JP4434826B2 - 鋼の連続鋳造用浸漬ノズル - Google Patents

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Description

本発明は、鋼の連続鋳造用浸漬ノズルに関し、特に、内管部へのアルミナ付着を防止することを特徴とする鋼の連続鋳造用浸漬ノズルに関する。
鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、タンディッシュ・モールド間をシールし、溶鋼の再酸化を防止すると共に、浸漬ノズルの吐出孔からの溶鋼流を制御し、かつモールド内に均一に溶鋼を供給し、操業の安定化,鋳片品質の向上を図ることにある。
浸漬ノズルを介して溶鋼をモールド内に供給する操業条件では、一般にアルミキルド鋼が鋳造される。アルミキルドとは、精錬時に溶鋼中の酸素をアルミと酸化反応させて除去することであるが、この場合、溶鋼中に酸化アルミニウム(以下、“アルミナ”という)が懸濁する。このアルミナは、大部分が浮上・除去されるものであるが、一部は、溶鋼中に懸濁したままである。そのため、浸漬ノズルの溶鋼流通孔部を流下する溶鋼中にもアルミナが存在し、浸漬ノズルの溶鋼流通孔部内の流れの淀む部位に付着する。この付着厚みが増加すると、吐出孔から吐出する溶鋼流の向きや勢いが変化し、モールド内における溶鋼流動が理想的な状態を保てなくなる。そのため、鋳片品質の悪化や、場合によっては、ブレイクアウト等のトラブルを引き起こすことにつながる。また、更に付着が進行すると、浸漬ノズルの溶鋼流通孔部が狭窄し、所定の溶鋼通過量を確保できなくなり、生産性が低下する。
このアルミナ付着を防止する従来技術としては、難アルミナ付着材の適用の他に、ノズルからのガス吹きがあるが、更に溶鋼流通孔部に段差を形成し、この段差部近傍からガスを吹き込む方法がある。
例えば、「上方ノズル内径より下方ノズル内径が大きく、その境界に3〜30mmの段差で、上方ノズルの下端にノズルの中心軸線の直角方向に対し−60°〜+60°の傾斜角度の段差面を有し、この段差面近傍にガス導入口を配設することを特徴とする連続鋳造用ノズル(特許文献1:特開昭56−148453号公報)」といった、“内管下部を上部より拡大させ、この内径が拡大する部位の近傍からガスを吹き込む”ことが提案されている。また、「ノズル内孔部に段差部を設け、該段差部の下面、または、この下面と該下面に連なるノズル孔周面からガスを吹き込むことを特徴とする連続鋳造用ノズル(特許文献2:特開平10−296407号公報)」といった、“溶鋼流通孔部に環状突起を形成させ、その突起の下部からガスを吹き込む”ことも提案されている。
特開昭56−148453号公報(特許請求の範囲第1項参照) 特開平10−296407号公報(請求項1,2参照)
上記従来技術では、段差等を形成することで乱流を発生させ、更にこの段差部近傍からガスを吹き込むことでアルミナ付着を抑制しようとしており、溶鋼流通孔部に段差がないストレートノズルよりは効果が期待できる。しかし、これらのような段差構造では、最もアルミナが付着しやすい“段差を配設していない部位”に、効果的にガスを供給することができない。その結果、段差を配設していない部位にアルミナが付着してしまうことで、段差が埋まり、段差を形成した効果が維持でき難い。
本発明者等は、各種調査の結果、例えば、環状突起を2段配設した複段差ノズルの場合、図1の符号(4)で示す「上部段差(3)と下部段差部(5)の間」では、内管径が拡大するため、溶鋼流速が低下し、まず、この(4)部にアルミナ付着が発生することを見出した。そして、時間の経過と共に(4)部でのアルミナ付着は進行し、いずれは(4)部を完全に埋めてしまう。(4)部が完全に埋まってしまうと、溶鋼流通孔部が単なるストレート構造と同様な形状となってしまい、突起を配設したことで乱流を発生させる効果が消滅する。このような状態となると、時間の経過と共に、更に溶鋼流通孔部全体へのアルミナ付着が進行し、(a):所定のスループットを確保できない、(b):吐出孔部での流速分布が不均一となってパウダースラグを吸い込み吐出孔が溶損する、(c):所望のモールド内での溶鋼流動を確保できなくなる、といった問題が発生する。
本発明者等は、(4)部へのアルミナ付着を防止するためには、この(4)部から優先的にガスを供給することが出来れば良いことを知見して、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、上記従来技術の欠点,問題点に鑑み成されたものであって、その目的とするところは、“突起と突起の間からガスを安定的に供給することで、この突起間へのアルミナ付着を防止すること”であり、これにより、突起を配設した効果を鋳造終了まで維持することが出来る連続鋳造用浸漬ノズルを提供することである。
上ノズルやプレートからではなく、浸漬ノズルからAr等の不活性ガスを溶鋼流通孔部に吹き込む場合(以下“ガス吹き浸漬ノズル”という)において、鋳造終了時まで安定して溶鋼流通孔部に配設した突起の効果を維持するため、本発明に係る鋳造用浸漬ノズルは、「浸漬ノズルの溶鋼流通孔部に高さが3〜15mmの突起を2ヶ以上配設した、ガス吹き込み用内管材質およびガス導入スリットを具備するガス吹き浸漬ノズルであって、前記ガス吹き込み用内管材質の厚みと前記突起の高さとの比率(R)が、R = T1/(T1+T2)×100 = 30〜80%(T1:突起を配設していない部位でのガス吹き込み用内管材質の厚み)(T2:突起の高さ)とした前記浸漬ノズルであり、前記突起間の突起を配設していない部位から優先的にガスを吹き込むことができるようにしたことを特徴とする鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。」を要旨とする。
ガス吹き浸漬ノズルにおいて、従来の溶鋼流通孔部に突起を配設していないストレートノズルではなく、本発明のように、溶鋼流通孔部に突起を配設した場合、この突起間から優先的にガスを吹き込むことで、鋳造終了時まで安定して突起の効果を維持できる。その結果、実機操業において、ノズル内孔部のアルミナ付着を抑制することができるため、安定操業や鋳片品質の向上に寄与することができる。
以下、本発明に係る鋳造用浸漬ノズルの実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係る鋳造用浸漬ノズルは、前記したとおり、浸漬ノズルの溶鋼流通孔部に高さが3〜15mmの突起を2ヶ以上配設した、ガス吹き込み用内管材質およびガス導入スリットを具備するガス吹き浸漬ノズルであって、前記ガス吹き込み用内管材質の厚みと前記突起の高さとの比率(R)が、R = T1/(T1+T2)×100 = 30〜80%(T1:突起を配設していない部位でのガス吹き込み用内管材質の厚み)(T2:突起の高さ)とした前記浸漬ノズルであり、前記突起間の突起を配設していない部位から優先的にガスを吹き込むことができるようにしたことを特徴とする。すなわち、ガス吹き浸漬ノズルからガス吹きを行う際、突起部より、突起と突起の間の突起を配設していない部位からより多くのガスを吹き込むことができるようにしたことを特徴とする。
浸漬ノズルの溶鋼流通孔部に配設する突起部の高さは、3mm未満では、溶鋼流が突起に衝突することで局部的に乱流を発生させ全体としては整流化させる効果に乏しく、また、溶鋼通過量を確保するためには、突起の高さは15mm以下であることが好ましい。
突起間の突起を配設していない部位(図1の符号(4)参照)から優先的にガスを吹き込むためには、すなわち、突起部より、突起と突起の間の突起を配設していない部位からより多くのガスを吹き込むためには、ガス吹き込み用内管材質の厚みが重要である。ガス吹込み用内管材質は、本体材質より気孔率や気孔径がやや大きい材質であるが、突起を配設していない部位でのこの厚みT1と、突起を配設している部位の厚みとの関係が、次の式(1)による比率Rを満足する範囲であれば、突起を配設していない部位から優先的にガスが吹き込めることを本発明者等は見出した(図2参照)。
R = T1/(T1+T2)×100 = 30〜80[%]・・・・・・・ 式(1)
(T1:突起を配設していない部位でのガス吹き込み用内管材質の厚み)
(T2:突起の高さ)
本発明に係る浸漬ノズルは、例えば、図1に示すように、ガス吹き込み用の内管材質(8)を、最上段の突起(図1の上部段差(3)参照)より上方から配設することを特徴とする。これにより、最上段の突起の上側段差部(11)にも、ガスを供給することができ、ここへのアルミナ付着を防止することができる。
本発明に係る浸漬ノズルの底部構造は、凹んだプール形状であることが好ましい。溶鋼流通孔部に突起を配設することで、ノズル内を流下する溶鋼を整流化するわけであるが、更に底部がプール状であることで、ここで溶鋼流が更に攪拌され、均一化して吐出孔(2)から吐出することができる(図1参照)。吐出孔(2)における吐出流速分布が均一化されると、特に吐出孔上部に発生し易い吸い込み流を防止することができ、パウダースラグの吸い込みによる吐出孔の溶損を防止することができる。
本発明に係る浸漬ノズルのガス導入用ソケット(10)の位置は、最上段の突起の下端(12)より上方にあることが好ましい。ガス導入用ソケット(10)から吹き込まれたガスは、ガス導入スリット(7)を介して、ガス吹き込み用の内管材質(8)から溶鋼流通孔部に吹き込まれるわけであるが、ガス導入用ソケット(10)近傍は、ガス圧が高いため、どうしてもこの近傍から溶鋼流通孔部に若干多くガスが吹き込まれる傾向にある。アルミナ付着を防止するためには、できるだけ溶鋼流通孔部全体にガスが行き渡ることが必要であり、溶鋼は上方より流下しているため、できるだけ上方にガス導入用ソケット(10)を設けることが好ましい。より好ましくは、最上段の突起の中央より上方に、更に好ましくは、最上段の突起の上端段差部(11)より上方に設けることが好ましい(図1参照)。
本発明に係る浸漬ノズルの突起部は、溶鋼流通方向に平行な元々の内管と突起の上端の斜面とのなす角度が10〜80°であることが好ましい。図3の(A)に本発明例を、また、(B)に比較例を示すが、溶鋼流通方向に平行な元々の内管と突起の上端の斜面とのなす角度θ1(図3(A)に示す“θ1”)は、10〜80°であることが好ましい。10°より小さいと、なだらかすぎて、突起を配設した効果が発現しにくく、また、80°より大きいと、突起の角が鋭角となりすぎて、実機使用時にここが溶鋼流により磨耗損傷する。
一方、本発明に係る浸漬ノズルの突起部は、溶鋼流通方向に平行な元々の内管と突起の下端の斜面とのなす角度が10〜80°であることが好ましい。すなわち、溶鋼流通方向に平行な元々の内管と突起の下端の斜面とのなす角度θ2(図3(A)に示す“θ2”)は、10〜80°であることが好ましい。これが好ましいとする理由は、前記と同様、10°より小さいと、なだらかすぎて、突起を配設した効果が発現しにくく、また、80°より大きいと、突起の角が鋭角となりすぎて、実機使用時にここが溶鋼流により磨耗損傷する。
本発明に係る浸漬ノズルの突起部は、スライドプレートの絞りがきついため溶鋼流通孔部に偏流が発生しやすく、更に、スループットと溶鋼流通孔部の内径との比(スループット/溶鋼流通孔部の内径比)が比較的小さい場合には、溶鋼流通方向に垂直な方向に環状に連続していることが好ましい。なお、この場合の最下段の環状突起は、メニスカス以下の浸漬部に少なくともその一部が配設されていることが好ましい。
本発明に係る浸漬ノズルの突起部は、スライドプレートによる偏流が発生しにくい場合、また、スループット/溶鋼流通孔部の内径比が比較的大きい場合には、溶鋼流通方向に垂直な方向に環状に連続していない独立突起であることが好ましい。なお、この場合の最下段の独立突起は、前記と同様、メニスカス以下の浸漬部に少なくともその一部が配設されていることが好ましい。
本発明に係る浸漬ノズルの突起部は、スライドプレートの絞りがきついため溶鋼流通孔部に偏流が発生しやすいが、スループット/溶鋼流通孔部の内径比が比較的大きい場合には、溶鋼流通方向に垂直な方向に環状に連続している突起と、連続しておらず独立した突起の両方を配設するほうが好ましい。なお、この場合の最下段の独立突起は、前記と同様、メニスカス以下の浸漬部に少なくともその一部が配設されていることが好ましい。
本発明に係る浸漬ノズルの突起の形状は、特に限定するものではなく、流線形のような曲面に囲まれた形状でもよい。
本発明における突起部は、ノズルの本体と一体成形されることが好ましい。一体成形でない嵌め込み式などの場合は、突起部とノズル本体との隙間に溶鋼や鋼中介在物が入り込み、突起部の脱落につながることが懸念されるため、好ましくない。
また、本発明における突起部の材質については、特に限定されない。通常使用されるアルミナ−カーボン材質,スピネル−カーボン材質,ジルコニア−カーボン材質などの黒鉛含有材質や、黒鉛を含まないノンカーボン材質等、いずれの材質も適用可能である。
また、本発明のガス吹き浸漬ノズルを使用する場合、これに加えて上ノズルやプレートからのガスの吹込みも勿論行うことができ、これも本発明に包含されるものである。
ここで、前記“背景技術”の項で挙げた先行技術と本発明とを対比することで、本発明を更に詳細に説明する。
本発明に関連する、ガス吹き浸漬ノズルの溶鋼流通孔部に段差部を設ける技術としては、前掲の特許文献1(特開昭56−148453号公報)には、「上方ノズル内径より下方ノズル内径が大きく、その境界に3〜30mmの段差で、上方ノズルの下端にノズルの中心軸線の直角方向に対し−60°〜+60°の傾斜角度の段差面を有し、この段差面近傍にガス導入口を配設することを特徴とする連続鋳造用ノズル」が開示されている。
これは、溶鋼流通孔部に突起部を配設したというより、溶鋼流通孔部の上流側より下流側の内径を拡大し、その拡大部が段差となっているだけであり、元々の内孔部から明らかに突出した突起形状とはいえない。本技術は、突起の上部側に溶鋼流が衝突し、乱流を発生させる効果の重要性は考えられておらず、この点が本発明とは異なるものである。さらに、本技術は、段差部が1箇所しかなく、本発明の2箇所以上に突起を配設し、この突起間から優先的にガスを吹き込むという特徴とは異なるものである。
また、前掲の特許文献2(特開平10−296407号公報)には、「ノズル内孔部に段差部を設け、該段差部の下面、または、この下面と該下面に連なるノズル孔周面からガスを吹き込むことを特徴とする連続鋳造用ノズル」が開示されている。これは、突起の下部にガス吹込み用のポーラス材質を配設し、ここからガスを吹き出す構造であるが、まずこのように鋭角な突起下部形状では、突起下部が溶鋼流により磨耗損傷する。また、突起下部にのみガス吹込み用ポーラス材質を常に安定して配設することは工業的に不可能であり、非現実的である。
これに対して、本発明では、図2や図3に示した如く、突起の有無や形状に関わらず、ガス吹込み部全体にガス吹き込み用内管材質を配設したものであり、この内管材質の厚みT1と突起の高さT2を、前記したように適正にすることで、突起間から優先的にガスを吹き込むことができ、この点が上記文献2に開示されている技術とは異なるものである。
つまり、従来の技術では、浸漬ノズルの溶鋼流通孔部に高さが3〜15mmの突起を2ヶ以上配設した、ガス吹き込み用内管材質を具備するガス吹き浸漬ノズルであって、前記突起間の突起を配設していない部位から優先的にガスを吹き込むことができるノズル構造、すなわち、このガス吹き浸漬ノズルからガス吹きを行う際、突起部より、突起と突起の間の突起を配設していない部位からより多くのガスを吹き込むことができるノズル構造とはなっておらず、ここに本発明の新規性がある。
以下、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例1,2によって限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1として、図1に示す形状の浸漬ノズルを用い、水モデル実験を行った。
実験方法は、図1の浸漬ノズルを縦方向に反割りにして、切断面からガスが洩れないよう、切断面を樹脂でコーティングした。このノズルを水を入れた水槽中に沈め、ガス吹込みプラグから空気を5L/minで吹き込んで、溶鋼流通孔部からのガスの出方を観察した。その結果、突起部より、突起を配設していない部位からより多くのガスが噴出していることが確認された。
また、ガス吹込み用内管材質の厚みと、突起の高さを種々変更して、同様の実験を繰り返した結果、前記式(1)の範囲であれば、所望のガスの噴きだし状態を呈することが確認された。
(実施例2)
そこで、本発明の実施例2として、R=67%の浸漬ノズルと、比較例1としてR=83%のノズルを用いて、実機での比較試験を行った。いずれも概略形状は図1に示す複段差形状である。比較試験は、鋼種:極低炭素鋼,溶鋼通過量:5.3t/min,モールドサイズ:230×1300mm,連々数:7chで、ストランド比較を行った。その結果は、比較例1は、上部段差と下部段差の間(4)にアルミナが付着して段差を完全に埋めてしまったのに対し、実施例では、全く付着がなかった。更に、比較例1では、パウダースラグを吸い込んで、吐出孔が上方に逆U字型に溶損・拡大していたのに対し、実施例では、全く溶損していなかった。
以上詳記したとおり、本発明に係る浸漬ノズルは、ガス吹き用浸漬ノズルの溶鋼流通孔部に突起部を配設する場合において、突起部間にアルミナが付着・堆積し突起部の整流効果を減ずることを防止するため、高さが3〜15mmの突起部を2ヶ以上配設し、突起間の突起を配設していない部位から優先的にガスを吹き込むことができる、つまり、突起部より、突起と突起の間の突起を配設していない部位からより多くのガスを吹き込むことができる、ことを特徴とする。これにより、突起部の配設による整流効果を鋳造終了まで確実に維持することができ、操業の安定化や鋼の鋳片品質の向上に寄与することができる。
本発明の浸漬ノズルであり、溶鋼流通方向に縦に反割りした図である。 本発明の浸漬ノズルであり、ノズルの中央部付近を拡大した図である。 溶鋼流通方向に平行に突起を切断した断面図であって、(A)は本発明例であり、(B)は比較例である。
符号の説明
(1) 浸漬ノズル
(2) 吐出孔
(3) 上部段差
(4) 上部段差と下部段差の間
(5) 下部段差
(6) 本体材質
(7) ガス導入スリット
(8) ガス吹込み用内管材質
(9) 突起部
(10) ガス導入用ソケット
(11) 最上段の突起の上側段差部
(12) 最上段の突起の下端

Claims (9)

  1. 浸漬ノズルの溶鋼流通孔部に高さが3〜15mmの突起を2ヶ以上配設した、ガス吹き込み用内管材質およびガス導入スリットを具備するガス吹き浸漬ノズルであって、前記ガス吹き込み用内管材質の厚みと前記突起の高さとの比率(R)が、R = T1/(T1+T2)×100 = 30〜80%(T1:突起を配設していない部位でのガス吹き込み用内管材質の厚み)(T2:突起の高さ)とした前記浸漬ノズルであり、前記突起間の突起を配設していない部位から優先的にガスを吹き込むことができるようにしたことを特徴とする鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  2. 前記ガス吹き込み用内管材質は、最上段の突起より上方から配設することを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  3. 前記浸漬ノズルの底部構造は、凹んだプール形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  4. 前記浸漬ノズルは、ガス導入用ソケットを配設した浸漬ノズルであって、該ガス導入用ソケットの配設位置が、最上段の突起の下端より上方にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  5. 前記浸漬ノズルに配設する突起部は、溶鋼流通方向に平行な元々の内管と突起の上端の斜面とのなす角度が10〜80°であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  6. 前記浸漬ノズルに配設する突起部は、溶鋼流通方向に平行な元々の内管と突起の下端の斜面とのなす角度が10〜80°であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  7. 前記浸漬ノズルに配設する突起部は、溶鋼流通方向に垂直な方向に環状に連続していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  8. 前記浸漬ノズルに配設する突起部は、溶鋼流通方向に垂直な方向に環状に連続していない独立した突起であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
  9. 前記浸漬ノズルに配設する突起部は、溶鋼流通方向に垂直な方向に環状に連続している突起と、連続しておらず独立した突起の両方を配設したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
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