JP4432022B2 - 磁気シールドルーム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療分野、精密物理計測分野、超LSIの製造分野等において、外部からの磁気を遮断するための磁気シールドルームに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気シールドルームは、内部と外部の空間を磁気的に遮蔽するための部屋である。一般に、パーマロイ等の磁気遮蔽材の板材をアルミ板若しくは木製合板などに貼り付けたものを平板部材として、これを単層若しくは複数層用いて外部(内部)の磁気を内部(外部)空間に侵入(漏洩)させないよう構成された部屋である。そのために、複数層のパーマロイ材や磁気シールドシートより構成された磁気シールドルームにおいて、各平板部材間の接続を行う場合、上記した平板部材と同等の磁気遮蔽材料を用いたL字状のコーナー部材を平板部材と同じ厚さで隙間なく行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
磁気シールドルームでは、室内有効空間を広く取るために、コーナー部の形状は、直角とすることが多いが、コーナー部材をL字形状とした場合、材料中の磁束は、反磁場の影響によってコーナー部材に沿って流れにくくなり、磁気抵抗が大きくなる。このため、平板部材と同等の材料を用いた場合、平板部材の材料性能を十分に引き出すことができなくなる場合があった。
【0004】
また、平板部材に磁気シールドシートを用いる場合、磁気シールドシートは、磁性材が接着剤とカバーフィルム層に挟まれた構造を所定の磁気遮蔽性能を得るために複数積層して使用する必要がある。しかし、磁気シールドシートの積層数を増やして平板部材を厚くしても、それに見合った磁気シールド性能を得ることが出来ないことがあった。
【0005】
よって、本発明では、コーナー部材の形状を最適化することによってシールドルームコーナーの磁気抵抗を低減し、磁気シールドルームのシールド性能を十分に引き出す構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前述した従来技術の磁気シールドでは、壁に用いられる平板部材の磁気特性の不足ではなく、L字状のコーナー部材の性能により磁気シールドルームの性能が制限されていると考えた。この考えに基づき鋭意検討の結果、この原因はコーナー部材の形状による反磁場の影響であり、更なるシールド性能の改善を行うためには反磁場の影響を軽減したコーナー部材の使用が必要であることを知見して本発明に到達した。
【0007】
すなわち本願第一の発明の磁気シールドルームは、軟磁性材料からなる磁気遮蔽材料で構成された断面L字状のコーナー部材と軟磁性材料からなる磁気遮蔽材料で構成された平板状の部材とを有する磁気シールドルームであって、平板状の部材はコーナー部で磁束を通し、対になったL字状のコーナー部材がシールド壁材として使用される平板部材を挟み込んで平板部材と接触して磁気接続する構造を有し、コーナー部材の磁気遮蔽材料の厚さが平板部材のそれよりも大きいことを特徴とする。
【0008】
平板部材に磁気シールドシートを用いる場合、磁性材は、各層間に接着剤層とカバーフィルム層をあわせた距離だけ離れて平行に配置されている。本発明者はシートを用いた平板部材の積層数が多くなった場合、シールドルームのコーナー部の近傍などで磁束の方向が変化する時に、カバーフィルムなどで隔てられた層間の磁気抵抗を無視することが出来なくなることを見出した。この結果、平板部材の積層数を増やしても、それに見合った磁気シールド性能を得ることが出来なかったのである。
【0009】
すなわち本願第二の発明の磁気シールドルームは、軟磁性材料からなる磁気遮蔽材料で構成された断面L字状のコーナー部材と軟磁性材料からなる磁気遮蔽材料で構成された平板状の部材とを有する磁気シールドルームであって、複数層の平板状の部材がコーナー部材によって空間を介して入れ子構造をなし、平板状の部材はコーナー部で磁束を通し、対になったL字状のコーナー部材がシールド壁材として使用される平板部材を挟み込んで平板部材と接触して磁気接続する構造を有し、コーナー部におけるコーナー部材の磁気遮蔽材料の厚さ合計が平板部材のそれよりも大きいことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を磁気シールドルームに適用した一実施例の断面を示す断面図である。L字状のアングル部材11、12と平板部材21をそれぞれ示す。
【0011】
この磁気シールドルームの平板部材、アングル材は、ともにパーマロイ材を用いている。これらのパーマロイ材は、磁気シールドルームの構造部材(図示しない)によって支持されている。この磁気シールドルームは、平板部材の2倍の厚さを持つアングル部材により平板部材をはさみこむ形でアングル材が配置されている。従って、アングル材の部分で磁性材内部を通過する磁束がコーナー部材内部で直角に曲がるときに、生じる磁束の漏洩を防ぎ、アングル材による磁気シールド性能が制限されることを防止している。この効果により、磁気シールド性能は、図2に示すようにアングル1層の場合に比べて約40%向上している。
【0012】
この原理を従来の磁気シールド構造(図3)と本発明による磁気シールド構造(図4)を用いて説明する。図3に示すようにアングル13と平板部材22の厚さが等しい場合、平板部材22の内部を通る磁束Φとこれに接続されたアングル13内部を通る磁束Φは、磁束密度を保存するため等しくなる必要がある。しかし、アングルの屈曲部分では磁束の向きが変化するため、磁束の空間微分の成分は有限の値となる。一方空間に発生する磁極は磁束の空間微分の大きさに比例するので、アングル13の屈曲部では磁極から平板部材に向かって反対向きの磁場が発生する。反磁場の発生は、すなわち磁気抵抗の増加につながり、この反磁場の効果により磁性体内部を通過する磁束量が減少し、シールド性能の向上を妨げている。本発明を磁気シールドルームに適用した場合、L字状のアングル部材14、15内部の磁束はΦ/2になり、その空間微分の成分も1/2になる。よってアングル14,15屈曲部に発生する反磁場が小さくなり、コーナー近傍の磁性体内部を通過する総磁束量が増加する。実際、図2に示された結果のようにシールド性能は40%向上しており、磁束が半分になった効果が顕著に現われている。ここで向上率が50%に満たない原因は、アングル部材14,15と平板部材23の接触部にある磁気抵抗が影響しているためである。
【0013】
図5において、平板部材24,25は磁気シールドシートを複数層積層して形成することができる。例えばアモルファス合金もしくはナノ結晶合金よりなる複数条の磁性薄帯と接着層、カバーフィルム層を積層して磁気シールドシートを作製し、更にこの磁気シールドシートを5層積層させて平板部材24,25を作製する。アングル材16,17,18にパーマロイ材を用いており、磁気シールドルームの構造部材(図示しない)により支持されている。平板部材24,25は4箇所のコーナー部材(アングル材17)によって空間を介して入れ子構造をなしている。この磁気シールドルームは、2層に分かれた磁気シールドシート24,25を3層のアングル材16,17,18ではさみこむ形でアングル材が配置されており、アングル材によって磁束が曲げられて磁気シールド性能が制限されることを防止している。この効果により、磁気シールド性能は、図6に示すようにアングル1層(アングル材17のみ)の場合に比べてアングル3層で約40%向上している。磁気シールドシートを積層した場合、シールドルームのコーナー部ではアングルと直接接触していないシートから接触しているシートを介して、磁束がアングルの方向に流入して行く。この時、各磁気シールドシートの間にはカバーフィルムなどの非磁性部材が磁気ギャップとして働くため、コーナー部の磁気抵抗は上昇する。この効果は平板部材を構成する磁気シールドシートの積層数が増すとより顕著になるため、積層数を増やして平板部材を厚くするより、図5のように平板部材24,25に分けて入れ子構造を採用することによって磁束の流れを分散させて、平板部材を構成するシールドシート層間の磁気抵抗を低減することが有効である。また、図7には、図5に示す構造とほぼ同じであるが、磁気シールドシートが、屈曲が容易な材料であることから、平板部材26を一体とした構造として、アングル部材161、171、181近傍で分岐した構造とすることで、平板部材を一体とすることができ、構造材の簡略化を行うことができる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、平板部材の磁性材厚みに比してL字状のアングル材を平板部材の厚みより厚くして、複数層設けることにより、磁気シールド性能を向上させることが出来る。この結果、磁気シールドルームとして、有効空間を広く取ることができ、全体として、使用材料の量を必要十分な量にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の磁気シールドルームの断面図である。
【図2】従来例と実施形態1の磁気シールド性能を比較するグラフである。
【図3】従来例の磁束の流れを示す図である。
【図4】実施形態1の磁束の流れ示す図である。
【図5】実施形態2の磁気シールドルームの断面図である。
【図6】従来例と実施形態2の磁気シールド性能を比較するグラフである。
【図7】実施形態2の平板部材を屈曲させた磁気シールドルームの断面図である。
【符号の説明】
11,12,13,14,16,17,18,161,171,181 L字状のアングル(コーナー)部材
21,24,25,26 平板部材

Claims (1)

  1. 軟磁性材料からなる磁気遮蔽材料で構成された断面L字状のコーナー部材と軟磁性材料からなる磁気遮蔽材料で構成された平板状の部材とを有する磁気シールドルームであって、複数層の平板状の部材がコーナー部材によって空間を介して入れ子構造をなし、平板状の部材はコーナー部で磁束を通し、対になったL字状のコーナー部材がシールド壁材として使用される平板部材を挟み込んで平板部材と接触して磁気接続する構造を有し、各層間の前記コーナー部材はその内側の平板状の部材およびその外側の平板状の部材と接触して磁気接続し、コーナー部におけるコーナー部材の磁気遮蔽材料の厚さ合計が平板部材のそれよりも大きいことを特徴とする磁気シールドルーム。
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