JP4432096B2 - キャビネット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はトイレルームの入口から便器までの移動を容易にする発明に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、足腰が弱くなった人がトイレを利用する際には、車椅子でトイレルームに入室し、トイレルームの中で便器に乗り移りし易いように車椅子の向きを変え、便器に座るという方法が一般的であった。
また、介護をする人がいる場合には、介護をする人に支えられながらトイレルームに入室し、便器に座らせてもらうようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車椅子でトイレルームに入室し、トイレルームの中で便器に乗り移りし易いように車椅子の向きを変えことや、また、介護をする人に支えられながらトイレルームに入室することは、トイレルームが広い場合には問題がないが、トイレルームが狭い場合は、不自由を感じたり場合によっては、その行為ができないことがある。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、狭いトイレルームであっても、足腰の弱い人がトイレルームの入口から便器まで移動できるキャビネットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、トイレルーム内に設置されるキャビネットに、トイレ使用者が腰掛けて移動できる腰掛け部を設けた。足腰の弱った人が腰掛け部に座って移動できるため、たとえば、入口まで車椅子で入室し、車椅子から腰掛け部に乗り移り便器まで移動することができる。便器を利用した後は、逆に便器から腰掛け部に乗り移り車椅子まで移動し、車椅子に乗り移りトイレルームからでることができるようになる。また、介護人に支えられてトイレルームに入室した場合も、同様に便器まで移動し便器を利用することができる。また、傾斜を可変としたので、たとえば入口から便器に移動する場合は便器側を低くし、便器の利用が終わり入口に戻る際には入口側を低くすることによって、力を要さずに移動できる。傾斜の可変は、たとえば、キャビネットの便器側または入口側に油圧しきのシリンダを内包させ、往復する際にその都度高さを調節すればよい。
【0006】
本発明の好ましい態様として、前記キャビネットが前記トイレルームの入口から便器の横までの長さを有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の好ましい態様として、前記腰掛け部に設置し、移動を容易にするための移動用部材を設けることを特徴とする。
移動用部材を設けることで、腰掛け部を移動する際にお尻が摩擦することなく移動できる。
【0008】
また、本発明の好ましい態様として、前記移動用部材の少なくとも表面に、座った際に柔らかい軟質部材を用いることを特徴とする。
移動用部材の少なくとも表面が軟質材なので、感覚が弱い人の肌を傷めることがない。また、軟質部材は布・スポンジ・軟質樹脂等が利用できる。
【0009】
また、本発明の好ましい態様として、前記腰掛け部が移動容易にするために滑り易い表面部を有していることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の好ましい態様として、前記滑りやすい表面部が移動用部材の移動を案内するレールであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の好ましい態様として、前記滑りやすい表面部が移動用部材の移動を容易にするローラであることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の好ましい態様として、前記腰掛け部が、使用しない場合に折りたためることを特徴とする。
トイレルームが狭いため、腰掛け部を利用しない場合は、折りたたんで壁側に沿うようにしておけば、腰掛け部が障害となることがない。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の例を図面に基づいて説明する。
図1はトイレルーム1の側壁下部に本発明のキャビネット2が設置されている図である。キャビネット2の上部は利用者が座って移動できる腰掛け部3となっている。また、キャビネット2は入口4から便器5の横方にのびている。
また、キャビネット2は、トイレルーム1で使用する物品などを収納できる。
利用者は、入口4のところでキャビネット2の腰掛け部3に座り、横方向に移動しながら便器5に移ることができる。
【0016】
さらに移動しやすいように、図2に腰掛け部3に移動用部材6を設置した例を示す。腰掛け部3と移動用部材6とが滑りやすいものとすることによって、移動が楽に行える。また、利用者のお尻が擦れることがない。
この移動用部材6を布・スポンジ・軟質樹脂などの軟質な部材とすることによって、座った際に痛むことなく移動が可能となる。
【0017】
図3に、腰掛け部3にレール7を設け、さらに移動が容易となる例を示す。
腰掛け部3にレール7を設けたことにより、摩擦抵抗が低くなり移動用部材6が容易に動くようになる。また、レール7により移動用部材6が固定されるので、移動中に腰掛け部3から落ちることがない。
また、腰掛け部3にローラを設けてもよい。
【0018】
図4に、腰掛け部3が傾斜できる例を示す。キャビネット2に収納され腰掛け部3を傾斜させる手段により腰掛け部3を傾斜させる。傾斜させる手段はたとえば電動式のジャッキなどの昇降機8でよい。便器方向に移動する場合は入口側を上げ、便器から入口にもどる際には便器側を上げればよい。
【0019】
図5は、トイレルームの両サイドに本発明のキャビネットを設置した例を示す。一方のキャビネットは便器側が低くなっており、もう一方のキャビネットは入口側が低くなっている。便器に移動する場合ともどる場合でキャビネットを使い分ける。
【0020】
図6は、腰掛け部が折りたためる例を示す。腰掛け部3全体、または、はみ出している部分が折りたためるようになっている。
【0021】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
トイレルーム内に設置されるキャビネットに、トイレ使用者が腰掛けて移動できる腰掛け部を設けたので、狭いトイレルームであっても、足腰の弱い人がトイレルームの入口から便器まで移動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す一実施例の構成図である。
【図2】本発明を示す一実施例の構成図である。
【図3】本発明を示す一実施例の構成図である。
【図4】本発明を示す一実施例の構成図である。
【図5】本発明を示す一実施例の構成図である。
【図6】
【符号の説明】
1…トイレルーム、2…キャビネット、3…腰掛け部、4…入口、5…便器
6…移動用部材、7…レール、8…昇降機
Claims (8)
- トイレルーム内に設置されるキャビネットであって、トイレ使用者が腰掛けて移動できる腰掛け部を設け、前記腰掛け部が移動し易いように傾斜可変できることを特徴とするキャビネット。
- 前記キャビネットが前記トイレルームの入口から便器の横までの長さを有することを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
- 前記腰掛け部に設置し、移動を容易にするための移動用部材を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のキャビネット。
- 前記移動用部材の少なくとも表面に、座った際に柔らかい軟質部材を用いたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のキャビネット。
- 前記腰掛け部が移動容易にするために滑り易い表面部を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のキャビネット。
- 前記滑りやすい表面部が移動用部材の移動を案内するレールであることを特徴とする請求項5に記載のキャビネット。
- 前記滑りやすい表面部が移動用部材の移動を容易にするローラであることを特徴とする請求項5に記載のキャビネット。
- 前記腰掛け部が、使用しない場合に折りたためることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のキャビネット。
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