次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるパチンコ機に適用した構成を説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る遊技機であるパチンコ機10の前面部は、主として外枠12と、中枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下皿部20と、施錠装置22と、から構成されている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。中枠14は、全体がブラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。中枠14の右端中央には施錠装置22が設けられている。この施錠装置22は、前面枠16を閉鎖した場合に施錠するためのものである。
前面枠16は全体がプラスチック製であり、前面枠16には遊技盤24(図2参照)を前方から視認するべく、遊技盤24に形成された遊技領域26(図2参照)の形状に対応して略円形に形成された開口部28形成されている。また、前面枠16の裏面には、ガラス板30がガラス枠(図示省略)によって取り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤24に形成された遊技領域26はガラス板30の後方に位置するようになっている。なお、本実施形態では、ガラス板30を前面枠16の裏面側に取り付けた構成を例にとり説明したが、例えば、前面枠16の前面側にガラス枠により取り付けてもよい。また、ガラス板30に替えて、透明な樹脂板を前面枠16に取り付けることができる。
また、この前面枠16は、パチンコ機(遊技機)10の前面部全体の約2/3のサイズを占め、中枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。また、前面枠16の上端部中央には、2個の第1枠用LED32A、32Bがそれぞれ取り付けられている。この第1枠用LED32A、32Bの内側(間)には、2個のエラーLED34A、34Bがそれぞれ取り付けられている。また、前面枠16の上方右側には、枠用右LED36が取り付けられている。また、また、前面枠16の上方左側には、枠用左LED38が取り付けられている。さらに、開口部28の周囲には、複数の第2枠用LED40がそれぞれ取り付けられている。
また、上皿部18は、前面枠16の下側で、かつ中枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。
また、上皿部18の表面中央部には、所定の効果音を出力するスピーカ52が設けられている。また、上皿部18の表面左側方部には、後述の演出図柄表示装置(演出表示装置、第2抽選手段)82に表示される疑似特別図柄(疑似図柄)、各LED32A、32B、36、38、40の発光パターン及びスピーカ52から出力される効果音をそれぞれ変化させるためのスイッチ操作ボタン(αスイッチ、βスイッチ)54が設けられている。
また、上皿部18の下側には、下皿部20が設けられている。この下皿部20の略中央には、パチンコ機10の内部から遊技球を排出するための排出口56が形成されている。また、下皿部20の左表面及び右表面には、スピーカ58がそれぞれ設けられている。また、下皿部20の右側には、発射装置ユニット(図示省略)を操作するための発射ハンドル60が設けられている。この発射ハンドル60には、発射レバー62と、遊技球の発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ64が設けられている。さらに、下皿部20の左側には、灰皿66が設けられている。
次に、遊技盤24の表面構造について図2を参照して説明する。
遊技盤24は、中枠14に保持されるとともに、裏機構盤(図示省略)よりその背面側が覆われている。遊技盤24には、遊技盤24の表面に設けられた外レール70と内レール72とにより略円形状の遊技領域26が形成されている。遊技領域26の内部には、中央装置74と、始動口(普通電動役物)76と、ワープ入球口78と、多数の障害釘80と、風車83等と、がそれぞれ配設されている。
中央装置74は、遊技領域26の略中央部に配置されており、演出図柄表示装置82と、センター役物84と、ランプ装置86と、を備えている。
演出図柄表示装置82は、サブ制御基板124の制御信号に基づいて表示制御されており、略長方形状の映像画面を有している。この映像画面上には、疑似特別図柄(特別図柄、擬似図柄)が表示される。また、演出図柄表示装置82の映像画面上には、1又は複数の疑似特別図柄を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する疑似特別図柄表示領域が形成されている。すなわち、左疑似特別図柄を表示する左疑似特別図柄表示領域、中央疑似特別図柄を表示する中央疑似特別図柄表示領域、及び右疑似特別図柄を表示する右疑似特別図柄表示領域が、略横一列となる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各疑似特別図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変動方向が設定されており、その方向に複数の疑似特別図柄が順次表示されていく。
演出図柄表示装置82は、開放した始動口76に遊技球が入球することにより、その映像画面の表示領域に表示される各疑似特別図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、後述の7セグメント表示器90に「7」の数字が停止表示するとともに、演出図柄表示装置82に疑似特別図柄として「7、7、7」の同一図柄が揃って停止表示(確定表示)すると、後述の変動入賞装置102に配設された後述の大入賞装置106の大入賞口(特別電動役物)108が開放される。このように、本実施形態のパチンコ機10は、始動口76に遊技球が入球すると、演出図柄表示装置82に各疑似特別図柄がそれぞれ変動され、疑似特別図柄が3桁同一図柄で揃うことにより、「大当り」という特定価値を付与するものである。
ここで、本実施形態のパチンコ機10では、大当りとして2種類のものが予め設定されている。具体的には、「7、7、7」などの同一の奇数数字の疑似特別図柄が3桁揃うことにより成立する確変大当りがある。また、「8、8、8」などの同一の偶数数字の疑似特別図柄が3桁揃うことにより成立する通常大当りがある。
確変大当り及び通常大当りは、比較的多くのラウンド数(例えば15ラウンド)を有し、大入賞口108が所定時間(例えば30秒)開放する大当りである。
また、確変大当りの遊技状態の後は、大当り(確変大当り、通常大当り)に移行する確率が予め定められた高確率となる確率変動状態になる。また、通常大当りの遊技状態の後は、大当り(確変大当り、通常大当り)に移行する確率が予め定められた低確率状態となるとともに、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ普通電動役物76の開放延長機能が作動する時短遊技状態となる。
センター役物84は、演出図柄表示装置82の前面周辺部に突設して装着されている。センター役物84は、可動する一対の翼片部84Aを有している。この翼片部84Aの可動によりワープ入球口78の開口面積が変化する。
また、遊技領域の左下方側には、主制御基板120からの制御信号に基づいて本図柄(特別図柄及び普通図柄の本図柄)を表示制御する7セグ表示基板(図柄表示装置、第1抽選手段、第2抽選手段)88が配置されている。この7セグ表示基板88は、特別図柄の本図柄を表示する7セグメント表示器90(第2抽選手段)と、4個の普通図柄保留表示LED92と、4個の特別図柄保留表示LED94と、普通図柄の本図柄を表示する2個の普通図柄表示LED96(第1抽選手段)と、を有している。普通図柄表示LED96は、普通図柄の本図柄を変動表示させるものであり、後述の普通図柄作動ゲート(遊技球通過ゲート)100を遊技球が通過することにより変動して、所定の時間経過後に停止表示される。そして、所定の普通図柄の本図柄で停止表示すると、普通電動役物76が所定時間だけ開放される。なお、7セグ表示基板88は、後述するサイドランプ112Aに組み付けられている。
また、演出図柄表示装置82の左側には、普通図柄作動ゲート(遊技球通過ゲート)100が配置されている。この普通図柄作動ゲート100の内部には、ゲートスイッチ134(図3参照)が配設されている。これにより、遊技球がゲートスイッチ134を通過すると、7セグ表示基板88の普通図柄表示LED96が変動表示される。
各普通図柄保留表示LED92及び各特別図柄保留表示LED94は、4個の丸形の赤色LEDで構成されており、7セグメント表示器90の左右両側に近接して配置されている。これは、普通図柄作動ゲート100を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、始動口76に入球した遊技球の数も4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものである。7セグメント表示器90の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示LED94は消灯される。また、普通図柄も普通図柄表示LED96の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED92が消灯される。
始動口76は、後述する変動入賞装置102と一体化されたものであり、演出図柄表示装置82の下方に離れて配置されている。始動口76は、いわゆるチューリップ式で一対の翼片部76Aが開閉するように形成されている。その内部には、遊技球の通過を検知する始動口スイッチ130(図3参照)と、翼片部を作動させるための普通電動役物ソレノイド140(図3参照)と、がそれぞれ備えられている。この一対の翼片部76Aが左右に開くと遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が閉じその離間距離が小さくなると遊技球の入球の可能性が小さくなる通常状態となる。
変動入賞装置102は、上記始動口76の下方に配置されており、基板104と、大入賞装置106と、を備えている。ここで、大入賞装置106は、略中央に配置されており、帯状に開口された大入賞口108と、この大入賞口108を開放又は閉鎖する開閉板110と、この開閉板110を開閉するための大入賞口ソレノイド142(図3参照)と、入賞球を検知するカウントスイッチ136(図3参照)と、を備えている。
また、中央装置74の左側下方部には、風車83が配置されている。さらに、遊技領域の左側下方部及び右側下方には、一対のサイドランプ112A、112Bがそれぞれ配置されている。
また、遊技盤24の下方にはアウト口114が設けられており、このアウト口114の下部にはバック球防止部材116が設けられている。このバック球防止部材116は、遊技領域26に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レール72の先端部には、ファール球防止部材118が取り付けられている。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置118について説明する。
図3乃至図5に示すように、電子制御装置118は、主制御基板120と、払出制御基板122と、サブ制御基板124と、発射制御基板126と、を備えている。主制御基板120は、CPU(制御手段、第1抽選手段、第2抽選手段、検出手段)120AとROM120Bと普通図柄停止信号送信部(普通図柄停止信号出力手段)120Cとを備えており、中継端子板128を介して、始動口スイッチ130と、大入賞口スイッチ132と、ゲートスイッチ134と、カウントスイッチ136と、にそれぞれ電気的に接続されている。
また、CPU120Aは、ROM120Bに記憶されたデータに基づいて、後述の普通電動役物ソレノイド140、後述の大入賞口ソレノイド142、後述の図柄表示装置144及びサブ制御基板124をそれぞれ制御する。また、CPU120Aは、ROM120Bに記憶された特別図柄の保留数と普通図柄の当選確率との関係を示すテーブルやデータに基づいて、普通図柄の当選確率を切り替え制御する。さらに、CPU120Aは、大入賞口スイッチ132からの情報に基づいて、大入賞口108の開放状態又は閉塞状態を検出する。
また、ROM120Bには、大当り(第2抽選手段による抽選結果が当り)となった場合、(あるいは、大当り(第2抽選手段による抽選結果が当り)となった後、普通図柄表示LED96において所定の図柄が停止表示されて当選した場合(第1抽選手段による抽選結果が当りとなった場合))に、CPU120Aによる検出結果に基づき大入賞口108が閉塞状態となるまで普通図柄停止信号送信部120Cからの普通図柄停止信号の出力を遅延させるプログラムが記憶されている。
具体的には、図6(A)、(B)に示すように、ROM120Bには、大当りは15ラウンド設定されており、各ラウンドにおいて大入賞口108が開放状態となるが、1のラウンドと次のラウンドとの間(例えば、1ラウンドと2ラウンドとの間)では、大入賞口108が閉塞状態となり、この1のラウンドと次のラウンドとの間まで、普通図柄停止信号送信部120Cからの普通図柄停止信号の出力を遅延させるプログラムが記憶されている。このため、CPU120Aは、大入賞口スイッチ132からの情報に基づいて大入賞口108の開放状態又は閉塞状態を検出し、大入賞口108が開放状態であると判断した場合に、ROM120Bに記憶された上記プログラムに基づいて普通図柄停止信号送信部120Cを制御する。
また、ROM120Bには、CPU120Aが普通図柄停止信号送信部120Cからの普通図柄停止信号の出力を遅延させた場合、普通図柄の変動時間を短縮(例えば、27秒から1.5秒に仮に短縮し、実際には遅延信号が来るまでの時間を短縮)させるプログラムが記憶されている。これにより、CPU120Aは、普通図柄停止信号送信部120Cからの普通図柄停止信号の出力を遅延させた場合、ROM120Bに記憶された上記プログラムに基づいて普通図柄停止信号送信部120Cを制御する。この結果、普通図柄停止信号送信部120Cは、普通図柄の変動時間が短縮(例えば、27秒から1.5秒に仮に短縮し、実際には遅延信号が来るまでの時間を短縮)するように、普通図柄停止信号を出力する。
また、普通図柄停止信号送信部120Cは、普通図柄表示LED96で変動表示される普通図柄の変動を停止させる普通図柄停止信号を7セグ表示基板88に対して送信する。
また、主制御基板120は、中継端子板138を介して、普通電動役物ソレノイド140と、大入賞口ソレノイド142と、図柄表示装置144と、にそれぞれ電気的に接続されている。
払出制御基板122は、中継端子板146を介して、ガラス枠スイッチ148と、外部タンクスイッチ150と、タンクスイッチ152と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板122は、中継端子板154を介して、エラーLED34A、34Bに電気的に接続されている。また、払出制御基板122は、下皿満タンスイッチ156に電気的に接続されている。また、払出制御基板122は、中継端子板157を介して、玉貸表示基板158と、玉貸装置160と、にそれぞれ電気的に接続されている。なお、玉貸表示基板158には、玉貸スイッチ162と、返却スイッチ164とがそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板122は、中継端子板166を介して、払出モータ168と、払出スイッチ170と、にそれぞれ電気的に接続されている。さらに、払出制御基板122は、主制御基板120と発射制御基板126とにそれぞれ電気的に接続されている。
図4に示すように、サブ制御基板124は、演出表示基板172と、アンプ基板174と、装飾駆動基板176と、演出ボタン基板178と、にそれぞれ電気的に接続されている。ここで、演出表示基板172には、演出表示装置180と、演出表示ROM182と、がそれぞれ電気的に接続されている。この演出表示ROM182には、演出図柄表示装置82に表示される疑似特別図柄(疑似図柄)が記憶されている。また、アンプ基板174には、所定の効果音を出力する各種スピーカ184(52)、がそれぞれ電気的に接続されている。また、装飾駆動基板176には、各種LED・ランプ188が電気的に接続されている。また、演出ボタン基板178には、操作スイッチ190が電気的に接続されている。なお、サブ制御基板124は、主制御基板120が電気的に接続されている。
また、サブ制御基板124は、ROM124Aを有している。このROM124Aには、主制御基板120からの演出パターンに関する制御信号に基づいて演出図柄表示装置82に表示される疑似特別図柄(疑似図柄)を使った演出に関するデータの他に、各種スピーカ184から出力される特殊演出モード及び通常演出モードの効果音、特殊演出モード時及び通常演出モード時の各LED・ランプ188からの発光パターンがデータとしてそれぞれ記憶されている。
また、図5に示すように、発射制御基板126には、発射駆動基板192を介して、発射モータ194と、発射停止スイッチ196と、タッチスイッチ198とがそれぞれ電気的に接続されている。また、発射制御基板126には、球送りソレノイド200が電気的に接続されている。
次に、第1実施形態に係る遊技機の遊技制御処理について図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
図7は、主制御基板120に搭載されたCPU120Aが、遊技の進行を制御するために行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。図7に示されるように遊技制御処理では、賞球関連処理S01、普通図柄遊技処理S02、普通電動役物遊技処理S03、特別図柄遊技処理S04、特別電動役物遊技処理S05などの各処理が繰り返し実行されている。一周の処理に要する時間は、ほぼ4msecとなっており、従って、これらの各種の処理は約4msec毎に繰り返し実行されることになる。
ここで、今回の発明で重要な普通図柄遊技処理S02、普通電動役物遊技処理S03、特別図柄遊技処理S04、特別電動役物遊技処理S05を各フローチャートに基づいて説明する。
次に、第1実施形態に係る遊技機の制御方法の詳細について図8及び図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、図8に示すように、普通図柄遊技処理では、遊技球が普通図柄ゲート100を通過したか否かが主制御基板120のCPU120Aにより判断される(S10)。遊技球が普通図柄ゲート100を通過したとCPU120Aにより判断されると(S10:YES)、普通図柄の保留数が4以上か否かがCPU120Aにより判断される(S20)。
普通図柄の保留数が4以上ではない(3以下である)とCPU120Aにより判断された場合には、その乱数がROM120Bに記憶される(S30)。乱数がROM120Bに記憶されると、普通電動役物76が作動中か否かがCPU120Aにより判断される(S40)。なお、遊技球が普通図柄ゲート100を通過していないと判断された場合、或いは普通図柄の保留数が4以上であると判断された場合にも、同様に、普通電動役物76が作動中か否かがCPU120Aにより判断される(S40)。
次に、普通電動役物76が作動中ではないとCPU120Aにより判断されると(S40:NO)、普通図柄が変動表示しているか否かがCPU120Aにより判断される(S50)。普通図柄が変動表示していないとCPU120Aにより判断されると(S50:NO)、普通図柄停止図柄表示時間中か否かがCPU120Aにより判断される(S60)。
次に、普通図柄停止図柄表示時間中ではないとCPU120Aにより判断されると(S60:NO)、普通図柄の記憶保留数が0か否かがCPU120Aにより判断される(S70)。普通図柄の記憶保留数が0ではないとCPU120Aにより判断されると(S70:NO)、ROM120Bに記憶された乱数を用いてCPU120Aにより当り判定が設定される(S80)。
次に、普通図柄の変動時間の短縮機能が作動しているか否かがCPU120Aにより判断される(S90)。普通図柄の変動時間の短縮機能が作動していないと判断されると(S90:NO)、大当り中か否かがCPU120Aにより判断される(S100)。なお、詳細は後述するが、大当り中とは、図14及び図15に示す特別電動役物遊技処理(S530)を意味する。
ここで、大当り中であるとCPU120Aにより判断されると(S100:YES)、CPU120Aによる特別電動役物(本実施形態では大入賞口108)の開放状態又は閉塞状態の検出結果に基づいて、普通図柄の変動時間の短縮設定(例えば、1秒)が行われる(S110)。そして、普通図柄の変動表示が開始される(S120)。
一方、大当り中ではないとCPU120Aにより判断された場合(S100:NO)には、普通図柄変動時間短縮機能未作動時の普通図柄の変動時間(約27秒)が設定される(S130)。そして、S120において、普通図柄の変動表示が開始される。
また、S90で普通図柄の変動時間の短縮機能が作動していると判断されると(S90:YES)、普通図柄変動時間短縮機能作動時の普通図柄の変動時間(約1.5秒)が設定される(S140)。そして、普通図柄の変動表示が開始される(S120)。
次に、S120において普通図柄の変動表示が開始されると、普通電動役物遊技処理が開始される(S150)。なお、S40において普通電動役物76が作動中とCPU120Aにより判断された場合(S40:YES)、及びS70において普通図柄の記憶保留数が0とCPU120Aにより判断された場合(S70:YES)にも、同様に、普通電動役物遊技処理が開始される(S150)。
一方、S50において普通図柄が変動表示中であるとCPU120Aにより判断されると(S50:YES)、図9に示すように、普通図柄の変動表示時間が経過したか否かがCPU120Aにより判断される(S160)。
普通図柄の変動表示時間が経過したと判断されると(S160:YES)、大当り中か否かがCPU120Aにより判断される(S170)。なお、詳細は後述するが、大当り中とは、図14及び図15に示す特別電動役物遊技処理(S530)を意味する。大当り中であると判断されると(S170:YES)、図6(B)に示すように、CPU120Aにより普通図柄停止信号送信部120Cが制御され、1のラウンドと次のラウンドとの間(例えば、1ラウンドと2ラウンドとの間)まで、普通図柄停止信号送信部120Cからの普通図柄停止信号の出力が遅延される(S180)。やがて、CPU120Aにより普通図柄の変動表示が停止される(S190)。そして、CPU120Aにより普通図柄停止図柄表示時間が設定され、停止図柄表示時間中の処理が行われる(S200)。なお、S170において、大当り中でないと判断されると(S170:NO)、S180を経ずに、S190に移行する。
次に、CPU120Aにより普通図柄停止図柄表示時間が経過したか否かが判断される(S210)。CPU120Aにより普通図柄停止図柄表示時間が経過したと判断されると(S210:YES)、普通電動役物76を作動させることとなる普通図柄の組合せか否かが判断される(S220)。普通電動役物76を作動させることとなる普通図柄の組合せと判断されると(S220:YES)、普通電動役物76の開放延長機能が作動中か否かが判断される(S230)。
CPU120Aにより普通電動役物76の開放延長機能が作動中と判断されると(S230:YES)、普通電動役物76の開放延長機能作動時の普通電動役物76の作動時間(例えば、1.1秒)が設定される(S240)。そして、普通電動役物76の作動が開始される(S250)。一方、CPU120Aにより普通電動役物76の開放延長機能が作動中ではないと判断されると(S230:NO)、普通電動役物76の開放延長機能未作動時の普通電動役物76の作動時間(例えば、0.1秒)が設定される(S260)。そして、S250において、普通電動役物76の作動が開始される。S250において、普通電動役物76の作動が開始されると、普通電動役物遊技処理が開始される(S150)。
なお、S160において普通図柄の変動時間が経過していないと判断された場合(S160:NO)、S210において普通図柄停止図柄表示時間が経過していないと判断された場合(S210:NO)、及びS220において普通電動役物76を作動させることとなる普通図柄の組合せではないと判断された場合(S220:NO)には、そのまま普通電動役物遊技処理が開始される(S150)。
また、S60において、CPU120Aにより普通図柄停止図柄表示時間中であると判断されると(S60:YES)、そのままS210に移行し、それ以降は図9に示すフローチャートに従う。
次に、普通電動役物遊技処理(S150)における遊技機の制御方法について図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
図10に示すように、普通電動役物遊技処理(S150)では、普通電動役物76が作動中であるか否かが主制御基板120のCPU120Aにより判断される(S310)。普通電動役物76が作動中であると主制御基板120のCPU120Aにより判断されると(S310:YES)、普通電動役物76の作動時間が経過したか否かが判断される(S320)。普通電動役物76の作動時間が経過していないと判断されると(S320:NO)、普通電動役物76に遊技球が最大入賞数入賞したか否かが判断される(S330)。
普通電動役物76に遊技球が最大入賞数入賞したと判断されると(S330:YES)、主制御基板120のCPU120Aにより普通電動役物76の作動が停止される(S340)。そして、特別図柄遊技処理に移行する(S350)。
一方、S310において普通電動役物76が作動中ではないと主制御基板120のCPU120Aにより判断された場合(S310:NO)、或いはS330において普通電動役物76に遊技球が最大入賞数入賞していないと判断されると(S330:NO)、そのまま特別図柄遊技処理に移行する(S350)。
なお、S320において普通電動役物76の作動時間が経過したと判断されると(S320:YES)、S330を経ず、そのままS340に移行する。
次に、特別図柄遊技処理(S350)における遊技機の制御方法について図11乃至図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
図11乃至図13に示すように、特別図柄遊技処理(S350)では、遊技球が始動口76に入賞したか否かが判断される(S400)。遊技球が始動口76に入賞したと判断されると(S400:YES)、特別図柄表示装置の作動保留球数が4以上か否かが判断される(S410)。特別図柄表示装置の作動保留球数が4以上ではないと判断されると(S410:NO)、乱数が記憶される(S420)。乱数が記憶された後、条件装置が作動中か否かが判断される(S430)。なお、S400において始動口入賞と判断されない場合(S400:NO)、S410において特別図柄表示装置の作動保留球数が4以上であると判断された場合(S410:YES)には、そのままS430に移行する。条件装置が作動中ではないと判断されると(S430:NO)、特別図柄が変動中か否かが判断される(S440)。特別図柄が変動中ではないと判断されると(S440:NO)、特別図柄の停止図柄表示時間中か否かが判断される(S450)。特別図柄の停止図柄表示時間中ではないと判断されると(S450:NO)、特別図柄表示装置の作動保留球数が0か否かが判断される(S460)。特別図柄表示装置の作動保留球数が0ではないと判断されると(S460:NO)、確率変動機能が作動中か否かが判断される(S470)。確率変動機能が作動中であると判断されると(S470:YES)、確率変動機能作動時の大当り判定が行われる(S480)。確率変動機能作動時の大当り判定が行われると、特別図柄変動時間短縮機能が作動中か否かが判断される(S490)。なお、確率変動機能が作動中ではないと判断されると(S470:NO)、確率変動機能未作動時の大当り判定が行われ(S500)、S490に移行する。特別図柄変動時間短縮機能が作動中であると判断されると(S490:YES)、特別図柄変動時間短縮機能作動時の特別図柄変動時間が設定される(S500)。特別図柄変動時間短縮機能作動時の特別図柄変動時間が設定されると、変動が開始される(S510)。なお、S490において特別図柄変動時間短縮機能が作動中ではないと判断されると(S490:NO)、特別図柄変動時間短縮機能未作動時の特別図柄変動時間が設定され(S520)、S510に移行する。変動が開始されると、特別電動役物遊技処理が行われる(S530)。
一方、S430において条件装置が作動中であると判断された場合(S430:YES)、S460において特別図柄表示装置の作動保留球数が0であると判断された場合(S460:YES)には、そのまま特別電動役物遊技処理に移行する(S530)。
S440において、特別図柄が変動中であると判断されると(S440:YES)、特別図柄変動時間が経過したか否かが判断される(S540)。特別図柄変動時間が経過したと判断されると(S540:YES)、特別図柄の変動が停止される(S550)。特別図柄の変動が停止されると、特別図柄停止図柄表示時間が設定される(S560)。特別図柄停止図柄表示時間が設定されると、特別図柄停止図柄表示時間が経過したか否かが判断される(S570)。特別図柄停止図柄表示時間が経過したと判断されると(S570:YES)、条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせか否かが判断される(S580)。条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせではないと判断されると(S580:NO)、確率変動機能の作動中か否かが判断される(S590)。確率変動機能の作動中と判断されると(S590:YES)、確率変動機能作動中変動回転数が計数される(S600)。その後、あらかじめ定められた変動回数に到達したか否かが判断される(S610)。あらかじめ定められた変動回数に到達したと判断されると(S610:YES)、確率変動機能の作動が停止される(S620)。確率変動機能の作動が停止されると、特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止される(S630)。特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止されると、普通電動役物開放延長機能の作動が停止される(S640)。普通電動役物開放延長機能の作動が停止されると、普通図柄変動時間短縮機能の作動時間が停止される(S650)。普通図柄変動時間短縮機能の作動時間が停止されると、特別電動役物遊技処理に移行する(S530)。
一方、S540において特別図柄変動時間が経過していないと判断された場合(S540:NO)、S570において特別図柄停止図柄表示時間が経過していないと判断された場合(S570:NO)、S610においてあらかじめ定められた変動回数に到達していないと判断された場合(S610:NO)には、そのまま特別電動役物遊技処理に移行する(S530)。
また、S450において特別図柄の停止図柄表示時間中であると判断された場合(S450:YES)には、そのままS570に移行する。
また、S580において条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせと判断された場合(S580:YES)には、条件装置の作動が開始される(S660)。条件装置の作動が開始されると、役物連続作動装置の作動が開始される(S670)。役物連続作動装置の作動が開始されると、確率変動機能が作動中か否かが判断される(S680)。確率変動機能が作動中であると判断された場合には(S680:YES)、確率変動機能の作動が停止される(S690)。確率変動機能の作動が停止されると、特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止される(S700)。特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止されると、普通電動役物開放延長機能の作動が停止される(S710)。普通電動役物開放延長機能の作動が停止されると、普通図柄変動時間短縮機能の作動が停止される(S720)。普通図柄変動時間短縮機能の作動が停止されると、特別電動役物遊技処理が開始される(S530)。
一方、S680において確率変動機能が作動中ではないと判断された場合には(S680:NO)、特別図柄変動時間短縮機能が作動しているか否かが判断される(S730)。特別図柄変動時間短縮機能が作動していると判断された場合には(S730:YES)、特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止される(S740)。特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止されると、普通電動役物開放延長機能の作動が停止される(S750)。普通電動役物開放延長機能の作動が停止されると、普通図柄変動時間短縮機能の作動が停止される(S760)。普通図柄変動時間短縮機能の作動が停止されると、特別電動役物遊技処理が開始される(S530)。なお、S730において特別図柄変動時間短縮機能が作動していないと判断された場合には(S730:NO)、そのまま特別電動役物遊技処理が開始される(S530)。
また、S590において確率変動機能の作動中ではないと判断された場合(S590:NO)には、特別図柄変動時間短縮機能の作動中か否かが判断される(S770)。特別図柄変動時間短縮機能の作動中であると判断された場合には(S770:YES)、特別図柄変動時間短縮機能作動中変動回転数が計数される(S780)。特別図柄変動時間短縮機能作動中変動回転数が計数されると、あらかじめ定められた変動回数に到達したか否かが判断される(S790)。あらかじめ定められた変動回数に到達したと判断された場合には(S790:YES)、特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止される(S800)。特別図柄変動時間短縮機能の作動が停止されると、普通電動役物開放延長機能の作動が停止される(S810)。普通電動役物開放延長機能の作動が停止されると、普通図柄変動時間短縮機能の作動が停止される(S820)。普通図柄変動時間短縮機能の作動が停止されると、特別電動役物遊技処理が開始される(S530)。なお、S770において特別図柄変動時間短縮機能の作動中ではないと判断された場合(S770:NO)、S790においてあらかじめ定められた変動回数に到達していないと判断された場合には(S790:NO)、特別電動役物遊技処理が開始される(S530)。
次に、特別電動役物遊技処理について図14及び図15に示すフローチャートに基づいて説明する。
図14及び図15に示すように、特別電動役物遊技処理(S530)では、役物連続作動装置が作動しているか否かが判断される(S900)。役物連続作動装置が作動していると判断されると(S900:YES)、大入賞口108が開放中か否かが判断される(S910)。大入賞口108が開放中であると判断されると(S910:YES)、大入賞口108の開放時間が経過したか否かが判断される(S920)。大入賞口108の開放時間が経過していないと判断されると(S920:NO)、大入賞口108に遊技球が最大入賞数入賞したか否かが判断される(S930)。大入賞口108に遊技球が最大入賞数入賞したと判断されると(S930:YES)、大入賞口108が閉鎖される(S940)。そして、遊技開始処理が実行される(S950)。
一方、S900において役物連続作動装置が作動していないと判断されると(S900:NO)、そのまま遊技開始処理が実行される(S950)。
また、S910において大入賞口108が開放中ではないと判断されると(S910:NO)、特別電動役物の連続作動回数があらかじめ定めた回数に達したか否かが判断される(S960)。特別電動役物の連続作動回数があらかじめ定めた回数に達していないと判断されると(S960:NO)、大入賞口108の閉鎖時間が経過したか否かが判断される(S970)。大入賞口108の閉鎖時間が経過したと判断されると(S970:YES)、大入賞口108が開放される(S980)。大入賞口108が開放されると、遊技開始処理が実行される(S950)。なお、S970において大入賞口108の閉鎖時間が経過していないと判断されると(S970:NO)、遊技開始処理が実行される(S950)。
また、S960において特別電動役物の連続作動回数があらかじめ定めた回数に達したと判断されると(S960:YES)、役物連続作動装置の作動が停止される(S990)。役物連続作動装置の作動が停止されると、条件装置の作動が停止される(S1000)。条件装置の作動が停止されると、条件装置の作動が特定図柄による作動であるか否かが判断される(S1010)。条件装置の作動が特定図柄による作動であると判断されると(S1010:YES)、確率変動機能の作動が開始される(S1020)。確率変動機能の作動が開始されると、特別図柄変動時間短縮機能の作動が開始される(S1030)。特別図柄変動時間短縮機能の作動が開始されると、普通電動役物開放延長機能の作動が開始される(S1040)。普通電動役物開放延長機能の作動が開始されると、普通図柄変動時間短縮機能の作動が開始される(S1050)。普通図柄変動時間短縮機能の作動が開始されると、遊技開始処理が実行される(S950)。
一方、S1010において条件装置の作動が特定図柄による作動ではないと判断されると(S1010:NO)、条件装置の作動が確率変動機能作動時か否かが判断される(S1060)。条件装置の作動が確率変動機能作動時であると判断されると(S1060:YES)、特別図柄変動時間短縮機能の作動が開始される(S1070)。特別図柄変動時間短縮機能の作動が開始されると、普通電動役物開放延長機能の作動が開始される(S1080)。普通電動役物開放延長機能の作動が開始されると、普通図柄変動時間短縮機能の作動が開始される(S1090)。普通図柄変動時間短縮機能の作動が開始されると、遊技開始処理が実行される(S950)。なお、S1060において条件装置の作動が確率変動機能作動時ではないと判断されると(S1060:NO)、そのまま遊技開始処理が実行される(S950)。
また、S920において大入賞口108の開放時間が経過したと判断されると(S920:YES)、S940に移行する。
また、S930において大入賞口108に遊技球が最大入賞数入賞していないと判断されると(S930:NO)、そのまま遊技開始処理が実行される(S950)。
以上のように、大当りが発生した(第2抽選手段による抽選結果が当りとなった)場合には、普通図柄停止信号の出力が遅延されるため、さらに7セグ表示基板88による抽選結果が当りとなることがなく、普通電動役物76が開放状態となることがない。これにより、普通電動役物76の略下方の位置に大入賞口108が配置された構成の遊技機においても、大当りが発生し、大入賞口108が開放状態となっている間は、普通電動役物76に遊技球を入球させることを防止でき、逆にその分だけ遊技球を大入賞口108に入球させ易くすることができる。この結果、遊技者の遊技興趣を損なうことを防止でき、大当り遊技を円滑に進行させることができる。
特に、CPU120Aにより普通図柄停止信号送信部120Cが制御され、普通図柄の変動時間を27秒から1.5秒に仮に短縮し、実際には遅延信号が来るまでの時間を短縮)されることにより、普通図柄が変動停止して7セグ表示基板88による抽選結果が当りとなった後に、次の7セグ表示基板88による抽選結果を早急に出すことができる。これにより、普通図柄停止信号出力部120Cからの普通図柄停止信号の出力を遅延させた場合でも、7セグ表示基板88による当選確率を一定に保つことができる。
なお、上記実施形態の遊技機の制御方法では、図8及び図9に示すように、大当りと判断されれば(S100及びS170:YES)、直ちに、1のラウンドと次のラウンドとの間(例えば、1ラウンドと2ラウンドとの間)まで、普通図柄停止信号送信部120Cからの普通図柄停止信号の出力を遅延させるとともに、普通図柄の変動時間を短縮(27秒から1.5秒に仮に短縮し、実際には遅延信号が来るまでの時間を短縮)させるようにして制御したが、これに限られるものではない。例えば、図8及び図9に示すS100及びS170において大当りと判断され(S100及びS170:YES)、かつ、普通図柄表示LED96による抽選結果も当りとなった場合に、はじめて、普通図柄停止信号送信部120Cからの普通図柄停止信号の出力を遅延させるとともに、普通図柄の変動時間を短縮(27秒から1.5秒に仮に短縮し、実際には遅延信号が来るまでの時間を短縮)させるように制御してもよい。