JP4434423B2 - 多端子送電線保護継電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多端子送電線の保護を行うための多端子送電線保護継電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、多端子送電線保護継電装置は、多端子送電線の各端子の電気量を収集し、これらを用いて保護区間内の事故か否かの判定を行い、保護区間内の事故である場合には、その事故区間を電力系統から切り離すものである。
【0003】
近年のディジタル伝送技術の発展から、多端子送電線保護継電装置としてはPCM電流差動保護継電装置が実用化されている。このPCM電流差動保護継電装置は、多端子送電線の各端子の電流データをディジタルデータにて多重化伝送し、この伝送された電流データから電流差動保護演算を行うものである。
【0004】
すなわち、多端子送電線の各端子から伝送手段により収集された電流データから差電流を演算し、キルヒホッフの法則から通常の系統運転中および外部事故時には、その差電流が零となるのに対して、保護区間内の事故時には、零とはならないことによって事故の保護区間内外の判定を行う。
【0005】
多端子送電線保護継電装置は親装置と子装置とを有し、親装置は多端子送電線のいずれか1の端子のみに設置され、電流差動演算(事故判定演算)を行う機能を有している。一方、子装置は親装置が設置された端子以外の他の端子に設置され、事故判定演算機能を具備せず親装置からの事故判定演算結果を受信して保護動作を行うようになっている。すなわち、子装置は親装置から事故判定演算結果を受信し、その事故判定演算結果により子装置の近傍に設けられた遮断器を開放操作することになる。
【0006】
以下、親装置と子装置とは伝送路を対向して信号授受を行うが、子装置間は信号のやりとりは行わない方式を例に採り説明する。図5は、そのような多端子送電線電流差動保護装置の構成図である。
【0007】
図5では多端子送電線として3端子送電線を保護する場合の構成を示しており、この3端子送電線は、背後電源1、母線2a、2b、2c、送電線3から構成されている。そして、母線2aに親装置7aが設置され、母線2b、2cにそれぞれ子装置7b、7cが設置されている。
【0008】
保護区間の各端子の電流IFa、IFb、IFcは、それぞれ電流変成器4a、4b、4cを介して、親装置7aおよび子装置7b、7cに取り込まれ、また、各端子の電圧VFa、VFb、VFcも電圧変成器5a、5b、5cを介して、それぞれ親装置7aおよび子装置7b、7cに取り込まれる。
【0009】
親装置7aでは、電流変成器4aから取り込んだ電流データIFaを入力変換器21aおよびアナログ/ディジタル変換器22aを介してディジタルデータに変換し内部事故検出リレー9に出力する。内部事故検出リレー9としては電流差動継電器が使用される。
【0010】
子装置7b、7cにおいても同様に、電流変成器4b、4cから取り込んだ電流データIFb、IFcを入力変換器21b、21cおよびアナログ/ディジタル変換器22b、22cを介してディジタルデータに変換し、伝送手段12b、12cより伝送路を介して親装置7aの伝送手段12aへ伝送する。
【0011】
親装置7aでは、伝送手段12aを介して子装置7b、7cから伝送された電流データIFb、IFcと、親装置7aで取り込んだ電流データIFaとを基に内部事故検出リレー(電流差動継電器)9にて差電流演算を行う。これにより、保護区間内の事故か否かの判定を行う。つまり、IFa+IFb+IFcが零か否かの判定を行う。保護区間内での事故であるときには、零でない値となり、保護区間外の事故であれば零となる。例えば、事故点Fでの事故は区間内の事故であるので内部事故検出リレー9は動作し、親装置7aの補助リレー11aを動作させる。
【0012】
一方、入力変換器21aおよびアナログ/ディジタル変換器22aを介してディジタルデータに変換した電圧データVFaが不足電圧継電器8aに入力されており、母線2aの電圧が所定値以下になると、不足電圧継電器8aが動作し補助リレー10aを動作させる。これらの補助リレー10a、11aの双方が動作したことで、親装置7aは遮断器6aに対して遮断器引き外し指令を出力する。また、親装置7aは内部事故検出リレー9が動作したことを動作条件TTb、TTcとして伝送手段12aを介して伝送路にのせ子装置7b、7cに伝送する。
【0013】
子装置7b、7cでは、親装置7aから伝送された動作条件TTb、TTcを伝送手段12b、12cを介して動作条件受信部13b、13cで受信し、この動作条件TTb、TTcで補助リレー11b、11cを駆動させる。
【0014】
また、子装置7b、7cでは、親装置7aと同様に、入力変換器21b、21cおよびアナログ/ディジタル変換器22b、22cを介してディジタルデータに変換した電圧データVFb、VFcが不足電圧継電器8b、8cに入力されており、母線2b、2cの電圧が所定値以下になると、不足電圧継電器8bが動作し補助リレー10b、10cを駆動させる。子装置7bの補助リレー10b、11bの双方、子装置7cの補助リレー10c、11cの双方が動作したことで、それぞれ遮断器6b、6cに対して遮断器引き外し指令を出力する。
【0015】
このような親子方式の多端子送電線保護継電装置においては、差動電流演算機能を有する親装置7aの端子の遮断器6aが開運用で休止端子となった場合であっても、子装置7b、7cが動作可能なようにしている。この場合には、内部事故検出リレー9は、電流IFaを除外して電流IFb、IFcの差電流による差動電流演算を行い、子装置7b、7cのみで2端子運用された場合でも、子装置7b、7cが動作可能なようにしている。
【0016】
また、親子方式の多端子送電線保護継電装置の場合、多端子のうちのいずれか1の端子に親装置を設置し、残りの端子に子装置を設置するのが一般的であるが、この場合、親装置の端子が不良等に陥り親装置が使用できない状態になると、子装置も同時に使用できなくなる。そこで、多端子送電線保護継電装置自体を二重化した2系列構成とし、装置の信頼度を上げてるようにしている。2系列化されていれば、1系列が不良等で使用できなくとも、もう一方の系列で運用が継続できるからである。一方、2系列化された多端子送電線保護継電装置が各端子に設置されている場合、各系列の親装置を別々の電気所に設け、さらに信頼度を上げるようにしている。
【0017】
図6は、3端子系統に対して2系列の多端子送電線保護継電装置を設置した場合の構成図である。各端子とも多端子送電線保護継電装置が2系列化されており、親装置7a1、子装置7b1、7c1がA系列、親装置7b2、子装置7c2,7a2がB系列で構成されている。この場合、A系列の親装置7a1、B系列の親装置7b2は、別の電気所に設けられている。これにより、万一、A系列の親装置7a1が設置された電気所が何等かの原因で使えない状態になっても、B系列の親装置7b1は別の電気所に設置されているので、1系列運用が可能となる。また、このようにすることで、多端子系統のうち親装置を設置した端子が異系統になった場合でも使用できるため、2系列で親装置の設置端子を変えておくことによるメリットが出てくる。
【0018】
図7はA系列の親装置7a1が設置されている端子の遮断器6aが開放され休止端になっている場合を示す。このような場合でも、前述のようにA系列の親装置7a1が通常運用であれば、その差動演算機能を子装置が設置されている端子に適用し、A系列の子装置7b1、7c1は不使用にすることなく運用可能である。
【0019】
一般に、送電線保護装置は再閉路機能を有し、内部事故検出により遮断器が開放された後の一定時間後に遮断器を自動投入する。この場合、再閉路するか否かは、内部事故が発生し送電線保護装置により事故相の遮断器が開放された状態での系統連系状態(健全相の連系状態)を判断して、高速度再閉路を実施するか低速度再閉路を実施するかの判定を行う。重故障の場合は最終遮断とする。
【0020】
多端子送電線保護継電装置においても再閉路機能を有しており、内部事故検出により遮断器が開放された後の一定時間後に遮断器を自動投入するようにしている。図8は、子装置7b、7cにおける再閉路回路の説明図であり、相手端子として親装置7aとの間で再閉路を行う場合の再閉路回路を示している。
【0021】
再閉路回路は、再閉路準備完了信号S1を出力する自己保持回路14と、再閉路連系条件信号S2を出力する再閉路連系条件判定回路15とを備えている。自己保持回路14は、再閉路を行う準備が整っている場合に論理値「1」の再閉路準備完了信号S1を出力するものである。
【0022】
すなわち、自端子においての再閉路機能を使用する場合の再閉路使用X1、遮断器が3相とも入っている状態のCB3相閉条件X2、遮断器の気圧条件が正常でCB気圧正常X3、これら3つの条件X1、X2、X3は、AND回路16aに入力され、すべての条件が成立していれば自端子は健全に運用されている状態を示している。AND回路16aの出力信号はタイマ回路17aに入力され、健全に運用された時間が一定時間以上継続していることが確認される。そして、タイマ回路17aの出力信号はAND回路16bに出力される。
【0023】
AND回路16bには、内部事故の発生により、遮断器に引き外し指令が出された場合の遮断信号X4が入力される。そして、タイマ回路17aの出力信号と遮断信号X4の出力信号が共に成立した場合には、AND16bの出力信号が成立し自己保持回路14に自己保持され、再閉路準備完了信号S1が成立する。なお、リセット信号X5は再閉路準備完了信号S1をリセットする信号である。
【0024】
このように、再閉路準備完了信号S1は、自端子が健全に運用されており内部事故により遮断信号X4が発生した場合に、再閉路を行う準備が整っているとすることを示す信号である。
【0025】
一方、再閉路を実施するか否かの判断は、前述したように、内部事故発生により送電線保護装置が動作し、事故相の遮断器を引き外した状態での系統連系状態(健全相の連系状態)を判断して再閉路を実施するか否かを判定している。再閉路連系条件判定回路15はその系統連系状態を判定し、連系状態ありの場合に論理値「1」の再閉路連系条件信号S2を出力する。
【0026】
すなわち、自端子における各相の遮断器の状態検出であるR相遮断器閉条件Y1(遮断器R相「入」)、S相遮断器閉条件Y2(遮断器S相「入」)、T相遮断器閉条件Y3(遮断器T相「入」)、これら3つの条件Y1、Y2、Y3は、それぞれAND回路16c、16d、16eに入力され、送電線の断路器閉条件Y4との論理積がとられ、再閉路連系条件判定回路15に入力される。
【0027】
また、相手端子である親装置7aも同様に、各相の遮断器の状態検出であるR相遮断器閉条件(遮断器R相「入」)Z1、S相遮断器閉条件(遮断器S相「入」)Z2、T相遮断器閉条件(遮断器T相「入」)Z3、これら3つの条件Z1、Z2、Z3は、それぞれAND回路16f、16g、16hに入力され、送電線の断路器閉条件Z4との論理積がとられ、再閉路連系条件判定回路15に入力される。
【0028】
再閉路連系条件判定回路15では、自端子の遮断器状態と共に相手端子の遮断器状態に基づいて連系状態を判定する。例えば、自端子および相手端子のR相、S相、T相のいずれかが「入」の状態である場合には、連系状態ありと判断する。
【0029】
再閉路準備完了信号S1および再閉路連系条件信号S2は、AND回路16iに入力され、双方が論理値「1」である場合には、再閉路無電圧時間確認用タイマ回路17bにて一定時間後に遮断器へ投入指令が出される。
【0030】
一方、再閉路連系条件判定回路15にて連系状態なしと判定された場合は、再閉路連系条件信号S2はNOT回路18を介してAND回路16jに、再閉路準備完了信号S1と共に入力される。AND回路16jの出力信号は再閉路断念確認タイマ回路17bにより一定時間後に遮断器に残相遮断指令が出される。これにより最終遮断となる。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の親子方式の多端子電流差動保護装置では、親装置7aが設置された端子を運休端子にする場合には、親装置7aの遮断器が3相とも開なるため、子装置7b、7cは再閉路連系条件が成立せず再閉路を行うことができない。
【0032】
すなわち、従来の親子方式の多端子電流差動保護装置では、親装置7aの端子が端子になっても親装置7aの電流差動演算機能を使用して子装置間での保護機能は通常の運用が可能なようにしているが、再閉路機能については、親装置7a端子の遮断器が3相とも開の場合は再閉路が実施できない。
【0033】
本発明の目的は、親装置が設置されている端子が休止端で遮断器が3相とも開の場合でも、運用している子装置のみで再閉路を行える多端子送電線保護継電装置を提供するものである。
【0034】
請求項1の発明に係わる多端子送電線保護継電装置は、多端子送電線の保護区間内の事故を、通常の系統運転中または外部事故と区別して判定する内部事故検出リレー、及び内部事故の事故発生後に親装置側の再閉路を行う親装置再閉路回路を有する親装置と、前記親装置の内部事故検出リレーの判定結果及び前記親装置再閉路回路からの再閉路連係条件に基づいて、子装置側の再閉路を行う子装置再閉路回路を有する子装置を備えた多端子送電線保護継電装置において、前記多端子送電線の一端子に親装置が設置され、前記多端子送電線の前記親装置を設けた端子とは別端子に子装置が設置され、前記親装置の再閉路回路は、前記内部事故検出リレーの判定結果が内部事故を検出しないものである場合に、この判定結果である内部事故検出リレーの不動作条件の成立を、前記親装置再閉路回路における再閉路連係条件として前記子装置に送信する伝送手段を備え、前記子装置は、前記親装置の伝送手段からの親装置側の再閉路連係条件を受信する伝送手段を備え、前記子装置再閉路回路は、親装置の内部事故検出リレーの不動作条件の成立である再閉路連係条件の受信と、子装置の各相の遮断器が「入」であることを条件として、親端子−子端子間の連係があると判定し、子装置の再閉路を行うことを特徴とする。
【0035】
請求項1の発明に係わる多端子送電線保護継電装置においては、親装置が設置された端子の遮断器条件および断路器条件に代えて、親装置の内部事故検出リレーの不動作条件を再閉路連系条件として子装置に送信する。これにより、親装置が休止端子で遮断器が開放されていても連系条件の確認が可能となる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図である。
【0047】
親装置再閉路回路19は、内部事故検出リレー9の不動作条件を再閉路連系条件として子装置再閉路回路20に送信するものである。すなわち、内部事故検出リレー9のR相動作出力a、S相動作出力b、T相動作出力cは親装置再閉路回路19のOR回路23a、23b、23cにそれぞれ入力され、各々の動作出力a、b、cが成立しているときは、それぞれの自己保持回路24a、24b、24cで自己保持される。自己保持回路24a、24b、24cの出力信号は、それぞれのNOT回路25a、25b、25cに入力される。
【0048】
また、OR回路23a、23b、23cには残相遮断信号dが入力されており、残相遮断時には内部事故検出リレー9の各相の動作とは関係なく、自己保持回路24a、24b、24cを自己保持させる。なお、再閉路リセットeは、自己保持回路24a、24b、24cの自己保持を解除するものである。
【0049】
例えば、R相動作出力aが動作状態にあり「1」であるときは、R相自己保持回路24aの出力が「1」となりNOT回路25aの出力は「0」となる。従って、R相再閉路連系条件は不成立となる。逆に、R相動作出力aが不動作状態にあり「0」であるときは、NOT回路25aの出力は「1」となり、R相再閉路連系条件は成立することになる。S相動作出力bやT相動作出力cについても同様である。
【0050】
すなわち、R相内部事故のときはR相動作出力aが成立し、OR回路23a、自己保持回路24a、NOT回路25aを介し、R相再閉路連系条件は「0」となり、R相の連系はなしと判定する。また、R相動作出力bが不動作時は、OR回路23a、自己保持回路24a、NOT回路25aを介し、R相再閉路連系条件は「1」となり、R相の連系はありと判定する。S相動作出力bやT相動作出力cについても同様である。
【0051】
親装置再閉路回路19で判定されたR相再閉路連系条件、S相再閉路連系条件、T相再閉路連系条件は、子装置再閉路回路20に伝送手段12aを介して伝送される。子装置再閉路回路20は、親装置再閉路回路19から伝送された親装置のR相再閉路連系条件、S相再閉路連系条件、T相再閉路連系条件を伝送手段12bを介して受信し、AND回路26a、26b、26cに入力する。
【0052】
一方、子装置再閉路回路20では、自端子における各相の遮断器の状態検出であるR相遮断器閉条件Y1(遮断器R相「入」)、S相遮断器閉条件Y2(遮断器S相「入」)、T相遮断器閉条件Y3(遮断器T相「入」)、これら3つの各相連系条件Y1、Y2、Y3を、それぞれAND回路26d、26e、26fに入力し、送電線の断路器閉条件Y4との論理積をとり、AND回路26a、26b、26cに入力する。
【0053】
AND回路26a、26b、26cは、親装置再閉路回路19から伝送された再閉路連系条件とAND回路26a、26b、26cからの各相連系条件との論理積をとり、連系状態の有無を判定する。
【0054】
すなわち、子装置再閉路回路20はAND回路26aにより親端子−子端子間R相連系有り条件にてR相の再閉路連系があるか否かの判定を行い、AND回路26bにより親端子−子端子間S相連系有り条件にてS相の再閉路連系があるか否かの判定を行い、AND回路26cにより親端子−子端子間T相連系有り条件にてT相の再閉路連系があるか否かの判定を行う。
【0055】
以上述べたように、第1の実施の形態によれば、親端子の遮断器または断路器が開放され休止端子となっていても、内部事故検出リレーの動作状態によって系統の連系状態を判定させるので、通常に運用されている子装置側の再閉路を阻害することなく正常な再閉路が行える。
【0056】
次に、本発明の第1の参考例を説明する。図2は本発明の第1の参考例に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図である。この第1の参考例では、親装置再閉路回路19は、二重化された他系列の親装置7b2が設置された端子での遮断器条件および断路器条件を再閉路連系条件として子装置再閉路回路20に送信するようにしたものである。
【0057】
すなわち、図1に示した第1の実施の形態に対し、内部事故検出リレー9のR相動作出力a、S相動作出力b、T相動作出力c、および残相遮断信号dの代わりに、他系列の親装置再閉路回路19Bの遮断器条件および断路器条件を用いるようにしたものである。その他の構成は、図1に示した第1の実施の形態と同一であるので、同一要素には同一符号を付し重複する記載は省略する。
【0058】
図2において、他系列の親装置が設置された端子での各相の遮断器の状態検出であるR相遮断器閉条件(遮断器R相「入」)Z1B、S相遮断器閉条件(遮断器S相「入」)Z2B、T相遮断器閉条件(遮断器T相「入」)Z3Bは、それぞれAND回路16fB、16gB、16hBに入力され、送電線の断路器閉条件Z4Bとの論理積がとられ、自系列の親装置再閉路回路19Aの各々の自己保持回路24a、24b、24cに入力される。
【0059】
2系列の親装置7a、7b2は、それぞれ別の端子に設置され、通常、親端子は背後電源を有し親端子間は幹線として連系される。このため、一つの親装置が設置されている親端子が休止端となった場合には、もう一方の親端子の休止端運用はない。従って、自系列の親端子が休止端となった場合は、通常運用しているもう一方の系列の親端子の遮断器条件および断路器条件にて判定した連系条件にて、子装置再閉路回路20では正常な再閉路ができる。
【0060】
また、他系列の親装置再閉路回路19Bの遮断器条件および断路器条件を連系条件と判定する代わりに、図示は省略するが、他系列の子装置再閉路回路20Bの遮断器および断路器の開閉状態を連系条件として使用することも可能である。この場合も、子装置再閉路回路20Aは正常な再閉路ができる。
【0061】
次に、本発明の第2の参考例の形態を説明する。図3は本発明の第2の参考例に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図である。この第2の参考例では、子装置再閉路回路20Aは、二重化された同一系列の親装置再閉路回路19Aの遮断器条件および断路器条件で判定された再閉路連系条件と、二重化された他系列の親装置再閉路回路19Bの遮断器条件および断路器条件で判定された再閉路連系条件とのいずれか一方を再閉路連系条件とするようにしたものである。
【0062】
図3では説明を簡単にするため、系統の連系条件を遮断器のみで表現しており送電線の断路器閉条件Y4の図示を省略している。図3において、同一系列の親装置再閉路回路19Aにおける各相の遮断器の状態検出であるR相遮断器閉条件(遮断器R相「入」)Z1A、S相遮断器閉条件(遮断器S相「入」)Z2A、T相遮断器閉条件(遮断器T相「入」)Z3Aは、伝送回路27Aを介して、子装置再閉路回路20Aに伝送される。
【0063】
同様に、他系列の親装置再閉路回路19Bにおける各相の遮断器の状態検出であるR相遮断器閉条件(遮断器R相「入」)Z1B、S相遮断器閉条件(遮断器S相「入」)Z2B、T相遮断器閉条件(遮断器T相「入」)Z3Bは、伝送回路27Bを介して、子装置再閉路回路20Aに伝送される。
【0064】
子装置再閉路回路20Aでは伝送回路28を介して、同一系列の親装置再閉路回路19Aおよび他系列の親装置再閉路回路19Bの連系条件を受信し、OR回路29a、29b、29cに入力される。OR回路29aはR相の連系条件、OR回路29bはS相の連系条件、OR回路29cはT相の連系条件として出力される。これらOR回路29a、29b、29cの出力信号は、AND回路30a、30b、30cに入力される。
【0065】
さらに、子装置再閉路回路20では、自端子のR相遮断器閉条件Y1(遮断器R相「入」)、S相遮断器閉条件Y2(遮断器S相「入」)、T相遮断器閉条件Y3(遮断器T相「入」)がAND回路30a、30b、30cに入力される。そして、AND回路30aが成立したときに親端子−子端子間R相連系有りのR相の再閉路連系条件成立、AND30bが成立したときに親端子−子端子間S相連系有りのS相の再閉路連系条件成立、AND30cが成立したときに親端子−子端子間T相連系有りのT相の再閉路連系条件成立と判定する。
【0066】
また、他系列の親装置再閉路回路19Bの遮断器条件および断路器条件を連系条件と判定する代わりに、図示は省略するが、他系列の子装置再閉路回路20Bの遮断器および断路器の開閉状態を連系条件として使用することも可能である。この場合も、子装置再閉路回路20Aは正常な再閉路ができる。
【0067】
次に、本発明の第3の参考例の形態を説明する。図4は本発明の第3の参考例に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図である。この第3の参考例では、親装置の休止端条件を再閉路連系条件として子装置に送信するようにしたものである。
【0068】
図4において、親装置再閉路回路19の休止端検出信号fは自己保持回路24a、24b、24cにて自己保持される。自己保持回路24a、24b、24cの出力は、それぞれR相再閉路連系条件、S相再閉路連系条件、T相再閉路連系条件となる。これらの条件成立により再閉路条件を判定する。なお、再閉路リセットeは、自己保持回路24a、24b、24cの自己保持を解除するものである。
【0069】
親装置再閉路回路19で休止端条件が成立した場合、親装置再閉路回路19の再閉路連系条件が連系有り側に制御され、子装置再閉路回路20における子装置の遮断器の開閉状態のみで系統の連系条件を判定する。これにより、子装置の再閉路を正常に行うことが可能となる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、親装置の再閉路連系条件を、内部事故検出リレーの動作出力、他系列の親装置、他系列の子装置、または親装置の休止端条件とすることで、親装置が設置されている親端子の遮断器または断路器が休止で休止端となった場合でも、子装置側は再閉路連系条件を正常に判定できる。従って、保護機能の向上を図った多端子送電線保護継電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図。
【図2】本発明の第1の参考例に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図。
【図3】本発明の第2の参考例に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図。
【図4】本発明の第3の参考例に係わる多端子送電線保護継電装置の再閉路回路の構成図。
【図5】従来の多端子送電線電流差動保護装置の構成図。
【図6】3端子系統に対して2系列の多端子送電線保護継電装置を設置した場合の構成図。
【図7】二系列のうちのA系列の親装置が設置されている端子の遮断器が開放され休止端になっている場合の説明図。
【図8】従来の多端子送電線保護継電装置における子装置の再閉路回路の説明図。

Claims (1)

  1. 多端子送電線の保護区間内の事故を通常の系統運転または外部事故と区別して、各相へ出力する内部事故検出リレー及び内部事故の事故発生後に親装置側の再閉路を行う親装置再閉路回路を有する親装置と、
    前記親装置の内部事故検出リレーの出力結果及び前記親装置再閉路回路からの再閉路連係条件に基づいて、子装置側の再閉路を行う子装置再閉路回路を有する子装置を備えた多端子送電線保護継電器において、
    前記多端子送電線の一端子に親装置が設置され、前記多端子送電線の前記親装置を設けた端子とは別端子に子装置が設置され、
    前記親装置の再閉路回路は、前記各相の内部事故検出リレーの出力結果を受信したがその相についての内部事故を検出しないものである場合に、その相についての内部事故検出リレーの不動作条件の成立として、この不動作条件成立を前記親装置再閉路回路における再閉路連係条件として前記子装置に送信する伝送手段を備え、
    前記子装置は、前記親装置の伝送手段からの親装置側の再閉路連係条件を受信する伝送手段を備え、
    前記子装置再閉路回路は、親装置の各相の内部事故検出リレーのいずれかの不動作条件の成立である再閉路連係条件の受信と、子装置の各相の遮断器が「入」であることを条件として、親端子−子端子間の連係があると判定し、子装置の再閉路を行うことを特徴とする多端子送電線保護継電装置。
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