JP4428244B2 - 固定金具およびベースメッシュの固定構造 - Google Patents

固定金具およびベースメッシュの固定構造 Download PDF

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Description

本発明は、緑化勾配屋根に敷設されるベースメッシュを固定する固定金具、およびベースメッシュの固定構造に関する。
近年、大都市を中心に、ヒートアイランド現象や大気汚染等に対する環境改善策のひとつとして、緑化スペースを確保して緑化を推進する試みがなされており、建築物においても屋上や屋根上、または壁面などに植栽を施して緑化する取り組みが多くみられるようになっている。
屋根面の緑化方法としては、通常、陸屋根や屋上に複数のプランターを敷き並べて緑化する方法や、防水層や排水層を設けたスラブ上に直接、緑化土壌を形成する方法がとられている。これらの屋上や陸屋根の緑化は、緑化土壌を形成する地盤が水平であるため、施工や維持管理を比較的行いやすく、前記のような環境改善の目的に実施されやすい傾向がある。
これに対し、屋根に勾配がある場合には、緑化土壌を安定的に屋根面に定着させることが困難となる。そこで、例えば特許文献1にあるように、溝形状の金属屋根板により屋根を葺設して屋根面の防水性を確保しておき、この屋根面に人工の土壌マットを固定するための仕切部材を屋根流れ方向に所定間隔で設け、土壌マットの固定枠を屋根面に形成した緑化屋根が提案されている。また、この種の勾配屋根の緑化においては、通常、屋根勾配によって給水が不均一となって、土壌から余剰水を排出させるのに滞留が生じやすく、また、土壌の流出や飛散等も懸念されるという問題点があるが、前記特許文献1の緑化屋根においては、土壌マットからの排水を仕切部材に滞留させないようにするために、排水用の開口が仕切部材に設けられている。
特開2002−356961号公報
しかしながら、前記特許文献1にあるような緑化屋根では、屋根に載置された土壌マットが、仕切部材によって滑り落ちないように係止されているだけであるので、土壌マットが飛散したり、余剰水とともに土壌が流出したりするおそれがあった。
また、勾配のある屋根上での緑化土壌の造成作業は、資材が滑落したり、足掛かりがないために作業者が足を滑らせたりするおそれがあり、危険を伴うものであった。このため、勾配屋根の緑化作業には、多くの時間と労力が必要となるなど、陸屋根や屋上における緑化に比して実施例が極めて少なく、その手法も確立されていない現状があった。
加えて、前記の屋上や陸屋根を緑化する場合、地上からは緑化された状態が見えにくいため、粗放が許容されやすいという側面があるが、勾配屋根の場合には、地上の通行者からも緑化された状態がよく見えるので、適切な維持管理により美観を保ち、街なみに配慮することが好ましく、施工時だけでなく緑化後の維持管理のしやすさも要求されていた。
そこで本出願人は、このような屋根緑化の問題点にかんがみて、勾配屋根に緑化土壌を安定的に定着させるとともに、その土壌の飛散を防止し、かつ施工および維持管理における作業者の安全性を確保することのできる緑化屋根の技術開発を行った。そして、その結果、勾配屋根の上面に、直交する複数の横筋と縦筋とを格子状に接合して形成されたベースメッシュを敷設し、このベースメッシュの上に、ブロック状に形成された土壌ユニットを敷設して植物栽培土壌を形成し、さらに、この植物栽培土壌の上に、直交する複数の横筋と縦筋とを格子状に接合して形成したカバーメッシュを敷設する構成の緑化屋根構造を発案するに到った。
本発明は、上記の技術背景に基づいてなされたものであり、前記緑化屋根構造において敷設されるベースメッシュを勾配屋根の防水性に配慮しつつ安定して固定することのできる固定金具を提供し、また、かかるベースメッシュを勾配屋根に固定するのに好適な固定構造を提供して、勾配屋根の緑化の問題点を解決しようとするものである。
上記した目的を達成するため、本発明は、勾配屋根の上面に、直交する複数の横筋と縦筋とを格子状に接合して形成したベースメッシュを敷設し、このベースメッシュの上に、ブロック状に形成した土壌ユニットを敷設して植物栽培土壌を形成する緑化屋根において、前記ベースメッシュを棟部に固定する固定金具であって、棟頂部に跨って配置され、ベースメッシュの横筋を係止する係止部が立設された略山形状の基台部と、この基台部の上に嵌装されて基台部との間にベースメッシュの横筋を挟み込む略山形状のカバー部材と、これらの基台部とカバー部材とを連結する固着手段を備え、棟頂部に固定した基台部にベースメッシュの横筋を係止し、この基台部の上にカバー部材を嵌装することにより、ベースメッシュを棟部に固定することを特徴としている。
このような発明により、勾配屋根の棟頂部の近傍において、ベースメッシュを安定して固定することができる。また、この固定金具は、略山形状で棟頂部に跨って配置されるので、屋根棟部の両側においてベースメッシュを吊り固定することができ、固定金具に対して偏りのない均等な荷重を作用させることができる。
また、前記基台部とカバー部材との固着手段としては、基台部の頂部に立設された固定ボルトと、カバー部材の頂部に形成されたボルト孔とを備え、基台部の固定ボルトにカバー部材のボルト孔を挿通させてナット固定することにより、両者が固着されることが好ましい。
これによれば、カバー部材を基台部に嵌装させると同時に、カバー部材のボルト孔に基台部の固定ボルトを挿通させることができ作業性がよく、固定ボルトにナット固定して、これらを固着させ、屋根上面に容易に固定することができる。
また、本発明は前記構成の固定金具において、基台部には複数本の横筋をそれぞれ係止する係止部が流れ方向の複数箇所に立設され、水下側下端の係止部に係合するようにカバー部材の下端部が屈曲されたことを特徴とする。これによれば、基台部の各係止部に係止されたベースメッシュの横筋を、基台部との間にカバー部材によって挟み込み、ベースメッシュを屋根面に確実に固定することができる。
また、本発明のベースメッシュの固定構造は、勾配屋根の上面に、直交する複数の横筋と縦筋とを格子状に接合して形成したベースメッシュを敷設し、このベースメッシュの上に、ブロック状に形成した土壌ユニットを敷設して植物栽培土壌を形成する緑化屋根において、前記ベースメッシュを棟部に固定する固定構造であって、棟頂部に跨って配置される略山形状の基台部と、この基台部の上に嵌装される略山形状のカバー部材とを備えた固定金具を用い、この固定金具の基台部には、ベースメッシュの横筋を係止する係止部が立設されるとともに、頂部に固定ボルトが立設され、この基台部の固定ボルトを挿通させうるボルト孔がカバー部材の頂部に形成されており、基台部を棟頂部に止着し、基台部の係止部にベースメッシュの横筋を係止させ、この基台部の上にカバー部材を嵌装するとともに固定ボルトをボルト孔に挿通させてナット固定し、前記基台部の止着部分にシーリング防水処理を施して、基台部とカバー部材との間にベースメッシュの横筋が挟み込まれて固定されたことを特徴としている。
この構成によれば、ベースメッシュの横筋は、屋根流れ方向には基台部の係止部に係止され、垂直方向には基台部とカバー部材との間に挟み込まれて、屋根の上面に固定されることになる。したがって、ベースメッシュを勾配屋根の上面に安定して固定することができ、屋根と基台部との止着部分には防水処理が施されるので、屋根の防水性を損なうこともない。これにより、従来は困難であった勾配屋根における緑化土壌の安定した定着を可能にするとともに、作業者の屋根上での安全性も高めることができる。
上述のように構成される本発明の固定金具によれば、緑化屋根に敷設するベースメッシュを安定して固定することができ、固定されたベースメッシュを施工作業者の足掛かりにすることができるので、緑化施工の安全性も高められる。
また、本発明に係るベースメッシュの固定構造によれば、緑化される勾配屋根の防水性に配慮しつつ確実にベースメッシュを固定することができるので、ベースメッシュ上に形成される植物栽培土壌を安定して保持し、作業者の安全性も確保されて、屋根緑化の施工性を高めることができる。
本発明に係る固定金具の最良の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、6寸勾配の屋根面を緑化する場合を例にあげて、この緑化屋根に用いられるベースメッシュの固定金具について例示する。そこでまず、かかる緑化屋根の構造について説明する。
図1および図2は、本発明の固定金具を用いる緑化屋根構造を示し、図1は緑化屋根構造の説明図、図2は図1の緑化屋根構造におけるベースメッシュの敷設例を示す斜視図である。
例示の形態の勾配屋根1には、防水シートを敷設したり、適宜の塗膜防水材を塗り重ねたりするなどの防水処理が施されている。この勾配屋根1の上面には、ベースメッシュ2が敷設される。このベースメッシュ2は、直交する複数本の横筋21と縦筋22とを格子状に接合して形成されている。ベースメッシュ2は、屋根1の流れ方向の水はけを考慮して、多数本の縦筋22を下層に、これらの縦筋22の上に多数本の横筋21を、それぞれ約10cm間隔で配列して接合されている。また、これらの横筋21と縦筋22は丸鋼からなり、防食のために溶融亜鉛メッキ処理がなされ、横筋21と縦筋22との交差部は、適宜溶接して補強されている。
ベースメッシュ2の四周辺縁には、横筋21と縦筋22とを折り上げて、格子状の枠体23が形成されている。この枠体23は、内側に敷設される土壌ユニット4の位置ずれや脱落を防止するだけでなく、ベースメッシュ2と、このベースメッシュ2の上部に敷設されるカバーメッシュ5とを、被覆線等を用いて結束するのに用いられる。
かかるベースメッシュ2には、土壌ユニット4を突き刺して係止し、土壌ユニット4のずり落ちを防止する複数の係止部材24が横筋22を折り上げて形成され、ベースメッシュ2の強度を損なわない程度に均等間隔で立設されている。
ベースメッシュ2の上には防根シート3が敷き詰められる。防根シート3は、ベースメッシュ2に立設された係止部材24に突き刺しつつ敷き詰められる。ベースメッシュ2の上には、植物を植える土壌となる土壌ユニット4が敷設されるが、このように防根シート3を介装しておくことで、植物根の伸張を妨げ、屋根1の表面を保護することができる。
防根シート3を敷設したベースメッシュ2の上には、ブロック状に形成された多数個の土壌ユニット4が敷設される。土壌ユニット4は、基材として、保水性および耐久性に富むココヤシ繊維等の軽量な植物繊維質を含み、この基材を同様の植物繊維からなる包材や、網などにより袋状に被覆して、ブロック状に成形されたものが使用される。
かかる土壌ユニット4は、ベースメッシュ2の係止部材24に突き刺して固定しつつ、敷き詰められる。このように係止部材24によって固定することで、通水性や通気性を損なうことなく、容易に土壌ユニット4を敷設することができ、雨水や灌水等の余剰水が必要以上に滞留するのを防ぐことができる。このように土壌ユニット4を敷設することにより、ベースメッシュ2上に植物栽培土壌層40が形成される。
植物栽培土壌層40の上には、土壌の飛散を防止するカバーメッシュ5が敷設される。カバーメッシュ5は、ベースメッシュ2と同様に、丸鋼からなる複数本の横筋51と縦筋52とを直交させて格子状に接合して形成されている。このカバーメッシュ5の上には、水道などの適宜の水栓に接続された灌水チューブ6が配設される。これにより、勾配屋根1に緑化土壌が形成されている。
本発明に係る固定金具10は、上記構成の緑化屋根において、ベースメッシュ2を屋根1の棟部13に固定するのに用いられる。図3〜図5は、本発明に係る固定金具および固定構造を示し、図3は屋根に取り付けられた固定金具10を示す断面図、図4は図3の固定金具10の側面図、図5は固定金具10によってベースメッシュを固定した屋根を示す上面図である。
なお、図3においては図面を見やすくするために、ベースメッシュ2の横筋21や垂木11等の各種構成部材には断面を示すハッチングを省略して記載している。
固定金具10は、基台部110と、この基台部110の上に嵌装される略山形状のカバー部材120と、これらの基台部110とカバー部材120とを連結する固着手段とを備えている。
基台部110は、棟部13に跨って配置される帯板状部材であり、略山形状に形成されている。この基台部110の上面には、ベースメッシュ2の横筋21を係止しうる係止部112が立設されている。係止部112は、基台部110の幅と同幅で、基台部110の幅方向に立設されている。また、立設された係止部112の高さは、ベースメッシュ2の横筋21の直径よりも大きく、横筋21を係止しうる程度の高さがあればよい。
係止部112は、基台部110の頂部を挟んで片側に2箇所ずつ立設され、例示の形態では、頂部近傍と、流れ方向の下部にそれぞれ設けられている。これらのうち、頂部近傍に立設された係止部(上側係止部)112は、ベースメッシュ2の最上端に組まれた横筋21aを係止し、その水下側に立設された係止部(下側係止部)112は、前記横筋21aの水下側に隣接する横筋21bを係止するように設けられている。すなわち、これらの係止部112の立設間隔は、横筋21の配置間隔に対応するように形成されている。これらの係止部112によって、ベースメッシュ2の上部2本の横筋21a,21bが係止され、屋根の棟部13にベースメッシュ2を吊り固定することができるようになっている。
基台部110の下部には、この基台部110を屋根1の上面に固定するための止着孔(図示省略)が設けられている。前記のように、屋根1の表面には防水処理が施されているので、固定金具10の止着箇所は最小限の範囲となるようにすることが好ましい。そこで、例示の形態では、図4に示すように、基台部110の水下側端部において、止着位置を対角線上にずらして配置している。基台部110は、かかる止着位置にタッピングねじ等の止着具111を用いて屋根1に固着される。
カバー部材120は、基台部110と同幅の帯板状部材からなる。例示のカバー部材120は、基台部110の上に嵌装しうる略山形状に形成され、その頂部近傍が、基台部110に立設された上側係止部112,112の上に跨って載置される平坦面となっている。また、このカバー部材120の水下側両端部は、基台部110に立設された下側係止部112の外側(すなわち水下側)に嵌合しうるように屈曲されている。
このような基台部110とカバー部材120とは、固着手段によって互いに緊結されるようになっている。例示の形態では、固着手段として、基台部110の頂部に固定ボルト113が立設され、カバー部材120の頂部には、この固定ボルト113を挿通しうるボルト孔121が形成されている。このような固着手段により、基台部110の固定ボルト113にカバー部材120のボルト孔121を挿通させてナット115等により固定することができ、両者を緊結するものとなる。
かかる構成の固定金具10は、棟頂部13aに跨って配置できる略山形状であり、その頂部を挟んで対称形に形成されているので、基台部110の各係止部112にベースメッシュ2を係止させて、屋根1の棟部13を挟んで、その両側にベースメッシュ2を固定することができる。このとき、固定金具10の各部には均等に荷重が作用し、偏った応力負荷を生じることがないので、固定金具10に作用する荷重によって、金具のずれや変形を招くおそれがなく、長期的に安定してベースメッシュ2を固定することができる。
なお、例示した固定金具10においては、係止部112を基台部110の片側に2箇所ずつ立設した例を示したが、本発明はかかる形態に限定されず、固定するベースメッシュ2に合わせて、片側に3箇所以上、それぞれ形成されてもよい。このように係止部112を片側に3箇所以上形成する場合であっても、係止部112の配置は基台部110の頂部を挟んで対称形になるように配置されることが好ましく、棟部13の両側で安定してベースメッシュ2を固定することができる。
次に、上記構成の固定金具10により、ベースメッシュ2を屋根1の表面に固定する固定構造について説明する。
固定金具10は、固定するベースメッシュ2の大きさにもよるが、棟部13の数カ所でベースメッシュ2を保持するように、適宜の間隔で棟部13に複数配置される。例示した屋根1では、垂木11の配設箇所の上部に固定金具10が止着されるように考慮して、垂木11の配列ピッチの2倍となる約80cm間隔で棟部13に配置されている。
かかる配置形態の下、固定金具10の基台部110は、棟部13にステンレスタッピングねじ等の止着具111を用いて屋根1の上面に固定される。ここで、止着具111は屋根1の野地板12、および垂木11に貫通させるようにして止着される。
次に、基台部110の係止部112にベースメッシュ2の横筋21を係止させる。棟部13に止着された各基台部110には、ベースメッシュ2の上方に組まれた2本の横筋21a,21bを、それぞれ、上側係止部112と下側係止部112とに係止させて、ベースメッシュ2を屋根1の棟部13に敷設する。
次に、この基台部110の上にカバー部材120を嵌装する。カバー部材120の下端部は、基台部110の下側係止部112の外側に嵌合させる。これと同時に、カバー部材120のボルト孔121に基台部110の固定ボルト113を挿通させ、ワッシャ114およびナット115を用いて緊結する。これにより、基台部110とカバー部材120とが固着される。また、ベースメッシュ2の最上端の横筋21aは、屋根流れ方向には、基台部110の固定ボルト113と上側係止部112との間に挟み込まれ、垂直方向には基台部110とカバー部材120との間に挟み込まれて、屋根1の上面に固定される。同様に、この水下側の横筋21bも、屋根流れ方向には基台部110の下側係止部112に係止し、垂直方向には基台部110とカバー部材120とに挟み込まれて固定されることになる。
このように固定金具10を固定した後、屋根1の防水性能を低下させないため、基台部110を屋根1に固定した止着具111の周囲を含め、固定金具10の周囲にシーリング剤7を充填し、防水処理を施す。固定金具10と屋根1との止着箇所が最小限の範囲となされている上、このようにシーリング防水処理を施すことで、屋根1の防水性能にはまったく影響を与えることなく、ベースメッシュ2を敷設することができる。屋根1の他面側にも、上記と同様に施工して固定金具10を用いてベースメッシュ2が敷設される。
かかる固定金具10を用いてベースメッシュ2を屋根1の棟部13に固定することに加えて、例示の形態では、ベースメッシュ2の横筋21と縦筋22との交差部を押えるように、サドル金物130を用いてベースメッシュ2を固定している。
図6に示すように、このサドル金物130は、帯状の鋼材を縦筋22に沿うように屈曲させて形成されており、この屈曲部131を縦筋22の上部に嵌装して屋根1の上面に載置し、固定孔132を通してビス等の止着具134により屋根1に止着するようになっている。かかるサドル金物130により、ベースメッシュ2の縦筋22が固定され、ベースメッシュ2を桁行方向(図5における左右方向)に固定する。また、この屈曲部131の上辺縁がベースメッシュ2の横筋21に係止して、交差部の横筋21の水下側を押え、ベースメッシュ2のずれを防止する構成である。サドル金物130の配置は、屋根1の流れ方向の水上側、中央部および水下側の各位置において、それぞれ左右方向に均等な間隔で複数箇所に配置される。かかるサドル金物130に対しても、止着具134の周囲を含め、サドル金物130の周囲にシーリング剤7が充填され、屋根1との止着部分が防水処理される。
以上のように構成される固定金具10、およびベースメッシュ2の固定構造により、ベースメッシュ2を屋根1に安定して固定することができるので、植物栽培土壌40を勾配のある屋根1においても、水廻りの良い状態に保ちつつ安定的に定着させることができるようになる。また、かかる固定金具10およびベースメッシュ2の固定構造によれば、ベースメッシュ2を固定するために設けられる固定金具10と屋根1との止着部分を最小限の範囲に抑えることができ、さらにその止着部分に防水処理が施されるので、屋根1表面の防水性を低下させることなく、屋根1に安定してベースメッシュ2を固定することができる。これにより、固定されたベースメッシュ2は、格子状に組まれた横筋21と縦筋22、および係止部材24が施工作業者の安全な足掛かりになるとともに、辺縁に立設された枠体23には安全帯を結束することができるので、作業者の滑落が防止され、施工時の安全性も確保することができる。
本発明に係る固定金具およびベースメッシュの固定構造は、建築物の勾配屋根にベースメッシュを敷設して緑化するのに好適に利用することができる。
本発明の固定金具を用いる緑化屋根構造の説明図である。 図1の緑化屋根構造におけるベースメッシュの敷設例を示す斜視図である。 本発明に係る固定金具が屋根に取り付けられたところを示す断面図である。 図3の固定金具の側面図である。 本発明に係る固定金具によるベースメッシュの固定例を示す屋根の上面図である。 本発明のベースメッシュの固定構造におけるサドル金物を示し、(a)は上面図、(b)は斜視図である。
符号の説明
1 屋根
11 垂木
12 野地板
13 棟部
2 ベースメッシュ
21 横筋
22 縦筋
24 係止部材
3 防根シート
4 土壌ユニット
5 カバーメッシュ
51 横筋
52 縦筋
6 灌水チューブ
10 固定金具
110 基台部
112 係止部
113 固定ボルト
114 ワッシャ
115 ナット
120 カバー部材
121 ボルト孔

Claims (4)

  1. 勾配屋根の上面に、直交する複数の横筋と縦筋とを格子状に接合して形成したベースメッシュを敷設し、このベースメッシュの上に、ブロック状に形成した土壌ユニットを敷設して植物栽培土壌を形成する緑化屋根において、前記ベースメッシュを棟部に固定する固定金具であって、
    棟頂部に跨って配置され、ベースメッシュの横筋を係止する係止部が立設された略山形状の基台部と、この基台部の上に嵌装されて基台部との間にベースメッシュの横筋を挟み込む略山形状のカバー部材と、これらの基台部とカバー部材とを連結する固着手段を備え、
    棟頂部に固定した基台部にベースメッシュの横筋を係止し、この基台部の上にカバー部材を嵌装することにより、ベースメッシュを棟部に固定することを特徴とする固定金具。
  2. 基台部とカバー部材との固着手段として、基台部の頂部に立設された固定ボルトと、カバー部材の頂部に形成されたボルト孔とを備え、基台部の固定ボルトにカバー部材のボルト孔を挿通させてナット固定することにより、両者が固着されることを特徴とする請求項1に記載の固定金具。
  3. 基台部には複数本の横筋をそれぞれ係止する係止部が流れ方向の複数箇所に立設され、水下側下端の係止部に係合するようにカバー部材の下端部が屈曲されたことを特徴とする請求項1または2に記載の固定金具。
  4. 勾配屋根の上面に、直交する複数の横筋と縦筋とを格子状に接合して形成したベースメッシュを敷設し、このベースメッシュの上に、ブロック状に形成した土壌ユニットを敷設して植物栽培土壌を形成する緑化屋根において、前記ベースメッシュを棟部に固定する固定構造であって、
    棟頂部に跨って配置される略山形状の基台部と、この基台部の上に嵌装される略山形状のカバー部材とを備えた固定金具を用い、
    この固定金具の基台部には、ベースメッシュの横筋を係止する係止部が立設されるとともに、頂部に固定ボルトが立設され、この基台部の固定ボルトを挿通させうるボルト孔がカバー部材の頂部に形成されており、
    基台部を棟頂部に止着し、基台部の係止部にベースメッシュの横筋を係止させ、この基台部の上にカバー部材を嵌装するとともに固定ボルトをボルト孔に挿通させてナット固定し、前記基台部の止着部分にシーリング防水処理を施して、基台部とカバー部材との間にベースメッシュの横筋が挟み込まれて固定されたことを特徴とするベースメッシュの固定構造。
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