JP4431934B2 - エバポガスパージシステムのリーク診断装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンク内の燃料が蒸発して生じたエバポガス(燃料蒸発ガス)を内燃機関の吸気系にパージ(放出)するエバポガスパージシステムのリーク診断を行うエバポガスパージシステムのリーク診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エバポガスパージシステムにおいては、燃料タンク内から発生するエバポガスが大気中に漏れ出すことを防止するため、燃料タンク内のエバポガスをエバポ通路を通してキャニスタ内に吸着すると共に、このキャニスタ内に吸着されているエバポガスを内燃機関の吸気系へパージするパージ通路の途中にパージ制御弁を設け、内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁の開閉を制御することによって、キャニスタから吸気系へパージするエバポガスのパージ流量を制御するようになっている。このエバポガスパージシステムから大気中にエバポガスが漏れる状態が長期間放置されるのを防止するために、エバポガスの漏れを早期に検出する必要がある。
【0003】
そこで、燃料タンク内の圧力(以下「タンク内圧力」という)を検出する圧力センサを設け、内燃機関の運転中にパージ制御弁を開弁して吸気系から燃料タンク内に負圧を導入した後、パージ制御弁を閉弁して、パージ制御弁から燃料タンクまでのエバポ系を密閉した状態で、タンク内圧の変化量を測定して、このタンク内圧の変化量をリーク判定値と比較することで、エバポ系のリーク(漏れ)の有無を診断するようにしたものがある。この場合、エバポ系にリークが無ければ、タンク内圧変化量は、エバポガスの発生量に応じた値となり、リーク判定値よりも小さくなるが、リークが発生していれば、タンク内圧変化量がリーク分だけ大きくなり、リーク判定値以上となる。
【0004】
一般に、リーク診断は、内燃機関の運転条件の変化の影響を受けないようにアイドル運転時や低速走行時等の安定した運転条件下で行われるため、リーク検出精度を高めるために、タンク内圧変化量の測定時間を長い時間に設定すると、内燃機関の運転中にリーク診断を開始しても、そのリーク診断の途中で、内燃機関の運転条件が変化したり、内燃機関の運転が停止されたりして、リーク診断が中止される回数が大幅に増えてしまい、内燃機関の運転中にリーク診断が最後まで行われる回数が極端に少なくなってしまう。
【0005】
そこで、米国特許第5263462号公報に示すように、内燃機関の運転停止後に、エバポ系を密閉してエバポ系の圧力(タンク内圧力)を検出し、その圧力に基づいてエバポ系のリークの有無を診断することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関をある程度の時間運転すると、排気系の熱や燃料噴射弁側から燃料タンク内に戻されるリターン燃料によって燃料タンク内の燃料温度が上昇してエバポガスが発生しやすい状態となるため、エバポ系にリークが無ければ、内燃機関の運転停止後にエバポ系を密閉すると、その後のエバポガスの発生によってエバポ系の圧力が上昇する。リーク診断終了後は、キャニスタの大気開閉弁を開放してエバポ系を大気に連通させるため、リーク診断中にエバポ系の圧力が高くなり過ぎると、リーク診断終了後にキャニスタの大気開閉弁を開放したときに、燃料タンク内の高圧のエバポガスがキャニスタ内を吹き抜けて大気連通孔から大気中に勢い良く吹き出し、それによって、キャニスタ内に吸着されている燃料成分が大気中に吹き飛ばされてしまうという不具合が発生する。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、内燃機関運転停止後にエバポ系を密閉してリーク診断を行う場合に、リーク診断終了後にエバポ系を大気に開放したときに、キャニスタ内に吸着されている燃料成分が大気中に吹き飛ばされることを未然に防止できるエバポガスパージシステムのリーク診断装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のエバポガスパージシステムのリーク診断装置は、内燃機関運転停止後のリーク診断期間中に、密閉手段によってエバポ系を密閉し、該エバポ系の圧力が所定の正圧の制限圧に達する毎に該エバポ系を一時的に開放して該エバポ系の圧力を大気圧付近まで低下させてから再密閉するという動作を繰り返す。そして、このリーク診断期間内にエバポ系の圧力を内圧検出手段で検出し、その検出圧力に基づいて、リーク診断手段によってエバポ系のリークの有無を診断する。この場合、リーク診断期間中のエバポ系の圧力が所定の正圧の制限圧以下に制限されるため、リーク診断終了時のエバポ系の圧力も所定の正圧の制限圧以下に制限される。これにより、リーク診断終了後に、キャニスタの大気開閉弁を開放してエバポ系を大気に連通させたときに、キャニスタ内をエバポガスが勢い良く吹き抜けることが未然に防止され、キャニスタ内の燃料成分が大気中に吹き飛ばされてしまうことが未然に防止される。
【0009】
この場合、請求項2のように、リーク診断期間内の内圧検出手段の検出圧力を所定の演算周期で積算し、その積算値に基づいてエバポ系のリークの有無を診断するようにしても良い。このようにすれば、リーク診断期間中のエバポ系の圧力の経時的変化も考慮してリーク診断を行うことができ、リーク診断精度を向上することができる。
【0010】
更に、請求項3のように、内圧検出手段の検出圧力を積算する際に、エバポ系の圧力が所定の制限圧に達した回数に応じて内圧検出手段の検出圧力を補正して積算するようにすると良い。このようにすれば、リーク診断期間中にエバポ系の圧力を所定の制限圧以下に制限しても、内圧検出手段の検出圧力を、エバポ系の圧力上昇を制限しない場合のエバポ系の圧力相当値に補正することができ、エバポ系の圧力上昇を制限しない場合とほぼ同様の条件で精度の良いリーク診断を行うことができる。
【0011】
また、請求項4のように、リーク診断期間内にエバポ系の圧力が所定の制限圧に達した回数に基づいてエバポ系のリークの有無を診断するようにしても良い。つまり、エバポ系にリークが発生していると、リーク診断期間中のエバポ系の圧力上昇が少なくなり、エバポ系の圧力が所定の制限圧まで上昇するまでの時間が長くなったり、或は、大量リークが発生している場合はエバポ系の圧力が所定の制限圧まで上昇しなくなるため、リーク診断期間内にエバポ系の圧力が所定の制限圧に達した回数が所定回数よりも少ないか否かで、リークの有無を診断することができる。
【0012】
この場合、請求項5のように、リーク診断期間内にエバポ系の圧力が所定の制限圧に達した回数が所定回数に達した時点で、リーク無しと診断してリーク診断を終了するようにしても良い。このようにすれば、内燃機関運転停止後のリーク診断に要する時間(消費電力)を減らすことができ、その分、バッテリの負担を軽減することができる。
【0013】
また、請求項6のように、エバポ系の圧力が所定の制限圧に達するまでの時間に基づいてエバポ系のリークの有無を診断するようにしても良い。つまり、エバポ系の圧力が所定の制限圧に達するまでの時間が所定時間よりも長いか否かで、リークの有無を診断することができる。
【0014】
この場合、請求項7のように、リーク診断開始から所定時間経過してもエバポ系の圧力が所定の制限圧に達しないときは、リーク有りと診断してリーク診断を終了するようにしても良い。このようにすれば、内燃機関運転停止後のリーク診断に要する時間(消費電力)を減らすことができ、その分、バッテリの負担を軽減することができる。
【0015】
また、請求項8のように、燃料タンクを樹脂で形成しても良い。このように、燃料タンクを樹脂で形成すれば、従来の金属製の燃料タンクと比較して、錆等による燃料タンクの劣化が発生せず、燃料タンクの耐久性を向上することができる。しかし、樹脂製の燃料タンクは、金属製の燃料タンクと比較して強度が弱いため、タンク内圧が高くなり過ぎると変形してエバポ系の圧力が変動するおそれがあるが、本発明では、リーク診断期間中のエバポ系の圧力を所定の制限圧以下に制限するため、燃料タンクが樹脂製であっても、リーク診断時の圧力上昇による燃料タンクの変形を防止することができる。これにより、燃料タンクの変形による圧力変動を防止でき、リーク診断の信頼性を向上することができる。
【0016】
また、請求項9のように、リーク診断実行条件判定手段によって燃料タンク内のエバポガス発生状態に相関するパラメータ(例えば燃料温度)を判定してその判定結果に基づいてリーク診断の許可/禁止を判定するようにしても良い。つまり、内燃機関運転停止後にエバポ系のリーク診断を行うためには、リーク無しの場合にエバポガスの発生によってエバポ系の圧力がある程度上昇する環境になっている必要がある。エバポガスの発生量が少ないときにリーク診断を行っても、エバポ系の圧力上昇が少ないため、リーク有りとリーク無しの場合のエバポ系の圧力の違いが少なく、両者を精度良く区別するのが困難である。従って、請求項9のように、燃料タンク内のエバポガス発生状態に相関するパラメータ(例えば燃料温度)に基づいてリーク診断の許可/禁止を判定すれば、リーク有りとリーク無しの場合のエバポ系の圧力の違いが明瞭に現れるエバポガス発生状態になっている場合のみ、リーク診断を実施することができ、リーク診断精度を向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図5に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエバポガスパージシステムの構成を説明する。樹脂で形成した燃料タンク11には、エバポ通路12を介してキャニスタ13が接続されている。このキャニスタ13内には、エバポガス(燃料蒸発ガス)を吸着する活性炭等の吸着体(図示せず)が収容されている。また、キャニスタ13の底面部の大気連通孔には、大気開閉弁14が取り付けられている。
【0018】
この大気開閉弁14は、常開型の電磁弁により構成され、通電がオフされている状態では、開弁状態に保持されて、キャニスタ13の大気連通孔が大気に開放された状態に保たれる。この大気開閉弁14は、通電すると閉弁し、キャニスタ13の大気連通孔が閉塞された状態になる。
【0019】
一方、キャニスタ13とエンジン吸気系との間には、キャニスタ22内の吸着体に吸着されているエバポガスをエンジン吸気系にパージ(放出)するためのパージ通路15が設けられ、このパージ通路15の途中に、パージ流量を制御するパージ制御弁16が設けられている。このパージ制御弁16は、常閉型の電磁弁により構成され、通電をデューティ制御することで、キャニスタ13からエンジン吸気系へのエバポガスのパージ流量を制御するようになっている。
【0020】
また、燃料タンク11には、その内圧を検出するタンク内圧センサ17(内圧検出手段)が設けられている。燃料タンク11内からパージ制御弁16までのエバポ系が密閉されている時には、燃料タンク11の内圧とエバポ系の他の部位の内圧が一致するため、タンク内圧センサ17により燃料タンク11の内圧(以下「タンク内圧」という)を検出することで、エバポ系の圧力を検出することができる。
【0021】
燃料タンク11には、燃料残量を検出する燃料レベルセンサ18と燃料温度を検出する燃料温度センサ26が設けられている。その他、エンジン冷却水温を検出する水温センサ19、吸気温を検出する吸気温センサ20等の各種のセンサが設けられている。
【0022】
これら各種のセンサの出力は、制御回路21に入力される。この制御回路21の電源端子には、メインリレー22を介して車載バッテリ(図示せず)から電源電圧が供給される。この他、大気開閉弁14、パージ制御弁16、タンク内圧センサ17及び燃料レベルセンサ18に対しても、メインリレー22を介して電源電圧が供給される。メインリレー22のリレー接点22aを駆動するリレー駆動コイル22bは、制御回路21のメインリレーコントロール端子に接続され、このリレー駆動コイル22bに通電することで、リレー接点22aがオン(ON)して、制御回路21、大気開閉弁14、パージ制御弁16、タンク内圧センサ17及び燃料レベルセンサ18に電源電圧が供給される。そして、リレー駆動コイル22bへの通電をオフ(OFF)することで、リレー接点22aがオフして、制御回路21等への電源供給がオフされる。制御回路21のキーSW端子には、イグニッションスイッチ23のオン/オフ信号が入力される。また、制御回路21には、バックアップ電源24と、このバックアップ電源24を電源として計時動作するソークタイマ25が内蔵されている。このソークタイマ25は、エンジン停止後(イグニッションスイッチ23のオフ後)に計時動作を開始してエンジン停止後の経過時間を計測する。
【0023】
制御回路21は、マイクロコンピュータを主体として構成され、そのROM(記憶媒体)に記憶された燃料噴射制御ルーチン、点火制御ルーチン及びパージ制御ルーチンを実行することで、燃料噴射制御、点火制御及びパージ制御を行う。更に、この制御回路21は、ROMに記憶された図2及び図3に示すリーク診断ルーチンを実行することで、エンジン停止後(イグニッションスイッチ23のオフ後)にエバポ系のリーク診断を実行し、リーク有りと判定したときには、警告ランプ27を点灯(又は点滅)させて運転者に警告する。また、制御回路21はROMに記憶された図4に示すメインリレー制御ルーチンを実行することで、エンジン運転停止後にリーク診断を実行する際に必要な部品(制御回路21、大気開閉弁14等)に電源電圧を供給する。
【0024】
ここで、エンジン運転停止後のリーク診断の手法を図5に基づいて説明する。エンジン停止後(イグニッションスイッチ23のオフ後)に、直ちにパージ制御弁16を閉弁し、且つ大気開閉弁14を閉弁してエバポ系を密閉する。エンジン停止直後は、排気系の温度が高いため、その熱で燃料タンク11内の燃料温度がエバポガスの発生しやすい温度に保たれてエバポガスの発生量が多くなるため、エンジン停止直後にエバポ系を密閉すれば、リーク無しの場合にエバポガスの発生によるタンク内圧上昇量(エバポ系の圧力上昇量)が大きくなる。
【0025】
一方、リーク有りの場合は、エバポ系を密閉しても、エバポ系のリーク孔からエバポガスが大気中に漏れるため、エバポ系密閉後のタンク内圧(エバポ系の圧力)の上昇が少なくなる。
【0026】
リーク診断期間中は、エバポ系を密閉するが、図5に示すように、タンク内圧が所定の正圧の制限圧に達する毎に、キャニスタ13の大気開閉弁14を一時的に開放してエバポ系内に大気圧を導入してタンク内圧を大気圧付近まで急低下させてから該大気開閉弁14を閉鎖してエバポ系を再密閉するという動作を繰り返す。この場合、制限圧は、リーク診断終了後の大気開閉弁14の開放時に発生するキャニスタ13内を吹き抜けるエバポガスの流れによってキャニスタ13内の燃料成分が大気中に吹き飛ばされることを防止できるタンク内圧の範囲内の上限値付近に設定されている。
【0027】
本実施形態(1)では、リーク診断期間中のタンク内圧の挙動を数値化するために、リーク診断期間中にタンク内圧センサ17によりゲージ圧(大気圧基準)で検出したタンク内圧(ゲージ圧=絶対圧−大気圧)を所定の演算周期で積算し、リーク診断終了時に、このタンク内圧積算値をリーク判定値と比較してリークの有無を診断する。この場合、タンク内圧の検出値を積算する際に、タンク内圧が所定の制限圧に到達した回数Cに応じて、次式によりタンク内圧の検出値を補正して積算する。
【0028】
補正後のタンク内圧検出値=補正前のタンク内圧検出値+制限圧×C
以上説明したエバポ系のリーク診断は、図2及び図3のリーク診断ルーチンによって次のようにして実行される。図2及び図3のリーク診断ルーチンは、制御回路21の電源供給中(メインリレー22のオン時)に周期的に実行され、次のようにしてエンジン停止後にエバポ系のリーク診断を実行する。本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、エンジン停止後(イグニッションスイッチ23のオフ後)であるか否かを判定し、エンジン運転中であれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0029】
一方、上記ステップ101で、エンジン停止後(イグニッションスイッチ23のオフ後)と判定されれば、次のステップ102に進み、リーク診断実行条件が成立しているか否かを判定する。このリーク診断実行条件としては、例えば、燃料温度センサ26で検出した燃料温度がエバポガスの発生しやすい所定温度以上であることであり、燃料温度が所定温度以上であれば、リーク診断実行条件が成立する。
【0030】
つまり、エンジン停止後にエバポ系のリーク診断を行うためには、リーク無しの場合にエバポガスの発生によってタンク内圧がある程度上昇する環境になっている必要があり、そのためには、燃料温度がある程度高くなっている必要がある。エバポガスの発生量が少ないときにリーク診断を行っても、タンク内圧の上昇が少ないため、リーク有りとリーク無しの場合のタンク内圧の違いが少なく、両者を精度良く区別するのが困難である。従って、燃料温度が所定温度以上であるか否かで、リーク診断実行条件が成立しているか否かを判定すれば、リーク有りとリーク無しの場合のタンク内圧の違いが明瞭に現れるエバポガス発生状態になっている場合のみ、リーク診断を実施することができ、リーク診断精度を向上することができる。上記ステップ102の処理が特許請求の範囲でいうリーク診断実行条件判定手段としての役割を果たす。
【0031】
上記ステップ102で、燃料温度が所定温度未満で、リーク診断実行条件が成立しないと判定されれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。一方、燃料温度が所定温度以上で、リーク診断実行条件が成立していると判定されれば、ステップ103以降のリーク診断処理を次のようにして実行する。まず、ステップ103で、パージ制御弁16を閉弁し、次のステップ104で、大気開閉弁14を閉弁してエバポ系を密閉する。これらステップ103、104の処理が後述するステップ109、111、112の処理と共に特許請求の範囲でいう密閉手段としての役割を果たす。
【0032】
この後、ステップ105に進み、燃料レベルセンサ18の出力信号を読み込んで燃料タンク11内の燃料残量Lを検出した後、リーク診断開始後(エバポ系の密閉後)の経過時間を計測するタイマTimer1 をリセットすると共に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した回数をカウントするカウンタCをリセットする。この後、ステップ106に進み、タンク内圧センサ17の出力信号を読み込んで今回のタンク内圧Pa を検出し、次のステップ107で、前回までのタンク内圧積算値Ptotal に今回のタンク内圧Pa を加算してタンク内圧積算値Ptotal を更新する。この際、今回のタンク内圧Pa は、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した回数(カウンタCの値)に応じて補正される。
Ptotal =Ptotal +Pa +Pref ×C
【0033】
この後、ステップ108に進み、前回のタイマTimer1 の値に演算周期Aを加算して、タイマTimer1 のカウント値を更新する。そして、次のステップ109で、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達したか否かを判定し、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達していなければ、ステップ110に進み、タイマTimer1 の値(リーク診断開始後の経過時間)が所定値αを越えたか否かを判定し、所定値αを越えていなければ、ステップ106に戻る。これにより、タイマTimer1 の値が所定値αを越えるまで、所定の演算周期Aでタンク内圧Pa を積算してタンク内圧積算値Ptotal を更新する処理を繰り返す。
【0034】
このリーク診断期間中に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した時点で、ステップ109で「Yes」と判定されてステップ111に進み、大気開閉弁14を一時的に開弁してエバポ系内に大気圧を導入してタンク内圧Pa を大気圧付近まで急低下させてから、該大気開閉弁14を閉鎖してエバポ系を再密閉する(ステップ112)。そして、次のステップ113で、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した回数をカウントするカウンタCをインクリメントして、ステップ106に戻り、所定の演算周期Aでタンク内圧Pa を積算してタンク内圧積算値Ptotal を更新する処理を繰り返す。
【0035】
その後、タイマTimer1 の値が所定値αを越えた時点で、ステップ110で「Yes」と判定されて、図3のステップ114に進み、現在の燃料残量Lに応じたリーク判定値f1(L)を、燃料残量Lをパラメータとするリーク判定値マップから読み込む(又は数式により算出する)。この後、ステップ115に進み、タンク内圧積算値Ptotal をリーク判定値f1(L)と比較し、タンク内圧積算値Ptotal がリーク判定値f1(L)よりも大きければ、ステップ116に進み、リーク無し(正常)と判定し、次のステップ119で、大気開閉弁14を開弁してリーク診断を終了する。
【0036】
これに対し、上記ステップ115で、タンク内圧積算値Ptotal がリーク判定値f1(L)以下と判定されれば、ステップ117に進み、リーク有り(異常)と判定して、次のステップ118で、警告ランプ27を点灯して運転者に警告すると共に、異常コードを制御回路21のバックアップRAM(図示せず)に記憶し、次のステップ119で、大気開閉弁14を開弁してリーク診断を終了する。
尚、上記ステップ106〜119の処理が特許請求の範囲でいうリーク診断手段としての役割を果たす。
【0037】
一方、図4のメインリレー制御ルーチンは、所定時間毎に実行され、次のようにしてメインリレー22のオン/オフ(ON/OFF)を制御する。本ルーチンが起動されると、まずステップ201で、イグニッションスイッチ(以下「IGスイッチ」と表記する)23がオンされているか否か、つまりエンジン運転中であるか否かを判定し、IGスイッチ23がオン状態(エンジン運転中)であれば、ステップ205に進み、メインリレー22をオン状態に維持して、制御回路21、大気開閉弁14、パージ制御弁16、タンク内圧センサ17及び燃料レベルセンサ18に電源電圧を供給する。
【0038】
その後、IGスイッチ23がオンからオフに切り換えられた時点で、ステップ201で「No」と判定されてステップ202に進み、前記図2のリーク診断ルーチンによってリーク診断を実行している途中であるか否かを判定し、リーク診断を実行していなければ、ステップ204に進み、メインリレー22をオフして、制御回路21、大気開閉弁14、パージ制御弁16、タンク内圧センサ17及び燃料レベルセンサ18への電源供給を遮断する。
【0039】
これに対し、上記ステップ202で、リーク診断実行中であると判定された場合は、ステップ203に進み、電源電圧がエンジン始動性を確保できる所定電圧よりも高いか否かを判定し、電源電圧が所定電圧以下であれば、ステップ204に進み、リーク診断の途中であっても、メインリレー22をオフして、制御回路21、大気開閉弁14等への電源供給を遮断してリーク診断を中止し、バッテリの消耗を防ぐ。
【0040】
一方、電源電圧が所定電圧よりも高ければ、ステップ205に進み、IGスイッチ23のオフ後(エンジン停止後)であっても、メインリレー22をオン状態に維持して、リーク診断の継続に必要な部品(制御回路21、大気開閉弁14等)への電源供給を継続する。そして、このリーク診断が終了した時点で、ステップ202で「No」と判定されて、ステップ204に進み、メインリレー22をオフして、制御回路21、大気開閉弁14等への電源供給を遮断する。
【0041】
以上説明した本実施形態(1)では、エンジン運転停止後のリーク診断期間中に、タンク内圧Pa が所定の制限圧Pref に達する毎に、キャニスタ13の大気開閉弁14を一時的に開放してタンク内圧Pa を大気圧付近まで低下させてから大気開閉弁14を閉鎖してエバポ系を再密閉するという動作を繰り返すようにしたので、リーク診断終了時のタンク内圧Pa も所定の制限圧Pref 以下に制限することができる。これにより、リーク診断終了後に、キャニスタ13の大気開閉弁14を開放してエバポ系を大気に連通させたときに、キャニスタ13内をエバポガスが勢い良く吹き抜けることを未然に防止でき、キャニスタ13内の燃料成分が大気中に吹き飛ばされてしまうことを未然に防止できる。
【0042】
しかも、本実施形態(1)では、リーク診断期間内のタンク内圧Pa を所定の演算周期Aで積算してリーク診断パラメータ(タンク内圧積算値)を求める際に、タンク内圧Pa が所定の制限圧Pref に達した回数に応じてタンク内圧Pa を補正して積算するようにしたので、リーク診断期間中にタンク内圧Pa を所定の制限圧Pref 以下に制限しても、タンク内圧Pa の上昇を制限しない場合のタンク内圧相当値を得ることができ、タンク内圧Pa の上昇を制限しない場合とほぼ同様の条件で精度の良いリーク診断を行うことができる。
【0043】
更に、本実施形態(1)では、燃料温度センサ26で検出した燃料温度がエバポガスの発生しやすい所定温度以上であるか否かによって、リーク診断を許可/禁止するようにしたので、リーク有りとリーク無しの場合のタンク内圧の違いが明瞭に現れるエバポガス発生状態になっている場合のみ、リーク診断を実施することができ、リーク診断精度を向上することができる。
【0044】
尚、燃料タンク11内の燃料温度は、停止前のエンジン運転状態又は走行履歴に基づいて推定するようにしても良い。燃料タンク11内の燃料温度を上昇させる主な要因は、排気系の熱や、燃料噴射弁側から燃料タンク11内に戻されるリターン燃料であり、これらはエンジン運転状態や走行履歴に基づいて推定することができる。従って、停止前のエンジン運転状態又は走行履歴に基づいて燃料タンク11内の燃料温度を推定することができ、それによって、燃料温度センサ26が不要となるため、低コスト化の要求も満たすことができる。
【0045】
ところで、本実施形態(1)のように、燃料タンク11を樹脂で形成すると、従来の金属製の燃料タンクと比較して、錆等による燃料タンク11の劣化が発生せず、燃料タンク11の耐久性を向上できるという利点がある。しかし、樹脂製の燃料タンク11は、金属製の燃料タンクと比較して強度が弱いため、タンク内圧が高くなり過ぎると変形してタンク内圧Pa が変動するおそれがある。
【0046】
その点、本実施形態(1)では、リーク診断期間中のタンク内圧Pa を所定の制限圧Pref 以下に制限するため、燃料タンク11が樹脂製であっても、リーク診断時の圧力上昇による燃料タンク11の変形を防止することができる。これにより、燃料タンク11の変形による圧力変動を防止でき、リーク診断の信頼性を向上することができる。
しかしながら、本発明は、金属製の燃料タンクを用いても良く、この場合でも本発明の所期の目的は十分に達成することができる。
【0047】
[実施形態(2)]
上記実施形態(1)では、リーク診断期間中のタンク内圧積算値をリーク判定値と比較してリークの有無を診断するようにしたが、図6乃至図8に示す本発明の実施形態(2)では、リーク診断期間中に、タンク内圧Pa が大気圧付近から所定の制限圧Pref に達するまでの時間T(1) 、T(2) 、T(3) …を測定し、リーク診断期間の終了時に、この時間T(1) 、T(2) 、T(3) …の平均時間Tavを算出し、この平均時間Tavがリーク判定値f2(L)よりも長いか否かでリークの有無を診断するようにしている。つまり、エバポ系にリークが発生していると、リーク診断期間中のタンク内圧Pa の上昇が少なくなり、タンク内圧Pa が制限圧Pref まで上昇するまでの時間T(1) 、T(2) 、T(3) …が長くなったり、或は、大量リークが発生している場合はタンク内圧Pa が制限圧Pref まで上昇しなくなるため、タンク内圧Pa が制限圧Pref に達するまでの平均時間Tavがリーク判定値f2(L)よりも長いか否かで、リークの有無を診断することができる。
【0048】
本実施形態(2)で実行する図6及び図7のリーク診断ルーチンは、前記実施形態(1)で説明した図2及び図3のリーク診断ルーチンのステップ107の処理を省略し、その代わりに、ステップ105a、108a、113a、114a、114b、115aの処理を変更・追加したものであり、他の各ステップの処理は同じである。
【0049】
図6及び図7のリーク診断ルーチンでは、ステップ101〜104の処理で、エンジン停止後にエバポ系を密閉した後、ステップ105aに進み、燃料タンク11内の燃料残量Lを検出した後、リーク診断開始後(エバポ系の密閉後)の経過時間を計測するタイマTimer1 をリセットすると共に、タンク内圧Pa が大気圧付近から所定の制限圧Pref に達するまでの時間T(C) を計測するタイマTimer2 をリセットし、更に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した回数をカウントするカウンタCをリセットする。
【0050】
この後、ステップ106に進み、タンク内圧センサ17により今回のタンク内圧Pa を検出し、次のステップ108aで、前回のタイマTimer1 、Timer2 の値にそれぞれ演算周期Aを加算して、タイマTimer1 、Timer2 のカウント値を更新する。
【0051】
このリーク診断期間中に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達する毎に、キャニスタ13の大気開閉弁14を一時的に開放してタンク内圧Pa を大気圧付近まで低下させてから大気開閉弁14を閉鎖してエバポ系を再密閉するという動作を繰り返す(ステップ109〜112)。更に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達する毎に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した回数をカウントするカウンタCをインクリメントすると共に、タンク内圧Pa が大気圧付近から制限圧Pref に達するまでの時間T(C) を、その時点のタイマTimer2 の値から読み取って記憶して(ステップ113a)、ステップ106に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0052】
その後、タイマTimer1 の値が所定値αを越えた時点で、ステップ110で「Yes」と判定されて、図7のステップ114aに進み、現在の燃料残量Lに応じたリーク判定値f2(L)を、燃料残量Lをパラメータとするリーク判定値マップから読み込む(又は数式により算出する)。この後、ステップ114bに進み、上記ステップ113aで記憶した時間T(1) 、T(2) 、T(3) …の平均時間Tavを算出する。この際、カウンタC=0の場合(リーク診断期間中にタンク内圧Pa が制限圧Pref に全く到達しなかった場合)は、平均時間Tavを最大時間(例えばリーク診断時間)に設定する。
【0053】
この後、ステップ115aに進み、平均時間Tavをリーク判定値f2(L)と比較し、平均時間Tavがリーク判定値f2(L)よりも短ければ、ステップ116に進み、リーク無し(正常)と判定し、次のステップ119で、大気開閉弁14を開弁してリーク診断を終了する。
【0054】
これに対し、上記ステップ115aで、平均時間Tavがリーク判定値f2(L)以上と判定されれば、ステップ117に進み、リーク有り(異常)と判定して、次のステップ118で、警告ランプ27を点灯して運転者に警告すると共に、異常コードを制御回路21のバックアップRAM(図示せず)に記憶し、次のステップ119で、大気開閉弁14を開弁してリーク診断を終了する。
以上説明した本実施形態(2)においても、前記実施形態(1)と同様の効果を得ることができる。
【0055】
尚、本実施形態(2)では、タンク内圧Pa が大気圧付近から制限圧Pref に達するまでの時間T(1) 、T(2) 、T(3) …の平均時間Tavを算出し、この平均時間Tavがリーク判定値f2(L)よりも長いか否かでリークの有無を診断するようにしたが、リーク診断開始後にタンク内圧Pa が最初に制限圧Pref に到達するまでの時間T(1) がリーク判定値よりも長いか否かでリークの有無を診断するようにしても良く、或は、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達する回数が所定回数Nのときの時間T(N) がリーク判定値よりも長いか否かでリークの有無を診断するようにしても良い。これらの場合は、時間T(1) 又は時間T(N) の測定後に直ちにリーク診断を終了するようにすると良い。
【0056】
また、リーク診断開始から所定時間経過してもタンク内圧Pa が制限圧Pref に達しないときは、リーク有りと診断してリーク診断を終了するようにしても良い。このようにすれば、エンジン停止後のリーク診断に要する時間(消費電力)を減らすことができ、その分、バッテリの負担を軽減することができる。
【0057】
[実施形態(3)]
図9及び図10に示す本発明の実施形態(3)では、リーク診断期間中に、タンク内圧Pa が大気圧付近から所定の制限圧Pref に達した回数Cをカウントし、その回数Cがリーク判定値f3(L)よりも少ないか否かでリークの有無を診断するようにしている。つまり、エバポ系にリークが発生していると、リーク診断期間中のタンク内圧Pa の上昇が少なくなり、タンク内圧Pa が制限圧Pref まで上昇するまでの時間が長くなったり、或は、大量リークが発生している場合はタンク内圧Pa が制限圧Pref まで上昇しなくなるため、タンク内圧Pa が制限圧Pref に達した回数Cがリーク判定値f3(L)よりも少ないか否かで、リークの有無を診断することができる。
【0058】
本実施形態(3)で実行する図9及び図10のリーク診断ルーチンは、前記実施形態(1)で説明した図2及び図3のリーク診断ルーチンのステップ107の処理を省略し、ステップ114c、115bの処理を変更したものであり、他の各ステップの処理は同じである。
【0059】
図9及び図10のリーク診断ルーチンでは、ステップ101〜104の処理で、エンジン停止後にエバポ系を密閉した後、ステップ105に進み、燃料タンク11内の燃料残量Lを検出した後、リーク診断開始後(エバポ系の密閉後)の経過時間を計測するタイマTimer1 をリセットすると共に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した回数をカウントするカウンタCをリセットする。この後、ステップ106に進み、タンク内圧センサ17により今回のタンク内圧Pa を検出し、次のステップ108で、前回のタイマTimer1 の値に演算周期Aを加算して、タイマTimer1 のカウント値を更新する。
【0060】
このリーク診断期間中に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達する毎に、キャニスタ13の大気開閉弁14を一時的に開放してタンク内圧を大気圧付近まで低下させてから大気開閉弁14を閉鎖してエバポ系を再密閉するという動作を繰り返す(ステップ109〜112)。更に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達する毎に、タンク内圧Pa が制限圧Pref に到達した回数をカウントするカウンタCをインクリメントして(ステップ113)、ステップ106に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0061】
その後、タイマTimer1 の値が所定値αを越えた時点で、ステップ110で「Yes」と判定されて、図10のステップ114cに進み、現在の燃料残量Lに応じたリーク判定値f3(L)を、燃料残量Lをパラメータとするリーク判定値マップから読み込む。この後、ステップ115bに進み、カウンタCの値をリーク判定値f3(L)と比較し、カウンタCの値がリーク判定値f3(L)よりも大きければ、ステップ116に進み、リーク無し(正常)と判定し、次のステップ119で、大気開閉弁14を開弁してリーク診断を終了する。
【0062】
これに対し、上記ステップ115bで、カウンタCの値がリーク判定値f3(L)以下と判定されれば、ステップ117に進み、リーク有り(異常)と判定して、次のステップ118で、警告ランプ27を点灯して運転者に警告すると共に、異常コードを制御回路21のバックアップRAM(図示せず)に記憶し、次のステップ119で、大気開閉弁14を開弁してリーク診断を終了する。
【0063】
以上説明した本実施形態(3)においても、前記実施形態(1)と同様の効果を得ることができる。
尚、リーク診断期間内にタンク内圧Pa が所定の制限圧Pref に達した回数がリーク判定値f3(L)を越えた時点で、リーク無しと診断してリーク診断を終了するようにしても良い。このようにすれば、エンジン停止後のリーク診断に要する時間(消費電力)を減らすことができ、その分、バッテリの負担を軽減することができる。
【0064】
尚、図1のシステム構成例では、キャニスタ13の大気開閉弁14を常開型の電磁弁で構成し、リーク診断期間中に大気開閉弁14に通電し続けることにより大気開閉弁14の閉弁状態を維持するようにしたが、大気開閉弁14の閉弁状態と開弁状態をそれぞれ永久磁石等で保持する省電力型の大気開閉弁を採用し、大気開閉弁14の閉弁/開弁の切換時に一時的に通電するだけで、その後、通電を停止しても大気開閉弁14の閉弁状態や開弁状態を永久磁石等で維持できるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるエバポガスパージシステムの構成を示す図
【図2】実施形態(1)のリーク診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図3】実施形態(1)のリーク診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【図4】実施形態(1)のメインリレー制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図5】実施形態(1)のエンジン停止後のリーク診断の一例を示すタイムチャート
【図6】実施形態(2)のリーク診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図7】実施形態(2)のリーク診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【図8】実施形態(2)のエンジン停止後のリーク診断の一例を示すタイムチャート
【図9】実施形態(3)のリーク診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図10】実施形態(3)のリーク診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【符号の説明】
11…燃料タンク、12…エバポ通路、13…キャニスタ、14…大気開閉弁、15…パージ通路、16…パージ制御弁、17…タンク内圧センサ(内圧検出手段)、18…燃料レベルセンサ、19…水温センサ、20…吸気温センサ、21…制御回路(リーク診断手段,密閉手段,リーク診断実行条件判定手段)、22…メインリレー、23…イグニッションスイッチ、24…バックアップ電源、25…ソークタイマ、26…燃料温度センサ、27…警告ランプ。

Claims (9)

  1. 燃料タンク内の燃料が蒸発して生じたエバポガスを内燃機関の吸気系にパージするエバポガスパージシステムにおいて、
    前記燃料タンクを含むエバポ系の圧力を検出する内圧検出手段と、
    内燃機関運転停止後のリーク診断期間中に前記エバポ系を密閉し、該エバポ系の圧力が所定の正圧の制限圧に達する毎に該エバポ系を一時的に開放して該エバポ系の圧力を大気圧付近まで低下させてから再密閉する密閉手段と、
    内燃機関運転停止後のリーク診断期間内に前記内圧検出手段で検出した圧力に基づいて前記エバポ系のリークの有無を診断するリーク診断手段と
    を備えていることを特徴とするエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  2. 前記リーク診断手段は、前記リーク診断期間内の前記内圧検出手段の検出圧力を所定の演算周期で積算し、その積算値に基づいて前記エバポ系のリークの有無を診断することを特徴とする請求項1に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  3. 前記リーク診断手段は、前記内圧検出手段の検出圧力を積算する際に、前記エバポ系の圧力が所定の制限圧に達した回数に応じて前記内圧検出手段の検出圧力を補正して積算することを特徴とする請求項2に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  4. 前記リーク診断手段は、前記リーク診断期間内に前記エバポ系の圧力が所定の制限圧に達した回数に基づいて前記エバポ系のリークの有無を診断することを特徴とする請求項1に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  5. 前記リーク診断手段は、前記リーク診断期間内に前記エバポ系の圧力が所定の制限圧に達した回数が所定回数に達した時点で、リーク無しと診断してリーク診断を終了することを特徴とする請求項4に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  6. 前記リーク診断手段は、前記エバポ系の圧力が所定の制限圧に達するまでの時間に基づいて前記エバポ系のリークの有無を診断することを特徴とする請求項1に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  7. 前記リーク診断手段は、リーク診断開始から所定時間経過しても前記エバポ系の圧力が所定の制限圧に達しないときはリーク有りと診断してリーク診断を終了することを特徴とする請求項6に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  8. 前記燃料タンクは、樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  9. 前記燃料タンク内のエバポガス発生状態に相関するパラメータを判定してその判定結果に基づいてリーク診断の許可/禁止を判定するリーク診断実行条件判定手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
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