JP4427783B2 - 内燃機関の燃料噴射制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御方法に関し、より詳しくは、筒内に向けて燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタと吸気ポート内に向けて燃料を噴射する吸気ポート噴射用インジェクタとを備える、いわゆるデュアル噴射型内燃機関の燃料噴射制御方法に関する。
一般に、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタと吸気ポート内に向けて燃料を噴射するための吸気ポート噴射用インジェクタとを備え、機関の運転状態に応じてこれらのインジェクタを切替え使用することにより、例えば、低負荷運転領域での成層燃焼と高負荷運転領域での均質燃焼を実現させ、燃費特性や出力特性の改善を図ったデュアル噴射型内燃機関が知られている。
ところで、このようなデュアル噴射型内燃機関では、この吸気ポート噴射用インジェクタからの燃料噴射による運転が長時間継続する場合に、カーボンが点火プラグのギャップ部や筒内噴射用インジェクタの噴口周りにデポジットとして付着するという問題があり、このような問題を解決するために、例えば、特許文献1に記載の技術が提案されている。
このものは、吸気ポート噴射用インジェクタからの燃料噴射による均質燃焼運転時には、筒内噴射用インジェクタからも燃料を噴射し、燃料の気化に伴う冷却作用により筒内温度延いては筒内噴射用インジェクタの温度を下げ、デポジットの堆積を抑制するようにしている。
特開2002−364409号公報
しかしながら、かかる特許文献1に記載の技術では、均質燃焼運転領域において吸気ポート噴射用インジェクタと筒内噴射用インジェクタとを併用することにより、筒内温度を下げデポジットの堆積を抑制するようにしていることから、かかる運転領域においてエミッションの悪化をもたらすおそれがあった。というのも、吸気ポート噴射用インジェクタによる燃料噴射の場合には、吸入空気との混合、拡散が良好に行われることからエミッションの悪化が抑制されるのに対し、筒内噴射用インジェクタによる燃料噴射の場合には、燃料の拡散時間が十分にとれないことからエミッションの悪化が避けられないからである。エミッションを良好にするためには、吸気ポート噴射用インジェクタによる燃料噴射の運転領域を広げることが望まれるが、筒内噴射用インジェクタの高温化による劣化やデポジットの堆積を避けるという観点から、このように、エミッションを犠牲にしつつ筒内噴射用インジェクタを併用せざるを得ないというのが現状である。
よって、このように吸気ポート噴射用インジェクタによる燃料噴射の運転領域を広げた場合でも、この筒内噴射用インジェクタへのデポジットの付着の問題に適切に対応し得る技術が求められている。すなわち、吸気ポート噴射用インジェクタからデポジットが付着した筒内噴射用インジェクタへ燃料噴射が切替えられた場合にも、該デポジットの影響に左右されずに所定の燃料噴射量を確保するのである。
そこで、本発明の目的は、所定の燃料噴射量が確保されて、エミッションの悪化が抑制されると共に、排気ガス温度の適性化や機関出力の適正化が図れる内燃機関の燃料噴射制御方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の一形態に係る内燃機関の燃料噴射制御方法は、筒内に向けて燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタと吸気ポート内に向けて燃料を噴射する吸気ポート噴射用インジェクタとを備え、少なくとも所定の運転領域では吸気ポート噴射用インジェクタのみを用いて運転が行われる内燃機関において、前記吸気ポート噴射用インジェクタのみによる運転が行われているときに、前記筒内噴射用インジェクタへのデポジット付着量を、デポジット付着量に係わるパラメータの値に基づき算出し、前記吸気ポート噴射用インジェクタのみからの噴射による運転から、前記筒内噴射用インジェクタからの噴射による運転に移行したときには、前記算出されたデポジット付着量に応じて前記筒内噴射用インジェクタからの燃料噴射量を調整することを特徴とする。
ここで、前記デポジット付着量に係わるパラメータは、機関回転数および機関負荷、または筒内噴射用インジェクタの噴口付近の温度であってもよい。
また、前記算出されたデポジット付着量は、所定単位当たりの付着量を積算して求められる値であることが好ましい。
さらに、前記付着量の積算値には、上限が設定されていることが好ましい。
さらに、前記筒内噴射用インジェクタからの噴射による運転に移行した後は、前記算出されたデポジット付着量が、燃料圧力および燃料噴射量に基づいて減算されることが好ましい。
本発明の一形態に係る内燃機関の燃料噴射制御方法によれば、筒内に向けて燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタと吸気ポート内に向けて燃料を噴射する吸気ポート噴射用インジェクタとを備え、少なくとも所定の運転領域では吸気ポート噴射用インジェクタのみを用いて運転が行われる内燃機関において、前記吸気ポート噴射用インジェクタのみによる運転が行われているときに、前記筒内噴射用インジェクタへのデポジット付着量が、デポジット付着量に係わるパラメータの値に基づき算出され、前記吸気ポート噴射用インジェクタのみからの噴射による運転から、前記筒内噴射用インジェクタからの噴射による運転に移行したときには、前記算出されたデポジット付着量に応じて前記筒内噴射用インジェクタからの燃料噴射量が調整されるので、所定の燃料噴射量が確保されて、エミッションの悪化が抑制されると共に、排気ガス温度の適性化や機関出力の適正化が図れる。
ここで、前記算出されたデポジット付着量が、所定単位当たりの付着量を積算して求められ、前記付着量の積算値には、上限が設定されている形態によれば、所定の量を超えて付着しないデポジットの誤った積算値に基づく制御が回避される。
さらに、前記筒内噴射用インジェクタからの噴射による運転に移行した後は、前記算出されたデポジット付着量が、燃料圧力および燃料噴射量に基づいて減算される形態によれば、より正確な燃料噴射制御を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、本発明に係る燃料噴射制御方法が実施されるデュアル噴射型内燃機関の概略構成が示されている図1を参照するに、機関全体1は4つの気筒1aを備えている。各気筒1aはそれぞれ対応する吸気枝管2を介して共通のサージタンク3に接続されている。サージタンク3は吸気ダクト4を介してエアフローメータ4aに接続され、エアフローメータ4aはエアクリーナ5に接続されている。吸気ダクト4内にはステップモータ6によって駆動されるスロットル弁7が配置されている。このスロットル弁7はアクセルペダルの踏み込み量に対応して電子制御ユニット30の出力信号に基づいて開閉される。一方、各気筒1aは共通の排気マニホルド8に連結され、この排気マニホルド8は三元触媒コンバータ9に連結されている。
各気筒1aには、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタ11と吸気ポート内に向けて燃料を噴射するための吸気ポート噴射用インジェクタ12とがそれぞれ取り付けられている。これらインジェクタ11、12は電子制御ユニット30の出力信号に基づいてそれぞれ制御される。また、各筒内噴射用インジェクタ11は共通の燃料分配管13に接続されており、この燃料分配管13は燃料分配管13に向けて流通可能な逆止弁14を介して、機関駆動式の高圧ポンプ15に接続されている。
図1に示すように、高圧ポンプ15の吐出側は電磁弁15aを介して高圧ポンプ15の吸入側に連結されており、この電磁弁15aの開度が小さいとき程、高圧ポンプ15から燃料分配管13内に供給される燃料量が増大され、電磁弁15aが全開にされると、高圧ポンプ15から燃料分配管13への燃料供給が停止されるように構成されている。なお、電磁弁15aは電子制御ユニット30の出力信号に基づいて制御される。
一方、各吸気ポート噴射用インジェクタ12は共通の燃料分配管16に接続されており、燃料分配管16および高圧ポンプ15は共通の燃料圧レギュレータ17を介して、低圧ポンプ18に接続されている。さらに、低圧ポンプ18は燃料フィルタ19を介して燃料タンク20に接続されている。燃料圧レギュレータ17は低圧ポンプ18から吐出された燃料の燃料圧が予め定められた設定燃料圧よりも高くなると、低圧ポンプ18から吐出された燃料の一部を燃料タンク20に戻すように構成されており、したがって吸気ポート噴射用インジェクタ12に供給されている燃料圧および高圧ポンプ15に供給されている燃料圧が上記設定燃料圧よりも高くなるのを阻止している。さらに、図1に示すように、高圧ポンプ15と燃料圧レギュレータ17との間には流通弁21が設けられている。この流通弁21は通常開弁されており、この流通弁21が閉弁されると低圧ポンプ18から高圧ポンプ15への燃料供給が停止される。なお、この流通弁21の開閉は電子制御ユニット30の出力信号に基づいて制御される。
また、電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31を介して相互に接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備している。エアフローメータ4aは吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、このエアフローメータ4aの出力電圧はAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。筒内噴射用インジェクタ11には、必要に応じて後で詳述するが、その温度に比例した出力電流を発じさせる熱電対などからなる温度センサ38が取付けられ、この温度センサ38の出力電流はAD変換器39を介して入力ポート35に入力される。燃料分配管13には燃料分配管13内の燃料圧に比例した出力電圧を発生する燃料圧センサ40が取付けられ、この燃料圧センサ40の出力電圧はAD変換器41を介して入力ポート35に入力される。触媒9上流の排気マニホルド8には排気ガス中の酸素濃度に比例した出力電圧を発生する酸素濃度センサ42が取付けられ、この酸素濃度センサ42の出力電圧はAD変換器43を介して入力ポート35に入力される。
なお、サージタンク3には圧力取出し口22が形成されており、吸気管内の圧力(負圧)に比例した出力電圧を発生する負荷センサ44に接続されている。負荷センサ44の出力電圧はAD変換器45を介して入力ポート35に入力される。また、入力ポート35には機関回転数を表す出力パルスを発生する回転数センサ46が接続されている。電子制御ユニット30のROM32には、上述の負荷センサ44および回転数センサ46により得られる機関負荷および機関回転数に基づき、運転状態に対応させて設定されている燃料噴射量の値(TAUm)や後述のデポジットの堆積し易さを表す値として、デポジット堆積補正値(DN)などが予めマップ化されて記憶されている。
さらに、図2には気筒1aの側断面図が示されている。図2を参照するに、61はシリンダブロック、62は頂面上に凹部62aが形成されたピストン、63はシリンダブロック61上に固締されたシリンダヘッド、64はピストン62とシリンダヘッド63間に形成された燃焼室、65は吸気バルブ、66は排気バルブ、67は吸気ポート、68は排気ポート、69は点火プラグをそれぞれ示している。吸気ポート67は燃焼室64内に流入した空気がシリンダ軸線周りの旋回流を発生するように形成されている。凹部62aは筒内噴射用インジェクタ11側に位置するピストン62の周縁部からピストン62中央部に向かって延び、また点火プラグ69の下方において上方に延びるように形成されている。
また、吸気バルブ65および排気バルブ66は、それぞれ、吸気バルブ駆動機構70および排気バルブ駆動機構71に連係されている。吸気バルブ駆動機構70および排気バルブ駆動機構71は、励磁電流が印加されたときに発生する電磁力を利用して、それぞれ、吸気バルブ65と排気バルブ66とを進退駆動する電磁駆動機構から構成され、電子制御ユニット30の信号に基づき、開閉のタイミングおよびリフト量が任意に制御可能に構成されている。従って、例えば電子制御ユニット30からの信号に基づいて吸気バルブ駆動機構70および/または排気バルブ駆動機構71が作動されると、吸気バルブ65および/または吸気バルブ65の開閉時期、延いては開期間が長く或いは短く可変制御されることになる。
ここで、電子制御ユニット30の出力ポート36は対応する駆動回路47を介して、ステップモータ6、各筒内噴射用インジェクタ11、各吸気ポート噴射用インジェクタ12、電磁弁15a、流通弁21、吸気バルブ駆動機構70および排気バルブ駆動機構71に接続されている。
次に、上記構成を有する本発明の第1の実施形態の制御方法について図3のフローチャートを参照しつつ以下に説明する。
まず、制御が開始されると、ステップS301において、負荷センサ44および回転数センサ46による検出値または算出値として、吸気管負圧MVおよび機関回転数Neが読込まれる。そして、ステップS302に進み、前述の機関負荷としての吸気管負圧MVと機関回転数Neとによる機関運転状態から、図4に示すように、筒内噴射用インジェクタ11により筒内の燃焼室64に向けて燃料が噴射される(以下、直噴と称す)高負荷均質燃焼運転領域か、吸気ポート噴射用インジェクタ12によりポートに向けて燃料が噴射される(以下、ポート噴射と称す)低・中負荷均質燃焼運転領域であるかが判断される。そして、この判断により低・中負荷均質燃焼運転領域のポート噴射(1)である場合には、ステップS303に進む。一方、高負荷均質燃焼運転領域の直噴(2)の場合には、ステップS311に進む。
そこで、ポート噴射の場合には、ステップS303において上述のROM32のマップに記憶されている燃料噴射量の値TAUmが読込まれ、そして、ステップS304においてこの燃料噴射量の値TAUmを満たすべく噴射時期および噴射期間が設定されて、吸気ポート噴射用インジェクタ12による燃料噴射が行われる。さらに、次のステップS305において、上述のステップS301において読込まれた吸気管負圧MVおよび機関回転数Neに基づき、同じく運転状態に対応させて予め実験などで求められているデポジットの付着し易さを表したデポジット堆積補正値DN(t)が読込まれる。なお、ここで(t)は所定の時間毎に実行される制御ルーチンにおける今回のルーチン(カウントt)の値を意味する。従って、(t−1)は前回の制御ルーチン終了時の値である。
ここで、デポジット堆積補正値DNの意義について、図5を参照してさらに説明する。図5は、吸気管負圧MVおよび機関回転数Neをパラメータとする機関運転状態における筒内噴射用インジェクタ11の先端部の温度Tを示し、T0、T1からT2、T3へと進むにつれ温度が上昇する様子を示している。実験によると、先端部温度Tが上がるにつれ、筒内噴射用インジェクタ11の先端部の噴口周りに付着するデポジットの量が多くなることが判明している。従って、マップ化されて記憶されているデポジット堆積補正値DNもこの温度の上昇勾配に対応した大きさのものとなっている。但し、所定の温度(例えば、図5のT2)以上では、筒内噴射用インジェクタ11の信頼性が低下するので、ポート噴射のみでの運転は避けることが好ましく、そのためにこの領域においては、直噴のみまたは直噴との併用運転が行われる。よって、デポジット堆積補正値DNはこの領域には記憶されていない。
再度、図3のフローチャートに戻って、ステップS305でデポジット堆積補正値DN(t)を読込んだ後は、ステップS306において、この今回のデポジット堆積補正値DN(t)と前回の制御ルーチン終了時のデポジット堆積補正値DN(t−1)とが積算され、新たなデポジット堆積補正値DN(t)とされて記憶される。この新たなデポジット堆積補正値DN(t)は、ポート噴射のみによる運転に移行した後、筒内噴射用インジェクタ11の噴口周りに付着しているデポジットの堆積量を表す。そして、ステップS308に進み、この新たなデポジット堆積補正値DN(t)が所定の限界値Aを超えていないか否かが判断される。超えていない、すなわち「No」の場合には、そのままこの制御ルーチンを終了する。逆に、限界値Aを超えている、すなわち「Yes」の場合には、ステップS309に進み、この限界値Aを新たなデポジット堆積補正値DN(t)として書き換えて記憶し、この制御ルーチンを終了する。この限界値Aを定める理由は、付着デポジットはある堆積量を超えるとその表面層が剥離し易くなり、所定の量を超えて付着しないからである。
かかるポート噴射のみによる運転が継続される限り、上述のステップS303ないしステップS309の実行により、その都度、新たなデポジット堆積補正値DN(t)が更新される。
一方、ステップS301における吸気管負圧MVおよび機関回転数Neが読込まれた後のステップS302の判断で、例えば、高負荷均質燃焼運転領域の直噴に移行した場合には、ステップS311に進む。そして、ポート噴射運転時に更新して記憶されていたデポジット堆積補正値DNが前回のデポジット堆積補正値DN(t−1)として読込まれる。さらに、ステップS312において、上述のROM32のマップに記憶されている燃料噴射量の値TAUmが読込まれる。そして、ステップS313に進み、直噴による実際の燃料噴射量TAUが決定される。すなわち、TAU={1+DN(t−1)}×TAUmの演算により、ポート噴射運転時のデポジットの付着堆積量を表すデポジット堆積補正値DN(t−1)に応じて、筒内噴射用インジェクタ11からの実際の燃料噴射量TAUが調整される。具体的には、マップに記憶されている燃料噴射量の値TAUmに対する噴射期間に、デポジットの付着堆積量を表すデポジット堆積補正値DN(t−1)に応じた噴射期間が付加されて、筒内噴射用インジェクタ11による燃料噴射が行われる。かくて、噴射期間の付加により所定の燃料噴射量が確保されるので、エミッションの悪化が抑制されると共に、排気ガス温度の適性化により触媒コンバータ9の使用期間を長期化できる。併せて、機関出力においても適正化される。
次に、ステップS314に進み、燃料圧センサ40による検出値としての燃料分配管13内の燃料圧PRおよび上述の実際の燃料噴射量TAUが読込まれる。そして、ステップS315において、燃料圧PRおよびこの実際の燃料噴射量TAUをパラメータとして、予め実験などで求められているデポジットの消失し易さを表した無次元数であるデポジット消失補正値DE(t)がマップから読込まれる。なお、(t)は前述のように所定の時間毎に実行される制御ルーチンにおける今回のルーチン(カウントt)の値を意味する。このデポジット消失補正値DE(t)は、燃料圧PRが大きければ大きい程、また、実際の燃料噴射量TAUが多い、すなわち、噴射期間が長い程、大である。
そして、ステップS316に進み、ステップS311において読込まれていたデポジット堆積補正値DNが修正される。すなわち、DN(t)=DN(t−1)−DE(t)が演算され、筒内噴射用インジェクタ11による燃料噴射の後の新たなデポジット堆積補正値DN(t)として記憶される。さらに、ステップS317に進み、該デポジット堆積補正値DN(t)の正負が判断され、正、すなわち「No」の場合には、ステップS316において求めたデポジット堆積補正値DN(t)をそのまま記憶して、この制御ルーチンを終了する。一方、負、すなわち「Yes」の場合には、ステップS318に進み、デポジット堆積補正値DN(t)=0として修正される。かかるステップS314ないしS318ルーチンは、筒内噴射用インジェクタ11による燃料噴射の結果として、噴口周りに付着していたデポジットが燃料に溶出されるなどして減少することを考慮したのである。
次に、本発明の内燃機関の燃料噴射制御方法の第2の実施形態の制御について以下に説明する。本実施の形態では、前実施の形態がデポジット堆積補正値DNを機関負荷と機関回転数とをパラメータとしてのマップ値から求めるようにしたのに対し、同じくデポジット堆積補正値DNを筒内噴射用インジェクタ11の先端部の噴口周りの温度Tと機関回転数Neとをパラメータとしてのマップ値から求めるようにした点が異なるのみである。従って、その相違点のみを説明し、重複説明を避けることとする。
図6に、本実施の形態で用いる筒内噴射用インジェクタ11の断面図を示す。筒内噴射用インジェクタ11には、前述の温度センサ38としての熱電対11Pがその計測点が本体11Bの噴口11Fの付近に位置されて埋設されている。なお、11Nはニードルバルブであり、噴口11Fの内周縁のバルブシートに接離されることにより、燃料噴射の期間を制御することができる。
そこで、本実施の形態においては、図3におけるステップS301において、前実施の形態における吸気管負圧MVおよび機関回転数Neの読込みに加えて、筒内噴射用インジェクタ11の先端部の噴口周りの温度Tも読込まれる。そして、ステップS304でのマップ値である燃料噴射量TAUmによる吸気ポート噴射用インジェクタ12からの燃料噴射が行われた後、ステップS305において、機関回転数Neと筒内噴射用インジェクタ11の先端部の噴口周りの温度Tとをパラメータとし予め実験などで求められているマップ値からデポジットの付着し易さを表したデポジット堆積補正値DN(t)が読込まれるのである。これ以外は、前実施の形態と同じである。この機関回転数Neと筒内噴射用インジェクタ11の温度Tとをパラメータとする実施の形態は、吸気管負圧MVおよび機関回転数Neをパラメータとする実施の形態に比べ、より正確にデポジットの付着量を推定できるので、直噴に移行した際の燃料噴射量の調整制御をきめ細かく行うことができる。
本発明に係る燃料噴射制御方法が実施されるデュアル噴射型内燃機関の概略構成を示す模式図である。 図1に示す機関の側断面図である。 本発明の燃料噴射制御方法の一実施の制御形態を示すフローチャートである。 本発明方法が実施されるデュアル噴射型内燃機関の筒内噴射用インジェクタと吸気ポート噴射用インジェクタとによる運転領域の一例を示すグラフである。 吸気管負圧MVおよび機関回転数Neによる機関運転状態における筒内噴射用インジェクタの先端部の温度Tを示すグラフである。 本発明の他の実施形態に用いる熱電対埋め込みの筒内噴射用インジェクタの一部を示す断面図である。
符号の説明
11 筒内噴射用インジェクタ
12 吸気ポート噴射用インジェクタ
30 電子制御ユニット
38 温度センサ
40 燃料圧センサ
44 負荷センサ(吸気管負圧)
46 回転数センサ

Claims (5)

  1. 筒内に向けて燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタと吸気ポート内に向けて燃料を噴射する吸気ポート噴射用インジェクタとを備え、少なくとも所定の運転領域では吸気ポート噴射用インジェクタのみを用いて運転が行われる内燃機関において、
    前記吸気ポート噴射用インジェクタのみによる運転が行われているときに形成される前記筒内噴射用インジェクタへのデポジット付着量を、デポジット付着量に係わるパラメータの値に基づき算出し、
    前記吸気ポート噴射用インジェクタのみからの噴射による運転から、前記筒内噴射用インジェクタからの噴射による運転に移行したときには、前記吸気ポート噴射用インジェクタのみによる運転が行われているときに前記筒内噴射用インジェクタに形成されたデポジットを消失させるために、前記算出されたデポジット付着量に応じて前記筒内噴射用インジェクタからの燃料噴射量を調整することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御方法。
  2. 前記デポジット付着量に係わるパラメータは、機関回転数および機関負荷、または筒内噴射用インジェクタの噴口付近の温度であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御方法。
  3. 前記算出されたデポジット付着量は、所定単位当たりの付着量を積算して求められる値であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御方法。
  4. 前記付着量の積算値には、上限が設定されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御方法。
  5. 前記筒内噴射用インジェクタからの噴射による運転に移行した後は、前記算出されたデポジット付着量が、燃料圧力および燃料噴射量に基づいて減算されることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御方法。
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