JP4437578B2 - 簡易交換型真空センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子部品や半導体製造品の製造に用いられる真空装置内の圧力を測定する真空センサに関し、特に、真空センサの構成部品の中で、測定環境からのダメージを受けやすい圧力検出素子部が形成された基板のみを簡単に装着、取り外しできる真空センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品や半導体製造品を製造する過程においては、真空装置内で薄膜を形成したりあるいはエッチングするプロセスは不可欠である。この際に、真空装置内圧力は常にモニタされる必要があり、また、真空装置内の到達圧力や排気中の圧力推移によって真空装置の状態は管理されるため、真空装置には圧力を測定するための真空センサが不可欠である。
【0003】
真空センサの種類としては比較的低真空度を測定するものや、高真空度を測定するものなど様々であり、また気体のイオン化、気体の熱伝導を利用したものなど動作原理も様々である。
【0004】
図6に従来のピラニ型真空センサの一例を示す。圧力を測定すべき真空装置2に真空センサを構成するセンサケース5をその接続部分4を介して接続する。真空装置2に連通する領域3に細い金属線1を張り、それを加熱しておくと圧力の変化に対応して細い金属線1から周辺気体への熱伝導の様子が変わり金属線1の温度が変わる。ピラニ型真空センサは導線8、8を通してこの温度変化を細い金属線1の電気抵抗の変化として検知して、電気回路11で圧力を測り、これを出力端子13から出力する方式のものである。このピラニ型真空センサでは使用する過程で細い金属線1の特性が変化したりあるいは断線することがあり、この場合には真空装置2から接続部分4を切り離し、センサケース5および細い金属線1を含め真空センサ部全体を新しい真空センサと交換しなければならない。
【0005】
次に、図7に従来の静電容量型真空センサの一例を示す。圧力を測定すべき真空装置2に真空センサを構成するセンサケース5をその接続部分4を介して接続する。真空装置2に連通する領域3と、高真空に保たれている窪み26を隔てるようにダイヤフラム電極14を配置しておくと、測定対象領域となる真空装置2に連通する領域3内の圧力変化に伴い、ダイヤフラム電極14は形状変化する。
【0006】
したがって、真空装置2に連通する領域3と窪み26を隔てるダイヤフラム電極14と、それに対向する窪み26内の平面に配置された固定電極19とのギャップが圧力とともに変化し、前記固定電極19と前記ダイヤフラム電極14の間の静電容量が変化する。静電容量型真空センサは導線8、8を通してこの静電容量の変化を検知し、電気回路11で圧力を測り、これを出力端子13から出力する方式のものである。
【0007】
静電容量型真空センサの場合もピラニ型真空センサと同様に、ダイヤフラムの劣化などにより正確な圧力が測定できなくなった場合には、真空装置2から接続部分4を切り離し、センサケース5およびダイヤフラム電極14を含む真空センサ部全体を新しい真空センサと交換しなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
真空センサの寿命は圧力検出に使われている部品の寿命でほぼ決まる。ピラニ型真空センサの場合には細い金属線、静電容量型真空センサの場合にはダイヤフラム電極の寿命であり、センサケースや圧力測定のための電気回路および信号出力部などの寿命はこの細い金属線およびダイヤフラム電極の寿命よりはるかに長いのが普通である。したがって、細い金属線やダイヤフラム電極の寿命がくる度真空センサ部全体を新しい真空センサと交換し、まだ使用可能な電気回路やセンサケースまでも廃棄してしまうことになるので、省資源や製品コストの面で問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、圧力が測定される真空装置に接続部を介して一端側が接続されるセンサケースと、該センサケースの他端側に配設される圧力検出部とを有する真空センサにおいて、
前記圧力検出部が設けられ、前記センサケースの他端側に着脱可能に取り付けられる基板と、
前記圧力検出部とは逆側の前記基板上に配置され、前記基板を貫通して設けられた導線により前記圧力検出部に電気的に接続された電極パッドと、
前記基板を前記センサケースの他端側に装着した際に、前記基板の前記センサケース側の面の周縁部と圧接されるように前記センサケース側に設けられたシール部材と、
前記基板の前記センサケースとは逆側位置に着脱可能に配設され、前記基板を前記センサケース側に押さえつけることができる押さえ板と、
前記押さえ板の前記基板とは逆側に配設され、真空装置内の圧力を測定する電気回路と、
前記電気回路と電気的に接続され、前記押さえ板を貫通して前記基板側に突出して設けられた、弾性を有する導電性ピンとを備え、
前記押さえ板によって前記基板をセンサケース他端側に押さえつけることによって、前記基板の周縁部と前記シール部材との間で真空シールがなされると同時に、前記導電性ピンと前記電極パッドとが圧接して電気的に導通されるように構成することによって、前記従来の問題点を解決したのである。
【0010】
【発明の実施の形態】
すなわち、添付図面を参照して説明すると、本発明が提案する真空センサは、センサケース5の一端側の接続部4を介して圧力を測定すべき真空装置2に接続され、当該センサケース5の他端側に真空装置2の圧力を測定する電気回路11に接続される圧力検出部が配備される真空センサにおいて、前記圧力検出部が形成されている基板7が、前記センサケース5の他端側に着脱自在とされていることを特徴とする簡易交換型真空センサである。
【0011】
真空センサを前記のように構成することによって、真空センサの中でも最も寿命の短い圧力検出部の細い金属線やダイヤフラム電極などの寿命が来た場合には、圧力検出部が形成されている基板7をセンサケース5の他端側から取り外し、圧力検出部が形成されている新しい基板7をここに装着するだけで、真空センサを使用し続けることができる。そこで、真空センサ部全体を新しい真空センサと交換し、まだ使用可能な電気回路やセンサケースまでも廃棄しなけらばならないという無駄を省くことができる。すなわち、真空センサにおいて交換する必要のない部分はそのまま使用し、交換する必要のある部分(最も寿命が短く、破損してしまった圧力検出部)のみを交換できるようにしたものである。
【0012】
また、本発明が提案する他の真空センサは、前記の真空センサにおいて、圧力検出部が形成されている基板7をセンサケース5の他端側に装着した際に、当該基板7のセンサケース5他端側に装着される側の面の周縁部と、当該周縁部に圧接されるセンサケース5他端側のシール部材とによって、圧力が測定される真空装置2内への気体の侵入を防止する真空シールが行われるように構成されている真空センサである。
【0013】
前記において、センサケース5他端側のシール部材としては、基板7が装着される側の開口部の溝15内に保持されている弾力性を有する部材、例えば、弾力性を有するOリング6、又は、基板7が装着される側の開口部内周に保持されている弾力性を有するガスケット16若しくはメタルガスケット16aなど、この技術分野で公知のシール部材を用いることができる。
【0014】
なお、このような真空シールをより確実ならしめる上で、シール部材が弾力性を有するOリング6、弾力性を有するガスケット16である時には、基板7のセンサケース5他端側に装着される側の面の少なくとも周縁部及び、Oリング6、弾力性を有するガスケット16の表面は、滑らかな面に形成されていることが望ましい。
【0015】
真空センサをこのように構成することにより、圧力検出部が形成されている基板7をセンサケース5の他端側に装着すると、真空装置2内への空気などの気体の侵入を防止でき、前記基板7を新品と交換してもとの場所に装着するだけで、真空センサの真空シールを基板7の交換前と同様に保つことができる。
【0016】
本発明が提案する更に他の真空センサは、前記の真空センサにおいて、圧力検出部が形成されている基板7のセンサケース5他端側への装着は、圧力検出部に備えられている導線8、8と、真空装置2の圧力を測定する電気回路11とを電気的に接続する導電性ピン10、10を備えた押さえ板12にて、基板7をセンサケース5他端側に押さえつけることによって達成され、これによって前記真空シールがなされると共に、前記導電性ピン10、10を介して圧力検出部に備えられている導線8、8と、真空装置2の圧力を測定する電気回路11とが電気的に接続されるように構成されている真空センサである。
【0017】
真空センサをこのように構成することにより、圧力検出部が形成されている基板7を新品と交換してもとの場所に装着するだけで、真空センサの真空シールを達成することができると共に、圧力検出部と、圧力測定のための電気回路11および外部出力端子との電気的接続も自ずと、すなわち、自動的に、行えるようにできる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して説明する。
【0019】
図1、図2、図4は、センサケース5の一端側の接続部4を介して圧力を測定すべき真空装置2に接続され、当該センサケース5の他端側に真空装置2の圧力を測定する電気回路11に接続される圧力検出部が配備される真空センサを表しており、図1、図2は、ピラニ型真空センサに本発明が適用された実施例、図4は、静電容量型真空センサに本発明が適用された実施例を表すものである。
【0020】
図1、図2、図4いずれの実施例においても、従来公知のように、センサケース5内の符号3で現される領域は、真空装置2に連通する領域であり、この領域の圧力は真空装置2の圧力にほぼ等しくなっている。
【0021】
図1、図2図示の本発明が適用されたピラニ型真空センサにおいては、基板 (この実施例では、ガラス基板)7に圧力検出部が形成されており、ガラス基板7が、センサケース5の他端側、すなわち真空装置2に接続されている側の反対側に着脱自在、すなわち装着、取り外し可能とされている。
【0022】
ガラス基板7への圧力検出部の形成は以下のように行われている。すなわち、図1、図2図示のように、ガラス基板7の上側表面(すなわち、真空装置2に接続されている側の反対側の表面)に面した一端から、ガラス基板7内部を貫通し、ガラス基板7の下側表面(すなわち、真空装置2に接続されている側の表面)より、真空装置2に連通する領域3方向に突出している少なくとも二つ以上の導線8、8が形成されており、ここに、細い金属線1が張られて圧力検出部が形成されている。
【0023】
なお、図1、図2図示のように、ガラス基板7内部を貫通する導線8、8は、ガラス基板7の上面に配置されている電極パッド9、9と電気的に導通している。 この細い金属線1を加熱しておくと真空装置2に連通した領域3内の圧力変化に対応して金属線1からその周辺への熱伝導の様子が変わり、細い金属線1の温度が変わる。細い金属線1は、従来のピラニ型真空センサにおいて公知のように、温度によってその電気抵抗が変化しやすい素材でできているが、その電気抵抗変化は導線8、8を通して最終的に電気回路11で検知され、真空装置2の圧力として出力端子13より外部へ出力される。
【0024】
図4図示の本発明が適用された静電容量型真空センサにおいては、基板(この実施例では、ガラス基板)7に圧力検出部が形成されており、このガラス基板7が、センサケース5の他端側、すなわち真空装置2に接続されている側の反対側に着脱自在、すなわち装着、取り外し可能とされている。
【0025】
ガラス基板7への圧力検出部の形成は以下のように行われている。すなわち、図4図示のように、ガラス基板7の片側表面に窪み26が形成され、前記窪み26内の平面に固定電極19が配置され、固定電極19に平行に、且つ窪み26と真空装置に連通する領域3を隔てるように、ダイヤフラム電極14が配置されて形成されている。なお、この時、窪み26内は従来の静電容量型真空センサにおいて公知のように高真空に保たれている。また、固定電極19、ダイヤフラム電極14は、ガラス基板7の窪み26の形成された面とは反対の表面に配置された接続部電極パッド9、9とガラス基板7を貫通する導線8、8によってそれぞれ電気的に導通されるようになっている。
【0026】
窪み26内の圧力と測定対象領域である真空装置2に連通する領域3の圧力の差により、固定電極19とダイヤフラム電極14との間のギャップの変化に伴う静電容量の変化を、導線8、8を通して最終的に電気回路11で検出させ、真空装置2内の圧力として出力端子13より外部へ出力するものである。
【0027】
本発明の真空センサにおいて、圧力検出部が形成されているガラス基板7のセンサケース5への装着は、図1、図2、図4図示のように、ガラス基板7を、センサケース5の他端側、すなわち真空装置2に接続されている側と反対の側の開口に嵌装し、図示していないネジ等の固定手段によって、押さえ板12をセンサケース5の他端側に、前記ガラス基板7が破損しない程度の力で、押さえつけることによって行われる。
【0028】
この際、図1、図4図示のように、センサケース5の他端側開口部の内周壁に設けられている溝15、15に保持されている弾力性のある材料からなるシール部材、例えば、弾力性のあるOリング6が、ガラス基板7のセンサケース5に装着される側の面の周縁部に、前記の押さえ板12を押さえ付ける力によって圧接され、真空装置2内への気体の侵入を防止する真空シールが達成される。
【0029】
なお、図2図示のように、基板7が装着される側の開口部内周の段部25、25に弾力性のある材料からなるシール部材、例えば、弾力性のあるガスケット16又は、メタルガスケット16aを載置しておき、ガラス基板7のセンサケース5に装着される側の面の周縁部を当該弾力性のあるガスケット16又は、メタルガスケット16aに、前記の押さえ板12を押さえ付ける力によって圧接させ、真空装置2内への気体の侵入を防止する真空シールを達成することもできる。
【0030】
図3(a)は、図2図示の実施例の真空シール部を拡大して表した図であって、ガラス基板7が、押さえ板12を押さえ付ける力によって、段部25に載置された弾力性のあるガスケット16に圧接される前の状態を表すものである。図3(b)、(c)は、図3(a)と同一の部分を表す図であって、シール部材としてメタルガスケット16aが採用されている例を表すものである。圧力検出部が形成されている基板の強度が十分にある場合には、図2図示の実施例の真空シール部に採用されるシール部材として、図3(b)、(c)図示のようなメタルガスケット16aを採用することが可能である。
【0031】
ここで、前記のように、弾力性のある材料からなるシール部材、例えば、弾力性のあるOリング6あるいは弾力性のあるガスケット16を採用する場合、前述した真空シールをより確実ならしめるために、ガラス基板7のセンサケース5に装着される側の面の少なくとも周縁部を、滑らかな面に加工しておくと共に、当該弾力性のあるOリング6、弾力性のあるガスケット16も、表面が滑らかで弾力性のあるもの、例えば、いずれもデュポン社製のOリングであるバイトン(商標)やカルレッツ(商標)を採用したり、バイトン(商標)やカルレッツ(商標)製の表面が滑らかで弾力性のあるガスケットとすることが好ましい。
【0032】
本発明の真空センサにおいては、押さえ板12は圧力検出部の導線8、8と真空装置2の圧力を測定する電気回路11とを電気的に接続する導電性ピン10、10を備えている。導電性ピン10、10は、基板7内を貫通している導線8、8に電気的に導通している電極パッド9、9と電気的に接続するのに十分な接触面を有するように構成されているが、更に、弾力性を有する導電性ピンとしておけば、この自らが備えている弾力性によって、電極パッド9、9に対して十分に密着し、電極パッド9、9に対する導電性ピン10、10の電気的接続を確実ならしめる上で好ましい。
【0033】
以上説明したように、本発明の真空センサにおいては、圧力検出部が形成されているガラス基板7は、センサケース5に対して装着、取り外しが自由である。
【0034】
またセンサケース5の真空装置に接続されているのと反対側に設けられている開口に、当該ガラス基板7を嵌装し、その裏側(真空装置2に接続される方向と反対側)に、圧力検出部の導線8、8と真空装置2の圧力を測定する電気回路11とを電気的に接続する導電性ピン10、10、好ましくは弾力性を有する導電性ピン10、10、を備えている押さえ板12を装着することによって、ガラス基板7上の圧力検出部は自ずと(自動的に)電気回路11に接続され、しかもセンサケース5の真空装置2に接続されている側と反対の側の開口部内周に保持されているシール部材、例えば、弾力性のあるOリング6又は、弾力性のあるガスケット16若しくはメタルガスケット16aと、ガラス基板7のセンサケース5に装着される側の面の周縁部とが圧接して、真空装置2の真空シールも自ずと(自動的に)保たれることになる。
【0035】
次に、内部に電気回路を持たない、または必要としない真空センサに適用される本発明の参考例として、サーモカップル型真空センサを例に説明する。
【0036】
図5図示の本発明の参考例に係るサーモカップル型真空センサにおいては、基板(この実施例では、ガラス基板)7に圧力検出部が形成されており、このガラス基板7が、センサケース5の他端側、すなわち真空装置2に接続されている側の反対側に着脱自在、すなわち装着、取り外し可能とされている。
【0037】
ガラス基板7への圧力検出部の形成は以下のように行われている。すなわち、図5図示のように、ガラス基板7の上下面を貫通するように少なくとも四本以上形成された導線8のうち二本のガラス基板7の下面側端に、細い金属線28の先端部を電気的に接続する。この細い金属線28を、真空装置2に連通した領域3内で端を持たせず、任意の箇所で湾曲させ、その湾曲した部分を真空装置2に連通した領域3内で、真空センサと真空装置2とを接続するために設けられた開口方向へ引き伸ばされた形状に形成する。この細い金属線28の湾曲部には熱電対29、29の一端がそれぞれ接続され、熱電対29、29の他の一端は、細い金属線28が接続されていない導線8、8にそれぞれ接続される。真空装置内の圧力を検出する電気回路に接続される導線8への細い金属線28、熱電対29の接続、真空センサを構成するセンサケース内でのこのような細い金属線28、熱電対29、29の形成、配置などは、従来のサーモカップル型真空センサにおいて公知のものである。
【0038】
なお、ガラス基板7の真空装置2に連通した領域3側の面とは反対の側、すなわちガラス基板7の上側表面に、各導線8と電気的に導通されている電極パッド9が配置されている。
【0039】
センサケース5の真空装置2に接続されている側と反対の側への図5図示の圧力検出部が形成されているガラス基板7の着脱は、図1乃至図4図示の他の真空センサの場合と同様に行われる。
【0040】
すなわち、センサケース5に形成された開口に、押さえ板12によって破損しない程度の力で、ガラス基板7が上から押さえつけられている。押さえ板12は、弾力性のある導電性ピン10を備えており、また、ガラス基板7のセンサケース5に装着される下側面の周縁部が、センサケース5の真空装置2に接続されている側と反対側の開口部内周に保持されているシール部材、この実施例では弾力性のあるOリング6と圧接し、真空装置2に連通した領域3への空気などの気体の流入が防がれる。
【0041】
また、ガラス基板7を押さえ板12で押さえた時に、前記の弾力性のある導電性ピン10は、電極パッド9と電気的に接続するに十分な接触面で、さらに導電性ピン10の弾力性によって十分な密着力を有して電気的に接続されている。
【0042】
図5図示の参考例において、弾力性のある導電性ピン10は、電極パッド9と電気的に接続される一端とは反対の押さえ板12の上側表面を突出した一端から、真空装置2の圧力を検出するための電気回路を有する外部の検出器への出力端子としての機能も有している。
【0043】
以上、図1乃至図5を用いて説明した本発明の実施例及び参考例の真空センサにおいては、ガラス基板7の真空装置2に連通した領域3側の面とは反対の側、すなわちガラス基板7の上側表面に、各導線8、8と電気的に導通されている電極パッド9、9が配置されている構成を説明した。しかし、電極パッド9、9は、導電性ピン10と導線8、8との間の電気的な接続を確実ならしめるために具備されていることが望ましいものであるので、電極パッド9、9を配備しない構成とすることも可能である。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施例及び参考例を添付図面を参照して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、この明細書に記載した技術的思想の創作の範囲内において種々の態様に変更可能である。
【0045】
【発明の効果】
本発明の真空センサによれば、真空センサの構成部品において最も寿命の短い圧力検出部が破損した際に、圧力検出部が形成されている基板のみを取り替えるだけで、新品同様の真空センサとして使用し続けることができ、圧力検出部の金属配線やダイヤフラム電極の寿命がきても、まだ使用可能である電気回路やセンサケースは廃棄することなく、そのまま使用し続けることができるので、必要最小限の部品のみの交換で新品同様の真空センサとなり、真空センサ交換時の製品コストを低くすることができるので経済的である。
【0046】
また圧力検出部の金属配線やダイヤフラム電極の寿命がきても、まだ使用可能である電気回路やセンサケースなどの破損していない部品は、そのまま使用できるので、省資源化の面においても効果がある。
【0047】
さらに、実施例で説明した以外の真空センサなどへの応用も可能であり、これらセンサの圧力検出部を同じ規格の基板上に形成することにより、各真空センサの部品の共通化などによる製品の低コスト化ができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されているピラニ型真空センサの実施例を表す図。
【図2】本発明が適用されているピラニ型真空センサの他の実施例を表す図。
【図3】(a)図2の実施例における真空シール部の、基板とシール部材との圧接がなされる前を説明する一部拡大図。
(b)図2の実施例における他の真空シール部の、基板とシール部材との圧接がなされる前を説明する一部拡大図。
(c)図3(b)の真空シール部の、基板とシール部材との圧接がなされた状態を説明する一部拡大図。
【図4】本発明が適用されている静電容量型真空センサの実施例を表す図。
【図5】 本発明の参考例に係るサーモカップル型真空センサを表す図。
【図6】ピラニ型真空センサの従来例を表す図。
【図7】静電容量型真空センサの従来例を表す図。
【符号の説明】
2 真空装置
4 センサケースの真空装置への接続部
5 センサケース
6 シール部材(Oリング)
7 基板(ガラス基板)
8 導線
9 電極パッド
10 弾力性を有する導電性ピン
11 電気回路
12 押さえ板
16 シール部材(弾力性のあるガスケット)
16a シール部材(メタルガスケット)
Claims (1)
- 圧力が測定される真空装置に接続部を介して一端側が接続されるセンサケースと、該センサケースの他端側に配設される圧力検出部とを有する真空センサにおいて、
前記圧力検出部が設けられ、前記センサケースの他端側に着脱可能に取り付けられる基板と、
前記圧力検出部とは逆側の前記基板上に配置され、前記基板を貫通して設けられた導線により前記圧力検出部に電気的に接続された電極パッドと、
前記基板を前記センサケースの他端側に装着した際に、前記基板の前記センサケース側の面の周縁部と圧接されるように前記センサケース側に設けられたシール部材と、
前記基板の前記センサケースとは逆側位置に着脱可能に配設され、前記基板を前記センサケース側に押さえつけることができる押さえ板と、
前記押さえ板の前記基板とは逆側に配設され、真空装置内の圧力を測定する電気回路と、
前記電気回路と電気的に接続され、前記押さえ板を貫通して前記基板側に突出して設けられた、弾性を有する導電性ピンとを備え、
前記押さえ板によって前記基板をセンサケース他端側に押さえつけることによって、前記基板の周縁部と前記シール部材との間で真空シールがなされると同時に、前記導電性ピンと前記電極パッドとが圧接して電気的に導通されることを特徴とする簡易交換型真空センサ。
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