JP4437215B2 - 収容物の昇温方法および分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、容器において密閉状態で収容された収容物を設定温度に昇温する技術、たとえば分析装置において試料の分析を行う場合に使用されるカートリッジに収容された液体の温度を調整する際に利用できる技術に関する。
分析装置においては、試料と試薬を反応させて試料の分析を行う場合に、反応温度を一定化するために、試料や試薬の温度、あるいは試料と試薬の反応液の温度を目的とする反応温度に昇温することが行われている。試薬などの昇温は、たとえば試薬を保持した容器を、温度制御可能な熱媒体(たとえば水、空気、あるいは金属ブロック)に接触させることにより行われている(たとえば特許文献1,2参照)。
一方、分析装置においては、ボトルなどにおいて試料を貯留しておき、分析時においてボトルから試料を取り出して容器に分注することもあるが、予め容器に試薬類を収容させたカートリッジが用いられることもある(たとえば特許文献3参照)。カートリッジにおいては、試薬類の蒸発を抑制し、また運搬時などの利便性を考慮して、試薬類が密閉状態で収容されている。
しかしながら、試薬類が密閉状態で収容されていれば、試薬類の温度を直接測定するのは好ましくない。たとえば、分析装置においては、温度測定のために試薬類を外気に開放させる機構が必要となり、分析装置の装置構成が複雑化し、製造コストが大きくなる、また、温調時に試薬類を外気に開放すれば、試薬類が蒸発してしまいかねない。とくに、免疫反応を利用して試料の分析を行う場合には、カートリッジにおいては試薬として抗体が収容される。抗体は、一般に高価な試薬であるため、カートリッジにおいて、その収容量が極力少なくされる。したがって、試薬として抗体を使用する場合には、蒸発量が微量であっても、試料分析の結果に影響を与えかねない。また、蒸発量を考慮して抗体をカートリッジに収容させておくことも考えられるが、上述のように抗体が高価な試薬であるために、その場合には、コストが上昇してしまう。
そのため、試薬類の温度を直接測定することなく、たとえば予め設定された一定量の熱エネルギを一律に容器に供給して試薬類の温度を上昇させることも考えられる。ところが、試薬類の温度上昇の程度は、容器の周りの環境温度の影響を受けるため、分析毎の環境温度が異なれば、分析毎に反応温度にバラツキが生じて分析精度が低下してしまいかねない。
特開平9−189703号公報 特開平9−304269号公報 特開2001−318101号公報
本発明は、容器に密閉収容された収容物の温度を、環境温度に依らず、目的とする温度に適切に上昇させ、たとえば試料と試薬の反応温度を一定化して分析精度を向上させることを目的としている。
本発明の第1の側面においては、容器において密閉状態で収容された収容物を設定温度に昇温する方法であって、上記容器の温度である容器温度、および上記容器の周囲の温度である環境温度を測定する第1のステップと、上記容器温度および上記環境温度に基づいて、上記収容物を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量を決定する第2のステップと、上記第2のステップの結果に基づいて、上記容器に熱エネルギを供給する第3のステップと、上記第1のステップと上記第2のステップとの間において実行され、かつ上記容器温度および上記環境温度に基づいて、上記収容物の温度を推定温度として算出する第4のステップと、をんでおり、上記第4のステップにおいては、上記推定温度は、予め調べられた相関関係であって、昇温開始から特定時間経過時における上記収容物の温度および上記容器温度の間の温度差と、上記特定時間経過時における上記環境温度と、の相関関係を考慮して決定されることを特徴とする、収容物の昇温方法が提供される。
容器としては、たとえば開口を有する収容部および開口を封止する封止部を備えたものが使用される。この場合、第1のステップにおいては、容器温度を封止部において測定するのが好ましい。
上記第2のステップにおいては、推定温度が上記設定温度よりも低く設定された追加の設定温度よりも大きいか否かを判断し、この判断に基づいて容器に供給すべき熱エネルギの量を決定するのが好ましい。より具体的には、第2のステップにおいては、たとえば推定温度が追加の設定温度よりも小さい場合に比べて、推定温度が追加の設定温度よりも大きい場合のほうが容器に供給する単位時間当たりの熱エネルギの量が小さくなるように容器に供給すべき熱エネルギの量が決定される。
第4のステップにおける上記特定時間は、収容物を設定温度に昇温する過程における収容物および容器の温度の単位時間当たりの変化量が相対的に大きい昇温初期段階に設定するのが好ましい。上記特定時間は、たとえば昇温開始から10秒〜2分の範囲、好ましくは30秒〜1分の範囲から選択される。
第3のステップにおいては、容器を熱媒体に接触させることにより行い、かつ容器に供給される熱エネルギの量は熱媒体の温度を制御することにより調整するのが好ましい。
本発明の第2の側面においては、容器において密閉状態で収容された収容物を、上記容器をヒートブロックに接触させた状態で熱エネルギを供給することによって設定温度に昇温する方法であって、上記容器の周囲の温度である環境温度を昇温開始直前に測定する第1のステップと、昇温開始直前の上記環境温度に基づいて、上記収容物を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量を決定する第2のステップと、上記第2のステップの結果に基づいて、上記ヒートブロックを介して上記容器に熱エネルギを供給する第3のステップと、を含み、上記第2のステップにおいては、予め調べられた相関関係を考慮して上記収容物を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量が演算され、かつ、上記相関関係は、上記収容物を上記設定温度に昇温する過程における上記収容物および上記容器の温度の単位時間当たりの変化量が相対的に大きい昇温初期段階から選択される特定時間経過時における、上記収容物の温度および上記容器温度の間の温度差と、上記環境温度との関係であることを特徴とする、収容物の昇温方法が提供される。
第2のステップにおいては、たとえばヒートブロックの温度、および当該温度にヒートブロックを維持する時間として容器に供給すべき熱エネルギの量が決定される。より具体的には、第2ステップにおいては、たとえば熱エネルギの供給開始から供給終了までの間を、熱エネルギの供給開始から特定時間までの第1区間と、当該特定時間から熱エネルギの供給終了までの第2区間と、に分割し、かつ、第1区間に比べて第2区間ほうが、単位時間当たりに供給すべき熱エネルギの量が小さくなるように容器に供給すべき熱エネルギの量が決定される。
第2のステップにおける上記特定時間は、たとえば10秒〜2分の範囲、好ましくは30秒〜1分の範囲から選択される。
本発明の第3の側面においては、密閉状態で試薬類が収容された容器を用いて試料の分析を行い、かつ上記試薬類を設定温度に昇温可能なように構成された分析装置であって、上記容器の温度を測定するための第1の温度測定手段と、上記容器の周りの温度である環境温度を測定するための第2の温度測定手段と、上記容器に熱エネルギを供給するための加熱手段と、上記第1および第2の温度測定手段での測定結果に基づいて、上記加熱手段を制御するための制御手段と、予め調べられた相関関係であって、昇温開始から特定時間における上記試薬類の温度および上記容器温度の間の温度差と、上記環境温度との相関関係に基づいて、上記第2の温度測定手段における測定値に対する補正値を演算した上で、この補正値と上記第1の温度測定手段での測定値に基づいて、上記試薬類の温度を推定温度として演算する演算手段と、を備えたことを特徴とする、分析装置が提供される。
本発明の分析装置においては、容器としては、たとえば開口を有する収容部および開口を封止する封止部を備えたものが使用される。この場合、第1の温度測定手段は、封止部の温度を容器温度として測定するように構成するのが好ましい。
加熱手段は、たとえば容器に接触させて容器に熱エネルギを供給するための熱媒体(たとえばヒートブロック)を有するものとして構成される。
制御部は、たとえば推定温度が上記設定温度よりも低く設定された追加の設定温度よりも大きいか否かを判断し、推定温度が追加の設定温度よりも小さい場合に比べて、推温度が追加の設定温度よりも大きい場合のほうが、容器に供給する単位時間当たりの熱エネルギの量を小さくなるように加熱手段を制御するように構成される。
本発明の第4の側面においては、密閉状態で試薬類が収容された容器を用いて試料の分析を行い、かつ上記試薬類を設定温度に昇温可能なように構成された分析装置であって、上記容器に接触させて上記容器に熱エネルギを供給するためのヒートブロックと、上記容器の周りの温度である環境温度を測定するための温度測定手段と、上記温度測定手段における昇温開始直前の測定結果に基づいて、上記試薬類を設定温度に昇温するのに必要な熱エネルギの量を演算するための演算手段と、上記演算手段における演算結果に基づいて、上記加熱手段を制御するための制御手段と、を備え、上記演算手段は、予め調べられた相関関係を考慮して作成された演算式および上記環境温度に基づいて、上記試薬類を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量が演算するように構成されており、かつ、上記相関関係は、上記試薬類を上記設定温度に昇温する過程における上記試薬類および上記容器の温度の単位時間当たりの変化量が相対的に大きい昇温初期段階から選択される特定時間経過時における、上記試薬類の温度および上記容器温度の間の温度差と、上記環境温度との関係であることを特徴とする、分析装置が提供される。
ここで、本発明の第3および第4の側面において「試薬類」とは、試料と直接反応する試薬はもとより、希釈液、洗浄液および触媒などを含む概念である。また、本発明の第3および第4の側面において「特定時間」は、たとえば昇温開始から10秒〜2分の範囲、好ましくは30秒〜1分の範囲から選択される。
図1に示したように、本発明に係る分析装置1は、試薬類を密閉収容したカートリッジ2を利用して試料を分析するためのものであり、試薬類の温度を昇温させるための機能を備えたものである。この分析装置1は、筐体10の内部に、図2に示した温度測定部3、加熱部4、測光部5、演算部6、および制御部7を組み込んだ構成を有している。
図1および図3に示したように、カートリッジ2は、本体部20およびシール21を備えている。図3によく表れているように、本体部20は、複数の収容槽22a〜22e、検体槽23、調製槽24、複数の反応槽25a〜25c、および廃棄槽26を備えている。複数の収容槽22a〜22eは、試薬類、たとえば抗体などの試料(検体)と反応させるための試薬、希釈液、洗浄液、または緩衝液を収容したものである。検体槽23は、検体を保持させるためのものである。なお、検体槽23に対しては、ユーザによって直接検体が保持させられ、あるいはユーザによって予め分析装置1にストックされた検体が、分析装置において自動的に保持させられる。調製槽24は、検体と反応させるための調製液を作成するための部位である。複数の反応槽25a〜25cは、検体と調整液とを反応させ、そのときに生じた反応液を測光させるための部位である。廃棄槽26は、ピペットチップ27を洗浄した後の洗浄液などを廃棄するための部位である。このような本体部20は、たとえば透明な樹脂材料を用いた樹脂成形により一体的に形成されている。シール21は、検体槽23および廃棄槽26を除く槽22a〜22e、24、25a〜25cの開口部を一連に封止するためのものである。このシール21は、ピペットチップ27により容易に破断でき、かつ本体部20よりも熱伝導率の高い材料、たとえばアルミニウムなどの金属材料により形成されている。
図1に示したように、筐体10には、操作パネル11、表示パネル12および蓋13が設けられている。操作パネル11には、複数のスイッチ11aが設けられている。分析装置1では、使用者がスイッチ11aを操作することにより、たとえば分析装置1に対して各種の動作(分析動作や印字動作など)を行わせるための信号を生成させ、あるいは各種の設定(分析条件の設定や被験者のID入力など)を行うことができる。表示パネル12は、分析結果やエラーである旨を表示するとともに、設定時における操作手順や操作状況などを表示するためのものである。蓋13は、筐体10の内部が外部に露出する状態と、露出しない状態とを選択するためのものである。より具体的には、蓋13は、加熱部4が露出してカートリッジ2の出し入れをできる状態と、筐体10の内部が遮光される状態とを選択するためのものである。
図3に示したように、温度測定部3は、第1および第2温度測定部31,32を備えている。第1温度測定部31は、カートリッジ2の温度を測定するためのものである。この第1温度測定部31は、筐体10の内部にカートリッジ2を組み込んで蓋13(図1参照)を閉めた状態において、カートリッジ2のシール21に密着するように構成されている。第1温度測定部31は、たとえば蓋13の裏側に配置されて蓋13を閉めたときにシール21に接触し、あるいは蓋13を閉める動作に連動して、シール21に密着する部位に移動するように構成される。一方、第2温度測定部32は、筐体10(図1参照)の内部におけるカートリッジ2の周りの温度を測定するためのものである。第1および第2温度測定部31,32としては、たとえばサーミスタや熱電対を使用することができ、また第1および第2温度測定部31,32は、カートリッジ2において反応液を調整する際に、ピペット(図示略)の移動を妨げないように配置される。第2温度測定部32としては、サーモパイルなどの非接触温度計を使用することもできる。
加熱部4は、カートリッジ2に熱エネルギを供給するためのものであり、ヒートブロック40および断熱ホルダ41を有している。
ヒートブロック40は、図1、図3および図4示したように、凹部40a、切欠40bおよび貫通孔40cが形成されたものである。この凹部40aは、カートリッジ2を保持するためのものであり、カートリッジ2における本体部20の表面形状に略倣った内面形状を有している。したがって、ヒートブロック40にカートリッジ2を保持させた場合には、凹部40aの内面が各槽22a〜22e、23、24、25a〜25cの表面に密着する。切欠40bは、ヒートブロック40に対するカートリッジ2の出し入れを容易ならしめるためのものである。貫通孔40cは、後述する測光部5の光源部50から出射された光が反応槽25a〜25cに入射するのを許容し、あるいは反応槽25a〜25cを透過した光が後述する測光部5の受光部51に向けて進行するのを許容するためのものである。このようなヒートブロック40は、熱伝導性の高い材料、たとえば銅やアルミニウムなどの金属材料により形成されており、図外の熱源あるいはヒートブロック40に組み込まれた熱源によって熱エネルギが与えられるように構成されている。
一方、断熱ホルダ41は、ヒートブロック40からの熱拡散を抑制するためのものであり、図3および図4によく表れているように、ヒートブロック40の周囲を囲んでいる。断熱ホルダ4には、ヒートブロック40の切欠40bおよび貫通孔40cと機能および形成位置において対応した切欠41aが形成されている。このような断熱ホルダ41は、ヒートブロック40よりも熱伝導率の低い材料により形成されている。
図2に示した測光部5は、図4によく表れているように、互いに対向して配置された光源部50および受光部51を備えている。光源部50は、反応槽25a〜25cに光を照射するためのものである。これに対して、受光部51は、反応槽25a〜25cからの透過光を受光するためのものである。光源部50は、たとえば水銀ランプや白色LEDにより構成される。これらの光源を用いる場合には、図面上は省略しているが、光源部50からの光をフィルタなどに入射させて目的とする波長の光を選択してから、反応槽25a〜25cに光が照射される。一方、受光部51は、たとえばフォトダイオードにより構成される。この場合、反応槽25a〜25cを透過した光の光量は、電気信号として出力される。ただし、測光部5は、光源部50からの散乱光などの反射光を受光部51において受光するように構成してもよい。
図2に示した演算部6は、各種の演算を行うためものである。より具体的には、演算部6は、たとえばカートリッジ2に収容された試薬類(図3参照)の温度を演算により推定し、あるいは試料における特定成分の濃度演算を行う。試薬類の温度演算は、第1および第2温度測定部31,32(図3参照)における測定結果に基づいて行われる。濃度演算は、たとえば受光部51(図4参照)における受光結果に基づいて行われる。
制御部7は、ヒートブロック40に供給すべき熱量、すなわちヒートブロック40の温度を制御するためのものである。この制御部7は、分析装置1に電源がオンされている間は、ヒートブロック40にカートリッジ2がセットされていないときにはヒートブロック40の温度が反応温度に維持されるように制御する一方で、ヒートブロック40にカートリッジ2がセットされているときにはカートリッジ2の試薬類を目的温度に昇温するように制御する。ここで、試薬類を目的温度に昇温する場合のヒートブロック40の温度制御は、演算部6において推定された試薬類の温度に基づいて行われる。制御部7はさらに、測光部5や演算部6などの動作を制御する。
なお、演算部6および制御部7は、たとえばCPU、ROMおよびRAMにより構成することができる。
分析装置1では、筐体10の蓋13を開けた状態においてヒートブロック40にカートリッジ2を装着した後に蓋13を閉めることにより、試料の分析を行うことができる。分析装置においては、制御部7において分析開始の信号を認識することにより、試料の分析が自動的に行われる。なお、分析開始の信号は、たとえばユーザが筐体10の操作ボタン11aを操作することにより生成され、あるいは分析装置1において、ヒートブロック40にカートリッジ2が装着され、かつ蓋13が閉められたことを認識したときに生成される。
制御部7において分析開始の信号が認識された場合には、加熱部4においてカートリッジ2に収容された試薬類を、目的温度(反応温度)に昇温した後に反応液の調製が行われる。
試薬類の昇温は、演算部6において、第1温度測定部31によって測定されるカートリッジ2(シール21)の温度(容器温度)と、第2温度測定部32によって測定されるカートリッジ2の周りの環境温度とに基づいて、加熱部4におけるヒートブロック40の温度および加熱時間を、次に説明する手法に基づいて制御することにより行われる。
ヒートブロック40の温度制御に当たっては、まず、加熱開始から特定時間経過後における試薬類の温度およびシール21の温度の間の温度差と、上記特定時間経過後における環境温度との相関関係を予め調べておいた上で、当該相関関係を演算部6に記憶させておく。上記特定時間は、たとえば図5に示した試薬類を目的温度T1に昇温する際の昇温曲線Aにおいて、温度上昇速度が相対的に大きい昇温初期段階、たとえば昇温開始から10秒〜2分、好ましくは30秒〜1分の範囲から選択される値に設定される。一方、演算部6においては、先の相関関係に対してシール温度および環境温度を当てはめることによりシール温度と試薬類の温度との温度差を把握し、この温度差を考慮してカートリッジ2に供給する熱エネルギの量を決定する。カートリッジ2に供給する熱エネルギの量は、たとえば第1の温度測定部31での測定結果を上記温度差に基づいて補正して試薬類の温度を推定し、推定された試薬類の温度にしたがって決定される。もちろん、試薬類の温度を推定することなく、カートリッジ2に供給する熱エネルギの量を決定するようにしてもよい。そして、カートリッジ2に対する熱エネルギの供給は、たとえば次の2つの手法のうちのいずれかの手法において行われる。
第1の手法は、熱源の性能上において発生可能な最大の熱量をヒートブロック40に供給したときに、試薬類の温度を目的温度に昇温するのみ必要な昇温時間t1を演算し、この昇温時間t1だけ、ヒートブロック40を最大限に加熱する方法である。この場合の試薬類の昇温曲線は、図5の曲線Aのようになる。この方法では、演算部6において推定された試薬類の温度にしたがって、反応液の調整を開始するまでの昇温時間t1が計算され、当該昇温時間t1の経過後に反応液の調製が行われる。なお、ヒートブロック40の温度を予め定めた温度に加熱した状態において、試薬類を昇温するのに必要な昇温時間t1を演算する手法を採用することもできる。この場合、ヒートブロック40の設定温度は、反応温度T1もしくはそれよりも若干高い温度とされる。
第2の手法は、ヒートブロック40の温度を反応温度T1より高い温度T2 設定しておくとともに、演算部6において試薬類の温度を繰り返し演算し、試薬類の温度が目的温度よりも低く設定された切り替え温度T3なった時点で、ヒートブロック40の温度を反応温度(目的温度)T1に変更する方法である。温度T2は、たとえば摂氏基準で反応温度T1の1.1〜1.3倍の温度に設定され、切り替え温度T3は、たとえば摂氏基準で反応温度T1の0.8〜0.95倍の温度に設定される。この手法における試薬類の昇温曲線は、図5の曲線Bのようになる。この方法では、演算部6において推定された試薬類の温度にしたがって、ヒートブロック40の温度を切り替えてから反応液の調整を開始するまでの昇温時間t2が計算され、当該昇温時間t2の経過後に反応液の調製が行われる。第2の手法を採用した場合には、図5から予想されるように、反応温度(目的温度)T1に近い温度まで昇温速度を大きくして試薬類を昇温する一方で、試薬類の温度が反応温度(目的温度)T1に近づいたところで昇温速度を小さくして試薬類の昇温が行われる。したがって、昇温の前半の昇温速度を大きくすることによって昇温時間を短縮し、かつ後半の昇温速度を小さくすることで、試薬類の温度を適切に反応温度(目的温度)T1に近づけることができる。
なお、第2の方法においては、演算部6において試薬類の温度を繰り返し演算することなく、演算部6において推定された試薬類の温度にしたがって、ヒートブロック40の温度を切り替えるまでの時間t3と先の昇温時間t2とを演算し、ヒートブロック40の温度を制御するようにしてもよい。
一方、反応液の調製は、筐体10の内部に配置された図外のピペットを用いて行われる。すなわち、まずピペットを駆動してピペットにピペットチップ27を装着した状態とする。次いで、ピペットを駆動させることにより、カートリッジ2の調製槽24において反応試薬を調製し、この反応試薬および検体槽23の検体を反応槽25a〜25cに供給することにより行われる。
反応液の調製後は、制御部7において反応液の調製が終了してからの時間がカウントされる。制御部7においてカウント時間は目的とする反応時間に達したことが確認された場合には、制御部7は、光源部50を制御して反応槽25a〜25cに光を照射する。このとき、受光部51においては、反応槽25a〜25cを透過した光が受光され、受光量に応じた電気信号が出力される。演算部6においては、受光部51からの電気信号にしたがって反応槽25a〜25cでの透過率を演算するとともに、この透過率に基づいて、試料の分析、たとえば検体における特定成分の濃度を演算する。
分析装置1によれば、カートリッジ2の周りの環境温度を考慮することにより、カートリッジ2に密閉収容された試薬類の温度を適切かつ間接的に特定することができる。その結果、カートリッジ2の試薬類の温度を密閉状態のままで目的とする温度に昇温することができる。これにより、試薬類の蒸発を試料と反応させる直前まで抑制しつつ、分析毎の反応温度を一定化することができる。そのため、試薬と試料を目的とする温度で反応させてから試料の分析を行う場合に、分析精度を向上させることができるようになる。
本発明は上述した実施の形態には限定されず種々に設計変更可能である。たとえば、分析装置1においては、カートリッジ2を加熱するための熱媒体としては、金属製などのヒートブロック40に代えて、空気、水あるいは油などを使用することもできる。さらに、カートリッジ2の構成も種々に変更可能であり、また必ずしも複数の試薬類を個別に収容したカートリッジを使用する必要はなく、1種類の試薬などを収容した形態の複数の容器を併用してもよい。
分析装置1はさらに、カートリッジ2(シール21)の温度を測定することなく、環境温度のみを測定し、試薬類の温度を目的温度に昇温するように構成することもできる。すなわち、環境温度とともにカートリッジ2の温度を測定する手法は、試薬類の温度が未知の場合に有効であり、試薬類の温度が予測可能な場合、たとえば試薬類の温度が常温となっている場合、あるいはカートリッジ2を冷蔵庫などから取り出した直後に使用する場合には、カートリッジ2の温度を測定せずに環境温度のみに基づいてカートリッジ2に供給すべき熱エネルギの量を決定し、先の分析装置1と同様な第1および第2の手法により、カートリッジ2に対して熱エネルギが供給される。
すなわち、第1の手法を採用する場合には、昇温時間t1は、図5に示した試薬類を目的温度T1に昇温する際の昇温曲線Aにおいて、温度上昇速度が相対的に大きい昇温初期段階(たとえば昇温開始から10秒〜2分、好ましくは30秒〜1分の範囲から選択される時間)における試薬類およびシール21(カートリッジ2)の間の温度差と環境温度との関係を考慮して計算される。すなわち、環境温度に依存する上記温度差を、昇温直前に測定される環境温度に基づいて求め、その温度差を反映させて昇温時間t1を決定する。
一方、第2の手法を採用する場合には、図5における切り替え温度T3に試薬類の温度を上昇させるのに必要な時間t 3 よび切り替え温度T3から目的温度T1に試薬類の温度を上昇させるのに必要な時間t2を、図5に示した試薬類を目的温度T1に昇温する際の昇温曲線Aにおいて、温度上昇速度が相対的に大きい昇温初期段階(たとえば昇温開始から10秒〜2分、好ましくは30秒〜1分の範囲から選択される時間)における試薬類およびシール21の間の温度差と環境温度との関係に基づいて計算される。すなわち、環境温度に依存する上記温度差を、環境温度に基づいて求め、その温度差を反映させて切り替え温度T3に相当する時間t3を、さらには目的温度T1に試薬類の温度を上昇させるのに必要な時間t2を決定する。
環境温度にのみ基づいて試薬類を昇温する場合であっても、昇温前の試薬類の温度が容易に類推できる状況では、環境温度の影響を考慮して、試薬類の温度を適切に目的とする温度(反応温度)に昇温することができるようになる。これにより、環境温度による分析結果のバラつきを抑制することができるようになる。
環境温度にのみ基づいて試薬類を昇温する場合において、分析装置は、使用者によるカートリッジ2の状態(たとえば常温放置後あるいは冷蔵庫から取り出した直後)の入力を可能とし、使用者による入力にしたがって、環境温度を考慮してカートリッジ2に供給すべき熱エネルギの量を決定するように構成してもよい。また、使用するカートリッジ2の状態(温度)が常時同じである場合には、分析装置において、カートリッジ2の温度を測定するための温度測定部を省略してもよい。この場合には、分析装置の構成を簡略化でき、また演算部における演算動作も簡易なものとすることができる。
上述の例では、エネルギの供給における第2の手法として、カートリッジ2に対する熱エネルギの供給開始から供給終了までの加熱時間を2つの区間に分ける場合について説明したが、上記加熱時間を3以上に分けてカートリッジ2の試薬類を昇温するようにしてもよい。
また、本発明は、分析装置以外の装置おいて、密閉容器内に収容された収容物の温度を昇温させるために適用することができる。
本実施例においては、上述した手法に基づいて、カートリッジの試薬類を目的とする温度に適切に近づけることができることを実証する。
本実施例においては、まずヒートブロックにカートリッジ(i-Pack CRP:アークレイ(株)製)を装着した状態において、試薬類の温度およびカートリッジにおけるシールの温度の経時変化を、環境温度を変化させて測定した。ヒートブロックの温度はフィードバック制御により40℃(±0.3℃)に維持した。カートリッジのシールはアルミニウム製であり、その温度は、シールに貼り付けた熱電対により測定した。測定対象となる試薬類は、液量が35μLであるラテックス液と、液量が200μLであるサポニン含生理食塩水とし、その温度は試薬類に浸漬させた熱電対により測定した。環境温度は、28.1℃(相対湿度21%)、室温である23.6℃(相対湿度25%)、または11.3℃(相対湿度30%)に設定した。それぞれの環境温度について測定結果は、図6〜図8に示した。
これらの図から分かるように、試薬類の温度が環境温度の影響を受け、環境温度が低いほど、試薬類の温度がヒートブロックの温度から乖離することが分かる。一方、試薬類の温度が一定温度に漸近する前の段階(たとえば加熱開始から1分以内の範囲)では、シールおよび試薬類の間の温度差と環境温度との間に相関関係があることが伺える。この点を詳細に検討すべく、図6〜図8に示した測定結果に基づいて、シールの温度および試薬類の温度の間の温度差と、環境温度との関係について、加熱開始から0.5分後および1.0分後について検討した。その結果を図9に示した。
図9から分かるように、加熱開始から0.5分後および1.0分後の双方において、シールの温度および試薬類の温度の間の温度差と、環境温度との間に線形な相関関係があることが分かる。したがって、試薬類の温度が一定値に漸近する前の段階においては、シールの温度および試薬類の温度の間の温度差と、環境温度との相関関係を調べておいた上で、シールの温度と環境温度を測定して、これら測定温度を先の相関関係に当てはめることにより、試薬類の温度を適切に特定できる。その結果、環境温度に左右されずに、試薬類の温度を目的とする温度(反応温度)に昇温することができるようになり、反応温度の均一化にともなって分析精度を向上させることができるようになる。
本発明に係る分析装置の一例を示す全体斜視図である。 図1に示した分析装置のブロック図である。 図1に示した分析装置の加熱部にカートリッジを装着した状態での要部を示す断面図である。 図1に示した分析装置の加熱部にカートリッジを装着した状態での要部を示す断面図である。 試薬類を加熱するときの昇温曲線の例を示すグラフである。 環境温度を室温よりも高温に設定した場合において、ヒートブロックにカートリッジを装着した状態での試薬類の温度およびカートリッジにおけるシールの温度の経時変化の測定結果を示すグラフである。 環境温度を室温に設定した場合において、ヒートブロックにカートリッジを装着した状態での試薬類の温度およびカートリッジにおけるシールの温度の経時変化の測定結果を示すグラフである。 環境温度を室温よりも低温に設定した場合において、ヒートブロックにカートリッジを装着した状態での試薬類の温度およびカートリッジにおけるシールの温度の経時変化の測定結果を示すグラフである。 図6〜図8に示した測定結果に基づいて、シールの温度および試薬類の温度の間の温度差と、環境温度との関係を示したグラフである。

Claims (18)

  1. 容器において密閉状態で収容された収容物を設定温度に昇温する方法であって、
    上記容器の温度である容器温度、および上記容器の周囲の温度である環境温度を測定する第1のステップと、
    上記容器温度および上記環境温度に基づいて、上記収容物を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量を決定する第2のステップと、
    上記第2のステップの結果に基づいて、上記容器に熱エネルギを供給する第3のステップと、
    上記第1のステップと上記第2のステップとの間において実行され、かつ上記容器温度および上記環境温度に基づいて、上記収容物の温度を推定温度として算出する第4のステップと、
    を含んでおり、
    上記第4のステップにおいては、上記推定温度は、予め調べられた相関関係であって、昇温開始から特定時間経過時における上記収容物の温度および上記容器温度の間の温度差と、上記特定時間経過時における上記環境温度と、の相関関係を考慮して決定されることを特徴とする、収容物の昇温方法。
  2. 上記容器が開口を有する収容部および上記開口を封止する封止部を備えている場合において、
    上記第1のステップにおいては、上記容器温度を上記封止部において測定する、請求項1に記載の収容物の昇温方法。
  3. 上記第2のステップにおいては、上記推定温度が上記設定温度よりも低く設定された追加の設定温度よりも大きいか否かが判断され、この判断に基づいて上記容器に供給すべき熱エネルギの量が決定される、請求項1に記載の収容物の昇温方法。
  4. 上記第2のステップにおいては、上記推定温度が上記追加の設定温度よりも小さい場合に比べて、上記推定温度が上記追加の設定温度よりも大きい場合のほうが上記容器に供給する単位時間当たりの熱エネルギの量が小さくなるように上記容器に供給すべき熱エネルギの量を決定する、請求項3に記載の収容物の昇温方法。
  5. 上記特定時間は、上記収容物を上記設定温度に昇温する過程における上記収容物および上記容器の温度の単位時間当たりの変化量が相対的に大きい昇温初期段階に設定される、請求項1に記載の収容物の昇温方法。
  6. 上記特定時間は、昇温開始から10秒〜2分の範囲から選択される値である、請求項5に記載の収容物の昇温方法。
  7. 上記第3のステップは、上記容器を熱媒体に接触させることにより行われ、かつ上記容器に供給される熱エネルギの量は上記熱媒体の温度を制御することにより調整される、請求項1に記載の収容物の昇温方法。
  8. 上記熱媒体は、ヒートブロックである、請求項7に記載の収容物の昇温方法。
  9. 容器において密閉状態で収容された収容物を、上記容器をヒートブロックに接触させた状態で熱エネルギを供給することによって設定温度に昇温する方法であって、
    上記容器の周囲の温度である環境温度を昇温開始直前に測定する第1のステップと、
    昇温開始直前の上記環境温度に基づいて、上記収容物を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量を決定する第2のステップと、
    上記第2のステップの結果に基づいて、上記ヒートブロックを介して上記容器に熱エネルギを供給する第3のステップと、
    を含み、
    上記第2のステップにおいては、予め調べられた相関関係を考慮して上記収容物を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量が演算され、かつ、
    上記相関関係は、上記収容物を上記設定温度に昇温する過程における上記収容物および上記容器の温度の単位時間当たりの変化量が相対的に大きい昇温初期段階から選択される特定時間経過時における、上記収容物の温度および上記容器温度の間の温度差と、上記環境温度との関係であることを特徴とする、収容物の昇温方法。
  10. 上記第2のステップにおいては、上記ヒートブロックの温度、当該温度にヒートブロックを維持する時間として上記容器に供給すべき熱エネルギの量が決定される、請求項9に記載の収容物の昇温方法。
  11. 上記第2ステップにおいては、熱エネルギの供給開始から供給終了までの間を、熱エネルギの供給開始から特定時間までの第1区間と、上記特定時間から熱エネルギの供給終了までの第2区間と、に分割し、かつ、
    上記第1区間に比べて上記第2区間ほうが、単位時間当たりに供給すべき熱エネルギの量が小さくなるように上記容器に供給すべき熱エネルギの量を決定する、請求項9に記載の収容物の昇温方法。
  12. 上記特定時間は、昇温開始から10秒〜2分の範囲から選択される値である、請求項9に記載の収容物の昇温方法。
  13. 密閉状態で試薬類が収容された容器を用いて試料の分析を行い、かつ上記試薬類を設定温度に昇温可能なように構成された分析装置であって、
    上記容器の温度を測定するための第1の温度測定手段と、
    上記容器の周りの温度である環境温度を測定するための第2の温度測定手段と、
    上記容器に熱エネルギを供給するための加熱手段と、
    上記第1および第2の温度測定手段での測定結果に基づいて、上記加熱手段を制御するための制御手段と、
    予め調べられた相関関係であって、昇温開始から特定時間における上記試薬類の温度お
    よび上記容器温度の間の温度差と、上記環境温度との相関関係に基づいて、上記第2の温度測定手段における測定値に対する補正値を演算した上で、この補正値と上記第1の温度測定手段での測定値に基づいて、上記試薬類の温度を推定温度として演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする、分析装置。
  14. 上記容器が開口を有する収容部および上記開口を封止する封止部を備えている場合において、
    上記第1の温度測定手段は、上記封止部の温度を上記容器温度として測定するように構成されている、請求項13に記載の分析装置。
  15. 上記加熱手段は、上記容器に接触させて上記容器に熱エネルギを供給するための熱媒体を有している、請求項13に記載の分析装置。
  16. 上記熱媒体は、ヒートブロックである、請求項15に記載の分析装置。
  17. 上記制御部は、上記推定温度が上記設定温度よりも低く設定された追加の設定温度よりも大きいか否かを判断し、上記推定温度が上記追加の設定温度よりも小さい場合に比べて、上記推定温度が上記追加の設定温度よりも大きい場合のほうが、上記容器に供給する単位時間当たりの熱エネルギの量を小さくなるように上記加熱手段を制御するように構成されている、請求項13に記載の分析装置。
  18. 密閉状態で試薬類が収容された容器を用いて試料の分析を行い、かつ上記試薬類を設定温度に昇温可能なように構成された分析装置であって、
    上記容器に接触させて上記容器に熱エネルギを供給するためのヒートブロックと、
    上記容器の周りの温度である環境温度を測定するための温度測定手段と、
    上記温度測定手段における昇温開始直前の測定結果に基づいて、上記試薬類を設定温度に昇温するのに必要な熱エネルギの量を演算するための演算手段と、
    上記演算手段における演算結果に基づいて、上記加熱手段を制御するための制御手段と、
    を備え、
    上記演算手段は、予め調べられた相関関係を考慮して作成された演算式および上記環境温度に基づいて、上記試薬類を上記設定温度とするのに必要な熱エネルギの量が演算するように構成されており、かつ、
    上記相関関係は、上記試薬類を上記設定温度に昇温する過程における上記試薬類および上記容器の温度の単位時間当たりの変化量が相対的に大きい昇温初期段階から選択される特定時間経過時における、上記試薬類の温度および上記容器温度の間の温度差と、上記環境温度との関係であることを特徴とする、分析装置。
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