JP2006208188A - マイクロ化学チップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化を図りつつ複数の供給部から供給される被処理流体を効率よく混合することができるマイクロ化学チップを提供すること。
【解決手段】 被処理流体を供給するための複数の供給部13a,13bと、各供給部13a,13bより供給される被処理流体を合流させる合流部25と、合流した合流流体を貯留するための貯留部15とが設けられている流路12を有している。合流部25に合流流体の流動方向に配列された複数個の突起27が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微小流路を流通する流体や試薬などの被処理流体に対して、反応や分析などの予め定めた処理を施すことのできるマイクロ化学チップおよびその製造方法に関するものである。
近年、化学技術やバイオ技術の分野では、試料に対する反応や試料の分析などを微小な領域で行なうための研究が行なわれており、マイクロ・エレクトロニクス・メカニカル・システム(Micro Electro Mechanical System ; 略称:MEMS)技術を用いて化学反応や生化学反応、試料の分析などのシステムを小型化したマイクロ化学システムが研究されている。
マイクロ化学システムにおける反応や分析は、マイクロ流路、マイクロポンプおよびマイクロリアクタなどが形成されたマイクロ化学チップと呼ばれる1つのチップを用いて行なわれる。たとえば、シリコン、ガラスまたは樹脂などから成る1つの基体に、試料や試薬などの流体を供給するための供給口と、処理後の流体を導出するための採取口とを形成し、この供給口と採取口とを断面積が微小なマイクロ流路で接続し、流路の適当な位置に送液のためのマイクロポンプを配置したマイクロ化学チップが提案されている(特許文献1参照)。また、送液の手段として、マイクロポンプに代えて、電気泳動現象を利用したキャピラリ泳導型のものも提案されている(特許文献2参照)。これらのマイクロ化学チップでは、流路は所定の位置で合流されている。
マイクロ化学システムでは、従来のシステムに比べ、機器や手法が微細化されているので、試料の単位体積あたりの反応面積を増大させ、反応時間を大幅に削減することができる。また流量の精密な制御が可能であるので、反応や分析を効率的に行なうことができる。さらに反応や分析に必要な試料や試薬の量を少なくすることができる。
特開2002−214241号公報(第4−5頁、第1図) 特開2001−108619号公報(第4−5項、第1図)
上述したマイクロ化学チップにおいて、流路を流れる被処理流体は、流路が極めて狭くレイノルズ数は数十以下となることから安定な層流を形成する。そのため、複数の供給部からそれぞれ異なる複数の被処理流体を流路に流入させて混合させる場合は、流路を流れる間に生じる拡散現象を利用して複数の被処理流体を混合させるようにしている。したがって、複数の被処理流体を十分に混合させるためには、供給部に接続される接続位置よりも下流側の流路を長く形成する必要がある。
しかし、被処理流体を充分に混合させるために流路を長く形成すると、マイクロ化学チップが大型化するという問題が生じる。
一方、マイクロ化学チップを小型化するために流路を短く形成すると、被処理流体の混合が不十分になるという問題が生じる。被処理流体の混合が不十分な状態では、反応等の予め定めた処理を施しても、処理が不十分になり、所定の化学反応が生じない場合や、反応速度が低下する場合等の問題が発生する可能性が高く、例えば合成反応における収率の低下や、化学分析を行なう場合の精度の低下等が生じる可能性がある。
本発明かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、小型化を図りつつ複数の供給部から供給される被処理流体を効率よく混合することができるマイクロ化学チップを提供することである。
本発明のマイクロ化学チップは、被処理流体を供給するための複数の供給部と、該各供給部より供給される被処理流体を合流させる合流部と、該合流した合流流体を貯留するための貯留部とが設けられている流路を有したマイクロ化学チップにおいて、前記合流部に前記合流流体の流動方向に配列された複数個の突起が形成されていることを特徴とするものである。
また本発明のマイクロ化学チップは、前記突起が柱状を成していることを特徴とするものである。
また、本発明のマイクロ化学チップは、前記突起が前記合流流体の流動方向と直交する方向に立設されていることを特徴とするものである。
また、本発明のマイクロ化学チップは、前記複数個の突起が千鳥状に配列していることを特徴とするものである。
また、本発明のマイクロ化学チップは、前記突起の形成領域において前記突起の形成箇所を避けるようにして合流流体の乱流が発生することを特徴とするものである。
また、本発明のマイクロ化学チップは、前記合流部に、前記合流流体に加熱処理を施す処理部が設けられており、前記複数個の突起が、前記処理部の上流側に形成されていることを特徴とするものである。
本発明のマイクロ化学チップは、合流部に合流流体の流動方向に配列された複数個の突起が形成されていることにより、合流した被処理流体が、突起が形成されている部分を通過するときに、合流した被処理流体内に乱流が発生する。このように合流した被処理流体内に乱流を発生させることによって、複数の被処理流体を混合させることができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、突起が柱状を成していることにより、流路の縦断面における広域にわたって被処理流体を混合させることができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、突起が合流流体の流動方向と直交する方向に立設されていることにより、合流した被処理流体全体で乱流が発生することによって、効率よく複数の被処理流体を混合することができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、供給部の合流部下流側の流路内に形成される柱状の突起が千鳥状に配列していることにより、複数の被処理流体をさらに効率よく混合させることができる。
また、本発明のマイクロ化学チップは、合流部に、合流流体に加熱処理を施す処理部が設けられており、複数個の突起が、処理部の上流側に形成されていることにより、加熱処理が施される前に被処理流体が十分に混合され、試料の分析等の精度を向上させることができる。
本発明のマイクロ化学チップについて添付の図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明のマイクロ化学チップの構造示す平面図である。図1(b)は、図1(a)に示したマイクロ化学チップのI―I線、II―II線およびIII―III線における断面構成を示す部分断面図である。なお、図1(b)では、I―I線、II―II線およびIII―III線における断面構成を並べて示す。
マイクロ化学チップ1は、被処理流体を流通させる流路12と、流路12に被処理流体をそれぞれ流入させる2つの供給部13a、13bと、被処理流体が合流する合流部25と、合流した被処理流体を外部に導出する採取部(貯留部)15とが設けられた基体11を備えている。
基体11は、表面に溝部33が形成された基体本体20と被覆部材である蓋体21とを含み、溝部33が形成された基体本体20の表面を蓋体21で覆うことによって流路12が形成されている。
供給部13aは流路12に接続される供給流路17aと、供給流路17aの端部に設けられる供給口16aを含む。同様に、供給部13bは、供給流路17bと、供給口16bを含む。供給口16a、16bは、外部から供給路17a、17bに被処理流体を注入することができるように開口されている。また採取部15は、流路12から被処理流体を外部に取り出すことができるように開口されている。
なお、供給部13a、13bには、それぞれ被処理流体を流通させるためのマイクロポンプ(図示せず)を設けてもよい。マイクロポンプの配置位置は、供給口16a、16bの直下や、それよりも被処理流体の下流側等である。
マイクロ化学チップ1では、2つの供給部13a、13bから流路12に2種類の処理流体をそれぞれ流入させて、必要に応じて処理部14においてヒーター19を用いて流路12を所定の温度で加熱し、流入された2種類の被処理流体を反応させ、得られた反応性生物を採取部15から導出させる。
このマイクロ化学チップ1では、流路12は、供給部13a、13bの接続位置22よりも被処理流体の流通方向下流側に、柱状の突起27が形成されている部分26を有している。すなわち、本発明のマイクロ化学チップは、被処理流体の合流部25に柱状の突起27が形成されている部分(混合部)26を有している。図2(a)は、図1(b)に示したマイクロ化学チップにおける柱状の突起27が形成されている部分26の拡大図である。
本発明のマイクロ化学チップ1は、合流部25に合流流体の流動方向に配列された複数個の突起27が形成されていることにより、合流した被処理流体が、突起27が形成されている部分を通過するときに、合流した被処理流体内に乱流が発生する。このように合流した被処理流体内に乱流を発生させることによって、複数の被処理流体を混合させることができる。
また、本発明のマイクロ化学チップ1において、突起27が柱状を成していることが好ましい。本発明のマイクロ化学チップ1は、このように、接続位置22の下流側の流路12内に柱状の突起27が形成されているので、複数の処理流体が合流された後、柱状の突起27が形成されている部分26を通過するときに、合流した被処理流体内に乱流が発生する。このように合流した被処理流体内に乱流を発生させることによって、複数の被処理流体を効果的に混合することができる。
本発明では、複数の処理流体が合流された後、柱状の突起27が形成されている部分12を通過するときに、合流した被処理流体全体で乱流が発生することによって、効率よく複数の被処理流体を混合することができる。
また、このように、合流した複数の被処理流体に効果的に乱流を発生させて互いに混合させることができるので、被処理流体の混合のためだけの流路12の長さを確保する必要がなくなり、流路12を、本来の化学反応等の目的に必要な長さ以上に長くする必要もない。
従って、本発明のマイクロ化学チップ1によれば、流路12内で被処理流体の混合が短い流路で十分に行なわれて、反応等の予め定めた処理を、高収率、高精度等、良好に行なわせることが可能であり、小型化を図りつつ複数の供給部から供給される被処理流体を効率よく混合することができるマイクロ化学チップを提供することができる。
突起27は、流路の縦断面の全域にわたって効率よく被処理流体を混合させる必要があるので、柱状に形成されている。
また、突起27が形成されている部分(混合部)26は、より短い距離で被処理流体を混合させるために合流部22に隣接していることが好ましい。
また、本発明のマイクロ化学チップにおいて、混合部26は、被処理流体に例えば加熱処理等が施される処理部14の上流側に設けられていることが好ましい。本発明のマイクロ化学チップは、このような構成により、被処理流体を十分に混合させた状態で、合流流体に例えば加熱処理等を施すことができ、分析等の精度を向上させることが可能となる。
また、被処理流体が流れる方向に直交する断面において突起断面積/流路断面積≦0.6が好ましく、より好ましくは突起断面積/流路断面積≦0.4である。突起断面積/流路断面積>0.6では、流路断面積に対して被処理流体の流れる部分の断面積が小さくなり、突起を形成したとしても、かえって乱流が発生しにくくなり、混合の効率が低下する可能性がある。
また、突起27が形成されている部位の長さは、長いほど被処理流体の混合がより確実に行なわれるので、接続位置22と処理部14との間で流路12の全長に形成されることが好ましい。
また、本発明のマイクロ化学チップ1において、柱状の突起27は、流路12の底面から上側に伸びるようにして形成されていることが好ましい。
突起27について、流路12の底面から上側に伸びるようにして形成すると、流路12断面状態を不規則に変化するように様々な配列で突起27を形成できることからより効率よく乱流を発生させ、複数の被処理流体をより確実に混合することができる。
個々の突起27の形状は特に限定されるものではなく三角柱や四角柱であってもかまわないが、柱状突起27の配列は、被処理流体内に乱流を発生させるという観点からは、突起27の形状および配列は不規則であることが好ましく、さらに詳しくは柱状突起27間の距離にばらつきが生じるような形状であることが好ましい。また、柱状の突起27は、被処理流体全体に乱流を生じさせるという観点から蓋体21に柱状突起27上部が接続していることが好ましい。
また、流路の縦断面の全域にわたって効率よく被処理流体を混合させる必要があるので突起27は、図2(b)および(c)に示すように、複数個が流路12の幅方向の全幅にわたって形成されていることが好ましい。この場合、当然のことながら、個々の突起27の間を、被処理流体の流通を妨げない程度に離しておく必要がある。
なお、図2(b),(c)は、図2(a)に示した、流路12の突起27が形成されている部分26を上側から見た状態を模式的に示す平面図である。
基体本体20の内部であって、処理部14の流路12の下方には、上述のように、必要に応じてヒーター19が設けられる。処理部14の流路12は、ヒーター19の上方を複数回通過するようにたとえば葛折り状に屈曲して形成されている。基体11の表面には、ヒーター19と外部電源とを接続するための図示しない配線がヒーター19から導出されている。この配線は、ヒーター19よりも電気抵抗値の低い金属材料で形成される。
流路12および供給路17a、17bの断面積は、供給部13a、13bから流入される検体、試薬を効率よく送液し混合するためには2.5×10−3mm以上1mm以下であることが望ましい。このような、断面積が2.5×10−3mm〜1mm程度の流路を流通する流体は、一般に層流状態で流れるので、2つの供給流路17a、17bを合流させただけでは、互いに層流である2種類の被処理流体を短い流路で完全に混合させることは難しい。
これに対し、本発明のマイクロ化学チップでは、上述したように、流路12は、流路12と供給部13a、13bとの接続位置22よりも被処理流体の流通方向下流側に、柱状の突起27が形成されている部分26を有しているので、複数の処理流体が合流された後、柱状の突起27が形成されている部分26を通過するときに、合流した被処理流体内に乱流が発生する。
このように合流した被処理流体内に乱流を発生させることによって、複数の被処理流体を混合することができる。これによって、拡散のみによって混合させる場合に比べ、短い流路で複数の被処理流体を充分に混合させることができる。従って、流路12の長さを短くすることができるのでマイクロ化学チップ1を小型化することができ、マイクロ化学チップ1を用いたマイクロ化学システムの小型化が可能になる。また、複数の被処理流体が充分に混合された状態で予め定める処理が施されるので、混合が不十分な場合に比べて、予め定める処理を確実に施すことができる。
基体本体20には、セラミック材料、シリコン、ガラスまたは樹脂などからなるものを用いることができ、これらの中でもセラミック材料から成るものを用いることが好ましい。セラミック材料は、樹脂等に比べ、耐薬品性に優れるので、基体本体20がセラミック材料からなることによって、耐薬品性に優れ、種々の条件で使用することのできるマイクロ化学チップ1を得ることができる。基体本体11を構成するセラミック材料としては、例えば酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体またはガラスセラミックス焼結体などを用いることができる。
蓋体21にはガラスまたはセラミック材料から成るものを用いることができるが、蓋体21がガラスから成る場合、処理流体の混合状態や反応状態を確認できるため好ましい。
次に、図1に示すマイクロ化学チップ1の製造方法を説明する。本実施形態では、基体本体20がセラミック材料から成る場合について説明する。図3は、セラミックグリーンシート31、32の加工状態を示す平面図である。図4は、セラミックシート31、32の積層状態を示す断面図である。
まず原料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を混合し、必要に応じて可塑剤または分散材などを添加して泥奨にし、これをドクターブレード法またはカレンダーロール法などによってシート状に形成することによって、セラミックグリーンシートを形成する。原料粉末としては、たとえば、基体本体20が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合には、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムなどを用いる。
本実施形態では、このようにして形成されるセラミックグリーンシートを2枚用いて基体本体20を形成する。まず、図3(a)に示すように、セラミックグリーンシート31の表面に型を押圧し、溝部33および柱状突起27を形成する。このとき型には所望の形状が転写された型を用いる。
なお、溝部33を形成する型は、溝部の縦断面を有する型押し材である。この、溝部33を形成する型の先端の一部に、セラミックグリーンシートに押し付けたときに、溝部33となる部位の底面から上側に伸びるような突起27を形成するための凹みを設けておくことにより、突起27を溝部33の底面に形成することができる。
このように、突起27は、溝部33(流路12)の底面から上側に伸びるようにして形成されることが、製造方法の点からみても、形成が容易で、マイクロ化学チップ1としての生産性を良好に確保することができる等、好ましいものである。
また、型を押圧する際の圧力は、セラミックグリーンシートに形成される前の泥奨の粘度に応じて調整される。たとえば、泥奨の温度が1〜4Pa・sである場合には、2.5MPaの押圧力で押圧する。なお、型の材質は特に制限されるものでなく、金型であっても木型であってもよい。
なお、突起27は、上記のように溝部33と同時に形成する必要はなく、別途形成した柱状の部材を溝部33(または流路12)の底面に、接着剤、ガラス、ロウ材等の接合手段で取着し形成するようにしてもよい。個々の突起27を形成する材料も、基体本体20を形成する材料と同じ材料に限らず、基体本体20とは異なるセラミック材料や、ガラス等の他の材料でもよい。ただし、基体本体20がセラミック材料で形成される場合には、上記のように型加工で成形し同時焼成して形成することが、マイクロ化学チップ1の生産性や突起27の機械的強度等の点で好ましい。
また、図3(b)に示すように、セラミックグリーンシート32の表面に、導電性ペーストをスクリーン印刷法などによって所定の形状に塗布することによって、ヒーター19および外部電源接続用の配線となる配線パターン34を形成する。導電性ペーストは、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、ニッケル、パラジウムまたは金などの金属材料粉末に、適当な有機バインダおよび溶剤を混合して得られる。なお、ヒーター19となる配線パターン34を形成する導電性ペーストには、焼結後に所定の電気抵抗になるように前述の金属材料に適当な有機バインダおよび溶剤を混合して得られる。なお、ヒーター19となる配線パターン34を形成する導電性ペーストには、焼結後に所定の電気抵抗になるように、前述の金属材料粉末にセラミック粉末が5〜30重量%添加されたものが用いられる。
次に、図4に示すように、ヒーター19となる配線パターン34が形成されたセラミックグリーンシート32の表面に、溝部33の形成されたセラミックグリーンシート31を積層する。積層されたセラミックグリーンシート31、32を温度約1600℃で焼結させる。以上のようにして、流路12と供給部13a、13bと接続位置22よりも下流側に柱状の突起27が形成されている部分26を有する基体本体20を形成する。
図5は、蓋体21の構成を簡略化して示す平面図である。図5で示すように、たとえばガラスまたはセラミック材料などからなる基板41の供給口16a、16bおよび採取部15となるべく予め定められる位置に、図3(a)に示すセラミックグリーンシート31の溝部33に連通する貫通孔42a、42b、43を形成し、蓋体21を得る。
基体本体20の溝部33が露出した表面に、蓋体21を接着する。蓋体21と基体本体20とは、たとえば蓋体21がガラスからなる場合には加熱および加圧によって接着され、蓋体21がセラミック材料からなる場合にはガラス接着剤などのよって接着される。
本実施形態のマイクロ化学チップ1は、2つの供給部13a、13bを有するが、これに限定されることなく、3つ以上の供給部を有してもよい。供給部が2つ以上設けられる場合、供給部は、1点で合流するように設けられる必要はなく、それぞれ流路12の異なる位置に接続されるように設けられてもよい。この場合、流路12は、各供給部が接続される位置よりも被処理流体の流通方向下流側に、柱状の突起27を有することが好ましい。
また、本実施形態のマイクロ化学チップ1では、採取部15を設け、反応生成物を採取部15から導出させるが、採取部15または採取部15よりも被処理流体の流通方向上流側に検出部を設ければ、化学反応や抗原抗体反応、酵素反応などの生化学反応の反応生成物を検出することができる。
また、蓋体21は基体本体20に装着されていても、基体本体20から取外し可能に取り付けられていても、どちらでもかまわない。また、蓋体21と基体本体20との間にシリコーンゴムなどを挟み、マイクロ化学チップ全体に圧力を加えるような構成であってもよい。
また、本実施形態のマイクロ化学チップ1の製造方法では、基体本体20は、溝部33が形成されたセラミックグリーンシート31と、ヒーター19となる配線パターンが形成されたセラミックグリーンシート32との2枚のセラミックグリーンシートから形成されるけれども、これに限定されることなく、3枚以上のセラミックグリーンシートから形成されてもよい。
本発明のマイクロ化学チップは、血液、唾液、尿等の体液中のウイルス、細菌または体液成分の試薬による検査、ウイルス、細菌や薬液と体細胞との生体反応実験、ウイルス、細菌と薬液との反応実験、ウイルス、細菌と他のウイルス、細菌との反応実験、血液鑑定、遺伝子の薬液による分離抽出や分解、溶液中の化学物質の分解、複数の薬液の混合、合成反応や分解反応等の種々の化学反応等の用途に用いることができ、他の生体反応や化学反応等の目的に使用することができる。
(a)は、本発明のマイクロ化学チップ1の構成を簡略化して示す平面図であり、図1(b)は、(a)に示したマイクロ化学チップ1のI―I線、II―II線およびIII―III線における断面構成を示す断面図である。 (a)は、図1(b)の混合部26の拡大図であり、(b),(c)は図1(b)の混合部26の平面図である。 (a)、(b)はセラミックグリーンシート31、32のそれぞれの加工状態を示す平面図である。 セラミックグリーンシート31,32を積層した状態を示す部分断面図である。 蓋体21の構成を簡略化して示す平面図である。
符号の説明
1 マイクロ化学チップ
11 基体
12 流路
13a、13b 供給部
14 処理部
15 貯留部
16a、16b 供給口
17a、17b 供給流路
18a、18b マイクロポンプ
19 ヒーター
20 基体本体
21 蓋体
22 接続位置
25 合流部
27 突起
31、32 セラミックグリーンシート
33 溝部
34 配線パターン
41 基板
42a、42b、43 貫通孔

Claims (6)

  1. 被処理流体を供給するための複数の供給部と、該各供給部より供給される被処理流体を合流させる合流部と、該合流した合流流体を貯留するための貯留部とが設けられている流路を有したマイクロ化学チップにおいて、前記合流部に前記合流流体の流動方向に配列された複数個の突起が形成されていることを特徴とするマイクロ化学チップ。
  2. 前記突起が柱状を成していることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ化学チップ。
  3. 前記突起が前記合流流体の流動方向と直交する方向に立設されていることを特徴とする請求項2に記載のマイクロ化学チップ。
  4. 前記複数個の突起が千鳥状に配列していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマイクロ化学チップ。
  5. 前記突起の形成領域において前記突起の形成箇所を避けるようにして合流流体の乱流が発生することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマイクロ化学チップ。
  6. 前記合流部に、前記合流流体に加熱処理を施す処理部が設けられており、前記複数個の突起が、前記処理部の上流側に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか記載のマイクロ化学チップ。
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