JP4429196B2 - 電極取付構造 - Google Patents

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本発明は電極取付構造に係り、特に、電極部品が取り付けられる合成樹脂部材を成形するための金型構造が簡単な電極取付構造に関するものである。
例えばDC−DC電圧変換器やDC−ACインバータ等の電力変換装置など、所定の電気部品が組み付けられるとともに電力供給される種々の電気装置が知られている。このような電気装置の一種に、合成樹脂製のケースを備えているとともに、そのケース等に一体的に取り付けられる電極部品を介して、外部の電動モータや発電機、或いは蓄電装置等に接続されるようになっているものがある。特許文献1に記載の装置はその一例で、合成樹脂製のケースにインサート成形された電極部品をカバーの挿通穴内に挿し通し、カバーにナットを装着した状態で略直角に折り曲げて突起部に係止するようになっている。
ところで、このように電極部品を折り曲げて組み付ける作業は面倒で時間が掛かるとともに、ナット欠落などで電極部品を上げ起こし、ナットを装填して再び電極部品を曲げ加工すると、加工硬化で折損し易くなる。これに対し、例えば特許文献2には、(a) 合成樹脂部材の平坦な上面に一体に設けられて板状部品を位置決めするコの字形状の位置決め突起と、(b) その位置決め突起に一体に設けられ、前記板状部品の上方に位置してその板状部品が浮き上がることを規制する蓋部と、(c) 弾性変形によって前記板状部品をコの字形状の内側に差し込むことを許容するとともに、板状部品が所定位置まで差し込まれると弾性的に復帰して抜け出しを阻止するストッパと、を有する取付構造が提案されており、これを電極部品の取付構造として採用することが考えられる。
特開平11−126842号公報 特開2003−269430号公報
しかしながら、上記のように合成樹脂部材の上面から離間して電極押え(蓋部)を設けると、その電極押えと上面との間がアンダーカットになるため、合成樹脂部材を一体成形しようとすると、電極押えの下側にスライド型(寄せ型)を設ける必要があり、スライド型を駆動する機構が必要で成形装置が複雑で高価になる。また、スライド型の存在で、合成樹脂部材の形状の自由度が制限されるため、例えば電極部品の抜け出しを阻止するストッパを一体に設けることが困難で、ストッパを別体に構成して接着剤等により一体的に固設する必要があるなど、製造工数が多くなる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、電極部品を簡単に合成樹脂部材に取り付けることが可能で、且つその合成樹脂部材を成形するための成形装置がスライド型を必要とすることなく簡単に構成されるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 合成樹脂部材の平坦な上面に一体に設けられ、板状の電極部品と係合させられることによりその上面と平行なx−y平面内の位置を規制する1または複数の位置決め突起と、(b) 前記合成樹脂部材の上面に一体に設けられ、前記電極部品の上方に位置してその電極部品が前記x−y平面に対して垂直なz軸方向へ浮き上がることを規制する電極押えと、を有し、(c) 前記合成樹脂部材を部分的に弾性変形させることにより、前記電極部品をその合成樹脂部材の所定位置に着脱可能に取り付けることができる電極取付構造であって、(d) 前記z軸方向において前記電極押えを前記上面に投影した投影域よりも広い範囲に、その上面から前記合成樹脂部材を貫通するように開口が設けられているとともに、(e) 前記電極部品は、y軸方向と平行な前端縁およびx軸方向と平行な一対の側端縁を有する矩形部を備えており、(f) 前記合成樹脂部材の上面には、前記位置決め突起として、それぞれz軸方向から見た平面視においてL字形状を成し、前記前端縁と一対の側端縁とが交わる前端両側の角部と係合させられる一対の電極ガイドが設けられているとともに、(g) 前記電極押えは、前記一対の側端縁のうちの何れか一方側に設けられていることを特徴とする。
第2発明は、(a) 合成樹脂部材の平坦な上面に一体に設けられ、板状の電極部品と係合させられることによりその上面と平行なx−y平面内の位置を規制する1または複数の位置決め突起と、(b) 前記合成樹脂部材の上面に一体に設けられ、前記電極部品の上方に位置してその電極部品が前記x−y平面に対して垂直なz軸方向へ浮き上がることを規制する電極押えと、を有し、(c) 前記合成樹脂部材を部分的に弾性変形させることにより、前記電極部品をその合成樹脂部材の所定位置に着脱可能に取り付けることができる電極取付構造であって、(d) 前記z軸方向において前記電極押えを前記上面に投影した投影域よりも広い範囲に、その上面から前記合成樹脂部材を貫通するように開口が設けられているとともに、(e) 前記電極部品は、直角に折り曲げられたL字形状を成しており、前記x−y平面と平行で前記合成樹脂部材の上面に接するように配設されて前記位置決め突起と係合させられる上面端子部と、x軸に対して垂直なy−z平面と平行でその合成樹脂部材の側部において下方へ延びる側面端子部とを有する一方、(f) その側面端子部には、両側部に一対の切欠が設けられているとともに、(g) 前記合成樹脂部材の側面には、x軸方向へ突き出して前記一対の切欠内をそれぞれ挿通させられることにより、その切欠との係合で前記電極部品のy軸方向およびz軸方向の移動を規制するとともにx軸まわりおよびy軸まわりの回転を規制する一対の係合突起が一体に設けられていることを特徴とする。
発明は、第1発明の電極取付構造において、(a) 前記電極部品は、直角に折り曲げられたL字形状を成しており、前記x−y平面と平行で前記合成樹脂部材の上面に接するように配設されて前記位置決め突起と係合させられる上面端子部と、x軸に対して垂直なy−z平面と平行でその合成樹脂部材の側部において下方へ延びる側面端子部とを有する一方、(b) その側面端子部には、両側部に一対の切欠が設けられているとともに、(c) 前記合成樹脂部材の側面には、x軸方向へ突き出して前記一対の切欠内をそれぞれ挿通させられることにより、その切欠との係合で前記電極部品のy軸方向およびz軸方向の移動を規制するとともにx軸まわりおよびy軸まわりの回転を規制する一対の係合突起が一体に設けられていることを特徴とする。
なお、上記x軸まわり、y軸まわりは、それぞれx軸方向の成分を含む軸まわり、y軸方向の成分を含む軸まわりを意味する。
発明は、第2発明または第3発明の電極取付構造において、前記一対の係合突起の先端部には、y軸方向において互いに接近する内向きに係止爪が一体に設けられ、前記側面端子部と係合させられることによりx軸方向においてその側面端子部が前記合成樹脂部材の側面から離間するx軸離脱方向へ移動することを規制することを特徴とする。
第1発明の電極取付構造においては、位置決め突起および電極押えの存在により合成樹脂部材を部分的に弾性変形させながら電極部品を所定位置に簡単に取り付けることができる一方、z軸方向において電極押えを上面に投影した投影域よりも広い範囲に開口が設けられているため、電極押えの下側のアンダーカットが解消し、合成樹脂部材を一体成形する場合でもスライド型やその駆動機構が不要で、成形装置を簡単で且つ安価に構成できるようになる。また、このようにスライド型が不要なことから、合成樹脂部材の形状の設計の自由度が高くなり、例えば電極押えの下側に挿入された電極部品の抜け出しを阻止するストッパ(係止爪など)を合成樹脂部材の上面に一体に設けることができるようになる。更に、電極押えの下に開口が設けられているため、その電極押えの下に電極部品を傾斜させて差し込む際に、電極部品の角部や前端縁等が開口内に落ち込むようにすれば、電極押えの高さ寸法をそれだけ低くすることが可能で、電極部品を取り付けた状態における遊びが小さくなってガタツキが低減される。
また、合成樹脂部材の上面に設けられた一対の平面視L字形状の電極ガイド(位置決め突起)によって電極部品の前端両側の角部が位置決めされるとともに、一対の側端縁の何れか一方側に設けられた電極押えによってz軸方向の浮き上がりが規制されるため、例えば電極部品の一方の側端縁が電極押えの下へ潜り込むようにx軸まわりに捻りながらz軸まわりに回転させることにより、電極部品を一対の電極ガイドの間に落とし込むようにして取り付けることができる。また、電極部品の他方の側端縁が電極ガイドに乗り上げるようにx軸まわりに捻りながらz軸まわりに逆回転させることにより、電極部品を電極押えから抜け出させて取り外すことができる。なお、上記z軸まわりは、z軸方向の成分を含む軸まわりを意味する。
第2発明の電極取付構造においては、位置決め突起および電極押えの存在により合成樹脂部材を部分的に弾性変形させながら電極部品を所定位置に簡単に取り付けることができる一方、z軸方向において電極押えを上面に投影した投影域よりも広い範囲に開口が設けられているため、電極押えの下側のアンダーカットが解消し、合成樹脂部材を一体成形する場合でもスライド型やその駆動機構が不要で、成形装置を簡単で且つ安価に構成できるようになる。また、このようにスライド型が不要なことから、合成樹脂部材の形状の設計の自由度が高くなり、例えば電極押えの下側に挿入された電極部品の抜け出しを阻止するストッパ(係止爪など)を合成樹脂部材の上面に一体に設けることができるようになる。更に、電極押えの下に開口が設けられているため、その電極押えの下に電極部品を傾斜させて差し込む際に、電極部品の角部や前端縁等が開口内に落ち込むようにすれば、電極押えの高さ寸法をそれだけ低くすることが可能で、電極部品を取り付けた状態における遊びが小さくなってガタツキが低減される。
また、この第2発明および第3発明では、L字折り曲げ形状の電極部品の側面端子部に一対の切欠が設けられ、合成樹脂部材の側面に突設された係合突起と係合させられることにより、電極部品のy軸方向およびz軸方向の移動が規制されるとともにx軸まわりおよびy軸まわりの回転が規制されるため、前記位置決め突起や上記切欠等を含めた各部の寸法や配設位置、遊び等を適当に設定すれば、多数の干渉部位(規制部位)により所定の遊びを有するフローティング状態で電極部品を所定位置に位置決めして保持することが可能で、各部の寸法誤差や組付誤差等を吸収できるとともに、回転や捻り、スライド移動等の複数の移動操作を組み合わせた取付および取外し手順で電極部品を着脱できるようにすることが可能となる。そして、このように複数の移動操作の組み合わせで取付、取外し作業が行われると、僅かな干渉であっても電極部品の脱落が良好に防止されるため、合成樹脂部材の所定の干渉部位を僅かに弾性変形させるだけで電極部品を着脱できるようにすることが可能で、電極部品の取付および取外し作業を小さな力で容易に行うことができるようにすることができる。特に、取付、取外し作業を行う際の複数の移動操作が、合成樹脂部材の使用時や搬送時等の通常状態において電極部品に加えられる恐れが全くない動作や可能性が低い動作であれば、僅かな干渉であっても電極部品が脱落する恐れはない。
上記一対の係合突起の先端部に内向きの係止爪が設けられた第発明では、電極部品のx軸離脱方向への移動が規制されるため、合成樹脂部材の上面にx軸方向の脱落(抜け出し)防止用のストッパを設けることが必ずしも必要でなく、例えば上面端子部を合成樹脂部材の上面と平行に略密着させた状態で、係止爪或いは係合突起を弾性変形させながら側面端子部を合成樹脂部材の側面に接近させるようにx軸方向へ押し込むだけで、合成樹脂部材に電極部品を簡単に取り付けることができる。但し、回転や捻り、スライド移動等の複数の移動操作を組み合わせた取付および取外し手順により、小さな力で電極部品を着脱できるようにすることも可能である。
第2発明〜第4発明のように上面端子部および側面端子部を有する電極部品の場合には、上面端子部の前端両側の角部が一対の平面視L字形状の電極ガイドによって位置決めされるとともに、その上面端子部の両側の側端縁の何れか一方側に設けられた電極押えによってz軸方向の浮き上がりが規制される。そして、例えば上面端子部の一方の側端縁が電極押えの下へ潜り込むようにx軸まわりに捻りながら、側面端子部を基準として上面端子部をz軸まわりに回転させることにより、上面端子部を一対の電極ガイドの間に落とし込むようにして、合成樹脂部材に対して電極部品を取り付けることができる一方、上面端子部の他方の側端縁が電極ガイドに乗り上げるようにx軸まわりに捻りながら、側面端子部を基準として上面端子部をz軸まわりに逆回転させることにより、上面端子部を電極押えから抜け出させて合成樹脂部材から電極部品を取り外すことができる。
一方、このように捻りおよび回転の複数の移動操作の組み合わせで取付、取外し作業を行う場合には、僅かな干渉であっても電極部品の脱落が良好に防止されるため、合成樹脂部材の所定の干渉部位を僅かに弾性変形させるだけで着脱できるようにして、取付および取外し作業を小さな力で容易に行うことができるようにすることができる。
本発明は、例えば電力を変換する装置など、電圧若しくは電流値が比較的高く、特に電力を供給する電気装置のケースやカバー等に対する電極取付構造に好適に適用されるが、その他の部材に対する電極取付構造にも適用され得る。電極部品は、銅や銅合金が好適に用いられるが、銀等の他の導電性材料を採用することもできる。
合成樹脂部材は、上記電気装置のケースやカバーなどで、非導電性の合成樹脂材料が好適に用いられ、射出成形などで一体成形することが望ましい。
本発明の電極取付構造は、電極部品が合成樹脂部材に取り付けられた状態においては、合成樹脂部材に設けられた位置決め突起や電極押え、係止爪等と電極部品との干渉により電極部品の脱落が防止され、所定位置に一体的に保持される一方、所定の干渉部位を弾性変形させることにより電極部品の取付および取外しが許容されるように、位置決め突起や電極押え、或いは係止爪等の各部の寸法や配設位置等が設定される。
第2発明の位置決め突起は、例えば第発明のように矩形の電極部品の前端両側の角部と係合して位置決めする一対の平面視L字形状の電極ガイドなど、電極部品の外周縁と係合させられて位置決めするように、その外周縁に沿って設けられた凸条などで構成されるが、電極部品に設けられた切欠や係合穴等に係合させられる柱状や半球状等の位置決め突起を採用することもできる。また、上面に直接設ける場合だけでなく、上面に設けられた電極押えに位置決め突起を設けることも可能である。電極部品との干渉を避けたり軽減したりするために、必要に応じて面取りや傾斜面等を設けることもできる。
第2発明および第3発明では、上面端子部および側面端子部を有するL字折り曲げ形状の電極部品が用いられるが、第1発明では、一対の接続端子部が共に合成樹脂部材の上面に位置する平坦な電極部品を採用することもできるなど、種々の態様が可能である。第2発明および第3発明のL字折り曲げ形状の電極部品は、例えば上面端子部がx方向と平行に設けられ、側面端子部がz方向と平行に設けられるが、それ等の上面端子部および側面端子部がそれぞれy方向へ傾斜していても良いなど、電極部品の形状は適宜定められる。
第2発明および第3発明の電極部品はまた、上面端子部がx−y平面と平行で、側面端子部がy−z平面と平行であるが、必ずしも厳密に平行である必要はなく、それぞれ±10°程度傾斜していても、切欠と係合突起との間の遊び寸法などを適当に設定することにより、本発明の効果が得られる。
発明では、合成樹脂部材の側面に突設された係合突起に係止爪が設けられて、側面端子部が合成樹脂部材の側面から離間するx軸離脱方向の移動が規制されるが、合成樹脂部材の上面や位置決め突起、或いは電極押えの下面に係止爪等のストッパを設けて上面端子部と係合させることにより、x軸離脱方向の移動を規制することもできる。
発明の電極押えは、一対の平面視L字形状の電極ガイドの何れか一方に一体に設けることもできるが、電極ガイド(位置決め突起)とは別に、合成樹脂部材の側部の近傍等に配設することもできる。一対の電極ガイドは、電極部品の前端側で互いに一体的に繋がっていても差し支えない。他の発明の実施に際しては、位置決め突起としての一対の電極ガイドの両方に電極押えを設けることも可能である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、DC−DC電圧変換器、DC−ACインバータ等の電気装置のカバー12に電極部品14を取り付るための電極取付構造10を示す斜視図で、互いに直角なxyzの3軸座標系においてx−y平面とカバー12の上面20が平行となり、y−z平面と側面22が平行となる姿勢を基準とする。図2はz軸方向の上方から見た平面図で、図3はx軸方向の手前側から見た正面図であり、図4は図2におけるIV−IV断面図、図5は図2におけるV−V断面図である。また、図6は、電極部品14を取り付ける前のカバー12を示す図で、(a) は図2に対応する平面図、(b) は(a) のB−B断面図であり、図7は電極部品14を単独で示す図で、(a) は図2に対応する平面図、(b) は図3に対応する正面図、(c) は(b) の右側面図である。
カバー12は合成樹脂部材に相当し、非導電性の合成樹脂材料(PPS樹脂など)にて構成されているとともに、全体として略平坦な板形状を成しており、x−y平面と平行な上面20と、y−z平面と平行な側面22とを備えている。そして、上面20には、z軸方向から見た平面視において略直角なL字形状を成し、電極部品14の上面端子部50と係合させられることにより、上面20と平行なx−y平面内の位置を規制する一対の電極ガイド24、26が一体に設けられているとともに、一方(右側)の電極ガイド26には、電極部品14の上方に位置して電極部品14がz軸方向へ浮き上がることを規制する蓋部28が、その電極ガイド26のL字形状に沿って内側へ片持ち状に突き出すように設けられている。電極部品14は、略直角に折り曲げられたL字形状を成しており、互いに略直角な上面端子部50および側面端子部52を備えている。
上記電極ガイド24、26は、上面20より寸法L2 だけ上方へ突き出している平面視L字形状の凸条で、x軸方向と平行なy軸方向位置決め部と、y軸方向と平行なx軸方向位置決め部とを備えており、y軸方向位置決め部によって上面端子部50のy軸方向位置が規定されるとともに、x軸方向位置決め部によってx軸方向の一方すなわち図2における上方側のx軸差し込み端が規定され、同時にz軸まわりの回転が規制される。蓋部28は、上面20から寸法L3 だけ上方(z軸方向)へ離間して上面20と平行に設けられているとともに、その蓋部28の下方、すなわちz軸方向において蓋部28を上面20に投影した部分には、その投影域よりも広い範囲にカバー12を貫通するように開口30が設けられている。上記一対の電極ガイド24、26の間には六角形のナット装着穴32が設けられ、電極部品14に先立ってナット34が回転不能に嵌め入れられるようになっている。電極ガイド24、26は位置決め突起に相当し、蓋部28は電極押えに相当する。
カバー12の側面22には、x軸方向の手前側(図2における下方)へ突き出すように一対の係合突起36が設けられ、電極部品14の側面端子部52に設けられた一対の切欠60と係合させられるようになっている。これ等の係合突起36は、z軸方向位置が同じでy軸方向へ所定寸法L7 だけ離間して設けられているとともに、先端には、y軸方向において互いに内向きに突き出すように係止爪38が設けられており、この係止爪38が側面端子部52と係合させられることにより、電極部品14がx軸方向の手前側すなわちx軸離脱方向へ抜け出すことが防止される。係止爪38には、その先端側の内側角部に傾斜面が設けられており、側面端子部52がその傾斜面に押し付けられることにより、係合突起36をy軸方向において互いに離間する方向へ押し拡げて、側面端子部52が係止爪38の内側へ侵入することを許容するようになっている。また、カバー12の側面22のうち一対の係合突起36の間の中央部分には、四角形の凸部40が一体に設けられ、電極部品14が前記電極ガイド24、26等によって位置決めされる取付状態において、側面端子部52と係合させられることにより、電極部品14のx軸方向の遊びを規制しつつ、側面端子部52が凸部40に当接する所定のx軸方向位置において、その当接部を支点(基準)として電極部品14がz軸方向まわりに所定角度だけ回転することを許容するようになっている。
一方、電極部品14は、厚さtが約2.0mmの銅または銅合金の板材にて構成されており、前記上面端子部50および側面端子部52を備えている。上面端子部50は、図7の(a) から明らかなように平面視においてL字形状を成しており、その前端側の長方形の矩形部54が接続端子として機能するとともに、その矩形部54から略直角な方向へ延び出すアーム部56を介して側面端子部52に接続されている。そして、矩形部54の長手方向がy軸方向と平行となり且つ前記カバー12の上面20と平行となる姿勢で、その上面20に接するようにカバー12に配設され、矩形部54のうちy軸方向と平行となる前端縁およびx軸方向と平行となる一対の側端縁が前記電極ガイド24、26と係合させられることにより、上面20の所定位置に位置決めされる。また、矩形部54には、前記ナット装着穴32に対応する位置に接続穴58が設けられており、図示しない外部接続端子が矩形部54の上に密着するように配置されるとともに、接続ボルトがその外部接続端子および接続穴58を挿通してナット34に螺合されることにより、矩形部54がその外部接続端子に一体的に接続される。
上記側面端子部52は、カバー12の手前側の側部から側面22に沿って下方へ延び出しているとともに、上端部近傍の両側部には一対の矩形の切欠60が設けられており、前記一対の係合突起36とそれぞれ係合させられることにより、電極部品14のy軸方向およびz軸方向の移動が規制されるとともにx軸まわりおよびy軸まわりの回転が規制される。これ等の移動および回転は、それぞれ所定の遊びを持って規制される。また、前記係止爪38が側面端子部52と係合させられることにより、電極部品14がカバー12から離間するx軸離脱方向へ移動することが規制される。側面端子部52の下端部には接続穴62が設けられており、図示しない電気装置内の接続端子(バスバーなど)が側面端子部52と密着するように重ね合わされた状態で、接続ボルトおよびナット等により一体的に接続されるようになっている。
このような電極取付構造10においては、電極部品14の上面端子部50の前端両側の角部が一対の平面視L字形状の電極ガイド24、26によって位置決めされるとともに係止爪38によってx軸離脱方向の移動が規制され、且つ、蓋部28によってz軸方向の浮き上がりが規制される一方、側面端子部52に設けられた一対の切欠60が係合突起36と係合させられることにより、y軸方向およびz軸方向の移動およびx軸まわりおよびy軸まわりの回転が規制されるため、それ等の多数の部位の干渉(規制)によって電気部品14がカバー12から離脱することが防止され、所定の取付位置に位置決めされて一体的に保持される。
その場合に、図6に示す各部の寸法、すなわち電極ガイド24、26の離間寸法L1 、電極ガイド24の高さ寸法L2 、蓋部28の高さ寸法L3 、幅寸法L4 、蓋部28よりも内側の開口30の寸法L5 、係止爪38の内側寸法L6 、係合突起36の内側寸法L7 、係止爪38と凸部40との間の寸法L8 、凸部40から電極ガイド24、26までの寸法L9 等を適当に定めれば、多数の干渉部位(規制部位)により所定の遊びを有するフローティング状態で電極部品14を所定位置に位置決めして保持することが可能で、各部の寸法誤差や組付誤差等を吸収できるとともに、回転や捻り、スライド移動等の複数の移動操作を組み合わせた取付および取外し手順で電極部品14を着脱できるようにすることができる。そして、このように複数の移動操作の組み合わせで取付、取外し作業が行われると、僅かな干渉であっても電極部品14の脱落が良好に防止されるため、カバー12の所定の干渉部位を僅かに弾性変形させるだけで電極部品14を着脱できるようにすれば、その電極部品14の取付および取外し作業を小さな力で容易に行うことができるようになる。特に、取付、取外し作業を行う際の複数の移動操作が、カバー12の使用時や搬送時等の通常状態において電極部品14に加えられる恐れが全くない動作や可能性が低い動作であれば、僅かな干渉であっても電極部品14が脱落する恐れはない。
具体的に説明すると、本実施例では上面端子部50の前端両側の角部が一対の平面視L字形状の電極ガイド24、26によって位置決めされるとともに、右側の電極ガイド26のみに設けられた蓋部28によってz軸方向の浮き上がりが規制されるようになっているため、図8に示すように、側面端子部52が一対の係合突起36の内側へ挿入されて凸部40に当接させられ、且つ矩形部54が左側の電極ガイド24上に乗り上げた状態で、矩形部54の右側の前端角部が蓋部28の下へ潜り込むようにx軸の右まわりに捻りながら、側面端子部52と凸部40との当接部を支点として上面端子部50をz軸の右まわりに回転させることにより、矩形部54を一対の電極ガイド26、28の間に落とし込むようにして、カバー12の所定位置に電極部品14を取り付けることができる。その場合に、電極部品14は、図8に示す3箇所の干渉部位K1 〜K3 でカバー12と干渉し、それ等の何れかを弾性変形させながらx軸の右まわりに回転させられるが、本実施例では、主として干渉部位K1 で電極部品14と係合させられる開口30の近傍の三角形部分P(図6参照)が弾性変形して電極部品14の取付が許容される。
なお、上記「x軸の右まわり」は、厳密にはx軸方向の成分を含む軸の右まわりで、電極部品14の姿勢に応じて定まる。左まわりについても同じで、y軸やz軸の右まわり、左まわりについても同様である。
一方、取り付けられた電極部品14をカバー12から取り外す際には、図3において係合突起36よりも下側に位置する側面端子部52を把持し、その係合突起36を支点として電極部品14をx軸の右まわりに回転させるように捻りながら、図2において側面端子部52と凸部40との当接部を支点として上面端子部50をz軸の左まわりに回転させることにより、図4に一点鎖線で示すように上面端子部50の矩形部54の左端を持ち上げて電極ガイド24上に乗り上げさせ、そのまま更にz軸の左まわりに回転させることにより、矩形部54を蓋部28から抜け出させてカバー12から電極部品14を取り外すことができる。この場合も、主として干渉部位K1 における三角形部分Pが弾性変形させられることにより、電極部品14の取外しが許容される。
そして、このように捻りおよび回転の複数の移動操作の組み合わせで取付、取外し作業を行う場合には、僅かな干渉であっても電極部品14の脱落が良好に防止されるため、カバー12の所定の干渉部位、すなわち三角形部分Pを、僅かに弾性変形させるだけで電極部品14を移動させることができるようにすれば、その電極部品14の取付および取外し作業を小さな力で容易に行うことができるようになるのである。
また、本実施例では一対の係合突起36の先端部に内向きの係止爪38が設けられ、その係止爪38と側面端子部52との係合で電極部品14のx軸離脱方向への移動が規制されるようになっており、カバー12の上面20に脱落(抜け出し)防止用のストッパが存在しないため、電極部品14の上面端子部50をカバー12の上面20と平行に略密着させた状態で、側面端子部52の切欠60を一対の係止爪38の傾斜面に押し付けるように電極部品14をx軸方向へ押圧するだけで、電極部品14をカバー12に容易に取り付けることもできる。すなわち、上記傾斜面の作用で一対の係合突起36がy軸方向において互いに離間する方向へ弾性的に押し拡げられることにより、側面端子部52が係止爪38の内側へ侵入することが許容され、上面端子部50が電極ガイド24、26および蓋部28によって位置決めされるx軸差し込み端まで前進させられることにより、電極部品14がカバー12の所定の取付位置に取り付けられるのである。また、一対の係合突起36をy軸方向において互いに離間する方向へ弾性変形させながら、側面端子部52を係止爪38の外まで引き出すことにより、電極部品14をカバー12から取り外すことができる。
因みに、前記各部の寸法L1 〜L9 について、図7に示す電極部品14の各部の寸法A〜Cおよび板厚tを用いて具体的に説明すると、それぞれ以下の範囲内で設定される。
1 :A+(Aの10%±3%)の範囲内
2 :t−(tの20%±5%)の範囲内
3 :t+(tの10%±5%)の範囲内
4 :t+(tの25%±5%)の範囲内
5 :t+(tの±10%)の範囲内
6 :C−(Cの10%±5%)の範囲内
7 :C+(Cの10%±5%)の範囲内
8 :t+(tの40%±10%)の範囲内
9 :B+(Bの10%±5%)の範囲内
また、図7における側面端子部52の幅寸法D、切欠60の幅寸法Eは、それぞれ切欠60の内側寸法Cおよび板厚tを用いて以下の範囲内で設定される。
D:C+(Cの20%±5%)の範囲内
E:t+(tの80%±10%)の範囲内
ここで、電極ガイド24の高さ寸法L2 は、図4に一点鎖線で示すように電極部品14の矩形部54がx軸の右まわりに回転した場合に、干渉部分が弾性変形しない状態では、矩形部54の浮き上がり高さ(左端部の下面の高さ)よりも若干高くなるように、矩形部54が干渉する開口30の端縁位置や蓋部28との関係で設定される。また、本実施例では、多数の干渉部位により電極部品14をフローティング状態で位置決めするため、係止爪38と凸部40との間の寸法L8 や切欠60の幅寸法Eについては、十分な遊びを持って設定することができ、係止爪38の破損等が抑制される。
一方、前記電極ガイド24、26や蓋部28、ナット装着穴32、係合突起36、係止爪38、台座40等を有するカバー12を、z軸方向へ接近離間させられる一対の成形金型を有する成形装置を用いて射出成形等により一体成形する場合、本実施例では蓋部28の下方の上面20に開口30が設けられているため、蓋部28の下側のアンダーカットが解消してスライド型やその駆動機構が不要となり、成形装置が簡単で且つ安価に構成されるとともに、スライド型との干渉を考慮する必要がないためカバー12の上面20の形状等の設計の自由度が高くなる。
また、例えば図8のように、平面視において電極部品14をz軸の右まわりに回転させながら上面端子部50を蓋部28の下側へ差し込んで取り付ける際には、その上面端子部50をx軸の右まわりに捻って傾斜させる必要があるが、上面端子部50は図4に一点鎖線で示すように右側前端部が開口30内に落ち込むため、その分だけ蓋部28の高さ寸法L3 を低くすることが可能で、電極部品14を取り付けた状態における遊びが小さくなってガタツキが低減される。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図9および図10は、それぞれ前記図2、図3に相当する平面図および正面図で、カバー12の上面20に円柱形状のストッパ70が設けられ、電極部品14がx軸離脱方向へ移動する際に上面端子部50の矩形部54と係合させられることにより、そのx軸離脱方向への移動を規制する。この場合には、例えば取り付けられた電極部品14にx軸離脱方向へ過大な力が作用するなどして係止爪38が破損しても、ストッパ70と矩形部54との係合により、電極部品14がx軸離脱方向へ移動してカバー12から脱落することが防止される。ストッパ70の高さ寸法は、前記図8のようにz軸まわりに回転させて電極部品14を取付、取外しする際に、上面端子部50と僅かに干渉する程度の寸法とされている。このストッパ70は位置決め突起に相当する。
ここで、蓋部28の下側に開口30が設けられ、カバー12を一体成形する際にスライド型が不要なことから、上面20の任意の位置にストッパ70をカバー12と一体に設けることができる。
図11の(a) は前記図2に相当する平面図で、(b) は(a) におけるB−B断面図であり、前記ストッパ70の代わりに蓋部28の下面に下方へ突き出すストッパ72が設けられ、電極部品14の矩形部54に設けられた係合穴74と係合させられるようになっており、係止爪38が破損しても、ストッパ72と係合穴74との係合により、電極部品14がx軸離脱方向へ移動してカバー12から脱落することが防止される。この場合のストッパ72は半球形状を成しているとともに、その突出寸法は、前記図8のようにz軸まわりに回転させて電極部品14を取付、取外しする場合に、上面端子部50と僅かに干渉する程度の寸法とされている。
この場合も、蓋部28の下側に開口30が設けられているため、スライド型等を必要とすることなく、蓋部28の下面の任意の位置にストッパ72を一体に設けることができる。
図12および図13は、それぞれ前記図9、図10に相当する平面図および正面図で、図14は図12におけるXIV−XIV断面図である。この電極取付構造80は、前記図9および図10の実施例に比較して、左側の電極ガイド24にも蓋部82が設けられているとともに、その蓋部82の下方、すなわちz軸方向において蓋部82を上面20に投影した部分には、その投影域よりも広い範囲にカバー12を貫通するように開口84が設けられている。また、前記円柱形状のストッパ70の代わりに細長い直線状のストッパ86が設けられ、電極部品14がx軸離脱方向へ移動する際に上面端子部50の矩形部54と係合させられることにより、そのx軸離脱方向への移動を規制して脱落を防止する。本実施例では、係合突起36の先端の係止爪38が始めから省略されており、x軸離脱方向の移動がストッパ86のみで規制される。
この実施例では、一対の電極ガイド24、26にそれぞれ蓋部82、28が設けられているため、上面端子部50をストッパ86上に位置させるとともに上面端子部50の前端部が蓋部82、28の下側へ潜り込むように側面端子部52側を持ち上げた状態で、電極部品14を前方すなわちx軸方向の差し込み側へ移動させ、蓋部82、28やストッパ86の干渉部分、或いは切欠60が係合させられる係合突起36を弾性変形させながら差し込み端まで押し込むことにより、上面端子部50の矩形部54がストッパ86を乗り越えて、電極部品14が図12、図13に示す所定の取付位置に保持される。図14の一点鎖線は、矩形部54がストッパ86を乗り越えて上面20上に落ちる直前の状態であり、電極部品14を取り外す際には、側面端子部52側を持ち上げて蓋部82、28やストッパ86の干渉部分、或いは係合突起36を弾性変形させながら、矩形部54がストッパ86を乗り越えるようにしてx軸離脱方向へ引っ張り出せば良い。側面端子部52に設けられる切欠60の幅寸法Eは、このような側面端子部52の上下変位(y軸まわりの回転)を許容しつつ、係合突起36との係合で所定量以上の変位を規制して電極部品14の抜け出しを防止するように定められる。
本実施例においても、電極ガイド24、26や蓋部28、82、ナット装着穴32、係合突起36、台座40等を有するカバー12を、z軸方向へ接近離間させられる一対の成形金型を有する成形装置を用いて射出成形等により一体成形する場合に、蓋部28、82の下方の上面20には開口30、84が設けられているため、蓋部28、82の下側のアンダーカットが解消してスライド型やその駆動機構が不要となり、成形装置が簡単で且つ安価に構成される。また、スライド型との干渉を考慮する必要がないため、カバー12の上面20の形状等の設計の自由度が高くなり、上面20の任意の位置にストッパ86をカバー12と一体に設けることができる。
図15の(a) は図12に相当する平面図で、(b) は(a) におけるB−B断面図であり、前記電極取付構造80に比較して、ストッパ86の代わりに円柱形状のストッパ90が設けられ、電極部品14のアーム部56に設けられた係合穴92と係合させられるようになっている。図15(b) の一点鎖線は、アーム部56の係合穴92がストッパ90に到達し、上面20上に落ちる直前の状態であり、ストッパ90の手前側すなわちx軸離脱方向側には、アーム部56との余計な干渉を避けるために傾斜面が設けられている。
図16は図2に相当する平面図で、この電極取付構造100は前記電極取付構造10に比較して、電極ガイド26に設けられた蓋部28の代わりに、その電極ガイド26よりもx軸方向の手前側すなわちカバー12の側面22に近い側に電極押え102が設けられ、上面端子部50のアーム部56と係合させられることにより、電極部品14の浮き上がりを規制するようになっている。電極押え102は、上面20から略垂直にz軸方向へ立ち上がる支持板部と、その支持板部の上端から上面20と略平行にアーム部56上へ突き出す押え板部とを一体に備えており、押え板部の下方、すなわちz軸方向において押え板部を上面20に投影した部分には、その投影域よりも広い範囲にカバー12を貫通するように開口104が設けられている。本実施例では、アーム部56が上記支持板部に当接させられてy軸方向の位置決めが行われるようになっており、支持板部が電極ガイド(位置決め突起)としても機能するが、アーム部56との係合が不可となるように図16の右方向へ後退した位置に支持板部を設け、電極押え102としてのみ機能するようにしても良い。
このような電極取付構造100においても、電極ガイド24、26や電極押え102、係合突起36等を有するカバー12を、z軸方向へ接近離間させられる一対の成形金型を有する成形装置を用いて射出成形等により一体成形する場合に、電極押え102の下方の上面20に開口104が設けられているため、電極押え102の下側のアンダーカットが解消してスライド型やその駆動機構が不要となり、成形装置が簡単で且つ安価に構成される。
一方、この実施例においても、前記電極取付構造10と同様に、側面端子部52が一対の係合突起36の内側へ挿入されて凸部40に当接させられ、且つ矩形部54が左側の電極ガイド24上に乗り上げた状態で、アーム部56の右側端縁が電極押え102の下へ潜り込むようにx軸の右まわりに捻りながら、側面端子部52と凸部40との当接部を支点として上面端子部50をz軸の右まわりに回転させることにより、上面端子部50を一対の電極ガイド26、28の間に落とし込むようにして、カバー12の所定位置に電極部品14を取り付けることができる。また、電極部品14をカバー12から取り外す際には、係合突起36よりも下側に位置する側面端子部52を把持して、その係合突起36を支点として電極部品14をx軸の右まわりに回転させるように捻りながら、側面端子部52と凸部40との当接部を支点として上面端子部50をz軸の左まわりに回転させることにより、上面端子部50の矩形部54の左端を持ち上げて電極ガイド24上に乗り上げさせ、そのまま更にz軸の左まわりに回転させることにより、アーム部56を電極押え102から抜け出させてカバー12から電極部品14を取り外すことができる。この場合は、主として電極押え102の弾性変形によって電極部品14の取付および取外しが許容され、僅かな弾性変形で移動させることができるようにすることにより、その取付および取外し作業を小さな力で容易に行うことができるようになる。
なお、上記各実施例は、何れも上面端子部50がz軸方向から見た平面視においてL字形状を成しているが、例えばアーム部56や側面端子部52と同じ幅寸法(y軸方向の寸法)でx軸方向へ延び出すだけのI字形状(長方形)であっても良い。すなわち、細長い長方形の板材を単に略直角に折り曲げただけの電極部品を採用することもできる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例である電極取付構造を示す斜視図である。 図1の実施例の平面図である。 図1の実施例の正面図である。 図2におけるIV−IV断面図である。 図2におけるV−V断面図である。 図1の実施例において電極部品を取り付ける前のカバーを示す図で、(a) は平面図、(b) は(a) におけるB−B断面図である。 図1の実施例の電極部品を単独で示す図で、(a) は平面図、(b) は正面図、(c) は右側面図である。 図1の実施例においてカバーに電極部品を取り付ける際の作業手順を説明する平面図である。 本発明の他の実施例の平面図である。 図9の実施例の正面図である。 本発明の更に別の実施例を示す図で、(a) は平面図、(b) は(a) におけるB−B断面図である。 本発明の更に別の実施例の平面図である。 図12の実施例の正面図である。 図12におけるXIV−XIV断面図である。 本発明の更に別の実施例を示す図で、(a) は平面図、(b) は(a) におけるB−B断面図である。 本発明の更に別の実施例の平面図である。
符号の説明
10、80、100:電極取付構造 12:カバー(合成樹脂部材) 14:電極部品 20:上面 24、26:電極ガイド(位置決め突起) 28、82:蓋部(電極押え) 30、84、104:開口 36:係合突起 38:係止爪 50:上面端子部 52:側面端子部 54:矩形部 60:切欠 70、72、86、90:ストッパ(位置決め突起) 102:電極押え

Claims (4)

  1. 合成樹脂部材の平坦な上面に一体に設けられ、板状の電極部品と係合させられることにより該上面と平行なx−y平面内の位置を規制する1または複数の位置決め突起と、
    前記合成樹脂部材の上面に一体に設けられ、前記電極部品の上方に位置して該電極部品が前記x−y平面に対して垂直なz軸方向へ浮き上がることを規制する電極押えと、
    を有し、前記合成樹脂部材を部分的に弾性変形させることにより、前記電極部品を該合成樹脂部材の所定位置に着脱可能に取り付けることができる電極取付構造であって、
    前記z軸方向において前記電極押えを前記上面に投影した投影域よりも広い範囲に、該上面から前記合成樹脂部材を貫通するように開口が設けられているとともに、
    前記電極部品は、y軸方向と平行な前端縁およびx軸方向と平行な一対の側端縁を有する矩形部を備えており、
    前記合成樹脂部材の上面には、前記位置決め突起として、それぞれz軸方向から見た平面視においてL字形状を成し、前記前端縁と一対の側端縁とが交わる前端両側の角部と係合させられる一対の電極ガイドが設けられているとともに、
    前記電極押えは、前記一対の側端縁のうちの何れか一方側に設けられている
    ことを特徴とする電極取付構造。
  2. 合成樹脂部材の平坦な上面に一体に設けられ、板状の電極部品と係合させられることにより該上面と平行なx−y平面内の位置を規制する1または複数の位置決め突起と、
    前記合成樹脂部材の上面に一体に設けられ、前記電極部品の上方に位置して該電極部品が前記x−y平面に対して垂直なz軸方向へ浮き上がることを規制する電極押えと、
    を有し、前記合成樹脂部材を部分的に弾性変形させることにより、前記電極部品を該合成樹脂部材の所定位置に着脱可能に取り付けることができる電極取付構造であって、
    前記z軸方向において前記電極押えを前記上面に投影した投影域よりも広い範囲に、該上面から前記合成樹脂部材を貫通するように開口が設けられているとともに、
    前記電極部品は、直角に折り曲げられたL字形状を成しており、前記x−y平面と平行で前記合成樹脂部材の上面に接するように配設されて前記位置決め突起と係合させられる上面端子部と、x軸に対して垂直なy−z平面と平行で該合成樹脂部材の側部において下方へ延びる側面端子部とを有する一方、
    該側面端子部には、両側部に一対の切欠が設けられているとともに、
    前記合成樹脂部材の側面には、x軸方向へ突き出して前記一対の切欠内をそれぞれ挿通させられることにより、該切欠との係合で前記電極部品のy軸方向およびz軸方向の移動を規制するとともにx軸まわりおよびy軸まわりの回転を規制する一対の係合突起が一体に設けられている
    ことを特徴とする電極取付構造。
  3. 前記電極部品は、直角に折り曲げられたL字形状を成しており、前記x−y平面と平行で前記合成樹脂部材の上面に接するように配設されて前記位置決め突起と係合させられる上面端子部と、x軸に対して垂直なy−z平面と平行で該合成樹脂部材の側部において下方へ延びる側面端子部とを有する一方、
    該側面端子部には、両側部に一対の切欠が設けられているとともに、
    前記合成樹脂部材の側面には、x軸方向へ突き出して前記一対の切欠内をそれぞれ挿通させられることにより、該切欠との係合で前記電極部品のy軸方向およびz軸方向の移動を規制するとともにx軸まわりおよびy軸まわりの回転を規制する一対の係合突起が一体に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極取付構造。
  4. 前記一対の係合突起の先端部には、y軸方向において互いに接近する内向きに係止爪が一体に設けられ、前記側面端子部と係合させられることによりx軸方向において該側面端子部が前記合成樹脂部材の側面から離間するx軸離脱方向へ移動することを規制する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の電極取付構造。
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