JP4347896B2 - パルプモールドトレイ - Google Patents

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Description

本発明は、梨,桃,トマト,リンゴ,メロン,等の果実類を収容する果実収容凹部を備えたパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)に関する。本発明のパルプモールドトレイは、例えば、パルプ溶液に成形型(果実収容凹部に対応する凸部を型面に有し、型面上に金網を設けた成形型)を浸して金網の裏面側から吸引した後、パルプ溶液から取り出し、金網面に付着している未乾燥品を金網面から外して、果実収容凹部の開口部側を下にして台上に載置して乾燥させることにより得られる。
トレイの内部に収容対象の果実類(梨/桃/トマト/リンゴ/メロン等)に適合するサイズ・形状の複数個の果実収容凹部が配設されたパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)は周知である。
また、パルプ溶液に成形型(果実収容凹部に対応する凸部を型面に有し、型面上に金網を設けた成形型)を浸して金網の裏面側から吸引した後、パルプ溶液から取り出し、金網面に付着している未乾燥品を金網面から外して、果実収容凹部の開口部側を下にして台上に載置して乾燥させてパルプモールドトレイを得る製造方法も周知である。
特開2005−067696号公報(特許文献1)には、果実類を収容する凹陥部(本願発明の果実収容凹部に相当する部位)の形状を、該凹陥部の側壁部の縦断面形状が直線状を成し、該凹陥部の全体形状が略逆円錐台形状を成すように形成することで、該凹陥部内にて果実類が係止される部分の面積を広げるとともに、従来の果実類包装容器に存在していた肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を解消し、これにより、果実類の損傷を防止するようにした果実類包装用のパルプモールドトレイが記載されている。
特開2005−067696号公報。
パルプモールドトレイは、図1に例示するように、槽90内のパルプ溶液91に成形型11を浸して成形型面(金網面)の裏面側から吸引して全域にパルプ繊維を1〜5mm程度の厚さに付着させた後、成形型11をパルプ溶液91から引き上げ(矢印a)、成形型面の全域に付着・形成されている未乾燥品を成形型面に対向させた受型21で受け(矢印b)、更に受型21からパレット31上へ移載して乾燥機40へ送り込み(矢印c)、乾燥機40内にて加熱・乾燥することにより得られる。10は回転式金型支持装置、20は回転式受型支持装置、30は搬送装置である。
上記に於いて、乾燥工程へ送り込むためにパレット31上へ移載される未乾燥品は、パレット面との接触面積が小さな裏側ではなく、パレット面との接触面積が大きな表側が下方を向くようにして、パレット31上へ移載される。即ち、図2(b)の如く果実収容凹部51の開口部が上を向くようにパレット31上へ移載されるのではなく、図2(a)の如く果実収容凹部51の開口部が下を向くようにパレット31上へ移載される。その理由は、図2(b)のようにした場合、未乾燥状態では、パレット31に支持されていない部位が二点鎖線で示すように垂れ下がって変形し、その変形した形状が固定されて乾燥後に残ってしまうことにある。このため、図2(a)のようにすることで、パレット31によって支持される接触面積をできるだけ大きくし、これにより、製品の変形をできるだけ小さくしているのである。
しかしながら、表側が下向きとなるように、即ち、図2(a)の如く果実収容凹部51の開口部を下に向けて移載すると、積層されたパルプモールドトレイの剥離性を高めるべくパルプモールドトレイ表側の適宜の部位(図2(a)に斜線部で例示した部位等)に形成されているストッパSに力が集中して二点鎖線の如く変形し、その変形した形状が乾燥後にそのまま固定されて残ってしまう等の不具合が生ずる。
ストッパSとは、積層されたパルプモールドトレイがピッタリ重ならないように、パルプモールドトレイの適宜の位置に立設される板状の部位である。即ち、パルプモールドトレイは、例えば、50枚程度ずつ積層された状態で出荷されるため、使用時には、最上層のものから1枚ずつ順に機械装置(爪等を備えた機械装置)で取り出して、果実類の収容作業に供する必要がある。このとき、パルプモールドトレイがピッタリ重なり合っていると、最上層の1枚を取り出すべく爪を入れるための隙間が2枚目との間に無く、取り出し作業に支障が生ずる。このため、適宜の部位にストッパを形成して各層間に若干の隙間を設けておき、剥離作業の容易化を図っているのである。
本願は、このストッパに変形が生じないようにすることを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[]のように構成される。この項と次項(「発明の効果」の項)に於いて、符号は理解を容易にするために付したものであり、本発明の構成を符号の構成に限定する趣旨ではない。
[1]手段1(図3参照):
複数個の果実収容凹部51を配設して成るパルプモールドトレイ50であって、
3又は4個の果実収容凹部51で囲まれる凹部間台部52の中の任意の1又は2以上の凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設するとともに、2個の果実収容凹部51の境界部54の中の任意の1又は2以上の境界部54の上面540から境界上壁体55を立設し、
前記台面上壁体53と前記境界上壁体55であってそれらが立設された凹部間台部52と境界部54とが連続状態にある台面上壁体53と境界上壁体55を連続させて成
前記境界部54の上面540を両端の凹部間台部52,52の台面520,520から下がるように形成し、前記境界上壁体55の高さをそれが立設された上面540とともに下がるように形成して成る、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
台面上壁体53や境界上壁体55が、前述のストッパに該当する。
全ての凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設し、且つ、全ての境界部54の上面540から境界上壁体55を立設して、連続させ得る全ての台面上壁体53と全ての境界上壁体55を連続させてもよい。
また、全ての凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設し、且つ、全ての境界部54の上面540から境界上壁体55を立設して、連続させ得る中で、任意の台面上壁体53と任意の境界上壁体55を連続させてもよい。
また、全ての凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設し、且つ、任意の境界部54の上面540から境界上壁体55を立設して、それらを連続させてもよい。
また、任意の凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設し、且つ、任意の境界部54の上面540から境界上壁体55を立設して、連続させ得る全ての台面上壁体53と全ての境界上壁体55を連続させてもよく、連続させ得る中で任意の台面上壁体53と任意の境界上壁体55を連続させてもよい。
要は、手段1では、台面上壁体53や境界上壁体55を立設するか否かは適宜に選択してよく、それらを連続させるか否かも適宜に選択してよい。
上面540が台面520よりも下がる高さを、図5(d)にH2として例示する。
[2]手段2:
複数個の果実収容凹部51を所定の方向に連続的又は離隔的に配列して複数列となるように配設して成るパルプモールドトレイ50であって、
3又は4個の果実収容凹部51で囲まれる凹部間台部52であって前記複数列の中の任意の1又は2以上の列に沿う凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設するとともに、2個の果実収容凹部51の境界部であって前記台面上壁体53を立設した凹部間台部52に連続し且つ当該凹部間台部52が沿う列に沿う境界部54の上面540から境界上壁体55を立設し、
前記台面上壁体53と前記境界上壁体55であってそれらが立設された凹部間台部52と境界部54とが連続状態にある台面上壁体53と境界上壁体55を連続させて成
前記境界部54の上面540を両端の凹部間台部52,52の台面520,520から下がるように形成し、前記境界上壁体55の高さをそれが立設された上面540とともに下がるように形成して成る、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
例えば、図4の例では、トレイ50の長辺方向に於いて連続的に6個,5個,6個、5個,6個の計5列となるように、複数個の果実収容凹部51が配設されている。
或いは、図4の例では、トレイ50の短辺方向に於いて離隔的に3個,2個,3個,2個,3個,2個、3個,2個,3個,2個,3個の計11列となるように、複数個の果実収容凹部51が配設されている、と言い換えることもできる。
或いは、また、図4の例では、トレイ50の斜め方向に於いて連続的に1個,3個,5個,5個,5個,5個,3個,1個の計8列となるように、複数個の果実収容凹部51が配設されている、と言い換えることもできる。なお、両端の列は1個のみであるため、これらを含めないように扱ってもよい。
このように複数個の果実収容凹部51を長辺方向や短辺方向或いは斜め方向という所定の方向に連続的又は離隔的に配列して複数列となるように配設して成る図4の例では、所定の方向の中の一つの方向である長辺方向に沿う複数列(図示の例では5列)の中の任意の1又は2以上の列(図示の例では5列)に沿う各凹部間台部52の台面520からそれぞれ台面上壁体53を立設するとともに、2個の果実収容凹部51の境界部54であって前記台面上壁体53を立設した凹部間台部52に連続し且つ当該凹部間台部52が沿う列に沿う境界部54(図示の例では「斜め方向で隣接する2個の果実収容凹部の境界部」が該当する)の上面540から境界上壁体55を立設し、前記台面上壁体53と前記境界上壁体55であってそれらが立設された凹部間台部52と境界部54とが連続状態にある台面上壁体53と境界上壁体55を連続させている。
上面540が台面520よりも下がる高さを、図5(d)にH2として例示する。
上記手段1又は手段2に於いて、前記凹部間台部52の台面520小面積であるように構成してもよい。
3又は4個の果実収容凹部で囲まれる凹部間台部の台面の面積が或る程度大きいと、台面の縁に沿って周回するように台面上壁体を立設できる。即ち、上面視で輪状に閉じた形状となるように台面上壁体を形成できる。そのような形状の台面上壁体は、ある程度の強度を有するため、乾燥工程で前記したような力の集中が発生したとしても、変形を免れ得る。したがって、こでの小面積とは、そのような閉じた形状の台面上壁体を形成し得ない程度に小面積であることをいう。
例えば、上面視で方形を成す「43cm×31cm」程度のサイズのトレイに、28個の果実収容凹部51を密集状態にと配設すると(図4参照)、その台面の面積は、ここでいう小面積に該当する。トレイのサイズが上記程度の場合、果実収容凹部が6〜30個程度が、こでいう小面積の範囲に該当する。
なお、前述の手段1や手段2に於いて、凹部間台部52の台面520が、ここで言う小面積より大きい場合を含むことはもちろんである。
[3]手段3(図5参照)
手段1又は手段2の何れかに於いて、
前記境界上壁体55の立設高さH1を前記台面上壁体53の立設高さH0より低く形成して成る、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ50。
手段1は、複数個の果実収容凹部51を配設して成るパルプモールドトレイ50であって、3又は4個の果実収容凹部51で囲まれる凹部間台部52の中の任意の1又は2以上の凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設するとともに、2個の果実収容凹部51の境界部54の中の任意の1又は2以上の境界部54の上面から境界上壁体55を立設し、前記台面上壁体53と前記境界上壁体54であってそれらが立設された凹部間台部52と境界部54とが連続状態にある台面上壁体53と境界上壁体55を連続させて成前記境界部54の上面540を両端の凹部間台部52,52の台面520,520から下がるように形成し、前記境界上壁体55の高さをそれが立設された上面540とともに下がるように形成して成るため、台面上壁体53や境界上壁体55が十分な強度を有する。このため、乾燥工程でパレット31側からの力が集中したとしても、それらが変形することを防止でき、変形することに起因する不具合(例:剥離不良等)も防止できる。また、台面上壁体と境界上壁体とが連続する方向に於いて撓みや引っ張りに対する十分な強度を有するため、果実を収容した状態で当該方向の両端の縁部を手で持った場合にも撓みに対して十分に耐えることができる。また、果実を収容した輸送時等の振動等のために当該方向に果実を押しやる力が作用した場合でも十分に耐えることができる。また、果実収容凹部51に収容されて輸送される果実に境界上壁部55の上縁が接触することを防止でき、その損傷を防止できる。
手段2は、複数個の果実収容凹部51を所定の方向に連続的又は離隔的に配列して複数列となるように配設して成るパルプモールドトレイ50であって、3又は4個の果実収容凹部51で囲まれる凹部間台部52であって前記複数列の中の任意の1又は2以上の列に沿う凹部間台部52の台面520から台面上壁体53を立設するとともに、2個の果実収容凹部51の境界部54であって前記台面上壁体53を立設した凹部間台部52に連続し且つ当該凹部間台部52が沿う列に沿う境界部54の上面540から境界上壁体55を立設し、前記台面上壁体53と前記境界上壁体55であってそれらが立設された凹部間台部52と境界部54とが連続状態にある台面上壁体53と境界上壁体55を連続させて成前記境界部54の上面540を両端の凹部間台部52,52の台面520,520から下がるように形成し、前記境界上壁体55の高さをそれが立設された上面540とともに下がるように形成して成るため、台面上壁体53や境界上壁体55が十分な強度を有する。このため、乾燥工程でパレット31側からの力が集中したとしても、それらが変形することを防止でき、変形することに起因する不具合(例:剥離不良等)も防止できる。また、台面上壁体53と境界上壁体55とが連続する方向が略沿っている方向であるところの果実収容凹部51の連続的又は離隔的な配列方向に略沿う方向に於いて、撓みや引っ張りに対する更に十分な強度を有することができる。このため、果実を収容した状態で当該方向の両端の縁部を手で持った場合にも、撓みに対して更に十分に耐えることができる。また、果実を収容した輸送時等の振動等のために当該方向に果実を押しやる力が作用した場合でも、更に十分に耐えることができる。また、果実収容凹部51に収容されて輸送される果実に境界上壁部55の上縁が接触することを防止でき、その損傷を防止できる。
手段のパルプモールドトレイ50は、手段1又は手段2の何れかに於いて、前記境界上壁体55の立設高さH1を前記台面上壁体53の立設高さH0よりも低く形成して成るため、手段1又は2の効果をより高めることができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(1)製造工程:
図1はパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)の製造工程の一例を示す。
図示のように、回転式金型支持装置10のアームが矢印a方向へ一定速度で回転されると、各アームの先端に取り付けられている成形型11は、パルプ溶液槽90内のパルプ溶液91に順に浸される。各成形型11には、それぞれ、金網製の成形型面が取り付けられており、その形状は、製造対象のパルプモールドトレイの表側(果実収容凹部51の開口部側)の形状に合致する形状とされている。成形型11がパルプ溶液91に浸されている状態で、成形型面の裏面側から真空吸引が行なわれる。これにより、金網製の成形型面の全域にパルプ繊維が付着する。付着したパルプ繊維の厚さが1.5mm程度になるタイミングで、当該の成形型11はパルプ溶液91から引き上げられる。なお、この付着厚さは製造対象のトレイに応じて決まるものであり、若干の幅(1〜5mm程度)がある。
回転式金型支持装置10と同期する一定速度で回転式受型支持装置20が矢印b方向へ運転されており、該回転式受型支持装置20の各アームの先端には、それぞれ受型21が取り付けられている。
上述の如くパルプ溶液91から引き上げられた成形型11は、回転式受型支持装置20によって所定の対向位置へ順に位置される受型21に対向される。この対向時、成形型11の裏面側からは押出用の空気が吐出され、一方、受型21の裏面側からは真空吸引が行なわれる。このため、成形型11の成形型面に付着していたパルプ繊維(未乾燥状態のパルプモールドトレイ)は、受型21へ渡される。
こうして受型21に渡されたパルプ繊維(未乾燥状態のパルプモールドトレイ)は、該受型21により支持されつつ搬送装置30のパレット31の上方位置へ運ばれて、該パレット31上へ移載される。この移載は、図2(a)のように、表側(果実収容凹部51の開口部の側)が下方を向くように行なわれる。このとき、台面上壁体53(図3等)の頂部はパレット31に当接するが、該台面上壁体53は境界上壁体55(図3等)に連続されているため十分な強度を有する。このため、変形も防止される。
パレット31上へ移載された未乾燥状態のパルプモールドトレイは、搬送装置30により矢印c方向へ搬送されて乾燥装置40へ送り込まれ、該乾燥装置40内にて加熱・乾燥される。
このようにして、パルプモールドトレイが製造される。
(2)パルプモールドトレイ50:
図3〜図5は、28個の果実収容凹部51を配設したトマト用のパルプモールドトレイ50を示し、図3は斜視図(及び部分拡大図)、図4は上面図、図5(a)は図4内のA−A線断面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図、(d)はD−D線断面図である。なお、図4内のハッチング部分は、断面ではなく、台面上壁体53及び境界上壁体55の上面(頂部)を示す。また、図5(d)のD−D線断面は、直線で切った断面ではなく、図4内の台面上壁体53と境界上壁体55とを結ぶ曲線(図4内に一点鎖線で示す曲線)に沿って切った断面である。
図示のパルプモールドトレイ50は、該パルプモールドトレイ50が輸送時等に収容対象の果実であるトマトとともに収容される箱(例:ダンボール箱)の内形状(上面視での内形状;長方形)に略合致する外形状(上面視での外形状;長方形)・サイズ(例:「43cm×31cm」程度)であり、内部には、周囲の縁面に対して窪む合計28個の果実収容凹部51が、密集状態で、入れ位置に配設されている。
このように多数の果実収容凹部51が密集状態で配設されているため、3個の果実収容凹部51で囲まれる部位に形成される凹部間台部52の台面520の面積(台面上壁体53で隠れる部分を含む面積)は「1.8cm×1cm×1/2」程度である。また、2個の果実収容凹部51の境界部54の上面540の幅(境界上壁体55が有る場合該境界上壁体55で隠れる部分を含む幅)は、トレイの長辺方向に並ぶ果実収容凹部間(図4で横方向に隣接する果実収容凹部間)の場合で「1.2cm」程度、斜め方向に隣接する果実収容凹部間の場合で「0.8cm」程度である。即ち、何れも、比較的小さい。
凹部間台部52の台面520の面積が上述のように小さいため、台面52上に、該台面52の縁に沿ってぐるりと周回する輪状を成し、台面520上で完結する台面上壁体(乾燥工程で変形しない十分な強度を有する台面上壁体)を形成することはできない。
境界部54は、その上面540が、境界部54の両端に位置する凹部間台部52の台面520から下がるように設定されており、境界部54の上面と凹部間台部52の台面520との高低差H2(図5(d)参照)は「0.6cm」程度である。このように境界部54の高さを低くしている理由は、果実収容凹部51内に収容されるトマトの損傷を防止することにある。即ち、輸送時等にトマトに振動が加わった場合でも、トマトが境界部54に強く触れないようにして、その損傷を防止することにある。
図示のパルプモールドトレイ50では、図4に示すように、各凹部間台部52の台面520から台面上壁体53が立設されるとともに、各凹部間台部52に対してトレイの長辺方向に略沿う方向で連続する各境界部54の上面540から境界上壁体55が立設されており、それらが相互に連続されている。即ち、図4に示す如く、トレイ長辺方向に連続的に配列して複数列となるように配設されている果実収容凹部51の列に沿う各凹部間台部52と各境界部54からそれぞれ台面上壁体53と境界上壁体55が立設されて、それらが相互に連続されている。このようにトレイ長辺方向の果実収容凹部51の列に沿う各台面上壁体53と境界上壁体55が連続されているため、各台面上壁体53は、前述の乾燥工程でパレット31に当接したとしても変形しない程度の十分な強度を有することはもちろん、台面上壁体53や境界上壁体55が連続する方向に略沿う方向であるトレイ長辺方向(手段2の「所定の方向」の一つ)に於いて撓みや引っ張りに対する十分な強度を有するようになるため、果実を収容した状態で当該長辺方向の両端の縁部を手で持った場合にも撓みに対して十分に耐えることができる。また、果実を収容した輸送時等の振動等のために当該長辺方向に果実を押しやる力が作用した場合でも十分に耐えることができる。
図示の例では、トレイ長辺方向に略沿う方向で台面上壁体53と境界上壁体55を連続させたために、該長辺方向で撓みや引っ張りに対して十分な強度を有するようになっているが、トレイ短辺方向に連続させた場合には該短辺方向での撓みや引っ張りに対して十分な強度を有するようになり、トレイ斜め方向に連続させた場合には該斜め方向での撓みや引っ張りに対して十分な強度を有するようになることはもちろんである。
なお、図示のように果実収容凹部51を入れ位置に配設した場合、トレイ短辺方向での果実収容凹部51の配列は離隔的となるため、トレイ短辺方向の果実収容凹部51の配列に沿う方向で台面上壁体53と境界上壁体55を連続させると、その連続線は、果実収容凹部51の開口径の略1/2程度の振れ幅を持つジグザグ状若しくは台形パルス状を成すことになる。
上記に於いて、台面上壁体53の立設高さ(台面520から台面上壁体53の頂部までの高さ)H0(図5(d)参照)は略「6mm」である。また、境界上壁体55の立設高さ(境界部54の上面540から境界上壁体55の頂部までの高さ)H1(図5(d)参照)は略「4mm」である。このように、境界上壁体55の立設高さを台面上壁体53の立設高さよりも低く設定しているため、果実収容凹部51に収容されるトマトの前述の損傷防止効果を更に高めることができる。
本例のパルプモールドトレイ50は上述の如く構成されているため、乾燥工程で台面上壁体53の頂部が搬送装置30のパレット31に当接しても、その変形を防止することができ、良好な形状の台面上壁体53・境界上壁体55を備えたパルプモールドトレイ50を製造することができる。したがって、多数枚のパルプモールドトレイ50を積層して出荷する現状に於いても、パルプモールドトレイ50の層間に若干の隙間を確実に確保することができ、ユーザの機械装置による剥離作業に支障が生ずることはない。
また、境界部54の肩部や境界上壁体55の頂部が十分に低いため、輸送時等に於いて収容物であるトマトが境界部54の肩部や境界上壁体55の頂部に強く触れることを防止でき、その損傷を防止できる。
また、果実収容凹部51の配列方向の一つであるトレイ長辺方向に略沿う方向に沿って台面上壁体53と境界上壁体55とが連続されているため、該方向に於いて撓みや引っ張りに対する十分な強度を有する。このため、果実を収容した状態で当該長辺方向の両端の縁部を手で持った場合にも撓みに対して更に十分に耐えることができる。また、果実を収容した輸送時等の振動等のために当該長辺方向に果実を押しやる力が作用した場合でも十分に耐えることができる。このため、収容果実を損傷することが無い。
図3〜図5の例では、トレイ長辺方向に連続する凹部間台部52の台面520と境界部54の上面540から立設した台面上壁体53と境界上壁体55を連続させており、このため、トレイ長辺方向に於いて、撓みや引っ張りに対する十分な強度を有するようになっているが、本発明はこのような方向で連続させる方式に限定されない。
例えば、図6(a)のように、任意の凹部間台部52の台面520と境界部54の上面540から台面上壁体53と境界上壁体55を立設して連続させてもよく、(b)のようにパルプモールドトレイの短辺方向に並ぶ凹部間台部52の台面520と境界部54の上面540から台面上壁体53と境界上壁体55を立設して連続させてもよい。そのようにして連続させた場合には、当該連続させた方向に於いて、撓みや引っ張りに対する特に十分な強度を有することになる。
また、果実収容凹部51を入れ位置に配設する図3等の例では、パルプモールドトレイの長辺方向に並ぶ各凹部間台部52の台面520と各境界部54の上面540からそれぞれ台面上壁体53と境界上壁体55を立設して連続させる場合(図3等の場合)でも、或いは、短辺方向に並ぶ各凹部間台部52の台面520と各境界部54の上面540からそれぞれ台面上壁体53と境界上壁体55を立設して連続させる場合(不図示)でも、それらは蛇行状態や、ジグザグ状若しくは台形パルス状で連続することになるが、図6(c)や(d)のように、果実収容凹部51を格子状に配設する場合には、それらは直線状に連続することになる。なお、図6(c)はトレイの長辺方向に沿う方向のみにて台面上壁体53と境界上壁体55を連続させた場合を示し、図6(d)は長辺方向に沿う方向及び短辺方向に沿う方向にて連続させた場合を示す。
パルプモールドトレイの製造工程の一例を示す模式図。 未乾燥のパルプモールドトレイ50をパレット31上に載置する様子を示す説明図。(a)は表側を下方に向けて載置した例を示し、(b)は裏側を下方に向けて載置した例を示す。 パルプモールドトレイの斜視図(a)と、(a)の要部拡大図(b)。 パルプモールドトレイの上面図。 (a)は図4内のA−A線断面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図、(d)はD−D線断面図。 図3〜5とは異なる部位に台面上壁体と境界上壁体を形成する場合の形成部位を例示する説明図。
符号の説明
10 回転式金型支持装置
11 成形型
20 回転式受型支持装置
21 受型
30 搬送装置
31 パレット
40 乾燥装置
50 パルプモールドトレイ
51 果実収容凹部
52 凹部間台部
520 凹部間台部の台面
53 台面上壁体
54 境界部
540 境界部の上面
55 境界上壁体
90 パルプ溶液槽
91 パルプ溶液

Claims (3)

  1. 複数個の果実収容凹部を配設して成るパルプモールドトレイであって、
    3又は4個の果実収容凹部で囲まれる凹部間台部の中の任意の1又は2以上の凹部間台部の台面から台面上壁体を立設するとともに、2個の果実収容凹部の境界部の中の任意の1又は2以上の境界部の上面から境界上壁体を立設し、
    前記台面上壁体と前記境界上壁体であってそれらが立設された凹部間台部と境界部とが連続状態にある台面上壁体と境界上壁体を連続させて成
    前記境界部の上面を両端の凹部間台部の台面から下がるように形成し、前記境界上壁体の高さをそれが立設された上面とともに下がるように形成して成る、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  2. 複数個の果実収容凹部を所定の方向に連続的又は離隔的に配列して複数列となるように配設して成るパルプモールドトレイであって、
    3又は4個の果実収容凹部で囲まれる凹部間台部であって前記複数列の中の任意の1又は2以上の列に沿う凹部間台部の台面から台面上壁体を立設するとともに、2個の果実収容凹部の境界部であって前記台面上壁体を立設した凹部間台部に連続し且つ当該凹部間台部が沿う列に沿う境界部の上面から境界上壁体を立設し、
    前記台面上壁体と前記境界上壁体であってそれらが立設された凹部間台部と境界部とが連続状態にある台面上壁体と境界上壁体を連続させて成
    前記境界部の上面を両端の凹部間台部の台面から下がるように形成し、前記境界上壁体の高さをそれが立設された上面とともに下がるように形成して成る、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  3. 請求項1又は請求項2の何れかに於いて、
    前記境界上壁体の立設高さを前記台面上壁体の立設高さより低く形成して成る、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
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