JP4428997B2 - 積層鋳型用レジンコーテッドサンド - Google Patents

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本発明は、積層造型法による鋳型の作成に適したレジンコーテッドサンド(以下、積層鋳型用RCSという)に関する。
従来、砂型鋳造に用いられる鋳型(主型、中子)のプロトタイプの製作には、その反転構造の木型、樹脂型、金型等の成形型の設計・製作に、多くの時間、専門的知識、技術的熟練さなどが要求されることから、これに代わる鋳型の製作方法として、例えば特許文献1で開示されているような積層造型方法、即ち、撒布された焼結性粉末第1層にレーザービームを指向して必要部分に選択的焼結を起こさせ、引き続いてその上に前記粉末の第2層を形成し、これにレーザービームを指向して必要部分に同様に選択的焼結を起こさせると同時に、この焼結した粉末部分を粉末第1層の焼結した部分に接合させ、これを反復して1層ずつ積層的に3次元部品を製造する方法が最近注目されている。
また、かかる積層造型法に用いるRCSに関する技術事項として、(1)砂層厚みが0.1〜0.2mmと極めて薄く、また造型物の寸法精度の観点から良好な砂撒き性と表面の凹凸状態の少ない平滑性が要求されるため、粒径は20〜100μmの範囲でほほ球形であり、しかもRCSの融着温度が100℃以上であること、(2)レーザービーム照射による砂粒子の熱膨張を抑えて造形物の寸法精度を確保し、また鋳造時の熱変形による歪、中子割れを抑制するためには、ムライト系砂粒子が好適であること、(3)特に、平均分子量が2000〜10000程度で融着温度が100℃以上のノボラック型フェノール樹脂を砂粒子に対して約3〜5重量%の割合で用いることなどが開示されている。
併せて、RCSを用いて製作された積層鋳型には、鋳造時にノボラック型フェノール樹脂などの有機質由来の熱分解生成物、例えばヤニ、ススなどに起因されるガス欠陥を抑制できる通気性を確保するため、鋳型にガス抜き孔を設けるなどの処置が施されている。(特許文献2)
しかしながら、これらの先行技術では、上述したように積層鋳型の造型方法及びこれに用いる遮光マスクを用いない積層鋳型用RCSに関する基本事項の開示及び課題、例えばレーザービーム照射により、次の砂撒き作業が支障なく行なえる程度に固化層の強度(以下、固化強度という)を発現させて製作した積層鋳型の固化層領域と非固化層領域の境界面での砂切れ性(以下、排砂性という)、及び通気性などの指摘に留まるものであって、このような課題に対して積層鋳型用RCS、特にノボラック型フェノール樹脂と砂粒度の観点からの試みについては何ら開示もなく示唆もされていない。
特許2620353号公報 特開2000−24750号公報
本発明は、従来のシェルモールド法より粒径の小さい耐火性粒子と多量のノボラック型フェノール樹脂を用いる積層造型法が有する上記課題に鑑みなされたものであって、第1の目的は固化強度、排砂性、通気性を同時に改善し、さらに鋳造時において有機質由来の熱分解生成物、例えば、ヤニ、ススなどの発生量が抑制することができ、また第2の目的は鋳造時の中子の崩壊性にも対応できる積層鋳型用RCSを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、特定のノボラック型フェノール樹脂を用いて作製した特定の粒度指数を有する積層鋳型用RCSを用いることにより、積層作業上支障のない固化強度を発現するのみならず、排砂性、通気性を同時に両立でき、さらに鋳造時において熱分解生成物の発生量が少ないことを見出し、この知見をもとにさらに検討して本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、耐火性粒子とそれを被覆する粘結剤とを有し、該粘結剤として、ゲル濾過クロマトグラフによる測定において、(1)低分子量成分(一核体と二核体)の含有量が10%以下、かつ、(2)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が3.0以下であるノボラック型フェノール樹脂を含有する粘結剤組成物を用いて、又はヒドラジド系化合物を用いて成る、粒度指数80〜130であることを特徴とする積層鋳型用RCSである。
また他の本発明は、鋳造後の鋳型崩壊性向上のため、さらにアルカリ金属酸素酸塩を用いて成る粒度指数80〜130であることを特徴とする積層鋳型用RCSである。
本発明の積層鋳型用RCSによれば、積層鋳型の製作における固化強度、排砂性、通気性を同時に改善でき、さらに鋳造時において有機質由来の熱分解生成物であるヤニ、ススなどの発生量が抑制されるため、鋳造時のガス欠陥抑制に伴う鋳物品質の向上及び崩壊性の改善に伴う砂出し作業性の向上がはかれる。また、ヒドラジド系化合物を併用することにより、固化強度の向上ないし固化強度の安定化がはかれるため、樹脂添加量の低減化が可能となり、熱分解生成物に起因されるガス欠陥の発生が防止され、さらには、排砂性や崩壊性への寄与が期待される。さらに、アルカリ金属酸素酸塩を用いることにより、鋳造時の崩壊性を改善することができる。
本発明の積層鋳型用RCSが積層鋳型において優れた効果を発現する理由は、必ずしも明確ではないが、次のように推察される。
即ち、(1)低分子量成分(一核体と二核体)の含有量が10%以下、かつ、(2)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が3.0以下であるノボラック型フェノール樹脂を含有する粘結剤組成物を用いて成る粒度指数が80〜130である積層鋳型用RCSにより、鋳型の作製に支障がない固化強度、排砂性、通気性を同時に改善することだけに留まらず、さらに鋳造時に発生する熱分解生成物の発生量を抑制することもできる。
また、前記ノボラック型フェノール樹脂にヒドラジド系化合物を用いることによって固化強度を安定化、または固化強度の向上による樹脂添加量の低減化によってノボラック型フェノール樹脂に由来する熱分解生成物、例えばヤニ、ススなどに起因されるガス欠陥の発生を防止することができる。また、アルカリ金属酸素酸塩を用いることによって鋳造後の崩壊性を良好にして砂出し作業性を向上させることができる。
このように本発明によれば、積層造型作業に支障を与えることなく、鋳型の固化強度、排砂性、通気性を同時に改善しつつ、鋳造時の熱分解生成物の発生を抑制でき、さらには鋳造後の崩壊性を向上させることができるものと推察される。
本発明の積層鋳型用RCSは、少なくともノボラック型フェール樹脂、耐火性粒子及び必要に応じて用いられるヒドラジド系化合物及び/又はアルカリ金属酸素酸塩から構成される。
前記ノボラック型フェール樹脂は、硬化剤の存在下ないし非存在下でレーザービーム照射や外部加熱によって耐火性粒子を結合(固着ないし硬化)して強度を発現させる結合剤組成物であって、本発明に用いられるノボラック型フェノール樹脂は、ゲル濾過クロマトグラフ(以下、GPCという)の面積法で低分子量成分(一核体と二核体)の含有量が10%以下、好ましく5.0%以下であることを特徴としており、含有量が10%を超える場合は、固化強度の発現性は向上するものの、ノボラック型フェノール樹脂の軟化が早くなり排砂性が悪く、さらに鋳造時の熱分解生成物の発生量が多くなる傾向にあり、前述の積層鋳型用RCSの有する問題を解消することはできない。
なお、ノボラック型フェノール樹脂の一核体(遊離フェノール類)の含有量は、限定するわけではないが、3質量%以下であることが好ましい。一核体の含有量が3質量%を超えると排砂性や熱分解生成物の発生量が悪化する傾向があるからである。
第2の特徴は、GPC測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、算出される分散比(Mw/Mn)が3.0以下、好ましくは2.0以下の範囲に制御されたものであり、分散比の数値が小さいほど分子量分布幅が狭い樹脂であることを意味する。なお、一般的に高分子量化合物は、数平均分子量(Mn)よりも重量平均分子量(Mw)が大きく、分散比(Mw/Mn)は1を超える値となる。
分散比(Mw/Mn)が3.0を超え、かつ、低分子量成分の含有量が10%以下である場合には著しく固化強度が低下し、また分散比(Mw/Mn)が3.0以下、かつ、低分子量成分の含有量が10%を超える場合には著しく排砂率が低下し、さらに鋳造時の熱分解生成物の発生量が多くなる傾向がある。
なお、ノボラック型フェノール樹脂の数平均分子量は、限定するわけではないが、400〜1200が好ましく、600〜1000の範囲内がより好ましい。数平均分子量は400未満では排砂性が悪化する傾向があり、1200を超えると固化強度が低下する傾向がある。
本発明に使われるノボラック型フェノール樹脂の製法には制限は無いが、好ましいノボラック型フェノール樹脂の製法として低分子量成分含有量、分散比製造安定性及び収率の良さから、酸触媒としてリン酸類を必須とし、さらに好ましくは反応補助溶媒として非反応性の含酸素有機溶媒を含み、これらから形成される二相分離状態を、例えば機械的攪拌、超音波等によりかき混ぜ混合等して、二相(有機相と水相)が交じり合った白濁状の不均一反応系(相分離反応)として、フェノール類とアルデヒド類との反応を進めて縮合物(樹脂)を合成する工程を有する。
次に、例えば、非水溶性有機溶剤(例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)を添加混合して該縮合物を溶解し、かき混ぜ混合を止めて静置し、有機相(有機溶剤相)と水相(リン酸水溶液相)とに分離させ、水相を除去して回収を図る一方、有機相については湯水洗及び/又は中和した後、有機溶剤を蒸留回収することによってノボラック樹脂を製造することができる。
前記ノボラック型フェノール樹脂において、原料の1つとして用いられるフェノール類としては、例えばフェノール、クレゾールやキシレノールなどのアルキルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのビスフェノール類、ビスフェノールA残渣などのフェノール系精製残渣などが挙げられる。一方、アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、プロピオンアルデヒド等が挙げられる。
これらの原料は、いずれも例示に限定はされず、またそれぞれ、単独で又は2種以上を併用してもよい。
アルデヒド類(F)とフェノール類(P)の配合モル比(F/P)は、0.33以上、好ましくは0.40〜1.0、さらに好ましくは0.50〜0.90である。0.33未満では収率向上の効果が弱まる可能性がある。
また、酸触媒として用いるリン酸類は、水の存在下、フェノール類との間で相分離反応の場を形成する重要な役割を果すものであるため、好ましくは水溶液タイプ、例えば89質量%リン酸、75質量%リン酸などが用いられるが、必要に応じて例えばポリリン酸、無水リン酸などを用いてもよい。
リン酸類の配合量は、相分離効果の制御に大きく影響を与えるが、一般的にはフェノール類100質量部に対して5質量部以上、好ましくは25質量部以上、より好ましくは50質量部以上である。なお、70質量部以上のリン酸を使用する場合には、反応系への分割投入により、反応初期の発熱を抑えて安全性を確保することが望ましい。
反応補助溶媒としての非反応性含酸素有機溶媒は、相分離反応の促進に好ましい役割を果たす。反応補助溶媒としては、アルコール類、多価アルコール系エーテル、環状エーテル類、多価アルコール系エステル、ケトン類、スルホキシド類からなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。
反応補助溶媒の配合量としては、特に限定はされないが、フェノール類100質量部に対して5質量部以上、好ましくは10〜200質量部である。
さらに好ましくは、分散比(Mw/Mn)をより小さくするために、反応補助溶媒が用いられる。反応補助溶媒としては、具体的には、アルコール類、多価アルコール系エーテル、環状エーテル類、多価アルコール系エステル、ケトン類、スルホキシド類からなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の一価アルコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の二価アルコール、グリセリン等の三価アルコールが挙げられる。
多価アルコール系エーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノペンチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、エチレングリコールグリコールエーテル類が挙げられる。
環状エーテル類としては、例えば、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等が挙げられ、多価アルコール系エステルとしては、例えば、エチレングリコールアセテート等のグリコールエステル類等が挙げられ、ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、スルホキシド類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等が挙げられる。
反応補助溶媒は、上記の例示に限定されず、非反応性でありかつ反応時に液体を呈するものであれば固体でも使用することができ、それぞれを単独でまたは二種以上を併用してもよい。
反応補助溶媒の配合量としては、特に限定はされないが、フェノール類100質量部に対して5質量部以上、好ましくは10〜200質量部である。
また、反応系中の水の量は、相分離効果、生産効率に影響を与えるが、一般的には質量基準で40%以下である。水の量が40%を超えると生産効率が低下する可能性がある。
また、フェノール類とアルデヒド類との反応温度は、フェノール類の種類や反応条件によって異なり、特に限定されるものではないが、一般的には40℃以上、好ましくは80℃〜還流温度、より好ましくは還流温度である。反応温度が40℃未満であると反応時間が極めて長くなる上、フェノール類モノマーの低減化ができにくい。なお、反応時間としては、反応温度、リン酸の配合量、反応系中の含水量などにより異なるが、一般的には1〜10時間程度である。
また、反応環境としては、通常は常圧であるが、本発明の特徴である不均一反応を維持するならば、加圧下又は減圧下で反応を行なってもよく、特に0.03〜1.50MPaの加圧下においては、反応速度を上げることができ、さらに反応補助溶媒としてメタノール等の低沸点溶媒を用いることができる。
そして、フェノール類の種類により多少異なるものの、全般的には、アルデヒド類(F)とフェノール類(P)の配合モル比(F/P)の範囲によって、以下のようなノボラック型フェノール樹脂が得られる。
配合モル比(F/P)が0.80モル以上、好ましくは0.80モル以上1.00モル以下の範囲では、GPCの面積法による測定でフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーとの合計含有量が10%以下、好ましくは5%以下、かつGPC測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が好ましくは1.1〜3.0、さらに好ましくは1.2〜2.0であることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂を高収率で製造することができる。
ノボラック型フェノール樹脂には、鋳型の物性改善の目的で従来一般的に用いられているγ‐アミノプロピルトリエトキシシラン、γ‐グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤やエチレンビスステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイドなどの滑剤を内含させておくのが望ましい。
このようなノボラック型フェノール樹脂の配合量としては、耐火性粒子100質量部に対して2〜5質量部、好ましくは2.5〜3.8質量部である。配合量が2質量部未満の場合、固化強度が低くて実用に供せず、逆に5質量部を超えると崩壊性が悪くなる傾向がある。
前記ヒドラジド系化合物は、前述同様の趣旨で固化強度の向上をはかるために用いられるが、砂撒き性及び排砂性の観点から、特に融点が150〜200℃のヒドラジド系化合物が好ましい。このようなヒドラジド系化合物の具体例としては、例えばカルボヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジドなどが挙げられる。中でも、固化強度と排砂性のバランスに優れるアジピン酸ジヒドラジドが特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
かかるヒドラジド系化合物の配合量としては、ノボラック型フェノール樹脂100質量部に対して1〜20質量部、好ましくは3〜10質量部である。配合量が1質量部未満では固化強度の向上効果が認められず、逆に20質量部を超えても向上効果は飽和に至り、それ以上の添加は非経済的である。ヒドラジド系化合物は、ノボラック型フェノール樹脂に溶融混合してもよく、積層鋳型用RCSを作る際に配合してもよい。
前記アルカリ金属酸素酸塩は、前述したように鋳造後の崩壊性を良好にして砂出し作業の向上をはかるために用いられるものであって、このようなアルカリ金属酸素酸塩の具体例としては、例えば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸アルカリ金属塩、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸アルカリ金属塩、モリブデン酸ナトリウム等のモリブデン酸アルカリ金属塩、タングステン酸ナトリウム等のタングステン酸アルカリ金属塩などが挙げられる。
これらの中でも、固化強度の低下が少ない硝酸アルカリ金属塩、モリブデン酸アルカリ金属塩及びタングステン酸アルカリ金属塩が好適であるが、特に硝酸アルカリ金属塩、とりわけ硝酸カリウムが価格の観点から好適である。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。
かかるアルカリ金属酸素酸塩の配合量としては、ノボラック型フェノール樹脂100質量部に対して1〜50質量部、好ましくは3〜20質量部である。配合量が1質量部未満では、崩壊性向上効果が認められず、逆に50質量部を超えると固化強度が低下する傾向がある。アルカリ金属酸素酸塩は積層鋳型用RCSを作る際に配合することが望ましい。
本発明の積層鋳型用RCSは、好ましくはホットマーリング法、例えばスピ−ドミキサーで予熱された耐火性粒子にノボラック型フェノール樹脂及び必要に応じてヒドラジド系化合物及び/又はアルカリ金属酸素酸塩、その他の任意添加物などを添加混練した後、ヘキサメチレンテトラミン(硬化剤)を冷却水に溶解させた水溶液を添加すると同時に送風冷却し、最後にステアリン酸カルシウム等の滑剤を添加混合して排出し、砂層厚みに応じてJIS標準篩(例えば目開き212μm)で篩って製造される。
かくして得られた積層鋳型用RCSは、砂撒き性、砂層厚み及び通気性の関係から、粒度指数がJACT試験法S−1(鋳物砂の粒度試験法)に定めるAFS係数基準で80〜130、好ましくは90〜120の範囲内に制御される。粒度指数が80未満では固化強度が十分でなく、逆に130を越えると通気性が悪化する傾向がある。なお、実用上支障のない砂撒き性が確保できるならば前記ホットマーリング法に代えて他の被覆方法、例えばセミホットマーリング法、コールドマーリング法により混練して製造してもよい。
前記耐火性粒子としては、砂撒き性、砂層厚みの観点から、粒度指数が前記AFS係数基準で90〜160の範囲、さらに通気性を考慮すると、好ましくは120〜150であり、かつ形状的には丸いもの、また鋳型の寸法精度及び鋳造時の熱変形による歪、中子割れ抑制の観点から、熱膨張率の低いものが好ましい。
このような耐火性粒子の具体例としては、例えばユニミン砂、ウエッドロン砂、ジルコンサンド、クロマイトサンド、ナイガイセラビーズ(商品名、伊藤忠セラテック株式会社製、球状アルミナサンド)、エコビーズ(商品名、販売元キンセイマテック株式会社、球状アルミナサンド)、サンパール(商品名、山川産業株式会社製、球状フェロニッケル系スラグ)、フェロクロム系球状スラグ及びこれらの回収物ないし再生物並びに混合物などが挙げられる。中でも、砂撒き性や鋳型の寸法精度の観点から、ナイガイセラビーズが特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、本発明の積層鋳型用RCSを製造する際に使用されるノボラック型フェノール樹脂の分散比及び低分子量成分の含有量、積層鋳型用RCS並びに積層鋳型の物性は下記試験法により測定した。
(1)分散比(Mw/Mn)
東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフSC−8020シリーズビルドアップシステム(カラム:G2000Hxl+G4000Hxl、検出器:UV254nm、キャリヤー:テトラヒドロフラン1ml/分、カラム温度:38℃)測定による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を求めて分散比(Mw/Mn)を算出した。
(2)低分子量成分(一核体成分と二核体成分)の含有量(%)
前記ゲル濾過クロマトグラフによる分子量分布の全面積に対する一核体成分及び二核体成分の面積を百分率で表示する面積法によって測定されるそれぞれの成分含有量の合計量をノボラック型フェノール樹脂中の低分子量成分の含有量とした。
(3)粒度指数
JACT試験法S−1(鋳物砂の粒度試験法)に定めるAFS係数基準で求めた。
(4)融着温度
JACT試験法C−1(融着点試験法)に準じて測定した。
(5)固化強度(N/cm
積層造型法、即ち図1に示すように積層鋳型用RCSを撒布して形成した高さ10mmのRCS層2に、走査型炭酸ガスレーザー照射装置3(出力5KW)によりレーザービームを幅30mm×長さ80mmの範囲に走査、照射する操作を所定の積層高さ(以下、高さという)まで繰返して試験片(幅30mm×長さ80mm×高さ10mm)を5個作製した後、その固化強度をJACT試験法SM−1に準じて測定し、その平均値(N=5)を表示した。
(6)排砂性(%)
積層造型法、まず図1と同様にして積層鋳型用RCSを撒布して形成した高さ10mmのRCS層2に、走査型炭酸ガスレーザー照射装置3(出力5KW)によりレーザービームを幅30mm×長さ80mmの範囲に走査、照射する操作を所定厚みまで繰返した後、次に、図2に示すような側面ほぼ中央部から長さ(奥)方向に伸びる非固化層部(幅20mm×長さ50mm×高さ0.4mm)を有するよう、0.4mmの厚さまで前記同様の操作を順次繰返し、最後に前記最初の操作を順次繰返して、図2に示すような側面ほぼ中央部から長さ(奥)方向に伸びる非固化層部(幅20mm×長さ50mm×高さ0.4mm)を有する試験片4(幅60mm×長さ50mm×高さ30mm)を作製した。
次に、吸引圧0.1MPaに制御された吸引パイプを用いて該試験片の両側面非固化層部からそれぞれ10秒間吸引して未固化RCSを除去して形成された両側面の空洞部(砂抜け部)に厚み0.3mmの金属性スケールをそれぞれ挿入して深さ(mm)を測定し、それらの合計深さを空洞部深さ(50mm)で除した百分率の平均値(N=9)を表示した。なお、数値の大きいほど排砂性に優れていると評価した。
(7)通気度
積層鋳型用RCSを撒布して形成した高さ50mmのRCS層に、走査型炭酸ガスレーザー照射装置(出力5KW)によりレーザービームを特定の範囲に走査、照射して円柱状の試験片(直径50mm×高さ50mm)を作製し、260℃雰囲気中で1分間焼成した後常温に冷却して通気度をJACT試験法M−1(通気度試験法)に準じてジョージフィシャー株式会社製通気度試験機により測定した。
(8)強度劣化率(%)
積層鋳型用RCSを撒布して形成した高さ10mmのRCS層に、走査型炭酸ガスレーザー照射装置(出力5KW)によりレーザービームを特定の範囲に走査、照射して曲げ強度試験片(幅10mm×長さ60mm×高さ10mm)を作製し、260℃雰囲気中で1分間焼成した後常温に冷却して曲げ強度Aを測定した。また、同様にして作製した該試験片をアルミ箔で完全に包み込んで電気炉内(400℃で30分間)で曝熱した。冷却後アルミ箔を取り除いて得た曝熱処理試験片の曲げ強度Bを測定した。さらに、曝熱温度を400℃から450℃に変更した以外は全く上記同様にして曝熱処理試験片の曲げ強度B′を測定した。なお、曲げ強度の測定は、JACT試験法SM−1に準じて行なった。また、強度劣化率は次式で表示し、数値が大きいほど鋳型の崩壊性がよいと評価した。
強度劣化率(%)={1−(曲げ強度B又はB′/曲げ強度A)}×100
(9)熱分解生成物の発生量(mg)
ガラス試験管(内径27mm×長さ200mm)内に曲げ強度測定用テストピース(サイズ10mm×10mm×60mm)を入れた後、試験管の開口部付近にあらかじめ秤量したガラスウール(2.50g)を挿入して熱分解生成物の発生量測定器を作った。次に、炉内温度が600℃に保持された管状加熱炉内に前記測定器を入れて6分間爆熱処理した後、取出して常温まで放置冷却した。その後、該測定器からガラスウールを取出して、その質量を測定した。なお、熱分解生成物の発生量(mg)は、爆熱処理後のガラスウール質量(mg)から爆熱処理前のガラスウール質量(mg)を差し引いて算出した。
〔製造例1〕
温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた反応容器内に、フェノール(P)を300g、37質量%ホルマリン水溶液(F)を214.8g(F/P=0.83)、89質量%リン酸を630g(210%/P)を仕込んだ後、撹拌混合により形成される白濁状態(2相混合物)のもとで、徐々に還流温度(98〜102℃)まで昇温し、さらに同温度で10時間縮合反応を行なってから反応を停止した。次いで、撹拌混合しながらメチルイソブチルケトンを添加して縮合物を溶解した後、撹拌混合を停止して内容物を分液フラスコ内に移して静置し、メチルイソブチルケトン溶液層(上層)とリン酸水溶液層(下層)に分離させた。次いで、リン酸水溶液層を除去し、メチルイソブチルケトン溶液を数回水洗してリン酸を除いた後、再び内容物を反応容器内に戻し、減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンを完全に除去して一核体成分が0.2%、二核体成分が4.0%、分散比(Mw/Mn)が1.46のノボラック型フェノール樹脂320gを得た。
〔製造例2〕
温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた反応容器内に、フェノール(P)を300g、37質量%ホルマリン水溶液(F)を220.0g(F/P=0.85)、89質量%リン酸を180g(60%/P)を仕込んだ後、撹拌混合により形成される白濁状態(2相混合物)のもとで、徐々に還流温度(98〜102℃)まで昇温し、さらに同温度で10時間縮合反応を行なってから反応を停止した。次いで、撹拌混合しながらメチルイソブチルケトンを添加して縮合物を溶解した後、撹拌混合を停止して内容物を分液フラスコ内に移して静置し、メチルイソブチルケトン溶液層(上層)とリン酸水溶液層(下層)に分離させた。次いで、リン酸水溶液層を除去し、メチルイソブチルケトン溶液を数回水洗してリン酸を除いた後、再び内容物を反応容器内に戻し、減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンを完全に除去して一核体成分が0.7%、二核体成分が6.9%、分散比(Mw/Mn)が2.59のノボラック型フェノール樹脂320gを得た。
〔製造例3〕
製造例1において、さらに反応容器内にエチレングリコール150g(50%/P)を入れた以外は製造例1と同様の操作を行った。その結果、一核体成分が0.2%、二核体成分が4.5%、分散比(Mw/Mn)が1.30のノボラック型フェノール樹脂320gを得た。
〔製造例4〕
温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた反応容器内に、フェノール(P)を300g、37質量%ホルマリン水溶液(F)を220.0g(F/P=0.85)、89質量%リン酸を90g(30%/P)を仕込んだ後、撹拌混合により形成される白濁状態(2相混合物)のもとで、徐々に還流温度(98〜102℃)まで昇温し、さらに同温度で10時間縮合反応を行なってから反応を停止した。次いで、撹拌混合しながらメチルイソブチルケトンを添加して縮合物を溶解した後、撹拌混合を停止して内容物を分液フラスコ内に移して静置し、メチルイソブチルケトン溶液層(上層)とリン酸水溶液層(下層)に分離させた。次いで、リン酸水溶液層を除去し、メチルイソブチルケトン溶液を数回水洗してリン酸を除いた後、再び内容物を反応容器内に戻し、減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンを完全に除去して一核体成分が1.2%、二核体成分が8.7%、分散比(Mw/Mn)が3.67のノボラック型フェノール樹脂330gを得た。
〔製造例5〕
温度計、撹拌装置、コンデンサーを備えた反応容器内に、フェノール(P)を300g、37質量%ホルマリン水溶液(F)を194.1g(F/P=0.75)、89質量%リン酸を180g(60%/P)を仕込んだ後、撹拌混合により形成される白濁状態(2相混合物)のもとで、徐々に還流温度(98〜102℃)まで昇温し、さらに同温度で10時間縮合反応を行なってから反応を停止した。次いで、撹拌混合しながらメチルイソブチルケトンを添加して縮合物を溶解した後、撹拌混合を停止して内容物を分液フラスコ内に移して静置し、メチルイソブチルケトン溶液層(上層)とリン酸水溶液層(下層)に分離させた。次いで、リン酸水溶液層を除去し、メチルイソブチルケトン溶液を数回水洗してリン酸を除いた後、再び内容物を反応容器内に戻し、減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンを完全に除去して一核体成分が2.7%、二核体成分が17.9%、分散比(Mw/Mn)が1.68のノボラック型フェノール樹脂320gを得た。
〔製造例6〕
攪拌器、温度計及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器内に、フェノール1000g、47質量%ホルマリン水溶液577g及び蓚酸0.5gを仕込み、攪拌混合下に還流温度まで昇温し、さらに還流状態を保ちながら3時間反応を行なった。反応終了後、攪拌混合下に加熱減圧濃縮して一核体成分が5.6%、二核体成分が12.5%、分散比(Mw/Mn)が4.33のノボラック型フェノール樹脂980gを得た。
〔実施例1〕
−積層鋳型用RCSの製造、鋳型の評価−
実験用スピードミキサーに、170〜180℃に予熱した耐火性粒子であるセラビーズ#1450(商品名、伊藤忠セラテック(株)製、粒度指数130)5kg及び上記製造例1で調製したノボラック型フェノール樹脂200gを投入してから60秒間混練して溶融被覆した後、硬化剤であるヘキサメチレンテトラミン40gを冷却水75gに溶解したヘキサ水溶液を全量添加し、送風冷却し、最後にステアリン酸カルシウム5gを添加してRCSを得た。このRCSは、さらに篩(目開き212μm)で篩ってパス分を積層鋳型用RCSとした。得られた積層鋳型用RCSについては、上記試験法により、粒度指数、融着温度、固化強度、排砂性、通気度、強度劣化率、熱分解生成物の発生量の評価を行った。その結果を表1に示す。
〔実施例2〜5〕
実施例1において、製造例2で調整したノボラック型フェノール樹脂を(実施例2)、製造例3で調整したノボラック型フェノール樹脂を(実施例3)を使用し、またはジヒドラジド系化合物としてアジピン酸ジヒドラジドを(実施例4)、アルカリ金属酸素酸塩として硝酸カリウムを用いた(実施例5)以外は、実施例1と同様にして3種類の積層鋳型用RCSを得た。得られた積層鋳型用RCSについては、実施例1と同様にして粒度指数、融着温度、固化強度、排砂性、通気度、強度劣化率、熱分解生成物の発生量の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、製造例6で調整したノボラック型フェノール樹脂を使用した以外は実施例1と同様にして積層鋳型用RCSを得た。得られた積層鋳型用RCSについては、実施例1と同様にして粒度指数、融着温度、固化強度、排砂性、通気度、強度劣化率、熱分解生成物の発生量の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1において、製造例4で調整したノボラック型フェノール樹脂を使用した以外は実施例1と同様にして積層鋳型用RCSを得た。得られた積層鋳型用RCSについては、実施例1と同様にして粒度指数、融着温度、固化強度、排砂性、通気度、強度劣化率、熱分解生成物の発生量の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
〔比較例3〕
実施例1において、製造例5で調整したノボラック型フェノール樹脂を使用した以外は実施例1と同様にして積層鋳型用RCSを得た。得られた積層鋳型用RCSについては、実施例1と同様にして粒度指数、融着温度、固化強度、排砂性、通気度、強度劣化率、熱分解生成物の発生量の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
〔比較例4、5〕
実施例1において、セラビーズ#1450をセラビーズ#1700(商品名、伊藤忠セラテック(株)製、粒度指数170)(比較例4)と、セラビーズ#650(商品名、伊藤忠セラテック(株)製、粒度指数65)(比較例5)に変更した以外は実施例1と同様にして積層鋳型用RCSを得た。得られた積層鋳型用RCSについては、実施例1と同様にして粒度指数、融着温度、固化強度、排砂性、通気度、強度劣化率、熱分解生成物の発生量の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
Figure 0004428997
上記表に見られるように、実施例1〜5の積層鋳型用RCSでは、固化強度、排砂性、通気度、強度劣化率、熱分解生成物の発生量のいずれも優れている。これに対して、低分子量成分が10%を超え、分散比が3.0を超えるノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例1では、排砂性、熱分解生成物の発生量が劣っている。低分子量成分は10%未満であるが、分散比が3.0を超えるノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例2では、固化強度、熱分解生成物の発生量が劣っている。低分子量成分が10%を超え、分散比は3.0未満であるノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例3では、排砂性、熱分解生成物の発生量が劣っている。低分子量成分が10%未満で、分散比が3.0未満であるが粘度指数が130より大きいノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例4では、通気度が劣っている。低分子量成分が10%未満で、分散比が3.0未満であるが粘度指数が80より小さいノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例5では、固化強度が劣っている。
積層鋳型の造形一過程を説明するための部分拡大斜図である。 非固化層を有する積層鋳型の造形工程を説明するための部分拡大斜図である。
符号の説明
1…基台
2…RCS層
3…炭酸ガスレーザー照射源
4…積層鋳型

Claims (2)

  1. 耐火性粒子とそれを被覆する粘結剤組成物とを有し、該粘結剤組成物として、ゲル濾過クロマトグラフによる測定において、(1)低分子量成分(一核体と二核体)の含有量が10%以下、かつ、(2)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が3.0以下であるノボラック型フェノール樹脂を含有し、さらにヒドラジド系化合物を含有する粘結剤組成物を用いて成る粒度指数が80〜130であることを特徴とする積層鋳型用レジンコーテッドサンド。
  2. さらに、アルカリ金属酸素酸塩を用いることを特徴とする請求項に記載の積層鋳型用レジンコーテッドサンド。
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