JP4439407B2 - マイクロ化学チップ - Google Patents

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本発明は、微小流路を流通する流体や試薬などの被処理流体に対して、反応や分析等の予め定めた処理を施すことができるマイクロ化学チップに関し、さらに詳しくは、小型かつ送液の信頼性の高いマイクロ化学チップに関するものである。
近年、化学技術やバイオ技術の分野では、試料に対する反応や試料の分析などを微小な領域で行なうための研究が行なわれており、マイクロ・エレクトロニクス・メカニカル・システム(Micro Electro Mechanical System ; 略称:MEMS)技術を用いて化学反応や生化学反応、試料の分析などのシステムを小型化したマイクロ化学システムが研究されている。
マイクロ化学システムにおける反応や分析は、マイクロ流路、マイクロポンプおよびマイクロリアクタなどが形成されたマイクロ化学チップと呼ばれる1つのチップを用いて行なわれる。たとえば、シリコン、ガラスまたは樹脂からなる1つの基体に、試料や試薬などの流体を供給するための供給口と、処理後の流体を導出するための採取口とを形成し、この供給口と採取口とを断面積が微小なマイクロ流路で接続し、流路の適当な位置に送液のためのマイクロポンプを配置したマイクロ化学チップが提案されている(特許文献1参照)。また、送液の手段として、電気泳動現象を利用した電気浸透ポンプも提案されている(特許文献2参照)。これらのマイクロ化学チップでは、流路は所定の位置で合流しており、合流部で流体の混合が行なわれる。
マイクロ化学システムでは、従来のシステムに比べ機器や手法が微細化されているので、試料の単位体積あたりの反応表面積を増大させ、反応時間を大幅に削減することができる。また流路の精密な制御が可能になるので、反応や分析を効率よく行なうことができる。さらに反応や分析に必要な試料や試薬の量を少なくすることができる。
特開2002−214241号公報(第4−5頁、第1図) 特開2001−108619号公報(第4−5頁、第1図)
しかしながら、上記従来技術のマイクロ化学チップは、流路中に送液手段としてマイクロポンプ等を配置する必要があり、小型化が難しいという問題があった。
また、一般的なマイクロポンプでは、機械的な動きをする部分や弁の機構が必要であること等から、密閉性や信頼性の確保が難しいという問題があった。
また、マイクロポンプとして、上記機械的な動き等が不要な電気泳動現象を利用したもの、例えば電気浸透流ポンプを採用したとしても、次のような問題がある。すなわち、従来の一般的なマイクロポンプはシリカなどの粒子を充填した部分と電極から形成される。従って従来の電気浸透流ポンプ型のマイクロ化学チップでは、マイクロ流路とポンプ部分を接続することが困難であり、マイクロ化学チップのサイズが大きくなる。
また、一般的なマイクロ化学チップは、シリコン、ガラスまたは樹脂からなる基体で形成されていることから、電極が薄膜加工で形成されている。
しかしながら、シリコン、ガラスまたは樹脂からなる気体を用いた電気浸透流ポンプ型のマイクロ化学チップでは、電気浸透に用いる電極と基体の密着性が悪いので、供給する被処理流体、特に化学薬品によって電極と基体の密着部分が腐食されてしまうという不具合がある。そのため、供給できる被処理流体に制限があり、使用条件が限定されてしまうという問題を有している。
本発明は、かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、小型化を図りつつ信頼性を向上させたマイクロ化学チップを提供することである。
本発明のマイクロ化学チップは、溝部が形成された基板の表面を被覆部材である蓋体で覆うことによって形成された、被処理流体を供給するための複数の供給部と、該各供給部より供給される被処理流体を合流させる合流部と、該合流した合流流体を貯留するための貯留部とが設けられている流路を有したマイクロ化学チップにおいて、前記供給部にポーラス状部材と該ポーラス状部材に対して前記被処理流体の送液方向上流側及び下流側に配置される少なくとも2個の電極とを含む、電気浸透流によって前記被処理流体の前記合流部側への送液速度を制御するポンプ部が設けられており、前記ポーラス状部材は前記基板と同じ材料で同時焼成により前記基板と一体に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明のマイクロ化学チップは、前記ポンプ部が各供給部に設けられていることを特徴とするものである。
本発明のマイクロ化学チップは、供給部に、被処理流体の合流部側への送液速度を制御するポンプ部が設けられていることにより、小型化を図ることが可能となる。すなわち、本発明のマイクロ化学チップは、送液を制御するポンプ部が供給部に一体化的に設けられていることにより、ポンプ部と流路とを接続する機構および部位が不要となり小型化を図ることが容易となる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、ポンプ部が電気浸透流によって被処理流体の送液を制御することにより、一般的なマイクロポンプに比べて、機械的な動きをする部分や弁の機構が不要であり、密閉性や信頼性に優れたものとすることができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、ポンプ部がポーラス状部材とポーラス状部材に対して被処理流体の送液方向上流側及び下流側に配置される少なくとも2個の電極とを含んでなることにより、小型化を図ることができるとともに送液の信頼性を向上させることが可能となる。そして、ポーラス状部材と基板とを同じ材料で形成していることにより、ポーラス状部材を基板に強固に接合させることができ、より一層信頼性に優れたマイクロ化学チップとすることができる。さらに、ポーラス状部材を基板と同時焼成により一体形成していること、小型化がより一層容易なものとなる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、ポンプ部が各供給部に設けられていることにより、供給部毎に被処理流体の送液の速度を制御することができ、送液速度の制御をより高精度に行なうことができる。
本発明のマイクロ化学チップについて添付の図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明のマイクロ化学チップ1の構造を示す平面図である。図1(b)は、図1(a)に示したマイクロ化学チップ1のI―I線、II―II線およびIII―III線における断面構成を示す部分断面図である。なお、図1(b)では、I―I線、II―II線およびIII―III線における断面構成を並べて示す。
マイクロ化学チップ1は、被処理流体を流通させる流路12と、流路12に被処理流体をそれぞれ流入させる2つの供給部13、13bと、被処理流体を合流させる合流部25と、処理後の流体を貯留する貯留部15とが設けられた基体11を有する。合流部25には、合流流体に例えば加熱処理等を施す処理部14が設けられている。貯留部15は、処理後の流体を外部に導出する採取部を含む。
基体11は、表面に溝が形成された基体本体20と被覆部材である蓋体21とを含み、溝部33が形成された基体本体20の表面を蓋体21で覆うことによって流路12が形成されている。
供給部13は、流路12に接続される供給流路17と、供給流路17の端部に設けられた供給口16と、ポンプ部18aとを含む。ポンプ部18aは、例えば、供給流路17aと流路12との接続位置22よりも被処理流体の流通方向上流側に設けられた電気浸透流ポンプである。
同様に、供給部13bは、供給流路17と、供給口16bと、ポンプ部18bとを含む。供給口16、16bは、外部から供給流路17、17bに被処理流体を注入することができるように貫通孔で実現されている。また貯留部15が採取部を含む場合、その採取部は、流路12から被処理流体を外部に取り出すことができるように貫通孔で実現されている。
基体本体20の内部であって、処理部14の流路12の下方には、ヒーター19が設けられていることが好ましい。ヒーター19により処理部14で被処理流体を加熱し、化学反応の促進等が可能になる。処理部14の流路12は、ヒーター19の上方を複数回通過するようにたとえば葛折状に屈曲して形成されている。
マイクロ化学チップ1では、2つの供給部13、13bから流路12に2種類の被処理流体をそれぞれ流入させて合流させ、必要に応じて処理部14においてヒーター19を用いて流路12を所定の温度で加熱し、流入された2種類の被処理流体を反応させ、得られた反応性生物を採取部15から導出させる。
本発明のマイクロ化学チップは、送液を制御するポンプ部18a、18bが供給部13a、13bに一体に設けられていることにより、ポンプ部18a、18bと流路(合流部)とを接続する機構および部位が不要であり小型化が容易である。
また、本発明のマイクロ化学チップにおいて、ポンプ部18a、18bは、電気浸透流によって被処理流体の送液を制御するものである。
このように、ポンプ部18a、18bを、電気浸透流によって被処理流体の送液を制御するものとすることにより、一般的なマイクロポンプに比べて、機械的な動きをする部分や弁の機構が不要であることから、密閉性や信頼性に優れたものとすることができる。この場合、例えば、電気浸透流を生じさせる機構となる複数の電極および複数のポーラスセラミックスを、セラミックスから成る基板(基体本体20)に形成すること等により、さらに小型で耐薬品性に優れるマイクロ化学チップを形成することができる。
また本発明のマイクロ化学チップ1は、図2に示すように、ポンプ部18a、18bがポーラス状(多孔質体)部材24と、ポーラス状部材24に対して被処理流体の送液方向Fの上流側及び下流側に配置される少なくとも2個の電極23a、23bとを含んでいる。
こで、ポーラス状部材24を基板(基体本体20)と同じ材料で形成していることにより、耐薬品性等に優れたポーラス状部材24を基体本体20に強固に接合させて形成することができ、より一層信頼性に優れたマイクロ化学チップとすることができる。また、ポーラス状部材24を基体本体20と同時焼成により一体形成していることで、小型化を図ることがより一層容易となる。
なお、図2(a)は、電気浸透流ポンプの断面図であり、図2(b)は平面図である。電気浸透流ポンプは、図2に示すように電極23、23bの間に所定の電位を印加することによって、電気浸透流が発生する。
電極23、23bは、図2に示すように基体本体20に形成された供給流路17a(具体的には、基体本体20に形成された溝部33の底面)に形成されている。電極23c、23dも同様に基体本体20に形成された供給流路17b(具体的には基体本体20に形成された溝部33の底面)に形成されている。ポーラス状部材24は図2に示すように基体本体20に形成された供給流路17を分断するように形成されている。
基体本体20には、セラミック材料、シリコン、ガラスまたは樹脂などからなるものを用いることができ、これらの中でもセラミック材料から成るものを用いることが好ましい。セラミック材料は、樹脂等に比べ、耐薬品性に優れるので、基体本体20がセラミック材料からなることによって、耐薬品性に優れ、種々の条件で使用することのできるマイクロ化学チップ1を得ることができる。基体本体20を構成するセラミック材料としては、例えば酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体またはガラスセラミックス焼結体などを用いることができる。
蓋体21にはガラスまたはセラミック材料から成るものを用いることができるが、蓋体21がガラスから成る場合、処理流体の混合状態や反応状態を確認できるため好ましい。
ポーラス状部材24は、例えば、基体本体20と同セラミック材料により形成される。基体本体と同様の材料により形成されるポーラス状部材24について、ポーラス状(多孔質)とする手段については後述する。
なお、ポーラス状部材24は、全体に同じ程度の割合で気孔が形成されているものであることが好ましい。
また、ポーラス状部材24は、被処理流体の送液をスムーズに行なわせることや、機械的な強度等の信頼性の確保等の点で、シリカガラス、硼珪酸ガラス、アルミナセラミックス、ムライト質セラミックスなどで形成され、気孔率は30〜60%程度が望ましい。
電極23、23bは、タングステンやモリブデン、マンガン、銅、銀、金、白金、パラジウム等の金属材料で形成される。
電極23a、23bは、例えば、後述するようにセラミックグリーンシートを焼成して焼結させて基体本体20を形成する際に同時に焼成されて形成されたメタライズ層である。これによって、電極23、23bと基体本体の密着性が向上する。なお、メタライズ層の表面にめっき層を被着させてもよい。
また、ポーラス状部材24は、基体本体20を形成する際に同時に焼成されて形成されたもので基体本体20と一体に形成されている。したがって基体本体20と電極23、23bおよびポーラス状部材24との密着部分が被処理流体、特に化学薬品によって腐食することが防止され、耐薬品性を向上することができ、信頼性に優れるとともに供給する被処理流体が制限されることのない汎用性に優れたマイクロ化学チップ1を実現することができる。
また、本発明のマイクロ化学チップ1においては、ポンプ部18a、18bが、被処理流体が供給される部位よりも上流側に配置されていることが好ましい。この場合、細胞等の比較的大きなものを含む被処理流体を送液する際に、ポーラス状部材24の細孔を細胞等が通過する頻度を抑え、被処理流体の送液の抵抗を低く抑えることができる。なお、被処理流体が供給される部位よりも上流側にポーラス状部材24を配置した場合でも、被処理流体中がポーラス状部材24を通過することに変わりはないが、この場合、細胞等は抵抗の低い下流側に流れやすく、主にポーラス状部材24の細孔を通過するのは被処理流体の媒質(水、有機溶媒等)であり、送液の抵抗は低い。
また本発明のマイクロ化学チップ1において、ポンプ部18a、18bは、各供給部13a、13bに設けられていることが好ましい。この場合、供給部毎に被処理流体の送液の速度を制御することができ、速度の制御をより高精度に行なうことができる。
次に、図1に示すマイクロ化学チップ1の製造方法について説明する。ここでは、基体本体20がセラミック材料から成る場合について説明する。図3は、セラミックグリーンシート31、32の加工状態を示す平面図である。図4は、セラミックシート31、32の積層状態を示す断面図である。
なお、ポーラス状部材24は、基体本体20と同セラミック材料で形成される場合の例を示す。
まず原料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を混合し、必要に応じて可塑剤または分散材などを添加して泥奨にし、これをドクターブレード法またはカレンダーロール法などによってシート状に形成することによって、セラミックグリーンシートを形成する。原料粉末としては、たとえば、基体本体20が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合には、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムなどを用いる。
本実施形態では、このようにして形成されるセラミックグリーンシートを2枚用いて基体本体20を形成する。まず、図3(a)に示すように、セラミックグリーンシート31の表面に型を押圧し、溝部33を形成する。
また、型を押圧する際の圧力は、セラミックグリーンシートに形成される前の泥奨の粘度に応じて調整される。たとえば、泥奨の温度が1〜4Pa・sである場合には、2.5MPaの押圧力で押圧する。なお、型の材質は特に制限されるものでなく、金型であっても木型であってもよい。
また、図3(b)に示すように、セラミックグリーンシート32の表面に、導電性ペーストをスクリーン印刷法などによって所定の形状に塗布することによって、電極23、23bおよび23c、23d、ヒーター19および外部電源接続用の配線となる配線パターン34を形成する。導電性ペーストは、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、ニッケル、パラジウムまたは金などの金属材料粉末に、適当な有機バインダおよび溶剤を混合して得られる。なお、ヒーター19となる配線パターン34を形成する導電性ペーストには、焼結後に所定の電気抵抗になるように前述の金属材料に適当な有機バインダおよび溶剤を混合して得られる。また、電極となる金属ペーストをセラミックグリーンシートに形成した溝部33の内側に所定パターンに塗布する。
次に、焼成の際に分解するアクリル等の有機物を、上述のセラミックグリーンシートと同セラミックグリーンシートに添加した、ポーラス状部材用生シートを作製する。このポーラス状部材用生シートを所定の大きさに加工成形したものを溝部33の電極(金属ペースト)23、23bおよび23c、23d間に充填する。
この場合、ポーラス状部材用生シートは、流路部(基体本体20の供給部13a、13b)との接合強度を確保するために基体本体20を形成するセラミックグリーンシートと同じ組成であることが望ましい。
次に、図4に示すように、ヒーター19となる配線パターン34が形成されたセラミックグリーンシート32の表面に、溝部33の形成されたセラミックグリーンシート31を積層する。積層されたセラミックグリーンシート31、32を温度約1600℃で焼結させる。
この焼結の際に、ポーラス部材用生シートに添加しておいた有機物が分解して外部に除去され、その有機物の跡が気孔となることにより、多数の気孔を有する(ポーラスな)セラミック材料から成るポーラス状部材24が形成される。
以上のようにして、流路12と供給部13a、13bと基体本体20を形成する。
この場合、ポーラス状部材24および電極23a、23bが基体本体20と同時焼成されて形成されるので、ポーラス状部材24および電極23a、23bを基体本体に強固に接合させて形成することができ、信頼性に極めて優れるとともに、生産性の高いマイクロ化学チップを提供することができる。
図5は、蓋体21の構成を簡略化して示す平面図である。図5で示すように、たとえばガラスまたはセラミック材料などからなる基板41の供給口16a、16bおよび採取部15となるべく予め定められる位置に、図3(a)に示すセラミックグリーンシート31の溝部33に連通する貫通孔42a、42b、43を形成し、蓋体21を得る。
基体本体20の溝部33が露出した表面に、蓋体21を接着する。蓋体21と基体本体20とは、たとえば蓋体21がガラスからなる場合には加熱および加圧によって接着され、蓋体21がセラミック材料からなる場合にはガラス接着剤などのよって接着される。
本実施形態のマイクロ化学チップ1は、2つの供給部13a、13bを有するが、これに限定されることなく、3つ以上の供給部を有してもよい。供給部が2つ以上設けられる場合、供給部は、1点で合流するように設けられる必要はなく、それぞれ流路12の異なる位置に接続されるように設けられてもよい。
また、本実施形態のマイクロ化学チップ1では、採取部15を設け、反応生成物を採取部15から導出させるけれども、採取部15または採取部15よりも被処理流体の流通方向上流側に検出部を設ければ、化学反応や抗原抗体反応、酵素反応などの生化学反応の反応生成物を検出することができる。
また、電気浸透流ポンプを構成する電極は、2個(上流側および下流側に各1個)に限らず、3個以上でもよい。
また、蓋体21は基体本体20に装着されていても、基体本体20から取外し可能に取り付けられていても、どちらでもかまわない。また、蓋体21と基体本体20との間にシリコーンゴムなどを挟み、マイクロ化学チップ全体に圧力を加えるような構成であってもよい。
また、本実施形態のマイクロ化学チップ1の製造方法では、基体本体20は、溝部33が形成されたセラミックグリーンシート31と、ヒーター19となる配線パターンが形成されたセラミックグリーンシート32との2枚のセラミックグリーンシートから形成されるけれども、これに限定されることなく、3枚以上のセラミックグリーンシートから形成されてもよい。
本発明のマイクロ化学チップは、血液、唾液、尿等の体液中のウイルス、細菌または体液成分の試薬による検査、ウイルス、細菌や薬液と体細胞との生体反応実験、ウイルス、細菌と薬液との反応実験、ウイルス、細菌と他のウイルス、細菌との反応実験、血液鑑定、遺伝子の薬液による分離抽出や分解、溶液中の化学物質の分解、複数の薬液の混合、合成反応や分解反応等の種々の化学反応等の用途に用いることができ、他の生体反応や化学反応等の目的に使用することができる。
(a)は、本発明のマイクロ化学チップの構造示す平面図であり、(b)は、(a)に示したマイクロ化学チップ1のI―I線、II―II線およびIII―III線における断面を示す部分断面図である。 (a)は、電気浸透流ポンプの構造を示す断面図であり、(b)は、電気浸透流ポンプの構造を示す平面図である。 セラミックグリーンシート31、32の加工状態を示す平面図である。 セラミックグリーンシート31,32を積層した状態を示す部分断面図である。 蓋体21の構造を示す平面図である。
符号の説明
1 マイクロ化学チップ
11 基体
12 流路
13a、13b 供給部
14 処理部
15 貯留部
16a、16b 供給口
17a、17b 供給流路
18a、18b 電気浸透流ポンプ
19 ヒーター
20 基体本体
21 蓋体
22 接続位置
31、32 セラミックグリーンシート
33 溝部
34 配線パターン
41 基板
42a、42b、43 貫通孔

Claims (2)

  1. 溝部が形成された基板の表面を被覆部材である蓋体で覆うことによって形成された、被処理流体を供給するための複数の供給部と、該各供給部より供給される被処理流体を合流させる合流部と、合流した合流流体を貯留するための貯留部とが設けられている流路を有したマイクロ化学チップにおいて、前記供給部にポーラス状部材と該ポーラス状部材に対して前記被処理流体の送液方向上流側及び下流側に配置される少なくとも2個の電極とを含む、電気浸透流によって前記被処理流体の前記合流部側への送液速度を制御するポンプ部が設けられており、前記ポーラス状部材は前記基板と同じ材料で同時焼成により前記基板と一体に形成されていることを特徴とするマイクロ化学チップ。
  2. 前記ポンプ部が各供給部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ化学チップ。
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