JP4439133B2 - 側溝形成部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は側溝形成部材に関するものである。本発明の側溝形成部材で形成される側溝は、その一部、例えば蓋体部分が露出するものに限られず、側溝全体が地中に埋設されるものも包含する。
【0002】
【従来の技術】
雨水を流すために道路の側方に設置されている従来からある側溝は、U字形に形成されたコンクリート製の単位部材を連結して所謂「U字溝」を形成しその上部開の部分を蓋するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年市街地の美観や安全上、電力線や光等の通信ケーブルは地中に埋設されるようになっている。この電力線や光等の通信ケーブルを埋設するには先ず、交通を遮断した状態にする。 次に道路を掘り起こし、ケーブルを敷設した後、その上方を覆土するのであるが、こ うした作業が埋設されるケーブル毎に行われたり、増設のたびに上記の工事が行われ るために、ケーブルの敷設に多大の手間と時間を要し、敷設のコストも高くなってしまうという問題があった。そこで、本発明は上記問題点に鑑み提案されたもので、側溝を利用することにより ケーブルの敷設を簡単に短時間で行え、敷設のコストの低減を図れる側溝形成部材を 提供できるようにすることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にかかる側溝形成部材は、上部が開口し内部に物品挿通用の空間が形成され、少なくともその一部が地中に埋設される本体部分と、該本体部分の開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とからなり、本体部分に内部空間を区画する区画具を着脱可能に設け、本体部分をその底部が緩やかなV形に形成され、該V形の中央部分にケーブル乃至管材の設置部を円弧状に形成するとともに、ケーブル乃至管材の設置部の上方部分にL字形の区画具を設けたことを特徴とする
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の側溝部材にかかる一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は側溝部材の分解図、図2は側溝部材の正面図を示し、図中符号1は側溝部材を全体的に示す。この側溝部材1は、少なくともその一部が地中に埋設される本体部分2と、この本体部分2の開口部3を開閉可能に閉塞する蓋体4とからなり、本体部分2及び蓋体4は、プレスによる型押し成型コンクリートで所定の単位長さ、例えば90cmの長さに形成されている。
【0006】
上記蓋体4は、本体部分2の開口部3を被蔽する緩やかに湾曲した蓋板部分5とこの蓋板部分5の側縁から略垂直に垂下された側縁部分6とを一体に形成してなる。一方、本体部分2は、底部7の中央部分にケーブル乃至管材の設置部8を半円状に形成するとともに、後述の区画具9・9が取り付けられる板状部分10・10が半円状の設置部8の両端部からを斜め上向きに傾斜させた状態で延出され、図2の正面視において当該底部7が緩やかなV形となるように形成されている。上記板状部分10・10の端部は上方に立ち上がった状態に形成され、その上端部分10a・10aに蓋体4の側縁部分6を受けるための受け部11が形成されている。
【0007】
また、板状部分10・10に取り付けられる区画具9・9は、不銹性金属板材をL型にし、本体部分2と略同じ長さに形成してあり、板状部分10・10に形成された取り付け座12に対面する部分にはボルト・ナットからなる取り付け具13を挿通するための挿通孔が穿設されている。尚、図中符号14は区画具9・9に形成された補強用リブであり、符号15は本体部分2の内面部分に設けられた補強リブである。
【0008】
上記のように形成された側溝部材1を用いて各種のケーブル乃至管材を敷設する手順を次に説明する。図3に示すように、先ず、ボルト・ナットからなる取り付け具13で板状部分10・10にL形の区画具9・9を確りと固定しておく。次に、区画具9・9が取り付けられた側溝部材1の本体部分2を道路16と建物17の敷地18との境界部分に端部同士を当接させた状態で連続状に設置する。すると内部が区画具9・9により概ね3つに分割された通路(物品挿通用空間)A・B・Cが形成される(図2参照)。
【0009】
こうして形成された通路A・B・Cの例えば、通路Bには上水道管若しくはガス管等の管材20を敷設し、通路Aには電力線用ケーブル21を、通路Cには通信用ケーブル22を夫々敷設する。ここで、通路Bの設置部8に敷設される管材20が対面する区画具9・9の間隔よりも太い場合、取り付け具13を弛めて、L形の区画具9・9を押し広げてから挿入することになる。各通路A・B・Cに夫々種類の異なる複数のケーブル21・22や管材20が敷設された後、本体部分2の上端開口部分に蓋体4を嵌合させるとケーブル21・22や管材20の敷設作業が完了するのである。
【0010】
尚、本例のように、区画具9・9を不銹性金属板材で形成すると、これがシールド効果を奏し、ノイズの防止にも寄与するがこうしたものに限られず、合成樹脂やその他の板状部材で形成することができるのは勿論のことである。また、上記実施の形態では、区画具9・9を一対も受けるようにしてあるが、いずれか一方にすることもできる。更に上記実施の形態では図上蓋体4が地上に露出するようになっているが、地中に埋設されるものでも本発明を実施できるのは勿論であり、本来の用途である雨水を流すのに利用することができるのは言うまでもないことである。加えて、図1に想像線で示すように区画具9・9にバンド用透孔25を形成しておくと、各通路A・B・Cに敷設されたケーブル21・22や管材20をバンドで固定する場合に至便なものとなる。
【0011】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明にかかる側溝部材は、上部が開口し内部に物品挿通用の空間が形成され、少なくともその一部が地中に埋設される本体部分と、該本体部分の開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とからなり、本体部分に内部空間を区画する区画具を着脱可能に設け、本体部分をその底部が緩やかなV形に形成され、該V形の中央部分にケーブル乃至管材の設置部を円弧状に形成するとともに、ケーブル乃至管材の設置部の上方部分にL字形の区画具を設けるようにしてあるので、当該側溝部材を連結して形成された側溝に種類の異なる複数のケーブルや管材を区画具で種類別に分けられた状態で挿通することができる。
【0012】
また、側溝は区画整理を行う時に敷設されるので、ケーブルや管材を敷設する場合、側溝に設置するだけの簡単な作業で済み、短時間で簡単に敷設作業が行える。これにより、敷設コストを低減することができるとともに、敷設作業時の交通の遮断も短時間にして交通の渋滞も可及的に減少させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明にかかる側溝部材の分解図である。
【図2】は本発明にかかる側溝部材の正面図である。
【図3】は本発明にかかる側溝部材の使用例の一部切り欠き斜視図である。
【符号の説明】
1・・・側溝部材
2・・・本体部分
3・・・開口部
4・・・蓋体
7・・・底部
8・・・設置部
9・・・区画具
20・・・管材
21・22・・・ケーブル
A・B・C・・・通路(物品挿通用空間)

Claims (1)

  1. 上部が開口し内部に物品挿通用の空間が形成され、少なくともその一部が地中に埋設される本体部分と、該本体部分の開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とからなり、本体部分に内部空間を区画する区画具を着脱可能に設け、本体部分をその底部が緩やかなV形に形成され、該V形の中央部分にケーブル乃至管材の設置部を円弧状に形成するとともに、ケーブル乃至管材の設置部の上方部分にL字形の区画具を設けたことを特徴とする側溝形成部材。
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