JP4436931B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板本体と補強板とを備える配線基板の製造方法に関し、特に、加熱・圧着により配線基板本体と補強板とを接着する工程を有する配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、薄肉の配線基板本体の変形を阻止し且つ剛性を高めるため、その第1主面側に補強板(スティフナ)を固定した配線基板が知られている。かかる配線基板は、次のようにして製造される。
図5(A)に示すように、平面視で正方形の第1主面23および第2主面24を有する配線基板本体22と、平面視が上記と同じ正方形で貫通孔27を中央に有する金属製の補強板26との間に、中央に上記貫通孔27と略同じ大きさの開口孔29を有する接着シート28を挿入し、これら3者を図示の順で積層する。
【0003】
補強板26、接着シート28、および配線基板本体22を、図5(B)に示すように、四周に側壁32を立設する載置治具30の底面34上に配置し、且つ各側壁32上にシリコンゴムからなる軟質シート38を被覆する。尚、側壁32には、図示しない真空ポンプと連通する排気管36が取り付けられている。
図5(C)に示すように、排気管36からエアを排出し、載置治具30と軟質シート38とに囲まれた空間を減圧する。この結果、軟質シート38の中央部39は、補強板26の貫通孔27内に進入し且つ配線基板本体22の第1主面23に密着する。これにより、補強板26、接着シート28、および配線基板本体22は、載置治具30の底面34寄りに圧着される。
【0004】
かかる減圧による圧着状態で、補強板26、接着シート28、および配線基板本体22を予備加熱した後、170℃に60分間加熱する。この結果、接着シート28が硬化し、且つ上記圧着も相まって、補強板26と配線基板本体22とが接着される。図5(D)は、上記減圧状態を解除し且つ載置治具30から取り出した配線基板40の断面を示す。図5(D)に示すように、配線基板40の配線基板本体22は、その第1主面23が補強板26の貫通孔27内寄りに盛り上がり、且つ第2主面24も同様にして上向きに凹む反り(変形)を生じる場合がある。
【0005】
【発明が解決すべき課題】
上記配線基板40の配線基板本体22の反りは、配線基板本体22の熱膨張率が補強板26のそれよりも大きい場合や、配線基板本体22自体が第1主面23側に配線密度を高くして内部に配線層を形成している構造に起因するものと推定される。しかしながら、上記反りが一定以上になると、第1主面23上に搭載されるICチップと接続不良になり、配線基板40の信頼性を損ねる場合がある。
本発明は、以上にて説明した従来の技術における問題点を解決し、補強板と接着される配線基板本体の反りを確実に低減する配線基板の製造方法を提案することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、補強板と接着される配線基板本体に、補強板側への反りと反対向きの力を加えることに着想して成されたものである。
即ち、本発明の配線基板の製造方法は、第1主面および第2主面を有する配線基板本体と、表面および裏面を有し且つこの表面および裏面間の中央を貫通する貫通孔を有する補強板と、を備えた配線基板の製造方法であって、透孔を有する下敷きシートの上に上記基板本体を載置し、且つ該基板本体の第1主面上に接着剤を介して上記補強板を載置した状態で、上記透孔が貫通孔を配線基板本体の厚さ方向に投影してなる貫通孔対応部に少なくとも位置するように、上記下敷きシート、配線基板本体、および補強板を平面上に配置する工程と、上記透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を加熱および圧着することにより、上記配線基板本体と補強板とを接着する工程と、とを含む、ことを特徴とする。
【0007】
これによれば、配線基板本体は、貫通孔を有する補強板と透孔を有する下敷きシートに挟持されつつ上記減圧による圧着を受けるため、加熱により上記基板本体内に生じる補強板の貫通孔内に盛り上がらせようとする内部応力を、下敷きシートの透孔内に引っ張ろうとする圧力により相殺または低下させることができる。従って、補強板と接着され且つ反りがないか低減した配線基板本体を有する配線基板を、確実に提供することが可能となる。
尚、上記下敷きシートは、耐熱性、表面の離型性、および表面の平滑性を有するもので、例えばフッ素樹脂シートやポリエチレンテレフタレート(以下、PETとする)樹脂シートを打ち抜き加工したものが用いられる。
【0008】
もう一つの配線基板の製造方法は、第1主面および第2主面を有する配線基板本体と、表面および裏面を有し且つこの表面および裏面間の中央を貫通する貫通孔を有する補強板と、を備えた配線基板の製造方法であって、透孔を有する下敷きシートの上に上記基板本体を載置し、且つ該基板本体の第1主面上に接着剤を介して上記補強板を載置した状態で、上記透孔が貫通孔を配線基板本体の厚さ方向に投影してなる貫通孔対応部に少なくとも位置するように、上記下敷きシート、配線基板本体、および補強板を、開口部を有する載置治具の平面上に配置する配置工程と、上記載置治具の開口部側から当該治具に軟質シートを被覆して、当該軟質シートと上記載置治具とにより、上記下敷きシート、配線基板本体、および補強板を包囲する包囲工程と、上記軟質シートと載置治具とに囲まれた空間を減圧すると共に、上記平面上の透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を加熱および圧着することにより、上記配線基板本体と補強板とを接着する接着工程と、とを含む、ことを特徴とする。
【0009】
これによれば、配線基板本体は、貫通孔を有する補強板と透孔を有する下敷きシートに挟持されつつ、載置治具と軟質シートに包囲されて上記減圧による圧着を受ける。このため、加熱により上記基板本体内に生じる補強板の貫通孔内に盛り上がらせようとする内部応力を、圧着により生じる下敷きシートの透孔内に引っ張ろうとする圧力により相殺または低下させることができる。
従って、補強板と接着され且つ反りがないか低減した配線基板本体を有する配線基板を確実に提供することが可能となる。しかも、載置治具と軟質シートとを用いて減圧し圧着することにより、上記のような配線基板を同時且つ大量に効率良く製造することも可能になる。
【0010】
また、前記補強板の貫通孔と下敷きシートの透孔とが、平面視において互いに略同じ形状である、配線基板の製造方法も含まれる。
これによれば、補強板の貫通孔と下敷きシートの透孔とが略同じ形状であるため、前記加熱により配線基板本体の中央部を補強板の貫通孔内に盛り上がらせようとする内部応力を、圧着により生じる下敷きシートの透孔内に引っ張ろうとする圧力により、一層確実に相殺または低下させることができる。尚、補強板の貫通孔と下敷きシートの透孔とを、平面視において互いに略同じ大きさにすることにより、上記作用・効果をより一層確実に得ることができる。
更に、前記透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を前記平面上に配置する工程において、透孔を有する上記下敷きシートと平面との間に平坦な第2の下敷きシートを配置する、配線基板の製造方法も含まれる。
これによれば、配線基板本体の第2主面は、第2の下敷きシートにより上記平面に接触しなくなるため、当該第2主面の傷付きを予防することもできる。
【0011】
加えて、前記透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を前記平面上に配置する工程において、上記配線基板本体と透孔を有する下敷きシートとの間に平坦な第2の下敷きシートを配置する、配線基板の製造方法も含まれる。これによれば、配線基板本体の第2主面は、第2の下敷きシートに直に接触するため、下敷きシートの透孔のエッジに当接することよる第2主面への圧痕の付着を予防することができる。
尚、平坦な第2の下敷きシートも、耐熱性、表面の離型性、および表面の平滑性を求められるため、前記フッ素樹脂やPET樹脂のシート等が用いられる。
【0012】
本発明の対象となる配線基板の配線基板本体は、絶縁層と配線層とを有するものであれば良く、例えば金属基板または樹脂基板からなる所謂コア基板の片面または両面に絶縁層と配線層とを交互に複数層積層した多層配線基板が含まれるが、配線層が1層のみの形態も含まれる。また、配線基板本体の第2主面には、例えばマザーボート等のプリント配線基板に当該配線基板を接続するための接続パッド、ハンダバンプ、またはピン等の端子を形成しても良い。
【0013】
配線基板の補強板の素材には、銅(純銅、黄銅、青銅、Cu−Ni合金、Be銅)、アルミニウム合金、ステンレス鋼板、耐熱鋼を含む特殊鋼、Fe−Ni系合金(Fe−42wt%Ni、Fe−36wt%Ni:低熱膨張合金)、またはコバール(Fe−29wt%Ni−17wt%Co)等の金属を用いることも可能である。或いは、耐熱性と剛性を併有する樹脂や、かかる樹脂と無機繊維との複合材も適用可能である。更に、以上の素材からなる補強板の表面には、必要に応じてNiメッキ層、およびAuメッキ層の少なくとも一方を被覆しても良い。
【0014】
本発明に用いる接着剤は、補強板と配線基板本体との接着性や熱膨張率等を考慮して選択され、例えばエポキシ樹脂やポリイミド樹脂等のペースト状樹脂、或いはこれらの樹脂をフィルム状にした接着シートが用いられる。また、接着シートには、例えばガラス繊維や連続多孔質PTFE等の3次元網目状フッ素樹脂基材にエポキシ樹脂等を含浸したフィルム状の形態も含まれる。尚、本明細書中では、ペースト状の接着剤とフィルム状の接着シート等の接着手段を総称して接着剤と称するものとする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下において本発明の実施に好適な形態を図面と共に説明する。
図1(A)および(B)は、本発明により得られる配線基板1を示す。
配線基板1は、配線基板本体2と、これに接着シート(接着剤)10を介して接着される補強板7とを有する。
配線基板本体2は、平面視で縦・横40mmずつの第1主面3と第2主面4とを有し且つ数100μmの厚さを有すると共に、内部に図示しない樹脂または金属製のコア基板とその上下に配線層と絶縁層とを交互に積層したものである。
【0016】
図1(B)に示すように、配線基板本体2には、第1主面3付近に内部の図示しない配線層と導通する多数のパッド5,5,…が形成され、各パッド5上にハンダ製のフリップチップバンプ6,6,…が第1主面3よりも上方に突設されている。これらのバンプ6は、第1主面3中央の搭載エリア3a上に追って搭載される図示しないICチップと接続される。また、第2主面4には、内部の配線層と導通する複数の接続パッド4aが形成され、図示しないマザーボード等との接続に活用される。尚、上記バンプ6や接続パッド4aの表面には、Ni(ニッケル)およびAu(金)のメッキ層が防錆のために被覆されている。
【0017】
また、図1(A),(B)に示すように、補強板7は、平面視で縦・横40mmずつの表面8aおよび離面8bを有し且つ厚さ数100μmの銅板製の本体8と、その中央に平面視で縦・横20mmずつの貫通孔9を有している。かかる補強板7の表面にも、Niメッキ層およびAuメッキ層が被覆されている。
更に、接着シート10は、厚さ数10μmで且つ平面視で上記補強板7と同様の形状および寸法であり、その中央に開口孔11を有する。この接着シート10は、連続多孔質PTFE基材にエポキシ樹脂を含浸させた複合材からなる。
図1(B)に示すように、接着シート10を介して補強板7と配線基板本体2とが接着された配線基板1において、上記基板本体2の第1主面3(3a)上の各フリップチップバンプ6は、キャビティを形成する貫通孔9内に突出し、追って搭載されるICチップの底面における各接続端子と個別に接続される。
【0018】
以上の補強板7、接着シート10、および配線基板本体2は、図2(A)に示す順に積層される。尚、接着シート10は、予め補強板7の裏面8bに仮接着されている。配線基板本体2の第2主面4側には、フッ素樹脂からなる下敷きシート12が配置される。この下敷きシート12には、平面視において補強板7の貫通孔9と互いに略同じ形状で且つ略同じ大きさの透孔13が穿孔されている。
図2(B)に示すように、補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12は、下敷きシート12の透孔13が補強板7の貫通孔9を配線基板本体2の厚さ方向に投影した貫通孔対応部Lと同じ位置になるように、位置合わせされ且つ図示の順で積層された後、100℃に10秒間加熱する仮接着を施される。その後で、上記配線基板本体2等は、次述する平面上に配置される。
【0019】
図3は、本発明による配線基板1の製造方法の各工程に関する。
図3(A)に示すように、積層された複数組の補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12は、載置治具14の底面(平面)15上に配置される(配置工程)。載置治具14は、底面15の四周に側壁16が立設し且つ上方に開口部16aを有する筺状物で、厚さ10mmのアルミ合金板を成形加工したものである。また、上記治具14の側壁16には、図示しない真空ポンプと連通する排気管17が取り付けられている。尚、各組における補強板7の貫通孔9と下敷きシート12の透孔13とは、底面15上の同じ位置に位置している。
次いで、図3(B)に示すように、載置治具14の開口部16a側からシリコンゴムからなる厚さ1.0mmの軟質シート18が被覆され、底面15上における複数組の補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12を、載置治具14と軟質シート18とにより包囲する(包囲工程)。
【0020】
かかる包囲状態で、排気管17からエアを排出し、載置治具14と軟質シート18とに囲まれた空間を減圧する。これにより、図3(C)に示すように、軟質シート18の中間部19は、各組の補強板7の貫通孔9内に進入し且つ配線基板本体2の第1主面3に密着する。この際、補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12は、上記減圧により載置治具14の底面15寄りに圧着される。かかる減圧および圧着状態下において、各組の補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12を、165℃で60分間に渉り加熱する。
【0021】
この結果、接着シート10が硬化し且つ上記圧着と相まって、補強板7と配線基板本体2とが強固に接着される(接着工程)。上記底面15寄りへの圧着による圧力によって、加熱により生じる配線基板本体2の第1主面3の中央部を補強板7の貫通孔9内に変形(反り)させようとする内部応力を相殺するか、少なくともかなりの程度低減することができる。従って、以上の製造方法によれば、第1主面3上に補強板7を接着し且つ厚さ方向の反りが少なく信頼性の高い配線基板1を確実に製造することができる。尚、前記加熱の前に予備加熱を行っても良く、これにより接着シート10から発生するアウトガスによって、配線基板本体2の前記バンプ6やパッド4a、および補強板7の表面に被覆したAuメッキ層が変色する事態を阻止できる。かかる予備加熱は、140℃以上になると接着シート10が硬化し始めるため、これよりも低い100℃に30分間加熱して行う。
【0022】
図4は、本発明による異なる形態の配線基板の製造方法に関する。
図4(A)は、前記と同様の補強板7、接着シート10、配線基板本体2、およびフッ素樹脂からなる下敷きシート12を積層し、下敷きシート12と載置治具14の底面15との間に、厚さ35μmのPET樹脂からなる平坦な第2の下敷きシート20を配置した配置工程を示す。かかる状態で、前記軟質シート18を載置治具14の開口部16a側から被覆して、配線基板本体2等を包囲すると共に、軟質シート18と上記治具14に囲まれた空間を減圧する。
上記減圧による圧着状態下で、前記同様に上記補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12を加熱することにより、反りが少ない配線基板本体2とこれに接着した補強板7を有する配線基板1を確実に得ることができる。しかも、第2の下敷きシート20により、圧着の際に配線基板本体2の第2主面4と載置治具14の底面15とが接触しないため、当該第2主面4の傷付きを予防することもできる。
【0023】
図4(B)は、前記同様の補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12を積層し、上記基板本体2と下敷きシート12との間に平坦な第2の下敷きシート20を配置した配置工程を示す。この状態で、前記軟質シート18を載置治具14に被覆して、配線基板本体2等を包囲すると共に、軟質シート18と上記治具14に囲まれた空間を減圧する。かかる減圧による圧着状態下で、前記同様に上記補強板7、接着シート10、配線基板本体2等を加熱することにより、反りが少ない配線基板本体2とこれに接着した補強板7を有する配線基板1を確実に得ることができる。しかも、平坦な第2の下敷きシート20により、圧着の際に配線基板本体2の第2主面4に下敷きシート12が直に接触しないため、透孔13のエッヂによる圧痕の付着を防ぐこともできる。
【0024】
図4(C)は、前記同様の補強板7、接着シート10、配線基板本体2、および下敷きシート12aを積層し、上記基板本体2と下敷きシート12との間に平坦な第2の下敷きシート20を配置した配置工程を示す。下敷きシート12aは、第2の下敷きシート20と同じPET樹脂のシートからなり、該シートを打ち抜き加工したものである。上記の状態で、軟質シート18を載置治具14に被覆して上記配線基板本体2等を包囲した後、上記と同様に減圧・圧着した状態下で、上記補強板7、配線基板本体2等を加熱する。これにより、前記同様の配線基板1を得ることができると共に、圧着時に配線基板本体2に下敷きシート12aが接触しないため、透孔13のエッジによる圧痕の付着を防ぐこともできる。
【0025】
以下において、本発明の具体的な実施例を、比較例と共に説明する。
平面視で縦・横40×40mmの第1主面3および第2主面4を有し、且つ厚さ330μmの配線基板本体2と、平面視で縦・横40×40mmの表面8aおよび裏面8bと、中央に縦・横20×20mmの貫通孔9を有する厚さ600μmの銅板製の補強板9と、を用意した。上記配線基板本体2の第1主面3には、前記フリップチップバンプ6,6,…が多数形成され、且つ第2主面4には前記接続パッド4a,4a,…が形成されている。
【0026】
また、平面視が縦・横40×40mmで縦・横20×20mmの開口孔11を有する厚さ80μmの連続多孔質PTFE基材にエポキシ樹脂を含浸させた複合材からなる接着シート10を用意した。更に、平面視が縦・横40×40mmで縦・横20×20mmの透孔13を有する厚さ25μmのフッ素樹脂からなる下敷きシート12と、同じ外形寸法と透孔13とを有する厚さ35μmのPET樹脂からなる下敷きシート12aとを用意した。
加えて、平面視が縦・横40×40mmで厚さ35μmのPET樹脂からなる平坦な第2の下敷きシート20を用意した。
【0027】
上記配線基板本体2、補強板7、接着シート10、および下敷きシート12を、前記図3(A)〜(C)に示した各工程により製造した配線基板1を実施例1とし、上記4者に更に第2の下敷きシート20を加えて、前記図4(A),(B)に示した配置工程を含んで製造した配線基板1をそれぞれ実施例2,3とした。
また、上記4者のうち下敷きシート12を下敷きシート12a替え、且つ第2の下敷きシート20を加えて、前記図4(C)に示した配置工程を含んで製造した配線基板1を実施例4とした。更に、上記配線基板本体2、補強板7、および接着シート10を、前記図5(B),(C)に示した工程により製造した配線基板40を比較例とした。
【0028】
尚、各例の接着工程において、減圧時の圧力は16,665Pa(125mmHg)とし、加熱条件は165℃で60分間に統一した。また、各例ともに同じ載置治具14および軟質シート18を用いた。得られた各例の配線基板1,40のうち、不良となった個数と、配線基板本体2の厚さ方向の反り量等について測定した。その結果を表1に示す。上記不良品とした基準は、各例の配線基板本体2における厚さ方向の反り量が25μm以上のものを対象とした。
【0029】
【表1】
Figure 0004436931
【0030】
表1によれば、実施例1〜4におけるそれぞれ380個の配線基板1は、配線基板本体2の反りが全て25μm未満であり、不良品を全く含んでいなかった。このうち、第2の下敷きシート20を下敷きシート12,12aの一方と併用した前記図4(B),(C)に示した方法による実施例3,4では、上記各シート20,12,12aの相乗効果により、全体の反り量を一層低減することができた。
一方、比較例の配線基板40では、380個のうち約40%が不良品となり、且つ全体の反り量も実施例1〜4に比べて大きくなっていた。
以上の結果から実施例1〜4の製造方法によれば、補強板7と接着され且つ反りが少ない配線基板本体2を有する配線基板1を確実に得られる、という本発明による効果が裏付けられたことが容易に理解されよう。
【0031】
本発明は、以上において説明した各形態や実施例に限定されるものではない。
例えば、前記載置治具14および軟質シート18を用いずに、前記配線基板本体2、補強板7、接着シート10、および下敷きシート12等を加熱および圧着することにより、少ない反りの配線基板本体2を有する配線基板1を製造することも可能である。この場合、例えば配線基板本体2等を圧力容器内に挿入して減圧しつつ加熱する方法が挙げられる。
また、前記下敷きシート12の透孔13は、補強板7の貫通孔9と平面視で同じ大きさにするに限らず、貫通孔9よりも広くしたり、逆に狭くした相似形のものとしても良い。かかる大きさの関係は、補強板7と配線基板本体2との熱膨張率の差や、配線基板本体2自体の内部構造等を考慮して適宜選定される。
【0032】
更に、前記補強板7に穿孔する貫通孔9は、1つの補強板7に2つ以上を形成しても良く、これに対応して下敷きシート12,12aにも同数の透孔13が所定の貫通孔対応部Lに対応して形成される。
また、前記前記下敷きシート12,12aは、配線基板1を同時に多数個取りにて製造する場合、複数の補強板7の各貫通孔9に対応する位置に、透孔13をそれぞれ有する1枚の前記樹脂シートを用いても良い。
更に、前記接着工程における圧着による圧力、加熱温度、および加熱時間は、接着シート10に用いる接着剤の材料により適宜変更することができる。
尚、補強板7に穿孔する貫通孔9の形状は、平面視で長方形、正八角形、変形八角形、または略十字形等とすることもできる。
【0033】
以上にて説明した本発明の配線基板の製造方法によれば、配線基板本体を中央に貫通孔を有する補強板と透孔を有する下敷きシートとに挟持しつつ減圧により圧着するため、加熱により補強板の貫通孔内に盛り上がらせようとする応力を下敷きシートの透孔内に引っ張ろうとする圧力により相殺または低下させることができる。従って、補強板と接着され且つ反りがないか低減した配線基板本体を有する配線基板を確実に提供することが可能となる。
また、請求項4の製造方法によれば、上記に加えて、配線基板本体の第2主面が第2の下敷きシートにより前記平面に接触しなくなるため、当該第2主面の傷付きを予防することもできる。
更に、請求項5の製造方法によれば、上記に加えて、配線基板本体の第2主面は第2の下敷きシートに直に接触するため、下敷きシートの透孔のエッジに直に当接することよる第2主面への圧痕の付着を予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明により得られる配線基板を示す斜視図、(B)は(A)中のB−B線に沿った断面図。
【図2】 (A),(B)は図1の配線基板の配線基板本体等と下敷きシートとの位置関係を示す分解斜視図または断面図。
【図3】 (A)〜(C)は本発明の製造方法における各工程を示す概略断面図。
【図4】 (A)〜(C)は異なる形態の製造方法における配置工程を示す概略断面図。
【図5】 (A)は従来の配線基板を構成する補強板等の斜視図、(B),(C)は従来の製造方法の各工程を示す概略断面図、(D)はこれにより得られた配線基板の断面図。
【符号の説明】
1………………配線基板, 2………………配線基板本体,
3………………第1主面, 4………………第2主面,
7………………補強板, 8a……………表面,
8b……………裏面, 9………………貫通孔,
10……………接着シート(接着剤), 12,12a…下敷きシート,
13……………透孔, 14……………載置治具,
15……………底面(平面), 16a…………開口部,
18……………軟質シート, 20……………第2の下敷きシート,
L………………貫通孔対応部

Claims (5)

  1. 第1主面および第2主面を有する配線基板本体と、表面および裏面を有し且つこの表面および裏面間の中央を貫通する貫通孔を有する補強板と、を備えた配線基板の製造方法であって、
    透孔を有する下敷きシートの上に上記基板本体を載置し、且つ該基板本体の第1主面上に接着剤を介して上記補強板を載置した状態で、上記透孔が貫通孔を配線基板本体の厚さ方向に投影してなる貫通孔対応部に少なくとも位置するように、上記下敷きシート、配線基板本体、および補強板を平面上に配置する工程と、
    上記透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を加熱および圧着することにより、上記配線基板本体と補強板とを接着する工程と、とを含む、
    ことを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 第1主面および第2主面を有する配線基板本体と、表面および裏面を有し且つこの表面および裏面間の中央を貫通する貫通孔を有する補強板と、を備えた配線基板の製造方法であって、
    透孔を有する下敷きシートの上に上記基板本体を載置し、且つ該基板本体の第1主面上に接着剤を介して上記補強板を載置した状態で、上記透孔が貫通孔を配線基板本体の厚さ方向に投影してなる貫通孔対応部に少なくとも位置するように、上記下敷きシート、配線基板本体、および補強板を、開口部を有する載置治具の平面上に配置する配置工程と、
    上記載置治具の開口部側から当該治具に軟質シートを被覆して、当該軟質シートと上記載置治具とにより、上記下敷きシート、配線基板本体、および補強板を包囲する包囲工程と、
    上記軟質シートと載置治具とに囲まれた空間を減圧すると共に、上記平面上の透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を加熱および圧着することにより、上記配線基板本体と補強板とを接着する接着工程と、とを含む、
    ことを特徴とする配線基板の製造方法。
  3. 前記補強板の貫通孔と下敷きシートの透孔とが、平面視において互いに略同じ形状である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を前記平面上に配置する工程において、透孔を有する上記下敷きシートと平面との間に平坦な第2の下敷きシートを配置する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記透孔を有する下敷きシート、配線基板本体、および補強板を前記平面上に配置する工程において、上記配線基板本体と透孔を有する下敷きシートとの間に平坦な第2の下敷きシートを配置する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の配線基板の製造方法。
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