JP4429100B2 - 画像出力装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像出力装置に関し、特にたとえばディジタルカメラに適用され、各々が複数ビットで表現される複数の画素によって形成される画像データのうち指定画素を基準とするエリアに属する一部の画像データを出力する、画像出力装置に関する。
従来のこの種の画像出力装置の一例が、特許文献1に開示されている。この従来技術によれば、被写界像に対応するYUVデータは、水平4画素が各々のアドレスに割り当てられるようにSDRAMに格納される。つまり、SDRAMを形成する各々のアドレスは32ビットであり、1画素に対応するYデータ,UデータおよびVデータの各々は8ビットであり、そして水平4画素に対応するYデータ,UデータまたはVデータが1つのアドレスに格納される。
CPUは、ズーム倍率に基づいてズーム開始画素を特定し、メモリ制御回路は、このズーム開始画素が割り当てられたアドレスを基準として、SDRAMからラインメモリに2ライン分のYUVデータを転送し、さらにその一部をレジスタに転送する。
ラインメモリおよびレジスタには、各々のアドレスに1画素が割り当てられるようにYUVデータが格納される。レジスタに保持されたYUVデータはズーム開始画素を基準とするズーム処理を施され、これによって拡大ズーム処理を施されたスルー画像がディスプレイに表示される。
ズームキーが操作されると、ズーム開始画素が1画素単位で更新される。スルー画像のズーム倍率は、滑らかに変化する。
特開2002−320135号公報[H04N 5/228,5/262,G03B 19/02,H04N 101:00]
しかし、従来技術では、SDRAMを形成する各アドレスのビット長が、1画素に対応するYデータ,UデータまたはVデータのビット長の整数倍でなければならず、この結果、YUVデータのビット長の変更つまり装置の設計変更に柔軟に対応できないという問題がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、設定変更に柔軟に対応できる、画像出力装置を提供することである。
請求項1の発明に従う画像出力装置は、各々がLビット(L:2以上の整数)で表現される複数の画素によって形成される画像データのうち指定画素を起点とする一部の画像データを出力する画像出力装置において、各々がM個(M:2以上の整数)のワードによって形成された複数のワードブロックを有し、N個(N:2以上の整数)の画素が複数のワードブロックの各々に割り当てられるように画像データを格納する第1メモリ、各々がLビットによって形成された複数のビットブロックを有する第2メモリ、複数のワードブロックのうち指定画素が属するワードブロックの先頭アドレスを指定画素の画素番号と数値MおよびNとに基づいて特定する第1特定手段、第1メモリに格納された画像データを第1特定手段によって特定された先頭アドレスを起点として第2メモリに転送する転送手段、転送手段によって第2メモリに転送された画像データが格納される複数のビットブロックのうち指定画素が属するビットブロックを指定画素の画素番号と数値Nとに基づいて特定する第2特定手段、および第2メモリに格納された画像データを第2特定手段によって特定されたビットブロックを起点として出力する出力手段を備えることを特徴とする。
画像データは、各々がLビット(L:2以上の整数)で表現される複数の画素によって形成される。画像出力装置は、かかる画像データのうち、指定画素を起点とする一部の画像データを出力する。
第1メモリは、各々がM個(M:2以上の整数)のワードによって形成された複数のワードブロックを有する。画像データは、N個(N:Mと異なる2以上の整数)の画素が複数のワードブロックの各々に割り当てられるように、第1メモリに格納される。
第1特定手段は、指定画素が属するワードブロックを指定画素の画素番号と数値MおよびNとに基づいて特定する。転送手段は、第1メモリに格納された画像データを第1特定手段によって特定されたワードブロックを起点として第2メモリに転送する。第2メモリは、各々がLビットによって形成された複数のビットブロックを有する。画像データは、かかる第2メモリに格納される。
第2特定手段は、指定画素が属するビットブロックを指定画素の画素番号と数値Nとに基づいて特定する。出力手段は、第2メモリに格納された画像データを第2特定手段によって特定されたビットブロックを起点として出力する。
このように、第1メモリに格納された画像データは、ワードブロック(=Mワード=N*Lビット)単位で第2メモリに転送され、第2メモリに格納された画像データは、ビットブロック(=Lビット)単位で出力される。このため、各ワードのビット長が1画素のビット長の整数倍でなくても、指定画素を起点とする一部の画像データを出力できる。つまり、設計変更に柔軟に対応することができる。
請求項2の発明に従う画像出力装置は、請求項1に従属し、第1特定手段は、指定画素の画素番号を数値Nによって割り算して求められる商に数値Mを掛け算して指定画素が属するワードブロックの先頭アドレスを特定する。
請求項3の発明に従う画像出力装置は、請求項1または2に従属し、第2特定手段は、指定画素の画素番号を数値Nで割り算して求められる余りに対応する順番のビットブロックを指定画素が属するビットブロックとして特定する。
請求項4の発明に従う画像出力装置は、請求項1ないし3のいずれかに従属し、指定画素の画素番号を任意に変更する変更手段をさらに備える。
請求項5の発明に従う画像出力装置は、請求項1ないし4のいずれかに従属し、第2メモリから出力された画像データにズーム処理を施すズーム処理手段をさらに備える。
請求項6の発明に従う画像出力装置は、請求項1ないし5のいずれかに従属し、1つのワードブロックのビット長は1画素のビット長および1ワードのビット長の最小公倍数に等しい。
この発明によれば、第1メモリに格納された画像データは、ワードブロック(=Mワード=N*Lビット)単位で第2メモリに転送され、第2メモリに格納された画像データは、ビットブロック(=Lビット)単位で出力される。このため、各ワードのビット長が1画素のビット長の整数倍でなくても、指定画素を起点とする一部の画像データを出力できる。つまり、設計変更に柔軟に対応することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、光学レンズ12を含む。被写界の光学像は、この光学レンズ12を通してイメージセンサ16の受光面に照射される。受光面は、原色ベイヤ配列の色フィルタ14によって覆われており、各々の受光素子で光電変換によって生成される電荷は、R(Red),G(Green)およびB(Blue)のいずれか1つの色情報を有する。
被写界のリアルタイム動画像(スルー画像)をLCDモニタ42に表示するとき、CPU48は、プリ露光および間引き読み出しの繰り返しをTG18に命令する。TG18は、1/30秒に発生する垂直同期信号に応答してイメージセンサ16にプリ露光を施し、これによって生成された電荷つまり生画像信号をラスタ走査態様で読み出す。読み出された電荷によって形成される生画像信号の垂直方向に注目すると、奇数ラインはR,G,R,G,…の色情報を有し、偶数ラインはG,B,G,B,…の色情報を有する。
CDS/AGC/AD回路20は、かかる生画像信号にノイズ除去,レベル調整およびA/D変換の一連の処理を施し、ディジタルデータである生画像データを出力する。出力された生画像データは、信号処理回路22によって色分離,白バランス調整,YUV変換などの処理を施される。信号処理回路22からは、Y:U:V=4:2:2の比率でサンプリングされたYUVデータが出力される。
図2に示すように水平方向に連続する8画素のYUVデータに注目すると、YデータについてはY0画素〜Y7画素のすべてがサンプリングされ、Uデータについては偶数番目に存在するU0画素,U2画素,U4画素およびU6画素がサンプリングされ、そしてVデータについては奇数番目に存在するV1画素,V3画素,V5画素およびV7画素がサンプリングされる。なお、Yデータ,UデータおよびVデータの各々は1画素あたり12ビットで表される。
信号処理回路22から出力されたYUVデータは、32ビットバス24を介して、SDRAM26に格納される。図3に示すように、SDRAM26はバンク1およびバンク2を含み、かつ1アドレスつまり1ワードは32ビットである。水平方向に眺めると、Yデータは図4(A)に示す要領でバンク1に格納され、UVデータは図4(B)に示す要領でバンク2に格納される。ここで、同じ8画素を形成するYデータおよびUVデータは、バンク1およびバンク2の同じアドレスに格納される。
1ワードのビット数である“32”とYデータ,UデータおよびVデータの各々の1画素あたりのビット数である“12”との間の最小公倍数は“96”である。このため、バンク1および2の各々に形成される複数のワードを各々が水平3ワードW0〜W3を有するワードブロックの集合と考えると、Yデータはバンク1に形成されたワードブロックに水平8画素ずつ収められ、UVデータもまたバンク2に形成されたワードブロックに8画素ずつ収められる。バンク1上では、Y2データが2つのワードW0およびW1に跨り、Y5データが2つのワードW1およびW2に跨る。バンク2上でも、U2データが2つのワードW0およびW1に跨り、V5データが2つのワードW1およびW2に跨る。
こうしてSDRAM26に格納された各フレームのYUVデータは、図5に示すように水平768画素×垂直480ラインの解像度を有する。SDRAM26からの読み出し時、各フレームのYUVデータは、インタレース態様で走査される。
ただし、ズームキー44によって指定されたズーム倍率の拡大画像をLCDモニタ42に表示するときは、CPU48によってズーム処理が実行される。これによって、SDRAM26の読み出しアドレス,レジスタ34の動作モード,補間回路38の補間係数などが変更される。
ズーム処理にあたっては、まず水平ズーム開始画素係数Hstartが数1に従って求められる。
Figure 0004429100
たとえば2.5倍に拡大されたズーム画像をLCDモニタ42に表示する場合、ズーム倍率の逆数は“0.4”である。1フレーム画像の水平画素数は“768”であるため、水平ズーム開始画素係数Hstartは“58982.4”となる。なお、“2”の掛け算する理由は後述する。
次に、水平方向における読み出し開始画素を示す画素番号HSが数2に従って求められ、水平方向におけるSDRAM26の読み出し開始アドレスを示すアドレス値MEMadrHが数3に従って求められる。さらに、後述するレジスタ34の動作開始モードを規定するモード番号MDstが数4に従って求められ、水平方向におけるズーム係数の初期値であるH初期値Hinitが数5に従って求められる。なお、数2では、整数部のみが求められる。
Figure 0004429100
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水平ズーム開始画素係数Hstartが“58982.4”である場合、画素番号HSは“230”となり、アドレス値MEMadrHは“84”となり、モード番号MDstは“6”となり、そしてH初期値Hinitは“0.4”となる。
なお、数3または数4の各々の右辺に記述された“8”は、1つのワードブロックに収められる画素数を示す。また、数3の右辺に記述された“3”は、1つのワードブロックを形成するワード数を示す。
垂直ズーム開始画素係数VstartODDおよびVstartEVENは、数6および数7に従ってそれぞれ求められる。このうち、垂直ズーム開始画素係数VstartODDは奇数フィールドのズーム処理に用いられ、垂直ズーム開始画素係数VstartEVENは偶数フィールドのズーム処理に用いられる。
Figure 0004429100
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“2”を掛け算する理由は、後述する。1フィールド画像の垂直ライン数は“240”であるため、ズーム倍率が“2.5”のとき、垂直ズーム開始画素係数VstartODDは“18432”とされ、垂直ズーム開始画素係数VstartEVENは“18483”とされる。
続いて、垂直方向におけるSDRAM26の垂直読み出し開始アドレスを規定するアドレス値MEMadrVODDおよびMEMadrVEVENが、数8および数9に従ってそれぞれ求められる。また、垂直方向におけるズーム係数の初期値であるV初期値VinitODDおよびVinitEVENが、数10および数11に従ってそれぞれ求められる。なお、アドレス値MEMadrVODDおよびV初期値VinitODDは奇数フィールドのズーム処理に用いられ、アドレス値MEMadrVEVENおよびV初期値VinitEVENは偶数フィールドのズーム処理に用いられる。
Figure 0004429100
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垂直ズーム開始画素係数VstartODDが“18432”である場合、アドレス値MEMadrVODDおよびV初期値VinitODDはそれぞれ “72”および“0.0”とされる。また、垂直ズーム開始画素係数VstartEVENが“18483”である場合、アドレス値MEMadrVEVENおよびV初期値VinitEVENはそれぞれ“72”および“0.2”とされる。
係数算出回路30は、図6に示すように構成される。“1/ズーム倍率”は加算器30aに与えられ、H初期値Hinitはセレクタ30bに与えられる。セレクタ30bは、各ラインにおいて最初だけH初期値Hinitを選択し、残りの期間は加算器30aの出力を選択する。セレクタ30bの出力は、遅延回路30cで所定期間遅延され、その後、H累積ズーム係数として出力されるとともに加算器30aの処理にフィードバックされる。ズーム倍率が“2.5”であるとき、ズーム倍率の逆数は“0.4”であり、H初期値も“0.4”である。このとき、H累積ズーム係数は、図7に示すように“0.4”→“0.8”→“1.2”→“1.6”→“2.0”→“2.4”…の順で変化する。
図6に戻って、“1/ズーム倍率”は加算器30dにも与えられ、V初期値VinitODDまたはVinitEVENはセレクタ30eに与えられる。ズーム倍率が2.5倍のとき、加算器30dには“0.4”が与えられる。また、V初期値VinitODDは“0.0”とされ、V初期値VinitEVENは“0.2”とされる。上述と同様、セレクタ30eは、奇数フィールドの最初だけV初期値VinitODDを選択し、偶数フィールドの最初だけ初期値VinitEVENを選択し、残りの期間は加算器30dの出力を選択する。セレクタ30eの出力は、遅延回路30fを経て、V累積ズーム係数として出力されるとともに、加算器30dの処理にフィードバックされる。したがって、奇数フィールドにおけるV累積ズーム係数は、図8に示すように“0.0”→“0.4”→“0.8”→“1.2”→“1.6”→“2.0”…の順で変化する。
図1に戻って、メモリ制御回路28には、CPU48によって求められたアドレス値MEMadrH,MEMadrVODDおよびMEMadrVEVENと、係数算出回路30によって算出されたV累積ズーム係数とが与えられる。メモリ制御回路28は、V累積ズーム係数の整数部を順次検出し、前回検出した整数部と今回検出した整数部との差分を求め、そして求められた差分とアドレス値MEMadrVODDまたはMEMadrVEVENとに基づいてSDRAM26から読み出す2ラインを決定する。メモリ制御回路28はまた、アドレス値MEMadrHが示すアドレスを水平方向の読み出し開始アドレスとして決定する。
2.5倍の拡大ズーム処理を行う場合、数3によって求められるアドレス値MEMadrHは“84”であり、数8および数9によって求められるアドレス値MEMadrVODDおよびMEMadrVEVENは“72”である。このとき、バンク1からのYデータの読み出し動作は、奇数フィールドおよび偶数フィールドのいずれにおいても、垂直72ライン目および73ライン目の水平84ワード目から開始される。バンク2からのUVデータの読み出し動作もまた、奇数フィールドおよび偶数フィールドの各々で、垂直72ライン目および73ライン目の水平84ワード目から開始される。
また、図8に示すように、V累積ズーム係数の差分は、V累積ズーム係数“1.2”,“2.0”,“3.2”または“4.0”が入力された時点で“0”から“1”に更新される。このとき、垂直方向における読み出し先は、現時点で注目する2ラインから1ライン進められる。つまり、読み出し先は、整数部の差分に対応するライン数だけ進められる。
ラインメモリ32は、図9に示すようにメモリエリア(SRAM)32aおよび32bを有する。注目する2ラインのうち、1ライン目から読み出されたYUVデータはメモリエリア32aに書き込まれ、2ライン目から読み出されたYUVデータはメモリエリア32bに書き込まれる。読み出されたYUVデータは、図9に示す要領でメモリエリア32aおよび32bに配置される。なお、メモリエリア32aおよび32bは、各々が12ビットを有する複数のビットブロックの集合と考えられる。
図10を参照して、レジスタ34は、各々が96ビットの容量を有する2つメモリエリア(SRAM)34aおよび34gと、各々が48ビットの容量を有する4つのメモリエリア(SRAM)34b,34c,34hおよび34iと、6つのセレクタ34d〜34fおよび34j〜34lとを有する。
メモリ制御回路28は、メモリエリア32aに格納されたYUVデータのうち、Yデータをメモリエリア34aに転送し、Uデータをメモリエリア34bに転送し、そしてVデータをメモリエリア34cに転送する。メモリ制御回路28はまた、メモリエリア32bに格納されたYUVデータのうち、Yデータをメモリエリア34gに転送し、Uデータをメモリエリア34hに転送し、そしてVデータをメモリエリア34iに転送する。YUVデータは、図10に示す要領でメモリエリア34a〜34cおよび34g〜34iに配置される。なお、メモリエリア34a〜34cおよび34g〜34iもまた、各々が12ビットを有する複数のビットブロックの集合と考えられる。
図1に戻って、モード制御回路36では、以下に述べる要領でモードが制御される。まず、モード番号MDstが示すモードが選択される。次に、H累積ズーム係数の整数部が順次検出され、前回検出された整数部と今回検出された整数部との差分だけモードが進められる。モードは“0”〜“7”の8つであり、モード7が選択されているときに差分“1”が検出されると、モードは“7”から“0”に戻される。
ズーム倍率が2.5倍の場合、数4によれば、モード番号MDstは“6”である。このため、最初はモード6が選択される。また、図7の例では、H累積ズーム係数が“1.2”,“2.0”,“3.2”および“4.0”を示したとき、前回との差分が“1”となる。このため、モードは、“1.2”が得られたときに“6”から“7”に進められ、“2.0”が得られたときに“7”から“0”に戻され、“3.2”が得られたときに“0”から“1”に進められ、そして“4.0”が得られたときに“1”から“2”に進められる。
図10に示すセレクタ34dおよび34jの各々は、モード制御回路36によって選択されたモードに対応するビットブロックを表1から検出する。セレクタ34dは、検出されたビットブロックに格納された1画素のYデータをメモリエリア34aから読み出し、セレクタ34jは、検出されたビットブロックに格納された1画素のYデータをメモリエリア34gから読み出す。
Figure 0004429100
また、セレクタ34e,34f,34kおよび34lの各々は、モード制御回路36によって選択されたモードに対応するビットブロックを表2から検出する。セレクタ34eは、検出されたビットブロックに格納された1画素のUデータをメモリエリア34bから読み出し、セレクタ34fは、検出されたビットブロックに格納された1画素のUデータをメモリエリア34cから読み出す。また、セレクタ34kは、検出されたビットブロックに格納された1画素のVデータをメモリエリア34hから読み出し、セレクタ34lは、検出されたビットブロックに格納された1画素のVデータをメモリエリア34lから読み出す。
Figure 0004429100
したがって、Yデータは、図11(A)に示す要領でメモリエリア34aまたは34gから読み出される。UデータおよびVデータは、図11(B)に示す要領でメモリエリア34b〜34cあるいは34h〜34iから読み出される。こうして、注目する2ラインに属する2画素のYUVデータが、レジスタ34から同時に出力される。
図12を参照して、注目する2ラインのうち1ライン目のYデータ,UデータおよびVデータは、K倍回路38a,38hおよび38oにそれぞれ与えられる。また、注目する2ラインのうち2ライン目のYデータ,UデータおよびVデータは、(1−K)倍回路38b,38iおよび38pにそれぞれ与えられる。ここで、係数Kは、係数算出回路30で算出されたV累積ズーム係数の小数部に相当する。係数Kに従って重み付けされた1ライン目のYデータおよび2ライン目のYデータは、加算器38cで互いに加算され、これによって垂直補間が完了する。また、UデータおよびVデータも、加算器38jおよび38qで同様の加算処理を施される。図8を参照して、たとえばV累積ズーム係数“1.6”が得られたときは、1ライン目のYUVデータは0.6倍され、2ライン目のYUVデータは0.4倍される。これによって、図8において“1.6”に対応する位置で垂直補間されたYUVデータが得られる。
加算器38cから出力されたYデータは、レジスタ38dを介してL倍回路38eに入力されるとともに、直接的に(1−L)倍回路38fに入力される。加算器38jから出力されたUデータは、レジスタ38kを介してL倍回路38lに入力されるとともに、直接的に(1−L)倍回路38mに入力される。加算器38qから出力されたVデータは、レジスタ38rを介してL倍回路38sに入力されるとともに、直接的に(1−L)倍回路38tに入力される。係数Lは、係数算出回路34で得られたH累積ズーム係数の小数部に相当する。
レジスタ38d,38kおよび38rが設けられることによって、水平方向に連続する2画素のYデータが加算器38gに同時に入力され、水平方向に連続する2画素のUデータが加算器38nに同時に入力され、そして水平方向に連続する2画素のVデータが加算器38uに同時に入力される。これによって水平補間が完了する。
図1に戻って、補間回路38から出力されたYUVデータすなわちズーム画素データは、画像処理回路40におけるアパーチャ,ホワイトクリップなどの処理を経て、LCDモニタ42から出力される。つまり、所望の倍率に拡大された被写体のスルー画像がLCDモニタ42に表示される。
CPU48は、具体的には図13および図14に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ46に記憶される。
まずステップS1で変数iを“256”とし、ステップS3で変数iを水平ズーム係数Hzoomkおよび垂直ズーム係数Vzoomkとして設定する。HzoomkおよびVzoomkはそれぞれ、ズーム倍率との間で数12に示す関係が成立する係数である。したがって、変数iが“256”に近いほどズーム倍率は小さくなり、変数iが“1”に近いほどズーム倍率は大きくなる。
Figure 0004429100
ステップS5では数12に基づいて“1/ズーム倍率”を算出し、ステップS7では数13に従って水平ズーム開始画素係数Hstartを算出する。
Figure 0004429100
数13および数1は表現方法が異なるものの、意味は互いに同じである。つまり、数1ではズーム倍率を用いて表現しているが、実際の処理ではズーム倍率の代わりに変数iが更新されるため、数13によって水平ズーム開始画素係数を求めている。かかる変数iの存在を考慮して、数1,数6および数7の演算に“2”が用いられる。
ステップS9では、数13によって求められた水平ズーム開始画素係数Hstartに基づいて、アドレス値MEMadrH,モード番号MDstおよびH初期値Hinitを算出する。この算出には、上述の数2〜数5が用いられる。ステップS11ではアドレス値MEMadrHをメモリ制御回路28に与え、ステップS13では“1/ズーム倍率”およびH初期値Hinitを係数算出回路30に与え、そしてステップS15ではモード番号MDstをモード制御回路36に与える。
ステップS17では、数14および数15に従って垂直ズーム開始画素係数VstartODDおよびVstartEVENをそれぞれ算出する。数14および数15もまた、上述の数6および数7と実質的に同じである。
Figure 0004429100
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ステップS19では、上述の数8および数9に従ってアドレス値MEMadrVODDおよびMEMadrVEVENをそれぞれ算出し、上述の数10および数11に従ってV初期値VinitODDおよびVinitEVENをそれぞれ算出する。ステップS21では算出されたアドレス値MEMadrVODDおよびMEMadrVEVENをメモリ制御回路26に与え、ステップS23では算出されたV初期値VinitODDおよびVinitEVENを係数算出回路30に与える。この結果、ステップS5で算出されたズーム倍率に従うズーム画像がLCDモニタ42に表示される。
ステップS25では、ズームキー44が操作されたか否かを判別する。ここでYESであれば、操作方向が広角方向および望遠方向のいずれであるかをステップS27で判断する。広角方向へのズーム操作であれば、変数iが“1”であるか否かをステップS29で判断し、i>1であればステップS31で変数iをディクリメントする。一方、望遠方向へのズーム操作であれば、変数iが“256”であるか否かをステップS33で判断し、i<256であればステップS35で変数iをインクリメントする。ステップS31またはS35の処理が完了すると、ステップS3に戻る。
なお、ステップS29またはS33でYESと判断されたときは、変数iの更新は不可能であるとみなし、ステップS25に戻る。このとき、ズームキー44の操作は無効とされる。
以上の説明から分かるように、YUVデータ(画像データ)は、各々が12ビット(Lビット)で表現される複数の画素によって形成される。LCDモニタ42からは、かかるYUVデータのうち、指定画素を起点とする一部のYUVデータに基づく拡大画像が表示される。SDRAM26は、各々が3ワード(Mワード)によって形成された複数のワードブロックを有する。各ワードのビット長は、“32”である。YUVデータは、8画素(N画素)が各々のワードブロックに割り当てられるようにSDRAM26に格納される。
CPU48は、指定画素が属するワードブロックの先頭アドレスMEMadrHを指定画素の画素番号HSと数値“3”および“8”とに基づいて特定する(S9)。メモリ制御回路28は、SDRAM26に格納されたYUVデータをCPU48によって特定された先頭アドレスMEMadrHを起点として、ラインメモリ32およびレジスタ34に順次転送する。ラインメモリ32を形成するメモリエリア32a〜32b、レジスタ34を形成するメモリエリア34a〜34cおよび34g〜34iは、各々が12ビットによって形成された複数のビットブロックを有する。YUVデータは、かかるラインメモリ32およびレジスタ34に格納される。
CPU48は、指定画素が属するビットブロックに対応するモード番号MDstを指定画素の画素番号HSと数値“8”とに基づいて特定する(S9)。レジスタ34を形成するセレクタ34d〜34および34j〜34lは、メモリエリア34a〜34cおよび34g〜34iに格納されたYUVデータを、モード番号MDstに対応するビットブロックを起点として出力する。
このように、SDRAM26に格納されたYUVデータは、ワードブロック(=3ワード=96ビット)単位でラインメモリ32およびレジスタ34に順次転送され、レジスタ34に格納されたYUVデータは、ビットブロック(=12ビット)単位で出力される。このため、各ワードのビット長が1画素のビット長の整数倍でなくても、指定画素を起点とする一部のYUVデータを出力できる。つまり、設計変更に柔軟に対応することができる。
この発明の一実施例を示すブロック図である。 信号処理回路の動作の一部を示す図解図である。 SDRAMの構成の一例を示す図解図である。 (A)はSDRAMのマッピング状態の一例を示す図解図であり、(B)はSDRAMのマッピング状態の他の一例を示す図解図である。 1フレーム画像の一例を示す図解図である。 係数算出回路の構成の一例を示すブロック図である。 係数算出回路の動作の一部を示す図解図である。 係数算出回路の動作の他の一部を示す図解図である。 ラインメモリの構成の一例を示す図解図である。 レジスタの構成の一例を示すブロック図である。 (A)はレジスタからの読み出し動作の一例を示す図解図であり、(B)はレジスタからの読み出し動作の他の一例を示す図解図である。 補間回路の構成の一例を示すブロック図である。 CPUの動作の一部を示すフロー図である。 CPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
符号の説明
10 …ディジタルカメラ
16 …イメージセンサ
22 …信号処理回路
26 …SDRAM
28 …メモリ制御回路
30 …係数算出回路
32 …ラインメモリ
34 …レジスタ
36 …モード制御回路
38 …補間回路
44 …ズームキー
48 …CPU

Claims (6)

  1. 各々がLビット(L:2以上の整数)で表現される複数の画素によって形成される画像データのうち指定画素を起点とする一部の画像データを出力する画像出力装置において、
    各々がM個(M:2以上の整数)のワードによって形成された複数のワードブロックを有し、N個(N:2以上の整数)の画素が前記複数のワードブロックの各々に割り当てられるように前記画像データを格納する第1メモリ、
    各々が前記Lビットによって形成された複数のビットブロックを有する第2メモリ、
    前記複数のワードブロックのうち前記指定画素が属するワードブロックの先頭アドレスを前記指定画素の画素番号と数値MおよびNとに基づいて特定する第1特定手段、
    前記第1メモリに格納された画像データを前記第1特定手段によって特定された前記先頭アドレスを起点として前記第2メモリに転送する転送手段、
    前記転送手段によって前記第2メモリに転送された画像データが格納される複数のビットブロックのうち前記指定画素が属するビットブロックを前記指定画素の画素番号と数値Nとに基づいて特定する第2特定手段、および
    前記第2メモリに格納された画像データを前記第2特定手段によって特定されたビットブロックを起点として出力する出力手段を備えることを特徴とする、画像出力装置。
  2. 前記第1特定手段は、前記指定画素の画素番号を前記数値Nによって割り算して求められる商に前記数値Mを掛け算して前記指定画素が属するワードブロックの先頭アドレスを特定する、請求項1記載の画像出力装置。
  3. 前記第2特定手段は、前記指定画素の画素番号を前記数値Nで割り算して求められる余りに対応する順番のビットブロックを前記指定画素が属するビットブロックとして特定する、請求項1または2記載の画像出力装置。
  4. 前記指定画素の画素番号を任意に変更する変更手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像出力装置。
  5. 前記第2メモリから出力された画像データにズーム処理を施すズーム処理手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像出力装置。
  6. 1つのワードブロックのビット長は1画素のビット長および1ワードのビット長の最小公倍数に等しい、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像出力装置。
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