JP4438594B2 - コーティング材組成物及び塗装品 - Google Patents
コーティング材組成物及び塗装品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4438594B2 JP4438594B2 JP2004302238A JP2004302238A JP4438594B2 JP 4438594 B2 JP4438594 B2 JP 4438594B2 JP 2004302238 A JP2004302238 A JP 2004302238A JP 2004302238 A JP2004302238 A JP 2004302238A JP 4438594 B2 JP4438594 B2 JP 4438594B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fine particles
- hydrolyzate
- coating
- silica
- metal oxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Description
(A)一般式がSiX4(Xは加水分解基) …(1)
で表わされる加水分解性オルガノシランを加水分解して得られる加水分解物
(B)式(1)の加水分解性オルガノシランと、フッ素置換アルキル基を有する加水分解性オルガノシランとの共重合加水分解物
また請求項2の発明は、請求項1において、シリカ微粒子が、外殻がシリカで形成された中空微粒子であることを特徴とするものである。
一般式がSiX4(Xは加水分解基) …(1)
で表わされる4官能加水分解性オルガノシランを加水分解して得られる4官能加水分解物(4官能シリコーンレジン)である。この4官能加水分解性オルガノシランとしては、下記式(3)に示されるような4官能オルガノアルコキシシランを挙げることができる。
上記式(3)のアルコキシル基「OR」中の「R」は1価の炭化水素基であれば特に限定されるものではないが、炭素数1〜8の1価の炭化水素基が好適であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基等のアルキル基等を例示することができる。アルコキシド基中に含有されるアルキル基のうち、炭素数が3以上のものについては、n−プロピル基、n−ブチル基等のように直鎖状のものであってもよいし、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基等のように分岐を有するものであってもよい。
上記の加水分解性オルガノシランとフッ素置換アルキル基を有する加水分解性オルガノシランとを混合し、加水分解させて共重合することによって、共重合加水分解物(B)を得ることができるものである。加水分解性オルガノシランとフッ素置換アルキル基を有する加水分解性オルガノシランの混合比率(共重合比率)は、特に限定されるものではないが、縮合化合物換算の質量比率で、加水分解性オルガノシラン/フッ素置換アルキル基を有する加水分解性オルガノシラン=95/5〜50/50の範囲が好ましい。フッ素置換アルキル基を有する加水分解性オルガノシランの量が5質量%未満であると、フッ素成分による撥水・撥油性や防汚性を十分に発現させることができず、逆に50質量%を超えると、被膜強度の低下や、被膜の白濁が生じ、また塗装時にはじいたりする不良の原因になるおそれがある。共重合加水分解物(B)の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、200〜5000の範囲が好ましい。200未満であると被膜形成能力が劣り、逆に5000を超えると被膜強度が低下するおそれがある。
テトラエトキシシラン208部にメタノール356部を加え、さらに水18部及び0.01Nの塩酸水溶液18部(「H2O」/「OR」=0.5)を加え、これをディスパーを用いてよく混合した。この混合液を25℃恒温槽中で2時間撹拌して、重量平均分子量850、固形分10%の加水分解物(A)(4官能シリコーンレジン)を得た。そして導電性金属酸化物粒子としてATO微粒子分散ゾル(触媒化成製)を用い、このATO微粒子を加水分解物(A)に、ATO微粒子/加水分解物(A)(縮合化合物換算)が固形分基準で40/60の質量比になるように配合し、さらに25℃恒温槽中で1時間撹拌して、重量平均分子量を1500に調整した第一の加水分解物(固形分10%)を得た。
実施例1において、シリカ微粒子の代りに、中空シリカ微粒子として中空シリカIPA分散ゾル(固形分20%:触媒化成工業社製)を用いるようにした以外は、実施例1と同様にしてコーティング材組成物を調製した。
実施例2において、導電性金属酸化物粒子としてATO被覆中空シリカゾル(触媒化成製)を用いるようにした以外は、実施例2と同様にしてコーティング材組成物を調製した。
実施例3において、コーティング材形成成分としてシリコーンジオール(式(2)のn≒40)を、コーティング材組成物の全固形分に対して1%添加するようにした以外は、実施例3と同様にしてコーティング材組成物を調製した。
実施例1と同じ、シリカ微粒子(触媒化成工業社製「OSCAL1432」、固形分30%)と、加水分解物(A)(4官能シリコーンレジン)と、フルオロシラン(東芝シリコーン社製「TSL8233」)と、ATO微粒子分散ゾル(触媒化成製)を、12:39:14:35の質量比になるように配合し、さらに25℃の恒温槽で1時間攪拌して、重量平均分子量1500、固形分10%のコーティング材組成物を調製した。その後全固形分が1%になるようにIPAで希釈することによって、実施例1と成分比率が同じコーティング材組成物を得た。
比較例1において、シリカ微粒子の代りに、中空シリカ微粒子として中空シリカIPA分散ゾル(固形分20%:触媒化成工業社製)を用いるようにした以外は、実施例1と同様にしてコーティング材組成物を調製した。
比較例2において、シリカ微粒子の代りに、導電性金属酸化物粒子としてATO被覆中空シリカゾル(触媒化成製)を用いるようにした以外は、比較例2と同様にしてコーティング材組成物を調製した。
実施例1〜4及び比較例1〜3のコーティング材組成物における配合比率を表1に示す。
スチールウール#0000で硬化被膜表面を擦り、発生する傷の発生レベルで機械的強度を次のように判定した。
A:傷が発生しない
B:傷が僅かに発生する
C:傷が発生する
D:傷が多数発生する(または剥離する)
(指紋除去性)
硬化被膜の表面に指紋を付着させ、その指紋後を布でふき取ることにより、次の基準で指紋除去性を判定した。
A:数回で除去できる
B:10数回程度で除去できる
C:かなり拭くと何とか除去できる
D:除去できない(跡がのこる)
(透明性)
ヘーズメータ(日本電色工業性「NDH2000」)を使用し、ヘーズ値を測定した。
分光光度計(日立製作所製「U−3400」)を使用し、波長550nmの反射率を測定した。
三菱化学社製「ハイレスター MCP−HT260」)を使用し、表面抵抗率を測定することによって帯電防止性を評価した。
Claims (5)
- 下記(A)の加水分解物と導電性金属酸化物微粒子を混合した状態で下記(A)の加水分解物を加水分解した第一の加水分解物と、下記(B)の共重合加水分解物とシリカ微粒子を混合した状態で下記(B)の共重合加水分解物を加水分解した第二の加水分解物とを含有して成ることを特徴とするコーティング材組成物。
(A)一般式がSiX4(Xは加水分解基) …(1)
で表わされる加水分解性オルガノシランを加水分解して得られる加水分解物
(B)式(1)の加水分解性オルガノシランと、フッ素置換アルキル基を有する加水分解性オルガノシランとの共重合加水分解物 - シリカ微粒子が、外殻がシリカで形成された中空微粒子であることを特徴とする請求項1に記載のコーティング材組成物。
- 導電性金属酸化物微粒子が、外殻がシリカで形成された中空微粒子の表面を導電性金属酸化物で被覆したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のコーティング材組成物。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のコーティング材組成物の硬化被膜を、基材の表面に備えて成ることを特徴とする塗装品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004302238A JP4438594B2 (ja) | 2004-10-15 | 2004-10-15 | コーティング材組成物及び塗装品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004302238A JP4438594B2 (ja) | 2004-10-15 | 2004-10-15 | コーティング材組成物及び塗装品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006111781A JP2006111781A (ja) | 2006-04-27 |
JP4438594B2 true JP4438594B2 (ja) | 2010-03-24 |
Family
ID=36380570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004302238A Expired - Fee Related JP4438594B2 (ja) | 2004-10-15 | 2004-10-15 | コーティング材組成物及び塗装品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4438594B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5600457B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2014-10-01 | パナソニック株式会社 | 透明導電膜付き基材 |
CN111548634B (zh) * | 2020-06-24 | 2022-11-01 | 广州布鲁奥申新材料科技有限公司 | 一种低密度导热凝胶及其制备方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2581650B1 (fr) * | 1985-05-13 | 1987-09-18 | Celliose Sa | Vernis a haute durete, resistant a l'abrasion, procede pour leur preparation, et application de ces vernis au revetement de substrats solides |
JPS62273270A (ja) * | 1986-05-21 | 1987-11-27 | Nissan Chem Ind Ltd | 無機質導電性コ−テイング剤及びその製造法 |
JPH04198280A (ja) * | 1990-11-27 | 1992-07-17 | Hitachi Chem Co Ltd | 無機導電性塗料組成物及び導電塗膜の製造法 |
JPH04332781A (ja) * | 1991-05-08 | 1992-11-19 | Hitachi Chem Co Ltd | 無機導電塗料組成物および導電塗膜の製造法 |
JP3179340B2 (ja) * | 1996-05-27 | 2001-06-25 | 大日本塗料株式会社 | オルガノポリシロキサンの製造方法 |
JP4159124B2 (ja) * | 1997-03-19 | 2008-10-01 | ダウ・コ−ニング・コ−ポレ−ション | 導電性コーテイング材の製造方法 |
JP4031624B2 (ja) * | 2000-06-23 | 2008-01-09 | 株式会社東芝 | 透明被膜付基材、透明被膜形成用塗布液、および表示装置 |
JP4107050B2 (ja) * | 2001-10-25 | 2008-06-25 | 松下電工株式会社 | コーティング材組成物及びそれにより形成された被膜を有する物品 |
JP4725074B2 (ja) * | 2004-10-15 | 2011-07-13 | パナソニック電工株式会社 | コーティング材組成物及び塗装品 |
-
2004
- 2004-10-15 JP JP2004302238A patent/JP4438594B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006111781A (ja) | 2006-04-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4107050B2 (ja) | コーティング材組成物及びそれにより形成された被膜を有する物品 | |
JP5179115B2 (ja) | 低屈折率被膜形成用樹脂組成物、低屈折率被膜、反射防止基材 | |
JP2020044841A (ja) | 防曇膜つき透明物品 | |
JP4048912B2 (ja) | 表面防汚性複合樹脂フィルム、表面防汚性物品、化粧板 | |
US10600923B2 (en) | Low-reflection coating, glass sheet, glass substrate, and photoelectric conversion device | |
JP2009526727A (ja) | 反射防止被覆ガラスプレート | |
JP7242720B2 (ja) | コーティング膜付きガラス板及びその製造方法 | |
WO2006011605A1 (ja) | 防曇性物品およびその製造方法 | |
JP4309744B2 (ja) | フッ素系複合樹脂フィルム及び太陽電池 | |
JPH08211202A (ja) | 撥水撥油性超微粒子を有する光透過板およびその製造方法 | |
JP5293534B2 (ja) | 耐指紋性塗膜形成品及び耐指紋性コーティング材組成物 | |
JP2007121786A (ja) | コーティング液の製造方法、およびそのコーティング液を用いた反射防止膜の製造方法 | |
JP2011195806A (ja) | 耐指紋性塗膜形成品及び耐指紋性コーティング材組成物 | |
JP4438594B2 (ja) | コーティング材組成物及び塗装品 | |
JP2010100819A (ja) | 指紋汚れの防止方法、並びに耐指紋性コーティング材組成物及びその塗装品 | |
JP2007099828A (ja) | コーティング材組成物及び塗装品 | |
JP4725074B2 (ja) | コーティング材組成物及び塗装品 | |
JPH11322368A (ja) | 撥水性被膜形成用溶液 | |
JP2013107995A (ja) | コーティング用組成物とそれを用いた反射防止フィルム | |
JP4725072B2 (ja) | コーティング材組成物及び塗装品 | |
JPH11217560A (ja) | 防曇性膜 | |
JP7083342B2 (ja) | 低反射膜付き透明基板、光電変換装置、低反射膜付き透明基板の低反射膜を形成するための塗工液及び低反射膜付き透明基板の製造方法 | |
JP4725073B2 (ja) | コーティング材組成物及び塗装品 | |
JP2005081292A (ja) | 微細凹部を有する皮膜付き基体の製造方法、およびそれに用いる液組成物 | |
JPH05319867A (ja) | ガラス基板の撥水処理剤およびその撥水処理法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070611 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090717 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090915 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091215 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091228 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |