0077】
なお、本実施形態では、ズームモータ11およびフォーカスモータ14としてステップモータを使用した場合について説明したが、本発明は、ズームモータおよびフォーカスモータとしてDCモータ、リニアアクチュエータ等、他の駆動源を使用する場合にも適用することができる。
【0078】
本実施形態では、レンズの位置検出に関して、光学式の検出手段を使用した場合について説明したが、磁気式、可変抵抗式等、他の検出手段を用いてもよい。
【0079】
さらに、本実施形態では、ビデオカメラ用のズームレンズについて説明したが、本発明は、スチルカメラその他の光学機器のレンズ鏡筒にも適用することができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ヘリコイドや筒状のカム環を用いず、カム板を用いた簡単かつコンパクトな構成で2つのレンズ群を1つの駆動源で駆動することができる小型のレンズ鏡筒であって、かつ非使用時等における鏡筒長を短くすることができるレンズ鏡筒を実現することができる。
【0081】
しかも、本発明によれば、カム板を設けるだけで、例えば、第1レンズ保持部材が第1領域(例えば、ズーミング領域)で駆動される際には第2レンズ保持部材をこの第1レンズ保持部材とは反対方向に駆動し、第1レンズ保持部材が第2領域(例えば、沈胴領域)で駆動される際には第2レンズ保持部材をこの第1レンズ保持部材と同方向に駆動させることもできる。
【0082】
なお、本発明において、第1レンズ保持部材が最も物体側に位置するレンズ群を保持している場合に、第1レンズ保持部材の第2領域での駆動により、この第1レンズ保持部材を第1領域での像面側端よりも像面側に移動させるようにすれば、第2領域(沈胴領域)での鏡筒全長をより短くすることができる。
【0083】
また、上記駆動源としてステップモータを用いれば、レンズ群の位置検出機構を簡略化することができ、上記駆動構成と相まってさらなるレンズ鏡筒の小型化等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるレンズ鏡筒に用いられる光学系の構成を示す図である。
【図2】上記レンズ鏡筒の断面図である。
【図3】上記レンズ鏡筒における駆動機構の分解斜視図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】従来のレンズ鏡筒を示す断面図である。
【図6】従来のレンズ鏡筒の制御回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 1群鏡筒(第1レンズ保持部材)
1b,2a ピン
2 2群鏡筒(第2レンズ保持部材)
3 アフォーカル鏡筒
3a 固定ピン(鏡筒内固定部)
4 4群鏡筒
5 固定鏡筒
6a,6b,7a,7b,9 ガイドバー
8 後部鏡筒
10 絞りユニット
11 ズームモータ
12,15 ラック
13,16 ばね
17 板カム(カム板)
17d 3群係合カム溝(固定部係合カム部)
17e 駆動カム溝(駆動カム部)
18 コイルばね

Claims (10)

  1. 駆動源により光軸方向に駆動される第1レンズ保持部材と、
    この第1レンズ保持部材に取り付けられたカム板を介してこの第1レンズ保持部材から駆動力を受けて光軸方向に駆動される第2レンズ保持部材とを有し、
    前記カム板は、前記第1レンズ保持部材が光軸方向可動範囲のうち第1領域で駆動される際には前記第1レンズ保持部材への取付位置を中心に回動して前記第2レンズ保持部材をカム駆動し、前記第1レンズ保持部材が第2領域で駆動される際にはこの第1レンズ保持部材と共に光軸方向に移動して前記第2レンズ保持部材を駆動することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記カム板は、
    前記第1レンズ保持部材が前記第1領域で移動する際に鏡筒内固定部との係合によりこのカム板に回動運動を生じさせるように作用し、かつ前記第1レンズ保持部材が前記第2領域で移動する際に前記鏡筒内固定部との係合によりこのカム板が光軸方向にガイドされるよう作用する固定部係合カム部と、
    このカム板が回動する際にこの回動力を前記第2レンズ保持部材の光軸方向駆動力に変換するよう作用し、かつこのカム板が光軸方向に移動する際に前記第2レンズ保持部材を光軸方向に押動するよう作用する駆動カム部とを有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記第1レンズ保持部材が前記第1領域で駆動される際に、前記第2レンズ保持部材がこの第1レンズ保持部材とは反対方向に駆動され、前記第1レンズ保持部材が前記第2領域で駆動される際に、前記第2レンズ保持部材がこの第1レンズ保持部材と同方向に駆動されることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記カム板において、前記固定部係合カム部が、前記第1レンズ保持部材への取付部と前記駆動カム部との間に設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 光学機器本体に対して収納および突出が可能であり、
    前記第1領域が前記光学機器本体に対して突出する領域であり、前記第2領域が前記光学機器本体に対して収納される領域であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記第1レンズ保持部材が前記突出する領域で駆動されることによりズーミングが行われることを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記第1レンズ保持部材が最も物体側に位置するレンズを保持しており、
    前記第1レンズ保持部材の前記第2領域での駆動により、この第1レンズ保持部材が、前記第1領域での像面側端よりも像面側に移動することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  8. 物体側から像面側に順に、可動の凸パワーを有する第1群レンズ、可動の凹パワーを有する第2群レンズ、固定の凸パワーを有する第3群レンズ、可動の凸パワーを有する第4群レンズが配置されており、
    前記第1レンズ保持部材が前記第1群レンズを、前記第2レンズ保持部材が前記第2群レンズをそれぞれ保持することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  9. 前記駆動源がステップモータであることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のレンズ鏡筒を備えたことを特徴とする光学機器。
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