JP4439372B2 - エポキシ化合物の開環反応物の製造方法 - Google Patents

エポキシ化合物の開環反応物の製造方法 Download PDF

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本発明は、エポキシ化合物の開環反応物の製造方法に関する。
エポキシ化合物の開環反応方法としては、非特許文献1の第1055〜1064頁記載のように、(1)酸の存在下に開裂反応する方法、(2)塩基触媒の存在下に開裂反応する方法、(3)グリニャール試薬との反応などが一般的に知られている。
エポキシ化合物の開環反応は、多大な反応熱が発生する場合が多いことから、安全性や過熱による反応品質確保の面から問題がある。この改善策として、特許文献1等に開示されるように反応原料を連続的に供給しながら、発生する反応熱を時間的に分散化する方法がある。反応熱による過熱を回避するために、連続方式で反応を行うことはよく知られているが、この場合には特許文献2等に記述されるように収率が悪くなる場合があり、操作方法に工夫を要することが多い。連続方式の反応に限らず、エポキシ化合物の開環反応方法は全般に多量化等の副反応による収率の低下が見られる場合が多く、特許文献3にあるように触媒選定の面からも工夫が見られている。しかしながら、何れの方法も反応熱による過熱防止と収率面を両立することはできていない。このことは、その調製にエポキシ化合物の開環反応を伴う反応物の製造効率の低下の原因となっている。
モリソンボイド有機化学(下)((株)東京化学同人第1版) 特開2002−114727号公報 特開2002−220457号公報 特開平10−175902号公報
本発明は、反応操作が容易であり、反応熱による過熱を防止でき、副反応を抑制して高い反応率が得られるエポキシ化合物の開環反応物の製造方法を提供することを課題とする。
即ち、本発明の要旨は、流路断面積が300〜1,000,000μm2の流路に、エポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを流通させ、両化合物を接触させて開環付加反応を行うエポキシ化合物の開環反応物の製造方法に関する。
本発明により、フラスコや実機で行われる通常の反応と比べて温度制御に難なく、副反応を抑制して高い反応率が得られ、反応産物の精製にも労を要しないエポキシ化合物の開環反応物の製造方法が提供される。かかる方法によれば、安全かつ短時間に高い反応収率でエポキシ化合物の開環反応物が得られる。
本発明のエポキシ化合物の開環反応物の製造方法は前記の通りの構成を有するものであるが、エポキシ化合物と水酸基を有する化合物(以下、まとめて本発明の化合物という場合がある)との開環付加反応を、特定の流路断面積を有する流路にて実施することを1つの大きな特徴とする。本発明においては、微小な流路断面積の流路を反応場とすることで単位容積あたりの熱交換面積を過大にとることができ、それにより反応熱による過熱を防止できる。また、微小反応場では通常のフラスコスケールでの反応と異なる現象の発現、例えば、分子的な観点からの物質移動距離や濃度等の種々の要因の変化が生ずると推定され、その結果、反応の選択性の向上、すなわち、副反応の低下や、反応速度の向上が達成され、高い反応率でエポキシ化合物の開環反応物を得ることができる。従って、本発明によれば、安全かつ短時間に高い反応収率で所望の反応物が得られる。
なお、本明細書に記載するいずれの成分も、本発明の所望の効果の発現を阻害しない限り、それぞれ単独で若しくは2種以上を混合して用いることができる。
本発明のエポキシ化合物とは1又は複数、通常、1〜4個のエポキシ環構造を有する化合物をいい、特に限定するものではない。エポキシ化合物としては、得られる開環反応物の有用性等の観点より、以下の一般式(I):
Figure 0004439372
〔式中、Rは炭素数1〜24の炭化水素基(R’)に酸素がエーテル結合した官能基(R’O)、水酸基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、Aは炭素数2〜4のオキシアルキレン基又は−CH2CH(OH)CH2O−基を示し、mは0〜10の数、nは0〜2の数を示す。〕
で示される化合物が好適に使用される。
前記一般式(I)においてRで示される官能基(R’O)中の炭素数1〜24の炭化
水素基としては、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基、又は炭素数6〜14のアリール基等が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、1−ヘキシル基、1−ヘプチル基、1−オクチル基、2−エチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、1−デシル基、1−ウンデシル基、1−ドデシル基、1−テトラデシル基、1−ヘキサデシル基、1−オクタデシル基等が、アルケニル基としては、ビニル基、アリル基等が、アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。また、Rで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。Aで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシトリメチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基等が挙げられる。
前記一般式(I)においてm及びnは、使用する一般式(I)で示される化合物における平均値又は使用する化合物そのものの値を表す。
一般式(I)で示される化合物の例としては、アリルグリシジルエーテル、1−ブチ
ルグリシジルエーテル、1−ペンチルグリシジルエーテル、1−ヘキシルグリシジルエーテル、1−オクチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、1−デシルグリシジルエーテル、2−エチルオクチルグリシジルエーテル、1−テトラデシルグリシジルエーテル、1−オクタデシルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロロヒドリン、グリシドール等を挙げることができる。
本発明のエポキシ化合物は、通常、前記特定の流路に対しそのまま流通させることが可能であるが、副反応の発生を抑制し、より高い反応率で反応を行わせる観点から、水酸基を有しない化合物からなる有機溶媒と予め混合して流路に流通させるのが好ましい。得られる混合液中の該化合物の濃度としては5〜80重量%程度が好適である。以下、エポキシ化合物をいう場合、該混合液としての形態をも含む場合がある。なお、有機溶媒と混合しない場合、該化合物の濃度は100重量%である。
前記有機溶媒を構成する水酸基を有しない化合物としては、特に限定されないが、1−ヘキサン、1−オクタン、1−デカン、1−テトラデカン、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、トリクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン等の塩素系炭化水素等を挙げることができる。
水酸基を有する化合物としては、公知のエポキシ化合物の開環付加反応に使用可能な、水酸基を有する有機性または無機性の化合物が挙げられ、水酸基に直接結合する原子としては、例えば、H、C、N、P、Si等が挙げられる。当該化合物の具体例としては、水、アルコール、炭素数2〜24のカルボン酸、ベンゾアルドオキシム等のアルドキシム、ジアセチルモノオキシム等のケトオキシム、オルトリン酸、メタリン酸等のリン酸、トリメリルシラノール、ジメチルシラノール等のシラノール等が挙げられ、通常、水及び/又はアルコールが好適に用いられる。水としては、水道水、地下水、イオン交換水、蒸留水、超純水等の任意の水が用いられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、フェノール等の1価のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールが挙げられる。カルボン酸としては酢酸、プロピオン酸、酪酸、1−オクタン酸、1−デカン酸、1−ドデカン酸、1−オクタデカン酸、クエン酸等が挙げられる。
反応をより効率的に行わせる観点から、触媒を用いるのが好ましいが、例えば、水酸基を有する化合物と触媒とを予め混合して流路に流通させるのが好適である。触媒を用いる場合、エポキシ化合物の100重量部に対して触媒を0.1〜5重量部程度用いるのが好適である。
触媒としては特に限定されず、酸、塩基、グリニャール試薬等が挙げられる。中でも酸又は塩基が好適に用いられる。酸としては、蟻酸、酢酸、吉草酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アクリル酸、オレイン酸、アジピン酸、クエン酸、乳酸、安息香酸、フマル酸、トリクロロ酢酸等の有機酸、塩酸、硫酸、燐酸等の無機酸が挙げられる。塩基としては、アンモニア、アニリン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ピリジン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基が挙げられる。グリニャール試薬としては、ヨウ化メチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム等が挙げられる。
その他、エポキシ化合物の開環反応において使用される、例えば、脱水剤、酸化防止剤還元剤等を本発明の化合物と適宜混合して共に反応に供してもよい。
本発明においては、エポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを前記特定の流路断面積を有する流路に流通させ、当該流路内で両化合物を接触させて開環付加反応を行う。ここで、「接触させて」とは、両化合物間で所定の反応が生じ得るように両化合物を合わせることを意味し、両化合物を接触させる態様は特に限定されるものではない。例えば、エポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを層流として流路に流通させて両化合物を接触させてもよいし、両化合物を流路内で混合することにより両化合物を接触させてもよい。また、本発明の所望の効果の発現を阻害することなく、本発明の所望の反応形態をとることができるのであれば、流路の構成自体には特に限定はない。なお、流路を流通させる成分をまとめて反応液という場合がある。また、単に流路という場合、通常、本発明の化合物の反応場を提供する流路をいう。
本発明の流路は流路断面積300〜1,000,000μm2を有するが、流路断面積としては、好ましくは1,000〜300,000μm2、より好ましくは5,000〜100,000μm2である。流路断面積が300μm2未満であると、流通させる際に生じる圧力損失が大きくなり、従って、送液するのに非常に高圧の送液手段が必要となる問題が生ずる。流路断面積が1,000,000μm2を超えると、反応熱の除去性、反応時間の短縮、反応収率の向上といった効果が低下する。前記好適範囲においては、そのような問題が生じず、また、反応速度を高く維持することができる。
なお、流路断面積300〜1,000,000μm2の流路を等価直径を用いて表した場合、直径20〜1128μmの流路に相当する。等価直径とは、同等の流路断面積が得られる正円での直径に相当する。
本発明におけるエポキシ化合物と水酸基を有する化合物との反応は前記特定の流路断面積を有する流路にて行う必要がある。従って、本発明に使用される流路は、本発明の化合物の反応場としての前記特定の流路断面積を有する流路部分を有するものである必要があるが、使用する流路の全体に渡って特定の流路断面積を有する必要はない。よって、例えば、前記特定の流路断面積を有する流路に連続してつながっている流路が存在する場合、当該流路の流路断面積は前記特定の流路断面積を超えるものであってもよく、その場合、送液時の圧力損失を低減させることができる。かかる態様は本発明の操作上有効である。
流路の断面形状は特に限定されないが、例えば円形、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等を挙げることができる。また流路の長手方向の形状も特に限定されないが、直線形、円形、蛇行形、らせん形等を例に挙げることができる。流路の断面形状及び長手方向の形状は使用する流路において一貫して同一である必要はない。
本発明の化合物の反応場となる流路の長さは、本発明の化合物の流路における該化合物の滞留時間、すなわち、該化合物の反応時間等を決定する因子であるが、所望する反応率が得られるよう適宜選定すればよい。流路の長さとしては、特に限定はないが、好ましくは0.01〜100m、より好ましくは0.05〜10m、さらに好ましくは0.1〜1m程度である。なお、流路が短い場合、一般に、反応原料が拡散現象により反応産物中に混入してくる傾向があり、一方、長い場合、圧力損失が大きくなる傾向がある。圧力損失が大きくなる場合は、流路に対し本発明の化合物を大きな圧力でもって流通させることができる、後述するような送液装置を適宜選定して併用するのが好ましい。一方、反応時間には、流路を流通させる際の本発明の化合物の流速(送液速度)も影響するが、流路の長さが前記の通りの好適な範囲にある場合、流速としては後述する流速範囲であるのが望ましい。
本発明に用いる流路の材質は特に限定されず、金属材、セラミック材、樹脂材等の何れも用いることができ、反応系への耐性を考え適宜適用することができる。流路の材質とは、流路と反応液が接液する部分の材質を指し、支障のない範囲で流路を構成する別途の部材に、ここに例示するような材質を表面修飾するなどの処置を施して、本発明の用に供することも可能である。
以上のような流路として、例えば、一般的な理化学機器として市販されるポリテトラパーフルオロエチレン(PTFE)、シリコン、ポリエチレン等の樹脂性チューブや、SUS304、SUS316、チタン、ハステロイ等の鋼管を用いることもできるし、「マイクロマシン」((株)産業技術サービスセンター出版)、「マイクロリアクター」(株式会社シーエムシー出版、第1刷)に記述される加工技術を参照して適宜所望の流路を製造することもできる。
エポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを流路に流通させる場合、その態様としては特に限定されるものではないが、通常、エポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを別々に反応場である流路に供給して流通させるのが好ましい。反応場である流路に該化合物を別々に供給するには、例えば、エポキシ化合物を供給するための1又は複数の供給用流路、及び水酸基を有する化合物を供給するための1又は複数の供給用流路を設け、反応場である流路において本発明の化合物が合流して互いに接触することになるよう前記各供給用流路を、例えば、継ぎ手を介して反応場である流路に連結するか、もしくは反応場である流路と連続して一体の構造体となるように加工を施してもよい。なお、本発明の化合物が合流する部分の形状は、特に限定されないがY字形式、T字形式などを挙げることができる。
本発明において、流路に対するエポキシ化合物及び水酸基を有する化合物を供給するための送液手段は特に限定されないが、送液装置を用いる手法、圧力差を用いる手法等が挙げられる。送液装置としては、渦巻きポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻き斜流ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプ、ギヤポンプ、スクリューポンプ、カムポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、渦流ポンプ、粘性ポンプ、気泡ポンプ、ジェットポンプ、電磁ポンプ等が挙げられる。これらの中でも脈流の少ない型式のものが好ましい。その理由は、本発明の化合物を脈流を伴わずに流路に流通させた場合、流路内各部位で均一で安定した流れが保持され、本発明の化合物が互いに一定割合で安定に接触して所望の反応がもたらされ、反応に不具合を生ずることなく、所望する反応性、選択性の高い化学量論条件が均一に達せられるという反応上の利点が得られるためである。かかる観点から具体的には、送液手段として圧力差送液やピストンポンプを用いるか、脈流を低減する装置をポンプへ付帯するのが好ましい。
エポキシ化合物と水酸基を有する化合物を流路に流通させる際の流速としては、所望の反応率が得られる滞留時間に基づいて適宜設定すればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは0.01×10-3〜100×10-3m/秒、より好ましくは0.1×10-3〜10×10-3m/秒程度である。本発明の化合物の流路への供給は流速が前記範囲となるように実施するのが好ましい。
エポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを開環付加反応させる場合の流路中での当量比率は、反応条件に応じて適宜選定することができる。反応産物の品質面を考慮し、反応産物とエポキシ化合物との多量化反応を抑える観点からは、エポキシ化合物と水酸基を有する化合物の反応当量比において水酸基を有する化合物を過剰量とすることが好ましく、一方、臭気等の問題を考慮し、水酸基を有する化合物の残留を抑制する観点からは、前記反応当量比においてエポキシ化合物を過剰量とすることが好ましい。
反応温度はエポキシ化合物の反応性や処理量、品質に応じて適宜選定することができる。送液時の粘性を低減して圧力損失を低下させる目的や、反応性を高める目的では高温の条件を選定することが好ましい。また、色相悪化や臭気悪化等の熱劣化に伴う副反応を抑制する目的では、より低温な条件を選定することが好ましい。これらから温度範囲としては、好ましくは−70℃〜400℃、実用面から、より好ましくは20℃〜250℃が挙げられる。
なお、本発明における流路内の反応液の温度制御法は特に限定されないが、加温する場合には、熱媒を用いて熱交換する方法、ヒータ等により直接加熱する方法、誘導加熱方式を用いる方法、マイクロ波を用いる方法等が挙げられ、冷却する場合には、冷媒を用いて熱交換する方法、ペルチェ素子による方法等が挙げられる。
反応圧力はそれぞれの反応条件により適宜選定することができる。送液装置の圧力仕様の負荷を抑える観点では、低いことが好ましいが、送液する媒体が気化する場合にはこれを抑制する目的や、本発明の特定の流路断面積を有する流路を反応液が流れる際に生じる圧力損失を賄う目的では通常高圧にて操作される。反応圧力は前記するような送液手段に応じて適宜設定することができる。例えば、これらを具現化する背圧装置、送液装置を設置しても良い。圧力範囲としては、好ましくは0.01〜50MPa、実用面から、より好ましくは0.1〜10MPaが挙げられる。なお、任意の反応温度にて大気圧下で気化する性状を有する反応液の場合、ここに記載される圧力範囲のような高圧下に反応を行うことにより、気化せず流体的に安定した液状を保持できるため、滞留時間や温度、流動状態の均一性が保持され、所望する反応性や選択性が得られるという利点がある。
反応時間は反応に用いる流路の容積に対する本発明の化合物の送液速度から一義的にえられる滞留時間に相当し、所望する反応率に応じて、反応に用いる流路断面積や長さ、該化合物の送液速度を適宜設計、選定し、決定することができる。通常、好ましくは0.1分〜10時間程度である。
以上により反応産物として所望のエポキシ化合物の開環反応物が得られる。エポキシ化合物の開環反応物としては、例えば、アリルハロヒドリンエーテル、1−ブチルハロヒドリンエーテル、1−ペンチルハロヒドリンエーテル、1−ヘキシルハロヒドリンエーテル、1−オクチルハロヒドリンエーテル、2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテル、1−デシルハロヒドリンエーテル、2−エチルオクチルハロヒドリンエーテル、1−テトラデシルハロヒドリンエーテル、1−オクタデシルハロヒドリンエーテル、アリルグリセリルエーテル、1−ブチルグリセリルエーテル、1−ペンチルグリセリルエーテル、1−ヘキシルグリセリルエーテル、1−オクチルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、1−デシルグリセリルエーテル、2−エチルオクチルグリセリルエーテル、1−テトラデシルグリセリルエーテル、1−オクタデシルグリセリルエーテル等が挙げられる。
実施例及び比較例における反応率、多量化率、及び多量化指標は以下のようにして求めた。
(反応率)
ガスクロマトグラフ分析にて、反応生成物中に含まれるエポキシ化合物および未反応のエポキシ化合物の総モル数に対する未反応のエポキシ化合物のモル数の比率(百分率)を求め、その値を100%より減じて求めた。
(多量化率)
ガスクロマトグラフ分析にて、水酸基を有する化合物にエポキシ化合物が開環付加した化合物(多量化したものを含む)の総モル数に対して、水酸基を有する化合物にエポキシ化合物が1分子だけ開環付加した化合物のモル数の比率(百分率)を求め、その値を100%より減じて求めた。
(多量化指標)
反応率に対する多量化率の比を求め、多量化指標とした。
図1に実施例1〜3で使用した反応装置の概略を示す。エポキシ化合物の供給を行うための高圧マイクロフィーダー(ピストンポンプ)1と、水酸基を有する化合物の供給を行うための高圧マイクロフィーダー2は、両化合物を供給するための供給用流路を、反応場である流路(反応管5)に連結するための継ぎ手3を介して反応管5に連結されている。反応管5は油浴4に浸漬されており、反応管5はサンプル回収瓶6に連結されている。
実施例1
2−エチルヘキシルアルコール(工業品;NEST社製)98.76g、1−デカン(キシダ化学(株)製;特級)49.06g、硫酸(シグマアルドリッチジャパン(株)製;1級)1.24gを予め混合調製した溶液(比重0.801(20℃))を4.234μL/分、α-エピクロロヒドリン(和光純薬(株)製;特級、比重1.181(20℃))を0.982μL/分の流量にて減速機を付帯した高圧マイクロフィーダー1又は2(古江サイエンス製;商品名JP−H)を用いてそれぞれ、図1に示す135℃に温度制御した油浴4に浸漬した内径250μm(外径1590μm)のPTFE製の円管8.5mからなる反応管5にT字型の継ぎ手3(スェージロック社製;ユニオン・ティー−100−3)を介して供給した。反応液は反応管5を滞留時間80分で通過した後、冷却水に浸漬された冷却部で20℃に速やかに冷却され、得られた反応終了液は大気圧下のサンプル回収瓶6にそのまま収集された。この際、供給側の圧力表示は0.01MPaであった(反応圧力に相当)。サンプル回収瓶6への反応産物の排出が開始されてから滞留時間の10倍時間以上を経た後、分画的にサンプル回収を行った。得られたサンプルをガスクロマトグラフィーにより分析し、経時的な回収組成が定常状態であることを確認した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
実施例2
実施例1と同じアルコール溶液を5.041μL/分、α-エピクロロヒドリン(和光純薬(株)製;特級、比重1.181(20℃))を1.169μL/分の流量にて減速機を付帯した高圧マイクロフィーダー1又は2(古江サイエンス製;商品名JP−H)を用いてそれぞれ、図1に示す135℃に温度制御した油浴4に浸漬した内径610μm(外径1590μm)のSUS316製の円管1.7mからなる反応管5にT字型の継ぎ手3(スェージロック社製;ユニオン・ティー−100−3)を介して供給した。反応液は反応管5を滞留時間80分で通過した後、冷却水に浸漬された冷却部で20℃に速やかに冷却され、得られた反応終了液は大気圧下のサンプル回収瓶6にそのまま収集された。この際、供給側の圧力表示は0.01MPaであった。サンプル回収瓶6への反応産物の排出が開始されてから滞留時間の10倍時間以上を経た後、分画的にサンプル回収を行った。得られたサンプルをガスクロマトグラフィーにより分析し、経時的な回収組成が定常状態であることを確認した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
実施例3
実施例1と同じアルコール溶液を2.117μL/分、α-エピクロロヒドリン(和光純薬(株)製;特級、比重1.181(20℃))を0.491μL/分の流量にて減速機を付帯した高圧マイクロフィーダー1又は2(古江サイエンス製;商品名JP−H)を用いてそれぞれ、図1に示す135℃に温度制御した油浴4に浸漬した内径250μm(外径1590μm)のPTFE製の円管8.5mからなる反応管5にT字型の継ぎ手3(スェージロック社製;ユニオン・ティー−100−3)を介して供給した。反応液は反応管5を滞留時間160分で通過した後、冷却水に浸漬された冷却部で20℃に速やかに冷却され、得られた反応終了液は大気圧下のサンプル回収瓶6にそのまま収集された。この際、供給側の圧力表示は0.01MPaであった。サンプル回収瓶6への反応産物の排出が開始されてから滞留時間の10倍時間以上を経た後、分画的にサンプル回収を行った。得られたサンプルをガスクロマトグラフィーにより分析し、経時的な回収組成が定常状態であることを確認した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
比較例1
2−エチルヘキシルアルコール(工業品)98.76g、1−デカン(キシダ化学(株)製;特級)49.06g、硫酸(シグマアルドリッチジャパン(株)製;1級)1.24gを予め300mLガラス製4つ口フラスコで混合して135℃に加温した後、大気圧下でα-エピクロロヒドリン(和光純薬(株)製;特級)50.94gを追加し速やかに135℃とした。反応時間を80分間とった後、4つ口フラスコ中から反応液を得た。得られたサンプルをガスクロマトグラフィーにより分析した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
比較例2
反応時間を1020分とした他は比較例1と同様にして反応を行った。得られたサンプルをガスクロマトグラフィーにより分析した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
実施例4
1−ヘキシルアルコール(シグマアルドリッチジャパン(株)製;特級)155.86g、硫酸(シグマアルドリッチジャパン(株)製;特級)2.99gを予め混合調製した溶液(比重0.822(20℃))を2.335μL/時間、α-エピクロロヒドリン(和光純薬(株)製;特級、比重1.181(20℃))を1.445μL/時間の流量にてマイクロシリンジポンプ(HARVARD APPARATUS;Model‘11’)を用い、100℃に温度制御した油浴に浸漬した流路長方形断面(60μm幅×20μm深さ)、流路長0.63mのマイクロ化学チップ(マイクロ化学技研(株)製ガラスチップ)に供給した。
図2に当該チップの模式図を示す。該チップは図1に示す装置と同様の構成を有する装置の一部をなしており、供給口7よりエポキシ化合物(α-エピクロロヒドリン)が、供給口8より水酸基を有する化合物(1−ヘキシルアルコール)がそれぞれ供給され、反応管9を介して排出口10に至り、反応産物は排出口10に連結されたサンプル回収瓶にて回収される。また、それらの化合物の合流部分の形状はY字形式である。
反応液は反応管9を滞留時間12分で通過した後、排出口10に連結された300μm内径PTFEチューブ0.5mを通過する際に空冷され、得られた反応終了液は大気圧下のサンプル回収瓶にそのまま収集された。この際、供給側の圧力表示は0.02MPaであった。サンプル回収瓶への反応産物の排出が開始されてから滞留時間の10倍時間以上を経た後、分画的にサンプル回収を行った。得られたサンプルをガスクロマトグラフィーにより分析し、経時的な回収組成が定常状態であることを確認した。以上の反応により、主たる反応産物として1−ヘキシルハロヒドリンエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
比較例3
1−ヘキシルアルコール(シグマアルドリッチジャパン(株)製;特級)103.91g、硫酸(シグマアルドリッチジャパン(株)製;特級)1.99gを予め300mLガラス製4つ口フラスコで混合して100℃に加温した後、α-エピクロロヒドリン(和光純薬(株)製;特級)94.10gを追加し速やかに100℃とした。反応時間を17分間とった後、4つ口フラスコ中から反応液を得た。得られたサンプルをガスクロマトグラフィーにより分析した。以上の反応により、主たる反応産物として1−ヘキシルハロヒドリンエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
Figure 0004439372
反応時間が同じである、実施例1及び2と比較例1との比較、また、反応時間が同程度である、実施例4と比較例3との比較により、通常のフラスコ操作で発現するより反応率がいっそう向上することが分かる。また、実施例1と2との比較より、流路断面積が小さくなることにより当該効果が大きくなることが分かる。多量化指標とは各反応における副生物(多量化体)の生成割合を示すが、実施例1〜3と比較例1及び2、実施例4と比較例3との比較より、通常のフラスコ操作で発現するより副反応がいっそう抑制されることが分かる。
本発明により、反応操作が容易であり、反応熱による過熱を防止でき、副反応を抑制して高い反応率が得られるエポキシ化合物の開環反応物の製造方法が提供される。
実施例1〜3で使用した反応装置を示す概略図の一例である。 実施例4で使用したマイクロ化学チップを示す模式図の一例である。
符号の説明
1 高圧マイクロフィーダー
2 高圧マイクロフィーダー
3 継ぎ手
4 油浴
5 反応管
6 サンプル回収瓶
7 供給口
8 供給口
9 反応管
10 排出口

Claims (6)

  1. 流路断面積が300〜1,000,000μm2の流路に、一般式(I):
    Figure 0004439372
    〔式中、Rは炭素数1〜24の炭化水素基(R’)に酸素がエーテル結合した官能基(R’O)、水酸基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、Aは炭素数2〜4のオキシアルキレン基又は−CH 2 CH(OH)CH 2 O−基を示し、mは0〜10の数、nは0〜2の数を示す。〕
    で示されるエポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを送液させ、両化合物を接触させて開環付加反応を行う、水酸基を有する化合物にエポキシ化合物が1分子だけ開環付加したエポキシ化合物の開環反応物の製造方法。
  2. 送液手段が、圧力差送液、ピストンポンプ又は脈流を低減する装置を付帯したポンプである請求項1記載の製造方法。
  3. エポキシ化合物と水酸基を有する化合物とを別々に流路に供給る請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 水酸基を有する化合物が水及び/又はアルコールである請求項1〜3いずれか記載の製造方法。
  5. 水酸基を有する化合物と、触媒としての酸又は塩基とを、予め混合して流路に供給する請求項1〜4いずれか記載の製造方法。
  6. エポキシ化合物を、水酸基を有しない化合物からなる有機溶媒と予め混合して流路に供給する、請求項1〜5いずれか記載の製造方法。
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