JP4431212B2 - 含フッ素環状炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

含フッ素環状炭酸エステルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウムイオン二次電池等の電解液用溶媒や添加剤、機能性材料中間体、医薬品用中間体及び有機溶剤等への使用が期待される新規な化合物である4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンと4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン及びこれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、1,3−ジオキソラン−2−オンや4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンといった環状炭酸エステルは、リチウムイオン二次電池等の電解液用溶媒としてよく用いられているが、その使用温度範囲、粘度、電気化学的な安定性等に問題がある。そこで、フッ素等のハロゲン原子を環状炭酸エステルに導入することにより、それらの問題点の解決を図る試みが報告されている。
【0003】
そのような目的のために使用された含フッ素環状炭酸エステルとしては、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(特開昭62−290072号公報及び国際公開98/15024号公報)、4−クロロ−5−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(特開昭62−290072号公報)、4−フルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−クロロ−5−フルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(以上、特開昭62−290071号公報)、4−(フルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(ジフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(フルオロメチル)−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(フルオロメチル)−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(フルオロメチル)−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(1−フルオロエチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(1−フルオロプロピル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(1−フルオロブチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン(以上、特開平9−251861号公報)、4−(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン(特開平7−165750号、特開平7−291959号及び特開平10−199567号の各公報)等が報告されている。
【0004】
環状炭酸エステルにフッ素原子を導入する方法としては、ハロゲン交換反応がよく知られている。例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンは、国際公開98/15024号公報に記載されているように、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンをフッ化カリウムを用いてハロゲン交換することで製造できる。しかし、一般的にこのようなハロゲン交換反応は、高い反応温度、長い反応時間を必要とし、生成物の選択性もあまり高くない場合が多い。
【0005】
このようなハロゲン交換反応に代わる製造方法として、環状炭酸エステルをフッ素ガスを用いて液相中で直接的にフッ素化する、いわゆる“液相直接フッ素化法”が考えられる。
【0006】
しかし、有機化合物をフッ素ガスを用いて直接フッ素化する方法は、フッ素の高い反応性のために、部分的にフッ素化された化合物を選択性よく得ることは一般的に困難で、多種類のフッ素化合物が得られる場合がほとんどである。また、この方法は、安全性の面でも問題がある。
【0007】
また、液相直接フッ素化法は、上記の問題の他に、低温下で反応を行わなければならないといった不経済な反応条件が要求される点、反応時間が長い点、原料とフッ素化反応が競合する恐れのある有機溶媒を使用しなければならないか、あるいはこれを避けるためにクロロフルオロカーボン、ポリフルオロエーテル等の特殊な溶媒を使用しなければならない点等、種々の問題点を有している。
【0008】
従って、本発明の第1の目的は、従来の含フッ素環状炭酸エステルよりも、融点及び粘度の低下や電気化学的な安定性の向上等の優れた効果を有し、リチウムイオン二次電池等の電解液用溶媒や添加剤、機能性材料中間体、医薬品用中間体及び有機溶剤等として好適な新規含フッ素環状炭酸エステルを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記の新規含フッ素環状炭酸エステルを高選択性及び高収率で、しかも原料の自由度があって、安全且つ簡便に製造できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の含フッ素環状炭酸エステルの製造方法を提供するものである。
下記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンと、下記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンと、下記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの、一連の含フッ素環状炭酸エステルの製造方法であって、
1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、沸点の低いものから順に、下記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、下記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、下記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする含フッ素環状炭酸エステルの製造方法。」
【0010】
【化3】
Figure 0004431212
【0011】
また、本発明は、下記の製造方法を提供するものである。
上記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法であって、
1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、温度30〜35℃、圧力20mmHgの留分として上記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする上記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法。」
上記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法であって、
1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、温度30〜35℃、圧力20mmHgの留分を得た後に、温度35〜50℃、圧力20mmHgの留分として上記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする上記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法。」
上記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法であって、
1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、温度30〜35℃、圧力20mmHgの留分と、温度35〜50℃、圧力20mmHgの留分を得た後に、温度50〜70℃、圧力5mmHgの留分として上記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする上記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法。」
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の新規含フッ素環状炭酸エステル及びその製造方法について詳述する。
本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルの4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンは、上記一般式(1)で示される化合物と上記一般式(2)で示される化合物との2種類の幾何異性体がある。
また、本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルの上記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンは、上記一般式(1)又は(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの構造異性体である。
これらの分子内に2個のフッ素原子を有する本発明の新規含フッ素環状炭酸エステル(4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン及び4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)は、従来の含フッ素環状炭酸エステルよりも、融点及び粘度の低下や電気化学的な安定性の向上等が期待される物質である。
【0013】
次に、本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルの製造方法を、その好ましい実施形態に基づいて説明する。
先ず、1,3−ジオキソラン−2−オンにフッ素原子を1個導入した4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液を調製する。
【0014】
4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンは、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンをフッ化カリウムを用いてハロゲン交換する方法や、1,3−ジオキソラン−2−オンをフッ素ガスを用いて液相中で直接フッ素化する方法等の種々の方法により製造することができる。
【0015】
上記4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液の調製は、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンをその融点(17℃)以上、好ましくは20〜30℃に加熱して融解させればよい。
また、上記4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液の調製は、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとフッ化水素とを混合すればよく、その際の両者の混合割合は、該溶液中の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの濃度が1〜99重量%、好ましくは50〜95重量%となる割合である。
【0016】
上記の融解液又はフッ化水素溶液にペルフルオロカーボンを存在させると、より効率よく反応させることができる場合がある。斯かるペルフルオロカーボンとしては、炭素数4〜20のもの、好ましくは炭素数が5〜10のものが用いられ、その使用量は、原料の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンに対するペルフルオロカーボンの濃度が2〜95重量%、好ましくは5〜90重量%となる量である。
【0017】
次いで、上記の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させる。
【0018】
上記ガスを導入する際、液相(上記の融解液又はフッ化水素溶液)を高速で撹拌し、且つ上記ガスを200μm以下、好ましくは15μm以下の微細な孔より上記液相中に噴出させることによって、より穏やかに且つ安全にフッ素化反応を進行させることが可能となる。液相の撹拌速度は、使用する反応器の種類や形状によって異なるが、1000mlの円筒型容器であれば、通常200rpm以上、好ましくは500〜1000rpmの回転速度で撹拌すればよい。撹拌速度が低下すると、液相中のフッ素ガス気泡が大きくなり、局部的な爆発反応が起こることがある。また、フッ素ガスを噴出させる微細な孔を有するノズルの材質は、SUS、モネル、インコネル、ハステロイ、銅、鉄、ニッケル及びアルミニウムのような金属や、テフロン等のフッ素樹脂が好ましい。孔の形状は、制限されないが、ガスの導入速度が1cm3 /cm2 ・sec 以下、好ましくは0.8cm3 /cm2 ・sec 以下となるような孔の断面積を有することが好ましい。
【0019】
導入ガスとしては、より安全な反応を行うために、100%フッ素ガスよりも、フッ素ガスと窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン等の不活性ガスとの混合ガスを使用することが好ましい。フッ素ガスと不活性ガスとの混合割合は、混合ガス中のフッ素濃度が1〜75容積%、好ましくは10〜50容積%となる割合である。
また、上記ガスの導入量は、原料の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンに対するフッ素量が0.01〜4モル当量、好ましくは0.1〜3モル当量となる量である。
【0020】
反応温度(液相温度)は、−20〜100℃、好ましくは10〜70℃である。4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液を用いる場合には、反応温度を20〜70℃にすることが好ましい。
反応温度が−20℃未満の場合には、反応が遅くなり、また原料の濃度によっては液相が凝固する等の問題が生じる。一方、反応温度が100℃を超える場合には、液相の蒸発量が大きくなり、それを凝縮させる装置が必要となり、経済性からみても好ましくない。
【0021】
また、未反応フッ素と原料の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとが液面付近で局所的に反応することにより、液面付近の気相温度が急激に上昇することがあるので、これを防止するために、気相温度を液相温度より0〜30℃、特に5〜20℃低い温度に制御することが好ましい。その制御方法としては、導入ガスのフッ素濃度や導入速度を調整する方法でもよく、反応器の内部又は外部に冷却器等を設ける方法でもよい。
【0022】
反応終了後、蒸留、再結晶等により精製し、本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルである4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン及び4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得る。
本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルである4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン及び4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンは、それぞれ異なる物理的性質(沸点、融点等)を有している。従って、これらをリチウムイオン二次電池等の電解液用溶媒や添加剤、機能性材料中間体、医薬品用中間体及び有機溶剤等に使用する場合には、それぞれ単独で使用される。しかし、上記の用途においてこれらを適正な割合で混合したものが非常に優れた性能を発揮する場合もあるので、混合物としても使用できる。
【0023】
また、原料の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを、1,3−ジオキソラン−2−オンをフッ素ガスを用いて液相中で直接フッ素化する方法により製造する場合は、出発原料として1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液又は1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液を用いて、直接本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルである4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン及び4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを製造することもできる。以下、この製造方法について説明する。
【0024】
上記1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液の調製は、1,3−ジオキソラン−2−オンをその融点(36〜37℃)以上、好ましくは40〜50℃に加熱して融解させればよい。
また、上記1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液の調製は、1,3−ジオキソラン−2−オンとフッ化水素とを混合すればよく、その際の混合割合は、該溶液中の1,3−ジオキソラン−2−オンの濃度が1〜99重量%、好ましくは50〜95重量%となる割合である。
【0025】
出発原料の1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ素化反応は、前述の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを原料として本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルである4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン及び4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを製造する場合と同様な方法により行うことができる。
即ち、上記の1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液又は1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させればよい。
上記ガスを導入する際の液相の撹拌も同様に行うことができる。
【0026】
上記ガスの導入量は、1,3−ジオキソラン−2−オンに対するフッ素量が0.1〜7モル当量、好ましくは0.5〜5モル当量となる量である。
【0027】
また、1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液を用いる場合には、反応温度を40〜70℃にすることが好ましい。
また、気相温度を液相温度より0〜30℃、特に5〜20℃低い温度に制御することが好ましい。
また、上記1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液又はフッ化水素溶液に、前述の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを原料とする場合と同様なペルフルオロカーボンを存在させると、より効率よく反応させることができる場合がある。該ペルフルオロカーボンの使用量は、1,3−ジオキソラン−2−オンに対するペルフルオロカーボンの濃度が2〜95重量%、好ましくは5〜90重量%となる量である。
反応終了後、前述の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを原料とする場合と同様に、蒸留、再結晶等により精製し、本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルである4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン及び4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得る。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
実施例1
4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン160g(1.5mol)を250ml容PFA製反応容器に入れ、50℃の恒温槽中で融解させた。引き続き、窒素ガスを200ml/minの流量で反応容器内に30分間吹き込みながら、溶存している空気等を系外に追い出した。その後、窒素ガスで30%に希釈したフッ素ガスを、先端にSUS製のフィルター(細孔直径:15μm、表面積:7.5cm2 )を装着したガス吹き込み管を使用して、250ml/minで液相中に導入した。回転数を約800rpmにした撹拌機によって絶えず反応液を撹拌して、一ヶ所にフッ素ガスを滞留させないようにした。反応容器内の液相温度は、外部に設けた恒温槽により50〜60℃に保つようにした。同時に、反応容器上部に取り付けた冷却器で、原料、生成物及び副生したフッ化水素の蒸気を凝縮・還流させながら、気相温度を35〜50℃に保つようにした。未反応フッ素等の不凝縮ガスは、冷却器の後に設けた除害装置で処理した。
フッ素の導入量が2.25mol〔F2 /4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン=1.5(モル比)〕に達した時点で反応を終了し、副生したフッ化水素を蒸留して除去した後、水(100ml)及び10%NaHCO3 水溶液(100ml)で洗浄し、ジクロロメタン(250ml×6回)で抽出した。その抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ジクロロメタンを留去した。得られた粗生成物約160gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、前記一般式(1)又は(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(以下、それぞれE−ジフルオロ体又はZ−ジフルオロ体と略記する)、前記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(以下、gem−ジフルオロ体と略記する)及び原料の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンがそれぞれ70%、14%、6%及び9%であった(いずれも面積%)。
この粗生成物を減圧蒸留した。これらの化合物の沸点は、低いものから順に、E−ジフルオロ体、gem−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンであった。先ず、30〜35℃/20mmHgの留分としてE−ジフルオロ体、次に35〜50℃/20mmHgの留分としてgem−ジフルオロ体が得られた。続いて、減圧度を更に高くして蒸留し、50〜70℃/5mmHgの留分としてZ−ジフルオロ体、最後に70〜75℃/5mmHgの留分として4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンが得られた。それぞれの留分を更に減圧蒸留及び再結晶により精製したところ、純度99%以上のE−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体及びgem−ジフルオロ体が、それぞれ109g、21g及び10g得られた〔収率(4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン基準):59%、11%及び5%〕。
【0030】
得られたE−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体及びgem−ジフルオロ体の構造は、 1H−NMR、19F−NMR、赤外吸収スペクトル(IR)及びガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)によって確認した。それらの解析データを以下に示す。
〔E−ジフルオロ体〕
1H−NMR(溶媒CDCl3 、TMS基準、ppm);6.14(dd,2H,J=11Hz,54Hz)
この 1H−NMRスペクトルを図1に示す。
19F−NMR(溶媒CDCl3 、ppm);−134.7(dd,2F,J=11Hz,54Hz)
この19F−NMRスペクトルを図2に示す。
IR(neat,cm-1);3047,1874(CO),1386,1318,1095,995
この赤外吸収スペクトルを図3に示す。
GC−MS(m/e);124(M+ ) ,80(M+ −CO2),76,61,48
〔Z−ジフルオロ体〕
1H−NMR(溶媒CDCl3 、TMS基準、ppm);6.23(dd,2H,J=12Hz,56Hz)
この 1H−NMRスペクトルを図4に示す。
19F−NMR(溶媒CDCl3 、ppm);−148.1(dd,2F,J=11Hz,56Hz)
この19F−NMRスペクトルを図5に示す。
IR(neat,cm-1);3040,1861(CO),1392,1365,1172,1094
この赤外吸収スペクトルを図6に示す。
GC−MS(m/e);80(M+ −CO2),61,48
〔gem−ジフルオロ体〕
1H−NMR(溶媒CDCl3 、TMS基準、ppm);4.68(t,2H,J=12Hz)
この 1H−NMRスペクトルを図7に示す。
19F−NMR(溶媒CDCl3 、ppm);−72.8(t,2F,J=12Hz)
この19F−NMRスペクトルを図8に示す。
IR(neat,cm-1);3054,3003,1866(CO),1467,1403,1313,1264,1204,1167,1084,958
この赤外吸収スペクトルを図9に示す。
GC−MS(m/e);124(M+ ) ,80(M+ −CO2),61,51
【0031】
実施例2
500ml容PFA製反応容器に1,3−ジオキソラン−2−オン264g(3.00mol)を入れ、50℃の恒温槽中で融解させた。引き続き、窒素ガスを200ml/minの流量で反応容器内に30分間吹き込みながら、溶存している空気等を系外に追い出した。その後、窒素ガスで30%に希釈したフッ素ガスを、先端にSUS製のフィルター(細孔直径:15μm、表面積:7.5cm2 )を装着したガス吹き込み管を使用して、250ml/minで液相中に導入した。回転数を約800rpmにした撹拌機によって絶えず反応液を撹拌して、一ヶ所にフッ素ガスを滞留させないようにした。反応容器内の液相温度は、外部に設けた恒温槽により50〜60℃に保つようにした。同時に、反応容器上部に取り付けた冷却器で、原料、生成物及び副生したフッ化水素の蒸気を凝縮・還流させながら、気相温度を35〜50℃に保つようにした。未反応フッ素等の不凝縮ガスは、冷却器の後に設けた除害装置で処理した。
フッ素の導入量が10mol〔F2 /1,3−ジオキソラン−2−オン=3.3(モル比)〕に達した時点で反応を終了し、副生したフッ化水素を蒸留して除去した後、水(200ml)及び10%NaHCO3 水溶液(100ml)で洗浄し、ジクロロメタン(500ml×6回)で抽出した。その抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ジクロロメタンを留去した。得られた粗生成物約310gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、E−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体、gem−ジフルオロ体及び反応中間体である4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンがそれぞれ54%、27%、9%及び8%であった(いずれも面積%)。
この粗生成物を実施例1と同様に減圧蒸留及び再結晶により精製したところ、純度99%以上のE−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体及びgem−ジフルオロ体が、それぞれ153g、82g及び26g得られた〔収率(1,3−ジオキソラン−2−オン基準):41%、22%及び7%〕。
実施例1と同様に、得られたE−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体及びgem−ジフルオロ体の構造確認は、 1H−NMR、19F−NMR、IR及GC−MSによって行った。
【0032】
実施例3
250ml容PFA製反応容器を使用して、1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液の代わりに1,3−ジオキソラン−2−オン(1.5mol)を含むフッ化水素溶液(1,3−ジオキソラン−2−オンの濃度:90重量%)147gを用いた以外は、実施例2の方法に準じてフッ素化した(導入フッ素量:4.5mol)。30%フッ素ガスの導入量を350〜400ml/minに増加させても、液面付近の局所的な反応で気相温度が急激に上昇するといった現象も見られず、反応は順調に進行した。反応終了後、フッ化水素を蒸留して除去した後、実施例2と同様の方法で処理した。得られた粗生成物約155gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、E−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体、gem−ジフルオロ体及び4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンがそれぞれ54%、23%、11%及び10%であった(いずれも面積%)。
【0033】
実施例4
250ml容PFA製反応容器を使用して、1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液の代わりに1,3−ジオキソラン−2−オン(1.5mol)の融解液とペルフルオロヘキサンとの懸濁液(1,3−ジオキソラン−2−オンの濃度:80重量%)165gを用いた以外は、実施例2の方法に準じてフッ素化した(導入フッ素量:4.5mol)。反応終了後、フッ化水素及びペルフルオロヘキサンを蒸留して除去した後、実施例2と同様の方法で処理した。得られた粗生成物約150gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、E−ジフルオロ体、Z−ジフルオロ体、gem−ジフルオロ体及び4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンがそれぞれ53%、26%、12%及び7%であった(いずれも面積%)。
【0034】
比較例1
250ml容PFA製反応容器を使用して、1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液の代わりに1,3−ジオキソラン−2−オン(0.45mol)のクロロホルム溶液(1,3−ジオキソラン−2−オンの濃度:20重量%)200gを用いた以外は、実施例2の方法に準じてフッ素化した(導入フッ素量:0.8mol)。そして、生成したフッ化水素を除去した後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析した。その組成は、1,3−ジオキソラン−2−オン、クロロホルム及びクロロホルムがフッ素化されたフルオロトリクロロメタン(CFC−11)であり、その他に4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンが極少量確認されただけであった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルは、従来の含フッ素環状炭酸エステルよりも、融点及び粘度の低下や電気化学的な安定性の向上等の優れた効果を有し、リチウムイオン二次電池等の電解液用溶媒や添加剤、機能性材料中間体、医薬品用中間体及び有機溶剤等として好適なものである。
また、本発明の製造方法によれば、本発明の新規含フッ素環状炭酸エステルを高選択性及び高収率で、しかも原料の自由度があって、安全且つ簡便に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られたE−ジフルオロ体(4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の 1H−NMRスペクトルである。
【図2】図2は、実施例1で得られたE−ジフルオロ体(4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の19F−NMRスペクトルである。
【図3】図3は、実施例1で得られたE−ジフルオロ体(4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の赤外吸収スペクトルである。
【図4】図4は、実施例1で得られたZ−ジフルオロ体(4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の 1H−NMRスペクトルである。
【図5】図5は、実施例1で得られたZ−ジフルオロ体(4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の19F−NMRスペクトルである。
【図6】図6は、実施例1で得られたZ−ジフルオロ体(4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の赤外吸収スペクトルである。
【図7】図7は、実施例1で得られたgem−ジフルオロ体(4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の 1H−NMRスペクトルである。
【図8】図8は、実施例1で得られたgem−ジフルオロ体(4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の19F−NMRスペクトルである。
【図9】図9は、実施例1で得られたgem−ジフルオロ体(4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)の赤外吸収スペクトルである。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンと、下記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンと、下記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの、一連の含フッ素環状炭酸エステルの製造方法であって、
    1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、沸点の低いものから順に、下記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、下記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、下記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする含フッ素環状炭酸エステルの製造方法
    Figure 0004431212
  2. 下記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法であって、
    1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、温度30〜35℃、圧力20mmHgの留分として下記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする下記一般式(1)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法
    Figure 0004431212
  3. 下記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法であって、
    1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、温度30〜35℃、圧力20mmHgの留分を得た後に、温度35〜50℃、圧力20mmHgの留分として下記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする下記一般式(3)で示される4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法
    Figure 0004431212
  4. 下記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法であって、
    1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの融解液、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのフッ化水素溶液に、フッ素ガス又はフッ素ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して、温度−20〜100℃で反応させ、反応により副生したフッ化水素を蒸留により除去し、その後抽出により得た粗生成物を減圧蒸留し、温度30〜35℃、圧力20mmHgの留分と、温度35〜50℃、圧力20mmHgの留分を得た後に、温度50〜70℃、圧力5mmHgの留分として下記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを得ることを特徴とする下記一般式(2)で示される4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法
    Figure 0004431212
  5. 反応時の気相温度を液相温度より0〜30℃低くする請求項1〜4の何れかに記載の方法。
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