JP4435360B2 - 陰極線管の分割装置及び分割方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファンネルとパネルとがフリットガラスで一体化された陰極線管を、ファンネルとパネルとに分割する際に使用する分割装置に関する。また、本発明は上記陰極線管をファンネルとパネルとに分割する分割方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
資源の有効利用の観点から、各種装置に使用される原料のリサイクルの重要性が日増しに高まっている。この動きは陰極線管についても例外ではなく、使用済みの廃棄処分となる陰極線管を回収して、粉砕して、粉砕ガラスを新たな陰極線管用のガラスとして再利用する方法が各種提案されている。
【0003】
図6に一般的な陰極線管の概略構成を示す。図6(A)は一般的な陰極線管の概略構成を示した側面図であり、図6(B)は図6(A)のI部の部分拡大断面図である。
【0004】
図示したように、陰極線管100は、ファンネル110と、画像が表示されるパネル面121を有するパネル120とを有する。ファンネル110とパネル120とは、全周にわたってフリットガラス(半田ガラス)130を融着することによって接合され、一体化されている。フリットガラス130は、図6(B)に示したように、陰極線管の内部及び外部に隆起して形成されている。
【0005】
ファンネル110を構成するファンネルガラスは、X線吸収特性を向上させる目的などのために所定量以上の鉛を含有している。同様に、フリットガラスも所定量の鉛を含有している。一方、パネル120を構成するパネルガラスは、鮮明な画像を得る目的などのために鉛成分の含有量が一定量以下に厳密に管理されている。
【0006】
従って、陰極線管を構成するガラスを回収して再度陰極線管用ガラスとして再利用する場合には、パネルガラスに鉛成分が含有しないように、パネルガラス用の再生原料中にファンネルガラス及びフリットガラスの粉砕物が混入しないようにする必要がある。このため、ファンネルとパネルとを分割した後、それぞれ別個に粉砕する必要がある。
【0007】
このような陰極線管のファンネルとパネルとの分割方法として、従来から各種提案がなされている。中でも、陰極線管の外周に電熱線を巻き付けて、該電熱線を加熱することにより、ガラス材を熱膨張させ、歪みを発生させて分割する方法は、比較的簡単な装置で分割できるため広く使用されている。
【0008】
図7に電熱線による加熱を利用した従来の代表的な分割方法を示す。
【0009】
図7(A)は4本の電熱線を使用した分割方法(例えば、特開平11−297208号公報)の概略を示した平面図である。図示したように、陰極線管100をパネル面側を下にして設置する。陰極線管100の各4辺に4本の電熱線151,152,153,154をそれぞれ押し付け密着させる。151a,151bは電熱線151に所定の張力を付与するリールである。同様に、152a,152bは電熱線152に、153a,153bは電熱線153に、154a,154bは電熱線154に、それぞれ所定の張力を付与するリールである。その後、電熱線151,152,153,154にそれぞれ電力を供給し加熱すると、ファンネルとパネルとを分割することができる。
【0010】
また、図7(B)は2本の電熱線を使用した分割方法の概略を示した平面図である。図示したように、陰極線管100をパネル面側を下にして設置する。陰極線管100の対向する両短辺に2本の電熱線155,156を密着させ、リール155a,155b,156a,156bを用いて所定の張力を付与しながら両長辺にも密着させる。その後、電熱線155,156にそれぞれ電力を供給し加熱すると、ファンネルとパネルとを分割することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の電熱線を利用した分割方法は以下の問題を有していた。
【0012】
図7(A)に示した4本の電熱線を使用する方法では、陰極線管の4隅に電熱線を密着させることが困難であるため、該4隅の加熱が十分に行なわれない。その結果、通電加熱後も4隅でファンネルとパネルとがつながったままになったり、4隅でガラスが割れたりして、分割作業効率が低下する。これを防止するためには、予め4隅に溝を形成しておく必要がある。
【0013】
また、図7(A)又は図7(B)のように、4本又は2本の電熱線を使用する場合、隣り合う電熱線同士の短絡を防止する必要がある。このため、図7(A)の場合では、短辺側の電熱線151,152と長辺側の電熱線153,154との位置(高さ)を変える必要がある。従って、電熱線が密着しない領域が4隅に形成され、その部分で分割が困難となる。また、図7(B)の場合では、電熱線155,156が接触しないように、リール155aとリール156a、リール155bとリール156bとを離間させる必要がある。従って、電熱線が密着しない領域が2箇所形成され、その部分で分割が困難となる。
【0014】
更に、4本又は2本という複数の電熱線を使用すると、電熱線材質のバラツキ等により、電熱線間に加熱温度のバラツキが生じることがある。また、各電熱線に付与される張力にバラツキにより、電熱線間に密着の程度のバラツキが生じることもある。これらのバラツキによって加熱ムラが発生し、安定した分割作業が困難になる。
【0015】
本発明は電熱線加熱を利用した分割方法における上記の従来の問題を解決することを目的とする。即ち、本発明は、電熱線加熱を利用しながら、陰極線管をほぼ全周にわたって十分に加熱することができ、かつ、加熱ムラが生じにくい陰極線管の分割装置及び分割方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために以下の構成とする。
【0017】
本発明の陰極線管の分割装置は、ファンネルとパネルとが接合された陰極線管を、前記ファンネルと前記パネルとに分割するための陰極線管の分割装置であって、前記陰極線管の分割しようとする位置の外周面上に、ほぼ全周にわたってキズを付ける切削装置と、1本の電熱線を前記陰極線管の外周面のほぼ全周に巻き付け密着させる巻き付け装置とを有することを特徴とする。
【0018】
電熱線を1本としたことにより、電熱線が密着しない領域を少なくできるので、ほぼ全周にわたって加熱できる。また、複数本の電熱線を使用することによる問題、即ち電熱線間の加熱ムラが発生しない。更に、陰極線管の外周面にほぼ全周にわたってキズを付ける切削装置を備えることにより、キズ付け位置を分割面として分割することができる。以上により、分割作業が容易かつ安定化する。
【0019】
上記の分割装置において、更に、前記陰極線管を保持し、前記陰極線管の管軸を回転中心として前記陰極線管を回転させるステージを有することが好ましい。かかる好ましい構成によれば、切削装置を用いたキズ付け作業が容易かつ効率化できる。
【0020】
また、上記において、前記ステージが昇降可能であることが好ましい。かかる好ましい構成によれば、分割しようとする位置(高さ)やサイズが異なる陰極線管を同一の装置で分割することができる。
【0021】
また、上記の分割装置において、前記巻き付け装置が、前記電熱線を巻き取る巻き取りリールと、前記巻き取りリールを回転させるトルクモータと、前記トルクモータの回転トルクを前記巻き取りリールに伝達する摩擦ブレーキとを有することが好ましい。トルクモータを有することにより、電熱線のたるみを除去し、陰極線管に均一に密着させることができる。また、摩擦ブレーキを有することにより、前記電熱線を前記巻き取りリールから巻出す際に、前記摩擦ブレーキの摩擦力により前記電熱線に所定の張力が付与できる。このため、電熱線の陰極線管への巻き付け作業時に電熱線にたるみが生じず、所望する位置に電熱線を密着させることができる。また、電熱線の巻き付け・密着作業を効率よく行なえる。
【0022】
また、上記の分割装置において、前記電熱線の両端に前記巻き付け装置が各1つ設置されていることが好ましい。かかる好ましい構成によれば、電熱線の巻き付け作業を効率的に行なうことができる。
【0023】
また、上記の分割装置において、前記両巻き付け装置を接近させた状態で両巻き付け装置が離間しないように固定するクランプ機構を有することが好ましい。かかる好ましい構成によれば、クランプ機構によりクランプした状態で上記トルクモータを駆動して電熱線を巻き取ることで、電熱線をより一層均一に密着させることができる。
【0024】
また、上記の分割装置において、前記巻き付け装置は、水平面内で移動可能に保持されていることが好ましい。かかる好ましい構成によれば、電熱線の巻き付け作業を効率的に行なうことができる。また、サイズの異なる陰極線管に対しても同一装置で対応できる。
【0025】
次に、本発明の陰極線管の分割方法は、ファンネルとパネルとが接合された陰極線管を、前記ファンネルと前記パネルとに分割する陰極線管の分割方法であって、前記陰極線管の分割しようとする位置の外周面上に、ほぼ全周にわたってキズを付ける切削工程と、1本の電熱線を前記陰極線管の外周面のほぼ全周に巻き付け密着させる巻き付け工程と、前記電熱線に電力を供給して加熱する加熱工程とをこの順に行なうことを特徴とする。
【0026】
陰極線管の外周面にほぼ全周にわたってキズを付ける切削工程を行なうことにより、キズ付け位置を分割面として分割することができる。また、電熱線を1本としたことにより、電熱線が密着しない領域を少なくできるので、ほぼ全周にわたって加熱できる。また、複数本の電熱線を使用することによる問題、即ち電熱線間の加熱ムラが発生しない。以上により、分割作業が容易かつ安定化する。
【0027】
上記の分割方法において、前記切削工程と前記巻き付け工程と前記加熱工程とを、前記陰極線管を同一のステージ上に載置した状態で行なうことが好ましい。かかる好ましい構成によれば、各工程間で陰極線管を移載する必要がなく、分割作業が効率化できる。
【0028】
また、上記の分割方法において、前記切削工程を、前記陰極線管の管軸を回転中心として前記陰極線管を回転させながら行なうことが好ましい。かかる好ましい構成によれば、切削工程が容易かつ効率化できる。
【0029】
また、上記の分割方法において、前記巻き付け工程において、トルクモータを用いて前記電熱線を前記陰極線管に密着させることが好ましい。かかる好ましい構成によれば、電熱線のたるみを除去し、陰極線管に均一に密着させることが容易に実現できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明を図面を用いて詳細に説明する。
【0031】
図1(A)は本発明の陰極線管の分割装置の概略構成を示した平面図である。本実施の形態の分割装置10は、陰極線管を載置し保持するステージ12と、陰極線管の外周にキズ(溝)を付ける切削装置20と、陰極線管の外周に巻き付けて加熱する1本の電熱線15と、電熱線15を架張する一対の巻き付け装置30,30とを有する。
【0032】
ステージ12は、分割装置10の略中央に設置される。その上面は、陰極線管のパネル面の凸曲面に略合致するように、所定の曲率を有する凹面状に形成されている。中央に吸引孔12aが形成されている。陰極線管を載置後、吸引孔12aを用いて減圧吸引することにより、陰極線管をステージ12上に吸着固定することができる。ステージ12は図示しない駆動機構により矢印12bの方向に回転することができる。また、ステージ12はその高さを調節する高さ調整機構(図示せず)を備える。
【0033】
切削装置20のステージ12側には切削刃22が設置されている。切削装置20の切削刃22の取り付け部分の側面図を図1(B)に示す。切削刃22は超硬質材料(例えば、超硬合金、サーメット等)からなり、略円板状で、水平面内で回転可能に保持される。切削装置20はならい機構を備えた直線案内装置(図示せず)により、水平面内の矢印20aの方向に移動可能に設置される。
【0034】
巻き付け装置30を図2を用いて説明する。図2(A)は巻き付け装置の平面図、図2(B)は側面図である。図2の巻き付け装置30は図1(A)に示した左右一対の巻き付け装置のうち右側の巻き付け装置を示している。一対の巻き付け装置は左右略対称に構成される以外は基本的構成は同一である。巻き付け装置30は、トルクモータ31と、摩擦ブレーキ32と、巻き取りリール33と、滑車34と、駆動軸35a,35bと、支持板36a,36b,36cと、支柱38とを有する。電熱線15は巻き取りリール33に巻き付けられる。
【0035】
支持板36a,36b,36cは支柱38により片持ち支持される。支持板36a,36b,36cの自由端側にトルクモータ31、摩擦ブレーキ32、及び巻き取りリール33が保持される。
【0036】
トルクモータ31は巻き取りリール33を介して電熱線15に張力を付与するとともに、余分の電熱線15を巻き取ることができるように、矢印31aの方向の回転トルクを発生する。該回転トルクは駆動軸35aを介して摩擦ブレーキ(摩擦クラッチ)32に伝えられる。摩擦ブレーキ32は、電力供給されている状態では、駆動軸35aから入力された回転トルクを駆動軸35bに伝達する。これにより巻き取りリール33は矢印31aの方向に回転し、電熱線15を巻き取ることができる。なお、摩擦ブレーキ32及びトルクモータ31に電力供給がされていない場合は、摩擦ブレーキ32内部の滑り摩擦力に対抗し得る回転トルクが駆動軸35bから入力されると、駆動軸35bは回転することができる。即ち、摩擦ブレーキ32内部の滑り摩擦力に対抗し得る張力を電熱線15に付与することにより、電熱線15を巻き取りリールから巻出すことができる。
【0037】
滑車34は、巻き取りリール33とほぼ同一高さで、支柱38に回転自在に保持される。
【0038】
以上のように構成された巻き付け装置30は、支柱38により保持される。支柱38は図示しないリンク機構に接続されている。この結果、図1(A)に示した一対の巻き付け装置30,30はいずれも共通する水平面内で自由に移動させることができる。また、図示しないリンク機構に対して巻き付け装置30は支柱38を回転中心として自由に回動することができる。
【0039】
一対の巻き付け装置30,30の滑車34,34がそれぞれ独立して回転可能なように所定距離だけ離間して接近させたとき、両滑車34,34間の距離を保持できるように、即ち両支柱38,38が離間しないように固定保持するクランプ機構(図示せず)が備えられている。
【0040】
電熱線15は、一対の巻き付け装置30,30の巻き取りリール33,33間に架張される。架張された電熱線15と切削装置20の切削刃22とは略同一高さである。電熱線15は、電力を供給することで発熱する材料であればその材質は特に問わないが、例えばニクロム材を使用することができる。また、その形状は、線状、帯状などが使用できる。本発明において「電熱線」とはこのように帯状をも含むように広義に解釈すべきである。例えば、幅2.5mm、厚さ0.16mmの帯状のニクロム材からなる電熱材を使用することができる。電熱線15への電力の供給は、電熱線15と導通するように巻き取りリール33,33に設置された取り出し電極に電力供給側の電極を接続することにより行なう。
【0041】
以上のように構成された本発明の陰極線管の分割装置10を用いた分割方法を図3〜図5を用いて工程順に説明する。
【0042】
まず、図3(A)に示すように、切削装置20及び一対の巻き付け装置30,30をステージ12から離れたところに待避させる。このとき、電熱線15にたるみが生じないように、一対の巻き付け装置30,30同士を離間させておく。次いで、ステージ12上に、陰極線管100をパネル面を下側にして載置し、吸着固定する。このとき、陰極線管100の管軸方向が鉛直方向に一致するように載置する。陰極線管100の分割しようとする位置(面)の高さが、切削装置20の切削刃22及び電熱線15の高さと一致するように、ステージ12の高さを調整する。そして、ステージ12を回転させることにより、陰極線管100を矢印12bの方向に回転させる。この状態で、切削装置20を陰極線100側に移動する。切削刃22を陰極線管100の外周面に所定の圧力で押圧しながら、陰極線管100の回転に伴って切削装置20のならい機構により切削装置20は矢印20aの方向に往復移動する。これにより、切削刃22は陰極線管100の全周にわたって微小なキズ(溝)を形成する。該キズの深さは0.1mm程度で十分である。また、キズの位置(高さ)は分割しようとする位置に一致させるが、例えばファンネルとパネルとの接合面より約10mm下方(パネル側)の位置に形成することができる。電熱線による加熱に先立って、分割しようとする位置に全周にわたって微小なキズを形成することで、後述する電熱線加熱を行なうだけで容易に分割することができる。また、所望する分割位置で分割でき、安定した分割作業が行なえる。
【0043】
次いで、切削装置20を待避させ、ステージ12の回転を停止する。そして、図3(B)に示すように、電熱線15にたるみが生じないようにしながら、両巻き付け装置30,30を、それぞれが陰極線管100の両外側をそれぞれ通るように、矢印30a,30aの方向に移動させる。そして、電熱線15が図3(A)の工程で形成したキズを覆うように、陰極線管100の外周に密着させながら巻き付けていく。両巻き付け装置30,30を矢印30a,30aの方向に移動させるに従って、巻き取りリール33に巻き取られた電熱線15が巻き出される。このとき、巻き付け装置30のトルクモータ31及び摩擦ブレーキ32の駆動電源はOFFとしておく。こうすることで摩擦ブレーキ32の滑り摩擦力により電熱線15に所定の張力が付与され、たるみが生じることなく、電熱線15を陰極線管100に密着させることができる。
【0044】
両巻き付け装置30,30を陰極線管100の両外側をそれぞれ通過させた後、図4(A)に示すように、両巻き付け装置30,30を矢印30b,30bの方向に移動させ、両者を接近させる。
【0045】
両巻き付け装置30,30のトルクモータ31,31がほぼ接触するほどに接近させた後、図4(B)に示すように、更に支柱38,38を矢印30c,30cの方向に接近させる。これにより電熱線15は滑車34,34を介して張力が付与された状態となる。この状態で、上記のクランプ機構(図示せず)を用いて支柱38,38をクランプする。その後、両巻き付け装置30,30のトルクモータ31,31及び摩擦ブレーキ32,32に電力を供給する。トルクモータ31,31はそれぞれ矢印31a,31aの方向の回転トルクを発生する。支柱38,38はクランプされているから、両者は離れることができない。従って、余分の電熱線15は巻き取りリール33,33に巻き取られ、電熱線15に更に張力が付与されて、電熱線15は陰極線管100のほぼ全周にわたって密着する。
【0046】
図5(A)のように、電熱線15を密着させた状態で、一対の巻き付け装置30,30の巻き取りリール33,33に設置された取り出し電極に電力供給側の電極を接続し、電熱線15に電力を供給する。電力供給は、例えば定電流装置を用いて行なうことができる。このとき、予め陰極線管の大きさ(ガラスの厚さ)に応じて適切な電力供給時間を求めておき、タイマー等を用いて自動的に通電が停止するように構成することができる。このように、定電流装置を用い、タイマーで加熱時間を調整することにより、装置構成が簡素化でき低コスト化が可能になる。もちろん、陰極線管のサイズに応じて供給電圧を調整することもでき、この方式によれば、通電時間を短縮化でき作業効率が向上する。かくして、電熱線15の発熱により、ガラス内部に歪みが生じ、切削装置20で形成したキズの位置で陰極線管を分割することができる。
【0047】
分割後、電熱線15への通電を停止し、電力供給側の電極を取り外す。そして、支柱38,38のクランプを解除し、両巻き付け装置30,30を最初の位置(図3(A)の位置)に戻す。両巻き付け装置30,30の移動を、両巻き付け装置30,30のトルクモータ31,31及び摩擦ブレーキ32,32に電力を供給しながら行なうと、余分の電熱線15は巻き取りリール33,33に自動的に巻き取られるから、電熱線15がたるむことがなく、作業性が向上する。そして、ステージ12の減圧吸引を停止し、分割されたファンネル及びパネルを取り除く。
【0048】
上記から明らかなように、図4(B)のクランプ状態において、2つの滑車34,34の間隔をなるべき狭くし、また、その直径を小さくすることにより、電熱線15が密着しない領域を少なくできるので好ましい。
【0049】
上記の実施の形態では、電熱線15を陰極線管100の一方の長辺側から密着させてたが、本発明はこれに限定されない。
【0050】
また、上記の実施の形態において、一対の巻き付け装置30,30の水平面内での移動は、作業者が手動で行なってもよく、あるいは可能な範囲内で自動化してもよい。
【0051】
また、電熱線への電力供給のための配線は常時接続したままであっても構わない。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、電熱線の本数を1本としたことにより、電熱線を陰極線管のほぼ全周に巻き付けることができ、電熱線が密着しない領域を少なくすることができる。このため、ほぼ全周にわたって十分に加熱することができる。また、加熱ムラも生じにくい。従って、加熱前に微小なキズをほぼ全周に形成しておくだけで分割でき、従来のような大きな溝加工を行なう必要がない。以上により、分割作業が容易かつ安定化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は本発明の陰極線管の分割装置の概略構成を示した平面図、図1(B)は図1(A)の分割装置の切削装置の切削刃の取り付け部分を示した側面図である。
【図2】 図1(A)の分割装置の巻き付け装置の構成を示した図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は側面図である。
【図3】 本発明の分割方法を工程順に示した平面図である。
【図4】 本発明の分割方法を工程順に示した平面図である。
【図5】 本発明の分割方法を工程順に示した平面図である。
【図6】 一般的な陰極線管の概略構成を示した図であり、図6(A)はその側面図、図6(B)は図6(A)のI部の部分拡大断面図である。
【図7】 図7(A)及び図7(B)は、いずれも電熱線による加熱を利用した従来の陰極線管の分割方法を示した概略平面図である。
【符号の説明】
10 分割装置
12 ステージ
12a 吸引孔
15 電熱線
20 切削装置
22 切削刃
30 巻き付け装置
31 トルクモータ
32 摩擦ブレーキ
33 巻き取りリール
34 滑車
35a,35b 駆動軸
36a,36b,36c 支持板
38 支柱
100 陰極線管
110 ファンネル
120 パネル
121 パネル面
130 フリットガラス

Claims (12)

  1. ファンネルとパネルとが接合された陰極線管を、前記ファンネルと前記パネルとに分割するための陰極線管の分割装置であって、
    電力が供給されて発熱する1本の電熱線と、
    前記電熱線をたるみが生じないように架張しながら、前記陰極線管の両外側を通り、前記電熱線を前記陰極線管の外周面のほぼ全周に巻き付け密着させる一対の巻き付け装置とを有することを特徴とする陰極線管の分割装置。
  2. ファンネルとパネルとが接合された陰極線管を、前記ファンネルと前記パネルとに分割するための陰極線管の分割装置であって、
    前記陰極線管の分割しようとする位置の外周面上に、ほぼ全周にわたってキズを付ける切削装置と、
    電力が供給されて発熱する1本の電熱線と、
    前記電熱線をたるみが生じないように架張しながら、前記陰極線管の両外側を通り、前記電熱線を前記陰極線管の外周面のほぼ全周に巻き付け密着させる一対の巻き付け装置とを有することを特徴とする陰極線管の分割装置。
  3. 更に、前記陰極線管を保持し、前記陰極線管の管軸を回転中心として前記陰極線管を回転させるステージを有する請求項2に記載の陰極線管の分割装置。
  4. 前記巻き付け装置が、
    前記電熱線を巻き取る巻き取りリールと、
    前記巻き取りリールを回転させるトルクモータと、
    前記トルクモータの回転トルクを前記巻き取りリールに伝達する摩擦ブレーキとを有する請求項に記載の陰極線管の分割装置。
  5. 前記電熱線を前記巻き取りリールから巻出す際に、前記摩擦ブレーキの摩擦力により前記電熱線に所定の張力が付与される請求項4に記載の陰極線管の分割装置。
  6. 前記電熱線の両端に前記巻き付け装置が各1つ設置されている請求項に記載の陰極線管の分割装置。
  7. 前記両巻き付け装置を接近させた状態で両巻き付け装置が離間しないように固定するクランプ機構を有する請求項6に記載の陰極線管の分割装置。
  8. 前記巻き付け装置は、水平面内で移動可能に保持されている請求項に記載の陰極線管の分割装置。
  9. ファンネルとパネルとが接合された陰極線管を、前記ファンネルと前記パネルとに分割する陰極線管の分割方法であって、
    一対の巻き付け装置が1本の電熱線をたるみが生じないように架張しながら、前記陰極線管の両外側を通り、前記電熱線を前記陰極線管の外周面のほぼ全周に巻き付け密着させる巻き付け工程と、
    前記電熱線に電力を供給して加熱する加熱工程と
    有することを特徴とする陰極線管の分割方法。
  10. ファンネルとパネルとが接合された陰極線管を、前記ファンネルと前記パネルとに分割する陰極線管の分割方法であって、
    前記陰極線管の分割しようとする位置の外周面上に、ほぼ全周にわたってキズを付ける切削工程と、
    一対の巻き付け装置が1本の電熱線をたるみが生じないように架張しながら、前記陰極線管の両外側を通り、前記電熱線を前記陰極線管の外周面のほぼ全周に巻き付け密着させる巻き付け工程と、
    前記電熱線に電力を供給して加熱する加熱工程と
    を有することを特徴とする陰極線管の分割方法。
  11. 前記切削工程を、前記陰極線管の管軸を回転中心として前記陰極線管を回転させながら行なう請求項10に記載の陰極線管の分割方法。
  12. 前記巻き付け工程において、トルクモータを用いて前記電熱線を前記陰極線管に密着させる請求項10に記載の陰極線管の分割方法。
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