JP4434812B2 - 木質チップの配向積層装置 - Google Patents

木質チップの配向積層装置 Download PDF

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本発明は、細長い木質チップを結合剤と共に加圧成形して高強度木質系複合材料を得る際の、木質チップを配向し、積層する装置に関する。
結合剤が混和された木質チップを、木質チップの繊維方向(異方性材料の高強度方向)と同方向に揃えて、即ち配向して、木質系マットを形成し、これを加圧又は加熱工程などを経て固着し成形して得られた成形板は、その繊維方向の機械的強度並びに、物理的強度が飛躍的に向上することが知られており、LSL(ラミネーティッド・ストランド・ランバー)やPSL(パラレル・ストランド・ランバー)といった、構造材として使用可能なものが存在している。
木質チップの配向積層装置としては、木質片を自然落下させ、配向板の間を通過させて配向する種々の装置が考案されている。例えば、同軸上で複数枚の円盤を一定間隔をおいて配置し、円盤を回転させながらその円盤同士の間に木質チップを通過させることによって木質チップを配向する装置や、平行に併設した複数枚の板を配置し、相互に反対方向へ往復運動する板間を木質チップが通過することによって配向するものなどがある。
上記に関し、例えば特許文献1には、無機セメント及びそのセメントの中に埋め込まれる多数の直線状の木質ストランドから成り、特定の構成とともに、ストランドの平均の方向が板の一縁に対して平行する如く整列せられた建築用板が開示され、同文献の第6図には回転ブラシを用いたストランドの整列方法が例示されている。
また、特許文献2には、コンベアなどから送られたストランドを表面にスパイクを突設したピッカーロールなどにより分配し、更に表面にスパイクが突設され、平行に間隔を空けて配備された分配ローラにより、ストランドを3つの配向システムに供給し、ストランドを配向させる方法が開示されている。
しかし、上記の特許文献1に記載の整列方法においては、板材の幅方向(水平方向)に対する整列が可能としても、厚さ方向(垂直方向)に対する整列は制御することが困難であった。
一方、上記特許文献2に記載の方法でストランドを分配する場合、ストランドを1つの供給システム内で均等に分散させることが不可能である。仮に均等に分散されたとしても、配向システム内に設置されている回転するディスクの回転方向に搬送されるストランドが多くなり、結果的にストランドが集中して積層されることになる。
従って上記特許文献に開示されている何れの整列方法も、板材の幅方向(水平方向)に対する整列は可能としても、厚さ方向(垂直方向)に対する整列は制御することは困難であった。
特公昭37−14924号公報 特表平10−503438号公報
本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、結合材が混和された木質チップを幅方向のみならず厚さ方向に対しても良好に整列(以下、「配向」ともいう)させることが可能な木質チップの配向積層装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の木質チップの配向積層装置(以下、請求項1の配向積層装置と記す)は、結合剤が混和された細長い木質チップを、木質チップの長手方向をほぼ揃えつつ積層する木質チップの配向積層装置であって、複数の配向板が隣接する配向板間に配向用隙間を形成するように並列に立設され振動させられる整列装置と、木質チップを前記配向用隙間の略長手方向に沿って分散可能な、配向用隙間上方および配向用隙間内の少なくともいずれか一方に設けられた棒状の障害物とを備えていることを特徴とする。
本発明の請求項記載の木質チップの配向積層装置(以下、「請求項の配向積層装置」と記す)は、請求項の配向積層装置において、障害物が千鳥状または階段状または両者を組み合したように配列されたことを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、用いられる木質チップの樹種としては、主に、スギ、ヒノキ、スプルース、ファー、ラジアータパイン等の針葉樹、シラカバ、アピトン、カメレレ、センゴンラウト、アスペン等の広葉樹が挙げられるが、これら森林から生産される植物材料だけでなく、竹、コウリャンといった森林以外で生産される植物材料をも含めることができる。
原料材に利用できる形態としては、特に限定されないが、例えば、上記樹種の丸太、間伐材等の生材料、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材、建築解体時に発生する解体廃材等が挙げられる。
上記原料材を木質チップにする加工方法としては、ロータリーカッターによってベニア加工したものを割り箸状に切断してスティックにする方法、フレーカーの回転刃によって丸太を切削してストランドにする方法、一軸破砕機の表面に刃物のついたロールを回転させて木材を破砕する方法等を用いることができる。そして上記のようにして破砕された木質チップは、その厚さが不揃いの場合は、必要に応じて一定範囲の厚さの木質チップに分級されるが、分級方法は、一定範囲の厚さで分級できるものであれば特に限定されないが、例えばウェーブローラ方式等の分級機を用いて分級する方法が挙げられる。なお、ウェーブローラ方式の分級機は、チップの厚さを基準に連続的に分級する装置である。
また、このようにして得られた木質チップは、通常、積層前に塗布、噴霧や混合などによって結合剤と混合されるが、結合剤としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、イソシアネート等、合板やパーティクルボードに用いられる木材工業用の接着剤が挙げられ、これらの結合剤は、単独或いは数種類を併用しても良い。また、結合剤は、液状でも粉末状でも構わないが、液状の場合は一般に木質チップに噴霧したり、木質チップと撹拌混合して予め木質チップに担持させた状態で配向積層装置に供給され、粉末状の場合は、一般に木質チップと均一に混合した状態で、配向積層装置に供給される。
さらに、木質チップは、含水率を一定にすることが好ましい。含水率を一定にすることで生産時の木質系複合材料の品質バラツキがなくなる。好ましい含水率としては、0〜30%である。含水率を一定にする方法としては、例えば、温調したオーブン中に一定時間木質チップを放置する方法が挙げられる。因みに、50℃のオーブンに24時間放置すると、含水率はほぼ5%程度に保たれる。
木質チップは細長い形状のものである。即ち、樹木の繊維方向が長手方向と同じ方向とされたチップであり、厚さ及び幅は、いずれも1mm以上で上限は特にないが、製造される木質系複合材の厚さの5分の1以下とされることが好ましい。長さは幅又は厚さの大きい方の寸法の5倍以上が好ましい。但し、製品の外観向上のために、1mm以下の木質チップが表面側に配される場合もある。
本発明において、長手方向をほぼ揃えるとは、積層後の表面状態を撮像し、細長い木質チップの長軸の長軸方向と基準線の方向とがなす角度を測定したときに、その角度の平均値(平均配向角度ともいう)が、±30度の範囲内にある状態をいう。なお、基準線の方向とは、搬送方向に沿った方向をいい、得られる木質複合材の長手方向と一致するものである。
結合剤を混和された木質チップが配向積層された木質積層マットは、搬送装置によって、プレス機のところまで運ばれる。そして、プレス装置によって加圧又は加熱成形されて所望の厚さの木質系複合材料が形成されるようになっている。加熱方法としては、特に限定されないが、例えば、熱盤のように木質チップの表面から伝熱により内部に熱を伝える方法や、蒸気噴射や高周波加熱等のように内部を直接加熱する方法が挙げられる。
さらに、木質積層マットから得られる木質系複合材料は、プレス成形後の寸法精度や表面性を向上させるために、アニール処理や、切削、サンディング加工を行うことが好ましい。
本発明の配向積層装置は、複数の配向板が隣接する配向板間に配向用隙間を形成するように並列に立設され振動させられる整列装置が設けられたものである。複数の配向板は互いに等間隔とされていること、すなわち、各配向用隙間が同じ幅となることが望ましい。
すなわち、各配向用隙間の幅が同じであれば、それぞれの配向用隙間毎の木質チップの配向の程度がほぼ同じとなり、従って得られる成型品の強度ばらつきが少なくなる効果が大きくなる。この範囲を超えて不均一な間隔とされれば、得られる木質系複合材料の強度がばらつく恐れがある。
上記配向用隙間の幅(隣接する配向板間の間隔)と木質チップの厚さとの間には、高強度の木質系複合材料を得るために、より好ましい関係があり、例えば、木質チップの厚さが1mm〜11mmである場合、配向用隙間の幅を20mm〜40mmとすることが好ましく、木質チップの厚さが3mm〜5mmである場合、配向用隙間の幅を20mm〜30mmとすることが好ましい。
また、配向板が、例えば帯状鉄板等で互いに連結されて一体化されていることが好ましい。連結の方法は特に制限されないが、木質チップの配向を妨げない位置で連結する方法でなければならない。例えば一例として、配向積層装置を構成する配向板の、上流側上端部又は下流側上端部を、帯状鉄板を溶接等して連結する方法などが挙げられる。
さらに、本発明の整列装置は、配向板が、振動させられるが、配向板を振動させる方法としては、特に限定されないが、たとえば、上記のように配向板が帯状鉄板を用いて連結されたものにおいては、通常その帯状鉄板または一番外側に立設される配向板(以下、「最外側の配向板」とも言う)にバイブレータなどの振動手段を取り付け、この振動手段によって振動を付与する方法が挙げられる。そして、上記のように配向板に振動が付与された状態で配向用隙間に、配向用隙間上方から結合剤が混和された細長い木質チップが投入されると、木質チップが配向用隙間に分散されて落ち込み、配向用隙間の長手方向に沿って並べられ、積層される。
ところで、配向用隙間内に入り込んだ木質チップは、その長手方向が配向用隙間の長手方向と略同じとなるように配向されながら配向用隙間内を落下する。即ち、長手方向が揃えられて配向する。配向用隙間内を落下する配向板と接触している木質チップは、配向板を振動させると、配向板との摩擦より振動を受けて動く。動いている状態では摩擦力が減少するので、木質チップは容易にその姿勢を変えることが出来る。従って配向が容易に行われる。更に、振動を受けることで、長手方向が垂直方向に向いている木質チップは、その方向が水平方向に倒れ易くなり、更に、隣り合う木質のチップ同士の摩擦力も減少して木質チップ同士によるブリッジ現象が起こり難くなり、配向が容易になる。
即ち、配向板を振動させないと、配向用隙間内を落下して搬送装置上に配向積層された木質チップが、配向板との摩擦によって詰まってしまう恐れがあり、搬送装置上の木質積層マットが割れて不連続になってしまったり、積層厚さを大きくできなかったりすることがあるが、振動を加えることで、木質チップが微小に空中に浮くように振動して容易に移動し、これらを防止できるのである。
また、整列装置の下方には、配向積層された木質チップを搬出するためのベルトコンベア等の搬送装置を設けることが好ましい。そして、搬送装置上面と整列装置における複数の配向板の下端との間には、振動時に配向板下端部が搬送装置上面と衝突しないために、所定の距離の隙間が設けられることが好ましい。この隙間は、整列装置における最外側の配向板で、通常、該距離が1〜5mm程度とされることが好ましい。即ち、該距離が1mm未満の場合は、木質チップと配向板との摩擦が大きくなりすぎることがあり、5mmを超える場合は、木質チップが外部にこぼれやすくなることがある。
また、最外側の配向板以外の配向板では、該距離は1〜50mm程度とされることが好ましい。即ち、最外側の配向板以外の配向板の場合、該距離が1mm未満であると、木質チップと板との摩擦が大きくなりすぎることがあり、50mmを超えると、配向した木質チップが隣の列にはみ出して整列の拘束が解かれ乱れてしまうことがある。
また、各配向板は、落下した木質チップが配向板上端辺の同じ場所に滞まって、次に落下してくる木質チップに衝突してその落下を妨げることがないように、その上端辺が搬送方向に沿って傾斜していると良い。即ち、配向板上に架かった細長い木質チップは、配向板が振動することで滑り易くなり、一部は配向用隙間内に落下し、また一部は傾斜に沿って滑って移動する。従って、次に投入される木質チップがスムースに配向用隙間内に落下することを妨げなくなるので、搬送装置上に木質チップが一層均一にかつスムースに配向積層され易くなる。しかも、配向板を振動させることで、配向板上端辺に架かった木質チップは滑り易くなり、その位置を変える。従って、傾斜は搬送方向に向かって下り勾配とされることが良いが、木質チップがその位置を変えさえすれば良いのであるから、搬送方向に向かって上り勾配とされていても良い。
なお、上記傾斜が搬送方向に向かって下り勾配とされている場合、配向板は、搬送方向の斜め上前方に向かうように振動させることが好ましい。
更に、整列装置の下方に配向積層された木質チップの搬送装置が設けられている場合、立設された板を振動させることにより、板と木質チップの摩擦力が減少し、配向積層された木質チップが詰まることなく、スムースに整列装置から搬出される。更に、摩擦力が低下することから、木質チップの配向積層時の積層厚さを大きくすることが可能となる。
また、本発明においては、木質チップを前記配向用隙間の略長手方向に沿って分散可能な散布手段が設けられる。
散布手段としては、例えば木質チップをかき飛ばす機構を有するものや、配向用隙間上および配向用隙間内の少なくともいずれか一方に設けられた、木質チップの自然落下を阻害する棒状の障害物などが挙げられる。
木質チップをかき飛ばす機構としては、特に限定されないが、例えば、フィン付きローラのようにローラの回転によって木質チップをかき飛ばす機構を備えたものが、分散性が向上する点でより好ましい。
上記障害物としては、特に限定されないが、配向用隙間を形成する配向板と配向板との間に設けられたものが挙げられ、障害物が千鳥状又は階段状に配設されると、分散性が更に向上する点で好ましい。
また、本発明における散布手段は、上記のような手段が複数組み合わされて併用されたものであってもよい。
本発明によれば、複数の板が搬送方向に沿って並列に立設されて振動される整列装置が搬送装置上に設けられ、木質チップを前記複数の板の間に搬送装置の進行方向に沿って分散可能な散布手段が設けられたことを特徴とするので、結合材が混和された木質チップを幅方向のみならず厚さ方向に対しても良好に整列(以下、「配向」ともいう)させることができる。特に積層厚みを大きくする際に上記効果は顕著である。
このため、この装置を用いて得られた木質積層マットを、例えばプレス成形して得られる木質系複合材料は極めて高い強度を有するものとなる。
上記散布手段として、例えばフィン付ローラなどの木質チップをかき飛ばす機構を有するものが用いられた場合には、上記効果は更に確実なものとなる。
また、散布手段として棒状の障害物が千鳥状又は階段状に配設されるなど、木質チップの自然落下を阻害する手段が前記複数の板の間に用いられた場合には木質チップの分散性が向上し、上記効果は更に確実なものとなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しつつ更に説明する。
図1及び図6は、木質チップの配向積層装置を例示したものであり、搬送装置2の搬送方向3に沿って並列に立設された配向板11,11・・が帯状鉄板12および13で互いに連結された整列装置31が搬送装置2上に設けられている。
木質チップ1,1・・を供給するためのベルトコンベア21端部の上部には、上記整列装置31の複数の配向板11,11・・によって形成される配向用隙間11aに木質チップを分散して供給可能な散布手段としてフィン付ローラ20が設けられている。
即ち、この配向積層装置は、図1及び図6に示すように、ベルトコンベア21上に供給された結合剤を混和した木質チップ1,1・・を、ベルトコンベア21が矢印の方向に進んで木質チップ1,1・・を搬送すると同時に、フィン付ローラを回転させることにより、フィン付ローラのフィン24によって、木質チップ1,1・・を搬送装置2の搬送方向3にかき飛ばし、配向用隙間11a内に分散させた状態で供給できる。このため、搬送装置2上に積層された木質チップ1,1・・の厚さ方向における積層配向角αを小さくすることができる。
上記フィン付ローラ20は、図2に示すようにベルトコンベア21の端部の下部に設置されてもよい。また、図3に示すように、複数のフィン付ローラ20,20が用いられてもよい。
上記のようにして、搬送装置2上に配向されて積層された木質チップは、図1又は図2に示す整列装置31の開口部14,14・・から搬送方向3に向かって搬送される。
図4,5は散布手段として、木質チップの自然落下を阻害する手段を配向板11間に設けられる配向用隙間11a内に設けたものを説明する模式図である。
図4においては、配向板11間に設けられた配向用隙間11a部分に、木質チップの自然落下を阻害する手段として棒状の障害物(以下、「棒状体」ともいう)15,15・・が配設されている。上記において、棒状の障害物15の固定方法としては、特に限定されないが、配向板11,11・・の共振を防止し易くなる点で、隣り合う配向板11,11間に連結固定することが好ましい。
棒状体15の形状としては、特に規定されず、円柱状や角棒状のものが好適に使用される。その太さは、3mm以上が好ましく、より好ましくは、5〜10mmである。また、棒状体15の設置位置は、木質チップの落下地点から落下地点の前方50mm以内が好ましく、より好ましくは20mm以内である。
また、図5においては、分散性を向上させるために、上記棒状体15を千鳥状に配設したものである。この場合、棒状体15における進行方向又は高さ方向の間隔は、用いる木質チップの長さ分布により適宜選択されるが、通常10〜100mm、好ましくは20〜50mmとされる。これらの間隔は全てを同一にする必要はなく、例えば進行方向の間隔が20mm、高さ方向の間隔が30mmというように、各々の間隔が異なってもよく、また、搬送方向に沿って段階的に間隔が狭くなったり、また各方向の双方共に段階的に狭くなったりしてもよい。上記のように千鳥状又は階段状に配設することにより、分散性を更に向上することができる。
以下に実施例および比較例を示すことにより、本発明を具体的に説明する。
尚、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
参考例1)
図1及び図6に示すように、ベルトコンベア21(巾310mm)上に接着剤を混和した木質チップ1,1・・を供給し、ベルトコンベア21を矢印方向に搬送しながらフィン付ローラ20を回転させ、木質チップ1,1・・を、搬送装置2上に設けられた複数の配向板11が搬送方向3に沿って並列に立設され振動される整列装置31の配向板11,11・・の間に搬送装置2の進行方向に沿ってかき飛ばした。
フィン付ローラ20は、短片状の金属フィン24(巾×長さ=25×45mm、ピッチ100mm、取付角度45°)を金属ロール(φ100、巾350mm)表面に千鳥状に溶接固定した。なお、木質チップの供給量は1kg/分であった。また、上記整列装置31は、長さ500mm、高さ500mm、厚さ1.2mmのステンレススチール配向板11,11・・がピッチ25mmで並列に立設されている。
上記搬送装置2と整列装置31との間隙は、最外側に立設された配向板11,11の下端部、及びそれ以外の配向板11,11・・の下端部共に2mmの間隙とした。また、上記最外側の配向板11,11の下端部には、積層配向角αが測定可能なように透明アクリル板を用いた。尚、何れの配向板11,11・・においても、その上端辺の傾斜角は搬送方向3に沿った水平方向から下方に10度とした。上記整列装置31には、振動モータ2機(RV−24D、神鋼電機社製)を最外側の配向板11,11の両側の側面に取り付け、水平方向に対し斜め上方に振動させた(振幅2mm、振動数1720回/分)。
上記の配向積層装置を用い、搬送装置2上に木質チップを積層し搬送した。搬送速度は毎分1mとした。
(実施例
図4に示すように、木質チップの自然落下を阻害する手段として、整列装置31における配向板11,11・・の間の隙間部分に棒状体15,15・・を用い、フィン付ローラを用いなかったこと以外は参考例1と同様の装置を用い木質チップを積層し搬送した。尚、棒状体15の取付位置は、木質チップの落下地点の前方15mmとした。
(実施例
図5に示すように、棒状体15,15・・を千鳥状に配設したこと以外は実施例と同様の装置を用い木質チップを積層し搬送した。尚、千鳥状に配設された棒状体15,15・・の進行方向及び高さ方向の間隔は何れも25mmとした。
(比較例1)
図7に示すように、フィン付ローラを用いなかったこと以外は参考例1と同様の装置を用い木質チップを積層し搬送した。
上記実施例及び比較例について以下の方法で、積層配向角αを測定した。測定結果は表1に示した。
(測定方法)
整列装置31における最外側の配向板11,11の下端部30mmの部分に透明なアクリル板を用い、図6〜図7に例示するような搬送装置2上に積層された木質チップ1の厚さ方向における傾きを測定し積層配向角αを求めた。尚、表1に示す測定値は100個の木質チップにおける積層配向角αの平均値を示したものである。
(評価方法)
各配向積層装置の両サイドの板とコンベアとのクリアランス30mmの部分に透明なアクリル板を設置し、配向積層されたチップの傾きを評価した。以下評価結果は100個のチップの平均値を示したものである。
(評価結果)
表1に結果を示す。比較例1に対し、各実施例は何れも垂直方向の配向角度が軽減されている。特に実施例は、高さ方向の配向抑制効果が大きい。高さ方向の配向角度が軽減されることにより、これらで配向積層された木質チップを加圧成形しても、高さ方向の配向が低減されるため、機械的物性の向上度合いが大きく図れる。
Figure 0004434812
表1より明らかなように、本発明の実施例においては、何れも厚さ方向の積層配向角αが小さく制御されていることが判明した。即ち、本発明のように散布手段を設ければ、木質チップの上方に向く角度αが低減でき、厚み方向の配向による強度効果が薄れにくい。
したがって、厚みが厚く強度的にも優れた木質系複合材料を得られることがよくわかる。
中でも実施例は、特に小さな積層配向角αが得られ、厚さ方向に対して極めて良好に配向されることが判明した。
このため、上記実施例により配向積層された木質積層マットを、例えばプレス成形して得られる木質系複合材料は、極めて優れた機械的物性を発揮することが可能なものとなる。
本発明の配向積層装置は、得られる積層マットをプレスあるいは加熱プレス成形することによって、厚みのある強度的に優れた木質系複合材料を得ることができる。したがって、得られた木質系複合材料は、梁,柱材などの構造材や家具材として好適に使用できる。
木質チップの配向積層装置の一例(参考例1)を示す模式斜視図である。 木質チップの配向積層装置の他の一例を示す模式斜視図である。 フィン付ローラを2個用いた配向積層装置の一例を示す説明図である。 本発明における整列装置の一例を示す模式斜視図である。 本発明における整列装置の他の一例を示す模式斜視図である。 参考例1における木質チップの整列状況の一例を示す説明図である。 比較例における木質チップの整列状況を示す説明図である。
1 木質チップ
2 搬送装置
3 搬送方向
11 配向板
11a 配向用隙間
14 開口部
15 棒状の障害物(棒状体)
20 フィン付きローラ
21 ベルトコンベア
31 整列装置

Claims (2)

  1. 結合剤が混和された細長い木質チップを、木質チップの長手方向をほぼ揃えつつ積層する木質チップの配向積層装置であって、複数の配向板が隣接する配向板間に配向用隙間を形成するように並列に立設され振動させられる整列装置と、木質チップを前記配向用隙間の略長手方向に沿って分散可能な、配向用隙間上方および配向用隙間内の少なくともいずれか一方に設けられた棒状の障害物とを備えていることを特徴とする木質チップの配向積層装置。
  2. 障害物が千鳥状または階段状または両者を組み合したように配列されたことを特徴とする請求項記載の木質チップの配向積層装置。
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