JP4425251B2 - パルプモールドトレイ - Google Patents

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Description

本発明は、梨,桃,トマト,リンゴ,メロン,等の果実類を収容する果実収容凹部を備えたパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)に関する。本発明のパルプモールドトレイは、例えば、パルプ溶液に成形型(果実収容凹部に対応する凸部を型面に有し、型面上に金網を設けた成形型)を浸して金網の裏面側から吸引した後、パルプ溶液から取り出し、金網面に付着している未乾燥品を金網面から外して、果実収容凹部の開口部側を下にして台上に載置して乾燥させることにより得られる。
トレイの内部に収容対象の果実類(梨/桃/トマト/リンゴ/メロン等)に適合するサイズ・形状の複数個の果実収容凹部が配設されたパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)は周知である。
また、パルプ溶液に成形型(果実収容凹部に対応する凸部を型面に有し、型面上に金網を設けた成形型)を浸して金網の裏面側から吸引した後、パルプ溶液から取り出し、金網面に付着している未乾燥品を金網面から外して、果実収容凹部の開口部側を下にして台上に載置して乾燥させてパルプモールドトレイを得る製造方法も周知である。
特開2005−067696号公報(特許文献1)には、果実類を収容する凹陥部(本願発明の果実収容凹部に相当する部位)の形状を、該凹陥部の側壁部の縦断面形状が直線状を成し、該凹陥部の全体形状が略逆円錐台形状を成すように形成することで、該凹陥部内にて果実類が係止される部分の面積を広げるとともに、従来の果実類包装容器に存在していた肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を解消し、これにより、果実類の損傷を防止するようにした果実類包装用のパルプモールドトレイが記載されている。
特開2005−067696号公報。
パルプモールドトレイは、図1に例示するように、槽90内のパルプ溶液91に成形型11を浸して成形型面(金網面)の裏面側から吸引して全域にパルプ繊維を1〜3mm程度の厚さに付着させた後、成形型11をパルプ溶液91から引き上げ(矢印a)、成形型面の全域に付着・形成されている未乾燥品を成形型面に対向させた受型21で受け(矢印b)、更に受型21からパレット31上へ移載して乾燥機40へ送り込み(矢印c)、乾燥機40内にて加熱・乾燥することにより得られる。
上記に於いて、乾燥工程へ送り込むためにパレット31上へ移載される未乾燥品は、パレット面との接触面積が小さな裏側ではなく、パレット面との接触面積が大きな表側が下方を向くようにして、パレット31上へ移載される。即ち、図2(c)の如く果実収容凹部51の開口部が上を向くようにパレット31上へ移載されるのではなく、図2(a)の如く果実収容凹部51の開口部が下を向くようにパレット31上へ移載される。その理由は、図2(c)のようにした場合、未乾燥状態では、パレット31に支持されていない部位が二点鎖線で示すように垂れ下がって変形し、その変形した形状が固定されて乾燥後に残ってしまうことにある。このため、図2(a)のようにすることで、パレット31によって支持される接触面積をできるだけ大きくし、これにより、製品の変形をできるだけ小さくしているのである。
しかしながら、表側が下向きとなるように、即ち、図2(a)の如く果実収容凹部51の開口部を下に向けて移載すると、果実収容凹部51の開口部の縁部51aの近傍に力が集中して、当該部位が開口部の内方へ変形する。即ち、図2(a)内に二点鎖線で示すように、開口部の縁部51aの近傍部位が果実収容凹部51の内側へ変形して、その傾斜が若干急になる。この変形は、トレイ50の縁に沿う部位51a1(図2(b)参照)よりも、隣接する複数個の果実収容凹部51の開口縁が対向する部位51a2,51a2,51a2において顕著に生ずる。トレイ50の縁に沿う部位51a1ではトレイ50の縁を外方へ拡げようとする方向へ力が逃げ得るのに対して、隣接する複数個の果実収容凹部51の開口縁が対向する部位51a2,51a2,51a2では力の逃げ場が無いためである。
前記特許文献1(特開2005−067696号公報)のパルプモールドトレイは、前述のように、果実収容凹部の肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を解消することで果実の損傷を防止するものであるが、上記したように、乾燥工程において開口部の縁部51aの近傍が図2(a)内に二点鎖線で示すように変形し易く、肩部の解消が必ずしも良好に実現され得ないという事情があり、特に、隣接する複数個の果実収容凹部51の開口縁が対向する部位51a2,51a2,51a2において顕著である。また、その結果、果実の損傷を防止する機能も不十分となり易い。
本発明は、隣接する複数個の果実収容凹部の開口縁51a2,51a2,51a2が向き合う部位に於いて、前述した果実収容凹部の肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を確実に解消できるようにすることを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[6]のように構成される。この項と次項(「発明の効果」の項)に於いて、符号は理解を容易にするために付したものであり、本発明の構成を符号の構成に限定する趣旨ではない。
[1]手段1:
基準面Sに対して窪む複数個の果実収容凹部51を配設し、且つ、隣接する複数個の果実収容凹部51,51,51によって囲まれる部位に凹部間台部52を配設したパルプモールドトレイ50であって、
前記凹部間台部52の台面520の高さを前記基準面Sより低く設定し、該台面520の中央部521を囲むように且つ該台面520の縁525と間隔を保ちつつ該縁525に沿うように該台面520上に前記基準面Sと高さを揃えた台面上壁体53を立設して成
前記凹部間台部52の台面520上に立設する台面上壁体53を、当該凹部間台部52を囲む複数個の果実収容凹部51,51,51の開口縁に沿う部分の中央付近530を切り欠くように形成して成る、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
基準面Sは、トレイ50の周囲の縁の高さとすることができる。
果実収容凹部51の形状は収容対象の果実に応じて定まり、例えば、半球状である。
[2]手段2:
基準面Sに対して窪む複数個の果実収容凹部51を配設し、且つ、隣接する複数個の果実収容凹部51,51,51によって囲まれる部位に凹部間台部52を配設したパルプモールドトレイ50であって、
前記凹部間台部52の台面520の高さを前記基準面Sより低く設定し、該台面520の中央部521を囲むように且つ該台面520の縁525と間隔を保ちつつ該縁525に沿うように該台面520上に前記基準面Sと高さを揃えた台面上壁体53を立設して成り、
トレイ50は上面視で方形を成し、
2個の果実収容凹部51,51とトレイのコーナーの縁505cによって囲まれる部位に周回溝部55と該周回溝部55によって囲まれる溝部内台部56を配し、各溝部内台部56の台面560を前記基準面Sから窪むように湾曲形成した、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
[3]手段3:
手段1又は2に於いて、
前記凹部間台部52の台面520であって前記台面上壁体53で囲まれる部位520aの高さを、該台面上壁体53の外側の部位520bより高く設定して成る、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
台面上壁体53で囲まれる部位520aと、台面上壁体53の外側の部位520bの高さの差は、例えば、パルプモールドトレイの各部の厚み程度とすることができる。
[4]手段4:
手段1に於いて、
トレイ50は上面視で方形を成し、
2個の果実収容凹部51,51とトレイのコーナーの縁505cによって囲まれる部位に周回溝部55と該周回溝部55によって囲まれる溝部内台部56を配し、各溝部内台部56の台面560を前記基準面Sから窪むように湾曲形成した、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
[5]手段5:
手段1に於いて、
前記凹部間台部52の台面520であって前記台面上壁体53で囲まれる部位520aの高さを、該台面上壁体53の外側の部位520bより高く設定して成り、
トレイ50は上面視で方形を成し、
2個の果実収容凹部51,51とトレイのコーナーの縁505cによって囲まれる部位に周回溝部55と該周回溝部55によって囲まれる溝部内台部56を配し、各溝部内台部56の台面560を前記基準面Sから窪むように湾曲形成した、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
[6]手段6:
手段1〜手段5の何れかに於いて、
2個の果実収容凹部51,51と上面視で方形を成すトレイの長手方向の縁505eによって囲まれる部位に基準面から窪み平坦な底部を有する平坦凹部58を配し、各平坦凹部58内にトレイの長手方向に沿い縁505e方向へ湾曲し前記基準面Sと高さを揃えた凹部内リブ59を立設した、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
手段1は、基準面Sに対して窪む複数個の果実収容凹部51を配設し、且つ、隣接する複数個の果実収容凹部51,51,51によって囲まれる部位に凹部間台部52を配設したパルプモールドトレイ50であって、前記凹部間台部52の台面520の高さを前記基準面Sより低く設定し、該台面520の中央部521を囲むように且つ該台面520の縁525と間隔を保ちつつ該縁525に沿うように該台面520上に前記基準面Sと高さを揃えた台面上壁体53を立設して成前記凹部間台部52の台面520上に立設する台面上壁体53を、当該凹部間台部52を囲む複数個の果実収容凹部51,51,51の開口縁に沿う部分の中央付近530を切り欠くように形成して成ることを特徴とするパルプモールドトレイ50であるため、果実収容凹部を下に向けて乾燥台(パレット31)に載置して乾燥を行なう場合、隣接する複数個の果実収容凹部の開口縁51a2,51a2,51a2が向き合う部位に位置する凹部間台部52の台面520が乾燥台(パレット31)上に直接的に載置されることはなく、台面上壁体53を介して乾燥台(パレット31)上に支持される。このため、果実収容凹部51が、当該の開口縁51a2,51a2,51a2の部分で内側へ変形することが防止され、その結果として、果実の損傷が防止される。さらに、複数枚(例:50枚)のパルプモールドトレイ50を積層した場合、各パルプモールドトレイ50の間に台面上壁体53が介在して間隙を保持するため、1枚づつ剥離する作業が容易となり、機械的な剥離操作にも適する。さらに、成形型11から未乾燥品を離型する際に、板状の突出部である台面上壁体53の一部が成形型11の対応する凹部内から離型困難となることに起因する離型不良もしくは成形不良が生ずることを防止できる。
手段2は、基準面Sに対して窪む複数個の果実収容凹部51を配設し、且つ、隣接する複数個の果実収容凹部51,51,51によって囲まれる部位に凹部間台部52を配設したパルプモールドトレイ50であって、前記凹部間台部52の台面520の高さを前記基準面Sより低く設定し、該台面520の中央部521を囲むように且つ該台面520の縁525と間隔を保ちつつ該縁525に沿うように該台面520上に前記基準面Sと高さを揃えた台面上壁体53を立設して成り、トレイ50は上面視で方形を成し、2個の果実収容凹部51,51とトレイのコーナーの縁505cによって囲まれる部位に周回溝部55と該周回溝部55によって囲まれる溝部内台部56を配し、各溝部内台部56の台面560を前記基準面Sから窪むように湾曲形成したことを特徴とするパルプモールドトレイ50であるため、果実収容凹部を下に向けて乾燥台(パレット31)に載置して乾燥を行なう場合、隣接する複数個の果実収容凹部の開口縁51a2,51a2,51a2が向き合う部位に位置する凹部間台部52の台面520が乾燥台(パレット31)上に直接的に載置されることはなく、台面上壁体53を介して乾燥台(パレット31)上に支持され、このため、果実収容凹部51が当該の開口縁51a2,51a2,51a2の部分で内側へ変形することが防止され、その結果として、果実の損傷が防止される。さらに、果実収容凹部を下に向けて乾燥台(パレット31)に載置して乾燥を行なう場合に於いて、乾燥に伴い当該コーナー寄りの部分が上方(乾燥台(パレット31)から離れる方向)へ反り返ることを防止できる。また、乾燥後の成形品の当該部分の強度を高めることができる。
手段は、手段1又は2に於いて、前記凹部間台部52の台面520であって前記台面上壁体53で囲まれる部位520aの高さを、該台面上壁体53の外側の部位520bより高く設定して成ることを特徴とするパルプモールドトレイ50であるため、部位520aと部位520bの境界に位置する台面上壁体53の裏面側にヒケによる小溝が生ずることがない。このため、複数枚(例:50枚)のパルプモールドトレイ50を積層した場合に、下層のパルプモールドトレイ50の台面上壁体53の上端が、上記の小溝に食い込むことがなく、食い込むことによる剥離不良も生じない。
手段4は、手段1に於いて、トレイ50は上面視で方形を成し、2個の果実収容凹部51,51とトレイのコーナーの縁505cによって囲まれる部位に周回溝部55と該周回溝部55によって囲まれる溝部内台部56を配し、各溝部内台部56の台面560を前記基準面Sから窪むように湾曲形成したことを特徴とするパルプモールドトレイ50であるため、手段1と2を併せた効果を奏する。
手段5は、手段1に於いて、前記凹部間台部52の台面520であって前記台面上壁体53で囲まれる部位520aの高さを、該台面上壁体53の外側の部位520bより高く設定して成り、トレイ50は上面視で方形を成し、2個の果実収容凹部51,51とトレイのコーナーの縁505cによって囲まれる部位に周回溝部55と該周回溝部55によって囲まれる溝部内台部56を配し、各溝部内台部56の台面560を前記基準面Sから窪むように湾曲形成したことを特徴とするパルプモールドトレイ50であるため、手段1と2を併せた効果を奏する。
手段6は、手段1〜手段5の何れかに於いて、2個の果実収容凹部51,51と上面視で方形を成すトレイの長手方向の縁505eによって囲まれる部位に基準面から窪み平坦な底部を有する平坦凹部58を配し、各平坦凹部58内にトレイの長手方向に沿い縁505e方向へ湾曲し前記基準面Sと高さを揃えた凹部内リブ59を立設したことを特徴とするパルプモールドトレイ50であるため、当該の部分の強度を高めることができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(1)製造工程:
図1はパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)の製造工程の一例を示す。
図示のように、回転式金型支持装置10のアームが矢印a方向へ一定速度で回転されると、各アームの先端に取り付けられている成形型11は、パルプ溶液槽90内のパルプ溶液91に順に浸される。各成形型11には、それぞれ、金網製の成形型面が取り付けられており、その形状は、製造対象のパルプモールドトレイの表側(果実収容凹部51の開口部側)の形状に合致する形状とされている。成形型11がパルプ溶液91に浸されている状態で、成形型面の裏面側から真空吸引が行なわれる。これにより、金網製の成形型面の全域にパルプ繊維が付着する。付着したパルプ繊維の厚さが1.5mm程度になるタイミングで、当該の成形型11はパルプ溶液91から引き上げられる。なお、この付着厚さは製造対象のトレイに応じて決まるものであり、若干の幅(1〜5mm程度)がある。
回転式金型支持装置10と同期する一定速度で回転式受型支持装置20が矢印b方向へ運転されており、該回転式受型支持装置20の各アームの先端には、それぞれ受型21が取り付けられている。
上述の如くパルプ溶液91から引き上げられた成形型11は、回転式受型支持装置20によって所定の対向位置へ順に位置される受型21に対向される。この対向時、成形型11の裏面側からは押出用の空気が吐出され、一方、受型21の裏面側からは真空吸引が行なわれる。このため、成形型11の成形型面に付着していたパルプ繊維(未乾燥状態のパルプモールドトレイ)は、受型21へ渡される。
こうして受型21に渡されたパルプ繊維(未乾燥状態のパルプモールドトレイ)は、該受型21により支持されつつ搬送装置30のパレット31の上方位置へ運ばれて、該パレット31上へ移載される。この移載は、図2(a)のように、表側(果実収容凹部51の開口部の側)が下方を向くように行なわれる。このことは、回転式金型支持装置10の成形型11に取り付けられる成形型面を、果実収容凹部51に対応する部分が凸部となるような成形型面とすることによって実現される。
パレット31上へ移載された未乾燥状態のパルプモールドトレイは、搬送装置30により矢印c方向へ搬送されて乾燥装置40へ送り込まれ、該乾燥装置40内にて加熱・乾燥される。
このようにして、パルプモールドトレイが製造される。
(2)パルプモールドトレイ50:
図3〜図5は、4個の果実収容凹部51を配設した梨用のパルプモールドトレイ50を示し、図3は上面図、図4(a)は図3内のA−A線断面図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は図3内のC−C線断面図、図5は図3内のD−D線断面図である。なお、図3内のハッチングは断面ではなく、リブ(板状の突起部分)を示す。
図示のパルプモールドトレイ50は、該パルプモールドトレイ50が輸送時等に梨とともに収容される箱(例:ダンボール箱)の内形状(上面視での内形状;長方形)に略合致する外形状(上面視での外形状;長方形)・サイズであり、内部には、基準面S(パルプモールドトレイ50の周囲の縁と同一高さの面)に対して窪む合計4個の果実収容凹部51が、平行四辺形の頂点位置関係となるように配設されている。
凹部間台部52:
隣接する3個の果実収容凹部51,51,51によって囲まれる各部位(図示の例では2箇所の部位)には、それぞれ、凹部間台部52が配設されており、各凹部間台部52の台面520上には、それぞれ、台面上壁体53が立設されている。
台面520は基準面Sよりも低く形成されており、台面520上に立設された台面上壁体53の頂部が、基準面Sの高さと同一高さに揃えられている。このように形成されているため、果実収容凹部51の開口部側を下向きにしてパレット31へ移載して乾燥を行なう際、3個の果実収容凹部の開口縁51a2,51a2,51a2(図2(b))が向き合う部位に位置する凹部間台部52の台面520が直にパレット31に載置されることはなく、台面上壁体53を介して載置される。このため、果実収容凹部51の開口縁が当該の部分で内側へ変形することが防止され、その結果として、果実の損傷が防止される。さらに、複数枚(例:50〜100枚)のパルプモールドトレイ50を積層した場合、各パルプモールドトレイ50の間に台面上壁体53が介在して間隙を保持するため、1枚づつ剥離する作業が容易となり、機械的な剥離操作にも適する。
上記台面520の高さは、台面上壁体53で囲まれる部位520aが、台面上壁体53の外側の部位520bよりも高く形成されており、これら二つの部位の高さの差は、本例では、図4(b)に示すようにパルプモールドトレイ50の厚さ程度(略1〜5mm)である。このように形成されているため、部位520aと部位520bの境界に位置する台面上壁体53の裏面側にヒケに起因する小溝が生ずることがない。このため、複数枚(例:50〜100枚)のパルプモールドトレイ50を積層した場合に、下層のパルプモールドトレイ50の台面上壁体53の上端が、上層のパルプモールドトレイ50の裏面側の上記した小溝に食い込むことがなく、食い込むことによる剥離不良が防止される。
上記台面上壁体53は、本例では、図3に示すように3個の部分に分けられている。即ち、当該台面上壁体53が支持される凹部間台部52を囲む3個の果実収容凹部51,51,51の開口縁に沿う部分の中央付近530で途切れるように形成されている。このように分割して形成されているため、成形型11から未乾燥品を離型する際に、板状の突出部である台面上壁体53の一部が成形型11の対応する凹部(溝)から離型できないで当該の対応部分(溝)内に残留するという離型不良の発生を防止できる。
上記では、隣接する3個の果実収容凹部51,51,51により囲まれる部位に凹部間台部52が位置している場合を延べているが、隣接する2個の果実収容凹部間に凹部間台部が位置してもよく、また、隣接する4個以上の果実収容凹部で囲まれる部位に凹部間台部が位置していてもよい。
また、上記では、果実収容凹部51が4個の例を述べているが、3個以下や、5個以上であってもよいことは勿論である。
周回溝部55&溝部内台部56:
2個の果実収容凹部51,51とトレイのコーナーの縁505cとによって囲まれる各部位(図示の例では2箇所の部位)には、それぞれ、基準面Sに対して窪む周回溝部55が形成されており、各周回溝部55によって囲まれる部位には、それぞれ、溝部内台部56が形成されている。この溝部内台部56の台面は、図4(c)に示すように、トレイの短辺方向の両端で基準面Sに合致し、中央に向かうにつれて基準面Sから窪むように形成されている。このように形成されているため、果実収容凹部を下向きにしてパレット31へ移載して乾燥を行なう場合に於いて、乾燥に伴い当該コーナー寄りの部分が上方(パレット31から離れる方向)へ反り返ってしまい、その歪みを持つ形状が固定されてしまうことを防止できる。また、乾燥後の成形品の当該部分の強度を高めることができる。
上記周回溝部55内には、該周回溝部55を横切るように適宜の間隔でリブ551が設けられているため、強度がさらに高められている。
上記では、トレイの2箇所のコーナーに周回溝部55及び溝部内台部56を設けた例を述べているが、果実収容凹部51の配置の態様によっては、1箇所、又は、3〜4箇所のコーナーに周回溝部及び溝部内台部を設けてもよい。
また、1〜3箇所のコーナーに周回溝部及び溝部内台部を設けた構成(=3〜1箇所のコーナーに周回溝部及び溝部内台部を設けない構成)に於いて、当該周回溝部及び溝部内台部を設けないコーナー部位が、隣接する複数個の果実収容凹部によって囲まれる部位に該当する場合には、当該のコーナー部位に、前述の凹部間台部及び台面上壁体を設けるように構成してもよい。
また、手段1に対応するが、手段には対応しない構成の場合には、トレイのコーナー部位に、前述の凹部間台部及び台面上壁体を設けるように構成してもよい。
平坦凹部58&リブ59:
2個の果実収容凹部51,51とトレイの長手方向の縁505eとによって囲まれる各部位(図示の例では2箇所の部位)には、それぞれ、平坦な底部を有する平坦凹部58が形成されており、各平坦凹部58内には、それぞれ、トレイの長手方向に沿い且つ縁505eの方向へ湾曲する湾曲リブ59が形成されている。湾曲リブ59の高さは、図4(a)に示すように、基準面Sの高さに揃えられている。このように形成されているため、当該の部分の強度を高めることができる。
上記では、トレイの縁に沿う2箇所に湾曲リブ59を備えた平坦凹部58を設けた例を述べているが、果実収容凹部51の配置の態様等によっては、1箇所、又は、3箇所以上の部位に湾曲リブを備えた平坦凹部を設けてもよい。
また、トレイの縁に沿う1又は2以上の箇所に湾曲リブを備えた平坦凹部を設けた構成に於いて、トレイの縁に沿うが湾曲リブを備えた平坦凹部を設けず且つ隣接する複数個の果実収容凹部によって囲まれる部位が存在する場合には、当該の部位に、前述の凹部間台部及び台面上壁体を設けるように構成してもよい。
また、手段1〜に対応するが、手段には対応しない構成の場合には、トレイの縁に沿い且つ隣接する複数個の果実収容凹部によって囲まれる部位が存在する場合には、当該の部位に、前述の凹部間台部及び台面上壁体を設けるように構成してもよい。
その他:
トレイのコーナー部であって、周回溝部55や溝部内台部56が設けられていない各コーナー部には、基準面Sよりも一段低くなって果実収容凹部51の縁に到る段部501が形成されている。このコーナー部は比較的狭いため、周回溝部55や溝部内台部56に代えて段部501を設けたものである。このように段部501を経て果実収容凹部51の縁に到るため、当該縁についても、果実収容凹部51の縁部が急峻となる前述の肩部の形成を防止できる効果がある。
隣接する二つの果実収容凹部51,51間には、基準面Sに対して窪むように形成された連絡溝部503が設けられている。このように連絡溝部503を設けているため、当該の部位では果実収容凹部51の縁が基準面Sよりも低くなり、果実収容凹部51の縁部が急峻となる前述の肩部の形成を防止できる効果がある。
パルプモールドトレイの製造工程の一例を示す模式図。 (a)と(c)は未乾燥のパルプモールドトレイ50をパレット31上に載置する様子を示す説明図。(a)は表側を下方に向けて載置した例を示し、(c)は裏側を下方に向けて載置した例を示す。(b)は(a)ように載置した場合に果実収容凹部51の縁に加わる力が部位によって異なることの説明図。 パルプモールドトレイの上面図。 (a)は図3内のA−A線断面図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は図3内のC−C線断面図。 図3内のD−D線断面図。
符号の説明
10 回転式金型支持装置
11 成形型
20 回転式受型支持装置
21 受型
30 搬送装置
31 パレット
40 乾燥装置
50 パルプモールドトレイ
51 果実収容凹部
51a 開口縁部
52 凹部間台部
520 凹部間台部の台面
520a 凹部間台部の台面であって台面上壁体で囲まれる部位
520b 凹部間台部の台面であって台面上壁体の外側の部位
521 凹部間台部の台面の中央部
525 凹部間台部の台面の縁
53 台面上壁体
530 凹部間台部を囲む隣接する3個の果実収容凹部の開口縁に沿う部分の中央付近
55 周回溝部
56 溝部内台部
560 溝部内台部の台面
58 平坦凹部
59 凹部内リブ
90 パルプ溶液槽
91 パルプ溶液

Claims (6)

  1. 基準面に対して窪む複数個の果実収容凹部を配設し、且つ、隣接する複数個の果実収容凹部によって囲まれる部位に凹部間台部を配設したパルプモールドトレイであって、
    前記凹部間台部の台面の高さを前記基準面より低く設定し、該台面の中央部を囲むように且つ該台面の縁と間隔を保ちつつ該縁に沿うように該台面上に前記基準面と高さを揃えた台面上壁体を立設して成
    前記凹部間台部の台面上に立設する台面上壁体を、当該凹部間台部を囲む複数個の果実収容凹部の開口縁に沿う部分の中央付近を切り欠くように形成して成る、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  2. 基準面に対して窪む複数個の果実収容凹部を配設し、且つ、隣接する複数個の果実収容凹部によって囲まれる部位に凹部間台部を配設したパルプモールドトレイであって、
    前記凹部間台部の台面の高さを前記基準面より低く設定し、該台面の中央部を囲むように且つ該台面の縁と間隔を保ちつつ該縁に沿うように該台面上に前記基準面と高さを揃えた台面上壁体を立設して成り
    トレイは上面視で方形を成し、
    2個の果実収容凹部とトレイのコーナーの縁によって囲まれる部位に周回溝部と該周回溝部によって囲まれる溝部内台部を配し、各溝部内台部の台面を前記基準面から窪むように湾曲形成した、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  3. 請求項1又は請求項2に於いて、
    前記凹部間台部の台面であって前記台面上壁体で囲まれる部位の高さを、該台面上壁体の外側の部位より高く設定して成る、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  4. 請求項1に於いて、
    トレイは上面視で方形を成し、
    2個の果実収容凹部とトレイのコーナーの縁によって囲まれる部位に周回溝部と該周回溝部によって囲まれる溝部内台部を配し、各溝部内台部の台面を前記基準面から窪むように湾曲形成した、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  5. 請求項1に於いて、
    前記凹部間台部の台面であって前記台面上壁体で囲まれる部位の高さを、該台面上壁体の外側の部位より高く設定して成り、
    トレイは上面視で方形を成し、
    2個の果実収容凹部とトレイのコーナーの縁によって囲まれる部位に周回溝部と該周回溝部によって囲まれる溝部内台部を配し、各溝部内台部の台面を前記基準面から窪むように湾曲形成した、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  6. 請求項1〜請求項5の何れかに於いて、
    2個の果実収容凹部と上面視で方形を成すトレイの長手方向の縁によって囲まれる部位に基準面から窪み平坦な底部を有する平坦凹部を配し、各平坦凹部内にトレイの長手方向に沿い縁方向へ湾曲し前記基準面と高さを揃えた凹部内リブを立設した、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。」
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