JP4429508B2 - ゴムユニット拡径保持材及び拡径保持材付ゴムユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電力ケーブルの機械的、電気的保護や、パイプの防水等に用いるゴムユニット拡径保持材及び拡径保持材付ゴムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在開発されている1ピース型・プレモールドジョイント工法においては、その施工性を向上させるために、拡径保持材付ゴムユニット(拡径保持材付ゴムストレスコーン等を含む)の適用が図られている。
このゴムユニットは、シリコーンゴムやEPゴム等の弾性体からなり、その内周面を拡径保持材で弾性的に支持して構成されている。
拡径保持材は、例えば、図9、10に示すように、ポリプロピレン等のプラスチック材料で作られた断面角形状の紐状体片1Aの一方の側面に内側から外側へ90度屈曲したL形フック1Bを設け、他方の側面に外側から内側へ90度屈曲した逆L形フック1Cを設けた紐状体1をスパイラル状に巻回して、隣接する紐状体1の前記L形フック1Bと逆L形フック1Cをかみ合わせると共に、そのかみ合わせ部分の外面1Dを周方向に沿って超音波や高周波等により断続的に溶着1Eすることにより接合して筒状に形成して形成されている。前記紐状体1はゴムユニットを拡径状態で支持するために硬いプラスチック材が使用されている。
【0003】
この拡径保持材付ゴムユニットは下記のように使用する。即ち、このゴムユニットを、接続処理すべきケーブル心材等の被締着物の外周に挿入して所定の位置に配置し、拡径保持材の一方の端部から前記紐状体1を引き出し、これを該拡径保持材の内側に通して他方の端部へ案内する。次いで、該紐状体1に生じる捩れを解きながら、また、該紐状体1を拡径保持材が解体される方向に被締着物の周りを回しながら引っ張って、拡径保持材を一方の端部側から他方の端部側に向けて順次解体除去することにより、この常温収縮型のゴムユニットを、一方の端部側から他方の端部側に向けて順次収縮(縮径)させて行く。そして、前記拡径保持材の解体除去とゴムユニットの収縮作業の終了に伴い、ゴムユニットをこの自己収縮作用で被締着物の外周面に所定の面圧で締め付けて締着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記ゴムユニットを拡径保持する拡径保持材は、このゴムユニットの弾性による自己収縮作用に抗して円筒状を保持しながら拡径保持するために大きな剛性が要求される。
このため、従来のゴムユニット拡径保持材では、特に強度的に弱点となる紐状体1の前記L形フック1Bと逆L形フック1Cとのかみ合わせ部分を、紐状体1の周方向に沿って溶着することにより剛性を高めるようにしている。
しかしながら、紐状体1の前記かみ合わせ部分は図9に示すように平面ではなく、外側に凸状にわん曲しており、また、その部分の溶着幅(拡径保持材の軸線方向)は比較的狭いので、溶着作業が煩雑となり、場所によって溶着不良が生じ、溶着強度が低下することがある。
【0005】
そうすると、前記拡径保持材をゴムユニットの内側に挿入してこの弾性による自己収縮作用(圧縮応力)に抗して拡径保持する際、前記拡径保持材がゴムユニットの自己収縮作用に耐え切れなくなり、座屈して型くずれを起こし、筒形状を保持できなくなり、破損する恐れがあった。
【0006】
また、ゴムユニットを拡径保持した後、その拡径保持材付ゴムユニットを保管しようとすると、この拡径保持材がクリープを起こして強度が低下し、同様に座屈を起こして破損し、長期間保管することができない恐れがあった。
【0007】
さらに、前記拡径保持材付ゴムユニットを前記被締着物の外周に挿入し、拡径保持材の一方の端部から前記紐状体を引き出し、これを該拡径保持材の内側に通して他方の端部へ案内して引っ張り、拡径保持材を一方の端部側から他方の端部側に向けて順次解体除去することにより、前記ゴムユニットを、一方の端部側から他方の端部側に向けて順次収縮させ、被締着物の外周面に締着する際、前記拡径保持材の長さが短くなるに伴い、この支持筒体に加わる応力が増大すると、この拡径保持材が型くずれを起こし易く、拡径保持材から引き出される紐状体の残部が被締着物とゴムユニット間に挟まって取り残されて異物となり、被締着物の品質や防水性能を低下させる恐れもあった。
【0008】
また、従来のゴムユニット拡径保持材では、紐状体1の前記L形フック1Bと逆L形フック1Cとのかみ合わせ部分を、紐状体1の周方向に沿って溶着するために、超音波溶着機や高周波溶着機等の費用のかかる特殊設備を使用する必要があり、ゴムユニット拡径保持材及び拡径保持材付ゴムユニットの製造、販売コストが高くなるという問題もあった。
【0009】
本発明は上記の課題を解決し、ゴムユニット拡径保持材を構成する紐状体のかみ合わせ部分の機械的強度を大きくして剛性を高め、ゴムユニットの拡径保持の際、拡径保持材付ゴムユニットの保管の際、或いは、拡径保持材付ゴムユニットの被締着物への取付けの際、拡径保持材の座屈による型くずれを防止し、破損しないようにして、ゴムユニットを被締着物へ締着させる施工性を高め、更に、ゴムユニット拡径保持材及び拡径保持材付ゴムユニットの製造、販売コストを低減させることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、被締着物の外周面に締着される常温収縮型の筒状のゴムユニットの内側に挿入され、該ゴムユニットを弾性的に拡径保持するプラスチック製のゴムユニット拡径保持材であって、該保持材は、断面角形状の紐状体片の一方の側面に、内側から該側面直角に突出させ次いで外側に90度屈曲させさらに該屈曲した先端を該側面方向に90度屈曲させて断面コ型の内側鉤状爪を設け、他方の側面に、外側から該側面直角に突出させ次いで内側に90度屈曲させさらに該屈曲した先端を該側面方向に90度屈曲させて断面コ型の外側鉤状爪を設けた紐状体をスパイラル状に巻回して、隣接する紐状体の内側鉤状爪と外側鉤状爪を紐状体の周方向に沿って相互にかみ合わせて係合させることにより筒状に形成してなりかつ、前記紐状体は、紐状体片の他方の側面の内側突縁部に面取り部を設け、さらに、紐状体片の一方の側面に設けられた内側鉤状爪の前記一方の側面と対向しない遠い方の外側突縁部に面取り部を設けてなるものである。
また、本発明の拡径保持材付ゴムユニットは、請求項1に記載のゴムユニット拡径保持材を前記常温収縮型のゴムユニットの内側に挿入して、該ゴムユニットを弾性的に拡径保持してなるものである。
【0011】
上記のような構成によると、紐状体をスパイラル状に巻回して筒状に形成する際、隣接する紐状体の内側鉤状爪と外側鉤状爪を紐状体の周方向に沿って相互にかみ合わせて係合させるので、隣接する紐状体同士が拡径保持材の長手方向及び半径方向に移動するのを確実に拘束し、そのかみ合わせ部分を溶着しなくても、その部分の剛性(強度)を高めることができる。
【0012】
これにより、前記拡径保持材をゴムユニットの内側に挿入してこの弾性による自己収縮作用に抗して拡径保持する際、又は、ゴムユニットを拡径保持した後、その拡径保持材付ゴムユニットを保管する際、前記拡径保持材がゴムユニットの自己収縮作用に十分に耐えて、座屈や型くずれを起こすことがなくなり、筒形状を保持し、破損するのを防止することができる。
【0013】
また、前記拡径保持材付ゴムユニットを被締着物の外周に挿入し、拡径保持材の一方の端部から前記紐状体を引き出し、これを該拡径保持材の内側に通して他方の端部へ案内して引っ張り、拡径保持材を一方の端部側から他方の端部側に向けて順次解体除去することにより、前記ゴムユニットを、一方の端部側から他方の端部側に向けて順次収縮させ、被締着物の外周面に締着する際、前記拡径保持材の長さが短くなり、この支持筒体に加わる応力が増大してきても、この拡径保持材が型くずれを起こすことがなく、拡径保持材から引き出される紐状体の残部が被締着物とゴムユニット間に挟まって取り残されて異物となることもなくなるので、ゴムユニットを被締着物へ締着させる施工性を高め、更に、被締着物の品質や防水性能を向上させることができる。
【0014】
また、紐状体の両側面同士をかみ合わせて係合させる際、そのかみ合わせ部分を、超音波溶着機や高周波溶着機等で溶着する必要がないため、拡径保持材製造のための設備費用が安くなり、ゴムユニット拡径保持材及び拡径保持材付ゴムユニットの製造、販売コストを低減させることができる。
【0015】
また、本発明のゴムユニット拡径保持材は、前記紐状体が、紐状体片の他方の側面の内側突縁部に面取り部を設けてなるものである。このような構成の紐状体を使用すると、前記拡径保持材付ゴムユニットを被締着物の外周に挿入し、拡径保持材の一方の端部から前記紐状体を引っ張り、拡径保持材を一方の端部側から他方の端部側に向けて順次解体除去する際、紐状体のかみ合わせ部分の係合状態を円滑且つ速やかに解除して、紐状体が被締着物と拡径保持材間で絡まったり、断線したりして、その残部が被締着物とゴムユニット間に取り残されて異物となることを確実に防止し、ゴムユニットを被締着物へ締着させる施工性、被締着物の品質及び防水性能を更に向上させることができる。
【0016】
また、本発明のゴムユニット拡径保持材は、上記の紐状体において、紐状体片の一方の側面に設けられた内側鉤状爪の前記一方の側面と対向しない遠い方の外側突縁部にも面取り部を設けてなるものである。このような構成の紐状体を使用すると、上記に記載された紐状体のものよりもさらに拡径保持材の解体除去が容易となるので、ゴムユニットを被締着物へ締着させる施工性、被締着物の品質及び防水性能をより一層向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係るゴムユニット拡径保持材の実施形態を図面により説明する。図1、2に示すゴムユニット拡径保持材10は、ケーブル心材等の被締着物の外周面に締着される絶縁性に優れた常温収縮型の筒状のゴムユニットの内側に挿入され、該ゴムユニットを弾性的に拡径保持するゴムユニット拡径保持材であって、該筒体10は、ポリプロピレン等の硬いプラスチック材料で作られた断面正方形状又は図示のように断面長方形状の紐状体片12Aの一方の側面12Bに内側から外側へ90度より大きく(図示の例は180度)屈曲して折り返された略断面コ型の内側鉤状爪12Dを設け、他方の側面12Cに外側から内側へ90度より大きく(図示の例は180度)屈曲して折り返された断面コ型の外側鉤状爪12Eを設けた紐状体12をS方向又はZ方向(図示するものはZ方向)にスパイラル状に巻回して、隣接する紐状体12の内側鉤状爪12Dと外側鉤状爪12Eを紐状体12の周方向に沿って相互にかみ合わせて係合させることにより円筒状に形成して構成される。
【0018】
このゴムユニット拡径保持材10は、隣接する紐状体12同士が内側鉤状爪12Dと外側鉤状爪12Eにより係合されるので、隣接する紐状体12同士が拡径保持材10の長手方向及び半径方向に移動するのが確実に拘束され、その部分を溶着しなくても剛性(強度)が高まり、後記するゴムユニット18(図7参照)を確実に拡径保持することができる。
【0019】
なお、前記内側鉤状爪12D及び外側鉤状爪12Eの形状は90度より大きく屈曲して折り返されるものであれば、前記断面コ型に限定されるものではなく、断面横U型、屈曲角度が90度より大きく180度小さい断面楔型(横V型)(二辺の一辺が水平配置されるものを含む)、180度より大きく屈曲して折り返されて開口を狭くしたものでも差し支えない。
【0020】
図3、4に示すものは、前記図1、2に示すものとは異なるゴムユニット拡径保持材14の実施形態である。この拡径保持材14が前記拡径保持材10と構成上相違するところは、紐状体12を構成する紐状体片12Aの他方の側面12Cの内側突縁部に,例えば、円弧形状の面取り部12Fを設けたものである。面取り部12Fの形状はそのほかに楕円形状、傾斜直線形状等、内側突縁部の角部が非突縁状になるように面取りし、紐状体12を傷つけることなく円滑に引き出せる形状のものが好ましい。
【0021】
このように構成されていると、この拡径保持材14をゴムユニットに挿入して拡径保持した後、紐状体12を図3の矢印P方向に引っ張ってこの拡径保持材14を解体除去するのが容易になるので好ましい。
なお、前記以外の構成は図1、2に記載したものと実質上同じなので説明を省略する。
【0022】
図5、6に示すものは、前記図1、2に示すものとはさらに異なるゴムユニット拡径保持材16の実施形態である。この拡径保持材16は、図3、4の実施形態のゴムユニット拡径保持材14において、紐状体12を構成する紐状体片12Aの一方の側面12Bに設けられた内側鉤状爪12Dの前記一方の側面12Bと対向しない遠い方の外側突縁部にも、例えば、円弧形状の面取り部12Gを設けてなるものである。面取り部12Gの形状はそのほかに楕円形状、傾斜直線形状等、前記外側突縁部の角部が非突縁状になるように面取りし、紐状体12を傷つけることなく円滑に引き出せる形状のものが好ましい。
【0023】
このように構成されていると、図3、4に示すものより、さらに拡径保持材16の解体除去が容易となるので、ケーブル接続部の絶縁性能及びケーブル接続部の施工性を一層向上させることができ好ましい。
なお、前記以外の構成は図1乃至図4に記載したものと実質上同じなので説明を省略する。
【0024】
図7は、前記拡径保持材10、14、16を常温収縮型の円筒状のゴムユニット18の内側に挿入して、該ゴムユニット18を弾性的に拡径保持してなる拡径保持材付ゴムユニット20である。ゴムユニット18は、シリコーンゴムやEPゴム等を主体として両端をテーパ状に先細らせて円筒体に成形した絶縁性の常温収縮型の弾性体で構成され、図示しないが、内周面には内部導電層、外周面には外部導電層が埋め込まれてユニットを構成している。
【0025】
次に、前記拡径保持材付ゴムユニット20を図8に示すようにケーブルの直線(中間)接続部に適用する方法について説明する。先ず、該ゴムユニット20を被締着物である接続処理すべきケーブル心材22のいずれか一方の外周に予め挿入しておき、導体接続部22Aを形成した後、導体接続部22Aの真上の位置まで移動して配置する。
【0026】
次に、拡径保持材10、14、16の一方の端部(図8の左側)から前記紐状体12を引き出し、これを該拡径保持材12の内側に通して他方の端部(図8の右側)へ案内し、該紐状体12を矢印方向に引っ張る。この際、紐状体12がケーブル心材22の周囲に絡みつくのを防止して円滑に引っ張り出せるように、引っ張りにより生じる捩れを解きつつ、該紐状体12を拡径保持材10、14、16が解体される方向にケーブル心材22の周りを回しながら引っ張る。図1、3,5に示すようなZ方向にスパイルラル状に巻回して形成された拡径保持材10の左側端部から紐状体12を引き出して拡径保持材10を解体する場合には、図1の右側から左側に見て、紐状体12を反時計方向に回してねじれを解きつつ、ケーブル心材22の周りに拡径保持材10が解体される方向、即ち、反時計方向へ回しながら引っ張る。
【0027】
このようにして紐状体12を引っ張ることにより、前記拡径保持材10、14、16を一方の端部側(図4の左側)から他方の端部側(図4の右側)に向けて順次解体除去し、この常温収縮型のゴムユニット18を、一方の端部側(図4の左側)から他方の端部側(図4の右側)に向けて順次収縮(縮径)させて行く。そして、前記拡径保持材10、14、16の解体除去と前記ゴムユニット18の収縮作業の終了に伴い、前記ゴムユニット18をこの自己収縮作用で導体接続部22A及びケーブル絶縁体22B等の外周面に所定の面圧で締め付けて締着する。こうしてケーブル接続部の絶縁補強処理作業を終了する。
【0028】
このようなゴムユニット拡径保持材10、14、16を用いると、拡径保持材10、14、16を順次解体除去して前記ゴムユニット18を順次収縮させ、ケーブル心材22の外周面に締着する際、この拡径保持材10、14、16が解体途中で型くずれを起こすことがなく、従って、拡径保持材から引き出される紐状体12の残部がケーブル心材22とゴムユニット18間に取り残されて異物となることがなくなり、ゴムユニット18を締着させる施工性を高め、更に、ケーブル接続部等の絶縁性能(品質)及び防水性能を向上させることができる。
【0029】
なお、前記実施形態では、ゴムユニット拡径保持材をケーブルの直線接続部に適用する場合について説明したが、ケーブルの終端部や機器直結終端接続部の機器接続側等に適用することができる。従って、このゴムユニット拡径保持材の形状は、横断面円形の円筒体だけでなく、楕円形、角形の筒体、長さ方向に径が連続若しくは階段状に変化する異径筒状体、L形状、弧状又はV形状等の筒状体であってもよい。更に、ゴムユニット拡径保持材は、ケーブルだけでなくパイプの中間、端末接続部の防水、補強等に適用可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラスチック製のゴムユニット拡径保持材は、被締着物の外周面に締着される常温収縮型の筒状のゴムユニットの内側に挿入され、該ゴムユニットを弾性的に拡径保持するプラスチック製のゴムユニット拡径保持材であって、該保持材は、断面角形状の紐状体片の一方の側面に、内側から該側面直角に突出させ次いで外側に90度屈曲させさらに該屈曲した先端を該側面方向に90度屈曲させて断面コ型の内側鉤状爪を設け、他方の側面に、外側から該側面直角に突出させ次いで内側に90度屈曲させさらに該屈曲した先端を該側面方向に90度屈曲させて断面コ型の外側鉤状爪を設けた紐状体をスパイラル状に巻回して、隣接する紐状体の内側鉤状爪と外側鉤状爪を紐状体の周方向に沿って相互にかみ合わせて係合させることにより筒状に形成してなりかつ、前記紐状体は、紐状体片の他方の側面の内側突縁部に面取り部を設け、さらに、紐状体片の一方の側面に設けられた内側鉤状爪の前記一方の側面と対向しない遠い方の外側突縁部に面取り部を設けてなるものであり、また、本発明の拡径保持材付ゴムユニットは、上記のゴムユニット拡径保持材を前記常温収縮型のゴムユニットの内側に挿入して、該ゴムユニットを弾性的に拡径保持してなるものである。
【0031】
このような構成により、拡径保持材を構成する紐状体同士が拡径保持材の長手方向及び半径方向に移動するのを確実に拘束するので、拡径保持材の剛性(強度)を高めることができる。
従って、前記拡径保持材をゴムユニットの内側に挿入してこの弾性による自己収縮作用に抗して拡径保持する際、又は、ゴムユニットを拡径保持した後、その拡径保持材付ゴムユニットを保管する際、前記拡径保持材がゴムユニットの自己収縮作用に十分に耐えて、座屈や型くずれを起こすことがなくなり、該拡径保持材が破損するのを防止することができる。
【0032】
また、前記拡径保持材付ゴムユニットを被締着物の外周に挿入し、拡径保持材から前記紐状体を引き出して引っ張り、拡径保持材を順次解体除去することにより、前記ゴムユニットを順次収縮させ、被締着物の外周面に締着する際、この拡径保持材が解体途中で型くずれを起こすことがなく、従って、拡径保持材から引き出される紐状体の残部が被締着物とゴムユニット間に取り残されて異物となることもなくなり、ゴムユニットを締着させる施工性を高め、更に、被締着物の品質や防水性能を向上させることができる。
【0033】
また、紐状体の両側面同士をかみ合わせて係合させる際、そのかみ合わせ部分を、超音波溶着機や高周波溶着機等で溶着する必要がないため、拡径保持材製造のための設備費用が安くなり、ゴムユニット拡径保持材及び拡径保持材付ゴムユニットの製造、販売コストを低減させることができる。
【0034】
なお、前記紐状体として、紐状体片の他方の側面の内側突縁部に面取り部を設けたものを使用すると、前記拡径保持材付ゴムユニットにおいて、拡径保持材を解体除去する際、紐状体を円滑、且つ速やかに引っ張り出すことができるので、紐状体が被締着物と拡径保持材間に取り残されて異物となることを確実に防止し、ゴムユニットを被締着物へ締着させる施工性、被締着物の品質及び防水性能を更に向上させることができ好ましい。
【0035】
また、紐状体として、さらに、紐状体片の一方の側面に設けられた内側鉤状爪の前記一方の側面と対向しない遠い方の外側突縁部にも面取り部を設けたものを使用すると、拡径保持材の解体除去がさらに容易となるので、ゴムユニットを被締着物へ締着させる施工性、被締着物の品質及び防水性能をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴムユニット拡径保持材の一実施形態を示す一部断面正面図である。
【図2】図1の拡径保持材を構成する紐状体をスパイルラル状に巻回し、その両側面同士を係合させた状態を示す拡大縦断面図である。
【図3】本発明に係るゴムユニット拡径保持材の他の実施形態を示す一部断面正面図である。
【図4】図3の拡径保持材を構成する紐状体をスパイルラル状に巻回し、その両側面同士を係合させた状態を示す拡大縦断面図である。
【図5】本発明に係るゴムユニット拡径保持材のさらに他の実施形態を示す一部断面正面図である。
【図6】図5の拡径保持材を構成する紐状体をスパイルラル状に巻回し、その両側面同士を係合させた状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る拡径保持材付ゴムユニットの一実施形態を示す縦断面図である。
【図8】前記拡径保持材付ゴムユニットの使用方法の説明図である。
【図9】従来のゴムユニット拡径保持材を示す一部断面正面図である。
【図10】図9の拡径保持材を構成する紐状体をスパイルラル状に巻回し、その両側面同士を接合させた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10、14、16 ゴムユニット拡径保持材
12 紐状体
12A 紐状体片
12B 一方の側面
12C 他方の側面
12D 内側鉤状爪
12E 外側鉤状爪
12F、12G 面取り部
18 ゴムユニット
20 拡径保持材付ゴムユニット
22 ケーブル心材
22A 導体接続部
22B ケーブル絶縁体
Claims (2)
- 被締着物の外周面に締着される常温収縮型の筒状のゴムユニットの内側に挿入され、該ゴムユニットを弾性的に拡径保持するプラスチック製のゴムユニット拡径保持材であって、該保持材は、断面角形状の紐状体片の一方の側面に、内側から該側面直角に突出させ次いで外側に90度屈曲させさらに該屈曲した先端を該側面方向に90度屈曲させて断面コ型の内側鉤状爪を設け、他方の側面に、外側から該側面直角に突出させ次いで内側に90度屈曲させさらに該屈曲した先端を該側面方向に90度屈曲させて断面コ型の外側鉤状爪を設けた紐状体をスパイラル状に巻回して、隣接する紐状体の内側鉤状爪と外側鉤状爪を紐状体の周方向に沿って相互にかみ合わせて係合させることにより筒状に形成してなりかつ、前記紐状体は、紐状体片の他方の側面の内側突縁部に面取り部を設け、さらに、紐状体片の一方の側面に設けられた内側鉤状爪の前記一方の側面と対向しない遠い方の外側突縁部に面取り部を設けてなることを特徴とするゴムユニット拡径保持材。
- 請求項1に記載のゴムユニット拡径保持材を前記常温収縮型のゴムユニットの内側に挿入して、該ゴムユニットを弾性的に拡径保持してなる拡径保持材付ゴムユニット。
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