JP4426143B2 - 引き出しスライド用の調整可能な移動止め機構 - Google Patents
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Description
発明の属する技術分野
本発明は、引き出しスライド、特に、スライドの移動止め又は「抑制」力を一定の力範囲全体にわたり調整できる調整可能な機構に関する。
【0002】
従来の技術
入れ子式引き出しスライドは、数多くの異なる利用分野において使用されている。大部分の利用分野において、スライドを用いる引き出しには、スライドを閉鎖位置に保持するための移動止め装置が必要である。この移動止め装置は通常、入れ子式スライド内に内蔵されている。このような移動止め装置は、スライドの背面に通常取付けられており、一旦スライドが引き出しに取付けられた時点でもはや移動止め又は「抑制」機構を操作することはできない。さらに、大部分の先行技術に基づく移動止め装置は、一定の移動止め又は「抑止」力を特徴とし、このような力の調整を可能にする機構を内蔵していない。
【0003】
スライド移動止め装置は、外力が加わるまで引き出しが開放されるのを防ぐ。使用者が引き出しを閉じると、この引き出しとスライドの組合せは、再度開かれるまで閉じた状態にとどまるように意図されている。移動止め又は「抑制」力は、引き出しを閉鎖位置に保つ力である。引き出しスライドに調整可能な移動止めが備えられたならば、これにより、使用者は、引き出しを開くのに乗り越えなければならない移動止め又は「抑制」力の量を変更することができる。
【0004】
引き出しスライドの利用分野に応じてより低い又はより高い異なる移動止め力が望まれる。例えば、工具箱の場合には、机や通常のオフィス用書類保存ケースで使用される引き出しの場合よりも大きな移動止め力が必要とされる。このような状況下では、工具箱用に一つのスライドを又机又は書類ケースを引き出し用に異なるスライドを設計することが通常必要となる。さらに、一部の使用者は、同じ利用分野において他の使用者と異なる移動止め力を、同じキャビネットの異なる引き出しのために異なる移動止め力を望むことができる。
【0005】
発明の概要
本発明は、一範囲の「抑制」又は移動止め力を提供することになる調整可能な移動止め装置を提供している。この移動止め機構は、引き出し部材に取り付けられたスライドの内側スライド部材に固定されている。スライドが閉鎖位置にあるとき、その他のスライド部材の一つにある止め部材が移動止め機構と係合することになる。その他のスライド部材及び移動止め装置の係合は、スライドと引き出しの組合せを閉鎖状態に保つ。
【0006】
本発明においては、調整可能な移動止め機構は、特定の引き出しスライド向けの特定の利用分野に応じて必要とされる通りに異なる移動止め力を使用者が選択できるようにする調節可能なアームを内蔵する一体の成形物である。本発明においては、移動止め機構はスライドに内蔵され、スライドが引き出しに設置された後、使用者が操作できるように引き出しの前面に隣接して取付けられるように設計されている。
【0007】
本発明による移動止め機構は、さまざまな環境において利用可能である。台所及び浴室の環境内では、スライドは通常、非常に低い移動止め又は「抑制」力で利用される。これとは対照的に工具箱市場では、同じスライドははるかに高い移動止め又は「抑制」力を必要とし得る。本発明のスライド及び調整可能な移動止め機構を利用すると、移動止め機構の移動止め装置が調整可能であることから、このような利用分野のいずれにおいても同じスライドを使用することが可能である。
【0008】
本発明の調整可能な移動止め機構の利点は数多い。これらの中には、この機構を一体のプラスチックコンポーネントで製造できるということが含まれる。調整可能性という特長は、機構の中に調整アームを内蔵したことに由来する。アームは、ねじ回し、ナイフなどといった従来の工具を利用して一つの位置からもう一つの位置まで回転させられる。調整アームは、実際に移動止め機構上の支点位置を選択するべく移動止め機構で構成されたエンベロープ内で回転又は旋回させられる。支点の位置を変更することにより、移動止め機構の有効アーム長は変わる。すなわち延長又は短縮される。有効アーム長のこの変更により、結果として移動止め又は「抑制」力の変化をもたらす。基本的に、調整脚部の移動止め機構のヘッドから離れる方向の動きは、より低い移動止め又は「抑制」力生み出す。逆に、装置のヘッドに向かう方向の調整脚部の動きは、より高い移動止め又は「抑制」力を生み出す。
【0009】
本発明の調整機構はスライドの前面に位置決めされ、入れ子式スライド部材の引き出し側に取付けられていることから、調整のために容易に手が届く。移動止め機構の設計上の配慮により、この機構が構成するエンベロープ内に歯又はぎざぎざ部を選択的に配置することで目盛り付けされた段階に従って調整され、かくして、同じ位置への一対の移動止め機構(一つは引き出し上に位置決めされている)の調整が可能となり、引き出しの各々の側に等しい移動止め力が提供されることになる。
【0010】
好ましい実施形態においては、本発明の調整機構はプラスチックで製造され、このため、この調整機構の特定の利用分野に応じて移動止め力の範囲を提供するための調整可能な移動止め機構の形状や厚みの変更を含めたその他の数多くの可能な修正が容易になっている。この機構は同様に可撓性を有し、移動止め力の調整がねじ回し、ナイフさらにはその他の単純なハンドツールで達成されることから使用が容易である。最後に、機構の形状は、その前縁が、引き出し閉鎖の合間に低い力を提供する長い漸進的勾配を有するようになっている。閉鎖点を通過すると、調整機構の断面形状は、開放中により高い力を要求するためストッパにおいてより急勾配がついている。本発明の機構の設計により調整できるのは開放力である。
【0011】
発明の実施の形態
本発明のこれらの及びその他の態様は、図面を参照することによってより良く理解される。3部材からなる引き出しスライドが図1の立面図に示されている。引き出しスライドは、内側スライド部材10と、中間スライド部材12と、外側スライド部材14とからなる。内側スライド部材10は、中間スライド部材12内で入れ子式に滑動でき、中間スライド部材12は、外側スライド部材14内で入れ子式に滑動可能である。図3に例示されているように、これらスライド部材10、12、14は、スライド部材のウェブの長手方向に沿って弓形溝路内に保持された玉軸受111を用いて互いに滑動可能に固定されている。これにより、例えば引き出しスライドが取付けられている引き出しを開閉するなどの作業を行なうために隣接する部材が互いに関して前後に長手方向に滑動させることができる。
【0012】
図1に戻ると、本発明による調整可能な移動止め機構16が内側スライド部材10の内側のウェブ上に取付けられている。図1に例示されているように、移動止め機構は引き出しスライドの前端部に隣接して位置決めされている。調整可能な移動止め機構をこの場所に位置決めすることにより、例えば、スライドを設置した後に引き出しをわずかに開放することによって機構を容易に操作することが可能となる。移動止め機構を操作することで、閉鎖された引き出しが開放された時点で機構が提供する移動止め力を調整するべく移動止め機構を調整することが可能となる。しかしながら、一つの変形した形態では、移動止め機構はスライドの後方に位置決めされている。方向に関して言うと、前方及び後方という語は、引き出しの前方及び引き出しの後方近くのスライド上の場所をそれぞれ意味する。
【0013】
図4からさらに充分にわかるように、移動止め機構は、一方の端部においてヘッド20を有するほぼ楕円形状の本体18と、反対端部において楕円形状部から延びている可撓性フィンガー22とを備えている。好ましくは、本発明の移動止め機構は成形プラスチックで形成されている。
【0014】
ほぼ楕円形状部、すなわち本体及びヘッドは閉鎖した帯状部材を構成する。この閉鎖した帯状部材は、楕円形本体の長さの中央点からヘッドの上部27に向かって延びている漸進的勾配の表面19を有している。相対する表面21が、ヘッドの上部の反対側で勾配表面19から離れるように延びている。
【0015】
図4に示されているように、本発明の調節可能なアーム24は、ブリッジ42によって連結されかくして機構16により構成されたエンベロープ内で所定の位置に保持されるように形成されている。このようにアーム及び本体を形成することにより、移動止め機構の組立てがかなり容易になる。しかしながら、一旦移動止め機構がいつでも引き出しスライド内に配置されうる状態となった時点で、ブリッジは破断させられる。こうして、アーム24の片端にある円筒形ヘッド34を、本体によって形成されていて閉じた帯状部材の内側にあるソケット32の中に配置することが可能となる。アーム24の反対側に具備されているのは、歯又はぎざぎざ部36が中に形成される整形された表面である。また、テーパー付き表面48が円筒形ヘッド34の反対の方向で歯36の先に延びている。このテーパー付き表面、歯の先のその延長部分そしてアームの片側に沿ったその場所が、図6に見られる。アームの側面内のスロット40(破線)も図6に示されている。このスロットは、円筒形ヘッドが本体のソケット内に一旦配置されると、アームの回転をさらに容易にするため、小型ねじ回し用のブレードなどを収容するのに適している。
【0016】
図5及び図3からわかるように、移動止め機構は、内側スライド部材上に設置された時点で中間スライド部材のウェブ内へそしてウェブをわずかに越えて延びる程の幅を有する。一つの実施形態において移動止め機構による中間スライド部材の動きとの干渉を回避するため、中間スライド部材内にカット部分50(図1内に示されている)が作られている。中間スライド部材のカット部分又は逃げ面50は、内側スライド部材が調整可能な移動止め機構の動程と干渉することなく中間スライド部材内に入れ子式に収容されるのに充分な空間を提供する。しかしながら、もう一つの実施形態においては、中間スライド部材の長手方向長さは、カットされることになる中間スライドの部分が単にそこにないためにカット部分が必要でなくなるようなものである。従って、移動止め機構は、外側スライド部材から中間スライド部材に向かって延びるものと接触するのに適し、移動止めが外側スライド部材から延びるものと接触できるように中間スライド部材が構成されている。
【0017】
従って、図1〜3の実施形態においては、中間スライド部材に向かって延びている状態で、外側スライドのウェブ上にタブが形成されている。例示されているように、タブは、外側スライド部材14の前縁内にカット部つまり切欠きを提供し、スライド部材14のウェブから中間スライド部材12に向かって延びるタブを形成することによって作り出される成形部材26の一部分である。したがって、図2及び3を見ればわかるように、成形されたストップエンド部材は、外側スライド部材から中間スライド部材に向かって内向きに延びるシェルフ又はタブである。タブは、引き出しが閉じられるにつれて表面19と係合し、引き出しが閉鎖位置にある時と、移動止め又は保持力を克服するべく引き出しに最初に力が加えられた時には表面21と係合するように、移動止め機構の通路内に延びている。タブが表面21又は表面19と接触するにつれて、移動止め機構を形成する帯状部材は圧縮され、そうでなければ、特にヘッドにより形成された帯状部材の部分を変形させるか又はたわませる。しかしながら、アームは、帯状部材の圧縮に抵抗する。アームの位置は帯状部材内で調整可能であるため、帯状部材の圧縮し易さも同じく調整可能である。
【0018】
作動中、引き出しスライドが閉鎖されつつあるスライドの部材が互いの内部に入れるようになっている時、調整可能な移動止め機構上の表面19は、ストッパ部材26と遭遇し、引き出しスライドが上に取付けられている引き出しの閉鎖に対して低い抵抗力を提供する。完全に閉鎖された時点で、可撓性フィンガー22はエンドストップ(移動限度)フランジ28と遭遇し、引き出しスライドが閉鎖された時に内側スライド部材の緩衝を提供し、引き出しスライド自体の中で完全に停止することになる内側スライド部材の雑音を低減又は除去する。スライドが完全に閉じられた時点で、移動止めのヘッドに沿って勾配19とは反対の勾配のついた表面21は、ストッパ部材26の内側表面に対し支持される。エンドストップフランジ28に支持される可撓性フィンガーと、成形されたストップエンド部材に支持されている表面21の組合せにより、引き出しをしっかりと閉じた状態に保持するべくロック効果が作り出される。引き出しが開放される時に、調整可能な移動止め機構及び調節可能なアーム24の位置により、引き出しスライドを外に引張って引き出しを開放するのに必要とされる力の量を決定する。利用分野に応じて、引き出しスライドを工具箱で用いてもよいし又はキャビネット又は机内で使用してもよい。工具箱で使用する場合、より大きな移動止め又は保持力が望ましい。引き出し又はキャビネットで利用される場合、より低い移動止め又は保持力が望ましい。調節可能なアームのスロット40内に挿入されたねじ回しを用いて可撓性アームを調整し、ヘッド20に向かって調節可能なアームの歯付き縁部をねじることにより、支点はヘッドに向かって移動させられ、支点アームを短縮して移動止め又は保持力を増大させる。逆に、調節可能なアーム24の歯付き表面が反対方向に可撓性フィンガー22に向けて移動させられた場合、支点アームは延長され、調整機構により作られる移動止め又は保持力の量は低減される。
【0019】
機構により提供される移動止め力の調整は、本体内のアームの位置決めを通して達成される。アームの片端つまり円筒形ヘッドを有する端部はソケット内にしっかりと保持される。もう一方の端部にある歯は、調整可能な移動止め機構の上面に隣接するエンベロープの内側表面上に設けられた歯38の一つと選択的に係合させられる。エンベロープの内側表面上の歯の使用は、アームの位置を離散的増分で調整可能であり移動止め機構の調整を伴う数量化された段階を提供するという点で有利である。移動止め力は、エンベロープの内側表面内の特定の歯に関する調節可能なアームを位置決めすることによって決定される。係合部が可撓性フィンガー22により近い場合、支点アームは伸長され、移動止め力は減少する。アームが移動止め機構のヘッド20にさらに近い歯と係合している場合、支点アームは短縮され、移動止め力は増大する。移動止め又は保持力の標準的範囲は、0.9〜5.4kg(2〜12ポンド)の力である。所要移動止め又は保持力は、その後使用者が望む通りに可撓性フィンガーに向かって、又は移動止め機構のヘッドに向かってアーム24を回転させることによって調整できる。
【0020】
図5を見ればわかるように、移動止め機構の勾配付き表面19は、片側に沿ってカット部分44を有する。調節可能なアームを所定の位置に保持するため、カット部分44内に位置決めされた表面46に対し、テーパー付き表面48が当接されている。このアームの保持は、表面46に当接している表面48と、アーム25の反対側にある内側スライド部材のウェブ又は内側表面とによって達成される。したがって、カット部分は、内側スライド部材のウェブに対する移動止め機構の設置によってその中でテーパー付き表面の動程が制約される一つのガイドとして役立つ。
【0021】
調整可能な移動止め機構は、スライドの前面に取付けられ、移動止め機構の縁部全体にわたり内側スライド部材の壁を曲げ内側スライド部材の内側面上でウェブに対し所定の位置に移動止め機構をロックすることによって、所定の位置に維持又は保持される。一つの実施形態においては、図7を見ればわかるように、移動止め機構の縁部は、ヘッドから延びているタブ120と、本体から延びているタブ122及び124とを有している。タブ120は、矩形基部分と、この基部から延びている上部角度付き表面126を有している。タブ122も同様に角度付き表面をもち、この角度付き表面は、移動止め機構の挿入及び交換をさらに容易にする。図8を見ればわかるように、タブは、本体のカット部分49が位置決めされているのと同じ側面に沿って延びている。従って、タブは、内側スライド部材のウェブに対して平行となり内側スライド部材に対して配置されるように移動止めから延びている。従って、例えば内側スライド部材のウェブ内に形成されたバイオネットポケット内にタブを配置することができる。
【0022】
しかしながら、もう一つの実施形態においては、図9に例示されているように、タブが内側スライド部材の軸受軌道内へ延びるように移動止め機構及びタブが寸法決定されている。カット部分130及び132が、タブを収容するべく形成された内側スライド部材軸受軌道内に形成される。カット部内へのタブの挿入により、移動止め機構が内側スライド部材上の所定の場所にしっかりと保持される。
【0023】
さらに、図8の移動止め機構は、漸進的な勾配付き表面19の近くで楕円形本体から延びるペグ129を有している。ペグは、カット部分44が上に位置決めされている移動止め機構の側面から延び、タブ120、122、124から直交する方向に延びている。従って、ペグは、移動止め機構が内側スライド部材上に設置されている時、内側スライド部材のウェブ内に延びる。従って、内側スライド部材のウェブには、ペグを収容して係合するのに適した穴(図示せず)が開けられている。
【0024】
有利には、外側スライド部材のタブ又は受け柱が移動止め機構と接触状態にある時、ペグ及び穴が移動止め機構の旋回を低減させるのに役立つ。これは、このような旋回が、予想される移動止め力を修正し摩耗及び移動止め機構に対する損傷の可能性を増大させるように作用するので有益である。
【0025】
一つの変形の形態においては、ストップエンド部材のタブの機能は、外側スライド部材に取付けられたガイドブロックによって遂行される。このガイドブロックはプラスチックで形成されており、外側スライド部材の軸受軌道の間に挿入される。ガイドブロックは、中間スライド部材に向かって延びるタブ又は受け柱を有している。受け柱は、引き出しが閉じられた時に移動止め機構と接触する。有利にも、プラスチック製の受け柱を使用することで、移動止め機構上の摩耗は最小限となる。
【0026】
図9は同様に、このようなガイドブロックを使用した実施形態をさらに例示している。図9に例示されているように、プラスチックのガイドブロック140が外側スライド部材に連結されている。ガイドブロックは、外側スライド部材のウェブ内の穴を通って延びるペグ147を有している。図10を見ればより完全にわかるように、ガイドブロックは、外側スライド部材を軸受軌道内に配置するのに適した二つのランナ144a、144bで構成されている。ランナは、外側スライド部材の軸受軌道から離れるように突出する成形された半球部145を有している。この半球部は、ガイドブロックと中間スライド部材の間の接触面積を減少させ、スライドが設置された時にスライド部材間になおも支持を提供しながら、外側スライド部材から中間スライド部材をさらに容易に取り外しできるようにする。スライド部材のウェブに形状及びコンセプトが類似したコネクタ142がランナを連結する。受け柱は、ガイドブロックの前方縁部に向いており、移動止め機構と接触するのに適している。
【0027】
一つの実施形態においては、図9及び10に例示されているように、ガイドブロックは、長さの短い中間スライド部材が使用される場合にランナが中間スライド部材を支持することになるような長さを有する。中間スライド部材の支持は、スライドの変動する荷重の下でスライド部材の相対的位置決めの一貫性を増大させ、ひいては、受け柱が移動止め機構と接触する場所の一貫性を高める。
【0028】
本発明の一つの実施形態においては、図1に示されているように、調整可能なアームのための5つの異なる位置に対応する5つの異なる歯が存在し、それにより、移動止め又は保持力が増大又は減少させられる。可撓性フィンガー22及び止めフランジ28の相互作用により、雑音が低減される。さらなる利点には、アーム及び本体の分離の可能性を低減させるように調節可能なアーム24が調整可能な移動止め機構の一部として成形される機構を提供することが含まれる。
【0029】
本発明について、いくつかの特定の実施形態において記述してきたが、当業者には、付加的な修正及び変更が明らかになることであろう。従って、本発明は、特定的に記述されているもの以外の形で実施できるということを理解すべきである。従って、本発明のこの実施形態は、一例としてみなされ、制限的なものとみなされるべきではない。本発明の範囲は、以上の記述に制限されず、むしろクレーム及びその等価物により指示されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による調整可能な移動止めを伴う3部材からなる引き出しスライド軸受の立面図である。
【図2】 図1のスライドの斜視図である。
【図3】 図1のスライドの端面図である。
【図4】 本発明による移動止め機構の側面図である。
【図5】 図4の移動止め機構の斜視図である。
【図6】 図5の移動止め機構の前面図である。
【図7】 本発明による別の実施例の移動止め機構である。
【図8】 図7の移動止め機構の斜視図である。
【図9】 図7の移動止め機構及びガイドブロックを内蔵する引き出しスライドの斜視図である。
【図10】 図9のガイドブロックの斜視図である。
Claims (14)
- 複数の入れ子式部材を有する入れ子式引き出しスライドアセンブリ用の調整可能な移動止め機構において、
前記複数の入れ子式部材の一つの部材上に取付けられたほぼ楕円形の整形可能なエンベロープを構成する本体と、
その一端において位置決めされている係合面を有し、かつ前記エンベロープ内に位置決めされた調整可能なアームと、
移動止め又は抑制力を選択するべく前記アーム上の係合面に係合されるように前記エンベロープの内側面上に位置決めされた複数の係合要素と、
前記本体の外側の移動止め表面と、
前記移動止め表面と機能的に係合して前記アームを調整することによって望む移動止め又は抑制力の量の選択を可能にするための、前記一つの部材以外の入れ子式部材の一つに成形された止め部材とを備えた、複数の入れ子式部材を有する入れ子式引き出しスライドアセンブリ用の調整可能な移動止め機構。 - ウェブと前記ウェブの長手方向の縁に沿った弓形アームとを有する長手方向長さを有する第一の引き出しスライドと、
ウェブと前記ウェブの長手方向の縁に沿った弓形アームとを有し、長手方向長さを有し、第一の引き出しスライドの弓形アーム内に入れ子式に重ねられている、前記第一の引き出しスライドに滑動可能に連結された第二の引き出しスライドと、
中にアームが維持されている帯状部材を構成する本体を有し、第二の引き出しスライドのウェブに連結された移動止め機構とを備え、前記第二の引き出しスライドの長手方向長さに対する前記アームの相対位置は、前記帯状部材による移動止め力を選択することができる、調整可能な調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。 - 前記帯状部材が、前記アームの第一の端部を収容するためのソケットを有する請求項2に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記帯状部材が、前記アームの第二の端部と接触するための係合面を有する請求項3に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記係合面がアームの第二の端部と接触するための多数の部分を有する請求項4に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記第一のスライド部材が前記第一のスライド部材のウェブから延びるタブをさらに備え、前記タブが移動止め機構の帯状部材と接触するのに適している請求項5に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記タブが第一のスライド部材のウェブの一部分を湾曲させることによって形成されている請求項6に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記タブが、第一のスライド部材に取付けられたガイドブロックから延びている請求項6に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記帯状部材が、前記タブと接触するための二つの相対する勾配のついた表面を有する請求項6に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記二つの相対する勾配のついた表面のうちの第一の表面は、前記第一の引き出しスライドと前記第二の引き出しスライドが第一の方向で互いに関して運動している時に前記タブと接触し、前記二つの相対する勾配のついた表面のうちの第二の表面は、前記第一の引き出しスライドと前記第二の引き出しスライドが第二の方向で互いに関して運動している時に前記タブと接触する請求項9に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 前記移動止め機構は、前記本体から延びる可撓性フィンガーをさらに備えた請求項10に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 第一のスライド部材は可撓性フィンガーと接触するのに適したストップタブをさらに備えた請求項11に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 第一のスライド部材と第二のスライド部材の間に滑動可能に連結された中間スライド部材をさらに備えた請求項12に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
- 移動止め機構が第二の引き出しスライドの長手方向端部に連結され、中間スライド部材はそれが移動止め機構と接触しないようにカット部分を有している請求項13に記載の調整可能な移動止めを有する入れ子式引き出しスライド。
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